JPH10106478A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JPH10106478A
JPH10106478A JP8281362A JP28136296A JPH10106478A JP H10106478 A JPH10106478 A JP H10106478A JP 8281362 A JP8281362 A JP 8281362A JP 28136296 A JP28136296 A JP 28136296A JP H10106478 A JPH10106478 A JP H10106478A
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JP
Japan
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bushing
ion
ion beam
wall surface
ions
Prior art date
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JP8281362A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Takazoe
敏彦 高添
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BARIAN JAPAN KK
Tokyo Electron Ltd
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BARIAN JAPAN KK
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブッシングの交換が容易で、その交換時期の延
長が可能なイオン注入装置を提供する。 【解決手段】 イオン源112を支持する支持板116
と、イオンビーム発生容器124との間に設けられるブ
ッシング120を、固定用の第1ブッシング120aと
交換用の第2ブッシング120bとから構成する。ま
た、第2ブッシング120bの内壁面に突起部120
b’を形成し、さらにこの突起部120b’のイオンビ
ームの引き出し方向とは異なる側に所定の溝を設ける。
その結果、第2ブッシング120bの内壁面に反応生成
物が付着して電気的に導通した場合、第2ブッシング1
20bのみを交換すればよく、交換作業が容易になる。
さらに、上記突起部120b’及び溝を設けることで、
反応生成物が付着する時間が延長され、第2ブッシング
120bの交換時期が延長し、スループットが向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン注入装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より提案されているイオン注入装置
について概略的に説明すると、まずアークチャンバなど
から成るイオン源内において、所定のガスをプラズマ化
し、このプラズマ中の正イオンを引き出し電極により所
定のエネルギーで引き出すことにより、イオンビームを
得る。このイオンビームに対して質量分析器により質量
分析を行って所望のイオンを分離し、さらに分解スリッ
トによりイオンの分離を完全に行う。そして、分離され
た所望のイオンのイオンビームを加速器を通じて最終エ
ネルギーにまで加速した後、被処理体に照射することに
より、半導体ウェハなどの被処理体の被処理面内に所望
の不純物を導入することができる。
【0003】ところで、イオン源内での所定のガスのプ
ラズマ化は、例えばアークチャンバ内に対向する電極を
備えて、所定のガスを導入するとともに、それらの電極
に対して直流電力を印加することにより行われる。かか
るイオン発生部の構造を図5を参照しながら説明する
と、イオンビーム発生室12を形成するイオンビーム発
生容器14内には、支持板16上に支持棒17に支持さ
れるイオン源10が収納されている。そして、イオンビ
ーム発生容器14と支持板16との間の接続部分には、
イオン源10に印加される所定の高電圧の直流電力が、
イオンビーム発生容器14に導通しないように絶縁する
ためのブッシング22が設けられている。
【0004】このブッシング22は、略環状の絶縁性素
材、例えば樹脂から成り、その長手方向の断面形状は、
内壁面側が略波状で、外壁面側が略中央部に略山状の張
り出し部を有し、その張り出し部の両脇付近に略谷状の
溝が設けられた構成となっている。
【0005】ところで、かかるブッシングの内壁面は、
イオンビーム発生室内に絶えず曝されているため、イオ
ン発生時に発生する各種反応生成物などの付着物がその
表面に付着する。ブッシングの内壁面に付着する反応生
成物の中には、導通性を有する物質も多く、かかる付着
物によりブッシングの内壁面に導通経路が形成される場
合には、表層電流が流れて絶縁破壊が生じ、高電圧の放
電が発生して装置に損傷を与えることがある。
【0006】従って、導通経路が形成され、絶縁破壊が
生じる前にブッシングを交換、クリーニングしなければ
ならないが、その交換時には種々の問題が生じる。例え
ば、ブッシングの交換時には、被処理体に対してイオン
注入処理を施すことができないのはもちろんのこと、イ
オンビーム発生室内をはじめとするイオンビームの通過
領域内は、所定の減圧雰囲気が保たれているため、交換
時にその減圧雰囲気から大気圧雰囲気にする際、および
装着後再び所定の減圧雰囲気にする際に時間がかかる。
また、イオン注入処理時には、ブッシングをはじめとす
るその周辺の各部材が高温になるため、放冷後でないと
ブッシングの交換を行うことができない。さらに、ブッ
シングは重いため、その交換の際の取り外しまたは取付
作業が大変である。従って、ブッシングの交換を短期間
のうちに頻繁に行ったのでは、スループットの向上を図
ることはできない。
【0007】そこで、ブッシングの交換頻度を下げるた
め、ブッシングの内壁面を凹凸、例えば略波状の形状に
形成するなどして、その表面積を拡大し、ブッシングの
内壁面における付着物による導通経路の形成時間を延長
することにより、ブッシングの交換タイミングの延長を
図ることが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、さらにブッシ
ングの交換頻度を下げるため、ブッシングの内壁面の形
状に手を加えて表面積をさらに大きくすることは、ブッ
シングの大きさによる制約や加工の容易性、およびその
加工コストなどの問題により困難である。また、ブッシ
ングの内壁面の形状の変更のみでは、ブッシングの交換
作業自体の難易性は変わらない。
【0009】本発明は、従来のイオン注入装置が有する
上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、ブッ
シングを外筒部材と内筒部材とから構成することによ
り、その交換が容易となるだけでなく、交換時期の延長
が可能な、新規かつ改良されたイオン注入装置を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、イオン源より発生したイ
オンを質量分析して所定のイオンを選択し、選択された
イオンを加速して被処理体内に注入するイオン注入装置
において、高電圧部をグランド部材から絶縁するブッシ
ングを備え、上記ブッシングは外筒部材と内筒部材とか
ら構成され、上記内筒部材は上記外筒部材に対して着脱
自在であるとともに、上記内筒部材は装着時に少なくと
も上記外筒部材の内壁面のうち装置内雰囲気に曝される
部分を覆うものであることを特徴としている。
【0011】かかる構成によれば、イオン注入処理時
に、反応生成物がブッシングの内壁面に付着した場合、
ブッシングは外筒部材と内筒部材から構成されているた
め、反応生成物が付着した内筒部材のみを交換すればよ
く、交換作業が容易になる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、上記内筒
部材の内壁面は、凹凸面であることを特徴としているた
め、その内壁面の表面積が大きくなることにより反応生
成物の付着可能面積も拡大するため、内壁面に付着した
反応生成物により導通経路が形成される時間、すなわち
内筒部材の交換時期を延長することができる。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明は、上記内
筒部材の内壁面に、1または2以上の突起部が形成され
ており、上記突起部のイオン引き出し方向とは異なる側
に溝が形成されていることを特徴としているため、内筒
部材の内壁面の表面積がさらに大きくなるとともに、反
応生成物はイオン源において生成するため、その生成方
向と異なる側に溝が備えられることで、反応生成物がそ
の溝の内部に付着し難くなり、内筒部材の交換時期をさ
らに延長することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら、
本発明にかかるブッシングをイオン注入装置に適用した
実施の一形態について詳細に説明する。なお、以下の説
明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素に
ついては、同一番号を付することにより、重複説明を省
略することにする。
【0015】まず、図1を参照しながら、本実施の形態
にかかるイオン注入装置100の全体構成について概略
的に説明する。イオン注入装置100は、イオンビーム
発生室102、質量分析器104、イオン分離室10
6、加速器108および処理室110が順次接続されて
いる。
【0016】また、イオンビーム発生室102、質量分
析器104、イオン分離室106、加速器108および
処理室110は、お互いに連通するとともに、それぞれ
気密に構成されており、不図示の真空引き手段により、
イオンビーム発生室102内等を所定の減圧雰囲気、例
えば5×10−7Torrに保持することが可能なよう
に構成されている。
【0017】以下、イオンビーム発生室102から順に
説明していくと、その内部には、略直方体状の筐体構造
を有する、アークチャンバなどのイオン源112が設け
られている。このイオン源112には、不図示のガス導
入管が接続されているとともに、その内壁面の対向した
面には、それぞれ例えばフィラメントから成る不図示の
電極が設けられている。従って、ガス導入管からそのイ
オン源112内に所定の処理ガス、例えばBF3ガスが
導入されるとともに、電極に所定の高電流、例えば60
Aの直流電力が印加されると、処理ガスが解離してプラ
ズマが励起されるように構成されている。
【0018】イオン源112の質量分析器104側の面
には、開口部が設けられているとともに、その開口部と
質量分析器104との間の所定の位置には、引き出し電
極126が設けられている。そして、この引き出し電極
126とイオン源との間に、不図示の直流電源から、所
定の高電圧、例えば5kVの直流電力を印加することに
より、イオン源112内において励起されるプラズマ中
の正のイオンのみが、イオンビームとして質量分析器1
04方向に引き出される。
【0019】また、このイオン源112は、例えば4本
の略棒状の支持棒114を介して、略円盤状の支持板1
16に接続されている。このイオン源112は、支持板
116とともに脱着自在なように構成され、装着時に
は、イオン源112がイオンビーム発生室102の所定
の場所に配置されるとともに、イオンビーム発生室10
2の内壁等と接しないように構成されている。なお、支
持板116のイオンビーム発生室102側の面に対して
反対側の面には、取っ手116aが設けられており、イ
オン源112等の着脱が容易なように構成されている。
【0020】そして、支持板116は、イオンビーム発
生室102内を気密に保つための第1フランジ118、
本実施の形態にかかるブッシング120および第2フラ
ンジ122を介してイオンビーム発生容器124に接続
されている。これらの部材は、それぞれが脱着可能なよ
うに構成されているため、支持板116に接続されてい
るイオン源112とともに、適宜所定のメンテナンスを
行うことができる。なお、ブッシング120の詳細な構
成等についての説明は、後述することとする。
【0021】また、イオンビーム発生室102内の引き
出し電極126と質量分析器104との間、すなわち引
き出し電極126により引き出されたイオンビームの下
流側には、スリットの位置を可変できる可動スリット部
128が設けられている。この可動スリット部128
は、スリットの位置を変更することにより、被処理体、
例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」と称する。)W
に到達するイオンの量を効率よく引き出すために設けら
れている。
【0022】次に、質量分析器104について説明する
と、この質量分析器104は、ゲートバルブG1を介し
てイオンビーム発生室102に接続されており、イオン
ビーム発生室102内で発生したイオンビームの下流側
に配置されている。質量分析器104内には、湾曲した
略管状の屈曲通路管130が設けられており、その屈曲
通路管130の凹に湾曲している方向の質量分析器10
4の外壁周辺部には、質量分析用マグネット132が設
けられている。従って、質量分析器104は、イオンビ
ーム発生室102内から導入されたイオンビームを、屈
曲通路管130内を通過させる際に、質量分析用マグネ
ット132から発生する磁界によってその軌道を曲げる
ことにより、イオンの質量に応じた曲がり方の程度の差
を利用して、所望のイオンのみを取り出すことが可能な
ように構成されている。
【0023】質量分析器104内を通過したイオンビー
ムは、質量分析器104により所定の方向に案内され、
所望のイオンのイオンビームのみが、質量分析器104
に接続されているイオン分離室106内に導入される。
イオン分離室106内には、分離スリット部134が設
けられており、導入されたイオンビームの中で、お互い
に質量が近く、質量分析器104において分離されなか
った不必要なイオンを、イオンビームから排除するよう
に構成されている。
【0024】上記各過程を経ることにより、所望のイオ
ンのみとなったイオンビームは、イオン分離室106に
接続されている加速器108内に導入される。この加速
器108は、導入されるイオンビームに加速電圧を印加
して、そのイオンビームを加速するように構成されてい
る。
【0025】加速されたイオンビームは、ゲートバルブ
G2を介して加速器108に接続されている処理室11
0内に導入される。処理室110内には、ウェハWを載
置するための回転載置台136が設けられている。この
回転載置台136は、複数枚のウェハWを周方向に配置
するとともに、不図示の回転駆動手段の作動により回転
軸138を介して高速回転可能で、処理室110内に導
入されたイオンビームの照射位置に、各ウェハWを回転
通過させて、処理を施すように構成されている。
【0026】回転載置台136に対向する位置で、処理
室110内に導入されるイオンビームの周囲を取り囲む
位置には、イオン注入時に発生する2次電子を外部に流
出しないように閉じこめ、イオンビーム電流を正確に測
定するためのファラデーカップ140が設けられてる。
【0027】次に、本実施の形態にかかるブッシング1
20(120a、120b)について図1〜4を参照し
ながら説明する。ブッシング120(120a、120
b)は、前述したように、第1および第2フランジ11
8、122を介して、イオンビーム発生室102内のイ
オン源112を支持する支持板116と、イオンビーム
発生容器124との間に取り付けられている(図1およ
び図2を参照。)。
【0028】このブッシング120(120a、120
b)は、略管状の絶縁性素材、例えばセラミックスから
成り、本実施の形態においては、同図中に示したよう
に、外筒部材を構成する固定用の第1ブッシング120
aと、内筒部材を構成する交換用の第2ブッシング12
0bとから構成されている。
【0029】第1ブッシング120aは、図3に示した
ように、従来から提案されているブッシングと略同形で
あり、その断面形状は、内壁面が略波状で、外壁面が略
中央部に略山状の張り出し部を有し、その張り出し部の
両脇付近に略谷状の溝が設けられた構成となっている。
なお、本発明によれば、本実施の形態にかかるような形
状にする必要はなく、例えばその内壁面は、特に凹凸を
有さない略管状の形状であってもよい。
【0030】また、第2ブッシング120bは、図1お
よび図2に示したように、その外径が第1ブッシング1
20aよりも小さく、装着時に第1ブッシング120a
の内壁面を覆うようにような構成となっている。かかる
構成により、付着物は、内筒の第2ブッシング120b
の内壁面にのみ付着するため、絶縁性が低下した際に
は、その第2ブッシングのみを交換すればよい。そし
て、第2ブッシング120bの長手方向の断面形状は、
図1、図2および図4に示したように、外壁面には凹凸
はなく、内壁面には突起部120b’が形成され、この
突起部120b’には、イオンビーム発生室102内に
おけるイオンビームの引き出し方向、すなわちイオンビ
ームとともに生じる反応生成物の生成方向と略反対方向
に所定の溝が刻まれている。
【0031】このように、イオンビーム発生室102内
に面している第2ブッシング120bの内壁面に、突起
部120b’が形成されているため、表面積が大きくな
り、反応生成物がその全面に付着する時間が延長され、
第2ブッシング120bの交換時期を延長することがで
きる。また、突起部120b’には、イオンビームの引
き出し方向と略反対方向に所定の溝が刻まれているた
め、反応生成物がその溝内に進入し難くなり、さらに反
応生成物が付着する時間が延長され、第2ブッシング1
20bの交換時期をさらに延長することができる。な
お、第2ブッシング120bの厚さは、交換時までの間
にイオン等の影響により損傷を受けない程度に、薄く、
軽量化することが好ましく、その結果、第2ブッシング
120bの交換作業がさらに容易となる。
【0032】上記のように構成されているブッシング1
20(120a、120b)を、イオン注入装置100
に適用することにより、イオン発生室102内のイオン
源112に印加される所定の高電圧の直流電力が、イオ
ンビーム発生容器124等に導通しないことはもちろん
のこと、反応生成物の付着可能面積の拡大に伴って第2
ブッシング120bの交換時期が延長される。さらに、
第2ブッシング120bに反応生成物が付着して上記直
流電力が導通した際にも、容易に第2ブッシング120
bのみを交換すれば良いので、比較的短時間で処理を再
開することが可能となって、スループットの向上を図る
ことができる。
【0033】本実施の形態にかかるイオン注入装置10
0は、以上のように構成されており、例えばこのイオン
注入装置100を用いて、ウェハWの被処理面にイオン
注入処理を施す場合について説明する。
【0034】まず、イオンビーム発生室102から処理
室110までのイオンビームが通過する各領域を、不図
示の真空引き手段の作動により、例えば5×10−7T
orrの減圧雰囲気にまで減圧するとともに、回転載置
台136上にウェハWを載置後、所定のウェハWをイオ
ンビームの照射位置に設定する。この際、処理室110
内のビームゲート142は閉じておき、イオンビーム発
生室102内のイオン源112と引き出し電極126と
の間に、例えば5kVの引き出し電圧を不図示の直流電
源から印加して、イオン源112から、例えばボロンイ
オンを含むイオンビームを引き出す。
【0035】引き出されたイオンビームは、可変スリッ
ト部128およびゲートバルブG1を介して、質量分析
器104内に導入される。質量分析器104内で質量分
析され、所望のイオンのみとなったイオンビームは、さ
らにイオン分離室106内に導入されて、その内部に設
けられている分離スリット134を通過することによ
り、処理に不要なイオンが取り除かれる。
【0036】所望のイオンのみとなったイオンビーム
は、加速器108内で加速された後、ゲートバルブG
2、ビームゲート142およびファラデーカップ140
を介して、回転載置台136上のウェハWの被処理面に
打ち込まれる。なお、ビームゲート142は、イオン源
112から均一なイオンビームが引き出されるようにな
ってから開放される。
【0037】そして、ウェハWが載置されている回転載
置台136を、イオンビームの打ち込み方向と略垂直方
向に動かすことで、ウェハWの被処理面に対して所定の
パターンで不純物が導入される。
【0038】このイオン注入処理時には、イオンビーム
発生室102内において、イオン源112からイオンビ
ームが引き出される際、同時に反応生成物が生じる。こ
の反応生成物は、イオンビーム発生室102内の内壁面
等に付着するが、特にブッシング120の内壁面に付着
してその面内に導通経路が形成されると、表層電流が流
れて印加される直流電力の放電をもたらし、また場合に
よっては装置にダメージを与えることがある。
【0039】そこで、反応生成物が付着したブッシング
120を交換しなくてはならないが、本実施の形態にお
いては、第2ブッシング120bのみを交換すればよい
ため、交換作業が容易である。また、第2ブッシング1
20bの内壁面には、突起部120b’が設けられ、さ
らにその突起部120b’には溝が刻まれているため、
反応生成物が付着する時間が延長され、その結果、第2
ブッシング120bの交換時期が延長されて、スループ
ットが向上する。
【0040】以上、本発明の好適な実施の一形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0041】たとえば、上記実施の形態において、ブッ
シング120を第1ブッシング120aおよび第2ブッ
シング120bの2部材から構成した例を挙げて説明し
たが、本発明はかかる構成に限定されるものではなく、
さらに複数の部材により構成してもよい。
【0042】また、上記実施の形態において、第2ブッ
シング120bの内壁面に2つの突起部120b’を設
けた構成を例に挙げて説明したが、本発明はかかる構成
に限定されるものではなく、ブッシングの内筒部材の内
壁面に、すくなくとも1つの凸部を備えた構成であれ
ば、実施が可能である。また、ブッシングの内筒部材の
内壁面に、凹部または凹部と凸部の両方を備えた構成と
してもよい。
【0043】さらに、上記実施の形態において、第2ブ
ッシング120bの内壁面に設けた突起部120b’に
イオン引き出し方向と略反対側に溝を設けた構成を例に
挙げて説明したが、本発明はかかる構成に限定されるも
のではなく、その他の側に溝を設けた構成としてもよ
く、または特に溝を設けない構成としてもよい。
【0044】さらにまた、上記実施の形態において、イ
オン注入装置100のイオン源112に印加される直流
電力の導通を防ぐために設けられているブッシング12
0を例に挙げて説明したが、本発明はかかる構成に限定
されるものではなく、反応生成物等の粒子がブッシング
の表面に付着することにより、電気的に導通してしまう
部分に使用されるブッシングであれば、各種ブッシング
に対して適用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イオン注入処理時に反応生成物がブッシングの内壁面に
付着した場合、ブッシングは外筒部材と内筒部材から構
成されているため、その内筒部材のみを交換すればよ
く、交換作業が容易になる。また、内筒部材の内壁面
に、突起部が形成されているため、表面積が大きくな
り、反応生成物がその全面に付着する時間が延長され、
内筒部材の交換時期を延長することができる。さらに、
その突起部には、イオンの引き出し方向とは異なる側に
所定の溝が形成されているため、反応生成物がその溝内
に進入し難くなり、さらに反応生成物が付着する時間が
延長され、内筒部材の交換時期をさらに延長することが
でき、スループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なイオン注入装置の実施の一
形態を示す概略的な構成図である。
【図2】図1に示したイオン注入装置におけるブッシン
グの構成を表した概略的な断面図である。
【図3】図1に示したイオン注入装置におけるブッシン
グの構成を表した概略的な斜視図である。
【図4】図1に示したイオン注入装置におけるブッシン
グの構成を表した概略的な斜視図である。
【図5】従来のイオン注入装置におけるブッシングの構
成を表した概略的な断面図である。
【符号の説明】
102 イオンビーム発生室 104 質量分析器 106 イオン分離室 108 加速器 110 処理室 112 イオン源 116 支持板 120a 第1ブッシング 120b 第2ブッシング 126 引き出し電極 132 質量分析用マグネット 136 回転載置台 W ウェハ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源より発生したイオンを質量分析
    して所定のイオンを選択し、選択されたイオンを加速し
    て被処理体内に注入するイオン注入装置において、 高電圧部をグランド部材から絶縁するブッシングを備
    え、前記ブッシングは外筒部材と内筒部材とから構成さ
    れ、前記内筒部材は前記外筒部材に対して着脱自在であ
    るとともに、前記内筒部材は装着時に少なくとも前記外
    筒部材の内壁面のうち装置内雰囲気に曝される部分を覆
    うものであることを特徴とする、イオン注入装置。
  2. 【請求項2】 前記内筒部材の内壁面は、凹凸面である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のイオン注入装置。
  3. 【請求項3】 前記内筒部材の内壁面に、1または2以
    上の突起部が形成されており、前記突起部のイオン引き
    出し方向とは異なる側に溝が形成されていることを特徴
    とする、請求項1に記載のイオン注入装置。
JP8281362A 1996-10-02 1996-10-02 イオン注入装置 Withdrawn JPH10106478A (ja)

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JP8281362A JPH10106478A (ja) 1996-10-02 1996-10-02 イオン注入装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100517150B1 (ko) * 2003-02-04 2005-09-26 동부아남반도체 주식회사 절연부싱 냉각장치
JP2007518221A (ja) * 2003-12-12 2007-07-05 セメクイップ, インコーポレイテッド イオン注入における設備の動作可能時間を延長するための方法および装置
KR101017219B1 (ko) 2003-12-31 2011-02-28 동부일렉트로닉스 주식회사 이온주입장치용 아크챔버의 아킹검출시스템 및아킹검출방법
US9117630B2 (en) 2013-03-29 2015-08-25 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Insulation structure of high voltage electrodes for ion implantation apparatus

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