JPH0985062A - 中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュールの製造方法

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JPH0985062A
JPH0985062A JP25031495A JP25031495A JPH0985062A JP H0985062 A JPH0985062 A JP H0985062A JP 25031495 A JP25031495 A JP 25031495A JP 25031495 A JP25031495 A JP 25031495A JP H0985062 A JPH0985062 A JP H0985062A
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JP
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fiber membrane
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JP25031495A
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Makoto Mitamura
真 三田村
Masanobu Yamamoto
政信 山本
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療用に利用される中空糸膜モジュールに用い
られる中空糸膜の汚れ、たとえば中空糸膜へ細孔を設け
る為に使用される基材樹脂の各種溶剤や共存水溶性高分
子、あるいは中空糸膜の製膜工程に利用される種々の水
溶性物質などを効率良く洗浄し、品質の高い中空糸膜モシ
゛ュールを製造するための製造方法の提供。 【解決手段】中空糸膜をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛に装填し、中空
糸膜の束のほぼ中央を回転軸に合わせて、遠心力により
脱水する脱水工程と、乾燥温度が45〜120℃の乾燥工程
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用に利用され
る人工透析器、血漿分離器、人工肺、あるいは浄水器、
限外濾過器などの中空糸膜モジュールの製造方法に関す
る。詳しくは中空糸膜モジュールに用いられる中空糸膜
の汚れ、たとえば中空糸膜へ細孔を設ける為に使用され
る基材樹脂の各種溶剤や共存水溶性高分子、あるいは中
空糸膜の製膜工程に利用される種々の水溶性物質などを
効率良く洗浄し、品質の高い中空糸モシ゛ュールを製造するた
めの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用に用いられる中空糸膜血液処理モシ
゛ュールは、腎不全患者の治療に用いられる人工透析器、全
身性エリテマトーデス、マクログロブリン血症などの治
療に用いられる血漿分離器、開心術に用いられる人工肺
などがある。人工透析器は、血液中に蓄積した尿素など
の除去に使用され、中空糸膜内に血液を流し、中空糸膜
外に透析液を流通させることにより使用される。血漿分
離器は、中空糸膜内に血液を流し、中空糸膜の壁を通過
する病因物質を含む血漿タンパクを含む血漿を血液より
分離し、新鮮凍結血漿などと交換し、血液中より、病因
物質を除去する治療法である。人工肺は、酸素透過性の
中空糸膜が用いられ、中空糸膜を介して血液と酸素を含
む気体とを流通させ、ガス交換を行う。
【0003】また、そのほか中空糸膜モシ゛ュールは、家庭用
上水道に接続され微少な異物、鉄錆、微生物などの除去
や、同時に用いられる活性炭の流出などを防ぐために浄
水器として用いられ、また分子の大きさによる物質の分
別を行う限外濾過膜などに用いられている。
【0004】医療用途や家庭用に上記の様な中空糸膜モシ
゛ュールの利用に関しては、膜の汚れは極力少なくすること
が求められる。直接血液と接し、体内と連絡する医療用
の人工透析器、血漿分離器、人工肺などは溶出物の試験
基準が設けられ厳しく監視されている。特に人工透析器
は週に2〜3回の治療を行わなければならず、清浄度を
高くすることは、重要な課題である。
【0005】中空糸膜は従来、再生セルロースやホ゜リメチルメタクリレ
ートなどが使われているが、溶質分画性能を向上させるた
め、ホ゜リスルフォン系の合成樹脂を用いた膜が開発されてきて
いる。ホ゜リスルフォンなど、有機溶剤に可溶な合成樹脂の中空
糸膜を製造する際、微細孔を形成するためにホ゜リヒ゛ニルヒ゜ロ
リト゛ンやホ゜リエチレンク゛リコールなどの親水性高分子が用いられる
が、人体に使用する場合には、不要な物質であるので取
り除く必要がある。
【0006】その為、特公平7ー29030号公報には、80℃
以上の水に1時間以上浸漬する洗浄方法が開示されてい
るが、上述した洗浄方法は、熱水浸漬では1時間以上と
いう時間を費やし、効率的ではない。また、特開平7ー34
314号公報には中空糸膜を洗浄カコ゛に入れ、洗浄、乾燥等
一連の洗浄操作を行う方法が開示されているが、中空糸
膜を洗浄カコ゛に入れて洗浄する方法では、製膜時に残存
している水溶性高分子による膜同士を接着させる効果が
無くなり、洗浄後の中空糸膜の束が嵩高くなり、モシ゛ュール
ハウシ゛ンク゛への装填が煩雑になる。結果として、製造工程
が煩雑になり製造時間の延長とコストが嵩むという問題点
がある。
【0007】洗浄工程と同様にその後の脱水工程は、効
率を向上させる為に重要な工程である。特開昭56ー365号
公報は、遠心装置を用いて中空糸膜透析器から製膜時に
用いたココナッツ油を除去する方法を開示している。この方
法は、中空糸膜束の軸方向に直交する回転軸を有する遠
心分離器中において、中空糸膜束を回転軸中心からを離
隔させて配設しているので、遠心力が作用すると中空糸
膜束自体が遠心方向へ力を受け、中空糸膜が遠心方向へ
脱離するか、または障壁がある場合には中空糸膜が障壁
へ衝突しその遠位端部が歪んでしまう。その結果、中空
糸膜が変形、損傷してしまうという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の洗浄方法は、長時間を必要とし、また、製造工程が煩
雑になり製造時間の延長とコストが嵩むという問題点があ
る。
【0009】また、さらに従来の遠心装置を用いる脱水
方法は、中空糸膜が変形、損傷してしまうという問題点
があった。
【0010】本発明は、この様な問題点を解決した中空
糸膜を変形させることなく、短時間に洗浄することがで
きる中空糸膜モシ゛ュールの製造方法を提供することを目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的は以下の様な中空糸膜モシ゛ュールの製造方法により達成さ
れる。
【0012】すなわち、本発明は、濡れた状態の中空糸
膜をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛に装填し、該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を、両端
部に該中空糸膜束の端部面積よりも大きな障壁を有する
保持手段により該中空糸膜のほぼ中央を回転軸の中心に
位置するように固定し、該保持手段とともに該モシ゛ュールハウ
シ゛ンク゛を回転させ、この遠心により抜液し、ついで加熱
気体により乾燥する中空糸膜モシ゛ュールの製造方法である。
【0013】また、本発明は、中空糸膜をモシ゛ュールハウシ゛ンク
゛に装填し、該中空糸膜に含浸液を含浸し、該モシ゛ュールハウシ
゛ンク゛を、両端部に該中空糸膜束の端部面積よりも大きな
障壁を有する保持手段により該中空糸膜のほぼ中央を回
転軸の中心に位置するように固定し、該保持手段ととも
に該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を回転させ、この遠心により抜含浸
液した後、該中空糸膜に再含浸液を含浸し、ついで該再
含浸液に濡れた状態の該中空糸膜を該保持手段に固定
し、該保持手段とともに該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を回転させ、
この遠心により抜再含浸液し、この再含浸液の含浸と、
抜再含浸液操作とを少なくとも1回行い、ついで加熱気
体により乾燥する中空糸膜モシ゛ュールの製造方法である。
【0014】また、本発明は、前記中空糸膜が、水溶性
高分子を含む中空糸膜モシ゛ュールの製造方法である。
【0015】また、本発明は、オートクレーフ゛処理により前記
含浸液を含浸させる中空糸膜モシ゛ュールの製造方法である。
【0016】また、本発明は、前記抜液時の遠心の回転
数が、800〜3500回転/分である中空糸膜モシ゛ュールの製造
方法である。
【0017】また、本発明は、前記抜液時の遠心の回転
数の維持時間が5秒〜5分間である中空糸膜モシ゛ュールの製造
方法である。
【0018】また、本発明は、最後以外の前記抜再含浸
液時の遠心の回転数が、800〜3500回転/分であり、回
転数の維持時間が5〜30秒間であり、最後の抜再含浸液
時の遠心の回転数が1500〜3500回転/分、回転数の維持
時間が30秒〜5分間である中空糸膜モシ゛ュールの製造方法で
ある。
【0019】また、本発明は、前記乾燥する方法が、該
中空糸膜を45〜120℃の加熱気体により乾燥する中空糸
膜モシ゛ュールの製造方法である。
【0020】また、本発明は、前記乾燥する方法が、加
熱気体の気体循環式加熱乾燥機により乾燥する中空糸膜
モシ゛ュールの製造方法である。
【0021】また、本発明は、前記乾燥する方法が、フィ
ルターにより除菌され加熱気体を中空糸膜端部より中空糸
膜内腔および外面に流通させて乾燥する中空糸膜モシ゛ュール
の製造方法である。
【0022】また、本発明は、前記保持手段がモシ゛ュールハウ
シ゛ンク゛の外形に適合した形状を有する中空糸膜モシ゛ュールの
製造方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に使用される遠心
装置に液体処理モシ゛ュールの一つである中空糸膜型透析器を
装着した状態の断面図である。濡れた状態の中空糸膜3
は、所定の本数の束にされ、裁断され、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛
2に装填されている。そして、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛に設けら
れた透析液出入口81、82や、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛外形状
と適合するように形造られ、透析液出入口81、82が
入るように孔91、92が設けられている保持手段7に
装着されている。また、保持手段7と接続された保持ベ
ルト61、62により、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛2は保持手段7
に固定されている。さらに、保持手段7には障壁51、
52が設けられており、遠心操作中の中空糸膜3の脱離
を防いでいる。
【0024】保持手段7は、回転軸4と連続している
が、保持手段7と回転軸4は一体である必要はなく、し
っかりと固定されていれば良い。材質は特に限定される
ものではないが、金属、硬質フ゜ラスチックなどが使用でき
る。
【0025】保持ベルト61、62は、保持手段7の形
状がモシ゛ュールハウシ゛ンク゛2の固定を得られる物であれば特に
必要はない。
【0026】障壁51、52は中空糸膜3の開口部に面
して設けられている。障壁51、52の材質は、ステンレス
などの耐腐食性の金属、硬質フ゜ラスチックなどの硬質材料が
用いられるが、これらの硬質材料に、シリコンコ゛ム、熱可塑
性エラストマーなどの軟質材料を中空糸膜面に介在させること
により、中空糸膜3の損傷の可能性が少なくまた、中空
糸膜3の保持性にも優れる。
【0027】紡糸直後の中空糸膜には、紡糸する際、膜
構造を調節するために、あるいは紡糸原液を調製するた
めに、水溶性高分子や溶媒、孔形成剤などの最終的な製
品には必要のない不要物質が含まれている。
【0028】この不要物質を除去するために、中空糸膜
3の束をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛に装填し、このモシ゛ュールハウシ゛ンク゛2
を該中空糸膜3のほぼ中央が回転軸4の中心に位置する
ように前記遠心装置に該保持手段7および必要な場合保
持ベルト61、62により固定する。このとき中空糸膜
3は、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛2内で自由に移動することが可能
なので、このように固定することにより、中空糸膜3が
遠心力によりどちらか一方へ移動することを防止するこ
とができる。また、中空糸膜が、圧迫力、曲げ応力など
により、変形し、中空糸膜内孔が変形し、閉塞し、ある
いは各中空糸膜の配列が乱れることを防止し、各中空糸
膜の内腔を流れる流体が不均一にあることがない。
【0029】抜液時の遠心の後、加熱気体により乾燥を
行うと、遠心により中空糸膜の間および中空糸内腔に残
存する液体の量が減少しているので、乾燥時間が短縮で
きる上に、残存した不要物質による中空糸膜同士の固着
を減少させることができるので、中空糸膜の分散性が向
上する。
【0030】中空糸膜3をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛2に装填した
後、水、水−アルコール混合液などの含浸液などを含浸させ
上記遠心装置により遠心し抜含浸液した後、さらに水、
水−アルコールなどの再含浸液に再含浸し、上記遠心装置に
より遠心し抜再含浸液し、この再含浸操作と抜再含浸液
操作を少なくとも1回行うことにより、中空糸膜中の不
要物質の量をさらに減少させることができる。
【0031】中空糸膜にホ゜リヒ゛ニルヒ゜ロリト゛ンや、ホ゜リエチレンク゛リ
コールなどの水溶性高分子が含まれているときに、これら
の水溶性高分子は容易に洗浄できないのでこの中空糸膜
モシ゛ュールの製造工程は、好適である。
【0032】また、前記オートクレーフ゛処理(100〜121
℃ 15〜60分)により含浸液を含浸させることによ
り、不要物質が含浸液中に効果的に溶出するので、中空
糸膜の分散性がより向上し、また、不要物質の残存量も
より少なくすることができる。
【0033】前記抜含浸液時の遠心の回転数は、800〜3
500回転/分が好適であり、800回転/分以下では、十分
な含浸液の除去ができず、3500回転/分以上では停止状
態から目的の回転数に達するまでの所用時間が長くな
り、また、安定した回転を得るための装置を強固なもの
にしなければならず、不適切である。より好ましくは、
1500〜2500回転/分である。
【0034】前記抜含浸液時の遠心の目的の回転数を維
持する維持時間は、処理後の中空糸膜の含液率に影響を
与えるが、5秒〜5分が好ましい。これ以下では、含浸液
の除去が不十分であり、これ以上では、工程時間が延長
する。より好ましくは10〜120秒である。
【0035】前記抜再含浸液時の遠心操作のうち、最後
の抜再含浸液時の以外の遠心の回転数は、800〜3500回
転/分が好適であり、800回転/分以下では、十分な再
含浸液の除去ができず、3500回転/分以上では停止状態
から目的の回転数に達するまでの所用時間が長くなり、
また、安定した回転を得るための装置を強固なものにし
なければならず、不適切である。より好ましくは、1500
〜2500回転/分である。
【0036】前記抜再含浸液時のうち、最後の抜再含浸
液時以外の遠心の目的の回転数を維持する維持時間は、
5秒〜60秒が好ましい。これ以下では、再含浸液の除去
が不十分であり、これ以上では、工程時間が延長する。
より好ましくは10〜30秒である。
【0037】前記抜再含浸液時のうち、最後の抜再含浸
液時の遠心の回転数は、1500〜3500回転/分が好適であ
り、1500回転/分以下では、十分な再含浸液の除去がで
きず、3500回転/分以上では停止状態から目的の回転数
に達するまでの所用時間が長くなり、また、安定した回
転を得るための装置を強固なものにしなければならず、
不適切である。より好ましくは、1500〜2500回転/分で
ある。
【0038】前記抜再含浸液時のうち、最後の抜再含浸
液時の目的の回転数を維持する維持時間は、30秒〜5分
が好ましい。これ以下では、再含浸液の除去が不十分で
あり、これ以上では、工程時間が延長する。より好まし
くは45〜120秒である。
【0039】加熱気体による上記乾燥乾燥の温度は、45
〜120℃が好ましい。これ以下では乾燥時間が延長し、
これ以上では構成要素の変性を招く可能性があるからで
ある。より好ましくは50〜95℃である。
【0040】前記乾燥時の乾燥装置が気体循環式の加熱
乾燥機であれば、中空糸膜周辺の気体の湿度が低くなる
ので乾燥が効率的に進行する。
【0041】さらに、乾燥時の環境気体が除菌フィルターに
より除菌されていれば、滅菌前に中空糸膜モシ゛ュールに付着
する菌の数を減少させることができるので、安全性が向
上する。また、中空糸膜長軸方向に50〜95℃の除菌空気
を流通させることにより、乾燥時間を短縮させることが
できる。
【0042】また、中空糸膜材料は特に限定されるもの
ではないが、ホ゜リスルホン系、ホ゜リエーテルホ゜リアミト゛系樹脂材料の
中空糸膜は成形工程においてホ゜リヒ゛ニルヒ゜ロリト゛ンやホ゜リエチレンク
゛ルコールなどの親水性高分子材料を用いる。これらの親水
性高分子材料は、洗浄が容易でなく、かつ、血液循環中
に溶出するので、これらの洗浄には特に好適である。
【0043】
【実施例】
[実施例1]中空糸膜原材料物質として、ホ゜リスルフォン樹
脂、溶剤DMF(シ゛メチルホルムアミト゛)、細孔形成剤PVP(ホ゜リヒ゛ニルヒ
゜ロリト゛ン)を用い、内径200μm 外径300μm の中空糸膜
を成形した。この中空糸膜を束にしモシ゛ュールハウシ゛ンク゛へ装
填した。
【0044】温度121℃、時間60分、水浴中でオートク
レーフ゛処理を行った後、図1の遠心装置の保持手段7に中
空糸膜ハ゛ント゛ル3の装填されたモシ゛ュールハウシ゛ンク゛2を固定し
た。回転数2000回転/分、60秒間の遠心を行った。
【0045】[実施例2]実施例1と同様の材料および
モシ゛ュールを作製、オートクレーフ゛処理し、回転数2000回転/分、
10秒間の遠心を行った。
【0046】[実施例3]実施例1と同様の材料および
モシ゛ュールを作製、オートクレーフ゛処理し、回転数2000回転/分、
10秒間の遠心を行った後、限外濾過水を中空糸膜の一端
より注水した。回転数2000回転/分、10秒間の再遠心を
行った。さらに限外濾過水を中空糸膜の一端より注水
し、回転数2000回転/分、60秒間の再脱水を行った。
【0047】[比較例]実施例1と同様の材料およびモシ
゛ュールを作製、オートクレーフ゛処理した。脱水処理は行わず中空
糸膜の一端を接地し静置した。
【0048】[実験例1]実施例1および比較例につい
て、それぞれ中空糸膜を取り出し2mm長にきざみ、赤外
線水分測定器Electric Balance MC-30MB(CHYO社製)によ
り中空糸膜の水分を測定した。また、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛に
装填した状態で、循環式乾燥機により80℃での乾燥時
間を比較した。
【0049】実施例1は、水分率65〜75%、乾燥時
間24時間であった。比較例では、水分率80〜90
%、乾燥時間48〜60時間であった。
【0050】乾燥時間が明らかに短縮した。
【0051】[実験例2]実施例1、実施例2、実施例
3、比較例について、中空糸膜を取り出し重量として1
00倍量の限外濾過水により121℃55分間オートクレーフ゛
処理を行い、抽出液のPVP濃度を測定した。
【0052】PVPの測定は定法(ヨウ素法)により次の
通り行った。a)上記抽出液、抽出に用いたものと同じ蒸
留水およびPVP標準液の内のいずれか一つ、b)クエン酸
水溶液(21g/500ml)、c)ヨウ素溶液(I 405mg/500m
l,KI 720mg/500ml)を準備し、a)20ml,b)10ml,c)4mlを
混合し、10分後、波長470nmの吸光度を測定し、標準溶
液での検量線から抽出液の濃度を測定した。
【0053】測定結果は、実施例1、67ppm、実施例
2、73ppm、実施例3、39.6ppm、比較例、88.6
ppmであった。
【0054】比較例に比し、PVPの残留量が減少した。
【0055】[実験例3]実施例3及び比較例を循環式
乾燥機により80℃にて乾燥後、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛の両端
にホ゜リウレタン樹脂を注入し、有効膜面積1.5m2の人工透析器
として組み立てた。
【0056】これらの人工透析器を用い、透析型人工腎
臓装置製造承認基準(人工腎基準)による溶出物試験項
目の紫外線(UV)吸収値、BUNクリアランス(ml/min)を血
液側溶液流量200ml/minで循環し測定した。
【0057】実施例3は、UV吸収 0.089、BU
Nクリアランス 184.5、比較例は、UV吸収 0.13
7、BUNクリアランス 164.7であった。本発明によ
り、人工腎基準に適合する値がえられ、また、BUNの
クリアランスの向上が見られ、乾燥後の膜分散性の改善による
と推測される中空糸膜の有効利用ができた。
【0058】[実験例4]実施例3と比較例からそれぞ
れ中空糸膜を取り出し、家兎体外循環用のミニモシ゛ュール(中
空糸膜長150mm、本数350本)を作製し、家兎体
外循環による生体適合性試験を行った。
【0059】生体適合性試験方法は、家兎頚部を切開し
頚動脈−頚静脈間に採血ポート、血液ポンプ、ミニモシ゛ュール
を含む循環回路を構成した。回路並びにミニモシ゛ュールを生食
で洗浄フ゜ライミンク゛し、家兎頚動脈より血液を導出し、循環
を開始する。経時的に血液を採取し、白血球、赤血球、
ヘマトクリットを測定する。血球数のヘマトクリット補正を行った後、
血球数が最も減少したときの値を検討した。
【0060】試験の結果、実施例3は減少時白血球数9
1.2%、減少時血小板数81.3%、比較例ではそれ
ぞれ81.6%、69.2%であった。
【0061】
【0062】
【発明の効果】本発明は、中空糸膜モシ゛ュールを乾燥する前
に、中空糸膜の束をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛に装填し、保持手段
に固定し、そのほぼ中央を回転軸に合わせて、遠心力に
よる遠心工程を行うので、中空糸膜をどちらかへ移動さ
せようとする力が中和され、遠心力による中空糸膜の移
動を防止できるので、中空糸膜の残存水分を減少させ、
残存不要物質量を減少させると同時に、乾燥工程自体を
短縮させることができる。さらに、中空糸膜の分散性を
向上させることができる。
【0063】さらに、再含浸液を含浸し、抜再含浸液す
るので、上記効果をさらに向上させることができる。
【0064】また、中空糸膜に水溶性高分子が含まれて
いる場合に、より好適である。
【0065】また、オートクレーフ゛処理(100〜121℃
15〜60分)により、含浸液を含浸させるので、不要
物質が含浸液中に効果的に溶出するので、中空糸膜の分
散性がより向上し、また、不要物質の残存量もより少な
くすることができる。
【0066】また、前記抜含浸液時の遠心の回転数が、
800〜3500回転/分であるので、十分な含浸液の除去が
でき、停止状態から目的の回転数に達するまでの所用時
間を短縮でき、 また、前記含浸液の含浸時の遠心の目
的の回転数を維持する維持時間が、5秒〜5分であるの
で、含浸液の除去が十分であり、工程時間を延長するこ
とがない。
【0067】また、前記抜再含浸液時のうち、最後の抜
再含浸液時以外の抜再含浸液時の遠心の回転数が、800
〜3500回転/分であり、目的の回転数を維持する維持時
間が、5秒〜60秒であるので、効果的な再含浸液の除去
ができ、工程時間を延長することがない。
【0068】また、前記抜再含浸液時のうち、最後の抜
再含浸液時の遠心の回転数が、1500〜3500回転/分であ
り、目的の回転数を維持する維持時間は、30秒〜5分で
あるので、十分な再含浸液の除去ができる。
【0069】また、加熱気体による上記乾燥の温度が45
〜120℃であるので、乾燥時間が短縮でき、構成要素の
変性を招くこともない。
【0070】また、乾燥する際の乾燥装置が気体循環式
の加熱乾燥機であるので、中空糸膜周辺の気体の湿度が
低くなるので乾燥が効率的に進行する。
【0071】さらに、乾燥時の環境気体が除菌フィルターに
より除菌されているので、中空糸膜モシ゛ュールに付着する菌
の数を減少させることができる、安全性が向上する。
【0072】また、中空糸膜長軸方向に50〜95℃の除菌
空気を流通させることにより、乾燥時間を短縮させるこ
とができる。
【0073】また、保持手段が予めモシ゛ュールハウシ゛ンク゛の外
形状に適合したものであるので、モシ゛ュールハウシ゛ンク゛の固定
が確実に行うことができる。
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法に使用され
る遠心式脱水装置の模式図。
【符号の説明】
1、 透析モシ゛ュール 2、 モシ゛ュールハウシ゛ンク゛ 3、 中空糸膜 4、 回転軸 51、52 障壁 61、62 保持ベルト 7、 保持手段 81、82 透析液出入口 91、92 孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濡れた状態の中空糸膜をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛
    に装填し、該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を、両端部に該中空糸膜束
    の端部面積よりも大きな障壁を有する保持手段により該
    中空糸膜のほぼ中央を回転軸の中心に位置するように固
    定し、該保持手段とともに該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を回転さ
    せ、この遠心により抜液し、ついで加熱気体により乾燥
    することを特徴とする中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  2. 【請求項2】 中空糸膜をモシ゛ュールハウシ゛ンク゛に装填し、該
    中空糸膜に含浸液を含浸し、該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を、両端
    部に該中空糸膜束の端部面積よりも大きな障壁を有する
    保持手段により該中空糸膜のほぼ中央を回転軸の中心に
    位置するように固定し、該保持手段とともに該モシ゛ュールハウ
    シ゛ンク゛を回転させ、この遠心により抜含浸液した後、該
    中空糸膜に再含浸液を含浸し、ついで該再含浸液に濡れ
    た状態の該中空糸膜を該保持手段に固定し、該保持手段
    とともに該モシ゛ュールハウシ゛ンク゛を回転させ、この遠心により
    抜再含浸液し、この再含浸液の含浸と、抜再含浸液操作
    とを少なくとも1回行い、ついで加熱気体により乾燥す
    ることを特徴とする中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記中空糸膜が、水溶性高分子を含むこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第2項記載
    の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  4. 【請求項4】 オートクレーフ゛処理により前記含浸液を含浸さ
    せることを特徴とする特許請求の範囲第2項ないし第3
    項記載の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記抜液時の遠心の回転数が、800〜350
    0回転/分であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第4項記載の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記抜液時の遠心の回転数の維持時間が
    5秒〜5分間であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第5項記載の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  7. 【請求項7】 最後以外の前記抜再含浸液時の遠心の回
    転数が、800〜3500回転/分であり、回転数の維持時間
    が5〜30秒間であり、最後の抜再含浸液時の遠心の回転
    数が1500〜3500回転/分、回転数の維持時間が30秒〜5
    分間であることを特徴とする特許請求の範囲第2項ない
    し第6項記載の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記乾燥する方法が、該中空糸膜を45〜
    120℃の加熱気体により乾燥することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項ないし第7項記載の中空糸膜モシ゛ュールの
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記乾燥する方法が、加熱気体の気体循
    環式加熱乾燥機により乾燥することを特徴とする特許請
    求の範囲第8項記載の中空糸膜モシ゛ュールの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記乾燥する方法が、フィルターにより除
    菌され加熱気体を中空糸膜端部より中空糸膜内腔および
    外面に流通させて乾燥することを特徴とすることを特許
    請求の範囲第7項ないし第8項記載の中空糸膜モシ゛ュールの
    製造方法。
  11. 【請求項11】 前記保持手段がモシ゛ュールハウシ゛ンク゛の外形
    に適合した形状を有することを特徴とした特許請求の範
    囲第1項ないし第10項記載の中空糸膜モシ゛ュールの製造方
    法。
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JP6192030B1 (ja) * 2017-06-15 2017-09-06 岩井ファルマテック株式会社 プロセス液の初期廃棄量の削減方法及びプロセス液の処理システム

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