JPH0993811A - 昇降圧コンバータ - Google Patents

昇降圧コンバータ

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JPH0993811A
JPH0993811A JP7271750A JP27175095A JPH0993811A JP H0993811 A JPH0993811 A JP H0993811A JP 7271750 A JP7271750 A JP 7271750A JP 27175095 A JP27175095 A JP 27175095A JP H0993811 A JPH0993811 A JP H0993811A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 進行波管用高圧電源を供給する昇降圧コンバ
ータにおける進行波管のビーム電流のON/OFF時の負荷変
動に対する安定動作の確保と高圧回路の簡略化並びに電
源の高効率化。 【解決手段】 常時動作状態におかれる補助コンバータ
14と進行波管のビーム電流ON時のみ動作する主コンバー
タ1とを備え主コンバータ1の動作をアノードON/OFF回
路7と連動させる。ビーム電流OFF 時には補助コンバー
タ14のみで軽負荷に対する電力を供給しビーム電流ON時
には補助コンバータ14に主コンバータ1をパワーOR接続
することにより定常負荷に対応する電力を供給し主、補
助2つのコンバータの負荷に対する電力分担を行いそれ
ぞれに要求される動作範囲を限定して安定動作が得ら
れ、かつ軽負荷動作が存在しないので出力電圧の異常上
昇を防ぐ為の高圧側の対応が不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は昇降圧コンバータに
関し、特に電力増幅装置に使用する進行波管に対する高
圧電源を含む各電極電源を、コンバータの出力のAC変
換並びにその整流・平滑処理に基づいて発生し、かつ負
帰還制御により出力電圧の安定化を図る電流帰還型の昇
降圧コンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、昇降圧コンバータを利用する電
流帰還型の負帰還制御を行う進行波管用高圧電源におい
ては、図2に示すように、コンバータ15により安定化
された出力電圧をインバータ2A,2Bと昇圧トランス
3とによって交流変換のうえ昇圧し、ヘリックス電極用
整流・平滑回路4およびコレクタ電極用整流・平滑回路
5によって整流平滑後、ヘリックス電極8、コレクタ電
極9、カソード電極10およびアノード電極11の各電
極に安定化した高圧を出力している。
【0003】また、アノード電極11に対しては、アノ
ード電源回路6と、このアノード電源回路6の出力のア
ノード電極11に対する印加のオン/オフをシーケンス
制御回路12の制御の下に行うアノードON(オン)/
OFF(オフ)回路7とによって電源の供給が行われ
る。アノード電極を備えた進行波管においては、アノー
ド電圧印加のOFF時には進行波管はビーム電流OFF
状態にある為、電源にとっては軽負荷となり、2つの高
圧整流・平滑回路内のコンデンサのピークチャージによ
って出力電圧が異常に上昇する。
【0004】この為、特に安定度を要求されるヘリック
ス電圧については、高圧回路にシリーズレギュレータ1
6のほかダミー抵抗負荷17を備えて出力電圧の上昇を
抑圧していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の進行波
管用電源回路としての昇降圧コンバータでは、進行波管
のアノード電圧印加OFF時にはビーム電流が流れず軽
負荷となるので、昇圧トランス3の立上がり応答が不足
制動となり、トランス出力電圧にオーバーシュートを生
じる。さらに、ヘリックス電極用整流・平滑回路4およ
びコレクタ電極用整流・平滑回路5がそれぞれコンデン
サ・インプット型の回路として動作し、昇圧トランス3
の出力電圧のオーバーシュート分をピークチャージする
ことになって回路の出力電圧は定常負荷時の1.5倍近
くまで上昇する。
【0006】一方、かかる電流帰還型の昇降圧コンバー
タは、アノード電圧印加のOFFとON時に対応する軽
負荷時と重負荷時との、同一ONデューティ(duty)に
対する伝達特性が著しく異なるため、負帰還制御を行っ
て全負荷条件に対応しようとする場合には動作が不安定
となるという問題点があった。
【0007】昇降圧コンバータの出力する進行波管用高
圧出力電圧のうち、特にヘリックス電源電圧については
安定度が要求されるので、上述した問題を解決するには
図2に示すように、ヘリックス電極用整流・平滑回路4
の出力にダミー抵抗負荷17を接続してブリーダ電流を
流してピークチャージを抑えたり、またシリーズレギュ
レータ16によって出力電圧を低下させることなどで対
応していた。
【0008】しかしながら、これらの方法は高圧回路側
での対応である為、回路規模が大きくなり、さらには高
電圧である為少量のブリーダ電流でもダミー抵抗負荷1
7やシリーズレギュレータ16で10数ワットの内部損
失を生じ、電源効率の低下を招くことが避けられないと
いう問題点があった。
【0009】本発明の目的は、上述した問題点を解決
し、重負荷および軽負荷に対応する主・補助2つのコン
バータを備えるという簡素な構成で、動作の安定性と効
率化とを大幅に改善することができる昇降圧コンバータ
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために次の手段構成を有する。即ち、昇降圧
コンバータに関する本発明の第1の構成は、コンバータ
の出力をAC変換して昇圧トランスに印加し、その出力
を整流かつ平滑して進行波管用の電源を発生する昇降圧
コンバータであって、進行波管に対するアノード電圧印
加のオン/オフと連動して動作のオン/オフを制御され
てオン状態における定常負荷に対する電力分担を行う主
コンバータと、前記アノード電圧のオフ時における軽負
荷に対する電力分担を行う補助コンバータとを備えた構
成を有する。
【0011】本発明の第2の構成は、前記第1の構成に
おいて、前記補助コンバータを常時動作状態に設定して
おく構成を有する。
【0012】また、本発明の第3の構成は、前記第1ま
たは第2の構成において、前記主コンバータと補助コン
バータの出力のAC変換をインバータによって行う構成
を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、前記の如く構成される本発
明について説明する。進行波管のヘリックス、コレク
タ、アノードおよびカソードの各電極に必要な電源を供
給する従来の電流帰還型の昇降圧コンバータは、図2に
示す如く、1つのコンバータの出力をインバータ等によ
ってAC変換し、これを昇圧トランスで昇圧させた後、
整流・平滑処理を行って各電極に印加する構成をとって
いる。
【0014】この場合、進行波管のアノード電極電圧は
ビーム電流の流通/非流通に対応してON/OFFさ
れ、これが重負荷状態と軽負荷状態とを作り出すことと
なる。電流帰還型の昇降圧コンバータでは、このような
重負荷時と軽負荷時に対する同一ONデューティにおけ
る伝達特性は著しく異なり、負帰還制御に基づいてかか
る重、軽両負荷状態を含む全負荷条件に対応しようとす
ると動作不安定化が避けられなくなる。
【0015】そこで、従来の昇降圧コンバータでは、特
に安定化を求められるヘリックス電源電圧については、
整流・平滑回路の出力側にシリーズレギュレータやダミ
ー抵抗負荷(ブリーダ抵抗)を介在させ、電圧の安定化
を図っている。
【0016】しかしながら、かかる安定化対応は、すべ
て高圧回路側で実施されることが必要な為、回路規模の
増大化と不要電力消費による電源効率の低下とを招いて
いるのが現状である。そこで、本発明では進行波管のア
ノード電極電圧印加のON/OFF、即ち進行波管のビ
ーム電流ON/OFFに対応する重負荷状態と軽負荷状
態との2つの負荷状態を分担する主と補助との2つのコ
ンバータを備えることにより、シリーズレギュレータや
ダミー抵抗負荷を不要として回路規模を簡素化し、かつ
電源効率の改善を確保している。
【0017】この場合、軽負荷状態に対応して新設する
補助コンバータは、主コンバータに比して負荷がたかだ
か1%にも満たない著しく低いものであるので、その構
成も主コンバータに比してはるかに小規模な回路構成と
することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例の構成を示すブロック
図である。図1に示す実施例の構成は、本発明に直接か
かわる重負荷時用の主コンバータ1と、シーケンス制御
回路12Aと、軽負荷時用かつ常時動作状態に保持され
る補助コンバータ14と、これら2つのコンバータの出
力をインバータ2A,2Bの入力に対してパワーをOR
接続せしめることを可能とするパワーORダイオード1
3A,13Bのほか、図2の従来例と同じインバータ2
A,2B、昇圧トランス3、ヘリックス電極用整流・平
滑回路4、コレクタ電極用整流・平滑回路5、アノード
電源回路6、およびアノードON/OFF回路7を備え
る。これら構成内容のうち、図2に示す従来例と同一符
号のものは同一内容であるので、これらに関する詳細な
説明は省略する。
【0019】次に、本実施例の動作について説明する。
高圧投入時アノードON/OFF回路7は、シーケンス
制御回路12Aの制御のもとにOFF動作状態になって
いる。この時、電源の負荷としては、進行波管のビーム
電流が流れない為、出力電力は全負荷時の1%にも満た
ない容量となる。この場合、シーケンス制御回路12A
のアノードON/OFF信号1201のOFF信号により、
主コンバータ1の動作は停止状態におかれている。
【0020】従って、この状態では、常時動作状態にお
かれる補助コンバータ14のみが動作しており、その電
力容量は前述した進行波管のビーム電流OFF時の電源
容量分を供給でき得る範囲の小容量に設定する。これに
より、軽負荷時の電源ソースインピーダンスを従来技術
の場合に較べて著しく大きくすることができて、昇圧ト
ランス3の不足制動を抑圧し、さらには高圧側のヘリッ
クス電極用整流・平滑回路4およびコレクタ電極用整流
・平滑回路5の2つの整流・平滑回路におけるコンデン
サのピークチャージも抑止する。
【0021】シーケンス制御回路12Aからのアノード
ON/OFF信号1201によるON制御によって進行波管
にビーム電流が流れ始めると、同アノードON/OFF
信号1201によって補助コンバータ14にパワーORダイ
オード13A,13Bで並列動作可能に接続された主コ
ンバータ1が動作を開始して、定常負荷に対応する電力
容量が得られるようにする。
【0022】主コンバータ1が動作を開始して進行波管
の各電極電圧を供給している場合には、パワーORダイ
オード13A,13Bの昇圧トランス3に対するパワー
OR接続によって補助コンバータ14の出力も送出され
るが、動作シーケンス上、主コンバータ1の出力より遅
れ、かつレベル的にも著しく低いので、正常動作上、何
等の問題も生起しない。
【0023】また、このように主、補助2つのコンバー
タを備えて負荷分担を行うことで、いずれのコンバータ
にとっても軽負荷状態は存在せず、出力電圧の異常上昇
に対応するダミー抵抗負荷やシリーズレギュレータ等は
不要となる。
【0024】なお、従来技術に対して補助コンバータ1
4が追加されることになるが、前述のようにその電力容
量はきわめて小容量ですむので、従来技術における高圧
側の対策に較べてはるかに小規模の回路構成で実現でき
る。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、進行波管
の電源電圧を供給する昇降圧コンバータにおいて、進行
波管のビーム電流のON/OFFのそれぞれの状態に対
応して主、補助2つのコンバータを備えて負荷に対する
電力分担を行うことにより、それぞれのコンバータに要
求される動作範囲を限定できて安定した動作が得られ、
またいずれのコンバータにとっても軽負荷状態が存在し
ない為、出力電圧の異常上昇を防ぐ為のダミー抵抗負荷
やシリーズレギュレータが不要となり、高圧回路の簡略
化と高効率化とが容易に実現できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の昇降圧コンバータの構成を
示すブロック図である。
【図2】従来の昇降圧コンバータの構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】 1 主コンバータ 2A,2B インバータ 3 昇圧トランス 4 ヘリックス電極用整流・平滑回路 5 コレクタ電極用整流・平滑回路 6 アノード電源回路 7 アノードON/OFF回路 8 ヘリックス電極 9 コレクタ電極 10 カソード電極 11 アノード電極 12,12A シーケンス制御回路 13A,13B パワーORダイオード 14 補助コンバータ 15 コンバータ 16 シリーズレギュレータ 17 ダミー抵抗負荷

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンバータの出力をAC変換して昇圧ト
    ランスに印加し、その出力を整流かつ平滑して進行波管
    用の電源を発生する昇降圧コンバータであって、進行波
    管に対するアノード電圧印加のオン/オフと連動して動
    作のオン/オフを制御されてオン状態における定常負荷
    に対する電力分担を行う主コンバータと、前記アノード
    電圧のオフ時における軽負荷に対する電力分担を行う補
    助コンバータとによる2系列の昇降圧コンバータを備え
    たことを特徴とする昇降圧コンバータ。
  2. 【請求項2】 前記補助コンバータを常時動作状態に設
    定しておく構成を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の昇降圧コンバータ。
  3. 【請求項3】 前記主コンバータと補助コンバータの出
    力のAC変換をインバータによって行う構成を備えたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の昇降圧コンバー
    タ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007207496A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Nec Microwave Inc 電源装置及び高周波回路システム
JP2007323915A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nec Microwave Inc 電源装置及び高周波回路システム
KR100970376B1 (ko) * 2009-12-07 2010-07-15 엘아이지넥스원 주식회사 모듈레이터의 전압 출력 회로

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