JPH10104287A - 導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法 - Google Patents
導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法Info
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- JPH10104287A JPH10104287A JP25677096A JP25677096A JPH10104287A JP H10104287 A JPH10104287 A JP H10104287A JP 25677096 A JP25677096 A JP 25677096A JP 25677096 A JP25677096 A JP 25677096A JP H10104287 A JPH10104287 A JP H10104287A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 試料台と圧子の汚れを簡易に精度よく検査す
ることができる導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査
方法を提供することである。 【解決手段】 本発明は、被測定物4(微粒子)の導電
抵抗を測定する導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査
方法であって、前記導電抵抗測定装置は、試料台5と、
被測定物4を圧する圧子3とを備えてなり、この装置を
使用して被測定物4の導電抵抗を測定する前に、圧子3
の荷重・変位特性を求め、これを装置変位特性と名付
け、一方、予め試料台5と圧子3を洗浄して異物がない
ことを確認された状態において、この圧子3の荷重・変
位特性を求め、これを基準変位特性と名付け、前記装置
変位特性を基準変位特性と対比し、両特性の差異の有無
により導電抵抗測定前の電極面の汚れを確認するもので
ある。
ることができる導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査
方法を提供することである。 【解決手段】 本発明は、被測定物4(微粒子)の導電
抵抗を測定する導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査
方法であって、前記導電抵抗測定装置は、試料台5と、
被測定物4を圧する圧子3とを備えてなり、この装置を
使用して被測定物4の導電抵抗を測定する前に、圧子3
の荷重・変位特性を求め、これを装置変位特性と名付
け、一方、予め試料台5と圧子3を洗浄して異物がない
ことを確認された状態において、この圧子3の荷重・変
位特性を求め、これを基準変位特性と名付け、前記装置
変位特性を基準変位特性と対比し、両特性の差異の有無
により導電抵抗測定前の電極面の汚れを確認するもので
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の導電抵
抗を測定する導電抵抗測定装置の検査方法に関し、特に
導電抵抗測定装置の電極面の汚れを確認する電極面の汚
れの検査方法に関するものである。
抗を測定する導電抵抗測定装置の検査方法に関し、特に
導電抵抗測定装置の電極面の汚れを確認する電極面の汚
れの検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の液晶パネルの高精細化の要求に対
し、液晶パネルのガラス基板と、ドライブLSIの接続
ピッチの微細化が求められており、COG(Chip
OnGlass)実装方式などの新たな実装方式が提案
されている。
し、液晶パネルのガラス基板と、ドライブLSIの接続
ピッチの微細化が求められており、COG(Chip
OnGlass)実装方式などの新たな実装方式が提案
されている。
【0003】このような実装方式では、電極間の接続接
触部の縮小化に伴い、接触部の電気抵抗が増加するた
め、この部分の電気抵抗特性を明らかにする必要があ
る。この用途には、直径1マイクロメートル〜500マ
イクロメートルの略真球状の弾力性を有する樹脂性の微
粒子であって、導電性付与のため、表面に金、ニッケル
等の導電性材質層が形成されたもの、あるいは、樹脂に
導電性が付与された導電性微粒子が用いられている。
触部の縮小化に伴い、接触部の電気抵抗が増加するた
め、この部分の電気抵抗特性を明らかにする必要があ
る。この用途には、直径1マイクロメートル〜500マ
イクロメートルの略真球状の弾力性を有する樹脂性の微
粒子であって、導電性付与のため、表面に金、ニッケル
等の導電性材質層が形成されたもの、あるいは、樹脂に
導電性が付与された導電性微粒子が用いられている。
【0004】このため、導電性微粒子の設計用のデータ
ー採取、製品の検査等において、どのような圧縮条件下
で最も電気接続が良好になるかといった最適使用条件の
検討等の目的のため、導電性微粒子の圧縮条件下におけ
る導電抵抗特性の把握が重要となっている。
ー採取、製品の検査等において、どのような圧縮条件下
で最も電気接続が良好になるかといった最適使用条件の
検討等の目的のため、導電性微粒子の圧縮条件下におけ
る導電抵抗特性の把握が重要となっている。
【0005】従来の導電性微粒子の圧縮条件下における
導電抵抗の測定は、多数の微粒子と、特定の直径を有す
るガラスファイバーを微細切断したガラスファイバー片
と、熱硬化性の合成樹脂等を混合し、得られたペースト
状の混合物を、プレスにてガラスファイバーの直径で規
制される間隙まで圧した状態で樹脂を硬化させ、この硬
化物をアルミ製の電極で挟んで電極間に一定の電流を流
し、この時の電圧を測定して導電抵抗を求め、電極間に
実際に挟まれ導通に寄与した微粒子の個数を顕微鏡で観
察して求め、この個数を勘案して一個当たりの導電抵抗
を求めることにより行われていた。
導電抵抗の測定は、多数の微粒子と、特定の直径を有す
るガラスファイバーを微細切断したガラスファイバー片
と、熱硬化性の合成樹脂等を混合し、得られたペースト
状の混合物を、プレスにてガラスファイバーの直径で規
制される間隙まで圧した状態で樹脂を硬化させ、この硬
化物をアルミ製の電極で挟んで電極間に一定の電流を流
し、この時の電圧を測定して導電抵抗を求め、電極間に
実際に挟まれ導通に寄与した微粒子の個数を顕微鏡で観
察して求め、この個数を勘案して一個当たりの導電抵抗
を求めることにより行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記被
測定物である微粒子の圧縮条件下における導電抵抗測定
方法では、任意の圧縮条件における被測定物の導電抵抗
測定を、精度よく安定的に簡易に行うことができないと
いう問題があり、この問題を解決するため、特願平7−
313974号において、被測定物の導電抵抗測定装置
を先に提案した。
測定物である微粒子の圧縮条件下における導電抵抗測定
方法では、任意の圧縮条件における被測定物の導電抵抗
測定を、精度よく安定的に簡易に行うことができないと
いう問題があり、この問題を解決するため、特願平7−
313974号において、被測定物の導電抵抗測定装置
を先に提案した。
【0007】上記の導電抵抗測定装置は、圧縮した状態
で電流を流して被測定物の導電抵抗を測定するものであ
って、被測定物を搭載する電極めんを有する試料台と、
被測定物を圧する電極めんを有する圧子と、該圧子と該
試料台の間で被測定物を圧するための任意の圧縮荷重を
発生させる圧縮荷重発生部と、圧子が被測定物に与えて
いる圧縮荷重を測定する圧縮荷重測定手段と、圧子の変
位量を測定する変位量測定手段と、被測定物を挟んだ上
記試料台と圧子の間に電流を流してその導電抵抗を測定
する導電抵抗測定部とを備えてなるものである。
で電流を流して被測定物の導電抵抗を測定するものであ
って、被測定物を搭載する電極めんを有する試料台と、
被測定物を圧する電極めんを有する圧子と、該圧子と該
試料台の間で被測定物を圧するための任意の圧縮荷重を
発生させる圧縮荷重発生部と、圧子が被測定物に与えて
いる圧縮荷重を測定する圧縮荷重測定手段と、圧子の変
位量を測定する変位量測定手段と、被測定物を挟んだ上
記試料台と圧子の間に電流を流してその導電抵抗を測定
する導電抵抗測定部とを備えてなるものである。
【0008】しかしながら、上記の導電抵抗測定装置に
おいては、被測定物を圧縮した際に、被測定物が破壊さ
れることがあり、その破片が試料台や圧子に付着して残
ることがあるので、被測定物の導電抵抗測定の都度、試
料台と圧子を取り外してその電極面を必ず洗浄し、顕微
鏡で電極面に異物の付着がないことを確認していた。し
かし、試料台と圧子を毎回取り外して検査するには多く
の時間と手間がかかるという問題と、付着物が顕微鏡を
使用しても確認し難いほど微小の場合があり、測定値の
信頼性が損なわれるという問題がある。本発明は、上記
の問題を解決するためになされたものであって、本発明
の目的は試料台と圧子の汚れを簡易に精度よく検査する
ことができる導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方
法を提供することである。
おいては、被測定物を圧縮した際に、被測定物が破壊さ
れることがあり、その破片が試料台や圧子に付着して残
ることがあるので、被測定物の導電抵抗測定の都度、試
料台と圧子を取り外してその電極面を必ず洗浄し、顕微
鏡で電極面に異物の付着がないことを確認していた。し
かし、試料台と圧子を毎回取り外して検査するには多く
の時間と手間がかかるという問題と、付着物が顕微鏡を
使用しても確認し難いほど微小の場合があり、測定値の
信頼性が損なわれるという問題がある。本発明は、上記
の問題を解決するためになされたものであって、本発明
の目的は試料台と圧子の汚れを簡易に精度よく検査する
ことができる導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方
法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
圧縮した状態で電流を流して被測定物の導電抵抗を測定
する導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法であっ
て、前記導電抵抗測定装置は、被測定物を搭載する電極
面を有する試料台と、被測定物を圧する電極面を有する
圧子と、該圧子の電極面と該試料台の電極面の間で被測
定物を圧するための任意の圧縮荷重を発生させる圧縮荷
重発生部と、圧子が被測定物に与えている圧縮荷重を測
定する圧縮荷重測定手段と、圧子の変位を測定する圧子
変位測定手段と、被測定物を挟んだ上記試料台と圧子の
間に電流を流してその導電抵抗を測定する導電抵抗測定
部とを備えてなり、前記導電抵抗測定装置を使用して被
測定物の導電抵抗を測定する前に、試料台と圧子を被測
定物を介さず直接接触させて圧縮荷重を発生させ、圧子
の荷重・変位特性を求め、これを装置変位特性と名付
け、一方、予め試料台と圧子を洗浄して双方に異物がな
いことを確認した状態において、試料台と圧子を直接接
触させて圧縮荷重を発生させ、この圧子の荷重・変位特
性を求め、これを基準変位特性と名付け、前記装置変位
特性を基準変位特性と対比し、両特性の差異の有無によ
り被測定物の導電抵抗測定前の前記電極面の汚れを確認
することを特徴とする導電抵抗測定装置の電極面の汚れ
の検査方法である。
圧縮した状態で電流を流して被測定物の導電抵抗を測定
する導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法であっ
て、前記導電抵抗測定装置は、被測定物を搭載する電極
面を有する試料台と、被測定物を圧する電極面を有する
圧子と、該圧子の電極面と該試料台の電極面の間で被測
定物を圧するための任意の圧縮荷重を発生させる圧縮荷
重発生部と、圧子が被測定物に与えている圧縮荷重を測
定する圧縮荷重測定手段と、圧子の変位を測定する圧子
変位測定手段と、被測定物を挟んだ上記試料台と圧子の
間に電流を流してその導電抵抗を測定する導電抵抗測定
部とを備えてなり、前記導電抵抗測定装置を使用して被
測定物の導電抵抗を測定する前に、試料台と圧子を被測
定物を介さず直接接触させて圧縮荷重を発生させ、圧子
の荷重・変位特性を求め、これを装置変位特性と名付
け、一方、予め試料台と圧子を洗浄して双方に異物がな
いことを確認した状態において、試料台と圧子を直接接
触させて圧縮荷重を発生させ、この圧子の荷重・変位特
性を求め、これを基準変位特性と名付け、前記装置変位
特性を基準変位特性と対比し、両特性の差異の有無によ
り被測定物の導電抵抗測定前の前記電極面の汚れを確認
することを特徴とする導電抵抗測定装置の電極面の汚れ
の検査方法である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける被測定物とは、特に限定されるものではないが、
例えば、粒子状のもの、殊に球状の微粒子に適する。前
記微粒子とは、直径1マイクロメートル〜500マイク
ロメートルの粒子をいう。被測定物の導電抵抗測定装置
の試料台において、試料台を構成する材料は剛性の高い
ものが好ましく、アルミ、アルミ合金、その他ステンレ
ス等の金属材料、セラミックス等が良好に用いられる。
おける被測定物とは、特に限定されるものではないが、
例えば、粒子状のもの、殊に球状の微粒子に適する。前
記微粒子とは、直径1マイクロメートル〜500マイク
ロメートルの粒子をいう。被測定物の導電抵抗測定装置
の試料台において、試料台を構成する材料は剛性の高い
ものが好ましく、アルミ、アルミ合金、その他ステンレ
ス等の金属材料、セラミックス等が良好に用いられる。
【0011】試料台の被測定物を挟む部分は導電性を有
することが必要で、経時的に安定した高い導電性を有す
ることが好ましく、通常、導電物質による電極面が形成
される。上記電極面とは導電性を有する物質ないしその
ような物質で覆われたものをいい、電極材料としては、
導電抵抗が小さく、導電抵抗の経時変化が小さく、圧縮
時に変形しないために硬度が高く、耐磨耗性が高く、平
滑なものが好ましい。膜状の電極面を構成するには、物
理蒸着、化学蒸着、塗布焼き付け等の通常の手段にて行
うことができる。上記のことから、試料台は、アルミ、
またはアルミ合金等の金属製が好適であり、平滑にした
被測定物を挟む部分に酸化インジュウム皮膜形成による
電極面を形成したものが、剛性が高く、高い導電性を有
し、導電抵抗が経時的に安定で、硬度が高く、耐磨耗性
が高く、表面が平滑なものが得られるため特に適する。
することが必要で、経時的に安定した高い導電性を有す
ることが好ましく、通常、導電物質による電極面が形成
される。上記電極面とは導電性を有する物質ないしその
ような物質で覆われたものをいい、電極材料としては、
導電抵抗が小さく、導電抵抗の経時変化が小さく、圧縮
時に変形しないために硬度が高く、耐磨耗性が高く、平
滑なものが好ましい。膜状の電極面を構成するには、物
理蒸着、化学蒸着、塗布焼き付け等の通常の手段にて行
うことができる。上記のことから、試料台は、アルミ、
またはアルミ合金等の金属製が好適であり、平滑にした
被測定物を挟む部分に酸化インジュウム皮膜形成による
電極面を形成したものが、剛性が高く、高い導電性を有
し、導電抵抗が経時的に安定で、硬度が高く、耐磨耗性
が高く、表面が平滑なものが得られるため特に適する。
【0012】酸化インジュウム皮膜の膜厚は、薄すぎれ
ば効果がなく、厚すぎれば均一な導電抵抗が得にくいた
め500〜3000オングストロームが好ましく、膜形
成の方法も蒸着又はスパッタリングによるものが所望の
部分に電極面を形成できるため特に好ましい。尚、試料
台の被測定物を挟む部分を構成する物質が上記性質を有
する物質である場合には、電極面を改めて形成する必要
はない。
ば効果がなく、厚すぎれば均一な導電抵抗が得にくいた
め500〜3000オングストロームが好ましく、膜形
成の方法も蒸着又はスパッタリングによるものが所望の
部分に電極面を形成できるため特に好ましい。尚、試料
台の被測定物を挟む部分を構成する物質が上記性質を有
する物質である場合には、電極面を改めて形成する必要
はない。
【0013】圧子を構成する材料は、剛性の高いものが
好ましく、アルミ合金、その他ステンレス等の金属材
料、セラミックス等が良好に用いられる。圧子の被測定
物を挟む部分は導電性を有することが必要であり、しか
も、高い導電性を有することが好ましい。導電性を有す
ること以外にも、圧縮によって凹む曲がる等の変形を生
じることなく、耐磨耗性等の耐久性を有することが好ま
しい。
好ましく、アルミ合金、その他ステンレス等の金属材
料、セラミックス等が良好に用いられる。圧子の被測定
物を挟む部分は導電性を有することが必要であり、しか
も、高い導電性を有することが好ましい。導電性を有す
ること以外にも、圧縮によって凹む曲がる等の変形を生
じることなく、耐磨耗性等の耐久性を有することが好ま
しい。
【0014】圧子の被測定物を挟む部分には、試料台の
被測定物を挟む部分と同じ理由にて、試料台と同様の材
料が用いられ、通常は電極面が形成される。尚、圧子の
被測定物を挟む部分が上記性質を有する物質で形成され
ている場合には、電極面を改めて形成する必要はない。
必要な場合には試料台と測定装置の他の部分との接続部
分には電気的絶縁が施される。圧子は試料台と同様アル
ミ又はアルミ合金等の金属製で、被測定物を圧する部分
には酸化インジュウム皮膜形成による電極面を形成した
ものが、剛性が高く、高い導電性を有し、導電抵抗が経
時的に安定で、硬度が高く、耐磨耗性が高く、表面が平
滑なものが得られるため特に適する。
被測定物を挟む部分と同じ理由にて、試料台と同様の材
料が用いられ、通常は電極面が形成される。尚、圧子の
被測定物を挟む部分が上記性質を有する物質で形成され
ている場合には、電極面を改めて形成する必要はない。
必要な場合には試料台と測定装置の他の部分との接続部
分には電気的絶縁が施される。圧子は試料台と同様アル
ミ又はアルミ合金等の金属製で、被測定物を圧する部分
には酸化インジュウム皮膜形成による電極面を形成した
ものが、剛性が高く、高い導電性を有し、導電抵抗が経
時的に安定で、硬度が高く、耐磨耗性が高く、表面が平
滑なものが得られるため特に適する。
【0015】任意の圧縮荷重を発生させる圧縮荷重発生
部は、試料台と、圧子との距離を変化させ、該試料台上
の被測定物を該圧子との間に挟み被測定物を圧するため
の任意の荷重を発生させるものである。圧縮荷重発生部
は、被測定物を圧縮するのに必要な1ミリグラム重〜5
0グラム重程度の低荷重が発生するものであればよく、
例えば電磁力負荷方式の永久磁石とフォースコイルの組
み合わせが好適に用いられる。この機構による場合はコ
イル電流を制御することにより任意の所定の荷重を得る
ことができる。
部は、試料台と、圧子との距離を変化させ、該試料台上
の被測定物を該圧子との間に挟み被測定物を圧するため
の任意の荷重を発生させるものである。圧縮荷重発生部
は、被測定物を圧縮するのに必要な1ミリグラム重〜5
0グラム重程度の低荷重が発生するものであればよく、
例えば電磁力負荷方式の永久磁石とフォースコイルの組
み合わせが好適に用いられる。この機構による場合はコ
イル電流を制御することにより任意の所定の荷重を得る
ことができる。
【0016】導電抵抗測定部は、定低電流発生部と、電
流電圧測定部にてなり、試料台及び圧子の被測定物を挟
む部分と測定ケーブルにて接続されている。導電抵抗測
定は、一定の電流を供給する+端子、−端子、電圧を測
定する+端子、−端子の4個の端子からなる4端子法に
て行うことが精度よく測定できるため好ましい。例え
ば、+側の2端子は測定ケーブルを介して圧子の電極面
に、−側の2端子は試料台の電極面に接続される。導電
抵抗測定のための電流は、ノイズが問題とならない程度
の大きさが必要で、逆に大きすぎれば粒子が破壊される
ため数マイクロアンペア〜数十ミリアンペアであること
が好ましく、特に0.1ミリアンペア〜3ミリアンペア
が、精度よく測定できるため好ましい。
流電圧測定部にてなり、試料台及び圧子の被測定物を挟
む部分と測定ケーブルにて接続されている。導電抵抗測
定は、一定の電流を供給する+端子、−端子、電圧を測
定する+端子、−端子の4個の端子からなる4端子法に
て行うことが精度よく測定できるため好ましい。例え
ば、+側の2端子は測定ケーブルを介して圧子の電極面
に、−側の2端子は試料台の電極面に接続される。導電
抵抗測定のための電流は、ノイズが問題とならない程度
の大きさが必要で、逆に大きすぎれば粒子が破壊される
ため数マイクロアンペア〜数十ミリアンペアであること
が好ましく、特に0.1ミリアンペア〜3ミリアンペア
が、精度よく測定できるため好ましい。
【0017】装置変位特性とは、導電抵抗測定装置を使
用して被測定物の導電抵抗を測定する前に、試料台と圧
子を被測定物を介さず直接接触させて圧縮荷重を発生さ
せ、圧子にかかる荷重と変位の関係を求めた圧子の荷重
・変位特性のことである。試料台と圧子がいずれも被測
定物より剛性の高い金属製であるので、試料台と圧子が
直接接触すると、装置変位特性は、圧子に変位が生ずる
ことはなく、急激に荷重がかかるという特性を描くこと
となる。しかし、試料台と圧子のいずれかの電極面に汚
れがあって、異物が付着していると、この異物が押しつ
ぶされることにより装置変位特性が緩やかに立上り、装
置変位特性に異常が生じる。
用して被測定物の導電抵抗を測定する前に、試料台と圧
子を被測定物を介さず直接接触させて圧縮荷重を発生さ
せ、圧子にかかる荷重と変位の関係を求めた圧子の荷重
・変位特性のことである。試料台と圧子がいずれも被測
定物より剛性の高い金属製であるので、試料台と圧子が
直接接触すると、装置変位特性は、圧子に変位が生ずる
ことはなく、急激に荷重がかかるという特性を描くこと
となる。しかし、試料台と圧子のいずれかの電極面に汚
れがあって、異物が付着していると、この異物が押しつ
ぶされることにより装置変位特性が緩やかに立上り、装
置変位特性に異常が生じる。
【0018】基準変位特性とは、予め試料台と圧子を洗
浄して双方に異物がないことを確認した状態において、
試料台と圧子を直接接触させて圧縮荷重を発生させ、圧
子にかかる荷重と変位の関係を求めた圧子の荷重・変位
特性のことである。試料台と圧子がいずれも被測定物よ
り剛性の高い金属製であり、しかも予め試料台と圧子を
洗浄して双方に異物がないことを確認されているので、
試料台と圧子が直接接触すると、基準変位特性は、常に
圧子に変位が生ずることはなく、急激に荷重がかかると
いう特性を描くこととなる。
浄して双方に異物がないことを確認した状態において、
試料台と圧子を直接接触させて圧縮荷重を発生させ、圧
子にかかる荷重と変位の関係を求めた圧子の荷重・変位
特性のことである。試料台と圧子がいずれも被測定物よ
り剛性の高い金属製であり、しかも予め試料台と圧子を
洗浄して双方に異物がないことを確認されているので、
試料台と圧子が直接接触すると、基準変位特性は、常に
圧子に変位が生ずることはなく、急激に荷重がかかると
いう特性を描くこととなる。
【0019】上記装置変位特性を基準変位特性と対比す
るとは、それぞれの特性を重ね合わせたときに、両特性
間に差異が有るか無いかを調べることでなされる。試料
台と圧子のいずれかの電極面に汚れがあって、異物が付
着していると、この異物が押しつぶされることにより装
置変位特性が緩やかに立ち上がるという異常が生じるの
で、両特性の差異の有無により電極面の汚れを確認する
ことができるのである。
るとは、それぞれの特性を重ね合わせたときに、両特性
間に差異が有るか無いかを調べることでなされる。試料
台と圧子のいずれかの電極面に汚れがあって、異物が付
着していると、この異物が押しつぶされることにより装
置変位特性が緩やかに立ち上がるという異常が生じるの
で、両特性の差異の有無により電極面の汚れを確認する
ことができるのである。
【0020】
【作用】本発明の導電抵抗測定装置の検査方法は、試料
台と圧子を被測定物を介さず直接接触させて求めた装置
変位特性を、予め試料台と圧子を洗浄して異物がないこ
とを確認された状態において求めた基準変位特性と対比
し、両特性の差異の有無により被測定物の導電抵抗測定
前の電極面の汚れを確認するものであるから、試料台や
圧子を測定の都度取り外して顕微鏡でその汚れの有無を
確認する作業を省略して簡易に精度よく検査できる。
台と圧子を被測定物を介さず直接接触させて求めた装置
変位特性を、予め試料台と圧子を洗浄して異物がないこ
とを確認された状態において求めた基準変位特性と対比
し、両特性の差異の有無により被測定物の導電抵抗測定
前の電極面の汚れを確認するものであるから、試料台や
圧子を測定の都度取り外して顕微鏡でその汚れの有無を
確認する作業を省略して簡易に精度よく検査できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例であっ
て、図1(イ)図は洗浄導電抵抗特性を示すグラフ図、
(ロ)図は汚れを有するときの装置導電抵抗特性を示す
グラフ図、図2は本実施例に使用した導電抵抗測定装置
の説明図である。図2において、1は測定装置本体、2
は顕微鏡、3は圧子、4は被測定物、5は試料台、6は
2軸移動ステージ、7は圧縮荷重発生部、8は圧子変位
測定部、9は圧縮荷重測定部、10は導電抵抗測定部、
11はステージ制御部、12は制御部、13は一軸移動
ステージである。
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例であっ
て、図1(イ)図は洗浄導電抵抗特性を示すグラフ図、
(ロ)図は汚れを有するときの装置導電抵抗特性を示す
グラフ図、図2は本実施例に使用した導電抵抗測定装置
の説明図である。図2において、1は測定装置本体、2
は顕微鏡、3は圧子、4は被測定物、5は試料台、6は
2軸移動ステージ、7は圧縮荷重発生部、8は圧子変位
測定部、9は圧縮荷重測定部、10は導電抵抗測定部、
11はステージ制御部、12は制御部、13は一軸移動
ステージである。
【0022】本実施の形態に使用する被測定物の導電抵
抗測定装置は、図2に示すように、測定装置本体1と、
顕微鏡2と、被測定物4を搭載する試料台5と、圧子3
と、圧縮負荷発生部7と、圧子変位測定部8と、圧縮荷
重測定部9と、導電抵抗測定部10と、制御部12と、
2軸移動ステージ6と、一軸移動ステージ13とからな
っている。
抗測定装置は、図2に示すように、測定装置本体1と、
顕微鏡2と、被測定物4を搭載する試料台5と、圧子3
と、圧縮負荷発生部7と、圧子変位測定部8と、圧縮荷
重測定部9と、導電抵抗測定部10と、制御部12と、
2軸移動ステージ6と、一軸移動ステージ13とからな
っている。
【0023】顕微鏡2は、試料台5に搭載された被測定
物4を観察するために設けられているものであって、一
軸移動ステージ13により顕微鏡2と圧子3の位置交換
ができるようになっている。
物4を観察するために設けられているものであって、一
軸移動ステージ13により顕微鏡2と圧子3の位置交換
ができるようになっている。
【0024】試料台5は、アルミーマグネシウム合金の
平滑な平面板にてなり、表面に膜厚1000オングスト
ロームの酸化インジウム膜にてなる電極面がスパッタリ
ング法により平面状に形成されており、試料台5の周辺
部は絶縁のため絶縁コート処理がされている。電極面に
は2個の端子が取り付けられ、それぞれ測定ケーブルに
より導電抵抗測定部10と接続されている。試料台5
は、位置合わせのため2軸移動ステージ6上に固定され
ており、この2軸移動ステージ6により試料台5の位置
を平面視2軸方向に変化させることができる。
平滑な平面板にてなり、表面に膜厚1000オングスト
ロームの酸化インジウム膜にてなる電極面がスパッタリ
ング法により平面状に形成されており、試料台5の周辺
部は絶縁のため絶縁コート処理がされている。電極面に
は2個の端子が取り付けられ、それぞれ測定ケーブルに
より導電抵抗測定部10と接続されている。試料台5
は、位置合わせのため2軸移動ステージ6上に固定され
ており、この2軸移動ステージ6により試料台5の位置
を平面視2軸方向に変化させることができる。
【0025】圧子3は、直円錐台状の形状をしたアルミ
合金の円錐台の先端部分に試料台5と同様に酸化インジ
ウム膜にてなる電極面が形成されたものである。電極面
には2個の端子が取り付けられ、それぞれ測定ケーブル
により導電抵抗測定部10と接続されている。圧子3
は、圧縮荷重発生部7と機械的に接続されており、圧縮
荷重発生部7の駆動により、圧子3が垂直に降下して試
料台5に徐々に近接することにより試料台5と圧子3の
間に挟まれた被測定物4を圧縮する。
合金の円錐台の先端部分に試料台5と同様に酸化インジ
ウム膜にてなる電極面が形成されたものである。電極面
には2個の端子が取り付けられ、それぞれ測定ケーブル
により導電抵抗測定部10と接続されている。圧子3
は、圧縮荷重発生部7と機械的に接続されており、圧縮
荷重発生部7の駆動により、圧子3が垂直に降下して試
料台5に徐々に近接することにより試料台5と圧子3の
間に挟まれた被測定物4を圧縮する。
【0026】圧縮荷重発生部7は、永久磁石とフォース
コイルの組み合わせにてなり、可動フォースコイルに電
流を流して電流に比例した電磁力を発生させ、機械的に
接続された圧子3にて被測定物4に圧縮荷重を与える。
コイルの組み合わせにてなり、可動フォースコイルに電
流を流して電流に比例した電磁力を発生させ、機械的に
接続された圧子3にて被測定物4に圧縮荷重を与える。
【0027】圧子変位測定部8として、圧子3と圧縮荷
重発生部7の中間付近に作動トランス(図示省略)を配
し、圧子3と試料台5の距離測定を行い、制御部12に
距離情報を提供する。圧縮荷重測定部9は、圧縮荷重発
生部7のフォースコイルに流れる電流を測定し、予め測
定しておいた電流と負荷の関係式に基づき、圧縮荷重を
検知する。
重発生部7の中間付近に作動トランス(図示省略)を配
し、圧子3と試料台5の距離測定を行い、制御部12に
距離情報を提供する。圧縮荷重測定部9は、圧縮荷重発
生部7のフォースコイルに流れる電流を測定し、予め測
定しておいた電流と負荷の関係式に基づき、圧縮荷重を
検知する。
【0028】導電抵抗測定部10は、試料台5と圧子3
の電極面間に電流を流し、一方内部抵抗の大きい電圧計
によって試料台5と圧子3の電極面間の電圧を測定す
る。制御部12は、コンピューターで構成されており、
圧縮及び導電抵抗測定のタイミングを制御し、圧子3と
試料台5間の距離情報を取り込み、フィードバック制御
するようになっている。なお、制御部12には、表示装
置と記憶装置が設けられている。
の電極面間に電流を流し、一方内部抵抗の大きい電圧計
によって試料台5と圧子3の電極面間の電圧を測定す
る。制御部12は、コンピューターで構成されており、
圧縮及び導電抵抗測定のタイミングを制御し、圧子3と
試料台5間の距離情報を取り込み、フィードバック制御
するようになっている。なお、制御部12には、表示装
置と記憶装置が設けられている。
【0029】つぎに、上述の導電抵抗測定装置を使用し
た、被測定物4の導電抵抗測定方法について説明する。
本実施例の導電抵抗測定装置の試料台5には、被測定物
4として、変成スチレン樹脂ビーズの表面に金メッキを
した導電性微粒子を搭載し、顕微鏡2でこの被測定物4
を観察し、2軸移動ステージ6により試料台5の位置調
整をし、被測定物4の中心位置が顕微鏡2の中心(圧子
3の中心)と一致するようにしてから、一軸移動ステー
ジ13により顕微鏡2と圧子3を交換する。
た、被測定物4の導電抵抗測定方法について説明する。
本実施例の導電抵抗測定装置の試料台5には、被測定物
4として、変成スチレン樹脂ビーズの表面に金メッキを
した導電性微粒子を搭載し、顕微鏡2でこの被測定物4
を観察し、2軸移動ステージ6により試料台5の位置調
整をし、被測定物4の中心位置が顕微鏡2の中心(圧子
3の中心)と一致するようにしてから、一軸移動ステー
ジ13により顕微鏡2と圧子3を交換する。
【0030】つぎに、制御部12から圧縮荷重発生部7
に負荷命令を出し、圧子3を通じて被測定物4に任意の
圧縮荷重を与え、圧縮した状態で導電性を有する試料台
5と圧子3を介して電流を流し、導電抵抗測定部10に
て被測定物4の導電抵抗を測定する。
に負荷命令を出し、圧子3を通じて被測定物4に任意の
圧縮荷重を与え、圧縮した状態で導電性を有する試料台
5と圧子3を介して電流を流し、導電抵抗測定部10に
て被測定物4の導電抵抗を測定する。
【0031】上記被測定物4の導電抵抗の測定中に、被
測定物4が圧縮荷重により破壊を伴う場合が生じる。破
壊した被測定物4が試料台5に付着する場合には、一軸
移動ステージ13を使用して圧子3を移動し、顕微鏡2
により確認できるが、圧子3に付着した被測定物4は、
圧子3を測定装置本体1から取り外さなければ顕微鏡2
による観察ができない。
測定物4が圧縮荷重により破壊を伴う場合が生じる。破
壊した被測定物4が試料台5に付着する場合には、一軸
移動ステージ13を使用して圧子3を移動し、顕微鏡2
により確認できるが、圧子3に付着した被測定物4は、
圧子3を測定装置本体1から取り外さなければ顕微鏡2
による観察ができない。
【0032】そこで、つぎに本発明に係る導電抵抗測定
装置の検査方法を、図1を参照しながら説明する。 (実施例1)上記導電抵抗測定装置の圧子3と試料台5
を洗浄液、イソプロピルアルコールにより洗浄し、異物
がないことを確認してから、試料台5と圧子3を被測定
物4を介さず直接接触させて圧縮荷重発生部7から圧縮
荷重を発生させ、圧子3にかかる圧縮荷重と圧子3の変
位量の関係を測定した。この時の荷重・変位特性を基準
変位特性と名付け、これを図1(イ)図に示す。図1
(イ)図は、縦軸に圧縮荷重をとり、横軸に変位をとっ
て示したグラフ図である。
装置の検査方法を、図1を参照しながら説明する。 (実施例1)上記導電抵抗測定装置の圧子3と試料台5
を洗浄液、イソプロピルアルコールにより洗浄し、異物
がないことを確認してから、試料台5と圧子3を被測定
物4を介さず直接接触させて圧縮荷重発生部7から圧縮
荷重を発生させ、圧子3にかかる圧縮荷重と圧子3の変
位量の関係を測定した。この時の荷重・変位特性を基準
変位特性と名付け、これを図1(イ)図に示す。図1
(イ)図は、縦軸に圧縮荷重をとり、横軸に変位をとっ
て示したグラフ図である。
【0033】一方、圧子3、試料台5が被測定物4の破
壊等による汚れを有する状態において、上記の基準変位
特性と同様にして変位特性の測定を行った。すなわち、
汚れを有する試料台5と圧子3を被測定物4を介さず直
接接触させて圧縮荷重を発生させ、圧子3にかかる圧縮
荷重と圧子3の変位量の関係を測定した。この時の荷重
・変位特性を装置変位特性と名付け、これを図1(ロ)
図に示す。図1(ロ)図は、縦軸に圧縮荷重をとり、横
軸に変位をとって示したグラフ図である。
壊等による汚れを有する状態において、上記の基準変位
特性と同様にして変位特性の測定を行った。すなわち、
汚れを有する試料台5と圧子3を被測定物4を介さず直
接接触させて圧縮荷重を発生させ、圧子3にかかる圧縮
荷重と圧子3の変位量の関係を測定した。この時の荷重
・変位特性を装置変位特性と名付け、これを図1(ロ)
図に示す。図1(ロ)図は、縦軸に圧縮荷重をとり、横
軸に変位をとって示したグラフ図である。
【0034】上記図1の(イ)図と(ロ)図を対比する
と、(イ)図の基準変位特性は、圧子3と試料台5が接
触すると、荷重を増加させても圧子3は変位しないた
め、接触位置でほぼ垂直に立ち上がる。一方、(ロ)図
の付着物が存在する装置変位特性は、圧子3と試料台が
接触する接触位置での挙動は緩やかに立ち上がり、前記
(イ)図の基準変位特性と明らかに異なる。これは、圧
子3や試料台5に付着した付着物は、圧子3や試料台5
を構成する物質より軟らかいため、付着物が変形するた
めである。この結果、装置変位特性と基準変位特性を対
比することにより、圧子3や試料台5の汚れを確認する
ことができるのである。尚、この汚れを確認するのにか
かった作業時間は2分であった。
と、(イ)図の基準変位特性は、圧子3と試料台5が接
触すると、荷重を増加させても圧子3は変位しないた
め、接触位置でほぼ垂直に立ち上がる。一方、(ロ)図
の付着物が存在する装置変位特性は、圧子3と試料台が
接触する接触位置での挙動は緩やかに立ち上がり、前記
(イ)図の基準変位特性と明らかに異なる。これは、圧
子3や試料台5に付着した付着物は、圧子3や試料台5
を構成する物質より軟らかいため、付着物が変形するた
めである。この結果、装置変位特性と基準変位特性を対
比することにより、圧子3や試料台5の汚れを確認する
ことができるのである。尚、この汚れを確認するのにか
かった作業時間は2分であった。
【0035】そこで、圧子3と試料台5を洗浄液で洗浄
し、顕微鏡2で汚れを確認することなく、圧子3と試料
台5の間で被測定物4を圧し、圧縮率70%における導
電抵抗を測定したところ、その値は0.2Ωであった。
し、顕微鏡2で汚れを確認することなく、圧子3と試料
台5の間で被測定物4を圧し、圧縮率70%における導
電抵抗を測定したところ、その値は0.2Ωであった。
【0036】(比較例1)圧子3と試料台5が汚れを有
している状態で、この圧子3と試料台5間で実施例で使
用したものと同じ被測定物4(導電性微粒子)を圧し、
同じく圧縮率70%における導電抵抗を測定したとこ
ろ、その値は6.5Ωであった。この値は汚れを有して
いるので実施例の値0.2Ωより大きい値であった。
尚、この際、顕微鏡で汚れを確認していないので、確認
作業時間は0である。
している状態で、この圧子3と試料台5間で実施例で使
用したものと同じ被測定物4(導電性微粒子)を圧し、
同じく圧縮率70%における導電抵抗を測定したとこ
ろ、その値は6.5Ωであった。この値は汚れを有して
いるので実施例の値0.2Ωより大きい値であった。
尚、この際、顕微鏡で汚れを確認していないので、確認
作業時間は0である。
【0037】(比較例2)圧子3と試料台5の汚れを洗
浄液で洗浄したのち、試料台5は顕微鏡2を移動させて
汚れのないことを確認し、圧子3は測定装置本体1から
取り外して顕微鏡で汚れのないことを確認した。この圧
子3と試料台5の間で実施例で使用したものと同じ被測
定物4(導電性微粒子)を圧し、圧縮率70%における
導電抵抗を測定したところ、その値は実施例と同じく
0.2Ωであった。この結果、実施例の検査方法による
と、顕微鏡で汚れを確認しなくても、顕微鏡で汚れを確
認した比較例2と同じ被測定物4の導電抵抗が得られた
ので、実施例の検査方法が正しいことが判明した。な
お、この際、よごれの確認作業に要した時間は45分で
あった。
浄液で洗浄したのち、試料台5は顕微鏡2を移動させて
汚れのないことを確認し、圧子3は測定装置本体1から
取り外して顕微鏡で汚れのないことを確認した。この圧
子3と試料台5の間で実施例で使用したものと同じ被測
定物4(導電性微粒子)を圧し、圧縮率70%における
導電抵抗を測定したところ、その値は実施例と同じく
0.2Ωであった。この結果、実施例の検査方法による
と、顕微鏡で汚れを確認しなくても、顕微鏡で汚れを確
認した比較例2と同じ被測定物4の導電抵抗が得られた
ので、実施例の検査方法が正しいことが判明した。な
お、この際、よごれの確認作業に要した時間は45分で
あった。
【0038】上記実施例1と比較例1、2で得られた結
果をまとめて表1に示す。
果をまとめて表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示すように、本実施例の導電抵抗測
定装置の検査方法は、導電抵抗測定の信頼性を下げるこ
となく、短時間で導電抵抗測定装置の検査が可能であ
る。
定装置の検査方法は、導電抵抗測定の信頼性を下げるこ
となく、短時間で導電抵抗測定装置の検査が可能であ
る。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の導電抵抗測定装置の検査
方法は、試料台や圧子を測定の都度取り外して顕微鏡で
その汚れの有無を確認する作業を省略して短時間で簡易
に検査できるので、検査に要する作業時間の短縮を図る
ことができる。また、被測定物の導電抵抗測定値の信頼
性を損なうこともない。
方法は、試料台や圧子を測定の都度取り外して顕微鏡で
その汚れの有無を確認する作業を省略して短時間で簡易
に検査できるので、検査に要する作業時間の短縮を図る
ことができる。また、被測定物の導電抵抗測定値の信頼
性を損なうこともない。
【図1】本発明の一実施例であって、(イ)図は基準変
位特性を示すグラフ図、(ロ)図は汚れを有するときの
装置変位特性を示すグラフ図である。
位特性を示すグラフ図、(ロ)図は汚れを有するときの
装置変位特性を示すグラフ図である。
【図2】本実施例に使用した導電抵抗測定装置の説明図
である。
である。
1 測定装置本体 2 顕微鏡 3 圧子 4 被測定物 5 試料台 6 2軸移動ステージ 7 圧縮荷重発生部 8 圧子変位測定部 9 圧縮荷重測定部 10 導電抵抗測定部 11 ステージ制御部 12 制御部 13 一軸移動ステージ
Claims (1)
- 【請求項1】 圧縮した状態で電流を流して被測定物の
導電抵抗を測定する導電抵抗測定装置の電極面の汚れの
検査方法であって、 前記導電抵抗測定装置は、被測定物を搭載する電極面を
有する試料台と、被測定物を圧する電極面を有する圧子
と、該圧子の電極面と該試料台の電極面の間で被測定物
を圧するための任意の圧縮荷重を発生させる圧縮荷重発
生部と、圧子が被測定物に与えている圧縮荷重を測定す
る圧縮荷重測定手段と、圧子の変位を測定する圧子変位
測定手段と、被測定物を挟んだ上記試料台と圧子の間に
電流を流してその導電抵抗を測定する導電抵抗測定部と
を備えてなり、 前記導電抵抗測定装置を使用して被測定物の導電抵抗を
測定する前に、試料台と圧子を被測定物を介さず直接接
触させて圧縮荷重を発生させ、圧子の荷重・変位特性を
求め、これを装置変位特性と名付け、一方、予め試料台
と圧子を洗浄して双方に異物がないことを確認した状態
において、試料台と圧子を直接接触させて圧縮荷重を発
生させ、この圧子の荷重・変位特性を求め、これを基準
変位特性と名付け、前記装置変位特性を基準変位特性と
対比し、両特性の差異の有無により被測定物の導電抵抗
測定前の前記電極面の汚れを確認することを特徴とする
導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25677096A JPH10104287A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25677096A JPH10104287A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10104287A true JPH10104287A (ja) | 1998-04-24 |
Family
ID=17297214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25677096A Pending JPH10104287A (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 導電抵抗測定装置の電極面の汚れの検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10104287A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE1951065A1 (en) * | 2019-09-20 | 2021-03-21 | Rehninvent Ab | A device, a method, a system, and a kit of parts for measuring an amount of dirt |
-
1996
- 1996-09-27 JP JP25677096A patent/JPH10104287A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE1951065A1 (en) * | 2019-09-20 | 2021-03-21 | Rehninvent Ab | A device, a method, a system, and a kit of parts for measuring an amount of dirt |
SE543921C2 (en) * | 2019-09-20 | 2021-09-21 | Rehninvent Ab | A device, a method, a system, and a kit of parts for measuring an amount of dirt |
US11892420B2 (en) | 2019-09-20 | 2024-02-06 | Rehninvent Ab | Device, a method, a system, and a kit of parts for measuring an amount of dirt |
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