JPH0994644A - タンディッシュの溶鋼成分調整方法 - Google Patents
タンディッシュの溶鋼成分調整方法Info
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- JPH0994644A JPH0994644A JP7252894A JP25289495A JPH0994644A JP H0994644 A JPH0994644 A JP H0994644A JP 7252894 A JP7252894 A JP 7252894A JP 25289495 A JP25289495 A JP 25289495A JP H0994644 A JPH0994644 A JP H0994644A
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Abstract
て、モールドに供給される溶鋼を均一な成分とすること
ができるタンディッシュ内の溶鋼成分調整方法を提供す
ること。 【解決手段】 このワイヤ10は、図2に示すように、
ここでは直径が13mm程度の線材であり、内部の添加
物質としてのFeS(硫化鉄)とSi(シリコン)とC
a(カルシウム)からなる内在物10aと、これらの内
在物10a全体を被覆する鉄フープ10bとで構成さ
れ、鉄フープ10bの内側に包含される物質配分は、こ
こでは30重量%のFeS(硫化鉄)と30重量%のS
i(シリコン)と40重量%のCa(カルシウム)とで
構成されており、このワイヤ10をワイヤ送り装置を用
いてタンディッシュ1の排出口2a近傍の下降流にワイ
ヤ10の先端を向けてここでは80m/minの一定の
供給速度で連続的に送出した。
Description
の溶鋼内に添加物質を包含するワイヤを連続的に添加す
ることにより、溶鋼の成分調整を行うタンディッシュ内
の溶鋼成分調整方法に関する。
な成分とするために、溶鋼内にカルシウムまたはカルシ
ウム合金をワイヤの形にして添加する方法としては、例
えば、特開昭53−106633号公報に開示されたも
のがある。これは、カルシウムまたはカルシウム合金を
芯材としてこれを鉄によって被覆してワイヤとし、これ
をワイヤフィーダによって取鍋内の溶鋼に添加すること
により、被覆された鉄によってワイヤとしての適当な強
度を持たせるとともに添加直後のカルシウムの酸化反応
を防止している。
された連続鋳造におけるカルシウム添加方法によれば、
タンディッシュ内の溶鋼排出口上方の下降流中に鉄で被
覆されたカルシウムまたはカルシウム合金ワイヤを連続
的に供給することにより、カルシウムは、被覆用金属で
ある鉄の保護により、溶鋼の比較的深い位置で溶解して
白煙を発生し、蒸気消失することなく溶鋼とともにモー
ルド内に供給される。
いずれの従来方法にあっても、カルシウム等の消失によ
る歩留りの低下は抑制できたが、溶鋼内の攪拌が不十分
であるために、モールドに供給された溶鋼成分のばらつ
きを抑制することができないといった不具合があった。
鋼に供給されたカルシウム合金ワイヤの鉄分が溶解する
ことにより、この溶解熱によってタンディッシュ内部の
溶鋼の温度が低下し、長時間連続して鋳造を行うことが
できないという不具合もあった。そこで、この発明は、
上記、未解決の課題に着目してなされたものであり、タ
ンディッシュ内の溶鋼の温度低下を防止して、モールド
に供給される溶鋼を均一な成分とすることができるタン
ディッシュ内の溶鋼成分調整方法を提供することを目的
とする。
に、この発明にかかるタンディッシュ内の溶鋼成分調整
方法は、鋳片の成分として添加される添加物質とこの添
加物質の周囲に被覆した鉄フープからなるワイヤをタン
ディッシュの溶鋼内に連続的に供給することにより、前
記タンディッシュからモールドに供給される溶鋼成分を
調整するタンディッシュの溶鋼成分調整方法において、
前記鉄フープの内側に前記溶鋼の温度を一定に保持する
ためのシリコン成分を包含することを特徴としている。
び外気等によるタンディッシュ内の溶鋼の温度低下した
熱量をシリコンの酸化による発熱作用によって補償する
ことができることにより、タンディッシュ内の溶鋼温度
が低下して鋳造作業を中断することなく連続的に行うこ
とができる。また、前記鉄フープの内側に攪拌材として
のカルシウム成分を包含することにより、カルシウムの
攪拌作用によって、溶鋼温度の均一化と適性化を図ると
ともに溶鋼中に溶解された添加物質が均一に分散されて
調整される。
内側に包含される内在物全体の20〜80重量%とする
ことにより、カルシウムの最適な含有量が具体化され、
カルシウムから発生する蒸気量が少な過ぎて攪拌作用が
低下したり、逆に、過剰に蒸気を発生して歩留りが生じ
ることなく、カルシウムを溶鋼内に安定して添加するこ
とができる。
てのカルシウムシリコンを包含することにより、鉄によ
って被覆されたカルシウムおよびシリコンが溶鋼内に歩
留り良く溶解されて還元材として作用し、溶解中に残存
する酸素を含んだ大型介在物が還元され、この反応によ
り生じたカルシウム酸化物およびシリコン酸化物が浮上
分離される。
面に基づいて説明する。図1に示すように、1はタンデ
ィッシュを示しており、これは、内部がタンディッシュ
堰2によって複数のストランド3a,3b,3cに仕切
られ、その仕切られた中央のストランド3bに取鍋4か
らの溶鋼5が供給されている。
ンド3a,3cの底部2箇所には排出口2aが設けられ
ており、これにより、タンディッシュ1内に溜まった溶
鋼5がノズル7を介してモールド8に供給される。さら
に、タンディッシュ1内部の左側のストランド3aに
は、ここでは図示しないワイヤ送り装置によって、一定
速度でワイヤ10が供給されている。
こでは直径が13mm程度の線材であり、内部に包含さ
れた添加物質とSi(シリコン)とCa(カルシウム)
からなる内在物10aと、これらの内在物10a全体を
被覆する鉄フープ10bとで構成され、鉄フープ10b
の内側に包含される物質配分は、ここでは30重量%の
FeS(硫化鉄)と30重量%のSi(シリコン)と4
0重量%のCa(カルシウム)とで構成されている。
内に添加する添加物質をS(硫黄)化合物としている
が、これ以外に、Mn(マンガン),P(リン),Cu
(銅)等の種々の添加物質に適用することができる。ま
た、ここでは、添加物質をFeS(硫化鉄)として添加
する場合について説明したが、必ずしもこれに限らずS
(硫黄)を単体として添加することができるのは勿論で
ある。
i(カルシウムシリコン)等を添加することにより、溶
鋼5内の酸素をカルシウム酸化物およびシリコン酸化物
として浮上分離を促進することも可能である。このよう
に構成されたワイヤ10をタンディッシュ1の排出口2
a近傍の下降流にワイヤ10の先端を向けてここでは8
0m/minの一定の供給速度で連続的に送出した。
ルシウム合金ワイヤも上述と同様の方法によって、タン
ディッシュ1内に送出した。このカルシウム合金ワイヤ
の成分は、上述のワイヤ10と同量のFeS(硫化鉄)
と残りのCa(カルシウム)からなる添加物質と、添加
物質の外周全体に被覆された鉄フープとで構成されてい
る。
あるスループット3.5tのインゴットを30m試料と
して夫々取り出し、この試料の断面を5mごとに電子顕
微鏡を用いて化学的に分析した結果、図3に示すよう
に、従来のカルシウム合金ワイヤを注入した試料は、S
(硫黄)の析出量が0.01〜0.03%の範囲内で大
きくばらつきが生じているのに対し、今回のワイヤ10
を注入した試料は約0.015%のS(硫黄)が安定し
て析出された。
されるワイヤ10の鉄分の溶融による温度変化を調べた
結果、図4に示すように、従来のカルシウム合金ワイヤ
は鋳造開始から40時間でタンディッシュ1の過熱温度
が約25度低下しているのに対し、本発明にかかるワイ
ヤ10は、殆ど温度変化が見られなかった。これによ
り、鉄分の溶融により低下する溶鋼5の温度をSi(シ
リコン)の発熱反応によって補償し、これにより、Ca
(カルシウム)の攪拌作用を低下させることなく均一に
S(硫黄)をモールド8に排出された溶鋼5内に分散さ
せることができる。
られた右側のワイヤ10が供給されていないストランド
3cの溶鋼5によって鋳造されたインゴットを分析した
結果、S(硫黄)は全く析出されなかった。これによ
り、タンディッシュ1内部の溶鋼5の下降流から溶融さ
れたS(硫黄)がタンディッシュ堰2を越えて他方のス
トランド3cへ流出することなく、各ストランド3a,
3cへ所望の成分の溶鋼を安定して供給することができ
る。
ディッシュ内の溶鋼成分調整方法によれば、溶鋼への添
加物質を鉄フープで被覆するとともに、さらに鉄フープ
内にカルシウムとシリコンとを添加したワイヤを前記溶
鋼に連続的に供給することにより、被覆された鉄分の溶
解熱による溶鋼の温度低下した熱量がシリコンの酸化熱
によって補償され、タンディッシュ内の溶鋼温度が低下
することなく鋳造作業を継続することができる。また、
これによりカルシウムの攪拌作用が促進され、モールド
に供給される溶鋼中に溶解された添加物質が均一に分散
されて安定した成分の鋼材を鋳造することができる。
ュを示す断面図である。
断面図である。
従来のカルシウム合金ワイヤを用いたインゴットの鋳込
み長とS(硫黄)析出量との関係を示す図である。
金ワイヤを用いた場合のタンディッシュ内の溶鋼温度と
時間との関係を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 鋳片の成分として添加される添加物質と
この添加物質の周囲に被覆した鉄フープからなるワイヤ
をタンディッシュの溶鋼内に連続的に供給することによ
り、前記タンディッシュからモールドに供給される溶鋼
成分を調整するタンディッシュの溶鋼成分調整方法にお
いて、 前記鉄フープの内側に前記溶鋼の温度を一定に保持する
ためのシリコン成分を包含することを特徴とするタンデ
ィッシュの溶鋼成分調整方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のタンディッシュ内の溶
鋼成分調整方法において、前記鉄フープの内側に攪拌剤
としてのカルシウム成分を包含することを特徴とするタ
ンディッシュの溶鋼成分調整方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載のタンディッシュ内の溶
鋼成分調整方法において、前記カルシウムは、前記鉄フ
ープの内側に包含される内在物全体の20〜80重量%
であることを特徴とするタンディッシュ内の溶鋼成分調
整方法。 - 【請求項4】 請求項1に記載のタンディッシュ内の溶
鋼成分調整方法において、前記鉄フープの内側に還元剤
としてのカルシウムシリコンを包含することを特徴とす
るタンディッシュの溶鋼成分調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7252894A JPH0994644A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | タンディッシュの溶鋼成分調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7252894A JPH0994644A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | タンディッシュの溶鋼成分調整方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0994644A true JPH0994644A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17243654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7252894A Pending JPH0994644A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | タンディッシュの溶鋼成分調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0994644A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100786484B1 (ko) * | 2006-12-27 | 2007-12-17 | 주식회사 포스코 | 연속주조 공정용 턴디쉬 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP7252894A patent/JPH0994644A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100786484B1 (ko) * | 2006-12-27 | 2007-12-17 | 주식회사 포스코 | 연속주조 공정용 턴디쉬 |
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