JPH0997448A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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JPH0997448A
JPH0997448A JP7254037A JP25403795A JPH0997448A JP H0997448 A JPH0997448 A JP H0997448A JP 7254037 A JP7254037 A JP 7254037A JP 25403795 A JP25403795 A JP 25403795A JP H0997448 A JPH0997448 A JP H0997448A
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Kazushi Mori
和思 森
Atsushi Tajiri
敦志 田尻
Yasuaki Inoue
泰明 井上
Akira Ibaraki
晃 茨木
Keiichi Yoshitoshi
慶一 吉年
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長が異なる二つの光ビームを用いる場合に
各々の波長の光ビームに対して3スポット間隔を略同じ
にしたり傾きを異ならせたりすることを可能にしてトラ
ッキング制御の信頼性を向上する。 【解決手段】 TMモードの635nmの光ビームを出
射する第1の光源11と、TEモードの780nmの光
ビームを出射する第2の光源12と、TMモードの光ビ
ームに対してのみ3ビーム回折機能を呈する第1の偏波
依存3ビーム用回折格子171と、TEモードの光ビー
ムに対してのみ3ビーム回折機能を呈する第2の偏波依
存3ビーム用回折格子172と、第1の光源11と第2
の光源12のどちらかを選択的に駆動する駆動選択手段
とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、光カ
ード、或いは光磁気ディスクなどの情報記録媒体に記録
される情報の再生又は再生と記録を行う光ピックアップ
に関する。
【0002】
【従来の技術】トラッキング制御の手法として、3ビー
ム法が知られている。この3ビーム法は、3ビーム用回
折格子に単一の光源からの光ビームを入射して主ビーム
とこの主ビームを挟むように位置する2つの副ビームを
生成し、それぞれを情報記録媒体に照射し、その反射光
をそれぞれ受光素子に導いてトラッキング制御信号を得
るようにした方法である。
【0003】ここで、図6に示すように、主ビーム51
の焦点を中心とし、光ディスク53の傾きにより生じる
副ビーム52位置での高さ方向のずれ幅の許容範囲は、
副ビーム52の焦点深度(焦点近傍の円柱部分)以内で
ある。従って、図6(b)に示すように、主スポット5
1aと副スポット52aとの間の距離が広い場合より
も、図6(a)に示すように、主スポット51aと副ス
ポット52aとの間の距離が狭い方が、光ディスク53
の傾きの許容範囲を広くとることができる。
【0004】また、図7に示すように、主スポット51
aをトラック54の中央位置に位置させたとき、両副ス
ポット52a,52aはトラック54を境に互いに反対
の側に位置する必要がある。光カードのごとく、情報記
録媒体のトラックが直線的である場合には、副スポット
52a,52a間の間隔は特に問題とならないが、ディ
スク状の記録媒体53の場合は、そのトラック54は曲
率を持つため、副スポット52a,52a間の間隔が広
くなると、副スポット52a,52aはトラック54を
境に互いに反対の側に位置し難くなる。
【0005】このような事情により、通常、主スポット
51aと副スポット52a,52aとの間の距離は、そ
れぞれ20μm以下に設定される。
【0006】ところで、例えばコンパクトディスクとデ
ィジタルディスクとでは、ディスクを構成する透明基板
の表面から記録層までの距離が、前者は1.2mm、後
者は0.6mmというように互いに異なっている。一
方、このように規格の異なる2種のディスクを単一の光
ピックアップで再生する互換性の要求がある。
【0007】従来のこの種の互換性のある光ピックアッ
プとして、二焦点光ヘッドが提案されている(1994
年9月応用物理学会学術講演会:19p−S4:19p
−S−5参照)。この二焦点光ヘッドは、格子レンズに
より、一つの光源からの光ビーム(635nm〜650
nm)を0次回折光と1次回折光とに分離し、二つの焦
点を同時に発生させる構成になっている。具体的には、
図11に示すように、前記格子レンズ101には、光源
105から出射されたハーフミラー106にて反射され
た光ビームをそのまま透過させる領域と、光ビームを広
げる方向に回折させる領域とが形成されており、前記
0.6mmのディスク102に対してはそのまま透過さ
せた光ビーム(0次回折光)を用い、前記1.2mmの
ディスク103に対しては広がる方向に回折された光ビ
ーム(1次回折光)を用いることで、対物レンズ104
を経た光ビームの合焦点位置が異なるようになってい
る。なお、光ディスクにて反射された光は、ハーフミラ
ー106を透過して受光素子107に入射される。
【0008】しかしながら、上記従来の光ピックアップ
では、前記0.6mmのディスク102に対しては広が
る方向に回折された光ビームは用いられず、また、前記
1.2mmのディスク103に対してはそのまま透過さ
れた光ビームは用いられないことになるため、光ビーム
の利用効率が悪い。従って、高出力の光源(半導体レー
ザ)が必要になるという欠点がある。更に、635nm
帯で発振する半導体レーザは寿命が短く、特に高出力に
するとより短くなるため、1.2mmのディスク103
の再生時にも当該半導体レーザを使うことになる従来の
光ピックアップでは、十分な信頼性が確保できない。
【0009】また、前記1.2mmのディスク103が
コンパクトディスクである場合、例えば635nm帯で
発振する半導体レーザを用いて再生すると、コンパクト
ディスクは波長780nmのレーザ光に対して最も収差
が少なくなるように規格化されているため、波長が短い
分だけ透明基板の屈折率が変化し、球面収差が発生しや
すくなり、RF信号(ピット信号)のS/Nやサーボの
信頼性を低下させる問題点も有している。
【0010】そこで、図9(a)(b)に示すように、
635nm帯で発振する半導体レーザ11と780nm
帯で発振する半導体レーザ12の二つの光源を備えると
ともに、波長の相違により回折角が異なることになる格
子レンズ13を設けることにより、0.6mmの光ディ
スク15に要求される光ビームの合焦点位置、及び1.
2mmの光ディスク16に要求される光ビームの合焦点
位置を選択的に形成するように構成することが考えられ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、波長の
違いによる回折角の相違は、前述した3ビーム法におい
てトラッキング制御の精度を担う3ビーム用回折格子1
7についても生じる。3ビーム用回折格子17は、図8
にも示すように、透明基板上に凹凸を形成して成るもの
であるが、凹凸ピッチΛを持つ回折格子に距離Lから波
長λの光ビームが入射される場合、0次回折光(透過
光)の(仮想)光源と±1次回折光の仮想光源との距離
S(以下、短波長の場合をS1 ,長波長の場合をS2
する)との関係において以下の数式が成立する。但し、
簡単のため基板の厚みは考慮していない。
【0012】
【数1】λ/Λ=sinθ θ=tan-1(S/L)
【0013】従って、距離Lから互いに波長が異なる光
ビーム(短波長λ1 ,長波長λ2 )が3ビーム用回折格
子17に入射されると、前記の距離S1 ,S2 について
1<S2 の関係が成立することになる。
【0014】そして、前述したように、情報記録媒体上
の主スポット51aと副スポット52a、52aとの間
の距離は、それぞれ20μm以下に設定される。また、
回折限界に近い集光特性を得るため、対物レンズ14の
倍率は、1/6〜1/5倍に設定される。従って、副ス
ポット間隔を±20μm、対物レンズの倍率を1/5.
5とすると、仮想光源の間隔Sとしては±110μmが
必要になる。
【0015】さて、長波長λ2 =780nm、仮想光源
から3ビーム用回折格子17までの距離L=5mm、仮
想光源の間隔S2 =110μmとすると、上記の数式に
より、3ビーム用回折格子17の凹凸ピッチΛは35μ
mになる。そして、このΛ=35μmとした3ビーム用
回折格子17に、短波長λ1 =635nmの光ビーム
を、上記と同じ距離L=5mmの地点から照射すると、
副ビームの仮想光源の間隔S1 は、±91μmとなる。
【0016】受光素子20,21上のスポット間隔は、
仮想光源の間隔にほぼ等しい。また、スポットの大きさ
は波長にかかわらず殆ど同じである。従って、780n
mの光ビームに対して光ディスク上で20μmのスポッ
ト間隔となるように、即ち、受光素子上で約110μm
の間隔になるように設計すると、図10(b)に示すよ
うに、780nmの光ビームにおける光スポットは受光
素子21の各受光部上において限度いっぱいで受光され
るが、同図(a)に示すように、635nmの光ビーム
における光スポットは受光素子20の両端の受光部から
はみ出して受光される。即ち、635nmの光ビームを
用いたときには、主スポットと副スポットを分離できな
くなり、十分な信頼性のあるトラッキング制御を行うこ
とができないという問題がある。
【0017】また、トラックに対する3スポットの並び
方向の傾きをそれぞれの種類の光ディスクについて独自
の傾きとしたいような要求に対しても、図9に示した光
ピックアップでは応えることができない。
【0018】本発明は、上記の事情に鑑み、波長が異な
る二つの光ビームを用いると共に、各々の波長の光ビー
ムに対して3スポット間隔を略同じにしたり3スポット
の並び方向の傾きを異ならせたりすることを可能にして
トラッキング制御の信頼性を向上できる光ピックアップ
を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の光ピックアップ
は、第1の偏波方向を有する第1の波長の光ビームを出
射する第1の光源と、第2の偏波方向を有する第2の波
長の光ビームを出射する第2の光源と、第1の偏波方向
の光ビームに対してのみ3ビーム回折機能を呈する第1
の偏波依存3ビーム用回折格子と、第2の偏波方向の光
ビームに対してのみ3ビーム回折機能を呈する第2の偏
波依存3ビーム用回折格子と、第1の光源と第2の光源
のどちらかを選択的に駆動する駆動選択手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0020】これにより、第1の偏波依存3ビーム用回
折格子については、第1の波長の光ビームに対応させた
格子パターンを持たせ、第2の偏波依存3ビーム用回折
格子については、第2の波長の光ビームに対応させた格
子パターンを持たせることができ、各々の波長の光ビー
ムによる3スポット間隔を同じにしたり、或いは互いの
3スポットの並び方向の傾きを独自に設定したりするこ
とが可能となる。
【0021】前記の二つの偏波依存3ビーム用回折格子
は、透明基板に特定の偏波方向の光ビームに対してのみ
当該透明基板の屈折率と異なる屈折率を有する線状部分
を所定ピッチで形成することにより得ることができる。
即ち、特定の偏波方向を有する光ビームは、その偏波方
向の屈折率を感じるため、当該偏波方向の屈折率が透明
基板本来の屈折率と異なった線状部分を有することによ
り、当該透明基板は当該光ビームに対して回折格子とし
て機能することができる。
【0022】なお、使用する情報記録媒体の種類を使用
者が予め知り、所定の操作を行って前記駆動手段により
第1の光源と第2の光源のどららかを選択的に駆動させ
るようにしてもよいし、或いは、前記駆動選択手段が、
当該光ピックアップが設けられるプレーヤーに情報記録
媒体が装填された当初は第1の光源と第2の光源の両方
を駆動し、装填された情報記録媒体の種類が判別できた
後にその種類に応じて第1の光源と第2の光源のどちら
かを選択的に駆動するように構成されるものであっても
よい。
【0023】また、第1の光源と第2の光源が同一平面
上に配置されている構造であれば、各光源への配線など
が簡単に行える。
【0024】そして、上記の偏波依存3ビーム用回折格
子は、プロトン交換法を用いることにより、容易に製造
することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。
【0026】図1(a)(b)は、本発明の光ピックア
ップの概略断面図であり、同図(a)はディスク表面か
ら記録層15aまでの距離が0.6mmである光ディス
ク15が用いられる場合を示し、同図(b)はディスク
表面から記録層16aまでの距離が1.2mmである光
ディスク16が用いられる場合を示している。
【0027】光ピックアップは、第1の光源11と第2
の光源12の二つの光源を備えている。第1の光源11
には635nm帯で発振する半導体レーザが用いられ、
第2の光源12には780nmで発振する半導体レーザ
が用いられている。そして、前記第1の光源11である
635nm帯で発振する半導体レーザは、この実施の形
態では、TMモード(例えば、少なくとも井戸層に引っ
張り歪みをもつ量子井戸構造を有する活性層を備えるA
lGaInP系半導体レーザが挙げられる)で発振し、
第2の光源12である780nm帯で発振する半導体レ
ーザは、TEモード(例えば、AlGaAs系の半導体
レーザが挙げられる)で発振するため、両光ビームの偏
波方向は互いに異なる。また、これら両光源11,12
は、図示しない駆動選択手段によって、どちらかが選択
的に駆動されるようになっている。更に、両光源11,
12は、この実施の形態では、光ビームの光軸に平行な
同一平面上に配置し、各光源への配線などが簡単に行え
るようにしている。
【0028】ここで、光軸方向をx方向とし、図の紙面
に対して垂直な方向をy方向とし、上記x方向およびy
方向に垂直な方向をz方向とする。前記TMモードの第
1の光源11は、その光ビームの偏波方向がy方向に一
致するように配置され、前記TEモードの第2の光源1
2は、その光ビームの偏波方向がz方向に一致するよう
に配置される。
【0029】各光源11,12から出射された光ビーム
は、互いに異なる特定の偏波方向の光ビームに対しての
みトラッキング制御用の3ビームを生じさせる第1,第
2の偏波依存3ビーム用回折格子171,172、フォ
ーカス制御用の非点収差光を生じさせるホログラム素子
18、凹レンズ機能を呈する格子パターンを有する格子
レンズ13、及び光ビームを集光させる対物レンズ14
を透過して光ディスク15或いは光ディスク16の記録
層15a,16aに集光される。そして、光ディスク1
5或いは光ディスク16の記録層15a,16aにて反
射された反射光は、前記の対物レンズ14、格子レンズ
13を逆方向にたどり、前記ホログラム素子18に至
る。そして、このホログラム素子18により、635n
mの光ビームは回折されて第1受光素子20に導かれ、
780nmの光ビームはより大きく回折されて第2受光
素子21に導かれる。
【0030】第1の偏波依存3ビーム用回折格子171
は、第1の光源11又は第2の光源12から出射された
光ビームを入射し、偏波方向がy方向であるTMモード
の第1の光源11の光ビームに対しては、3ビーム用回
折格子として機能する一方、偏波方向がz方向であるT
Eモードの第2の光源12の光ビームに対しては、単な
る透明基板として機能するようになっている。
【0031】一方、第2の偏波依存3ビーム用回折格子
172は、第1の光源11又は第2の光源12から出射
された光ビームを入射し、偏波方向がy方向であるTM
モードの第1の光源11の光ビームに対しては、単なる
透明基板として機能する一方、偏波方向がz方向である
TEモードの第2の光源12の光ビームに対しては、3
ビーム用回折格子として機能するようになっている。
【0032】ここで、図3に示すように、例えば、Li
NbO3 結晶基板は、プロトン交換によって、プロトン
交換前の屈折率分布に対して、Z軸方向の屈折率neの
みが増加する。そして、光はその偏波した方向の屈折率
に従う。なお、一般に、異方性結晶をイオン交換する
と、一方向にのみ屈折率が変化する。
【0033】従って、635nmのTMモードの光ビー
ム(y方向偏波)に対して回折格子として機能すべき第
1の偏波依存3ビーム用回折格子171は、図4(a)
(b)に示すように、前記屈折率が増加する方向(Z
軸)をy方向に一致させ、y方向に長いプロトン交換線
状部分171a…が所定ピッチで形成されている。
【0034】また、780nmのTEモードの光ビーム
(z方向偏波)に対して回折格子として機能すべき第2
の偏波依存3ビーム用回折格子172は、図4(c)
(d)に示すように、前記屈折率が増加する方向(Z
軸)をz方向に一致させ、y方向に長いプロトン交換線
状部分172a…が所定ピッチで形成されている。
【0035】プロトン交換線状部分の形成方法について
は、後述する。なお、図4はXカット基板を用いる場合
の実施例である。
【0036】上記の構成であれば、第1の光源11が用
いられるときには、第1の偏波依存3ビーム用回折格子
171が3ビーム用回折格子として機能し、この第1の
偏波依存3ビーム用回折格子171の格子パターンによ
る3ビームが光ディスク15の記録層15a上に照射さ
れる。一方、第2の光源12が用いられるときには、第
2の偏波依存3ビーム用回折格子172が3ビーム用回
折格子として機能し、この第2の偏波依存3ビーム用回
折格子172の格子パターンによる3ビームが光ディス
ク16の記録層16a上に形成される。
【0037】従って、第1の偏波依存3ビーム用回折格
子171の格子パターンを635nmの光ビームに合わ
せたパターンとし、第2の偏波依存3ビーム用回折格子
172の格子パターンを780nmの光ビームに合わせ
たパターンとしておくことにより、図5に示すように、
635nmの光ビームによる3ビームスポット(図中斜
線丸で示している)の間隔と、780nmの光ビームに
よる3ビームスポット(図中白抜き丸で示している)の
間隔とを同じにすることができる。
【0038】これにより、図2(a)に示すように、受
光素子20上に形成される635nmの光ビームによる
3ビームスポット、及び同図(b)に示すように、受光
素子21上に形成される780nmの光ビームによる3
ビームスポットは、ともにそれぞれの両端の受光部上に
おいてはみ出すことなく形成される。
【0039】また、光ディスク上の両3ビームスポット
の傾きを、各々の波長の光ビームで独自に設定すること
ができる。図5において、780nmの光ビームによる
3ビームスポットの並び方向の傾きを、635nmの光
ビームによる3ビームスポットの並び方向の傾きよりも
角度φだけ大きくしている。これは、第1の光源11の
光ビーム(635nm)は、第2の光源12の光ビーム
(780nm)に比べて波長が短く、さらに実効的に大
きなNAで集光されるので、スポットサイズが幾分小さ
くなり、この幾分小さい635nmの光ビームの副スポ
ットをトラック中心線に接するようにすると、上記の角
度φの更なる傾きが必要になるからである。なお、角度
φを得るには、Xカット基板を用いる場合について図4
(b)に示しているように、Y軸(Yカット基板の場合
はX軸)方向に対して角度φだけプロトン交換線状部分
172a…を傾けて形成すればよい。
【0040】次に、プロトン交換法を用いた偏波依存3
ビーム用回折格子の製造方法について簡単に説明する。
Xカット(又はYカット)LiNbO3 結晶基板上に、
Ta(タンタル)膜を300〜1000Åの厚みで蒸着
した後、Ta膜上にフォトレジストをスピンコートす
る。次に、一般的なフォトリソグラフィーの手法によ
り、フォトレジストをパターニングし、プロトン交換線
状部分に対応した開口部を形成し、当該部分のTa膜を
露出させる。そして、Ta膜の露出部分をフッ素系ガス
を用いてドライエッチングにより除去し、当該部分のL
iNbO3 結晶基板の表面を露出させる。その後、フォ
トレジストを除去する。次に、Ta膜上にピロリン酸膜
を塗布し、Ta膜の開口部において露出しているLiN
bO3 結晶基板の部分についてプロトン交換を行う。そ
の後、Ta膜をフッ酸系水溶液にて除去する。
【0041】なお、この実施の形態では、偏波依存3ビ
ーム用回折格子としてLiNbO3結晶基板を用いた
が、これに限らず、例えば、LiTaO3 結晶板などを
用いることができる。また、イオン交換法を用いること
もできる。また、プロトン交換にはピロリン酸の他に安
息香酸などを用いることもできる。
【0042】また、図1に示した光学系では、光軸を一
直線としたが、例えば、光源11,12と第2の3ビー
ム用回折格子172との間、或いは第1の3ビーム用回
折格子171とホログラム素子18との間に反射ミラー
を設け、光源の光軸を異なる方向に偏向する光学系とし
てもよい。特に、偏向角をほぼ90°とした場合、光源
である半導体レーザーチップと受光素子が平行な面上に
配置でき、配線のためのワイヤボンディングが容易にな
る。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、二つの
光源を備え独立に駆動することで光ピックアップの寿命
向上および各記録媒体に対応した信頼性の高いサーボ制
御が行えるとともに、両光源の波長の相違による3ビー
ムスポットの間隔のずれを解消したり3スポットの並び
方向の傾きを異ならせるなどしてトラッキング制御の信
頼性を向上できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光ピックアップの概
略の断面図であって、同図(a)は0.6mm光ディス
クが用いられる場合を、同図(b)は1.2mm光ディ
スクが用いられる場合をそれぞれ示している。
【図2】本発明の実施の形態に係る光ピックアップの受
光素子上に形成されるスポットを示した説明図であり、
同図(a)は635nmの光ビームの場合を、同図
(b)は780nmの光ビームの場合をそれぞれ示して
いる。
【図3】本発明の実施の形態に係るLiNbO3 結晶の
プロトン交換前とプロトン交換後の屈折率分布を示す模
式図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る偏波依存3ビーム用
回折格子のパターンを示す図であって、同図(a)
(b)は635nmの光ビームの場合の平面図と断面図
であり、同図(c)(d)は780nmの光ビームの場
合の平面図と断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る偏波依存3ビーム用
回折格子を用いたときの光ディスク上のスポット配置を
示す説明図である。
【図6】3ビームスポット間隔と光ディスクの許容傾き
との関係を示す説明図であって、同図(a)はスポット
間隔が狭い場合を、同図(b)はスポット間隔が広い場
合をそれぞれ示している。
【図7】光ディスク上のトラックと3ビームスポットと
の関係を示す説明図である。
【図8】回折格子に入射する光ビームの波長の相違によ
る仮想光源形成位置の違いを示す説明図であって、同図
(a)は波長が短い場合を、同図(b)は波長が長い場
合をそれぞれ示している。
【図9】二光源の波長の違いを利用して二種の光ディス
クの再生又は再生と記録を行う光ピックアップの概略の
断面図であって、同図(a)は0.6mm光ディスクが
用いられる場合を、同図(b)は1.2mm光ディスク
が用いられる場合をそれぞれ示している。
【図10】図9の光ピックアップにより形成される受光
素子上のスポット配置を示す図であって、同図(a)は
波長が短い場合を、同図(b)は波長が長い場合をそれ
ぞれ示している。
【図11】従来の一つの光源を用いて二種の光ディスク
の再生又は再生と記録を行う光ピックアップを示す概略
の断面図である。
【符号の説明】
11 第1の光源 12 第2の光源 13 格子レンズ 14 対物レンズ 15 光ディスク 16 光ディスク 20 受光素子 21 受光素子 171 第1の3ビーム用回折格子 172 第2の3ビーム用回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茨木 晃 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 吉年 慶一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の偏波方向を有する第1の波長の光
    ビームを出射する第1の光源と、第2の偏波方向を有す
    る第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第1
    の偏波方向の光ビームに対してのみ3ビーム回折機能を
    呈する第1の偏波依存3ビーム用回折格子と、第2の偏
    波方向の光ビームに対してのみ3ビーム回折機能を呈す
    る第2の偏波依存3ビーム用回折格子と、第1の光源と
    第2の光源のどちらかを選択的に駆動する駆動選択手段
    とを備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 前記偏波依存3ビーム用回折格子は、透
    明基板に特定の偏波方向の光ビームに対してのみ当該透
    明基板の屈折率と異なる屈折率を有する線状部分を所定
    ピッチで形成して成ることを特徴とする請求項1に記載
    の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 第1の光源と第2の光源が同一平面上に
    配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】 前記偏波依存3ビーム用回折格子は、プ
    ロトン交換により製造されたものであることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光ピックア
    ップ。
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