JPH0996248A - 内燃機関用ピストンの冷却装置 - Google Patents

内燃機関用ピストンの冷却装置

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JPH0996248A
JPH0996248A JP27835195A JP27835195A JPH0996248A JP H0996248 A JPH0996248 A JP H0996248A JP 27835195 A JP27835195 A JP 27835195A JP 27835195 A JP27835195 A JP 27835195A JP H0996248 A JPH0996248 A JP H0996248A
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piston
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combustion engine
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健治 三原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直接噴射式ディーゼルエンジンの冷却空洞付
きピストンで、熱負荷が増加し苛酷な条件になっている
燃焼室のリム部を冷却空洞内のオイルの流れを改善し、
温度を抑制し亀裂防止を計る。 【解決手段】 ピストン頭部の冷却空洞に冷却油を注入
する取入口部に分配壁をずらして形成し、分配する流量
を変え、又、クーリングノズルを複数設け、その注入す
る流量を変えてピストン温度の高い側には冷却空洞内
に、より多くの冷却オイルを流し、ピストン温度の低い
側には冷却空洞内に少ない冷却オイルを流しして、冷却
空洞の内の流れを調整して効率良く冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用ピスト
ンの冷却装置に係わり、特には、ディーゼルエンジンの
ピストンの燃焼室の外側に冷却空洞をもち、クーリング
ノズルで冷却する構造において、冷却空洞の内の流れを
調整して効率良く冷却することを特徴とする内燃機関用
ピストンの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高出力のディーゼルエンジンで高
い耐熱負荷性が要求されるピストンにおいては燃焼室の
リム部、及び、ピストンリング溝部の温度上昇を抑制す
るため、ピストンの燃焼室の外側に冷却空洞を設け、ク
ーリングノズルからオイルを前記冷却空洞に向けて噴射
することは、周知の技術である。クーリングノズルから
オイルを冷却用空洞に向けて確実に導き、ピストンの冷
却効率を向上させた事例が、実開平1−58712号公
報で知られている。図10、図11、図12に基づき説
明する。図10に示すように、シリンダーブロック71
内にはピストン72が収納され、該ピストン72にはク
ランクアーム73の上端部が連結ピン74により連結さ
れている。このピストン72の頭部72aには後述する
クーリングノズル78から噴射されたオイルによりピス
トン72を冷却する冷却空洞75が形成されている。こ
の冷却空洞75は、環状冷却通路75bと、該環状冷却
通路75bにほぼT字状に直交して連通される取入口7
5aと、該取入口75aから180度離隔した位置で同
じく前記環状冷却通路75bとほぼT字状に連通される
吐出口75cとにより構成されている。一方、シリンダ
ーブロック71の下端寄りにはオイル供給手段としての
オイルポンプ76から圧送されたオイルをシリンダーブ
ロック71内へ導くためのオイル供給通路77が形成さ
れ、そのクランク室R側の開口端には、クーリングノズ
ル78が取着されている。このクーリングノズル78は
前記冷却空洞75の取入口75aに指向されている。前
記環状冷却通路75bの取入口75aと対応する内頂面
には、図11に示すように前記クーリングノズル78か
ら噴射されて取入口75aに供給された環状冷却通路7
5b内へ互いに相反する方向へ円滑に分流して案内する
ための一対の円弧状斜面S1、S2を有する分配壁75
dが一体形成されている。
【0003】次に、前記に構成した作動を説明する。内
燃機関が停止状態では、オイルポンプ76が停止されて
いて、クーリングノズル78からはオイル噴射は行われ
ない。この状態で、内燃機関が起動されると、ピストン
が72が往復動され、クランクアーム73を介してクラ
ンクシャフト(図示略)が回転される。又、オイルポン
プ76も作動され、オイル供給通路77からクーリング
ノズル78へオイルが圧送される。前記クーリングノズ
ル78から取入口75aに噴射されたオイルは、分配壁
75dの円弧状斜面S1、S2に衝突して互いに相反す
る方向へ円滑に偏向分流し、環状冷却通路75bへ流入
する。このため、環状冷却通路75bには噴射されたオ
イルの殆ど全てが供給され、ピストン72の冷却効率が
向上する。なお、本考案は図12のように具体化するこ
とも可能である。図12に示すように環状冷却通路75
bの内壁面にオイルを攪拌して冷却効率を向上するため
突部75fを設ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ピストンは次の問題点を有している。従来の実開平1−
58712号公報の事例はピストンの冷却空洞にオイル
供給するクーリングノズルは1本で、クーリングノズル
の中心とピストンの冷却空洞のオイル分配壁の中心とが
同一で噴射ノズルから取入口に噴射されたオイルは、オ
イル分配壁の円弧状斜面に衝突して右左に等流量の冷却
オイルが環状冷却通路を流れるようになっている。この
ためピストン頂部の冷却空洞内の冷却が一様に行われて
いる。この状態でピストン頂部の温度分布を見ると、温
度が一様でなく吸気弁が作動する近傍はピストン頂部の
温度が低く、排気弁が作動する近傍はピストン頂部の温
度が高い結果になる。特に、ピストン頂部で燃焼室との
リム部で排気弁が作動する近傍で温度が上昇し亀裂が入
る虞があり、エンジンの耐久性を低下するという問題が
ある。すなわち、燃焼によりピストン頂部の温度が高い
側には冷却空洞内に、より多くの冷却油を流し、ピスト
ン頂部で燃焼室とのリム部の温度を下げ、ピストン頂部
の温度が低い側には冷却空洞内に、少ない冷却油を流し
て、冷却空洞の内の流れを調整して効率良く冷却するこ
とが必要である。
【0005】本発明は上記従来の問題点の内燃機関用ピ
ストンの冷却装置に係わり、特には、ディーゼルエンジ
ンのピストン頂部で排気弁が作動する温度が高い側には
冷却空洞内に、より多くの冷却油を流し、燃焼室のリム
部の温度を下げ、ピストン頂部で吸気弁が作動する温度
が低い側には冷却空洞内に、少ない冷却油を流して、冷
却空洞の内の流れを調整して効率良く冷却するとともに
ピストン頂部で燃焼室とのリム部の温度上昇を抑制して
亀裂防止を計り、エンジンの耐久性を向上する改良を目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の内燃機関用ピストンの冷却装置の第1発明
では、内燃機関用ピストンの頂部が凹んだ燃焼室の外側
に環状の冷却空洞を形成し、冷却空洞にクーリングノズ
ルから噴出された冷却油を取入れる冷却油取入口を備
え、かつ、冷却油取入口に対向する冷却空洞の内側に環
状の冷却空洞に冷却油を分配する斜面を有する山形形状
の分配壁を備える内燃機関用ピストンの冷却装置におい
て、クーリングノズル又は、冷却油取入口の中心に対し
て山形形状の分配壁の中心を所定量ずらしたことにして
いる。
【0007】第1発明を主体とする第2の発明では、ク
ーリングノズル又は、冷却油取入口の中心に対する分配
壁の中心のずれ量は冷却を必要とする側の反対側にずら
したことにしている。
【0008】第1発明あるいは、第2発明を主体とする
第3の発明では、複数の冷却油取入口と、複数の冷却油
取入口に、それぞれが指向し、かつ、それぞれが異なっ
た冷却油量を噴出するクーリングノズルとからなること
にしている。
【0009】第4の発明では、内燃機関用ピストンの頂
部が凹んだ燃焼室の外側に環状の冷却空洞を形成し、冷
却空洞にクーリングノズルから噴出された冷却油を取入
れる冷却油取入口を備え、かつ、冷却油取入口に対向す
る冷却空洞の内側に環状の冷却空洞に冷却油を分配する
斜面を有する山形形状の分配壁を備える内燃機関用ピス
トンの冷却構造において、クーリングノズル又は、冷却
油取入口の中心に対して、中心位置を所定量ずらした山
形形状の分配壁と、複数の冷却油取入口と、複数の冷却
油取入口にそれぞれが指向し、かつ、それぞれが異なっ
た冷却油量を噴出する複数のクーリングノズルとからな
ることにしている。
【0010】
【作用】上記の内燃機関用ピストンの冷却装置によれ
ば、ピストンの燃焼室の外側に環状の冷却空洞を形成
し、該冷却空洞に冷却油を注入する冷却油取入口を備
え、該冷却空洞の内側に突き出る山形形状の分配壁を該
冷却空洞に備えるピストンの冷却装置において、冷却油
を注入するクーリングノズルの噴霧中心又は、冷却油取
入口は中心と分配壁を所定量ずらしたので分配する流量
が変る。特に冷却を必要とする反対側にずらしたので、
冷却を必要とする側に多く流れる。又、クーリングノズ
ルを複数設けて、その必要とする側に注入を多くしてい
る。すなわち、ピストン頂部で排気弁が作動する温度の
高い側には冷却空洞内に、より多くの冷却オイルを流
し、燃焼室のリム部の温度を下げ、ピストン頂部の吸気
弁が作動する温度の低い側には冷却空洞内に少ない冷却
オイルを流している。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる内燃機関
用ピストンの冷却装置の第1実施例につき、図面を参照
して詳細に説明する。図1,図2,図3,図4は本発明
の内燃機関用ピストンの冷却装置を示し、ピストンの冷
却空洞の内側に突き出る分配壁をクーリングノズルの噴
霧中心又は、冷却油取入口中心と分配壁を所定量ずらし
た実施例である。なお、図1は図2のA−A断面図、図
2は図1を上方から見た平面図、図3は図1のB−B断
面図、図4は作動を説明する図面を示している。図1に
おいて、ピストン1の頭部2には後述するクーリングノ
ズル60から噴射されたオイルによりピストン1を冷却
する冷却空洞10が形成されている。この冷却空洞10
は、環状冷却通路12と、該環状冷却通路12にほぼT
字状に直交して連通される取入口11と、該取入口11
からほぼ180度離隔した位置で同じく前記冷却通路1
2とほぼT字状に連通される吐出口13とにより構成さ
れている。一方、オイル供給手段は図示しないエンジン
のオイルポンプ61から圧送されたオイルは図示しない
シリンダーブロックにオイル供給通路62が形成され、
該オイル供給通路62に連通してクーリングノズル60
が取着されている。このクーリングノズル60は前記冷
却空洞10の取入口11に指向されている。前記環状冷
却通路12の取入口11と対応する内頂面には、図3に
示すように前記ク−リングノズル60から噴射されて取
入口11に供給された環状冷却通路12内へ円滑に分流
して案内するための山形形状の斜面J1、J2を有する
分配壁14が一体形成されている。該分配壁14の中心
はクーリングノズル60の中心に対してH寸法だけ吸気
側(IN側、図3参照)ずらして形成されている。な
お、H寸法は吸気弁側(IN側)、排気弁側(EX側)
の流量配分で決めている。又、取入口11のD1寸法は
クーリングノズル40の噴射先端の直径d1より大きな
値にしている。
【0012】次に、作動について説明する。クーリング
ノズル60へのオイル供給回路はエンジンのオイルポン
プ61で作動され、オイル供給通路62を通りクーリン
グノズル60に圧送される。該クーリングノズル60か
ら取入口11に噴射されたオイルは、分配壁14の山形
形状の斜面J1、J2に衝突して分配して流れ、環状冷
却通路12へ流入する。流量の配分は吸気弁側(IN
側)に少なく、排気弁側(EX側)に多く流れる。吸気
弁側(IN側)は吸気弁が作動する側でピストン頂部の
温度が低いので流量は少なく、排気弁側(EX側)は排
気弁が作動する側でピストン頂部の温度が高いで流量は
多くして冷却を良くしている。この結果ピストン頂部で
燃焼室とのリム部の温度上昇を抑制している。なお、本
考案は次のように具現化することも可能である。図4に
示すように、クーリングノズル60の噴霧のバラツキを
改善し、特に、冷却油取入口の中心位置は冷却を必要と
する側と反対側にしたので、冷却油量は必要とする側に
多く流れピストン温度をさげる。すなわち、取入口11
に噴霧ガイド15を設け、分配壁14の中心は噴霧ガイ
ド15の中心に対して所定量L寸法だけ吸気弁側(IN
側)にずらして形成し、噴霧ガイド15のD2寸法はク
ーリングノズル60の噴射先端の直径d2より小さい値
にする。
【0013】次に、本発明に係わる内燃機関用ピストン
の冷却装置の第2実施例につき、図面を参照して説明す
る。図5、図6、は本発明の内燃機関用ピストンの冷却
装置を示し、クーリングノズルを複数設け、その注入す
る流量を変えた実施例である。なお、図5は図6のA−
A断面図、図6は図1を上方から見た平面図を示してい
る。図5、図6において、ピストン20の頭部21には
後述する2個のクーリングノズル65a、65bから噴
射されたオイルによりピストン20を冷却する冷却空洞
30が形成されている。この冷却空洞30は、環状冷却
通路32と、該環状冷却通路32にほぼT字状に直交し
て連通される取入口31a、31bと、該取入口31
a、31bからほぼ対象の位置で同じく前記環状冷却通
路32とほぼT字状に連通される吐出口33a、33b
とにより構成されている。一方、オイル供給手段は図示
しないエンジンのオイルポンプ61から圧送されたオイ
ルは図示しないシリンダーブロックにオイル供給通路6
2が形成され、該オイル供給通路62に連通してクーリ
ングノズル65a、65bが取着されている。このクー
リングノズル65a、65bは前記冷却空洞10の取入
口31a、31bに指向されている。又、クーリングノ
ズル65a、65bは注入する流量が変わていて、クー
リングノズル65aは排気弁側(EX側)の取入口31
aへ注入する流量が多いものが、クーリングノズル65
bは吸気弁側(IN側)の取入口31bへ注入する流量
が少ないものが取着されている。
【0014】次に、作動について説明する。2個のク−
リングノズル65a、65bへのオイル供給回路はエン
ジンのオイルポンプ61から、オイル供給通路62を通
りクーリングノズル65a、65bに圧送される。クー
リングノズル65aからは排気弁側(EX側)の取入口
31aに噴射されたオイルは壁に衝突して分配して流
れ、環状冷却通路32へ流入する。クーリングノズル6
5bからは吸気弁側(IN側)の取入口31bに噴射さ
れたオイルは壁に衝突して分配して流れ、環状冷却通路
62へ流入する。環状冷却通路62への流れは吸気弁側
(IN側)に少なく、排気弁側(EX側)に多く流れ
る。吸気弁側(IN側)は吸気弁が作動する側でピスト
ン頂部の温度が低いので流量は少なく、排気弁側(EX
側)は排気弁が作動する側でピストン頂部の温度が高い
で流量は多くして冷却を良くしている。この結果ピスト
ン頂部で燃焼室とのリム部の温度上昇を抑制している。
【0015】次に、本発明に係わる内燃機関用ピストン
の冷却装置の第3実施例につき、図面を参照して説明す
る。図7、図8、図9は本発明の内燃機関用ピストンの
冷却装置を示し、冷却油を注入するクーリングノズルの
噴霧中心又は冷却油取入口中心と分配壁を所定量ずら
し、かつ、クーリングノズルを複数設け、その注入する
流量を変えた実施例である。なお、図7は図8のA−A
断面図、図8は図7を上方から見た平面図、図9は図8
のB−B断面図を示している。図7において、ピストン
40の頭部41には後述する2個のクーリングノズル6
5a、65bから噴射されたオイルによりピストン40
を冷却する冷却空洞50が形成されている。この冷却空
洞50は、環状冷却通路52と、該環状冷却通路52に
ほぼT字状に直交して連通される取入口51a、51b
と、該取入口取入口51a、51bとほぼ対象の位置で
同じく前記環状冷却通路52とほぼT字状に連通される
2箇所の吐出口53a、53bとにより構成されてい
る。一方、オイル供給手段は図示しないエンジンのオイ
ルポンプ61から圧送されたオイルは図示しないシリン
ダーブロックにオイル供給通路62が形成され、該オイ
ル供給通路62に連通してクーリングノズル65a、6
5bが取着されている。このクーリングノズル65a、
65bは前記冷却空洞50の取入口51a、51bに指
向されている。又、クーリングノズル65a、65bは
注入する流量が変わっていて、クーリングノズル65a
は排気弁側(EX側)の取入口51aへ注入する流量が
多いものが、クーリングノズル65bは吸気弁側(IN
側)の取入口51bへ注入する流量が少ないものが取着
されている。前記環状冷却通路52の取入口51a、5
1bと対応する内頂面には、図9に示すように前記クー
リングノズル65a、65bから噴射されて取入口51
a、51bに供給された環状冷却通路52内へ円滑に分
流して案内するための山形形状の斜面J1、J2を有す
る分配壁54a、54bが一体形成されている。該分配
壁54a、54bの中心とクーリングノズル65a、6
5bの中心のずれ量は冷却を必要とする側の反対側にK
寸法だけずらして形成されている。なお、K寸法は吸気
弁側(IN側)、排気弁側(EX側)の流量配分で決め
ている。場合によっては51aから入る流量すべて排気
弁側へ流し、51bから入る流量をある分配比で吸気弁
側、排気弁側へ流す場合もある。又、取入口51a、5
1bのD3、D4の寸法はク−リングノズル65a、6
5bの噴射先端の直径d3、d4より大きな値にしてい
る。
【0016】次に、作動について説明する。クーリング
ノズル65a、65bへのオイル供給回路はエンジンの
オイルポンプ61から、オイル供給通路62を通りクー
リングノズル65a、65bに圧送される。クーリング
ノズル65aからは排気弁側(EX側)の取入口51a
に噴射されたオイルは分配壁54aの山形形状の斜面J
1、J2に衝突して分配して流れ、環状冷却通路52へ
流入する。クーリングノズル65bからは吸気弁側(I
N側)の取入口51bに噴射されたオイルは分配壁54
bの山形形状の斜面J1、J2に衝突して分配して流
れ、環状冷却通路52へ流入する。環状冷却通路52の
流れは吸気弁側(IN側)に少なく、排気弁側(EX
側)に多く流れる。吸気弁側(IN側)は吸気弁が作動
する側でピストン頂部の温度が低ので流量は少なく、排
気弁側(EX側)は排気弁が作動する側でピストン頂部
の温度が高いで流量は多くして冷却を良くしている。こ
の結果ピストン頂部で燃焼室とのリム部の温度上昇を抑
制している。
【0017】上記により、第1実施例、第2実施例、第
3実施例ともピストン頂部で排気弁が作動する温度が高
い側には冷却空洞内に、より多くの冷却オイルを流し、
燃焼室のリム部の温度を下げ、ピストン頂部で吸気弁が
作動する温度が低い側には冷却空洞内に、少ない冷却オ
イルを流しして、冷却空洞の内の流れを調整して効率良
く冷却ができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ピストン頭部の冷却空洞に冷却油を注入する取入口部に
分配壁をずらして形成し、分配する流量を変え、又、ク
ーリングノズルを複数設け、その注入する流量を変え
て、ピストン頂部で排気弁が作動する温度の高い側には
冷却空洞内に、より多くの冷却オイルを流し、ピストン
頂部の吸気弁が作動する温度の低い側には冷却空洞内に
少ない冷却オイルを流して、冷却空洞の内の流れを調整
して効率良く冷却することができる。この結果燃焼室の
リム部の温度を抑制でき、エンジンの耐久性が向上する
という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図2の
A−A断面図である。
【図2】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図1の
平面図である。
【図3】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図2の
B−B断面図である。
【図4】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、作動を
説明する図である。
【図5】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図6の
A−A断面図である。
【図6】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図5の
平面図である。
【図7】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図8の
A−A断面図である。
【図8】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図7の
平面図である。
【図9】本発明の内燃機関用ピストン冷却装置、図8の
B−B断面図である。
【図10】従来技術のピストン、断面図である。
【図11】従来技術のピストン、作動を説明する図であ
る。
【図12】従来技術のピストン、作動を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 ピストン 10 冷却空洞 11,75 取入口 14 分配壁 15 噴霧ガイド 20 ピストン 30 冷却空洞 31 取入口 40 ピストン 50 冷却空洞 51a,51b 取入口 54a,54b 分配壁 60,78 クーリングノズル 65a,65b クーリングノズル J1 山形形状斜面 J2 山形形状斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 1/08 F16J 1/08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関用ピストンの頂部が凹んだ燃焼
    室の外側に環状の冷却空洞を形成し、冷却空洞にクーリ
    ングノズルから噴出された冷却油を取入れる冷却油取入
    口を備え、かつ、冷却油取入口に対向する冷却空洞の内
    側に環状の冷却空洞に冷却油を分配する斜面を有する山
    形形状の分配壁を備える内燃機関用ピストンの冷却構造
    において、クーリングノズル又は、冷却油取入口の中心
    に対して山形形状の分配壁の中心を所定量ずらしたこと
    を特徴とする内燃機関用ピストンの冷却装置。
  2. 【請求項2】 クーリングノズル又は、冷却油取入口の
    中心に対する分配壁の中心のずれ量は冷却を必要とする
    側の反対側にずらしたことを特徴とする請求項1の内燃
    機関用ピストンの冷却装置。
  3. 【請求項3】 複数の冷却油取入口と、複数の冷却油取
    入口に、それぞれが指向し、かつ、それぞれが異なった
    冷却油量を噴出するクーリングノズルとからなる請求項
    1あるいは、請求項2に記載することを特徴とする内燃
    機関用ピストンの冷却装置。
  4. 【請求項4】 内燃機関用ピストンの頂部が凹んだ燃焼
    室の外側に環状の冷却空洞を形成し、冷却空洞にクーリ
    ングノズルから噴出された冷却油を取入れる冷却油取入
    口を備え、かつ、冷却油取入口に対向する冷却空洞の内
    側に環状の冷却空洞に冷却油を分配する斜面を有する山
    形形状の分配壁を備える内燃機関用ピストンの冷却装置
    において、クーリングノズル又は、冷却油取入口の中心
    に対して、中心位置を所定量ずらした山形形状の分配壁
    と、複数の冷却油取入口と、複数の冷却油取入口にそれ
    ぞれが指向し、かつ、それぞれが異なった冷却油量を噴
    出する複数のクーリングノズルとからなることを特徴と
    する内燃機関用ピストンの冷却装置。
JP27835195A 1995-10-02 1995-10-02 内燃機関用ピストンの冷却装置 Expired - Fee Related JP3568136B2 (ja)

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