JPH0995354A - 容器蓋シェル及び容器蓋製造方法 - Google Patents

容器蓋シェル及び容器蓋製造方法

Info

Publication number
JPH0995354A
JPH0995354A JP7250569A JP25056995A JPH0995354A JP H0995354 A JPH0995354 A JP H0995354A JP 7250569 A JP7250569 A JP 7250569A JP 25056995 A JP25056995 A JP 25056995A JP H0995354 A JPH0995354 A JP H0995354A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skirt wall
knurl
container lid
inner diameter
shell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7250569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3905145B2 (ja
Inventor
Hisashi Nakajima
寿 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Closures Co Ltd
Original Assignee
Japan Crown Cork Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Crown Cork Co Ltd filed Critical Japan Crown Cork Co Ltd
Priority to JP25056995A priority Critical patent/JP3905145B2/ja
Publication of JPH0995354A publication Critical patent/JPH0995354A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3905145B2 publication Critical patent/JP3905145B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製容器蓋シェル(2、102)のスカー
ト壁(6、106)における上端部内周面と合成樹脂製
ライナー(28、128)の外周縁との間に間隙が生成
されることを確実に回避して容器蓋を製造することを可
能にする。 【解決手段】 スカート壁(6、106)の上部にはナ
ール(8、108)が形成されている。ナール(8)よ
りも上方には周方向に連続して延びる環状凹部(26)
が形成され、或いはナール(8)よりも上方の領域の内
径はナール(108)の谷部(112)の内径よりも小
さく且つ上方に向かって漸次小さくせしめられている。
ライナー(28、128)を形成するための押圧工具
(32、132)の外側スリーブ(38、138)の下
端部外周面が環状凹部(26)或いはナール(108)
よりも上方の領域の下端部に実質上接触せしめられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲食物の無菌(ア
セプテイツク)包装に好適である容器蓋の製造に使用さ
れる金属製容器蓋シェル、及びかかる金属製容器蓋シェ
ルの天面壁内面に合成樹脂製ライナーを成形して容器蓋
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】飲食物の香味保持性に優れた包装技術と
して無菌包装が提案され、実用に供されている。この無
菌包装においては、飲食物を殺菌するのみならず飲食物
を包装するための容器及び容器蓋も殺菌して、無菌状態
で包装する。一方、飲食物のための容器に適用される容
器蓋としては、金属製容器蓋シェルと合成樹脂製ライナ
ーとから成る容器蓋が好都合に使用されている。金属製
容器蓋シェルは円形天面壁とこの天面壁の周縁から垂下
する円筒形スカート壁とを有する。スカート壁の上部に
は、容器蓋を回転せしめる際にそこに掛けられる指の滑
りを防止するためのナール(軸線方向に延びる山部と谷
部とが周方向に交互に形成されている凹凸形状部)が形
成されている。合成樹脂製ライナーは金属製容器蓋シェ
ルの天面壁内面に成形される。
【0003】而して、上述した形態の容器蓋を無菌包装
に適用する場合、次のとおりの問題が存在する。即ち、
容器蓋内面を殺菌して無菌状態にせしめるためには、通
常、過酢酸及び/又は過酸化水素を含有する殺菌液を噴
射し、次いで加熱空気を噴射して殺菌液を乾燥せしめ、
そして更に殺菌処理した洗浄水を噴射し、次いで再び加
熱空気を噴射して洗浄水を乾燥せしめている。然るに、
上述した形態の容器蓋においては、容器蓋シェルのスカ
ート壁の上部に形成されているナールに起因して、スカ
ート壁の上端部内周面とライナーの外周縁とが充分に密
接せしめられておらず、両者間には若干の間隙が存在す
る。かかる間隙に殺菌液を充分に浸透せしめることは必
ずしも容易ではなく、従ってかかる間隙に起因して殺菌
不良が生成される虞が少なくない。また、かかる間隙に
殺菌液を充分に浸透せしめることができたとしても、か
かる間隙に浸透せしめられた殺菌液を洗浄水によって充
分に洗浄せしめることが困難であり、残留殺菌液が包装
後に内容物に混入して香味保持性を毀損してしまう虞も
ある。
【0004】上述したとおりの問題を解決せんとして、
例えば特公平7−2503号公報には、容器蓋シェルの
天面壁内面に合成樹脂製ライナーを圧縮成形する際に、
スカート壁の上部に形成されているナールの谷部の内径
と実質上同一の外径を有する外側スリーブを含む押圧工
具を使用し、かかる押圧工具の外側スリーブの下端部を
スカート壁の上部内周面に対向して位置せしめ、かくし
てナールの谷部においては合成樹脂素材が谷部の上端で
終了せしめられているがナールの山部においては合成樹
脂素材がナールの上端を越えて下方に流動せしめられて
いる形態のライナーを形成することが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−250
3号公報の開示によれば、上述した問題がある程度は解
決される。しかしながら、ナールの谷部と山部との境界
領域に間隙が残留する傾向があること、合成樹脂素材が
ナールの山部においてナールの上端を越えて流動するこ
とによって形成される小さい流下片が、スカート壁の内
周面に充分に接触せしめられず、かかる流下片とスカー
ト壁の内周面との間に隙間が生成される傾向があること
等に起因して、上述した問題は未だ充分には解決されて
いない。
【0006】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、その技術的課題は、金属製容器蓋シェルのスカー
ト壁における上端部内周面とライナーの外周縁との間
に、殺菌不良或いは洗浄不良を発生せしめる原因となる
間隙が生成されることを確実に回避することを可能にす
る金属製容器蓋シェルを提供すること、及びかかる金属
製容器蓋シェルの形成を含む容器蓋製造方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るために、本発明の一局面においては、スカート壁の、
ナールよりも上方の領域に、周方向に連続して延びる環
状凹部を形成し、かかる環状凹部の内径がスカート壁の
最小内径を規定するようにせしめる。
【0008】上記技術的課題を達成するために、本発明
の他の局面においては、スカート壁のナールよりも上方
の領域の内径を、ナールの谷部によって規定される内径
よりも小さく且つ上方に向かって漸次小さくせしめ、ス
カート壁のナール及びこれより下方の領域の内径はナー
ルよりも上方の領域の内径よりも大きくせしめる。
【0009】即ち、本発明の一局面によれば、円形天面
壁と該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁とを
有し、該スカート壁の上部には全周に渡って延在する滑
り止めナールが形成されている金属製容器蓋シェルにお
いて、該スカート壁の、該ナールよりも上方の領域には
周方向に連続して延びる環状凹部が形成されており、該
環状凹部の内径が該スカート壁の最小内径を規定してい
る、ことを特徴とする金属製容器蓋シェルが提供され
る。
【0010】また、本発明の他の局面によれば、円形天
面壁と該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁と
を有し、該スカート壁の上部には全周に渡って延在する
滑り止めナールが形成されている金属製容器蓋シェルに
おいて、該スカート壁の該ナールよりも上方の領域の内
径は、該ナールの谷部によって規定される内径よりも小
さく且つ上方に向かって漸次小さくせしめられており、
該スカート壁の該ナール及びこれより下方の領域の内径
は該ナールよりも上方の領域の内径よりも大きくせしめ
られている、ことを特徴とする金属製容器蓋シェルが提
供される。
【0011】更に、本発明によれば、本発明の一局面に
従って提供される金属製容器蓋シェルの形成を含む容器
蓋製造方法として、円形天面壁と該天面壁の周縁から垂
下する円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上部
には全周に渡って延在する滑り止めナールが形成されて
おり、該スカート壁の、該ナールよりも上方の領域には
周方向に連続して延びる環状凹部が形成されており、該
環状凹部の内径が該スカート壁の最小内径を規定してい
る金属製容器蓋シェルを形成すること、該金属製シェル
の天面壁内面に軟化溶融状態の合成樹脂素材を供給する
こと、該金属製シェル内に押圧工具を挿入して該合成樹
脂素材を圧縮して合成樹脂製ライナーを成形すること、
を含み、該押圧工具は外側環状スリーブを具備し、該外
側環状スリーブの外径は該金属製容器蓋シェルの該スカ
ート壁に形成されている該環状凹部の内径と実質上同一
乃至これより若干大きく、該合成樹脂素材を圧縮成形す
る際には該外側環状スリーブの下端部外周面を該金属製
容器蓋シェルの該スカート壁に形成されている該環状凹
部に実質上接触せしめ、該合成樹脂素材が該環状凹部を
越えて該スカート壁に沿って流動するのを防止すると共
に、該合成樹脂製ライナーと該金属製容器蓋シェルのス
カート壁における該環状凹部よりも上方の領域との間に
間隙が生成されるのを防止する、ことを特徴とする容器
蓋製造方法が提供される。
【0012】また、本発明によれば、本発明の他の局面
に従って提供される金属製容器蓋シェルの形成を含む容
器蓋製造方法として、円形天面壁と該天面壁の周縁から
垂下する円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上
部には全周に渡って延在する滑り止めナールが形成され
ており、該スカート壁の該ナールよりも上方の領域の内
径は、該ナールの谷部によって規定される内径よりも小
さく且つ上方に向かって漸次小さくせしめられており、
該スカート壁の該ナール及びこれより下方の領域の内径
は該ナールよりも上方の領域の内径よりも大きくせしめ
られている金属製容器蓋シェルを形成すること、該金属
製シェルの天面壁内面に軟化溶融状態の合成樹脂素材を
供給すること、該金属製シェル内に押圧工具を挿入して
該合成樹脂素材を圧縮して合成樹脂製ライナーを成形す
ること、を含み、該押圧工具は外側環状スリーブを具備
し、該外側環状スリーブの外径は該金属製容器蓋シェル
の該スカート壁における該ナールよりも上方の領域の下
端部の内径と実質上同一乃至これより若干大きく、該合
成樹脂素材を圧縮成形する際には該外側環状スリーブの
下端部外周面を該金属製容器蓋シェルの該スカート壁に
おける該ナールよりも上方の領域の下端部に実質上接触
せしめ、該合成樹脂素材が該ナールの上端を越えて該ス
カート壁に沿って流動するのを防止すると共に、該合成
樹脂製ライナーと該金属製容器蓋シェルのスカート壁に
おける該ナールよりも上方の領域との間に間隙が生成さ
れるのを防止する、ことを特徴とする容器蓋製造方法が
提供される。
【0013】本発明の一局面に従って提供される金属製
容器蓋シェル及びかかる金属製容器蓋シェルの形成を含
む容器蓋製造方法においては、ライナーを形成するため
の合成樹脂素材がスカート壁に形成されている環状凹部
を越えてスカート壁に沿って流動することが防止される
共に、合成樹脂製ライナーと金属製容器蓋シェルのスカ
ート壁における環状凹部よりも上方の領域との間に間隙
が生成されることが防止され、かくして容器蓋を無菌包
装に適用した場合における上述した殺菌不良及び洗浄不
良の問題が充分確実に解決される。
【0014】また、本発明の他の局面に従って提供され
る金属製容器蓋シェル及びかかる金属製容器蓋シェルの
形成を含む容器蓋製造方法においては、ライナーを形成
するための合成樹脂素材がナールの上端を越えてスカー
ト壁に沿って流動することが防止される共に、合成樹脂
製ライナーと金属製容器蓋シェルのスカート壁における
ナールよりも上方の領域との間に間隙が生成されること
が防止され、かくして容器蓋を無菌包装に適用した場合
における上述した殺菌不良及び洗浄不良の問題が充分確
実に解決される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の好適形態について、更に詳細に説明する。
【0016】図1は本発明に従って構成された金属製容
器蓋シェルの第一の好適形態を図示している。全体を番
号2で示すシェルはアルミニウム基合金薄板、クロム処
理鋼薄板又はブリキ薄板の如き適宜の金属薄板にプレス
加工等の機械加工を施すことによって形成することがで
きる。かかるシェル2は円形天面壁4とこの天面壁4の
周縁から垂下する円筒状スカート壁6とを有する。スカ
ート壁6の上部には全周に渡って延在する滑り止めナー
ル8(即ち軸線方向に延びる山部10と谷部12とが交
互に配設されている凹凸形状部)が形成されている。ス
カート壁6の下部には半径方向外方に膨出せしめられた
環状膨出部14が形成されている。そして、この環状膨
出部14には周方向に延びる弱化ライン16が規定され
ている。弱化ライン16は周方向に間隔をおいて周方向
に延びる複数個のスリット18とかかるスリット18間
に位置する複数個の橋絡部20とから構成されている。
複数個の橋絡部20は周方向長さが他の橋絡部20より
も長い1個の非破断橋絡部20Aを含んでいる。スカー
ト壁6の下端部、即ち上記周方向弱化ライン16よりも
下方のタンパーエビデント裾部には、上記非破断橋絡部
20Aの片端から軸線方向にスカート壁6の下端まで延
びる軸線方向弱化ライン22が形成されている。この軸
線方向弱化ライン22は材料厚さを局部的に低減せしめ
て形成されるスコアから構成することができる。スカー
ト壁6の下部に形成されている上記膨出部14の、周方
向弱化ライン16よりも上方の領域にも滑り止めナール
24が形成されている。
【0017】本発明に従って構成されたシェル2におい
ては、スカート壁6の、上記ナール8よりも上方の領域
に、周方向に連続して延びる環状凹部26が形成されて
いることが重要である。図1を参照することによって容
易に理解される如く、環状凹部26はナール8の谷部1
2よりも半径方向内方に凹入せしめられており、環状凹
部26の内径D1がスカート壁6の最小内径を規定して
いる。
【0018】図1と共に図2を参照して説明を続ける
と、上記シェル2の天面壁4の内面には合成樹脂製ライ
ナー28が成形される。かかるライナーの成形の際に
は、アンビル30上にシェル2が倒立状態(即ちその天
面壁4の外面がアンビル30の上面に接触せしめられ、
そのスカート壁6が天面壁4の周縁から上方に延在する
状態)に載置される。そして、シェル2の天面壁4の内
面上に軟化溶融状態の合成樹脂素材が供給される。かか
る合成樹脂素材は、軟質ポリエチレンの如き比較的軟質
の合成樹脂であるのが好都合である。次いで、図2に明
確に図示する如く、全体を番号32で示す押圧工具がシ
ェル2内に挿入せしめられて、上記合成樹脂素材がライ
ナー28に圧縮成形される。図示の押圧工具32は、円
柱状中央パンチ34、中央パンチ34を囲繞する円筒状
中間ブッシュ36、及び中間ブッシュ36を囲繞する外
側スリーブ38から構成されている。中央パンチ34、
中間ブッシュ36及び外側スリーブ38の各々は、皿ば
ね又はコイルばねの如き適宜の弾性偏倚手段(図示して
いない)を介して昇降機構に接続されており、シェル2
内の合成樹脂素材に押圧せしめられる。中間ブッシュ3
6に付設されている弾性偏倚手段の弾性偏倚力は中央パ
ンチ34及び外側スリーブ38に付設されている弾性偏
倚手段の弾性偏倚力よりも幾分小さくせしめられてお
り、従って、ライナー28を圧縮成形する際には、中央
パンチ34及び外側スリーブ38は常に所定位置(図2
に図示する位置)まで下降せしめられて合成樹脂素材に
作用せしめられるが、中間ブッシュ36の最終位置は供
給される合成樹脂素材量の若干の変動に起因して若干変
動せしめられ、これにって合成樹脂素材の供給量誤差が
補償される。圧縮成形されるライナー28は、外側スリ
ーブ38及び中間ブッシュ36によって規定されて比較
的肉厚の環状周縁部と、中央パンチ34によって規定さ
れる比較的肉薄の中央円形部とを有する。
【0019】図1及び図2と共に図3を参照して説明す
ると、押圧工具32の外側スリーブ38の外径D2は、
シェル2のスカート壁6に形成されている環状凹部26
の内径D1と実質上同一乃至これより若干大きくせしめ
られていることが重要である。図3を参照することによ
って明確に理解される如く、図示の実施形態において
は、外側スリーブ38の外径D2は環状凹部26の内径
D1よりも若干大きく、シェル2のスカート壁6に形成
されているナール8の谷部12の内径と実質上同一乃至
これより若干小さく設定されている。外側スリーブ38
の外周面下端部には所謂丸みが施されており、断面図に
おいて外側スリーブ38の外周面は小径弧状部を介して
下面に接続されている。ライナー28の成形の際には、
外側スリーブ38はその下端部外周面がシェル2のスカ
ート壁6に形成されている環状凹部26に対向して位置
する状態まで下降せしめられ、外側スリーブ38の下端
部外周面が環状凹部26の上端部内周面に実質上接触せ
しめられる。かくして、ライナー28の成形の際に、合
成樹脂素材が図3において上方に環状凹部26を越えて
スカート壁6に沿って流動することが確実に防止され
る。そしてまた、図3において外側スリーブ38の下方
空間は合成樹脂素材で満たされ、成形されたライナー2
8とスカート壁6における環状凹部26よりも上方(シ
ェル2が倒立状態で図示されている図3においては下
方)の領域との間に間隙が生成されることはない。
【0020】上述したとおりにしてシェル2の天面壁4
の内面にライナー28を成形した後に、シェル2には更
に機械加工が加えられ、図1に二点鎖線で示す如く、ナ
ール8の直ぐ下方の領域においてスカート壁6に環状凹
部40が形成される。当業者には周知の如く、金属製容
器シェル2とライナー28とから構成されている容器蓋
を、口頸部の外周面には雄螺条が形成されている容器に
適用して容器の口頸部を密封する際には、口頸部に容器
蓋を被嵌してシェル2のスカート壁6の主部(ナール8
とナール24との間の領域)に、口頸部の雄螺条に対応
せしめて雌螺条が形成されるが、上記環状凹部40は雌
螺条形成の際の工具案内溝として機能する。環状凹部4
0の内径は必要に応じてナール8よりも上方に形成され
ている上記環状凹部26の内径よりも小さく設定するこ
ともできる。所望ならば、ライナー28を成形する前に
環状凹部40を形成することもできるが、この場合に
は、環状凹部40の内径を上記押圧工具32の外側スリ
ーブ38の外径よりも大きく或いはこれと実質上同一に
せしめ、シェル2内への外側スリーブ38の挿入が環状
凹部40によって干渉されないようになすことが必要で
ある。
【0021】図4は本発明に従って構成された金属製容
器蓋シェルの第二の好適形態を図示している。全体を番
号102で示すシェルにおいては、スカート壁106の
ナール108よりも上方の領域は、その内径がナール1
08の谷部112によって規定される内径よりも小さく
且つ上方に向かって漸次小さくなるように形成され、ス
カート壁106のナール108及びこれより下方の領域
の内径はナール108よりも上方の領域の内径よりも大
きくせしめられている。更に詳述すると、シェル102
のスカート壁106は、スカート壁106に形成されて
いるナール108の上端において、周方向全体に渡って
ナール108の谷部112の内径と実質上同一の内径に
せしめられ(従ってナール108の山部110において
はナール108の上端において内径が急激に減少せしめ
られ)、次いで断面図においてナール108の上端から
半径方向内方に且つ天面壁4に向かって円弧状に延びて
いる。図4に図示するシェル102の上述した点以外の
構成は、図1に図示するシェル2の構成と実質上同一で
あり、従って説明の重複を避けるために上述した点以外
の構成についての説明は省略する。
【0022】図4と共に図5及び図6を参照して説明を
続けると、シェル102の場合も上述したしたシェル2
の場合と同様に、シェル102が倒立状態でアンビル1
30上に載置され、かかるシェル102の天面壁104
の内面上に軟化溶融状態の合成樹脂素材が供給され、そ
して全体を番号132で示す押圧工具がシェル102内
に挿入され、かくして合成樹脂素材がライナー128に
圧縮成形される。押圧工具132は図2及び図3に図示
する押圧工具と実質上同一であり、中央パンチ134、
中間ブッシュ136及び外側スリーブ138を含んでい
る。外側スリーブ138の外径D2は、シェル102の
スカート壁106におけるナール108よりも上方の領
域の下端部(図6においてはシェル102が倒立状態で
図示されている故にナール108の下方に存在する領域
の上端部)の内径と実質上同一乃至これより若干大きく
設定されていることが重要であり、図6を参照すること
によって明確に理解される如く、図示の実施形態におい
ては、外側スリーブ138の外径D2はナール108の
谷部112の内径と実質上同一乃至これより若干小さく
設定されており、そして外側スリーブ138の外周面下
端部には所謂丸みが施されており、断面図において外側
スリーブ138の外周面は小径弧状部を介して下面に接
続されている。ライナー128の成形の際には、外側ス
リーブ138はその下端部外周面がシェル102のスカ
ート壁106におけるナール108よりの上方(シェル
102が倒立状態で図示されている図6においては下
方)の領域の下端部(同様に図6においては上端部)に
対向して位置する状態まで下降せしめられ、外側スリー
ブ138の下端部外周面がナール108よりの上方の領
域の下端部に実質上接触せしめられる。かくして、ライ
ナー128の成形の際に、合成樹脂素材が下方(図6に
おいては上方)にナール108の上端(図6においては
下端)を越えてスカート壁106に沿って流動すること
が確実に防止される。そしてまた、図6において外側ス
リーブ138の下方空間は合成樹脂素材で満たされ、成
形されたライナー128とスカート壁106におけるナ
ール108よりも上方(図6においては下方)の領域と
の間に間隙が生成されることはない。
【0023】上述したシェル2の場合と同様に、シェル
102の天面壁104の内面にライナー128を成形し
た後に、シェル102には更に機械加工が加えられ、図
4に二点鎖線で示す如く、ナール108の直ぐ下方の領
域においてスカート壁106に、雌螺条形成用工具の案
内溝として機能する環状凹部140が形成される。環状
凹部140の内径は必要に応じてナール108の谷部1
12によって規定される内径よりも小さく設定すること
もできる。ライナー128を成形する前に環状凹部14
0を形成することもできるが、この場合には、環状凹部
140の内径を上記押圧工具132の外側スリーブ13
8の外径よりも大きく或いはこれと実質上同一にせし
め、シェル102内への外側スリーブ138の挿入が環
状凹部140によって干渉されないようになすことが必
要である。
【0024】
【発明の効果】本発明の金属製容器蓋シェルを使用し、
本発明の容器蓋製造方法を遂行して合成樹脂製ライナー
を成形すると、シェルのスカート壁における上端部とラ
イナーの外周縁との間に間隙が生成されることを確実に
回避することができ、かくして飲食物の無菌包装におけ
る容器蓋の殺菌及び洗浄に際して殺菌不良或いは洗浄不
良等の問題を発生せしめる虞がない容器蓋を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属製容器蓋シェルの第一の好適実施
形態を、一部を断面で示す側面図。
【図2】図1のシェルの天面壁の内面に合成樹脂製ライ
ナーを成形する際の、シェルと押圧工具との関係を、一
部を断面で示す側面図。
【図3】図2の一部を拡大して示す部分断面図。
【図4】本発明の金属製容器蓋シェルの第二の好適実施
形態を、一部を断面で示す側面図。
【図5】図4のシェルの天面壁の内面に合成樹脂製ライ
ナーを成形する際の、シェルと押圧工具との関係を、一
部を断面で示す側面図。
【図6】図5の一部を拡大して示す部分断面図。
【符号の説明】
2:金属製シェル 4:天面壁 6:スカート壁 8:ナール 10:ナールの山部 12:ナールの谷部 26:環状凹部 28:合成樹脂製ライナー 32:押圧工具 34:押圧工具の中央パンチ 36:押圧工具の中間ブッシュ 38:押圧工具の外側スリーブ 102:金属製シェル 104:天面壁 106:スカート壁 108:ナール 110:ナールの山部 112:ナールの谷部 128:合成樹脂製ライナー 132:押圧工具 134:押圧工具の中央パンチ 136:押圧工具の中間ブッシュ 138:押圧工具の外側スリーブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下す
    る円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上部には
    全周に渡って延在する滑り止めナールが形成されている
    金属製容器蓋シェルにおいて、 該スカート壁の、該ナールよりも上方の領域には周方向
    に連続して延びる環状凹部が形成されており、該環状凹
    部の内径が該スカート壁の最小内径を規定している、こ
    とを特徴とする金属製容器蓋シェル。
  2. 【請求項2】 円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下す
    る円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上部には
    全周に渡って延在する滑り止めナールが形成されている
    金属製容器蓋シェルにおいて、 該スカート壁の該ナールよりも上方の領域の内径は、該
    ナールの谷部によって規定される内径よりも小さく且つ
    上方に向かって漸次小さくせしめられており、該スカー
    ト壁の該ナール及びこれより下方の領域の内径は該ナー
    ルよりも上方の領域の内径よりも大きくせしめられてい
    る、ことを特徴とする金属製容器蓋シェル。
  3. 【請求項3】 円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下す
    る円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上部には
    全周に渡って延在する滑り止めナールが形成されてお
    り、該スカート壁の、該ナールよりも上方の領域には周
    方向に連続して延びる環状凹部が形成されており、該環
    状凹部の内径が該スカート壁の最小内径を規定している
    金属製容器蓋シェルを形成すること、 該金属製シェルの天面壁内面に軟化溶融状態の合成樹脂
    素材を供給すること、 該金属製シェル内に押圧工具を挿入して該合成樹脂素材
    を圧縮して合成樹脂製ライナーを成形すること、を含
    み、 該押圧工具は外側環状スリーブを具備し、該外側環状ス
    リーブの外径は該金属製容器蓋シェルの該スカート壁に
    形成されている該環状凹部の内径と実質上同一乃至これ
    より若干大きく、該合成樹脂素材を圧縮成形する際には
    該外側環状スリーブの下端部外周面を該金属製容器蓋シ
    ェルの該スカート壁に形成されている該環状凹部に実質
    上接触せしめ、該合成樹脂素材が該環状凹部を越えて該
    スカート壁に沿って流動するのを防止すると共に、該合
    成樹脂製ライナーと該金属製容器蓋シェルのスカート壁
    における該環状凹部よりも上方の領域との間に間隙が生
    成されるのを防止する、 ことを特徴とする容器蓋製造方法。
  4. 【請求項4】 円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下す
    る円筒形スカート壁とを有し、該スカート壁の上部には
    全周に渡って延在する滑り止めナールが形成されてお
    り、該スカート壁の該ナールよりも上方の領域の内径
    は、該ナールの谷部によって規定される内径よりも小さ
    く且つ上方に向かって漸次小さくせしめられており、該
    スカート壁の該ナール及びこれより下方の領域の内径は
    該ナールよりも上方の領域の内径よりも大きくせしめら
    れている金属製容器蓋シェルを形成すること、 該金属製シェルの天面壁内面に軟化溶融状態の合成樹脂
    素材を供給すること、 該金属製シェル内に押圧工具を挿入して該合成樹脂素材
    を圧縮して合成樹脂製ライナーを成形すること、を含
    み、 該押圧工具は外側環状スリーブを具備し、該外側環状ス
    リーブの外径は該金属製容器蓋シェルの該スカート壁に
    おける該ナールよりも上方の領域の下端部の内径と実質
    上同一乃至これより若干大きく、該合成樹脂素材を圧縮
    成形する際には該外側環状スリーブの下端部外周面を該
    金属製容器蓋シェルの該スカート壁における該ナールよ
    りも上方の領域の下端部に実質上接触せしめ、該合成樹
    脂素材が該ナールの上端を越えて該スカート壁に沿って
    流動するのを防止すると共に、該合成樹脂製ライナーと
    該金属製容器蓋シェルのスカート壁における該ナールよ
    りも上方の領域との間に間隙が生成されるのを防止す
    る、 ことを特徴とする容器蓋製造方法。
JP25056995A 1995-09-28 1995-09-28 容器蓋及び容器蓋製造方法 Expired - Lifetime JP3905145B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25056995A JP3905145B2 (ja) 1995-09-28 1995-09-28 容器蓋及び容器蓋製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25056995A JP3905145B2 (ja) 1995-09-28 1995-09-28 容器蓋及び容器蓋製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0995354A true JPH0995354A (ja) 1997-04-08
JP3905145B2 JP3905145B2 (ja) 2007-04-18

Family

ID=17209846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25056995A Expired - Lifetime JP3905145B2 (ja) 1995-09-28 1995-09-28 容器蓋及び容器蓋製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3905145B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003226342A (ja) * 2002-02-04 2003-08-12 Hokkai Can Co Ltd 蓋体のシール部形成方法
JP2005111758A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Daiwa Can Co Ltd 耐熱性金属ppキャップ用ライナー付キャップの製法
JP2020029309A (ja) * 2014-06-27 2020-02-27 日本クロージャー株式会社 金属製キャップ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003226342A (ja) * 2002-02-04 2003-08-12 Hokkai Can Co Ltd 蓋体のシール部形成方法
JP2005111758A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Daiwa Can Co Ltd 耐熱性金属ppキャップ用ライナー付キャップの製法
JP2020029309A (ja) * 2014-06-27 2020-02-27 日本クロージャー株式会社 金属製キャップ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3905145B2 (ja) 2007-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4628669A (en) Method of applying roll-on closures
JP3284388B2 (ja) 合成樹脂製シェルと合成樹脂製ライナーとを具備する容器蓋
US4205754A (en) Container closure and a method of making the same
US5356021A (en) Container closure with multiple liner seals
US8071004B2 (en) Closure having band with internal thread formed by impression
US5528814A (en) Container with curled tamper-evident band to retain closure
WO2003055763A1 (en) Closure and self-draining container having a peelable seal for a sterilization process
AU5680699A (en) Can end having a strengthened side wall and apparatus and method of making same
US4398875A (en) Molding tool for forming a closure shell liner
US5542556A (en) Plastic closure with structural thread formation
JP4298402B2 (ja) ボトル缶、キャップ付きボトル缶及びボトル缶の製造方法
JPH0995354A (ja) 容器蓋シェル及び容器蓋製造方法
CA1089414A (en) Hermetic safety seal for bottles and the like, in particular for fizzy drink bottles
JP4253465B2 (ja) 金属薄板製容器と容器蓋との組み合わせ
JPH04239449A (ja) 容器用クロージャおよび高エネルギーボタンを有するクロージャの形成方法
US2151702A (en) Container
JPS62122958A (ja) 口金付容器及び口金付与方法
JP7058361B2 (ja) 容器蓋の製造方法
US3195756A (en) Pull crown cap
JP4585126B2 (ja) 天面壁が補強された容器蓋
EP0005935A1 (en) Method of applying closures to containers
EP0154502A2 (en) Pasteurizable container closure
JPH068141B2 (ja) 合成樹脂製容器蓋
EP0929460A1 (en) Wine bottle and closure
AU717893B2 (en) Wine bottle and closure

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140119

Year of fee payment: 7

EXPY Cancellation because of completion of term