JPH0985372A - 非磁性溶接金網の製造方法 - Google Patents

非磁性溶接金網の製造方法

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JPH0985372A
JPH0985372A JP23937895A JP23937895A JPH0985372A JP H0985372 A JPH0985372 A JP H0985372A JP 23937895 A JP23937895 A JP 23937895A JP 23937895 A JP23937895 A JP 23937895A JP H0985372 A JPH0985372 A JP H0985372A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接合強度の高い高Mn鋼製非磁性溶接金網を熱
間圧延ままの鋼線を用いて低コストで製造する方法を提
供する。 【解決手段】C:0.10〜1.5%、Mn:5〜30
%を含む高Mn鋼を熱間で圧延して950℃以上の温度
でコイル状に巻取り、その後直線状に矯正し、次いで矯
正した直線状の高Mn鋼線を網目状に配列し、それらの
交点を電気抵抗溶接する。コイル状に巻取った後、5℃
/秒以上の冷却速度で300℃以下の温度域の温度まで
冷却すれば最終製品である溶接金網の特性が向上する。
高Mn鋼がCrを3〜6%、Vを0.1〜1.0%含ん
でおれば強度や耐食性が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性溶接金網の
製造方法に関し、より詳しくはリニアモータカーの路床
や空港のコンパスチェックエプロンなどのコンクリート
構造物やその補強に使用される高Mn鋼製非磁性溶接金
網を熱間圧延ままの鋼線を用いて製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】リニアモータカーの路床や核融合炉など
の構造部材は高い磁場中での磁化や発熱などを防止する
ために、又、空港のコンパスチェックエプロンの構造部
材は航空機のコンパスチェックを可能とするために、透
磁率の低い非磁性鋼材が用いられている。こうした非磁
性構造部材の中でも、コンクリート構造物用及び補強用
として使用される溶接金網の素材には、一般にJISの
SUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼やS
CMnH2などの所謂「ハッドフィールド鋼」と呼ばれ
る高Mn鋼が使用されてきた。
【0003】しかし、オ−ステナイト系ステンレス鋼は
高価なNiやCrを多量に含むため高価であり、又、降
伏点が低いため素材の寸法(径)を大きくしなければな
らないという問題があった。加えて、寸法を大きくする
ことは更なるコスト上昇を招くものであった。
【0004】これに対して、高Mn鋼は高強度で且つ安
定な非磁性を示し、更に、オ−ステナイト系ステンレス
鋼と比べて安価である。しかし、溶接性の点で問題があ
るので手作業による配筋及び結束が行われ、施工に多大
の経費を要していた。
【0005】高Mn鋼製金網の製造方法としては、特公
昭60−40498号公報に高Mn鋼線を波状に曲げ加
工した後で波状間を網に編むクリンプ金網の製造方法が
提案されている。しかし、この方法で製造された金網の
接合強度は低くコンクリート構造物用及び補強用として
は使用に耐えないものである。
【0006】一方、特公昭57−40901号公報には
Niを0.3〜3.0重量%含む「溶接性および被削性
に優れた非磁性高マンガン鋼」が提案されている。しか
しながら前記公報に提案された高Mn鋼を素材として用
いても、熱間圧延ままの鋼線を網目状に配列し、それら
の交点を電気抵抗溶接するだけでは、溶接点が外れたり
接合できても接合強度は低いものであった。これは熱間
圧延で生じた酸化物(以下、「スケール」ともいう)が
電気抵抗溶接時の接合性を劣化させるためである。
【0007】すなわち熱間圧延された鉄鋼材料の表面に
はFeO 、Fe2O3 、Fe3O4 の酸化物が生成するが、高Mn
鋼の場合にはこれらに加えて高融点のMn酸化物が同時
に生成し、これが電気抵抗溶接時の接合性を劣化させ
る。従って、電気抵抗溶接で充分な接合強度を付与する
ためには、熱間圧延した高Mn鋼線をピーリングしたり
酸洗いしたりしてスケール、なかでも高融点のMn酸化
物を除去する必要がある。しかしこの場合には製造工程
が煩雑になり、更にコストも嵩んでしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した状
況に鑑みなされたもので、その課題は、リニアモータカ
ーの路床や空港のコンパスチェックエプロンなどのコン
クリート構造物やその補強に使用される接合強度の高い
高Mn鋼製非磁性溶接金網を熱間圧延ままの鋼線を用い
て低コストで製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため種々検討を重ねた結果、下記の知見を得
た。
【0010】(イ)重量%で、C:0.10〜1.5
%、Mn:5〜30%を含む高Mn鋼においては特に熱
間圧延で材料表面に高融点のMn酸化物がFeO 、Fe
2O3 、Fe3O4と同時生成する量が多くなり、電気抵抗溶
接による接合性が著しく劣化する。
【0011】(ロ)高Mn鋼を熱間で圧延して950℃
以上の温度で巻取れば、熱間圧延鋼材表面に生成するス
ケールの厚みを10μm以上にすることができる。
【0012】(ハ)950℃以上の温度で生成した高M
n鋼のスケールは鋼材との密着性が良くないので剥離し
易い。なかでも950℃以上の温度で生成し、且つ、厚
みが10μm以上のスケールは極めて容易に剥離する。
従って、高Mn鋼を熱間圧延して950℃以上でコイル
状に巻取り、次に直線状に矯正すれば、矯正時にコイル
表面のスケールには圧縮力と引張力が働くのでスケール
は割れて容易に剥離し、電気抵抗溶接による接合性が向
上する。
【0013】(ニ)高Mn鋼は、熱間圧延して950℃
以上の温度で巻取った後、5℃/秒以上の冷却速度で3
00℃以下の温度域の温度まで冷却すれば、結晶粒界に
炭化物が析出することもないので熱間圧延のままでも極
めて良好な強度と靭性を示す。
【0014】上記知見に基づく本発明は、下記(1)〜
(4)の非磁性溶接金網の製造方法を要旨とする。
【0015】(1)重量%で、C:0.10〜1.5
%、Mn:5〜30%を含む高Mn鋼を熱間で圧延して
950℃以上の温度でコイル状に巻取り、その後直線状
に矯正し、次いで矯正した直線状の高Mn鋼線を網目状
に配列し、それらの交点を電気抵抗溶接することを特徴
とする非磁性溶接金網の製造方法。
【0016】(2)重量%で、C:0.10〜1.5
%、Mn:5〜30%を含む高Mn鋼を熱間で圧延して
950℃以上の温度でコイル状に巻取った後5℃/秒以
上の冷却速度で300℃以下の温度域の温度まで冷却
し、その後直線状に矯正し、次いで矯正した直線状の高
Mn鋼線を網目状に配列し、それらの交点を電気抵抗溶
接することを特徴とする非磁性溶接金網の製造方法。
【0017】(3)高Mn鋼が重量%で、更に、Crを
3〜6%含むものである上記(1)及び(2)のいずれ
かに記載の非磁性溶接金網の製造方法。
【0018】(4)高Mn鋼が重量%で、更に、Vを
0.1〜1.0%含むものである上記(1)から(3)
までのいずれかに記載の非磁性溶接金網の製造方法。
【0019】ここで、高Mn鋼線を網目状に配列すると
は、JIS G 3551に規定されているように、高Mn鋼線を
直交して幾何学的に配列することをいう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各要件について詳
しく説明する。なお成分含有量の「%」は「重量%」を
意味する。
【0021】(A)対象となる高Mn鋼の化学組成 C:Cは鋼のオ−ステナイト組織を安定化し非磁性とす
るのに有効な元素である。
【0022】しかし、その含有量が0.10%未満では
所望の効果が得られず、1.5%を超えると熱間及び冷
間加工時の加工性の劣化をきたす。従って、本発明に係
る高Mn鋼におけるCの含有量を0.10〜1.5%と
した。
【0023】Mn:Mnは鋼を非磁性状態に保つために
必要な元素である。しかし、その含有量が5%未満では
安定した非磁性状態が得られず、30%を超えると製鋼
時のコストが著しく嵩んでしまう。従って、Mnの含有
量を5〜30%とした。
【0024】本発明の方法が対象とする高Mn鋼は、上
記の成分に加えて更に、Cr及びVのうちの1種以上を
含んでいても良い。これらの合金元素の作用効果と望ま
しい含有量は下記のとおりである。
【0025】Cr:Crは高Mn鋼の強度と耐食性を高
める効果を有するため、特に耐震性が必要な核融合実験
用構造物などの場合に大きな強度と耐食性を確保する目
的で含有させるが、3%未満ではその効果が得られず、
一方、6%を超えて含有するとコストの大幅な上昇をき
たし経済性を悪くする。従って、Crを含む場合には3
〜6%の含有量とするのが良い。なお、高Mn鋼にあっ
ては、通常溶解原料から最大で0.2%程度の量のCr
が不純物として混入してくる。
【0026】V:Vは強度を高める効果を有するため、
特にリニアモータカーの走行路用鉄筋などの場合に高強
度を確保する目的で含有させるが、0.1%未満ではそ
の効果が得られず、一方、1.0%を超えて含有しても
強度向上効果が飽和してコストが嵩むばかりとなる。従
って、Vを含む場合には0.1〜1.0%の含有量とす
るのが良い。
【0027】なお、本発明の方法が対象とする高Mn鋼
は、最終製品である溶接金網に要求される特性の付与が
可能でありさえすれば、他の化学成分を含むものであっ
ても差し支えない。
【0028】具体的には、例えば、C、Mn、CrとV
以外に更に、Ni:0.1〜10%、N:0.010〜
0.10%、Cu:0.1〜3%、Mo:0.1〜3%
を含むような高Mn鋼であっても良い。更に、PやSと
いった不純物を含んでいても良い。
【0029】(B)熱間圧延での巻取り 熱間圧延での巻取り温度を950℃以上とすれば、電気
抵抗溶接して溶接金網を製造する前にコイルをピーリン
グしたり酸洗いしたりせずとも、単にコイルを直線状に
矯正する時の曲げ伸ばしによる力(圧縮力と引張力)だ
けで材料(コイル)表面のスケールを剥離させることが
できる。これは、スケールの厚みが薄いと材料とスケー
ルの密着性が良すぎて直線状に矯正してもスケールが剥
離し難いが、950℃以上の高温で巻取ればコイル表面
の80%以上のスケールが10μm以上の厚みを有する
ようになって直線状への矯正時に容易に剥離するからで
ある。
【0030】少なくともコイル表面のスケールの80%
程度が剥離すれば電気抵抗溶接によって充分な接合強度
が得られる。
【0031】ところで、高温で生成した厚みが10μm
以上のスケールは上記したように、単にコイルを直線状
に矯正する時の曲げ伸ばしによる力だけで剥離させるこ
とができるが、製品歩留まりを高めるためにはスケール
の厚みを20μm以下に抑えることが好ましい。そし
て、巻取り温度が1150℃を超えるとスケールの厚み
が厚くなって20μmを超えるようになるので、熱間圧
延でコイル状に巻取る温度の上限は1150℃程度とす
ることが望ましい。
【0032】(C)巻取り後の直線状への矯正 950℃以上の温度で巻取って厚く生成させたスケール
を容易に剥離させて、且つ、矯正時にコイルとの密着性
の良い薄いスケールを生成させないようにするために
は、直線状への矯正は500℃以下の温度域で、好まし
くは300℃以下の温度域で行えば良い。この矯正温度
の下限は特に限定する必要はないが、設備の保守の面か
ら常温程度を下限温度とすれば良い。
【0033】前記の矯正を、例えば図1におけるスピン
ナー矯正装置3を用いることによって、材料を捻りなが
ら行えばスケールの剥離率を一層高くすることができ
る。ところでスピンナー矯正装置3とは、図1に示すよ
うに材料をベンディングさせながら、同時に回転による
捻りを加えて直線状に矯正する装置である。
【0034】なお既に述べたように、上記の直線状への
矯正で、熱間圧延で生成したスケールの少なくとも80
%程度を剥離させれば、電気抵抗溶接によって充分な接
合強度が得られる。
【0035】(D)巻取り後の冷却 950℃以上の温度でコイル状に巻取った後、5℃/秒
以上の冷却速度で300℃以下の温度域の温度まで冷却
すれば、結晶粒界に炭化物が析出することがないので熱
間圧延のままでも極めて良好な強度と靭性を示す高Mn
鋼の鋼線が得られる。従って、最終製品である溶接金網
に対して良好な強度と靭性を備えさせたい場合には、コ
イル状に巻取った後の冷却は上記の条件で行うのが良
い。
【0036】前記した冷却速度で冷却する温度の下限値
は特に限定する必要はなく、冷却媒体や冷却設備の面か
ら生ずる下限の温度とすれば良い。
【0037】以下、実施例により本発明の方法を更に詳
しく説明する。
【0038】
【実施例】表1に示す化学組成を有する高Mn鋼を通常
の方法によって溶製した後ビレットに分塊圧延した。
【0039】(実施例1)表1に示した高Mn鋼Aの前
記ビレットを1200℃に加熱して通常の方法によって
直径8mmの線材に圧延し、1050〜900℃でコイ
ル状に巻取り、その後ステルモア風冷装置で5℃/秒の
冷却速度で約150℃まで冷却し、更に常温まで放冷し
た。
【0040】こうして得られた高Mn鋼Aのコイル1
を、図1に示すように、矯正ローラー2及びスピンナー
矯正装置3に通して直線状に矯正し、カットシャー4で
短尺の素線5に切断した。なお図1中スピンナー矯正装
置3における矢印3aはベンディングの力を示す。
【0041】次いで、目視によって素線5の表面スケー
ル状況を直線状に矯正する前のコイル1の表面スケール
状況と比較した。その結果、脱スケールされた割合は、
巻取り温度が1050℃の場合は90%以上、1000
℃の場合は85%程度、950℃の場合は80%程度、
900℃の場合は60〜70%であった。
【0042】この後、上記の各条件で製造した素線5を
用いて、図2に示すように縦線5aが5本で横線5bが
10本の溶接金網(幅1300mm×長さ2800m
m)を各条件について1枚ずつ作製した。なお、電気抵
抗溶接条件は通常のWFR溶接金網(JIS G 3551)と同
じ条件で行った。
【0043】溶接金網を作製した後は、目視で溶接点6
が外れて接合していない箇所(溶接点6の剥離箇所)を
調査した。その結果、巻取り温度1050、1000℃
の場合には溶接点6の剥離は皆無であり、又、JIS G 35
51に準じて求めた溶接点剪断強度はそれぞれ160〜2
20MPaと150〜200MPaであった。更に、
0.2%耐力はそれぞれ410〜430MPa、450
〜480MPaで、引張強度はそれぞれ800〜820
MPa、840〜860MPa、伸びはそれぞれ30〜
35%と34〜38%であった。
【0044】一方、巻取り温度が950℃と900℃の
場合にはそれぞれ1箇所/シートと3箇所/シートの割
合で溶接点6の剥離が認められた。又、JIS G 3551に準
じて求めた溶接点剪断強度はそれぞれ130〜150M
Paと80〜100MPaであった。更に、0.2%耐
力はそれぞれ500〜510MPa、540〜550M
Paで、引張強度はそれぞれ860〜870MPa、8
80〜890MPa、伸びはそれぞれ28〜30%と2
5〜26%であった。
【0045】すなわち、本発明の方法で製造した非磁性
溶接金網は接合強度が高く、その機械的性質はJIS G 35
51の規格値を満足するものである。
【0046】(実施例2)表1に示した高Mn鋼Bの前
記ビレットを1200℃に加熱して通常の方法によっ
て、JIS G 3112に準拠した寸法が呼び名D13の異形棒
鋼を1050℃でコイル状に巻取ってバーインコイルに
圧延し、更に常温まで放冷した。
【0047】なお「バーインコイル」とは、歩留まりや
加工能率の向上などを目的に棒鋼を線材と同様に巻線機
でコイル状に巻取ったもので、この後連続的に引き抜き
又は直線加工を行って棒鋼とされるものである。
【0048】上記のようにして得た高Mn鋼Bのバーイ
ンコイルを、実施例1におけると同様に、矯正ローラー
2及びスピンナー矯正装置3に通して直線状に矯正し、
カットシャー4で短尺の素線5に切断した(図1参
照)。
【0049】この後、上記の素線5を用いて、図2に示
すように縦線5aが5本で横線5bが10本の溶接金網
(幅1300mm×長さ2800mm)を10枚作製し
た。
【0050】なお、電気抵抗溶接条件は通常のWFR溶
接金網と同じ条件で行った。
【0051】溶接金網を作製した後は、目視で溶接点6
の剥離箇所を調査した。その結果、溶接点6の剥離は皆
無であり、又、JIS G 3112に準じて求めた溶接点剪断強
度は150〜180MPaであった。更に、0.2%耐
力は500〜520MPaで、引張強度は900〜92
0MPa、伸びは40〜42%であった。
【0052】すなわち、本発明の方法で製造した非磁性
溶接金網は接合強度が高く、その機械的性質はJIS G 35
51の規格値を満足するものである。
【0053】(実施例3)表1に示した高Mn鋼Cの前
記ビレットを1200℃に加熱して通常の方法によっ
て、JIS G 3112に準拠した寸法が呼び名D12の異形棒
鋼を1000℃でコイル状に巻取ってバーインコイルに
圧延し、更に300℃まで50℃/分の冷却速度で風冷
し、その後は放冷した。
【0054】次いで、実施例2におけると同様に、矯正
ローラー2及びスピンナー矯正装置3に通して直線状に
矯正し、カットシャー4で短尺の素線5に切断した(図
1参照)。
【0055】この後、上記の素線5を用いて、図2に示
すように縦線5aが5本で横線5bが10本の溶接金網
(幅1300mm×長さ2800mm)を10枚作製し
た。
【0056】なお、電気抵抗溶接条件は通常のWFR溶
接金網と同じ条件で行った。
【0057】溶接金網を作製した後は、目視で溶接点6
の剥離箇所を調査した。その結果、溶接点6の剥離は皆
無であり、又、JIS G 3112に準じて求めた溶接点剪断強
度は150〜180MPaであった。更に、0.2%耐
力は550〜560MPaで、引張強度は860〜87
0MPa、伸びは38〜40%であった。
【0058】すなわち、本発明の方法で製造した非磁性
溶接金網は接合強度が高く、その機械的性質はJIS G 35
51の規格値を満足するものである。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の非磁性溶
接金網の製造方法によれば熱間圧延ままの高Mn鋼線を
用いて接合強度の高い非磁性溶接金網を低コストで製造
することができるので、産業上の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における高Mn鋼コイルの矯正方法を示
す図である。
【図2】実施例で作製した溶接金網を示す図である。
【符号の説明】 1:コイル、 2:矯正ローラー、 3:スピンナー矯正装置、 3a:ベンディングの力、 4:カットシャー、 5:素線、 5a:縦線、 5b:横線、 6:溶接点、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/04 C22C 38/04 38/24 38/24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、C:0.10〜1.5%、M
    n:5〜30%を含む高Mn鋼を熱間で圧延して950
    ℃以上の温度でコイル状に巻取り、その後直線状に矯正
    し、次いで矯正した直線状の高Mn鋼線を網目状に配列
    し、それらの交点を電気抵抗溶接することを特徴とする
    非磁性溶接金網の製造方法。
  2. 【請求項2】重量%で、C:0.10〜1.5%、M
    n:5〜30%を含む高Mn鋼を熱間で圧延して950
    ℃以上の温度でコイル状に巻取った後5℃/秒以上の冷
    却速度で300℃以下の温度域の温度まで冷却し、その
    後直線状に矯正し、次いで矯正した直線状の高Mn鋼線
    を網目状に配列し、それらの交点を電気抵抗溶接するこ
    とを特徴とする非磁性溶接金網の製造方法。
  3. 【請求項3】高Mn鋼が重量%で、更に、Crを3〜6
    %含むものである請求項1と2のいずれかに記載の非磁
    性溶接金網の製造方法。
  4. 【請求項4】高Mn鋼が重量%で、更に、Vを0.1〜
    1.0%含むものである請求項1から3までのいずれか
    に記載の非磁性溶接金網の製造方法。
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