JPH0997700A - 除電器のイオンバランス調整回路 - Google Patents

除電器のイオンバランス調整回路

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JPH0997700A
JPH0997700A JP25430195A JP25430195A JPH0997700A JP H0997700 A JPH0997700 A JP H0997700A JP 25430195 A JP25430195 A JP 25430195A JP 25430195 A JP25430195 A JP 25430195A JP H0997700 A JPH0997700 A JP H0997700A
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JP
Japan
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transformer
voltage
negative
diode
ion balance
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JP25430195A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hijikata
康裕 土方
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Yokogawa Denshikiki Co Ltd
Original Assignee
Yokogawa Denshikiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正負イオンの発生量を最適な状態に調整する
こと。 【解決手段】 昇圧トランス3の1次側電圧の負のピー
ク値の一定レベル以上の期間、一次電流の昇圧トランス
3への供給をカットすることにより、負荷変動による電
流の位相変移に影響されないで2次側の電圧の負のピー
ク値を適量低下させ、正負イオンのバランスを均衡させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電気を帯びた物
体の除電を行う除電器のイオン発生量を調整する除電器
のイオンバランス調整回路に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスは静電気により破壊され
やすいため、その保管や製造工程において、静電気を除
去する必要がある。このため、従来、上記半導体デバイ
スの製造工程等においては、図6に示すような原理の除
電器が使用されていた。
【0003】図6において、1は商用交流電源(100
V)、2は電源スイッチ、3は昇圧トランス、4は高圧
ケーブルである。5は、接地電極6および放電電極7か
ら成る除電電極であり、放電電極7は高圧ケーブル4の
導体部分を介して昇圧トランス3の一端に接続されてい
る。また、接地電極6は高圧ケーブル4の接地線を介し
て昇圧トランス3の他端と接続され、かつ接地されてい
る。また、8は、除電電極5と非接触な状態に対向され
た半導体デバイス等の帯電物体である。
【0004】上記構成において、電源スイッチ2がオン
状態になっている時は、商用交流電源1からの出力電圧
(交流100V)が昇圧トランス3を介して昇圧され、
放電電極7に正または負の高電圧(例えば7kV)が交
互に印加される。そして、放電電極7と接地電極6との
間にコロナ放電が発生し、除電電極5の周囲の空気が正
および負のイオンに交互にイオン化される。そして、帯
電物体8の帯電電荷の極性に応じていずれかの極性のイ
オンが帯電物体8に引き寄せられ、帯電物体8の帯電電
荷と再結合し、帯電電荷が中和される。
【0005】ところで、商用交流電源1の出力電圧は正
弦波状に交互に極性が変化するため、放電電極7から
は、原理的には正負等しい量のイオンが発生されるはず
である。ところが、実際には負イオンの方が若干多く発
生することが知られている。このような正負イオンのア
ンバランスは帯電物体8に新たな帯電を引き起こす可能
性があり、調整が必要である。図7は、図6の構成に係
る調整を行うイオンバランス調整部9を付加した除電器
の構成を示す図である。
【0006】図7の構成において、商用交流電源1の電
流が正の時はダイオード9aを通過し、昇圧トランス3
を介して昇圧された高電圧が放電電極7に印加される。
一方、商用交流電源1の電流が負である場合、この電流
は可変抵抗器9bを介して昇圧トランス3の1次側コイ
ルに供給される。従って、可変抵抗器9bの抵抗値を調
整することにより、昇圧トランス3の1次側コイルに印
加される負成分の電圧値のみを所望のレベルに低下させ
ることができ、放電電極7から発生する負イオンの量を
低下させ、正負イオンのバランスを均等にすることがで
きる。図8は、この除電器における交流電圧波形を示す
図であり、斜線で示した部分が低下した負の電圧量であ
る。
【0007】ところで、高圧ケーブル4として、人体に
感電する危険を回避するために同軸ケーブルが使用され
る場合がある。このような場合、昇圧トランス3の2次
側の負荷が容量性になり、2次側において電流の位相が
電圧の位相よりも進んだ状態になる。この場合、可変抵
抗器9bの抵抗値を変化させても2次側電圧のレベルは
あまり変化しないことになる。また、2次側に過電流が
流れるのを防止するための安全策として、昇圧トランス
3としてリーケージトランスを使用する場合がある。こ
のリーケージトランスは漏れリアクタンスが大であるの
で、負荷側、すなわち除電電極5に流れる電流が増大す
ると2次側の電圧が低下する。上記同軸ケーブルの使用
に加えてこのリーケージトランスを使用すると、可変抵
抗器9bの抵抗値を変化させても2次側電圧のレベルが
変化しにくいという上述した傾向が更に強まることにな
る。このような環境において、正負イオンの発生量を最
適な状態に調整するための除電器のイオンバランス調整
回路の先行技術の一例を図4、図5により説明する。
【0008】図4において、図7の各部と共通する部分
には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に
おいて、10は電源装置、12は除電電極であり、両者
は同軸ケーブル11により接続されている。また、昇圧
トランス3としては、リーケージトランスが使用されて
いる。
【0009】次に、除電電極12の構成を、その具体的
な構造を示す図5を併せて参照しながら説明する。図5
(A)は正面図、また図5(B)は、図5(A)に示す
X−X’方向における断面図である。図5(a)および
(b)において、同軸ケーブル11の中心導体部分の先
端部分における所定の長さ分が高圧電極13として使用
されている。17は、絶縁材料により中空円筒形状に構
成された結合リングであり、その表面が真鍮等の導体で
被覆されている。そして、該導体には針状の放電電極1
4が突出している。
【0010】上記結合リング17は所定間隔毎に複数設
けられ、その中空部分を絶縁性被覆16で覆われた高圧
電極13が貫通している。すなわち、高圧電極13と各
放電電極14とは、上述した絶縁部分を介して容量的に
結合している。また、18は、高圧電極13および放電
電極14が突出した各結合リング17を被覆するモール
ド部である。また、19は、モールド部18を覆うよう
に設けられた別のモールド部であり、図5(a)に示す
ような形態で接地電極15が固定されるとともに、除電
電極12を一体化して保護する役目を担っている。
【0011】次に、図4に示す電源装置10において、
20はイオンバランス調整部である。上記イオンバラン
ス調整部20において、20a,20bは、互いに逆極
性になるように並列に接続された同一種類のダイオード
であり、また、ダイオード20bと直列に可変抵抗器2
0cが接続されている。また、20dは、可変リアクタ
ンスコイルであり、ダイオード20a,20bの並列回
路に対して直列に挿入されている。
【0012】このような構成において、昇圧トランス3
の1次側の回路のインピーダンスZは、可変リアクタン
スコイル20dの誘導リアクタンスをXL 、同軸ケーブ
ル11等による2次側回路の容量性部分等価容量リアク
タンスをXC 、2次側に接続される負荷の抵抗値をrと
すれば、 Z ≒ √(r2 +( XL −XC )2) ……(1) と表される。ここで、 XL ≒ XC ……(2) となるように、可変リアクタンスコイル20dの誘導リ
アクタンスXL を調整すれば、 Z ≒ r ……(3) となり、容量リアクタンスXC の回路に与える影響、す
なわち、同軸ケーブル11を使用したことによる、電圧
に対する電流の位相進み分が補償される。また、可変抵
抗器20cの抵抗値を変えることにより、昇圧トランス
3の出力電圧における負の電圧のみを、適性なレベルに
低下させることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した図
4の構成において、ダイオード20bを設けた理由は、
ダイオード20aの順方向電圧降下が、可変抵抗器20
cによる電圧降下に対して無視できないレベルにあり、
温度変化によるダイオード20aの電圧降下変動が調整
レベルの変動となるため、これを補償するために挿入さ
れたものである。
【0014】このように、図4の構成により、2次側の
容量性リアクタンス分の補償は可能となるが、ケーブル
長変更等2次側の負荷変動に対してはその都度可変リア
クタンスコイルを調整しなければならない等、負荷変動
の追従性において問題がある。
【0015】本発明は、このような背景の下になされた
もので、2次側の電流の位相変移、ケーブル長等のリア
クタンス成分の変動に全く影響されない除電器のイオン
バランス調整回路を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、1次側が交流
電源に接続された昇圧トランスと、前記昇圧トランスの
2次側の一端と結合された放電電極と、前記放電電極と
対向するように配置されるとともに前記昇圧トランスの
2次側の他端と接続された接地電極とを具備する除電器
のイオンバランス調整回路において、前記昇圧トランス
の1次側と前記交流電源との間に介挿された互いに逆方
向直列接続の第1, 第2のダイオード手段と、前記第
1,第2のダイオード手段のそれぞれに並列に接続さ
れ、その電流方向が、接続される当該ダイオード手段の
極性と逆方向の第1, 第2の一方向電流制御手段と、前
記昇圧トランスの1次側電圧の変化を監視する負側ピー
ク値検出手段と、前記負側ピーク値検出手段の出力が設
定値を越える期間に、前記第1, 第2の一方向電流制御
手段の電流通過を遮断する比較器手段とを具備すること
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形
態におけるイオンバランス調整回路を有する除電器の構
成を示すブロック図である。この図において、図4の各
部と共通する部分には同一の符号を付し、その説明を省
略する。図1において、21, 22は昇圧トランス3の
1次側と商用交流電源1との間に介挿された互いに逆方
向直列接続の第1および第2のダイオードである。2
3, 24は、上記第1のダイオード21および第2のダ
イオード22のそれぞれに並列に接続され、その電流方
向が、接続される当該ダイオードの極性と逆方向の第1
および第2の一方向電流制御器である。
【0018】上記第1の一方向電流制御器23および第
2の一方向電流制御器24がオンに制御されている期間
には、一次側電圧の正の半サイクルは第1のダイオード
21と第2の一方向電流制御器24を介して電流が昇圧
トランス3の一次側を流れ、一次側電圧の負の半サイク
ルは第2のダイオード22と第1の一方向電流制御器2
3を介して電流が昇圧トランス3の一次側を逆方向に流
れる。
【0019】25は、昇圧トランス3の一次側電圧V2
の変化を監視する負側ピーク値検出器である。26は比
較器であり、負側ピーク値検出器25の出力Vpが設定
値Vrを越える期間は、比較器26の出力Vcにより、
上記第1の一方向電流制御器および第2の一方向電流制
御器24の電流通過が遮断され、昇圧トランス3の一次
側電流iの供給が遮断される。
【0020】図2は、図1の機能を実現する具体的な回
路構成例である。この図において、ダイオード21に逆
並列接続される第1の一方向電流制御器23 は、スイ
ッチングトランジスタ23aおよびこれをオンオフ制御
するフォトカプラ23bよりなる。第2のダイオード2
2に逆並列接続される第2の一方向電流制御器24は、
スイッチングトランジスタ24aおよびこれをオンオフ
制御するフォトカプラ24bから構成されている。
【0021】負側ピーク値検出器25は、昇圧トランス
3の一次側電圧V2の負の半サイクルを整流するダイオ
ード25aおよびその電圧を分圧調整してピーク電圧V
p を出力し、比較器26に供給する分圧回路25bから
構成されている。
【0022】27は入力電圧V1 の正の半サイクルを整
流するダイオードであり、その整流電圧が適当に分圧さ
れ、コンデンサ28により平滑された直流電圧Vr が設
定値として比較器26に供給される。比較器26は、単
純なゼロコンパレータ構成であり、Vr ー Vp が正な
らば正の制御出力Vc を、Vr ー Vp が負ならば負の
制御出力Vc を出力し、フォトカプラ23b,24bを
オンオフ制御する。
【0023】図3は、本発明の動作を説明する各部の波
形図である。図3(a)は昇圧トランス3の1次側電圧
V2 の波形図、図3(b)はこの電圧の負の半サイクル
を整流分圧したピーク電圧VP の波形であり、この電圧
VP が設定値Vr を以下となる期間t1乃至t2 の間、
比較器26の制御出力Vc により第1の一方向電流制御
器23および第2の一方向電流制御器24はオフとな
り、1次電流i1 は図3(c)のごとく遮断される。1
次電流i1 は昇圧トランス3並びに2次側負荷のリアク
タンス成分により電圧に対して位相遅れを生じており、
電流カットのタイミングが電圧と同位相ではない。図3
(d)および(e) は第1の一方向電流制御器23お
よび第2の電流制御器24を流れる正及び負方向の一次
電流i1 ,i2の波形図を示している。
【0024】図3(f)は、昇圧トランス3の2次側電
圧V3 の波形図であり、1次側電流の位相変移に影響さ
れることなく、負側ピークのタイミング期間t1乃至t2
の間ピークカットが実行される。このカットタイミン
グ期間は分圧回路25bによるVp のレベル調整で任意
に調整可能である。
【0025】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、負荷変動に起因する昇圧トランスの1次側電流の位
相変移に影響されることなく、常に2次側電圧の負側ピ
ークカットを簡単な構成で行うことが可能であり、高精
度に正負電圧のレベルのバランス調整をすることがで
き、正負イオンの発生量を最適な状態に制御することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるイオンバランス調
整回路を有する除電器の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における各要素の具体的な回路構成例を示
す図である。
【図3】図1の動作を説明する各部の波形図である。
【図4】従来のイオンバランス調整部を有する除電器の
構成例を示す図である。
【図5】図4における除電電極12の具体的構成例を示
す図である。
【図6】従来の除電器の構成を示す図である。
【図7】従来のイオンバランス調整部を有する除電器の
他の構成例を示す図である。
【図8】図7に示す昇圧トランス3の2次側出力電圧波
形を示す波形図である。
【符号の説明】
1 商用交流電源 3 昇圧トランス 14 放電電極 15 接地電極 21 第1のダイオード 22 第2のダイオード 23 第1の一方向電流制御器 24 第2の一方向電流制御器 25 負側ピーク検出器 26 比較器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次側が交流電源に接続された昇圧トラ
    ンスと、前記昇圧トランスの2次側の一端と結合された
    放電電極と、前記放電電極と対向するように配置される
    とともに前記昇圧トランスの2次側の他端と接続された
    接地電極とを具備する除電器のイオンバランス調整回路
    において、 前記昇圧トランスの1次側と前記交流電源との間に介挿
    された互いに逆方向直列接続の第1, 第2のダイオード
    手段と、 前記第1,第2のダイオード手段のそれぞれに並列に接
    続され、その電流方向が、接続される当該ダイオード手
    段の極性と逆方向の第1, 第2の一方向電流制御手段
    と、 前記昇圧トランスの1次側電圧の変化を監視する負側ピ
    ーク値検出手段と、 前記負側ピーク値検出手段の出力が設定値を越える期間
    に、前記第1, 第2の一方向電流制御手段の電流通過を
    遮断する比較器手段と、 を具備することを特徴とする除電器のイオンバランス調
    整回路。
JP25430195A 1995-09-29 1995-09-29 除電器のイオンバランス調整回路 Withdrawn JPH0997700A (ja)

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Effective date: 20021203