JPH0992608A - レジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジストパターンの形成方法

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JPH0992608A
JPH0992608A JP25040895A JP25040895A JPH0992608A JP H0992608 A JPH0992608 A JP H0992608A JP 25040895 A JP25040895 A JP 25040895A JP 25040895 A JP25040895 A JP 25040895A JP H0992608 A JPH0992608 A JP H0992608A
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resist
gel
film
developing solution
forming
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JP25040895A
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Takahiro Ikeda
隆洋 池田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被加工基板上のレジストパターンの、とりわけ
チップ内の寸法ばらつきを抑制する。 【解決手段】シリコンウエハー1上にノボラック樹脂と
ナフトキノンジアジド感光剤よりなるポジ型フォトレジ
ストをスピン塗布しベーキングを行って、フォトレジス
ト層2を形成した後、パターン露光を行い、その後、ア
クリル酸−アクリルアミド−IPNゲルの微粒子7を懸
濁させたテトラメチルアンモニウム(TMAH)0.1
4M水溶液8をフォトレジスト層2上に滴下し、この状
態でウエハを静止保持した後、TMAH水溶液8をゲル
微粒子7ごと洗い流すことにより所望のレジストパター
ンを得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジストパターン
の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年LSIの高集積化にともないより微
細なパターンを高精度で形成する要求が高まってきてい
る。光リソグラフィを用いて微細なパターンを形成する
際には、レジストパターンの寸法精度を支配する要因に
は、たとえばレジスト膜厚の均一性、露光の際の基板か
らの放射線の反射または散乱、露光に用いた放射線のエ
ネルギーの均一性、露光後ベーク時の温度の安定性・均
一性、現像工程における現像液の供給の仕方や液温・組
成の安定性など、多数存在する。
【0003】中でも現像工程におけるレジスト寸法の制
御は極めて重要である。たとえばウエハ表面に現像液を
供給する場合には、ウエハ面に対して不均一に液盛りが
行なわれると、ウエハ面内で不均一に現像が進行する結
果、シリコンウエハー上の異なる位置に形成される半導
体チップ毎に回路パターンの寸法が異なるという結果を
招く。
【0004】このようなウエハ面内での寸法のばらつき
は、以下のような場合に生じる。 (1)スプレー現像などのときに現像液が比較的大きい
運動量をもって面内で不均一にフォトレジスト表面に衝
突する場合には衝撃の大きい領域でレジスト寸法が細
る。 (2)また衝突を緩和した場合でも、たとえば現像液が
はじめウエハ表面に不均一に盛られその後ウエハ全面に
広がっていく場合のように、液盛りのタイミングがウエ
ハ面内で異なる場合には、早く盛られた領域のレジスト
寸法が細くなる。 (3)さらには現像中のウエハチャックの温度とウエハ
温度との間に差があったり、現像中に現像液の揮発があ
る場合などにはウエハ上の位置によって表面温度に差が
生じる。この結果やはりウエハ面内で現像反応の進行す
る速度に差が生じるために、やはりレジスト寸法の面内
ばらつきが発生する。
【0005】従来技術における掲記問題点の解決方法と
しては、たとえば(1)に対しては特開昭57−452
32のようにウエハ周辺部に合わせて枠体を設置し、枠
体の内側の凹部に少量の現像液を満たす方法や、特開昭
58−17444のように現像液を供給するノズルをウ
エハと同一方向に回転させる方法、特開平4−2600
43のようにレジスト上層に水溶性高分子よりなる保護
膜を塗布して液盛り時の力学的衝撃を緩和する方法など
が取られていた。
【0006】また(2)に関しては特開昭61−144
825や特開昭59−63726のようにノズルをウエ
ハ周辺から中心部へ移動させつつ液盛りを行なう方法や
特開昭62−12123のようにウエハ上に複数個の現
像液供給口を設けた細長いノズルを置き、ウエハ周辺部
にいくほど供給口のピッチが密となるようにウエハ表面
での現像液供給量を調整する方法が用いられていた。ま
た(3)に対しては特開昭57−152129のように
スプレー空間を現像液の蒸気で飽和させる方法などがあ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術をもってしてもレジスト寸法の制御、ことにチ
ップ内寸法ばらつきの低減といった局所的な寸法制御は
今もって非常に困難である。その理由は、そもそも現像
という過程においては、現像液に含まれるイオンの中和
反応、水分子や界面活性剤などの結合・解離反応などが
同時に起こっており、反応物の供給量や消費量、生成物
の生成量や反応系外への放出量、および反応・生成熱の
収支が、ミクロには現像の進行するレジストのパターン
毎に異なっているためである。
【0008】この結果、たとえば一つのチップ内に配線
パターンが密集して存在する領域と孤立して存在する領
域とでは上述の通り現像反応の進行速度が異なるため
に、従来の技術をもってしてもパターンの粗密の差に起
因する寸法差が生ずる問題を解決するには至らなかっ
た。
【0009】これを解決する従来の技術としては、あら
かじめ現像工程における寸法変動のパターン密度依存性
を計測した上で、マスク寸法を修正する方法、あるいは
電子ビームリソグラフィーの場合にはパターン毎の照射
量に補正を加える等の施策がとられている。
【0010】しかしながら、このような方法では回路設
計時のパターン寸法に対する制約が増す結果集積回路の
集積度に悪影響を及ぼすのみならず、レジスト材料や現
像工程が変更されるたびに、再度パターン毎の寸法補正
量を決定するためのレジスト寸法測定やマスク修正、照
射量の最適化等の膨大な作業を要し、開発効率の大幅な
低下を招いてしまう。
【0011】さらには、このようなパターン密度の差に
よるレジスト寸法の変動は、チップ内のみならずウエハ
面内でも起こり得る。すなわち、図1のように、シリコ
ンウエハ1の表面に形成したフォトレジスト2を露光シ
ョット3で露光すると、広い未露光部1aが存在するウ
エハ1周辺部(m)と同一のパターンが繰り返し配置さ
れているウエハ未露光部中心部(s)とでは自ずからパ
ターンの密度差が生じる。この影響を除くために、ウエ
ハ全面にダミーショットを露光する方法がよく採られる
が、ウエハ一枚辺りの露光時間が長くなるためにスルー
プットの低下をまねく。
【0012】このような問題点に対して、掲記従来技術
の(1)(2)(3)で述べたような方法を用いること
は原理的には不可能ではないが、これはすなわち露光時
のチップ配置の異なる製品毎に現像ノズルの形状や液盛
りの方法を変更することとなるために、装置コストが非
常に高くなるため、実質上適用可能性は無い。
【0013】粗なパターンと密なパターンとでどちらの
寸法が太るかという傾向は、レジストのタイプ、現像液
の供給量、ウエハ上の位置などにより変化することがあ
る。しかしながら上述のような局所的な現像反応効率の
違いは、どの様な場合においても寸法の変動を引き起こ
す要因となり、これに基づくレジスト寸法ばらつきは従
来の技術では解決することができなかった。本発明は上
記実情に鑑みてなされたものであり、レジスト寸法ばら
つきを抑えることのできる。レジストパターンの形成方
法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】 (概要)上記した問題を解決すべく、本発明は、被加工
基板上にレジスト層を形成する工程と、前記レジストを
パターン露光する工程と、前記レジスト上に、架橋され
た高分子よりなり、かつ現像液を吸収して膨潤する能力
を持つ膨潤膜を形成する工程と、該膨潤膜を介して前記
レジスト層に現像液を供給する工程とを具備することを
特徴とするレジストパターンの形成方法を提供する。
【0015】また、本発明の望ましい実施態様として以
下の方法が挙げられる。 (1)前記膨潤膜として有機膜を用いること。 (2)前記有機膜として、アクリルアミド、アクリル
酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、およびこれらのアルキ
ル化合物もしくは塩の重合体もしくは共重合体、ナフィ
オン、アミノ酸重合体、多糖類、核酸のいずれかのゲル
を含むこと。
【0016】(3)前記現像液として、前記膨潤膜が膨
潤状態をとるpH値に調製された現像液を用いること。 (4)前記現像液として、前記膨潤膜が膨潤状態をとる
温度に調製された現像液を用いること。
【0017】(5)前記パターン露光する工程の後に前
記膨潤膜を形成すること。 (6)前記現像液の供給により前記レジスト層を現像し
た後、前記レジスト層を前記膨潤膜とともに除去するこ
と。
【0018】(作用)上述したように、現像工程に起因
するレジスト寸法のばらつき、ことにチップ内寸法ばら
つきのような局所的な寸法ばらつきは、レジストのパタ
ーン毎に現像反応の速度が異なるために生ずる。この現
象を考察するため、ポジ型レジストを用いて、広い抜き
の領域内の孤立したレジストパターンと、比較的密なレ
ジストパターンとが同一の寸法で同一チップ内に配置さ
れるように設計されたパターンの露光を考える。
【0019】光近接効果が出ないほどパターン間隔が広
い場合であっても、上記2つのレジストパターン寸法に
は、たとえば孤立パターンのほうが太くなるといった差
が生じることがある。これは、抜きの領域すなわち露光
部の面積が未露光部に比して相対的に広いために、この
領域ではパターンが密な領域に比してより多くの現像反
応が起こるためである。
【0020】すなわち、パターンの粗な領域において
は、現像反応に関わる反応物、すなわち現像液に含まれ
る水酸イオンや露光後のレジスト中に発生したカルボン
酸イオンの消費がハターンの密な領域に比して多く、ま
た生成物である両者の中和物もより多く生じる。この結
果、粗なパターンの領域では密なパターンの領域に比し
て現像反応の効率がより早く低下するため、同一の現像
時間で現像を終了させると、相対的に粗なパターンの寸
法が太く仕上がることになる。
【0021】本発明においては、レジスト層の上に、高
分子を架橋させたゲル層を形成し、そのゲル層を介して
レジスト表面にアルカリ等の現像液を供給する。現像の
初期段階では現像液はゲル層に吸収され、飽和量に達す
るとゲル層からレジスト表面へと現像液がしみ出し、現
像が進み出す。この段階で掲記の理由により局所的に現
像液のpHが減少すると、この領域で現像速度は遅くな
るが、このときゲル層はpHの減少を感じて収縮する。
それにともないゲル中に含まれていた現像液がpHの減
少を補償するようにレジスト層に供給される。その結
果、一度現像速度が遅くなった部分の現像が再び速やか
に進行するようになる。逆に、何等かの理由で局所的に
pHが大きな値になった(つまり塩基性が強くなった)
部分では上部のゲルが膨潤して現像液を吸い込むことに
より、現像速度が減少する。このような局所的フィード
バック作用によって、局所的な現像速度のばらつきが緩
和され、したがって従来技術では不可能であったパター
ン密度の差によるレジスト寸法の差が緩和される。
【0022】このような作用を発現せしめる材料として
は、周囲のpH変化により体積変化を起こすことの知ら
れている以下のものを適時選んで用いることがきる。す
なわち、アニオンまたはカチオンを高分子鎖中に含むゲ
ル、たとえばMacromolecules18巻27
81頁(1985)にあるようなアクリルアミド/トリ
メチル−N−アクリロイル 3アミノプロピル アンモ
ニウム ヨーダイド共重合体(/は、その前後の物質を
分けるために用いている。これらの物質の共重合体であ
る。以下同じ。)、Macromolecules18
巻2782頁(1985)にあるようなアクリルアミド
/メタクリル アミドプロピル トリメチル アンモニ
ウム クロライド共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸などの合成高分子、ナフィオンのようなプロト
ン供与体高分子、NATURE349巻31号400頁
(1991)にあるようなアクリル酸−アクリルアミド
の相互侵入網目ゲル、あるいはアミノ酸重合体、多糖
類、核酸などの生体高分子よりなるゲルがこれに含まれ
る。
【0023】これらはいずれも適当な温度・溶媒組成の
下で周囲のpH変化を感じて膨潤・収縮する高分子ゲル
の系であるが、かかる体積変化を示す現像は高分子ゲル
の体積相転移現象として知られており、たとえばドラッ
グデリバリーシステムや特開昭64−135364のよ
うにアクチュエーターとしての応用が、すでに成されて
いる。
【0024】また高分子ゲルは、温度変化によって体積
相転移を示す場合もある。ある種のゲルでは低温で膨潤
状態、高温で収縮状態をとるが、逆に上昇時に膨潤し、
温度下降時に収縮するゲル系も存在する。この様なゲル
を用いれば、局所的に現像反応が過剰に起こる際、それ
が吸熱反応(殆どの反応が相当する。例えば、ノボラッ
ク樹脂とナフトキノンジアジド感光剤よりなるポジ型フ
ォトレジストをテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
(TMAH)で現像する場合等。)の場合には局所的に
温度が下降してレジストの溶解速度が減少するが、掲記
のゲル層がこの部分の温度下降を感じて収縮することに
より、やはり現像速度の減少を補うように新しい現像液
がゲル層より供給され、局所的温度変化の影響を緩和す
る。一方、現像反応が発熱反応である場合には、温度上
昇に即して一旦現像速度の増加が起こるが、反応生成物
が多量に生成することによりやはり現像速度の減少が生
じる。掲記のゲル層が温度上昇を感じて収縮することに
より、局所的温度変化の影響を緩和する。
【0025】上記した温度下降を感じて収縮するゲルと
してはたとえば、前記のアクリル酸−アクリルアミドの
相互侵入網目ゲルを用いることができる。取り分けこの
ハイドロゲルは20〜30℃の温度領域で急激な体積変
化を示すので、周囲の温度変化に敏感に反応して上述の
温度効果を緩和する働きを有する。また、温度上昇を感
じて収縮するゲルとしてはたとえば、n−イソプロピル
アクリルアミドのゲルを用いることができる。このゲル
は30〜40℃の温度領域で急激な体積変化を示すの
で、やはり温度効果を緩和する働きを有する。かかる方
法を用いれば、レジストパターンの平面配置上の密度の
差による現像速度の差に起因するレジスト寸法の変動を
抑制することが可能となる。
【0026】レジスト上へのゲル層の形成の仕方として
は、たとえばゲルの前駆体となるモノマーおよび架橋剤
の混合溶液をレジスト上にスピン塗布しても良いし、あ
るいは初めからゲル化した状態の微粒子でレジスト表面
全体を被覆しても良い。
【0027】さらには、初めからアルカリ現像液を含浸
させた状態のミクロゲル粒子でレジスト表面を覆って、
その後にしかるべき温度・pHに保ちゲルの膨潤・収縮
状態を制御しても良い。ここでいうところの微粒子とは
収縮時の体積が100μm以下のものを差す。この程度
の大きさが良いのは、これよりも大きくなると1つの微
粒子が複数のパタ−ン領域に広くまたがってしまうため
に、現像速度制御が局所的に行なわれなくなるためであ
る。
【0028】なお、本発明では、使用する現像液および
現像条件について、それに併せて使用するゲル層の膨潤
・収縮特性に応じて最適なものを使用することが含まれ
ることが好ましい。
【0029】たとえば、前記のアクリル酸−アクリルア
ミドの相互侵入網目ゲルを用いる場合には、このゲルの
体積相転移点に相当する温度である20〜30℃付近を
供給する現像液の温度として設定するか、あるいはウエ
ハに供給する現像液のpHを、やはり体積相転移点に相
当する値のpHにあらかじめ調整する。
【0030】このような方法により、現像過程の進行に
伴い局所的な温度またはpHの変動があった場合には、
前記ゲル層の体積が極めて大きな変化を示すため、前述
のフィードバック効果がより大きくなる。現像液温やp
Hにこのような制約が与えられると、当然正味の現像時
間は変動するが、そのことが現像後のレジスト寸法ばら
つきを増長することはない。
【0031】また、本発明を用いることにより、バッジ
処理を用いるディップ現像法に対しても、連続処理によ
る現像液組成の漸時的変動や同時に処理するウエハ枚数
の違いや、処理日時の差による微妙な現像液温・現像液
組成のバッジ間差にもとずくレジスト寸法の変動を抑制
することが可能となるので、現像工程にかかる時間を大
幅に短縮することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施形態に
ついて図2を用いて詳細に説明する。まず、シリコンウ
エハ1上にノボラック樹脂とナフトキノンジアジド感光
剤よりなるポジ型フォトレジストを1μm厚となるよう
にスピン塗布し、その後フォトレジストの溶媒を脱離せ
しめるためにホットプレート上で1分間ベーキングを行
ない、フォトレジスト層2を形成した。(図2
(a))。
【0033】次にステップ&リピート式のi線露光装置
にウエハを搬送し、パターン露光を行った。6は露光光
である。このパターンとしては、レジストの残し部の寸
法と抜き部との寸法の比を1:5,1:10,1:20
と振ったテストパターンを用いた(図2(b))。4は
レジスト未露光部、5はレジスト露光部である。
【0034】次に、アクリル酸−アクリルアミド−IP
N(Interpenetration Networ
k)ゲルの微粒子7を懸濁させたテトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド(TMAH)0.14M(Mはmol
/lを表す。以下同じ。)水溶液8を、上記フォトレジ
スト層2上滴下し、ゆるやかにウエハを回転させ、掲記
懸濁液の液層を、約2mmの厚さとなるように形成した
(図2(c))。この懸濁液はあらかじめアクリル酸−
アクリルアミドの相互侵入網目ゲルの微粒子粉末をTM
AH水溶液に1昼夜浸漬しておき、微粒子にTMAH水
溶液を十分含ませることによって得られたものである。
この微粒子は前掲のNature,349巻31号に記
載されてある製法に基づいて得られたものを、溶媒除去
・乾燥した後に固形状態で粉砕して得られるが、乳化重
合法を用いたり、あるいは重合後に光分解・プラズマ分
解などで低分子化しても得られる。
【0035】なお、ウエハ1に供給する現像液としての
TMAH水溶液の温度は、アクリル酸−アクリルアミド
−IPNゲルの微粒子の体積相転移点に相当する値の温
度にあらかじめ調整しておく。この体積相転移点に相当
する値の温度はアクリル酸とアクリルアミドとの組成比
によって20〜30℃の範囲をとるが、これに応じてT
MAH水溶液の温度を適宜調製する。また、TMAH水
溶液のpHはpH8〜12、例えば12とした。
【0036】そして、上記の状態でウエハを2分間静止
保持し、次いで速やかに上方より純水をスプレー法によ
り供給し、TMAH溶液をゲル微粒子ごと十分洗い流し
た。その後、上記ウエハを高速回転して乾燥させ、所望
のレジストパターン9を得た(図2(d))。
【0037】かようにして得られたレジストパターンの
寸法を測長SEMを用いて測定し、本実施例を用いない
場合、すなわち、パターン露光後0.14M TMAH
水溶液のみで現像した場合と比較した。本発明を用いな
い場合はレジストパターン間の抜き部の幅が広くなるほ
どレジスト寸法が太くなっていたのに対し、本実施形態
の結果はこれらの寸法にほとんど差が見られなかった
(図3)。
【0038】次に、本発明の第二の実施形態について説
明する。まず、表面に酸化シリコン膜が3000オング
ストロームの膜厚で堆積したシリコンウエハー上にノボ
ラック樹脂とナフトキノンジアジド感光剤よりなるフォ
トレジストを1μm厚となるようにスピン塗布し、その
後フォトレジストの溶媒を脱離せしめるためにホットプ
レート上で1分間ベーキングを行なった。次にステップ
&リピート式のi線露光装置にウエハを搬送しパターン
露光を行った。
【0039】ついで、アクリルアミド−メタクリルアミ
ドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体
よりなるゲル被膜でレジスト表面を覆った。このゲル被
膜は、シリコンウエハーをゆるやかに回転しつつ、前駆
体であるアクリルアミド、メタクリルアミドプロピルト
リメチレンアンモニウムクロライド、および架橋剤のN
N´−メチレン ビス アクリルアミド(Macrom
olecules18巻2781頁(1985))を含
む水溶液をレジスト上に滴下し、溶液がレジスト表面に
広がったところで全面に重合開始剤であるアンモニウム
パーサルフェイトの稀薄溶液をスプレー法で吹き付け、
その後純水洗浄してから50℃で3分ベークすることに
より形成した。
【0040】その後TMAH0.2M水溶液をゲル被膜
上に吐出し、厚さ1mmの液層となるようにパドル形成
し、20〜30℃、例えば25℃で3分間保った。な
お、ウエハに供給する現像液としてのTMAH水溶液の
pHは、アクリルアミド−メタクリルアミドプロピルト
リメチルアンモニウムクロライド共重合体よりなるゲル
被膜の体積相転移点に相当する値のpHにあらかじめ調
整しておく。この体積相転移点に相当する値のpHは上
記共重合体の組成比によってpH8〜12の範囲をとる
が、これに応じてTMAH水溶液のpHを適宜調製す
る。例えば、アクリルアミド:メタクリルアミドプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライド=1:1の場合は
pH8、6:1の場合はpH10である。
【0041】その後、速やかに純水をやはりスプレー法
によりゲル被膜上層より吹き付けつつ、ウエハーを高速
回転することにより、レジスト層及びゲル被膜中に浸透
したTMAH水溶液を置換、離脱させ、現像工程を終了
させた。この結果レジスト上にゲル被膜が残った状態で
レジストパターンが形成された。
【0042】最後に、上層にゲル被膜が残ったままCF
4 ガスを用いたリアクティブイオンエッチングを行なっ
た。この結果下層のレジストパターンが良好にシリコン
酸化膜に転写され、上層のゲル層は加工時のパターン転
写に何等悪影響を及ぼさなかった。これは上層ゲルとし
て用いた材料がプラズマ耐性の低いアクリル系の重合体
であったため、エッチングの初期段階で全面均一にエッ
チバックされたためと推測される。
【0043】以上、2つの実施形態を用いて本発明を説
明したが、本発明はその請求の範囲を逸脱すること無く
種々の変更が可能である。たとえば、実施形態1におい
ては高温で膨潤状態をとり低温で収縮するゲルを、また
実施形態2においてはpH大なるときに膨潤状態、pH
小なるとき収縮状態をとるゲル系を使用したが、これは
用いるレジスト材料および現像液の種類に応じて、昇温
と共に収縮するゲルや、pHが大きくなると共に収縮す
るゲルを用いることができる。
【0044】本実施形態ではゲル被膜の形成をパターン
露光の精度の観点からパターン露光後に行っているが、
パターン露光の精度に著しい悪影響を与えない限りにお
いて、レジスト塗布後から現像前の、どの段階でゲル被
膜を形成しても差支えない。
【0045】また、現像後のゲル被膜剥離の工程は、用
いるゲル材料によってはこれを省略することが可能であ
る。アクリル酸、メタクリル酸の重合体よりなるゲルは
耐プラズマ性が低いため、剥離を省略しても下地加工に
悪影響を及ぼさない。さらにまた、レジスト層を現像し
た後、このレジスト層をゲル被膜とともに、例えば酸素
ラジカルによって除去しても良い。
【0046】さらに、本実施形態においては現像工程が
枚葉処理の場合のみ説明したが、本発明はこれに限定さ
れること無く適用が可能である。すなわち、薬液槽中で
複数枚以上のウエハを同時に処理するいわゆるディップ
現像の場合にも本発明が適用できる。この場合はチップ
内の寸法ばらつきのみならず、バッチ間、ウエハ間のば
らつき低減にも効果がある。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で示したように、本発明に係
るレジストパターンの形成方法によれば、局所的な現像
速度の変動に基づくレジスト寸法の変動を低減せしめる
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウエハ面内でレジストの密度の差異が生じる
状況を説明する図。
【図2】 本発明の第一の実施形態を説明する工程断面
図。
【図3】 本発明の効果を説明する特性図。
【符号の説明】
1:シリコンウエハ 2:フォトレジスト 3:露光ショット 4:レジスト未露光部 5:レジスト露光部 6:露光光 7:アクリル酸−アクリルアミド−IPNゲル微粒子 8:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMA
H)0.14M水溶液 9:レジストパターン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工基板上にレジスト層を形成する工
    程と、前記レジストをパターン露光する工程と、前記レ
    ジスト上に、架橋された高分子よりなり、かつ現像液を
    吸収して膨潤する能力を持つ膨潤膜を形成する工程と、
    該膨潤膜を介して前記レジスト層に現像液を供給する工
    程とを具備することを特徴とするレジストパターンの形
    成方法。
  2. 【請求項2】 前記膨潤膜は、収縮して現像液を排出す
    る能力をも持つ膜であることを特徴とする請求項1記載
    のレジストパターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 前記膨潤膜は有機膜であることを特徴と
    する請求項1及び2記載のレジストパターンの形成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記有機膜として、アクリルアミド、ア
    クリル酸、メタクリル酸酢酸ビニル、およびこれらのア
    ルキル化合物もしくは塩の重合体もしくは共重合体、ナ
    フィオン、アミノ酸重合体、多糖類、核酸のいずれかの
    ゲルを含むことを特徴とする請求項3記載のレジストパ
    ターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 前記現像液として、前記膨潤膜が膨潤状
    態をとるpH値に調製された現像液を用いることを特徴
    とする請求項1乃至4記載のレジストパターンの形成方
    法。
  6. 【請求項6】 前記現像液として、前記膨潤膜が膨潤状
    態をとる温度に調製された現像液を用いることを特徴と
    する請求項1乃至4記載のレジストパターンの形成方
    法。
  7. 【請求項7】 前記パターン露光する工程の後に、前記
    膨潤膜を形成する工程を行うことを特徴とする請求項1
    乃至6記載のレジストパターンの形成方法。
  8. 【請求項8】 前記現像液の供給により前記レジスト層
    を現像した後、前記レジスト層を前記膨潤膜とともに除
    去することを特徴とする請求項1乃至7記載のレジスト
    パターンの形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100469160B1 (ko) * 2001-12-27 2005-01-29 엘지.필립스 엘시디 주식회사 알루미늄계 금속물질을 이용한 금속 배선 사진식각 공정
JP2005123651A (ja) * 2000-12-26 2005-05-12 Toshiba Corp レジスト膜の処理装置、およびレジストパターン形成方法
US7662546B2 (en) 2000-12-26 2010-02-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Apparatus for processing substrate and method of processing the same
KR20140125670A (ko) * 2013-04-19 2014-10-29 삼성디스플레이 주식회사 유기층의 형성방법 및 이를 포함한 유기발광소자의 제조 방법

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