JPH0992099A - 高速接地開閉器 - Google Patents

高速接地開閉器

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JPH0992099A
JPH0992099A JP24751395A JP24751395A JPH0992099A JP H0992099 A JPH0992099 A JP H0992099A JP 24751395 A JP24751395 A JP 24751395A JP 24751395 A JP24751395 A JP 24751395A JP H0992099 A JPH0992099 A JP H0992099A
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JP
Japan
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contact
movable contact
electrically connected
puffer
arc extinguishing
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Application number
JP24751395A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuro Shimomura
哲朗 下村
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Publication of JPH0992099A publication Critical patent/JPH0992099A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開閉動作時に接地側各部に発生する過電圧を
抑制する高速接地開閉器を得る。 【解決手段】 パッファ形消弧室8の固定パッファシリ
ンダ6の外面に誘電率の高い絶縁材16を配置し、その
絶縁材16を固定パッファシリンダ6の外面と対向する
対向板で挟んで容量素子を形成し、対向板17を支持金
具18で接地タンク1に電気的に接続した。高速接地開
閉器を投入状態から開極するときに、電磁誘導電流再発
弧により発生する高い高周波サージ電圧を容量素子のキ
ャパシタンスで吸収し、接地側に発生する過電圧を抑制
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば1000
KV系統のような超高圧送電線路において、地絡事故時
のルート断事故を防止するため、送電線の両端に設置
し、地絡電流遮断時の2次アーク電流を強制的に消滅さ
せて高速再閉路を可能とする高速接地開閉器に関する。
【0002】
【従来の技術】送電線で落雷などにより地絡事故が発生
した場合、直ちに事故相送電線の両端の遮断器を遮断し
て事故区間を送電線路から切り離し事故電流を遮断す
る。地絡事故を除去した後、系統の安定維持のために、
通常1秒程度以下の高速度で遮断器を再投入して切り離
していた区間を再び送電線路に接続する。このような再
閉路動作を行うことにより長時間の停電に至ることなく
送電を継続することができる。
【0003】ところが、送電電圧が1000KV(UH
V)系統になってくると、例えば従来の500KV系統
の送電線に比べ送電線間の静電容量が大きいので、事故
相を遮断した後も健全相からの静電誘導によって事故点
に電流(2次アーク電流)が流れ続け、自然消弧しない
場合がある。この対策として、事故相を線路用遮断器で
送電線路から遮断した後、開放した線路の両端に設けた
高速接地開閉器を強制閉極して事故相を接地し、事故点
の電圧を下げて短時間内に2次アークを消弧させ、絶縁
が回復した後に直ちに高速接地開閉器を開極し、次いで
線路用遮断器を再閉路する、いわゆる高速自動接地方式
が知られている。
【0004】図9は高速自動接地方式を採用し、高速接
地開閉器を送電線路に接続した場合の単線結線図であ
る。送電線路の途中で落雷などにより地絡事故が発生す
ると、線路両端の線路用遮断器GCBを開極して事故電
流を遮断し、高速接地開閉器HSGSを高速投入するこ
とにより、事故発生相の2次アークの持続電圧を強制的
に下げて消弧させる。消弧後直ちに高速接地開閉器HS
GSを開路し、続いて遮断器GCBを再閉路することに
より当該事故発生相を瞬時にして運転状態に戻すことが
できる。このような高速接地開閉器に関する技術とし
て、例えば、特開平6−290689号公報がある。ま
た、1000KV系統に適用する場合の技術課題や研究
成果について、学会等でも発表がなされている。
【0005】図10は電気学会研究会資料SP-94-88,HV-
94-159(平成6年11月)の図2に示された従来の高速
接地開閉器の構造図である。また、図11は図10をA
から見た側面図である。図において、1は内部に消弧性
ガスを高圧で封入した密閉容器である接地タンク、2は
接地タンク1内に図示しない絶縁支持体で支持固定され
た主回路導体、3は主回路導体に直結した固定接触子、
4は可動接触子、5は可動接触子と連動して動く可動パ
ッファシリンダ、6は可動パッファシリンダ5と電気的
に接続を保って接地タンク1に対して固定位置に支持さ
れた固定パッファシリンダ、7は接地タンク1に対して
固定位置に支持されたパッファピストンである。上記の
可動パッファシリンダ5、固定パッファシリンダ6、及
びパッファピストン7でパッファ形消弧室8を形成して
いる。9はパッファ形消弧室8と接地タンク1を絶縁す
る絶縁筒、10は固定パッファシリンダ6を介し可動接
触子4と電気的に接続した接続導体、11は一端を接続
導体10と接続し他端を接地タンク1から絶縁して外部
に引き出す接地端子、12は接地板、13は可動接触子
4に駆動力を伝達する操作ロッド、14は操作ロッド1
3に絶縁ロッドを介して連結したリンク機構、15は油
圧操作シリンダである。
【0006】次に動作について説明する。送電線路で地
絡事故が発生すると、まず送電線路両端の線路用遮断器
GCBを開極し事故電流を遮断する。続いて、高速接地
開閉器HSGSに投入指令が出されると、高速接地開閉
器HSGSの油圧操作シリンダ15が作動し、リンク機
構14を介して可動接触子4が図で上方に動き固定接触
子3と接触して投入状態となる。事故誘導電流を接地板
12を通じ大地に転流させた後、油圧操作シリンダ15
を投入と逆方向に作動させ開極する。次いで、線路用遮
断器GCBを再投入して送電線路を事故前の状態に復帰
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来の高
速接地開閉器を用いた高速自動接地方式において、送電
線の事故除去時に高速接地開閉器を投入すると、送電線
路と両端の高速接地開閉器と大地とにより閉回路が形成
されるので、事故送電線路は健全相からの電磁誘導作用
を受ける。この状態で高速接地開閉器を開極すると、極
間に高い過渡回復電圧が印加され、開極初期は再発弧
(電磁誘導電流遮断再発弧)を伴い、高速接地開閉器の
接地側に高周波サージが発生する場合がある。このサー
ジ電圧により接地側の絶縁部で絶縁破壊を起こすと、過
大な誘導電流が流れて絶縁部を損傷するおそれがある。
上記の電気学会研究会資料によれば、接地回路の絶縁部
には電磁誘導電流遮断再発弧時に、300KVを越える
高いサージ電圧が印加される可能性を指摘されており、
この対策として、図10に示すようにパッファ形消弧室
8の絶縁支持部は絶縁筒9により支持することにより絶
縁を強化し、また、接地端子部は図11に示すように接
地板12を4枚、放射状に配置して接地タンク1と接地
端子11との間の電位差を低減する構造が開示されてい
る。
【0008】これらの対策によって、接地端子11部に
発生するサージ電圧(V2)は大幅に抑制できる。しか
しながら、上記の電気学会研究会資料にも記載されてい
るように、絶縁筒9部に発生するサージ電圧(V1)は
主回路最高発生電圧の50%程度しか低減できない。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、開閉動作時、特に開極時に接
地側各部に発生する過電圧を抑制する高速接地開閉器を
得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、消弧性ガス
を封入した密閉容器と、この密閉容器内に絶縁支持され
た主回路導体と、この主回路導体に設けた固定接触子
と、この固定接触子と接離する可動接触子と、この可動
接触子と電気的に接続されたパッファ形消弧室と、この
パッファ形消弧室を介し上記可動接触子と電気的に接続
された接地端子とを有する高速接地開閉器において、可
動接触子から接地端子に至る間の導電部と密閉容器であ
る接地タンクとの間を開閉動作時に発生するサージ電圧
を抑制する容量素子により電気的に接続したものであ
る。
【0011】また、容量素子は、パッファ形消弧室の外
筒と、外筒の外面に設けた絶縁材と、絶縁材を挟んで外
筒の外面と対向して設けた導電性の対向板とで構成した
ものである。
【0012】また、可動接触子から接地端子に至る間の
導電部と密閉容器である接地タンクとの間を開閉動作時
に発生するサージ電圧を抑制する非直線抵抗体によって
電気的に接続したものである。
【0013】更にまた、固定接触子の主回路導体に接続
する側である根元部は低抵抗部材で形成し、可動接触子
に対向する側である先端部は高抵抗部材で形成して、両
接触子が閉極するとき、可動接触子は、まず固定接触子
の先端部と接触し、次いで根元部と接触して閉極を完了
するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下この発明の実施の一形態を図につい
て説明する。図1はこの発明の実施の形態1の高速接地
開閉器の構成図であり、図2は図1の矢印II−IIから見
た平面断面図である。図において、1は内部に消弧性ガ
スを高圧で封入した密閉容器である接地タンク、2は接
地タンク1内に図示しない絶縁支持体で支持固定された
主回路導体、3は主回路導体に直結した固定接触子、4
は固定接触子3と接離する可動接触子、5は可動接触子
と連動して動く可動パッファシリンダ、6は可動パッフ
ァシリンダ5と電気的に接続を保って接地タンク1に対
して固定位置に支持された固定パッファシリンダ、7は
接地タンク1に対して固定位置に支持されたパッファピ
ストンである。上記の可動パッファシリンダ5、固定パ
ッファシリンダ6、及びパッファピストン7でパッファ
形消弧室8を形成している。9はパッファ形消弧室8と
接地タンク1を絶縁する絶縁筒、10は固定パッファシ
リンダ6を介し可動接触子4と電気的に接続した接続導
体、11は一端を接続導体10と接続し他端を接地タン
ク1から絶縁して外部に引き出す接地端子、12は接地
板、13は可動接触子4に駆動力を伝達する操作ロッ
ド、14は操作ロッド13に絶縁ロッドを介して連結し
たリンク機構、15は油圧操作シリンダである。
【0015】16は固定パッファシリンダ6の外側に設
けられた誘電率の高い絶縁材、17は絶縁材16を挟ん
で固定パッファシリンダ6の外周面に対向させて設けた
導電性の対向板、18は対向板17を接地タンク1に支
持固定すると共に対向板17と接地タンク1とを電気的
に接続する導電性材料からなる支持金具である。
【0016】次に動作について説明する。送電線路で地
絡事故が発生すると、まず送電線路両端の線路用遮断器
を開極し事故電流を遮断する。次いで、高速接地開閉器
に投入指令が出されると、高速接地開閉器の油圧操作シ
リンダ15が作動し、リンク機構14を介して可動接触
子4が図で上方に動き、固定接触子3と接触して投入状
態となる。事故誘導電流を主回路導体2から固定接触子
3−可動接触子4−可動パッファシリンダ5−固定パッ
ファシリンダ6−接続導体10−接地端子11−接地板
12を通じ大地に転流させた後、油圧操作シリンダ15
を投入と逆方向に作動させ開極する。開極時にはパッフ
ァ消弧室8内のガスが圧縮され、このガスが固定接触子
3と可動接触子4間に生じるアークに吹き付けられて消
弧を促進する。高速接地開閉器の開極が完了すると、直
ちに線路用遮断器を投入して送電線路を事故前の状態に
復帰する。
【0017】高速接地開閉器の開閉動作時、特に開極動
作過程において、前述のように、高速接地開閉器の接地
側に電磁誘導電流再発弧により高いサージ電圧が印加さ
れる場合がある。サージ電圧は数MHz以上の高周波で
ある。本実施の形態では、固定側パッファシリンダ6、
絶縁材16、及び対向板17によって容量素子を形成し
ているので、パッファ消弧室8側と接地タンク1との間
にはキャパシタンスを有することになり、このキャパシ
タンスによって高周波であるサージ電圧を速やかに支持
金具18を通じて接地タンク1へ逃がすことができ、接
地側に発生する過電圧を抑制することができる。
【0018】図3は図1の構成を電気的な等価回路で示
したものである。図において51は、固定パッファシリ
ンダ6と絶縁材16と対向板17によって形成した容量
素子のキャパシタンスである。キャパシタンス51の値
が大きいほど、高周波のサージに対し低抵抗となるので
サージ抑制効果は大きい。
【0019】絶縁材の形状が円筒形状の場合のキャパシ
タンスCは、その外半径をR、内半径をr、長さをL、
誘電率をεとするとき、次のような式で表される。 C=2πε×L/〔log(R/r)〕 従って、外半径Rと内半径rの比が小さい程Cが大き
い。また、長さLが長い程Cは大きく、誘電率εが大き
い程Cは大きくなる。そこで、固定パッファシリンダ6
の形状寸法、絶縁材16の誘電率と絶縁耐力等を勘案
し、所定のキャパシタンスCを得る適切なL、R、rを
選定する。
【0020】絶縁材16の材料としては、誘電率が高く
絶縁耐力の大きいものほど望ましいが、一般の材料から
選定するとすれば、例えばエポキシ樹脂等でもよい。ま
た、キャパシタンスCは大きい程望ましいが、数10p
F〜数100pF程度あればサージ抑制効果が期待でき
る。
【0021】また、本実施の形態では、図2に示したよ
うに絶縁材16と対向板17を円筒形状としたものにつ
いて述べたが、キャパシタンスが確保できれば円筒状で
なく複数個に分割したものでもよい。
【0022】また、固定パッファシリンダ6を利用して
絶縁材16と対向板17で容量素子を形成したものにつ
いて述べたが、接地タンク1内のパッファ形消弧室8近
傍にコンデンサを配設し、このコンデンサを可動接触子
4から接地端子11に至る間の導電部(但し、可動接触
子4に近い方が効果が大きい)と接地タンク1との間に
電気的に接続して構成しても同様の効果を得ることがで
きる。この場合はキャパシタンスを比較的自由に選定で
きる効果がある。
【0023】実施の形態2.図4は実施の形態2の高速
接地開閉器の構成図であり、図5は図4の矢印V−Vか
ら見た平面断面図である。図において、1から15は実
施の形態1で示した図1と同様であるので説明は省略す
る。19は例えば酸化亜鉛を主成分とする焼結体からな
る非直線抵抗体、20は非直線抵抗体19と固定パッフ
ァシリンダ6及び非直線抵抗体19と接地タンク1とを
電気的に接続する接続導体、21は非直線抵抗体19と
接続導体20を収納しそれらを固定する絶縁支持物であ
る。
【0024】次に、動作について説明する。送電線路に
短絡事故が発生したとき、送電線路両端に設置した線路
用遮断器に連動させて高速接地開閉器を作動させるの
は、実施の形態1と同じである。開閉動作時、特に開極
動作時に、高速接地開閉器の接地側に電磁誘導電流再発
弧により高いサージ電圧が発生する場合がある。このサ
ージ電圧は、非直線抵抗体19の両端に印加される。
【0025】非直線抵抗体19は非直線形の電圧電流特
性、即ち、一定の電圧以上になると急激に抵抗が小さく
なる特性を有しているので、可動接触子4側に発生する
サージ電圧を接続導体20−非直線抵抗体19−接続導
体20を通じて素早く接地タンク1に転流さすことがで
き、開極動作時の高いサージ電圧による過電圧を抑制す
ることができる。
【0026】なお、非直線抵抗体19の設置箇所は、主
回路電圧が印加される高電圧側ではないので、制限電圧
の低いものでよい。
【0027】また、本実施の形態では、図5に示したよ
うに、非直線抵抗体19を収納してなる絶縁支持部を3
ヶ所設けた場合を示したが、長距離送電線路に接続され
る高速接地開閉器の場合のように、高速接地開閉器の投
入動作時に流入する電荷量が多い場合は、絶縁支持部を
4ヶ所以上としたり、更に、固定パッファシリンダ6の
上下方向に複数段にして、固定パッファシリンダ6と接
地タンク1の間に電気的に多数並列になるように構成す
ればよい。並列個数をn個とすれば全体のエネルギ耐量
もn倍となり、流入電荷量が大きいものに対処できる。
【0028】更にまた、本実施の形態では、非直線抵抗
体19を固定パッファシリンダ6と接地タンク1の間に
配設して電気的に接続したものを示したが、例えば、非
直線抵抗体を絶縁容器に収納したものをパッファ形消弧
室8の近傍に配設し、非直線抵抗体の一端を可動接触子
4から接地端子11に至る間の導電部(但し、可動接触
子4に近い方が効果が大きい)と、他端を接地タンク1
と電気的に接続しても、同様の効果を得ることができ
る。
【0029】実施の形態3.図6は実施の形態3の高速
接地開閉器の固定接触子部の拡大図であり、図7は固定
接触子と可動接触子が投入状態にあるときの両接触子部
の拡大図である。また、図8は本構成による高速接地開
閉器の等価回路図である。固定接触子部以外は、実施の
形態1で示した図1の1〜15(即ち、図1の内、容量
素子を形成する16、17とその支持金具18がないも
の)と同様なので説明は省略する。図において、22は
固定接触子であり、22aは例えば銅もしくは銅合金等
の低抵抗部材からなり主回路導体2に接続する側の根元
部、22bは例えばカーボン系セラミック等の高抵抗部
材からなり開極時に可動接触子4と対向する側の先端部
である。根元部22aと先端部22bは螺合等により電
気的及び機械的に強固に接合されている。
【0030】次に、動作について説明する。高速接地開
閉器が投入状態にあるときは、図7に示すように、可動
接触子4は固定接触子22の根元部22aと接触してい
るので抵抗が極く小さい状態で回路が構成されている。
この状態で誘導電流を大地に転流させた後開極動作に入
ると、可動接触子4と固定接触子22の接触は先端部2
2bに移動し、更に両接触子4,22が開離して電磁誘
導電流遮断再発弧によりアークが発生すると、このアー
ク電流は高抵抗部材からなる先端部22b−可動接触子
4を通じて接地回路に流れることになる。即ち、図8の
等価回路において、まずスイッチ52が開極し、次い
で、スイッチ53が開極してアークが発生するが、この
とき先端部22bの抵抗分が回路に直列に挿入されるこ
とになるので、アーク電流が減衰しサージ電圧を抑制す
ことができる。
【0031】閉極動作時は、開極時とは逆に、可動接触
子4は、まず固定接触子22の先端部22bと接触し、
次いで根元部22aと接触して閉極を完了する。閉極過
程を更に詳しく説明する。高速接地開閉器に投入指令が
出されると、可動接触子4が動いて固定接触子22に近
づくが、主回路導体2側が誘導作用により課電された状
態にあると可動接触子4が固定接触子22に接触する前
に放電が発生する。これは、図8において、スイッチ5
3が投入されたのと等価であり、このとき先端部22b
の抵抗分が回路に直列に挿入されることになるので、ア
ーク電流が減衰し過渡的な高周波サージ電圧を抑制する
ことができる。この後、可動接触子4が更に動いて閉極
が進むと、根元部22aと接触し、スイッチ52が投入
されたのと等価になり、閉極が完了する。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、高速
接地開閉器の可動接触子から接地端子に至る間の導電部
と密閉容器との間を容量素子により電気的に接続したの
で、開閉時、特に開極動作時に発生する過大な高周波サ
ージ電圧を容量素子のキャパシタンスで吸収して、接地
側に発生する過電圧を抑制することができる。
【0033】また、可動接触子から接地端子に至る間の
導電部と密閉容器との間を非直線抵抗体によって電気的
に接続したので、開閉時に発生する過大なサージ電圧を
接地部に転流させて、接地側に発生する過電圧を抑制す
ることができる。
【0034】更にまた、固定接触子の主回路導体に接続
する側である根元部を低抵抗部材で形成し、可動接触子
と対向する側である先端部を高抵抗部材で形成したの
で、開閉時に発生するアーク電流を先端部の高抵抗部材
で減衰させて、接地側に発生する過電圧を抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の高速接地開閉器の
構成図である。
【図2】 図1の矢印II−IIから見た平面断面図であ
る。
【図3】 図1の構成の等価回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態2の高速接地開閉器の
構成図である。
【図5】 図4の矢印V−Vから見た平面断面図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態3の高速接地開閉器の
固定接触子部の拡大図である。
【図7】 この発明の実施の形態3の固定接触子と可動
接触子が投入状態にあるときの両接触子部の拡大図であ
る。
【図8】 実施の形態3の高速接地開閉器の等価回路図
である。
【図9】 高速接地開閉器を送電線路に接続した場合の
単線結線図である。
【図10】 従来の高速接地開閉器の構造図である。
【図11】 図10のAから見た側面図である。
【符号の説明】
1 接地タンク、2 主回路導体、3 固定接触子、4
可動接触子、8 パッファ形消弧室、10 接続導
体、11 接地端子、16 絶縁材、17 対向板、1
8 支持金具、19 非直線抵抗体、20 接続導体、
21 絶縁支持物、22 固定接触子、22a 根元
部、22b 先端部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスを封入した密閉容器と、この
    密閉容器内に絶縁支持された主回路導体と、この主回路
    導体に設けた固定接触子と、この固定接触子と接離する
    可動接触子と、この可動接触子と電気的に接続されたパ
    ッファ形消弧室と、このパッファ形消弧室を介し上記可
    動接触子と電気的に接続された接地端子とを有する高速
    接地開閉器において、上記可動接触子から上記接地端子
    に至る間の導電部と上記密閉容器との間を開閉動作時に
    発生するサージ電圧を抑制する容量素子により電気的に
    接続したことを特徴とする高速接地開閉器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記容量素子は、パ
    ッファ形消弧室の外筒と、この外筒の外面に設けた絶縁
    材と、この絶縁材を挟んで上記外筒の外面と対向して設
    けた導電性の対向板とで構成したことを特徴とする高速
    接地開閉器。
  3. 【請求項3】 消弧性ガスを封入した密閉容器と、この
    密閉容器内に絶縁支持された主回路導体と、この主回路
    導体に設けた固定接触子と、この固定接触子と接離する
    可動接触子と、この可動接触子と電気的に接続されたパ
    ッファ形消弧室と、このパッファ形消弧室を介し上記可
    動接触子と電気的に接続された接地端子とを有する高速
    接地開閉器において、上記可動接触子から上記接地端子
    に至る間の導電部と上記密閉容器との間を開閉動作時に
    発生するサージ電圧を抑制する非直線抵抗体によって電
    気的に接続したことを特徴とする高速接地開閉器。
  4. 【請求項4】 消弧性ガスを封入した密閉容器と、この
    密閉容器内に絶縁支持された主回路導体と、この主回路
    導体に設けた固定接触子と、この固定接触子と接離する
    可動接触子と、この可動接触子と電気的に接続されたパ
    ッファ形消弧室と、このパッファ形消弧室を介し上記可
    動接触子と電気的に接続された接地端子とを有する高速
    接地開閉器において、上記固定接触子の上記主回路導体
    に接続する側である根元部は低抵抗部材で形成し、上記
    可動接触子に対向する側である先端部は高抵抗部材で形
    成して、両接触子が閉極するとき、上記可動接触子は、
    まず上記固定接触子の上記先端部と接触し、次いで上記
    根元部と接触して閉極を完了するようにしたことを特徴
    とする高速接地開閉器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020009706A (ja) * 2018-07-12 2020-01-16 富士電機株式会社 接地開閉器

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JP2020009706A (ja) * 2018-07-12 2020-01-16 富士電機株式会社 接地開閉器

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