JPH1010034A - 粒子センサ - Google Patents

粒子センサ

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JPH1010034A
JPH1010034A JP8164759A JP16475996A JPH1010034A JP H1010034 A JPH1010034 A JP H1010034A JP 8164759 A JP8164759 A JP 8164759A JP 16475996 A JP16475996 A JP 16475996A JP H1010034 A JPH1010034 A JP H1010034A
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sensor element
sensor
vibration
inlet
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Juichi Hirota
寿一 廣田
Kazuyoshi Shibata
和義 柴田
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体粒子による振動と区別が困難な、センサ
素子の持つ一次共振点の振動を伴う泡による振動を検出
しにくくし、固体粒子の検出精度を向上させた粒子セン
サを提供する。 【解決手段】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
きる程度の質量を有する振動部14と、振動部14の振
動を検出し電気信号に変換する検出部20とを有するセ
ンサ素子10と、センサ素子10を固定するハウジング
30と、流体の入口32と、流体の出口34とを有する
粒子センサであって、センサ素子10よりも入口32側
にメッシュを配置し、入口32から流入した流体が当該
メッシュを通過してからセンサ素子10に接触するよう
にしたことを特徴とする粒子センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体中の固体粒子
を検出するための粒子センサに関する。
【0002】
【従来の技術】液体又は気体の流体中に固体粒子が混在
するとき、その固体粒子の存在を検出することが求めら
れる場合がある。特に、固体粒子が流体中に本来、混在
すべきではないのにも拘わらず混在し、その流体の作用
を阻害する場合、固体粒子の検出が重要になる。
【0003】例えば、自動車のエンジン又は重機械のエ
ンジンなどの内燃機関は、ガソリン、軽油等を動力源と
するが、これらの内燃機関はエンジンオイル等の潤滑剤
を用いて、エンジン等の回転面や摺動面の摩擦抵抗及び
磨耗を低減する。しかし、内燃機関の使用に伴って、磨
耗により金属粉等の固体粒子が生じて、潤滑剤に混入
し、回転面及び摺動面の磨耗を早めることがある。通常
は、オイルフィルター等の濾過器により、潤滑剤中の固
体粒子等を除去するが、潤滑剤中の固体粒子を検出する
ことにより、潤滑剤の状態をより詳細にモニターするこ
とができる。
【0004】また、エンジンなどの内燃機関に限らず、
変速機などの動力伝達機構、油圧サーボバルブなどの油
圧配管系、工業的な圧延加工、プレス加工などに用いら
れる作動油、洗浄油などについても、その流体中の固体
粒子及び/又はこれらの油の粘度等を中心として、流体
の状態を管理することは重要である。更に、大気中の浮
遊粒子の存在、その濃度等も、大気汚染の程度をモニタ
ーするうえで重要である。例えば、工場における排煙中
の浮遊粒子を検出することである。
【0005】このような流体中の固体粒子を検出するた
めのセンサとして、出願人は先に、流体中の固体粒子の
衝突に対して感応できる程度の質量を有する振動部と、
当該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検出部
(変換装置)とを有するセンサ素子と、当該センサ素子
を固定するハウジングと、流体の入口と出口とを有する
軸流粒子センサであって、当該出口が、当該センサ素子
に対して、当該入口の反対側に配置され、当該振動部の
周囲の少なくとも一部に孔部が形成されており、当該入
口から流入した流体が当該孔部を流れて当該出口より流
出するように、当該センサ素子の振動部が当該入口で形
成される流体の流れの延長に配置されることを特徴とす
る軸流粒子センサを提案した(特願平7−272205
号)。
【0006】図5は、このセンサの構造の一例を示すも
のである。流体の流れる流路は、流体の入口32を形成
するノズル33と、流体の出口34を形成するノズル3
5と、これらノズル33、35が固定され、ノズル3
3、35の間においてセンサ素子10を収容するハウジ
ング30とから構成されている。センサ素子10は、o
-リング等の弾性部材36、37を介して、ハウジング
30の内部に固定されている。
【0007】図6は、センサ素子の一例を示す説明図で
(a)が平面図、(b)がそのII−II断面図である。振動部
14は肉薄の板形状で、該振動部14が振動できるよう
にこれを固定する固定部16と一体となって基体12を
構成している。基体12には、振動部14が肉薄になる
ように空所(凹部)17が形成されており、空所17の
反対側の振動部14の表面14sに検出部20が設けら
れている。また、振動部14の周囲に、基体12をその
厚さ方向に貫通するようにして一対の孔部18が形成さ
れている。
【0008】図5において、ノズル33を通じてハウジ
ング30内に流入してきた流体は、矢印で示すように、
振動部14及び振動部14に載置された検出部20に流
れを遮られるような状態でこれらに接触する。この際
に、流体中の固体粒子が振動部14又は検出部20に衝
突し、振動部14及び検出部20が振動する。流体は振
動部14及び検出部20に接触した後、孔部18を抜
け、ノズル35を通じて外部に流出する。このセンサで
は、流体中の固体粒子が、圧電膜を有する検出部20又
は検出部20を載置する振動部14に衝突することによ
り、振動部14及び検出部20が振動し、圧電膜22が
この振動を電気信号に変換し、圧電膜を挟んでいる電極
24、26がこの電気信号を出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な粒子センサを用いた固体粒子の検出において、対象と
なる流体がオイル等の液体である場合、流体中には固体
粒子のほかに泡も含まれいることが多く、その泡が衝突
した際にも振動部が振動し、その振動による信号が検出
部から出力される。流体中の固体粒子の濃度を正確に知
るためには、このような泡による振動から生じる信号
と、固体粒子による振動から生じる信号とを区別する必
要がある。
【0010】固体粒子の衝突による振動は、一般に図7
に示す信号波形のような、センサ素子の持つ一次共振点
の振動として現れ、一方、泡の衝突による振動は、多く
の場合、図8に示す信号波形ような、センサ素子の持つ
一次共振点の振動よりも周波数の低い長周期振動として
現れる。
【0011】しかしながら、泡によっても、図9に示す
ような、センサ素子の持つ一次共振振動を伴う振動が発
生する場合が少なからずある。このような一次共振振動
を伴う泡による振動は、固体粒子による振動と区別する
ことが困難であるため、従来の粒子センサでは、泡によ
り生じた信号を固体粒子により生じた信号と誤って認識
することあり、このことがセンサの精度を低下させる一
因となっていた。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、固体粒子によ
る振動と区別が困難な、センサ素子の持つ一次共振点の
振動を伴う泡による振動を検出しにくくし、固体粒子の
検出精度を向上させた粒子センサを提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、流体中
の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量を有す
る振動部と、当該振動部の振動を検出し電気信号に変換
する検出部とを有するセンサ素子と、当該センサ素子を
固定するハウジングと、流体の入口と、流体の出口とを
有する粒子センサであって、当該センサ素子よりも当該
入口側にメッシュを配置し、当該入口から流入した流体
が当該メッシュを通過してから当該センサ素子に接触す
るようにしたことを特徴とする粒子センサ(第1発
明)、が提供される。
【0014】また、本発明によれば、流体中の固体粒子
の衝突に対して感応できる程度の質量を有する振動部
と、当該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検出
部とを有するセンサ素子と、当該センサ素子を固定する
ハウジングと、流体の入口と、流体の出口とを有する粒
子センサであって、当該ハウジング内の内圧を上昇させ
る手段を備えたことを特徴とする粒子センサ(第2発
明)、が提供される。
【0015】また、本発明によれば、流体中の固体粒子
の衝突に対して感応できる程度の質量を有する振動部
と、当該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検出
部とを有するセンサ素子と、当該センサ素子を固定する
ハウジングと、流体の入口と、流体の出口とを有し、当
該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対側
に配置され、当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部
が形成されており、当該入口から流入した流体が当該セ
ンサ素子に接触した後、当該孔部を通過して当該出口よ
り流出するように構成された粒子センサであって、当該
検出部の幅をd、当該検出部の中心線から当該検出部の
最も近くにある当該孔部までの距離をDとしたとき、D
/d≧1.5であることを特徴とする粒子センサ(第3
発明)、が提供される。
【0016】更に、本発明によれば、流体中の固体粒子
の衝突に対して感応できる程度の質量を有する振動部
と、当該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検出
部とを有するセンサ素子と、当該センサ素子を固定する
ハウジングと、流体の入口と、流体の出口とを有し、当
該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対側
に配置され、当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部
が形成されており、当該入口から流入した流体が当該セ
ンサ素子に接触した後、当該孔部を通過して当該出口よ
り流出するように構成された粒子センサであって、当該
孔部の開口端が面取りされていることを特徴とする粒子
センサ(第4発明)、が提供される。
【0017】更に、本発明によれば、流体中の固体粒子
の衝突に対して感応できる程度の質量を有する振動部
と、当該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検出
部とを有するセンサ素子と、当該センサ素子を固定する
ハウジングと、流体の入口と、流体の出口とを有し、当
該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対側
に配置され、当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部
が形成されており、当該入口から流入した流体が当該セ
ンサ素子に接触した後、当該孔部を通過して当該出口よ
り流出するように構成された粒子センサであって、当該
入口から流入してきた流体が当たる当該センサ素子の表
面及び当該孔部の内周面の表面粗さが、中心線平均粗さ
において0.40μm以下であることを特徴とする粒子
センサ(第5発明)、が提供される。
【0018】更にまた、本発明によれば、流体中の固体
粒子の衝突に対して感応できる程度の質量を有する振動
部と、当該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検
出部とを有するセンサ素子と、当該センサ素子を固定す
るハウジングと、流体の入口と、流体の出口とを有し、
当該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対
側に配置され、当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔
部が形成されており、当該入口から流入した流体が当該
センサ素子に接触した後、当該孔部を通過して当該出口
より流出するように構成された粒子センサであって、当
該入口から流入してきた流体が当該センサ素子に接触す
る角度が、当該センサ素子の表面に対して90゜未満と
なるようにしたことを特徴とする粒子センサ(第6発
明)、が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明者は、固体粒子による振動
と区別が困難な、センサ素子の持つ一次共振点の振動を
伴う泡による振動について、その発生の機構を解析した
ところ、この振動は、泡がセンサ素子の振動部あるいは
検出部に直接衝突した際の衝撃により生じるのではな
く、センサ素子上あるいはその周辺で泡が破裂した際
に、その破裂の衝撃が振動部あるいは検出部に伝播して
発生することが判明した。
【0020】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものであり、センサ素子上やその周辺での泡の破裂
を抑え、あるいは泡の破裂の衝撃が振動部や検出部に伝
播しにくくすることにより、上記固体粒子による振動と
区別が困難な、センサ素子の持つ一次共振点の振動を伴
う泡による振動を検出しにくくし、固体粒子の検出精度
を向上させたものである。以下、本発明について詳しく
説明する。
【0021】まず、第1発明について説明する。第1発
明の粒子センサは、基本的な構造としては、先述の図5
に示すような構造をとることができるが、その特徴的な
構造として、センサ素子10よりも入口32側にメッシ
ュを配置し、入口32から流入した流体が当該メッシュ
を通過してからセンサ素子10に接触するように構成さ
れる。
【0022】このように流体がセンサ素子に接触する前
にメッシュを通過するようにすると、センサ素子等に接
触した際に破裂しやすい比較的大きな泡が、メッシュの
網目で分断されて破裂しにくい小さな泡になる。この結
果、固体粒子による振動と区別が困難な、泡の破裂によ
る振動が生じにくくなり、固体粒子の検出精度が向上す
る。
【0023】メッシュの孔の大きさは、下限は検出対象
となる固体粒子の粒子径であり、上限は好ましくは10
00μm以下、より好ましくは100μm以下、更に好
ましくは50μm以下である。メッシュの孔の大きさが
検出対象となる固体粒子の粒子径より小さいと、固体粒
子がセンサ素子に到達できなくなり、一方、メッシュの
孔が大きすぎると、泡を破裂しにくい大きさまで分断す
ることができなくなる。
【0024】なお、図5のような構造の粒子センサは、
軸流粒子センサと称され、センサ素子10に対して、出
口34が入口32の反対側に配置され、かつセンサ素子
10の振動部14の周囲の少なくとも一部に孔部18が
形成されており、入口32から流入した流体が孔部18
を流れて出口34から流出するように、センサ素子10
の振動部14が入口32で形成される流体の流れの延長
に配置されている。このような構造は、第1発明の粒子
センサの基本構造として好適に用いられるが、入口から
流入した流体がセンサ素子に接触し出口から流出するよ
うな構造を有していれば、上記以外の構造であってもよ
い。
【0025】次に第2発明の粒子センサについて説明す
る。第2発明の粒子センサも、基本的な構造としては、
先述の図5に示すような構造をとることができるが、そ
の特徴的な構造として、ハウジング30内の内圧を上昇
させる手段を備える。この手段により、センサ素子10
を収容・固定したハウジング30内の内圧を上昇させる
と、センサ素子10周辺において流体中に含まれる泡が
圧力により消滅し、又は縮小して破裂しにくくなる。こ
の結果、固体粒子による振動と区別が困難な、泡の破裂
による振動が生じにくくなり、固体粒子の検出精度が向
上する。
【0026】ハウジング30内の内圧を上昇させる手段
としては、センサ素子10よりも出口34側に設けられ
たバルブを挙げることができる。すなわち、このバルブ
で出口側の流量を減少させる(ただし、必要流量は確保
する)ことによって、バルブの上流側にあるハウジング
内の圧力を上昇させることができる。バルブはセンサ素
子10の近くに設置するよりも、センサ素子10から1
0cm以上の距離を離して設置した方がよい。センサ素
子10との距離を離すことにより、流量減少箇所に生じ
る流体の振動がセンサ素子10に伝わりにくくなり、不
要振動の検出を抑えることができる。なお、ハウジング
内の内圧を上昇させる手段は、このようなバルブの設置
に限られるものではない。
【0027】上記のような手段により上昇させるハウジ
ング内の内圧は、1.0kg/cm2を超えるようにす
ることが好ましく、より好ましくは1.5kg/cm2
以上、更に好ましくは3.0kg/cm2以上となるよ
うにする。
【0028】なお、第1発明と同様に、第2発明のセン
サも、その基本構造はいわゆる軸流粒子センサのような
ものに限られるものではなく、入口から流入した流体が
センサ素子に接触し出口から流出するような構造を有し
ていれば、他の構造であってもよい。
【0029】第3発明のセンサは、その基本的な構造と
しては先述の図5のような構造を有するが、その特徴的
な構造として、図1の平面図(a)及びそのI−I断面図
(b)に示すように、センサ素子10の検出部20の幅を
d、検出部20の中心線から検出部の最も近くにある孔
部18までの距離をDとしたとき、D/d≧1.5、好
ましくはD/d≧2.0となるようにしてある。
【0030】発明者らが、従来の軸流粒子センサについ
て、流体中に含まれる泡が破裂しやすい場所を調べたと
ころ、振動部14の周囲に形成された孔部18付近で最
も泡が破裂しやすいことがわかった。第3発明は、この
ような知見に基づいてなされたものであり、孔部18を
検出部20から遠ざけることにより、孔部18付近で泡
の破裂が生じても、その破裂の衝撃が検出部まで伝播し
ないようにすることを企図したものである。
【0031】そして、検出部20の幅や検出部20から
孔部18までの距離を検討した結果、上記のようにD/
d≧1.5を満たす場合に、孔部18付近で破裂した泡
の衝撃が検出部20まで伝播しにくくなることが判明し
た。すなわち、上記の関係を満たすことにより、孔部1
8付近で泡が破裂したとしても、その衝撃によって振動
部14や検出部20が振動することがほとんどなくな
り、その結果、固体粒子の検出精度が向上する。
【0032】第4発明のセンサも、その基本的な構造と
しては先述の図5のような構造を有するが、その特徴的
な構造として、図2に示すように、孔部18の開口端に
面取り加工を施し、面取り部40を設けている。
【0033】上述のように泡の破裂は振動部14の周囲
に形成された孔部18付近で最も生じやすい。この孔部
18は、入口から流入した流体がセンサ素子に接触した
後、出口側へ流出するように設けられたものであるが、
このように面取り加工を施すことにより孔部18への流
体の流れがスムーズになり、流体中の泡が破裂しにくく
なる。この結果、固体粒子による振動と区別が困難な、
泡の破裂による振動が生じにくくなり、固体粒子の検出
精度が向上する。なお、孔部18の開口端はその全周に
わたって面取り加工が施されていることが好ましいが、
部分的に面取り加工が施されたものでも、ある程度の効
果は得られる。
【0034】第5発明の粒子センサも、その基本的な構
造としては先述の図5のような構造を有するが、その特
徴的な構造として、入口から流入してきた流体が当たる
センサ素子10の表面及び孔部18の内周面の表面粗さ
が、中心線平均粗さにおいて0.40μm以下、好まし
くは0.20μm以下となるようにしている。
【0035】入口から流入してきた流体が当たるセンサ
素子10の表面及び孔部18の内周面を上記のような表
面粗さとすると、流体がこれらの部分に当たる際の摩擦
抵抗が小さくなり、流体の流れがスムーズになって、流
体中の泡が破裂しにくくなる。この結果、固体粒子によ
る振動と区別が困難な、泡の破裂による振動が生じにく
くなり、固体粒子の検出精度が向上する。
【0036】表面粗さを上記のような値にする方法とし
ては、例えば、後述するセンサ素子の製造方法におい
て、基体を構成するためのグリーンシートの成形、検出
部を構成する圧電膜や電極の膜形成の条件を調整して、
センサ素子(基体、検出部)を焼結させる前の段階で、
表面を滑らかにしておいてもよいし、また、センサ素子
の焼成後に表面研削したり、一度焼成したセンサ素子を
再度焼きなましするなどして表面粗さを改善してもよ
い。
【0037】更に、より容易な方法として、入口から流
入してきた流体が当たるセンサ素子10の表面及び孔部
18の内周面に、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェ
ノール樹脂、シリコン樹脂等の樹脂類や、水ガラス、金
属アルコキシド等を被覆することにより、表面粗さを改
善することもできる。図3は、入口から流入してきた流
体が当たるセンサ素子10の表面及び孔部18の内周面
に樹脂41が被覆された例を示している。
【0038】なお、樹脂等を被覆する場合には、図3の
ように検出部20を振動部14に対して出口側(図の下
側)に配置することが好ましい。検出部20を振動部1
4に対して入口側に配置すると、その検出部20の表面
を被覆することになり、この場合にはセンサの感度が劣
化する。
【0039】第6発明の粒子センサも、その基本的な構
造としては先述の図5のような構造を有するが、その特
徴的な構造として、図4に示すように、入口から流入し
てきた流体がセンサ素子に接触する角度θが、センサ素
子の表面に対して90゜未満、好ましくは60゜未満と
なるようにしている。
【0040】流体のセンサ素子に対する接触角度をこの
ように設定することにより、流体中に含まれる泡がセン
サ素子に衝突するときの衝撃が緩和され、センサ素子上
での泡の破裂が抑えられる。この結果、固体粒子による
振動と区別が困難な、泡の破裂による振動が生じにくく
なり、固体粒子の検出精度が向上する。
【0041】流体のセンサ素子に対する接触角度を上記
のように設定する方法としては、例えば、ハウジング内
におけるセンサ素子の固定角度や、入口を形成するノズ
ルのハウジングに対する取り付け角度を調整することが
挙げられる。
【0042】なお、以上、説明した第1〜第6発明は、
任意に組み合わせることも可能である。例えば、第1発
明と第2発明を組み合わせ、センサ素子よりも入口側に
メッシュを配置するとともに、ハウジング内の内圧を上
昇させる手段を備えた粒子センサとすることができる。
また、第3発明と第4発明を組み合わせ、センサ素子の
検出部の幅dと、検出部の中心線から検出部の最も近く
にある孔部までの距離DとがD/d≧1.5を満たすよ
うにするとともに、孔部開口端に面取りを施した粒子セ
ンサとすることもできる。
【0043】次に、センサ素子の各部の構成を詳しく説
明する。センサ素子10の基体12には、振動部14が
肉薄になるように空所17が形成され、また、振動部1
4の周囲には孔部18が形成される。
【0044】振動部14は、図のようにその全周が固定
部16に保持されている必要はなく、振動部14の少な
くとも一部分が保持されていればよい。例えば、振動部
14の周囲の一端部のみが、固定部16にいわゆる片持
ち状態で保持されていてもよい。空所17は、図のよう
な凹部に限られず閉塞空間としてもよい。また、空所と
して凹部を形成する場合、凹部は出口34側に形成され
てもよいし、入口32側に形成されてもよい。更に、検
出部20は振動部14に対して入口32側に配置されて
もよいし、振動部14に対して出口34側に配置されて
もよい。
【0045】孔部18の数、形状等には特に制限はない
が、一対の孔部18は互いに同一の形状であり、振動部
14を軸方向に貫く仮想的な平面に対して、対称的に配
置されていることが好ましい。基体12の形状は板状が
好ましいが、特に限定されず、用途に応じて適宜選ばれ
る。
【0046】振動部14は、固体粒子や泡が衝突した際
に、検出部20とともに上下方向、すなわち検出部20
及び空所17の方向に振動する。この振動に好適な形状
のため、振動部14は、板形状であることが好ましい。
振動部14の厚さは1〜100μmであることが好まし
い。厚さが100μmを超えると感度が低下し、厚さが
1μm未満では機械的強度が低下する。
【0047】振動部14の構成材料としては、本発明の
センサにより固体粒子の検出が行われる種々の流体に接
触しても変性しないような化学的安定性の高いものが好
ましく、具体的にはセラミックスであることが好まし
い。例えば、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニ
ア、マグネシア、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪
素、ガラス等を用いることができる。固定部16は、振
動部14と同一の材料で構成してもよいし、異なる材料
で構成してもよい。
【0048】検出部20は、圧電膜22と、圧電膜22
を挟む第一電極24及び第二電極26を有する。第一電
極24は、圧電膜の外表面22sの少なくとも一部を被
覆し、第二電極26は、振動部14の表面14sの少な
くとも一部を被覆する。圧電膜22は、微視的には、応
力に対応して誘電分極を生じ、巨視的には、応力に応じ
て、電気信号、例えば、電荷又は電圧を出力する。この
とき、圧電膜は、その厚さ方向に屈曲変位が発現するも
のであることが好ましい。
【0049】圧電膜22は、固体粒子や泡が第一電極2
4及び/又は振動部14に接触するとき、振動部14と
ともに、圧電膜22の膜厚さの方向に振動し、この振動
が圧電膜22に応力を加える。第一電極24及び第二電
極26は、圧電膜22の電気信号を、リード28及びリ
ード29を通じて、端子パッドに出力する。
【0050】圧電膜の厚さは、1〜100μmであるこ
とが好ましい。厚さが100μmを超えると感度が低下
し、厚さが1μm未満では信頼性が確保し難い。圧電膜
には、好適には、圧電性セラミックスを用いることがで
きるが、電歪セラミックス又は強誘電体セラミックスで
あってもよく、更には、分極処理が必要な材料であって
も、必要がない材料であってもよい。
【0051】圧電膜に用いるセラミックスとしては、例
えば、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッケ
ルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、
アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、マンガンタングステ
ン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛、チタン酸バリウム等、又
はこれらの何れかを組み合わせた成分を含有するセラミ
ックスが挙げられる。
【0052】上記セラミックスに、更に、ランタン、カ
ルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステ
ン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の
酸化物、若しくはこれらの何れかの組み合わせ、又は他
の化合物を、適宜、添加したセラミックスを用いてもよ
い。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛と、ジルコン酸鉛
と、チタン酸鉛とからなる成分を主成分とし、更にラン
タンやストロンチウムを含有するセラミックスを用いる
ことが好ましい。
【0053】第一電極及び第二電極は、用途に応じて適
宜な厚さとするが、0.1〜50μmの厚さであること
が好ましい。第一電極は、室温で固体であって、導電性
の金属で構成されていることが好ましい。例えば、アル
ミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウ
ム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウム、
白金、金、鉛等を含有する金属単体又は合金が挙げられ
る。
【0054】第二電極は、白金、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、イリジウム、チタン、クロム、モリブ
デン、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト等
の高融点の金属を含有する単体又は合金からなることが
好ましい。第二電極は、圧電膜の熱処理の時に高温に晒
される場合があるので、高温酸化雰囲気に耐えられる金
属であることが好ましいからである。また、これらの高
融点金属と、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化ケイ
素、ガラス等のセラミックスとを含有するサーメットで
あってもよい。
【0055】次に、センサ素子の製造方法を説明する。
基体は、グリーンシート又はグリーンテープである成形
層を、熱圧着等で積層し、次いで、焼結することで一体
化できる。例えば、図のように空所17として凹部が形
成される基体12では、2層のグリーンシート又はグリ
ーンテープを積層するが、その第二層に、空所17に対
応する所定形状の貫通孔を積層前に予め設けておけばよ
い。また、成形型を用いる加圧成形、鋳込み成形、射出
成形等によって、成形層を作成し、切削、研削加工、レ
ーザー加工、プレス加工による打ち抜き等の機械加工に
より、空所等を設けてもよい。成形層は、互いに同一の
厚さである必要はないが、焼結による収縮が同じ程度に
なるようにしておくことが好ましい。
【0056】セラミックスからなる振動部14に、検出
部20を形成する方法としては、金型を用いたプレス成
形法又はスラリー原料を用いたテープ成形法等によって
圧電体を成形し、この焼結前の圧電体を、焼結前の基体
における振動部に、熱圧着で積層し、同時に焼結して、
基体と圧電体とを形成する方法がある。この場合には、
電極は後述する膜形成法により、基体又は圧電体に予め
形成しておく必要がある。
【0057】圧電膜の焼結温度は、これを構成する材料
によって適宜定められるが、一般には、800〜140
0℃であり、好ましくは、1000〜1400℃であ
る。この場合、圧電膜の組成を制御するために、圧電膜
材料の蒸発源の存在下に焼結することが好ましい。
【0058】一方、膜形成法では、振動部14に、第二
電極26、圧電膜22、及び第一電極24をこの順序に
積層して、検出部20を形成する。公知の膜形成法、例
えば、スクリーン印刷のごとき厚膜法、ディッピング等
の塗布法、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、
イオンプレーティング、化学蒸着法(CVD)、メッキ
等の薄膜法等が適宜用いられるが、これらに何等限定さ
れるものではない。この中では、スクリーン印刷法が安
定に製造することができるので好ましい。
【0059】第二電極26、リード28、29及び端子
パッドは、スクリーン印刷によって、同時に印刷塗布す
ることができる。また、圧電膜22は、好ましくは、ス
クリーン印刷、ディッピング、塗布等によって形成す
る。これらの手法は、圧電膜の材料からなるセラミック
粒子を主成分とするペーストやスラリーを用いて、基体
上に膜形成することができ、良好な圧電体特性が得られ
る。
【0060】また、このように圧電膜を膜形成法によっ
て形成すると、接着剤を用いることなく、検出部と振動
部とを一体的に接合することができるため、信頼性、再
現性に優れ、更に、集積化しやすいことから、特に好ま
しい。また、そのような膜の形状は、適当なパターンを
形成してもよい。スクリーン印刷法、フォトリソグラフ
ィ法等によって、パターン形成してもよく、また、レー
ザー加工法、スライシング、超音波加工等の機械加工法
を用い、不必要な部分を除去してパターン形成してもよ
い。
【0061】そして、このようにして基体上に形成され
たそれぞれの膜(22、24、26)は、各膜の形成の
都度、熱処理して、基体と一体構造となるようにしても
よく、又は、これらの膜を形成した後に、これらの膜を
同時に熱処理して、各膜を基体に一体的に接合せしめて
もよい。なお、薄膜法により第一電極又は第二電極を形
成する場合には、これらの電極を一体化するためには、
必ずしも熱処理を必要としない。
【0062】孔部18は、基体製造時に同時にグリーン
シート若しくはグリーンテープ又は成形型により得られ
た成形層に対して、切削加工、研削加工、プレス加工等
により打ち抜く等の機械加工をすることにより形成して
もよい。すなわち、孔部の形状に対応して、グリーンシ
ート等を機械加工すればよい。また、基体焼結後にレー
ザー加工、切削加工、超音波加工等の機械加工により孔
部を形成してもよい。更にまた、検出部形成後に同様の
加工法により形成してもよい。
【0063】以上、振動部の振動を検出し電気信号に変
換する検出部(変換装置)として、圧電膜の圧電作用を
利用する例を中心に説明した。しかし、上記検出部は圧
電作用を利用するものには限られない。例えば、電磁誘
導作用を利用するようにしてもよく、この場合の検出部
は、振動部に設けられるコイルと、このコイルに流れる
電気信号を検出する電気回路と、当該コイルに磁場を形
成する磁石(電磁石であってもよい。)とを有する。振
動部と共にコイルが振動する際に、電磁誘導によりコイ
ルに電流が流れ、この電流を電気回路が検出する。
【0064】また、静電容量変化を利用する場合には、
検出部は、振動部の表面に設けた一対の電極と、この電
極に挟まれた誘電体と、電極に接続する電子回路を有
し、この特定の空間に荷電される静電容量を電子回路に
より検出する。
【0065】振動部に投光し、受光部での光の入射変化
を利用する場合には、検出部は、光ダイオード等の振動
部に投光するデバイスと、振動部で反射した光量を測定
するデバイスとを有する。反射した光量を測定するデバ
イスとしては、光センサー等を用いることができる。振
動部が振動するに従って、振動部で反射する光量が変化
し、その光量変化を測定する。
【0066】導体の歪に対する電気抵抗変化を利用する
場合には、検出部は、振動部の表面に設けた導体と、こ
の導体に接続する電子回路を有する。振動部とともに導
体が振動する際に、振動により導体が歪み、抵抗が変化
するので、電気回路でこの抵抗変化を検出する。
【0067】半導体の歪に対する電気抵抗変化を利用す
る場合には、検出部は、振動部の表面に設けた半導体
と、この半導体に接続する電子回路を有する。振動部と
共に半導体が振動する際に、振動により半導体が歪み、
抵抗が変化するので、電気回路でこの抵抗変化を検出す
る。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0069】図5に示すような基本構造であって、下記
表1に示すような構成を有する試作No.1〜10の粒
子センサを作製した。これらの粒子センサを、被測定流
体の流れる流路(ライン)に設置して、共振振動の出現
割合及び固体粒子に対する感度を調べ、その結果を表1
に示した。なお、表中の各項目についての詳細は次のと
おりである。
【0070】〔メッシュの有無〕:センサ素子に対して
入口側にメッシュ径44μmのメッシュを配置し、入口
から流入した流体がメッシュを通過してからセンサ素子
に接触するように構成したものを「有」とし、前記メッ
シュを配置していないものを「無」とした。
【0071】〔内圧〕:試作No.3、8、9について
は、センサ素子に対して出口側にバルブを取り付け、こ
のバルブで出口から流出する流体の流量を減少させるこ
とにより、センサ素子を収容するハウジング内の内圧を
3kg/cm2に上昇させた。その他の試作品について
は、上記のようなバルブを取り付けずに用いた。
【0072】〔D/d〕:検出部の幅dと、検出部の中
心線から検出部の最も近くにある孔部までの距離Dとの
比D/dの値を示した(図1参照)。
【0073】〔面取りの有無〕:孔部の入口側の開口端
を全周にわたって面取りしたものを「有」とし(図2参
照)、前記面取りを施していないものを「無」とした。
【0074】〔表面コートの有無〕:流体が当たるセン
サ素子の表面及び流体が通過する孔部の内周面をエポキ
シ樹脂で被覆したもの(被覆面の中心線平均粗さ:0.
15μm)を「有」とし(図3参照)、前記エポキシ樹
脂を被覆していないもの(センサ素子表面及び孔部内周
面の中心線平均粗さ:0.50μm)を「無」とした。
【0075】〔流体の接触角度〕:ハウジング内におけ
るセンサ素子の固定角度を調節して、入口から流入して
きた流体がセンサ素子に接触する角度が、センサ素子の
表面に対して所定の値となるようにした(図4参照)。
【0076】〔共振振動の出現割合〕:粒子の全く混在
していない作動油を被測定流体とし、各センサにて泡に
よる信号を検出した場合における、全信号(センサ素子
の持つ一次共振振動を伴う信号、及び当該一次共振振動
よりも周波数の低い長周期振動による信号)に対する、
センサ素子の持つ一次共振振動を伴う信号の出現割合を
調べ、試作No.1のセンサ(従来例)の前記割合を1
00としたときの相対値として示した。この値が小さい
ほど泡の破裂による一次共振振動が検出されにくく、泡
による信号を固体粒子による信号と誤って認識する割合
が低くなる。
【0077】〔固体粒子に対する感度〕:一定の大きさ
(粒径40μm)の固体粒子が一定濃度(10個/m
l)で混在している作動油を被測定流体とし、この流体
が一定速度(5m/s)でセンサ素子に衝突するように
した場合において、各センサにより検出される信号の振
幅(電圧値)の大きさを調べ、試作No.1のセンサ
(従来例)により得られた振幅の大きさを1としたとき
の相対値として示した。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
泡の破裂を抑え、あるいは泡の破裂の際に生じる衝撃を
検出部に伝播しにくくすることができるので、固体粒子
の衝突による振動と区別が困難な、センサ素子の持つ一
次共振振動を伴う泡の破裂による振動を検出しにくくな
り、この結果、泡による信号を固体粒子による信号と誤
って認識する割合が低減して、センサの固体粒子に対す
る検出精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第3発明に係る粒子センサのセンサ素子の一例
を示す説明図で、(a)が平面図、(b)がそのI−I断面
図である。
【図2】第4発明に係る粒子センサのセンサ素子の一例
を示す断面説明図である。
【図3】第5発明に係る粒子センサのセンサ素子の一例
を示す断面説明図である。
【図4】第6発明に係る粒子センサのセンサ素子の一例
を示す斜視説明図である。
【図5】粒子センサの基本構造の一例を示す説明図であ
る。
【図6】センサ素子の一例を示す説明図で、(a)が平面
図、(b)がそのII−II断面図である。
【図7】固体粒子の衝突による振動(センサ素子の持つ
一次共振点の振動)で生じた信号の波形図である。
【図8】泡の衝突による振動(センサ素子の持つ一次共
振点の振動よりも低い長周期振動)で生じた信号の波形
図である。
【図9】泡の衝突による振動(センサ素子の持つ一次共
振点の振動を伴う振動)で生じた信号の波形図である。
【符号の説明】
10…センサ素子、12…基体、14…振動部、16…
固定部、17…凹部、18…孔部、20…検出部、22
…圧電膜、24…第一電極、26…第二電極、28…リ
ード、29…リード、30…ハウジング、32…入口、
33…ノズル、34…出口、35…ノズル、36…弾性
部材、37…弾性部材、40…面取り部、41…樹脂

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
    きる程度の質量を有する振動部と、当該振動部の振動を
    検出し電気信号に変換する検出部とを有するセンサ素子
    と、 当該センサ素子を固定するハウジングと、 流体の入口と、 流体の出口とを有する粒子センサであって、 当該センサ素子よりも当該入口側にメッシュを配置し、
    当該入口から流入した流体が当該メッシュを通過してか
    ら当該センサ素子に接触するようにしたことを特徴とす
    る粒子センサ。
  2. 【請求項2】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
    きる程度の質量を有する振動部と、当該振動部の振動を
    検出し電気信号に変換する検出部とを有するセンサ素子
    と、 当該センサ素子を固定するハウジングと、 流体の入口と、 流体の出口とを有する粒子センサであって、 当該ハウジング内の内圧を上昇させる手段を備えたこと
    を特徴とする粒子センサ。
  3. 【請求項3】 当該ハウジング内の内圧を上昇させる手
    段が、当該センサ素子よりも当該出口側に設けられたバ
    ルブである請求項2記載の粒子センサ。
  4. 【請求項4】 当該ハウジング内の内圧を、1.5kg
    /cm2以上に上昇させることができる請求項2記載の
    粒子センサ。
  5. 【請求項5】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
    きる程度の質量を有する振動部と、当該振動部の振動を
    検出し電気信号に変換する検出部とを有するセンサ素子
    と、 当該センサ素子を固定するハウジングと、 流体の入口と、 流体の出口とを有し、 当該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対
    側に配置され、 当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部が形成されて
    おり、 当該入口から流入した流体が当該センサ素子に接触した
    後、当該孔部を通過して当該出口より流出するように構
    成された粒子センサであって、 当該検出部の幅をd、当該検出部の中心線から当該検出
    部の最も近くにある当該孔部までの距離をDとしたと
    き、D/d≧1.5であることを特徴とする粒子セン
    サ。
  6. 【請求項6】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
    きる程度の質量を有する振動部と、当該振動部の振動を
    検出し電気信号に変換する検出部とを有するセンサ素子
    と、 当該センサ素子を固定するハウジングと、 流体の入口と、 流体の出口とを有し、 当該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対
    側に配置され、 当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部が形成されて
    おり、 当該入口から流入した流体が当該センサ素子に接触した
    後、当該孔部を通過して当該出口より流出するように構
    成された粒子センサであって、 当該孔部の開口端が面取りされていることを特徴とする
    粒子センサ。
  7. 【請求項7】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
    きる程度の質量を有する振動部と、当該振動部の振動を
    検出し電気信号に変換する検出部とを有するセンサ素子
    と、 当該センサ素子を固定するハウジングと、 流体の入口と、 流体の出口とを有し、 当該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対
    側に配置され、 当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部が形成されて
    おり、 当該入口から流入した流体が当該センサ素子に接触した
    後、当該孔部を通過して当該出口より流出するように構
    成された粒子センサであって、 当該入口から流入してきた流体が当たる当該センサ素子
    の表面及び当該孔部の内周面の表面粗さが、中心線平均
    粗さにおいて0.40μm以下であることを特徴とする
    粒子センサ。
  8. 【請求項8】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
    きる程度の質量を有する振動部と、当該振動部の振動を
    検出し電気信号に変換する検出部とを有するセンサ素子
    と、 当該センサ素子を固定するハウジングと、 流体の入口と、 流体の出口とを有し、 当該出口は、当該センサ素子に対して、当該入口の反対
    側に配置され、 当該振動部の周囲の少なくとも一部に孔部が形成されて
    おり、 当該入口から流入した流体が当該センサ素子に接触した
    後、当該孔部を通過して当該出口より流出するように構
    成された粒子センサであって、 当該入口から流入してきた流体が当該センサ素子に接触
    する角度が、当該センサ素子の表面に対して90゜未満
    となるようにしたことを特徴とする粒子センサ。
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