JPH0984858A - 蒸気滅菌器 - Google Patents

蒸気滅菌器

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Publication number
JPH0984858A
JPH0984858A JP7244533A JP24453395A JPH0984858A JP H0984858 A JPH0984858 A JP H0984858A JP 7244533 A JP7244533 A JP 7244533A JP 24453395 A JP24453395 A JP 24453395A JP H0984858 A JPH0984858 A JP H0984858A
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JP
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temperature
exhaust valve
pressure
chamber
abnormality
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JP7244533A
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English (en)
Inventor
Susumu Yashiro
進 屋代
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】排気弁の開閉異常を確実に検知し得る蒸気滅菌
器を提供する。 【解決手段】被滅菌物を収納し内底部に加熱ヒータ4を
有するチャンバと、チャンバ内に注入する水を貯留する
貯水タンクとチャンバとを連通する給水管と、給水管の
開閉を行う給排水弁7と、チャンバ内に発生した蒸気を
排出する排気管と、排気管の開閉を行う排気弁10とを
備えるとともに、チャンバ内の温度を検出する温度検出
部11と、温度検出部11による検出温度に基づいて温
度変化を計算する温度勾配計算部14と、チャンバ内の
圧力を検出する圧力検出部12と、圧力検出部12によ
る検出圧力に基づいて圧力変化を算出する圧力勾配算出
部15と、温度勾配計算部14によって計算される沸点
温度近傍の温度変化パターン、又は圧力勾配計算部15
によって計算される沸点温度近傍の圧力変化パターンに
基づいて、排気弁10の異常の有無を判別する異常判別
部16とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱ヒータによる
加熱によって注入水を高温、高圧の蒸気とすることによ
り、チャンバ内に収納された医療用器具等の被滅菌物の
滅菌処理を行う蒸気滅菌器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蒸気滅菌器は、チャンバ内に所定量の水
を注入し、その水をチャンバ内に設けた加熱ヒータによ
って加熱、沸騰させることにより、チャンバ内に高温、
高圧の蒸気を充満させて、医療用器具等の被滅菌物を滅
菌、消毒するものである。
【0003】ところで、チャンバ内に水を注入するため
の給水管には、給排水弁が取り付けられているが、この
給排水弁として従来より電磁バルブ、いわゆる磁力によ
ってバルブを開閉する電磁弁(ソレノイドバルブ)やボ
ールバルブ等が使用されている。
【0004】このような蒸気滅菌器は高温、高圧で使用
されるが、高温、高圧を実現するために100度の飽和
蒸気を密閉し、加熱し続ける手法が取られる。そのた
め、蒸気滅菌器を密閉するための電磁弁やボールバルブ
等は、過酷な条件下で使用されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような手法で蒸気
滅菌器を長期間使用すると、弁を閉じるために使用され
ているシール部材が高温、高圧の蒸気により劣化した
り、シール部材と弁座との間に異物が挟まったりして、
蒸気漏れを起こす場合がある。
【0006】この蒸気漏れは、シール部材の劣化の場
合、最初は若干漏れる程度であるが、徐々に大きくなっ
て、最終的には密閉不可能な状態となってしまう。
【0007】また、シール部材と弁座との間に異物が挟
まった場合には、異物の大きさにもよるが、シール部材
による弁座の密閉が即不可能になることが多い。
【0008】そして、このような蒸気漏れが発生する
と、チャンバを密閉できないために蒸気が100度以上
に上昇せず、被滅菌物を確実に滅菌、消毒することがで
きないといった問題が発生する。
【0009】また、弁を開閉するための機構に異常(蒸
気の異物が挟まる等の異常)が生じて開閉動作できない
場合、特に、開動作しても弁が閉じたままで開かない場
合には、チャンバが密閉状態であるため、蒸気が100
度に達しても圧力は上昇を続け、滅菌温度(例えば、1
30度)に達したときには通常の滅菌温度時の圧力より
もかなり高圧になって、極めて危険な状態となるといっ
た問題が発生する。
【0010】本発明はこのような問題点を解決すべく創
案されたもので、その目的は、開閉弁、特に排気弁の開
閉異常を確実に検知し得る蒸気滅菌器を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載の蒸気滅菌器は、被滅菌物を
収納し内底部に加熱ヒータを有するチャンバと、このチ
ャンバ内に注入する水を貯留する貯水タンクと、この貯
水タンクと前記チャンバとを連通する給水管と、この給
水管の開閉を行う給排水弁と、前記チャンバ内に発生し
た蒸気を排出する排気管と、この排気管の開閉を行う排
気弁とを備えた蒸気滅菌器において、前記チャンバ内の
温度を検出する温度検出部と、この温度検出部による検
出温度に基づいて温度変化を計測する温度計測部と、こ
の温度計測部によって計測される沸点温度近傍の温度変
化パターンに基づいて、前記排気弁の異常の有無を判別
する異常判別部とを備えたものである。
【0012】また、本発明の請求項2記載の蒸気滅菌器
は、請求項1記載の蒸気滅菌器において、前記異常判別
部は、前記温度変化パターンが前記排気弁の閉動作後も
一定温度を示すパターンであるときには前記排気弁が開
状態で故障になったと判別し、前記温度変化パターンが
沸点温度に到達してから前記排気弁の閉動作までの間で
上昇を示すパターンであるときには前記排気弁が閉状態
で故障になったと判別するものである。
【0013】また、本発明は、の請求項3記載の蒸気滅
菌器は、被滅菌物を収納し内底部に加熱ヒータを有する
チャンバと、このチャンバ内に注入する水を貯留する貯
水タンクと、この貯水タンクと前記チャンバとを連通す
る給水管と、この給水管の開閉を行う給排水弁と、前記
チャンバ内に発生した蒸気を排出する排気管と、この排
気管の開閉を行う排気弁とを備えた蒸気滅菌器におい
て、前記チャンバ内の温度を検出する温度検出部と、前
記チャンバ内の圧力を検出する圧力検出部と、前記温度
検出部による検出温度に基づいて温度変化を計測する温
度計測部と、前記圧力検出部による検出圧力に基づいて
圧力変化を計測する圧力計測部と、この圧力計測部によ
って計測される沸点温度近傍の圧力変化パターンに基づ
いて、前記排気弁の異常の有無を判別する異常判別部と
を備えたものである。
【0014】また、本発明の請求項4記載の蒸気滅菌器
は、請求項3記載の蒸気滅菌器において、前記異常判別
部は、前記圧力変化パターンが前記排気弁の閉動作後も
一定圧力を示すパターンであるときには前記排気弁が開
状態で故障になったと判別し、前記圧力変化パターンが
沸点温度に到達してから前記排気弁の閉動作までの間で
上昇を示すパターンであるときには前記排気弁が閉状態
で故障になったと判別するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0016】図2は、本発明の蒸気滅菌器の概略構成図
を示している。
【0017】同図において、蒸気滅菌器は、主としてピ
ンセットや注射針等の医療用器具である被滅菌物(図示
省略)を収納するチャンバ1と、このチャンバ1内に注
入する水を貯留する貯水タンク8と、この貯水タンク8
とチャンバ1とを連通する給水管6と、この給水管6の
開閉を行う給排水弁7と、チャンバ1内に発生した蒸気
を排出する排気管9と、この排気管9の開閉を行う排気
弁10とを備えている。
【0018】チャンバ1には、その一側部に開閉蓋2が
装着されている。また、チャンバ1の内底部には、被滅
菌物を載置する載置台5が設けられているとともに、チ
ャンバ1内に蓄えられた水を加熱する加熱ヒータ4が設
けられている。さらに、チャンバ1には、チャンバ1内
の温度を検出する温度検出部11と、チャンバ1内の圧
力を検出する圧力検出部12とが設けられている。
【0019】給排水弁7及び排気弁10としては、例え
ば電磁弁やボールバルブが好適に用いられる。
【0020】図1は、上記構成の蒸気滅菌器の電気的構
成を示すブロック図である。
【0021】すなわち、温度検出部11の出力は、その
検出温度に基づいて温度変化(本例では温度勾配)を計
算する温度勾配計算部14に導かれており、圧力検出部
12の出力は、その検出圧力に基づいて圧力変化(本例
では圧力勾配)を計算する圧力勾配計算部15に導かれ
ている。
【0022】また、温度勾配計算部14及び圧力勾配計
算部15の各出力は、蒸気滅菌器の動作全体を制御する
制御部17と、排気弁10の異常の有無を判別する異常
判別部16とに導かれており、異常判別部16の出力
は、制御部17に導かれている。
【0023】また、制御部17の各制御出力は、加熱ヒ
ータ4を駆動するヒータ駆動部19と、給排水弁7を開
閉駆動する給排水弁駆動部20と、排気弁10を開閉駆
動する排気弁駆動部21とに導かれている。また、制御
部17の出力は、異常判別部16での判別結果に基づい
て異常の発生を警告する異常警告部18に導かれた構成
となっている。
【0024】異常判別部16は、温度勾配計算部14に
よって計算された沸点温度近傍の温度変化パターン(温
度勾配)に基づいて、排気弁の異常の有無を判別すると
ともに、圧力勾配計算部15によって計算された沸点温
度近傍の圧力変化パターン(圧力勾配)に基づいて、排
気弁10の異常の有無を判別するブロックである。
【0025】また、異常警告部18は、例えば異常を表
示するCRT等の表示装置、音声によって報知する音声
発生装置、警報音等によって報知するブザー装置等とす
ることが可能である。また、異常を警告するだけでな
く、蒸気滅菌器の動作を停止させる異常停止手段を併せ
て設けてもよい。
【0026】ここで、蒸気滅菌器の通常時の動作につい
て、図3に示すフローチャート及び図4に示す温度及び
圧力変化図を参照して説明する。
【0027】蒸気滅菌器が動作を開始すると、制御部1
7は、給排水弁駆動部20を制御して、給排水弁7を開
く。これにより、貯水タンク8内の水がその高低差によ
って給水管6を通り、チャンバ1内に注水される(ステ
ップS1)。このとき、排気弁10は、開いた状態とな
っている。そして、注水が完了すると、制御部17は、
給排水弁駆動部20を制御して、給排水弁7を閉じる
(ステップS2)。
【0028】この後、制御部17は、時刻t1において
ヒータ駆動部19を制御し、加熱ヒータ4に通電を開始
する(ステップS3)。これにより、チャンバ1内の水
が加熱され、水温が上昇する(符号31により示す)。
このとき、排気弁10が開状態となっていることから、
チャンバ1内の圧力は大気圧(ほぼ1気圧)で一定とな
っている(符号41により示す)。
【0029】そして、時刻t2において水の沸点温度
(100度)付近に達すると、内部温度は沸点温度近傍
で安定する(符号32により示す)。制御部17は、内
部温度が沸点温度近傍で安定したことを確認した後、時
刻t3において排気弁10を閉じる(ステップS4,S
5)。
【0030】排気弁10を閉じると、チャンバ1が密閉
されることから、その後は飽和蒸気によって内部の圧力
が上昇する(符号42により示す)とともに、チャンバ
1の内部温度も圧力上昇とともに上昇する(符号33に
より示す)。そして、チャンバ1の内部温度が、時刻t
4において滅菌温度である例えば130度まで上昇する
と、その後は一定温度となるように制御部17が加熱ヒ
ータ4を制御する(ステップS6,S7)。そのため、
時刻t4以降は、滅菌温度である130度で安定すると
ともに、内部圧力も時刻t4時点の値で一定に保たれる
ことになる(符号34,43により示す)。
【0031】この状態において、制御部17は、時刻t
4から滅菌時間である時間T4を図示しない時計部によ
って計測すると(ステップS8,S9)、時刻t5にお
いて、加熱ヒータ4による加熱を停止するとともに(ス
テップS10)、排気弁10を開放する(ステップS1
1)。これにより、時刻t5以降はチャンバ1内の温度
及び圧力が急激に低下し、最終的には大気温度及び大気
圧力まで低下して安定することになる。
【0032】すなわち、蒸気滅菌器の通常の動作では、
図4に示すように、水の加熱期間である時間T1は、内
部温度は一定勾配で上昇するとともに、内部圧力は大気
圧に保たれ(符号31,41)、沸点温度近傍に到達
後、排気弁10を閉じるまでの時間T2は、内部温度及
び内部圧力とも一定に保たれ(符号32,41)、排気
弁10を閉じた後、内部温度が滅菌温度まで上昇する時
間T3は、内部温度及び内部圧力ともに一定勾配で上昇
し(符号33,42)、滅菌温度に到達後、排気弁10
開放までの時間T4は、内部温度及び内部圧力ともに一
定に保たれる(符号34,43)ことになる。
【0033】ここで、弁を閉じるために使用されている
シール部材が劣化したり、シール部材と弁座との間に異
物が挟まったりしたために、排気弁10が開状態で故障
している場合の温度及び圧力の変化を図5に示す。
【0034】この場合、水の加熱期間である時間T1
は、図4に示す通常動作の場合と同様に、内部温度は一
定勾配で上昇するとともに、内部圧力は大気圧に保たれ
る(符号311,411)。また、沸点温度近傍に到達
後、排気弁10を閉じるまでの時間T2においても、図
4に示す通常動作の場合と同様に、内部温度及び内部圧
力とも一定に保たれる(符号321,411)。
【0035】しかしながら、排気弁10を閉じた後、内
部温度が滅菌温度まで上昇する時間T3においては、図
4に示す通常動作の場合には内部温度及び内部圧力とも
に一定勾配で上昇しているのに対し(符号33,4
2)、図5では、内部温度及び内部圧力とも一定に保た
れ、上昇していない(符号331,421)。これは、
排気弁10が完全には閉じず、チャンバ1内が密閉状態
とならないためである。
【0036】一方、排気弁10が閉状態で故障している
場合の温度及び圧力の変化を図6に示す。
【0037】この場合、水の加熱期間である時間T1に
おいて、図4に示す通常動作の場合には、内部温度は一
定勾配で上昇するとともに、内部圧力は大気圧に保たれ
る(符号311,411)のに対し、図6では、内部圧
力が上昇している(符号412)。これは、開いている
ばずの排気弁10が実際には閉じているために起こる現
象である。
【0038】また、沸点温度近傍に到達後、排気弁10
を閉じるまでの時間T2においても、図4に示す通常動
作の場合には、内部温度及び内部圧力とも一定に保たれ
ているのに対し(符号32,41)、図6では、内部温
度及び内部圧力ともに上昇している(符号322,42
2)。これも、開いているばずの排気弁10が実際には
閉じているために起こる現象である。
【0039】また、排気弁10を閉じた後、内部温度が
滅菌温度まで上昇する時間T3においては、図4に示す
通常動作の場合と同様に、内部温度及び内部圧力ともに
一定勾配で上昇している(符号332,432)。
【0040】このように、排気弁10が開状態で故障し
ている場合、及び閉状態で故障している場合は、通常動
作時と比べて、温度及び圧力がそれぞれ特徴的な変化を
示すことになる。
【0041】そこで、本発明の蒸気滅菌器では、このよ
うな通常動作時と異常動作時とにおける温度変化パター
ン及び圧力変化パターンの相違に着目して、排気弁10
の開閉異常の判別を行うものである。
【0042】以下、異常発生時の判別動作について、
(1)排気弁10の開状態を温度変化パターンに基づい
て判別する場合、(2)排気弁10の閉状態を温度変化
パターンに基づいて判別する場合、(3)排気弁10の
開状態を圧力変化パターンに基づいて判別する場合、
(4)排気弁10の閉状態を圧力変化パターンに基づい
て判別する場合、に分けて説明する。
【0043】(1)排気弁10の開状態を温度変化パタ
ーンに基づいて判別する場合上述したように、排気弁1
0が開状態で故障している場合の温度変化は、図5に示
すパターンとなる。
【0044】そこで、異常判別部16では、温度検出部
11により検出され、温度勾配計算部14により計算さ
れた温度変化パターン(温度勾配)に基づいて、次のよ
うに異常を判別する。
【0045】すなわち、温度変化パターンが、排気弁1
0の閉動作後(時刻t3後)の時間T3において、上昇
することなく一定温度を示しているときには、排気弁1
0が開状態で故障になったと判別し、その判別結果を制
御部17に出力する。
【0046】制御部17では、この判別結果に基づき、
異常警告部18により排気弁10の開閉異常を警告す
る。
【0047】(2)排気弁10の閉状態を温度変化パタ
ーンに基づいて判別する場合上述したように、排気弁1
0が閉状態で故障している場合の温度変化は、図6に示
すパターンとなる。
【0048】そこで、異常判別部16では、温度検出部
11により検出され、温度勾配計算部14により計算さ
れた温度変化パターン(温度勾配)に基づいて、次のよ
うに異常を判別する。
【0049】すなわち、温度変化パターンが、沸点温度
に到達してから排気弁10の閉動作までの時間T2にお
いて、一定温度ではなく上昇を示しているときには、排
気弁10が閉状態で故障になったと判別し、その判別結
果を制御部17に出力する。
【0050】制御部17では、この判別結果に基づき、
異常警告部18により排気弁10の開閉異常を警告す
る。
【0051】(3)排気弁10の開状態を圧力変化パタ
ーンに基づいて判別する場合上述したように、排気弁1
0が開状態で故障している場合の圧力変化は、図5に示
すパターンとなる。
【0052】そこで、異常判別部16では、圧力検出部
12により検出され、圧力勾配計算部15により計算さ
れた圧力変化パターン(圧力勾配)に基づいて、次のよ
うに異常を判別する。
【0053】すなわち、圧力変化パターンが、排気弁1
0の閉動作後(時刻t3後)の時間T3において、上昇
することなく一定温度を示しているときには、排気弁1
0が開状態で故障になったと判別し、その判別結果を制
御部17に出力する。
【0054】制御部17では、この判別結果に基づき、
異常警告部18により排気弁10の開閉異常を警告す
る。
【0055】(4)排気弁10の閉状態を圧力変化パタ
ーンに基づいて判別する場合上述したように、排気弁1
0が閉状態で故障している場合の圧力変化は、図6に示
すパターンとなる。
【0056】そこで、異常判別部16では、圧力検出部
12により検出され、圧力勾配計算部15により計算さ
れた圧力変化パターン(圧力勾配)に基づいて、次のよ
うに異常を判別する。
【0057】すなわち、圧力変化パターンが、沸点温度
に到達してから排気弁10の閉動作までの時間T2にお
いて、一定圧力ではなく上昇を示しているときには、排
気弁10が閉状態で故障になったと判別し、その判別結
果を制御部17に出力する。
【0058】制御部17では、この判別結果に基づき、
異常警告部18により排気弁10の開閉異常を警告す
る。
【0059】なお、上記実施形態では、温度変化パター
ン又は圧力変化パターンのいずれかによって排気弁10
の開閉異常を判別するようにしているが、温度変化パタ
ーンパターンに基づく温度変化の異常と圧力変化パター
ンに基づく圧力変化の異常との両方を考慮して、排気弁
10の開閉異常を判別するようにしてもよい。このよう
にすれば、例えば温度変化パターンが通常動作時のパタ
ーンであると判別されても、圧力変化パターンが異常を
示していると判別されたときには、この圧力変化パター
ンでの判別に基づいて、排気弁10の開閉異常を警告す
ることが可能となり、より確実な判別が行えるものであ
る。
【0060】
【発明の効果】本発明の蒸気滅菌器は、チャンバ内の温
度を検出する温度検出部と、この温度検出部による検出
温度に基づいて温度変化を計測する温度計測部と、この
温度計測部によって計測される沸点温度近傍の温度変化
パターンに基づいて排気弁の異常の有無を判別する異常
判別部とを備えるとともに、異常判別部は、温度変化パ
ターンが排気弁の閉動作後も一定温度を示すパターンで
あるときには排気弁が開状態で故障になったと判別し、
温度変化パターンが沸点温度に到達してから排気弁の閉
動作までの間で上昇を示すパターンであるときには排気
弁が閉状態で故障になったと判別する。また、本発明の
蒸気滅菌器は、チャンバ内の温度を検出する温度検出部
と、チャンバ内の圧力を検出する圧力検出部と、温度検
出部による検出温度に基づいて温度変化を計測する温度
計測部と、圧力検出部による検出圧力に基づいて圧力変
化を計測する圧力計測部と、この圧力計測部によって計
測される沸点温度近傍の圧力変化パターンに基づいて排
気弁の異常の有無を判別する異常判別部とを備えるとと
もに、異常判別部は、圧力変化パターンが排気弁の閉動
作後も一定圧力を示すパターンであるときには排気弁が
開状態で故障になったと判別し、圧力変化パターンが沸
点温度に到達してから排気弁の閉動作までの間で上昇を
示すパターンであるときには排気弁が閉状態で故障にな
ったと判別する。つまり、排気弁の故障を滅菌用水の沸
点温度近傍の温度又は圧力の状態によって判断すること
ができるので、排気弁が開状態であるために生じる滅菌
不良や、排気弁が閉状態であるために生じる異常な高圧
状態などを早期に検出でき、蒸気滅菌器を異常な状態か
ら安全な状態に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気滅菌器の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の蒸気滅菌器の概略構成図である。
【図3】本発明の蒸気滅菌器の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図4】蒸気滅菌器の通常動作時の温度及び圧力の変化
を示すグラフである。
【図5】排気弁が開状態で故障している場合の温度及び
圧力の変化を示すグラフである。
【図6】排気弁が閉状態で故障している場合の温度及び
圧力の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 チャンバ 4 加熱ヒータ 6 給排水管 7 給排水弁 9 排気管 10 排気弁 11 温度検出部 12 圧力検出部 14 温度勾配計算部(温度計測部) 15 圧力勾配計算部(圧力計測部) 16 異常判別部 17 制御部 18 異常警報部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被滅菌物を収納し内底部に加熱ヒータを
    有するチャンバと、このチャンバ内に注入する水を貯留
    する貯水タンクと、この貯水タンクと前記チャンバとを
    連通する給水管と、この給水管の開閉を行う給排水弁
    と、前記チャンバ内に発生した蒸気を排出する排気管
    と、この排気管の開閉を行う排気弁とを備えた蒸気滅菌
    器において、 前記チャンバ内の温度を検出する温度検出部と、 この温度検出部による検出温度に基づいて温度変化を計
    測する温度計測部と、 この温度計測部によって計測される沸点温度近傍の温度
    変化パターンに基づいて、前記排気弁の異常の有無を判
    別する異常判別部とを備えたことを特徴とする蒸気滅菌
    器。
  2. 【請求項2】 前記異常判別部は、前記温度変化パター
    ンが前記排気弁の閉動作後も一定温度を示すパターンで
    あるときには前記排気弁が開状態で故障になったと判別
    し、前記温度変化パターンが沸点温度に到達してから前
    記排気弁の閉動作までの間で上昇を示すパターンである
    ときには前記排気弁が閉状態で故障になったと判別する
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸気滅菌器。
  3. 【請求項3】 被滅菌物を収納し内底部に加熱ヒータを
    有するチャンバと、このチャンバ内に注入する水を貯留
    する貯水タンクと、この貯水タンクと前記チャンバとを
    連通する給水管と、この給水管の開閉を行う給排水弁
    と、前記チャンバ内に発生した蒸気を排出する排気管
    と、この排気管の開閉を行う排気弁とを備えた蒸気滅菌
    器において、 前記チャンバ内の温度を検出する温度検出部と、 前記チャンバ内の圧力を検出する圧力検出部と、 前記温度検出部による検出温度に基づいて温度変化を計
    測する温度計測部と、 前記圧力検出部による検出圧力に基づいて圧力変化を計
    測する圧力計測部と、 この圧力計測部によって計測される沸点温度近傍の圧力
    変化パターンに基づいて、前記排気弁の異常の有無を判
    別する異常判別部とを備えたことを特徴とする蒸気滅菌
    器。
  4. 【請求項4】 前記異常判別部は、前記圧力変化パター
    ンが前記排気弁の閉動作後も一定圧力を示すパターンで
    あるときには前記排気弁が開状態で故障になったと判別
    し、前記圧力変化パターンが沸点温度に到達してから前
    記排気弁の閉動作までの間で上昇を示すパターンである
    ときには前記排気弁が閉状態で故障になったと判別する
    ことを特徴とする請求項3記載の蒸気滅菌器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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