JPH0994109A - 対面係合ファスナー部材及びその対面係合ファスナー部材を備えたファスナー - Google Patents

対面係合ファスナー部材及びその対面係合ファスナー部材を備えたファスナー

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JPH0994109A
JPH0994109A JP25536895A JP25536895A JPH0994109A JP H0994109 A JPH0994109 A JP H0994109A JP 25536895 A JP25536895 A JP 25536895A JP 25536895 A JP25536895 A JP 25536895A JP H0994109 A JPH0994109 A JP H0994109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 係着中の水平相対移動を防止でき、係着位置
が基準位置から回転したときにも係着保持力の低下を抑
制できる対面係合ファスナー部材を提供する。 【解決手段】 対面係合ファスナー部材20は、基部2
4の主要面22に離間配置で立設される複数の有頭突子
26を備える。各有頭突子26は、基端で基部主要面2
2に連結される脚部30と、脚部30の末端に連結され
る頭部34とを備える。複数の有頭突子26は、主要面
22に平行な直交2方向に直線状に並ぶマトリクス状の
規則的配置に配列される。各有頭突子26の脚部30
は、基部24の主要面22から略直立状に突出し、第1
方向Aに沿った全幅W1が第2方向Bに沿った全幅W2
より大きくなるような所与の寸法及び形状を有する。各
有頭突子26の頭部34は、脚部30の末端32の全周
面から外方へ延びる張出面36と、張出面36の周縁か
ら曲面状に湾出する頂面38とを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基部の主要面に係
合手段を立設してなる対面係合式のファスナー部材に関
し、特に、基部の主要面に基端にて連結される脚部及び
脚部の末端に連結される頭部を各々に備えて主要面に離
間配置で立設される複数の有頭突子を係合手段として備
えた対面係合ファスナー部材に関する。さらに本発明
は、そのような対面係合ファスナー部材を備えたファス
ナーに関する。
【0002】
【従来の技術】それぞれの基部の主要面に相互係合可能
な複数の有頭突子を立設した一対の対面係合ファスナー
部材を、各々の主要面を対向させて相互に圧着すること
により、それらファスナー部材をそれぞれに固定した2
物体を脱着可能に係着するファスナーは知られている。
この種のファスナーでは、両ファスナー部材の有頭突子
同士は、それらの頭部先端面が相互に接触しただけでは
係合せず、相互接近方向へ加えられた所定圧力のもとで
一方の有頭突子群の頭部が他方の有頭突子群の隣接する
脚部間に圧入されることによって初めて係合する。
【0003】有頭突子同士のこのような係合は、脚部と
頭部との連結部分にて脚部の外周面から外方へ延長され
る頭部の張出面が、相手方有頭突子の同様な頭部張出面
と衝合することによって生じる。そしてその結果、相互
係着した一対の対面係合ファスナー部材を分離しようと
する基部主要面に直交する方向への外力(すなわち分離
力)に抗して両ファスナー部材を係着状態に保持する係
着保持力が発生する。この係着保持力(すなわち両ファ
スナー部材が分離される瞬間の分離力)は、有頭突子の
相互係合時に頭部張出面同士の衝合面積が大きいほど増
加する。また、両対面係合ファスナー部材の全ての有頭
突子において頭部張出面同士の衝合面積が略均一になる
ように構成することにより、ファスナー全体に一様な係
着保持力を発揮することができる。
【0004】しかしながらこの種のファスナーでは、前
述のように有頭突子の相互係合が頭部張出面同士の衝合
に依っているので、基部主要面に直交する方向への外力
に抗して係着保持力を発揮するものの、基部主要面に平
行な方向への外力に対しては一般に充分な係着保持力を
発揮できない。特に、例えば基部上で一方向へ直線状に
延びる複数の列に配列された有頭突子群を有する対面係
合ファスナー部材同士を、双方の有頭突子群の配列方向
が平行になるように係着したときは、相互係合した有頭
突子群が配列方向に沿って比較的容易に相対摺動できる
ので、両対面係合ファスナー部材が係着状態で基部主要
面に平行な方向へ相対移動できるようになってしまう。
このような係着中の相対移動は、対面係合ファスナー部
材を固定した物体の重量を基部主要面に平行な方向へ支
持しなければならない場合など、ファスナーの適用によ
っては不都合を生じる。
【0005】特開平3−205001号公報は、このよ
うな係着中の相対移動を防止できる対面係合ファスナー
部材を開示する。このファスナー部材1は、図12に示
すように、基部主要面2に基端にてそれぞれ連結される
2つの脚部3と、それら脚部3の末端に連結される1つ
の頭部4とを各々に備えて、主要面2に離間配置で立設
される複数の有頭突子5を備える。2つの脚部3は、頭
部4の半径方向に離間して対向並置され、各脚部3の半
径方向外側面は、頭部4の表面に段差無く(すなわち張
出面を形成せずに)連結される。複数の有頭突子5は、
基部主要面2上でマトリクス状に規則的に配置され、各
行及び各列にて隣合う有頭突子5は、各々2つの脚部3
の対向方向が90°回転して配置される。このような脚
部配置により、各有頭突子5は脚部3の対向方向へは倒
れ難くなっており、しかも係着相手方の有頭突子の頭部
が脚部3に容易に衝突するので、係着中の一対の対面係
合ファスナー部材の基部主要面に平行な方向への相対移
動が防止される。
【0006】また、特開平6−141912号公報に開
示される対面係合ファスナー部材6は、図14(a)に
示すように、基部主要面7に沿って直線状に延びるレー
ル状脚部8と、レール状脚部8の末端に連結される複数
の頭部9とを各々に備えて、主要面7に離間配置で立設
される複数のレール状有頭突子(すなわち有頭突条1
0)を備える。このような構成によれば、係着相手方の
有頭突子の頭部はレール状脚部8に沿って移動できるも
のの、レール状脚部8に直交する方向へは移動できない
ので、係着中の一対の対面係合ファスナー部材の基部主
要面に平行な一方向(レール状脚部8を横断する方向)
への相対移動が防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−20500
1号公報に開示される対面係合ファスナー部材は、各有
頭突子5の脚部3と頭部4との間に張出面の無い部分が
存在するので、係着相手のファスナー部材の有頭突子と
の係合時に頭部張出面同士の衝合面積が小さくなり、充
分な係着保持力が得られない傾向がある。また、マトリ
クス状配置の各行及び各列にて隣合う有頭突子5は、各
々2つの脚部3が互いに90°回転した位置に並置され
るので、相互係合時に有頭突子の傾倒方向が隣合う有頭
突子5の間で90°異なる方向に規制され、有頭突子群
の相互係合に比較的大きな圧力を要する傾向がある。
【0008】この対面係合ファスナー部材の相手方ファ
スナー部材が同じ構成を備える場合、両ファスナー部材
は、それぞれの有頭突子群の配列方向が平行になる基準
位置で相互係合するときに最大かつ一様な係着保持力を
発揮できる。しかしながら、両ファスナー部材がこの基
準位置に対し基部主要面に平行な面内で相対的に回転し
た状態で、有頭突子群同士が係合すると、図13(a)
〜(c)に示すように、一方の有頭突子5の脚部3と他
方の有頭突子5の頭部4とが容易に衝突して有頭突子5
を傾倒させるので、頭部張出面同士の衝合面積はさらに
減少して係着保持力が著しく低下する傾向がある。な
お、図13(a)は基準位置、図13(b)は基準位置
から5°回転した位置、及び図13(c)は基準位置か
ら10°回転した位置での、双方の有頭突子5を略示す
る。図の黒塗り部分が、頭部張出面同士の衝合面積を示
す。
【0009】特開平6−141912号公報に開示され
る対面係合ファスナー部材では、有頭突条10はレール
状脚部8が撓曲し難く、相手方有頭突子の頭部は有頭突
条10の頭部9間の隙間に沿ってレール状脚部8の間に
進入するので、必然的に相手方有頭突子の配置及び個数
が限定され、係着保持力を向上させることが困難となる
傾向がある。また、レール状脚部8の間に進入すべく直
線状に配列された有頭突子を有する相手方ファスナー部
材が、有頭突子の配列方向をレール状脚部8の延長方向
に平行に配置する基準位置に対し基部主要面に平行な面
内で回転した状態で、有頭突条10と有頭突子群とが係
合すると、相手方有頭突子の幾つかは有頭突条10の頭
部9に押圧されて座屈し、頭部張出面同士の衝合面積が
さらに減少して係着保持力が著しく低下する傾向がある
(図14(b)参照)。
【0010】したがって本発明の目的は、一対の対面係
合ファスナー部材が双方の有頭突子群同士の係合中に主
要面に平行な少なくとも一方向へ相対移動することを防
止できるとともに、係着相手の対面係合ファスナー部材
に対し最大かつ一様な係着保持力を発揮できる基準位置
から回転した位置で相互係着されたときに、係着保持力
の低下傾向を抑制できる対面係合ファスナー部材を提供
することにある。本発明の他の目的は、そのような対面
係合ファスナー部材を備えたファスナーを提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、主要面を有した基部と、基部の主要面に
基端にて連結される脚部及び脚部の末端に連結される頭
部を各々に備えて主要面に離間配置で立設される複数の
有頭突子とを具備する対面係合ファスナー部材におい
て、個々の有頭突子の脚部は、基部の主要面に平行な第
1方向への第1最大寸法が主要面に平行でかつ第1方向
に直交する第2方向への第2最大寸法より大きな形状を
有し、頭部は、脚部の末端の全周面から外方へ延びる張
出面を形成しつつ脚部に連結されることを特徴とする対
面係合ファスナー部材を提供する。
【0012】このような脚部形状によれば、個々の有頭
突子は相手方有頭突子との係合時に第1方向へは傾倒し
難くなる。また、個々の有頭突子の脚部の第1方向へ延
びる側面に、相手方有頭突子が衝突し易くなる。その結
果、個々の有頭突子に関し、相互係合中に相手方有頭突
子との第2方向への相対移動が防止される。しかも、頭
部が脚部末端の全周面から張出面を形成するので、基準
位置から回転した位置で相手方有頭突子に係合したとき
にも、張出面同士の衝合面積を確保して係着保持力の低
下傾向を抑制できる。
【0013】本発明はさらに、上記構成において、頭部
が、第1方向への第1最大寸法が第2方向への第2最大
寸法より大きな形状を有する対面係合ファスナー部材を
提供する。この場合、基部主要面上での有頭突子の立設
密度を容易に高めることができる。
【0014】本発明はさらに、上記構成において、基部
の主要面に平行な断面にて、頭部の輪郭が脚部の輪郭に
実質的に相似する対面係合ファスナー部材を提供する。
この場合、基部主要面上での有頭突子の立設密度を容易
に高めることができるとともに、係着保持力を向上させ
ることができる。
【0015】本発明はさらに、上記構成において、脚部
が、脚部の側面を横断して延びる貫通穴、又は側面に形
成された凹部を備える対面係合ファスナー部材を提供す
る。この場合、有頭突子の脚部の弾性ないし撓曲性を調
整することができる。或いは上記構成において、頭部
が、張出面に形成された窪みを備える対面係合ファスナ
ー部材を提供する。この場合、係着相手の対面係合ファ
スナー部材の有頭突子と係合する際に加えられる圧力を
調整できる。
【0016】本発明はさらに、上記構成において、複数
の有頭突子が、第1方向及び第2方向へ直線状に整列し
て離間配置される対面係合ファスナー部材を提供する。
この場合、全体に一様な係着保持力を発揮できるととも
に、全ての有頭突子に関し、相互係合中に相手方有頭突
子との第2方向への相対移動が防止される。
【0017】本発明の他の態様によれば、主要面を有し
た基部と、基部の主要面に基端にて連結される脚部及び
脚部の末端に連結される頭部を各々に備えて主要面に離
間配置で立設される複数の有頭突子とをそれぞれに具備
し、両有頭突子の相互係合によって係着される第1及び
第2の対面係合ファスナー部材を備えたファスナーにお
いて、少なくとも一方の対面係合ファスナー部材の、個
々の有頭突子の脚部は、基部の主要面に平行な第1方向
への第1最大寸法が主要面に平行でかつ第1方向に直交
する第2方向への第2最大寸法より大きな形状を有し、
頭部は、脚部の末端の全周面から外方へ延びる張出面を
形成しつつ脚部に連結されることを特徴とするファスナ
ーが提供される。
【0018】このような脚部形状によれば、個々の有頭
突子は両ファスナー部材の係着時に第1方向へは傾倒し
難くなる。また、個々の有頭突子の脚部の第1方向へ延
びる側面に、相手方有頭突子が衝突し易くなる。その結
果、個々の有頭突子に関し、係着中に相手方有頭突子と
の第2方向への相対移動が防止される。しかも、頭部が
脚部末端の全周面から張出面を形成するので、両ファス
ナー部材が基準位置から回転した位置で相互係着したと
きにも、張出面同士の衝合面積を確保して、ファスナー
の係着保持力の低下傾向を抑制できる。
【0019】本発明はさらに、上記構成において、第1
の対面係合ファスナー部材の複数の有頭突子が、第1方
向及び第2方向へ直線状に整列して離間配置され、第2
の対面係合ファスナー部材の複数の有頭突子が、少なく
とも一方向へ直線状に整列して離間配置されるファスナ
ーを提供する。この場合、ファスナー全体に一様な係着
保持力を発揮できるとともに、第1の対面係合ファスナ
ー部材の全ての有頭突子に関し、相互係合中に相手方有
頭突子との第2方向への相対移動が防止される。
【0020】本発明はさらに、上記構成において、第1
の対面係合ファスナー部材の隣合う有頭突子の脚部の第
1方向への間隔が、第2の対面係合ファスナー部材の有
頭突子の脚部の直線状整列方向への最大寸法より小さい
ファスナーを提供する。この場合、係着中に両対面係合
ファスナー部材が第1の対面係合ファスナー部材の第2
方向へ相対移動することが確実に防止される。
【0021】或いは、上記構成において、第2の対面係
合ファスナー部材の個々の有頭突子が、基部の主要面に
平行な第1方向への第1最大寸法が主要面に平行でかつ
第1方向に直交する第2方向への第2最大寸法に等しい
形状を有する脚部と、脚部の末端の全周面から外方へ延
びる張出面を形成しつつ脚部に連結される頭部とを備え
て構成されるファスナーを提供する。この場合、係着中
に両対面係合ファスナー部材が第1の対面係合ファスナ
ー部材の第2方向へ相対移動することが確実に防止され
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示した好適な実
施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。各図に
おいて、同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を
付す。図面を参照すると、図1及び図2は本発明の一実
施形態による対面係合ファスナー部材20を示す。対面
係合ファスナー部材20は、高分子材料の一体成形品か
らなり、略平坦な主要面22を有する板状の基部24
と、基部24の主要面22に離間配置で立設される複数
の有頭突子26とを備える。各有頭突子26は、基端2
8で基部24の主要面22に連結される脚部30と、脚
部30の末端32に連結される頭部34とを備える。複
数の有頭突子26は、全て同一の寸法及び形状を有す
る。
【0023】複数の有頭突子26は、基部24の主要面
22上で直交2方向へ直線状に並ぶマトリクス状の規則
的配置に配列される。各有頭突子26の脚部30は、基
部24の主要面22から略直立状に突出し、主要面22
に平行な第1方向(双方向矢印Aで示す)に沿った全幅
W1が、主要面22に平行でかつ第1方向Aに直交する
第2方向(双方向矢印Bで示す)に沿った全幅W2より
大きくなるような所与の寸法及び形状を有する。各有頭
突子26の頭部34は、脚部30から膨出する所与の寸
法及び形状を有し、脚部30の末端32の全周面から外
方へ延びる張出面36と、張出面36の周縁から曲面状
に湾出する頂面38とを形成する。
【0024】上記のような有頭突子26の脚部30の形
状としては、主要面22に平行な水平面にて長方形断面
(図3(a)参照)を呈する四角柱(図4(a)参
照)、同楕円形断面(図3(b)参照)を呈する楕円柱
(図4(b)参照)、又は同長円形断面(図3(c)参
照)を呈する長円柱(図4(c)参照)を、好適に採用
できる。なお、本明細書で使用する『長円』という用語
は、相互に平行な一対の直線と相互に対向する一対の半
円弧とによって画成される図示のような形状を称する。
【0025】また、これら種々の角柱や円柱と同じ水平
断面を有し、かつ主要面22に直交する鉛直断面が台形
を呈する形状(切頭角錐、切頭円錐を含む)(図5
(a)参照)を採用することもできる。この場合、脚部
30の全幅W1及びW2は、脚部30の基端28で測定
されたものと定義する。
【0026】他方、上記のような有頭突子26の頭部3
4の形状としては、楕円半体(図2及び図3(a)参
照)、長円半体(図3(c)及び図5(a)参照)、又
は楕円体若しくは長円体(いわゆるコッペパン状)(図
5(b)参照)を、好適に採用できる。これら頭部形状
と前述の脚部形状とは、様々に組合せることができる。
いずれの場合も、主要面22に平行な水平断面にて、頭
部34の長軸は脚部30の長軸又は長辺よりも長く、か
つ頭部34の短軸は脚部30の短軸又は短辺よりも長く
寸法設定され、その結果、前述のように脚部30の末端
32の全周面を包囲する張出面36が形成される。な
お、基部主要面22上での有頭突子26の立設密度をで
きるだけ高めて、ファスナーの係着保持力を最大限に向
上させるためには、脚部30と頭部34との水平断面形
状は図3(c)に示すように相似又は類似の長円形であ
ることが有利である。
【0027】上述した形状を有する有頭突子26では、
主要面22に平行な水平断面にて、脚部30の長軸又は
長辺と頭部34の長軸とが相互に平行に配置されること
が好ましい。さらに、基部24上で全ての有頭突子26
は、脚部30の長軸又は長辺及び頭部34の長軸が、各
有頭突子間で互いに平行に配置されることが有利であ
る。このような構成により、有頭突子26の立設密度を
さらに高めることができる。
【0028】なお、本発明に係る対面係合ファスナー部
材は、基部と有頭突子とが高分子材料から一体成形され
る構成だけでなく、例えば布帛製又は樹脂製の基部と、
基部に植え込まれる複数の別体の樹脂製有頭突子とを備
えた構成とすることもできる。また、係着相手の対面係
合ファスナー部材としては、本発明に係る対面係合ファ
スナー部材と同一構造のものだけでなく、球形又は半球
形頭部を有する複数の茸状有頭突子を備えたもの(例え
ば「デュアルロック(3M社の商標名)」や「スーパー
デュアルロック(3M社の商標名)」の名で市販されて
いる)を使用できる。
【0029】上述した構成を有する対面係合ファスナー
部材20の作用を、図6〜図8を参照して以下に説明す
る。以下の説明において、係着相手の対面係合ファスナ
ー部材は、半球形頭部40を有する複数の茸状有頭突子
42を備えたもの(図6及び図7)、又は対面係合ファ
スナー部材20と同一構造のもの(図8;参照符号に′
を付す)とする。
【0030】対面係合ファスナー部材20では、複数の
有頭突子26は上述した脚部30の形状により、いずれ
も基部24の主要面22上で第1方向Aには傾倒し難
く、かつ第2方向Bには傾倒し易くなっている。したが
って、他の対面係合ファスナー部材との相互係着時に、
相手方有頭突子42の頭部40が隣接する有頭突子26
の脚部30間に進入する際、全ての有頭突子26はその
脚部30が第2方向Bに弾性的に撓曲し、次いで復元し
て、頭部34の張出面36が相手方有頭突子42の頭部
40を分離力に抗して確実に係止する(図6(a)及び
図7参照)。
【0031】このように、有頭突子26の脚部30がそ
の撓曲に方向性を有することに関連して、対面係合ファ
スナー部材20の複数の有頭突子26の頭部34間の間
隔は第1方向Aへは広がり難く、かつ第2方向Bへは広
がり易くなっている。したがって、両ファスナー部材の
相互係着中に、相手方有頭突子42の頭部40は有頭突
子26の脚部30の長手方向(第1方向A)側面に沿っ
て摺動し易く、かつ脚部30の横断方向(第2方向B)
側面に沿っては摺動し難くなる。その結果、対面係合フ
ァスナー部材20では、他の対面係合ファスナー部材と
の相互係着中に両ファスナー部材が第2方向Bへ相対移
動を生じることが可及的に防止される。
【0032】こうした作用は、図6及び図7に示すよう
に係着相手の対面係合ファスナー部材の有頭突子42群
が、有頭突子26の脚部30の長手方向幅W1よりも小
さい立設間隔を有する場合や、図8に示すように相手方
有頭突子26′の脚部30′の太さ(すなわち幅W1)
が隣接する有頭突子26の脚部30間の間隔Dよりも大
きい場合に、特に顕著となる。このような場合、常に複
数個の相手方有頭突子42、26′が有頭突子26の脚
部30の長手方向側面に当接され、横断方向(第2方向
B)への相対移動を係止される。
【0033】複数の有頭突子26がマトリクス状の規則
的配置に配列される対面係合ファスナー部材20におい
て、係着保持力を可及的に増大させるためには、前述の
ように有頭突子26の頭部34が脚部30と類似の長円
形断面を有する構成として、有頭突子26の立設密度を
高めることが有利である。そしてそれとともに、係着相
手の対面係合ファスナー部材の有頭突子群は、少なくと
も一方向に直線状に延びる複数の列に沿って配置される
ことが好ましい。このような有頭突子配置を有する相手
方対面係合ファスナー部材を、各列の有頭突子整列方向
が対面係合ファスナー部材20における第1方向Aに平
行になるように位置調整して、対面係合ファスナー部材
20に係着すれば、各列の相手方有頭突子42の頭部4
0は、第2方向Bに隣合う有頭突子26の脚部30間に
容易に進入し、双方の有頭突子が基部に対し略直立状態
を維持しつつ(すなわち頭部張出面同士が平行に配置さ
れた状態で)相互係合する。その結果、全ての有頭突子
26、40において頭部張出面同士の衝合面積(図6の
黒塗り部分)が一様となり、ファスナー全体に一様な係
着保持力が得られる(図6(a)参照)。
【0034】なお、対面係合ファスナー部材20と相手
方対面係合ファスナー部材とがこのような有頭突子配置
を有する場合、両ファスナー部材が相互係着中に第1方
向Aへ相対移動を生じることは比較的容易である。
【0035】次に、このような有頭突子配置を有する両
対面係合ファスナー部材において、一様かつ最大の係着
保持力を発揮できる図6(a)の基準位置に対し、両フ
ァスナー部材が基部主要面22に平行な面内で相対的に
回転した状態で、有頭突子26と相手方有頭突子42と
が係合する場合を考察する。図6(b)は基準位置に対
する回転角度が5°の場合、図6(c)は基準位置に対
する回転角度が10°の場合をそれぞれ示す。図示のよ
うに、相対回転が生じた場合にも、両有頭突子26、4
0における頭部張出面同士の衝合面積の減少は最小限に
抑えられる。その結果、図13の従来技術との比較から
判るように、係着保持力の低下傾向は抑制される。
【0036】さらに、図7又は図8に示すような有頭突
子配置を有する両対面係合ファスナー部材において、相
互係着中の両ファスナー部材に振動を加えたとき、双方
の有頭突子の擦れ合いによる騒音の発生は、例えば前述
の「スーパーデュアルロック」同士を係着した場合に比
べて減少することが判明した。これは、相互係着中の両
ファスナー部材が、基部主要面に平行な一方向への相対
移動を係止されるためであると考えられる。
【0037】本発明に係る対面係合ファスナー部材は、
上記以外の様々な形状を有することができる。例えば基
部は、図1に示す略矩形平板の他に、円形平板、多角形
平板等、複数の有頭突子を固定的に保持可能な様々な形
状とすることができる。
【0038】有頭突子の脚部は、図9に示すように、基
部主要面に平行な方向へ貫通する空洞44を備えること
ができる。或いは図10に示すように、脚部側面に凹部
46を形成することもできる。いずれの構成も、有頭突
子の脚部の弾性ないし撓曲性を調整したり、対面係合フ
ァスナー部材の重量や材料費を削減したりするために有
効である。
【0039】有頭突子の頭部は、図11に示すように、
脚部末端との連結部位から笠状に垂れ下がる(或いは張
出面に窪み48を形成した)形状とすることもできる。
このような構成によれば、対面係合ファスナー部材の重
量や材料費を削減できるだけでなく、係着相手の対面係
合ファスナー部材の有頭突子と係合する際に加えられる
圧力を低減できる。
【0040】基部主要面上に立設される複数の有頭突子
の配置は、図1のマトリクス状配置の他に、隣合う直線
列間で立設ピッチが半ピッチずれたいわゆる千鳥状配
置、所定方向に波状に延びる複数の列を有する波状配
置、等の規則的配置、又はランダム配置を採用できる。
また、各有頭突子の脚部及び頭部の長軸を様々な方向に
向けて配置することによって、ファスナー係着中に基部
主要面に平行な多方向への相対移動を防止することもで
きる。しかしながら前述のように、有頭突子の立設密度
を高めてファスナーの係着保持力を向上させるために
は、各有頭突子の脚部及び頭部の長軸を同一方向に向け
て規則的に配置することが有利である。
【0041】またこのような規則的配置は、前述のよう
に、ファスナー全体に亙って一様な係着保持力を発揮す
る効果を奏するとともに、相互係着される一対の対面係
合ファスナー部材が、最大かつ一様な係着保持力を発揮
する基準位置から相対回転したときに、係着保持力の低
下を抑制する効果を奏する。なおこのような効果は、一
対の対面係合ファスナー部材の双方が同じ規則的配置の
有頭突子群を有する場合に、特に顕著となる。
【0042】本発明に係る対面係合ファスナー部材は、
例えばポリアミド(6−ナイロン(商標)、6,6−ナ
イロン(商標)等)、ポリプロピレン、ポリエチレン、
アイオノマー、ポリアセタール、ポリエステル(ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
等)、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケト
ン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルサルフォン、
ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリアリレート
等の、様々な高分子材料から形成することができる。こ
のうち特に好適な材料は、6−ナイロン(商標)、6,
6−ナイロン(商標)、ポリプロピレンである。
【0043】またこのような高分子材料に、カーボンブ
ラック、グラスファイバー、酸化チタン、酸化鉄等の充
填材を添加して、特に有頭突子の脚部の曲げ弾性率を好
適な範囲に調整することもできる。
【0044】本発明に係る対面係合ファスナー部材は、
様々な方法によって形成することができる。しかしなが
ら、複雑形状の有頭突子群を基部に一体成形するため
に、米国特許第5,242,646号に開示される水溶
性脚部型のような破壊的に脱離可能な型を使用した射出
成形工程によって、基部と有頭突子とを上記のような高
分子材料から一体的に形成する方法が有利である。ま
た、本願出願人による先願である特願平7−71227
号明細書に開示されるような、基部と有頭突子とを別々
に成形した後に両者を連結する方法を採用することもで
きる。
【0045】
【実施例】上記した実施形態に関する好適な寸法を以下
に記載する。 (1)図1の対面係合ファスナー部材20に関して: 基部24の厚み(鉛直方向最大寸法)…0.2mm〜3.
0mm、 脚部30の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.6mm〜4.
0mm、 脚部30の長軸(長手方向最大寸法)…0.3mm〜1
0.0mm、 脚部30の長軸/短軸…1.1〜10.0、 頭部34の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.5mm〜2.
0mm、 頭部34の長軸(長手方向最大寸法)…0.5mm〜1
2.0mm、 頭部34の長軸/短軸…1.1〜10.0、及び 有頭突子26の立設密度…1平方インチ(2.54cm×
2.54cm)当り50本〜150本。
【0046】(2)図7の係着相手の対面係合ファスナ
ー部材に関して: 脚部(円柱)の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.6mm〜
4.0mm、 脚部(円柱)の外径…0.5mm〜2.0mm、 頭部40(半球)の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.5
mm〜2.0mm、 頭部40(半球)の外径…1.0mm〜4.0mm、及び 有頭突子42の立設密度…1平方インチ(2.54cm×
2.54cm)当り100本〜300本。
【0047】ここで、本発明に係る対面係合ファスナー
部材の有利性を実証するために、以下の実験を行った。 (試料1)図1の対面係合ファスナー部材20(6−ナ
イロン(商標)製): 基部24の厚み(鉛直方向最大寸法)…1.5mm、 脚部30の高さ(鉛直方向最大寸法)…1.25mm、 脚部30の長軸(長手方向最大寸法)…2.55mm、 脚部30の短軸(横断方向最大寸法)…0.65mm、 脚部30の長軸/短軸…3.92、 頭部34の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.8mm、 頭部34の長軸(長手方向最大寸法)…3.1mm、 頭部34の短軸(横断方向最大寸法)…1.2mm、 頭部34の長軸/短軸…2.58、及び 有頭突子26の立設密度…1平方インチ(2.54cm×
2.54cm)当り108本。
【0048】(試料2)図12の対面係合ファスナー部
材1(6−ナイロン(商標)製): 基部の厚み(鉛直方向最大寸法)…2.0mm、 脚部3の高さ(鉛直方向最大寸法)…1.4mm、 脚部3の長軸(長手方向最大寸法)…1.6mm、 脚部3の短軸(横断方向最大寸法)…0.5mm、 頭部4の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.7mm、 頭部4の最大外径…1.4mm、 有頭突子5の立設密度…1平方インチ(2.54cm×
2.54cm)当り190本。
【0049】(試料3)図14の対面係合ファスナー部
材6(ポリプロピレン製): 基部の厚み(鉛直方向最大寸法)…0.5mm、 脚部8の高さ(鉛直方向最大寸法)…1.0mm、 脚部8の幅(横断方向最大寸法)…0.5mm、 脚部8の立設間隔(横断方向最大寸法)…1.5mm、 頭部9の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.7mm、 頭部9の長軸(長手方向最大寸法)…2.5mm、 頭部9の短軸(横断方向最大寸法)…1.4mm、及び 頭部9の切目幅(長手方向最大寸法)…0.3mm。
【0050】(試料4)スーパーデュアルロック(商標
名、製品番号3189−B1、6,6−ナイロン(商
標)製): 基部の厚み(鉛直方向最大寸法)…1.5mm、 脚部の高さ(鉛直方向最大寸法)…1.25mm、 脚部の外径…0.65mm、 頭部の高さ(鉛直方向最大寸法)…0.8mm、及び 頭部の外径…1.3mm。
【0051】試料1〜3の対面係合ファスナー部材のそ
れぞれに試料4の対面係合ファスナー部材を係着した
後、両ファスナー部材を分離するに要した分離力(すな
わち係着保持力)を、テンシロン引張試験機を使用(気
温25℃、湿度50%、引張速度300mm/分)して以
下の各条件で測定した。なおいずれの場合も、見掛けの
係着面積(相互係着した有頭突子群を支持する基部主要
面の面積)は、試料1−4で約1.5cm2 、試料2−4
で約1.5cm2 、試料3−4で約2.5cm2 である。
【0052】(実験1)前述の基準位置で係着した両フ
ァスナー部材を、試料1〜3の有頭突子横断方向へ分離
する。 (実験2)基準位置で係着した両ファスナー部材を、試
料1〜3の基部主要面に直交する方向へ分離する。 (実験3)基準位置から5°相対回転した位置で係着し
た両ファスナー部材を、試料1〜3の基部主要面に直交
する方向へ分離する。 (実験4)基準位置から10°相対回転した位置で係着
した両ファスナー部材を、試料1〜3の基部主要面に直
交する方向へ分離する。 測定結果を下表に示す。
【0053】 試料No. 実験1 実験2 実験3 実験4 1−4(本発明) 8kg/cm2 8kg/cm2 8kg/cm2 7kg/cm2 2−4(比較例) 8kg/cm2 7kg/cm2 6kg/cm2 3kg/cm 2 3−4(比較例) 8kg/cm2 8kg/cm2 7kg/cm2 5kg/cm2
【0054】上表から明らかなように、本発明による対
面係合ファスナー部材は、基部主要面に平行な所定方向
へ従来技術と同等の係着保持力を示す。しかも、係着相
手の対面係合ファスナー部材との係着位置が基準位置か
ら回転した場合に、基部主要面に直交する方向への係着
保持力の低下は、従来技術に比べて極めて少ない。
【0055】なお、図8に示した実施形態のように、本
発明に係る対面係合ファスナー部材同士を係着したとき
に、両ファスナー部材を基準位置から10°までの範囲
で相対回転しても係着保持力の低下を抑制できるよう
な、対面係合ファスナー部材の寸法範囲は、下記の通り
である。 脚部の長軸(長手方向最大寸法)…0.5mm〜5.0m
m、 脚部の長軸/短軸…1.1〜10.0、 頭部の長軸(長手方向最大寸法)…1.0mm〜6.0m
m、 頭部の長軸/短軸…1.1〜10.0、及び 有頭突子の立設密度…1平方インチ(2.54cm×2.
54cm)当り60本〜120本。
【0056】有頭突子の立設密度、並びに脚部及び頭部
の長軸が上記範囲より小さいと、脚部横断方向への係着
保持力が低下する傾向にあり、上記範囲より大きいと、
有効に相互係合する有頭突子の数の減少が相対回転角度
の増加に従って顕著になり、係着保持力が低下する傾向
にある。
【0057】図1に示した対面係合ファスナー部材20
は、前述のように他の対面係合ファスナー部材との係着
中に、有頭突子26の横断方向(第2方向B)への相対
移動を防止する一方で、有頭突子26の長手方向(第1
方向A)への相対移動を許容する。このような作用を有
する対面係合ファスナー部材は、例えば自動車の製造工
程において、車体窓枠に窓ガラスを固着する際の仮固定
部材として有効に使用できる。
【0058】この種の仮固定部材として、一対の対面係
合ファスナー部材を使用することは周知であるが、ここ
で車体窓枠及び窓ガラスに取着される対面係合ファスナ
ー部材の少なくとも一方を上記対面係合ファスナー部材
20とし、その第1方向Aを水平方向にかつ第2方向B
を鉛直(重力)方向に合わせておけば、仮固定中に重力
に抗して窓ガラスを所定位置に保持することができる。
しかもこのとき、水平方向への窓ガラスの位置合せを可
能にする。さらに、車体窓枠と窓ガラスとの相対的位置
決めは一般に作業者の目視に頼るので、両ファスナー部
材が基準位置から10°程度まで相対回転した状態で係
着したときに、係着保持力の低下傾向を抑制できること
は、実際の作業において極めて有効に作用する。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、一対の対面係合ファスナー部材が双方の有頭
突子群同士の係合中に主要面に平行な少なくとも一方向
へ相対移動することを防止できるとともに、係着相手の
対面係合ファスナー部材に対し最大かつ一様な係着保持
力を発揮できる基準位置から回転した位置で相互係着さ
れたときに、係着保持力の低下を抑制できる対面係合フ
ァスナー部材が提供される。さらに本発明によれば、そ
のような対面係合ファスナー部材を備えたファスナーが
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による対面係合ファスナー
部材の斜視図である。
【図2】図1の対面係合ファスナー部材の、(a)矢印
aから見た正面図、及び(b)矢印bから見た正面図、
である。
【図3】(a)〜(c)は、図1の対面係合ファスナー
部材の有頭突子の様々な形態を、図2(a)の線 III−
III で切った断面図で示す。
【図4】(a)〜(c)は、図1の対面係合ファスナー
部材の有頭突子の様々な形態を示す拡大斜視図である。
【図5】(a)及び(b)は、図1の対面係合ファスナ
ー部材の有頭突子の他の様々な形態を示す縦断面図であ
る。
【図6】図1の対面係合ファスナー部材が相手方ファス
ナー部材と係着したときの有頭突子の作用を、図7の線
VI−VIで切った断面で説明する図で、(a)基準位置、
(b)基準位置から5°回転した位置、及び(c)基準
位置から10°回転した位置、で示す。
【図7】図1の対面係合ファスナー部材が相手方ファス
ナー部材と係着したときの部分拡大正面図である。
【図8】図1の対面係合ファスナー部材が同一構成の相
手方ファスナー部材と係着したときの図で、(a)部分
拡大正面図、及び(b)線VIII−VIIIで切った断面図、
である。
【図9】図1の対面係合ファスナー部材の有頭突子の変
形例を示す部分拡大縦断面図である。
【図10】図1の対面係合ファスナー部材の有頭突子の
他の変形例を示す図で、(a)部分拡大正面図、及び
(b)線X−Xに沿った断面図、である。
【図11】図1の対面係合ファスナー部材の有頭突子の
さらに他の変形例を示す部分拡大縦断面図である。
【図12】従来の対面係合ファスナー部材を備えたファ
スナーの部分拡大正面図である。
【図13】図12の対面係合ファスナー部材が同一構成
の相手方ファスナー部材と係着したときの有頭突子の作
用を説明する図で、(a)基準位置、(b)基準位置か
ら5°回転した位置、及び(c)基準位置から10°回
転した位置、で示す。
【図14】他の従来の対面係合ファスナー部材の図で、
(a)部分斜視図、及び(b)相手方有頭突子との相互
係合時に生じる不具合を示す部分拡大正面図、である。
【符号の説明】
20…対面係合ファスナー部材 22…主要面 24…基部 26…有頭突子 28…基端 30…脚部 32…末端 34…頭部 36…張出面

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主要面を有した基部と、該基部の該主要
    面に基端にて連結される脚部及び該脚部の末端に連結さ
    れる頭部を各々に備えて該主要面に離間配置で立設され
    る複数の有頭突子とを具備する対面係合ファスナー部材
    において、 個々の前記有頭突子の前記脚部は、前記基部の前記主要
    面に平行な第1方向への第1最大寸法が該主要面に平行
    でかつ該第1方向に直交する第2方向への第2最大寸法
    より大きな形状を有し、前記頭部は、前記脚部の前記末
    端の全周面から外方へ延びる張出面を形成しつつ該脚部
    に連結されることを特徴とする対面係合ファスナー部
    材。
  2. 【請求項2】 前記頭部は、前記第1方向への第1最大
    寸法が前記第2方向への第2最大寸法より大きな形状を
    有する請求項1に記載の対面係合ファスナー部材。
  3. 【請求項3】 前記基部の前記主要面に平行な断面にお
    いて、前記頭部の輪郭が前記脚部の輪郭に実質的に相似
    する請求項2に記載の対面係合ファスナー部材。
  4. 【請求項4】 前記脚部は、該脚部の側面を横断して延
    びる貫通穴、又は該側面に形成された凹部を備える請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の対面係合ファスナー部
    材。
  5. 【請求項5】 前記頭部は、前記張出面に形成された窪
    みを備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の対面係
    合ファスナー部材。
  6. 【請求項6】 複数の前記有頭突子が、前記第1方向及
    び前記第2方向へ直線状に整列して離間配置される請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の対面係合ファスナー部
    材。
  7. 【請求項7】 主要面を有した基部と、該基部の該主要
    面に基端にて連結される脚部及び該脚部の末端に連結さ
    れる頭部を各々に備えて該主要面に離間配置で立設され
    る複数の有頭突子とをそれぞれに具備し、両有頭突子の
    相互係合によって係着される第1及び第2の対面係合フ
    ァスナー部材を備えたファスナーにおいて、 少なくとも一方の前記対面係合ファスナー部材の、個々
    の前記有頭突子の前記脚部は、前記基部の前記主要面に
    平行な第1方向への第1最大寸法が該主要面に平行でか
    つ該第1方向に直交する第2方向への第2最大寸法より
    大きな形状を有し、前記頭部は、前記脚部の前記末端の
    全周面から外方へ延びる張出面を形成しつつ該脚部に連
    結されることを特徴とするファスナー。
  8. 【請求項8】 第1の前記対面係合ファスナー部材の複
    数の前記有頭突子が、前記第1方向及び前記第2方向へ
    直線状に整列して離間配置され、第2の前記対面係合フ
    ァスナー部材の複数の前記有頭突子が、少なくとも一方
    向へ直線状に整列して離間配置される請求項7に記載の
    ファスナー。
  9. 【請求項9】 前記第1の対面係合ファスナー部材の隣
    合う前記有頭突子の前記脚部の前記第1方向への間隔
    が、前記第2の対面係合ファスナー部材の前記有頭突子
    の前記脚部の前記直線状整列方向への最大寸法より小さ
    い請求項8に記載のファスナー。
  10. 【請求項10】 前記第2の対面係合ファスナー部材の
    個々の前記有頭突子は、前記基部の前記主要面に平行な
    第1方向への第1最大寸法が該主要面に平行でかつ該第
    1方向に直交する第2方向への第2最大寸法に等しい形
    状を有する脚部と、該脚部の前記末端の全周面から外方
    へ延びる張出面を形成しつつ該脚部に連結される頭部と
    を備えて構成される請求項8に記載のファスナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1493348A1 (fr) * 2003-07-04 2005-01-05 Aplix Société Anonyme Procédé de fabrication d'autoagrippants à champignons d'accrochage et à boucles ayant une grande durée e vie et dispositifs auto-agrippants obtenus par le procédé
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