JPH0984332A - Dc/dcコンバータ - Google Patents

Dc/dcコンバータ

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JPH0984332A
JPH0984332A JP23251395A JP23251395A JPH0984332A JP H0984332 A JPH0984332 A JP H0984332A JP 23251395 A JP23251395 A JP 23251395A JP 23251395 A JP23251395 A JP 23251395A JP H0984332 A JPH0984332 A JP H0984332A
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JP
Japan
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circuit
transistor
collector
voltage
output
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JP23251395A
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English (en)
Inventor
Takao Egami
孝夫 江上
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異なる負荷条件に対し回路設計の変更が不要で
半導体集積回路に適したDC/DCコンバータを提供す
ることを目的としている。 【解決手段】本発明のDC/DCコンバータは、一端に
直流電圧Vinを入力されたコイルL1と、その他端が
コレクタに接続されたトランジスタQ1と、そのエミッ
タが一端に接続された可変抵抗回路104とを備えてい
る。前記トランジスタQ1のコレクタと可変抵抗回路1
04の他端との間に直列に接続された整流素子D1とコ
ンデンサC1とからなり、整流された直流電圧Vout
を出力端子に供給する整流回路と、出力電圧Voutが
入力され、制御信号を前記トランジスタQ1のベースに
供給し、出力電圧Voutを一定電圧に制御する制御回
路101とを備えている。低負荷の場合に前記可変抵抗
回路104の抵抗値を大きくし高負荷の場合に前記可変
抵抗回路104の抵抗値を小さくすることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、小型の電子機器
または携帯用電子機器またはカメラの電子回路等に使わ
れるDC/DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】図4(a)に従来技術によるDC/DC
コンバータの回路例を示す。直流電圧Vinとグランド
GNDとの間にコイルL1とトランジスタとが直列に接
続されている。前記トランジスタQ1のコレクタに、ダ
イオードD1とコンデンサC1からなる整流回路が接続
されている。整流された電圧が出力端子に出力される。
周知の制御回路101が出力端子の出力電圧Voutを
検知し、一定値に制御する。
【0003】出力電圧Voutが低下した場合に、トラ
ンジスタQ1のベースに図4(b)のような周波数fの
制御信号102を供給する。従って、トランジスタQ1
のコレクタ及びコイルL1及びコンデンサC1に電流が
周期的に流れて、前記出力電圧Voutが昇圧される。
また、一定電圧以上に前記出力電圧Voutが上昇する
と、制御回路101によりトランジスタQ1に制御信号
が供給されない。従って、前記出力電圧Voutは一定
値に制御される。
【0004】DC/DCコンバータに接続された回路の
消費電流(以下、単に負荷と記す)が時間的にまた状態
等によって変化しない場合は、一定である負荷の値に応
じて、DC/DCコンバータのコイルのインダクタスL
1の値とコンデンサの容量C1の値を設計していた。前
記制御信号の周波数fの値は前記インダクタンスL1及
び前記容量C1及びこのコイルとコンデンサに直列な抵
抗成分等から計算される。
【0005】また、一般にコイルに大きな直流電流が流
れるとそのインダクタンスの値は直流電流が流れない時
の値より小さくなる。この現象が顕著な場合はDC/D
Cコンバータに必要なインダクタンスを得るため、この
ような現象が起こらない特殊な特性のコイルが必要とな
る。また、顕著でない場合でも、その回路定数の設計及
び部品選定には実験での確認または経験が必要とされ
る。
【0006】図5は出力電流と出力電圧の関係を示す図
である。以下この図を用いて説明する。図5のDC/D
Cコンバータの出力電流と出力電圧の特性においては、
出力電流(即ち負荷と同じ)の増加に対して出力電圧一
定の範囲が存在する。それより大きい出力電流ではその
出力電流の増加に伴って出力電圧が低下する。このよう
に出力電圧が低下しないという条件のもとでは、出力電
流の最大値(以下単に最大出力電流値と記す)が存在す
る。
【0007】例えば、ある消費電流値Icの回路にDC
/DCコンバータを接続し電源として使用する時は、実
線203の特性となるようにL1、C1の値を設計す
る。また、電流値Icより小さい電流値Iaに合わせて
L1、C1及び回路定数を決定すると、出力電流と出力
電圧の特性は実線201のようになる。この時、効率は
上記の出力電流値Icの時の設計値の回路と同じで、図
4(c)に示すようにDC/DCコンバータの出力電圧
Voutに重畳してくるスパイクノイズ103の波高値
も同じである。また、一般に、その部品の許容電流値が
大きいほど、またはインダクタンスの値が大きいほど、
または容量値が大きいほど、その部品の大きさが大きく
なる。
【0008】スパイクノイズがあると誤動作しやすい電
子回路に従来のDC/DCコンバータを用いる場合は、
負荷が電流値Iaであっても、スパイクノイズが減少す
るように、負荷が大きい例えば電流値Icの場合の回路
定数を用いていた。従って、負荷が小さい場合でも必要
以上に大型な部品を使用していた。さらに、負荷、スパ
イクノイズの組み合わせによる負荷条件の増加に応じ
て、回路部品の種類が増えるという問題があった。
【0009】一方、設計の際のパラメータは上記のよう
にL1、C1だけであるので、負荷が時間的に変化する
場合は、当然最大の負荷を最大出力電流として設計しな
ければならず、大きな負荷の時間が短い場合でも回路部
品の大きさが大きくまた特殊な回路部品が必要である。
また、負荷の変化に応じて効率を悪化させない方法がな
いという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のD
C/DCコンバータにおいては、スパイクノイズを含む
負荷条件に応じた回路設計に手間がかかり、また、必要
以上に部品の大きさが大きくなるという問題があった。
また、負荷が変動する場合の効率悪化、または回路の集
積化が容易ではないという問題があった。
【0011】この発明は上記のような事情を考慮してな
されたもので、その目的とするところは、以下のDC/
DCコンバータを提供することにある。 (a)製品毎の異なる負荷条件に対して回路設計の変更
不要で無調整で適合し、部品の小型化、集積化に適した
DC/DCコンバータ。 (b)負荷の変化に対して効率悪化せず集積化に適した
DC/DCコンバータ。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、この発明のDC/DCコンバータと出
力電流検知回路は、以下の特徴を有した構成となってい
る。 (1)請求項1記載の本発明のDC/DCコンバータ回
路は、一端に直流電圧を入力されたコイルと、前記コイ
ルの他端にコレクタが接続された第1トランジスタと、
前記第1トランジスタのエミッタに一端が接続された可
変抵抗回路とを備えている。前記第1トランジスタのコ
レクタと前記可変抵抗回路の他端との間に直列に接続さ
れた整流素子とコンデンサとからなり、整流された直流
電圧を出力端子に供給する整流回路を備えている。前記
出力端子の出力電圧が入力され、制御信号を前記第1ト
ランジスタのベースに供給し、前記出力電圧を一定電圧
に制御する制御回路を備え、低負荷の場合に前記可変抵
抗回路の抵抗値を大きくし高負荷の場合に前記可変抵抗
回路の抵抗値を小さくすることを特徴とする。
【0013】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、低負荷の時は前記可変抵抗回路の抵抗値を大きくす
るので、第1トランジスタの電流が制限されスパイクノ
イズが低減される。つまり、第1トランジスタの電流を
制限した方が、従来よりも回路部品の大きさを小さくす
ることができ、従って、製品の仕様に影響を与えるよう
な回路部品の変更を避けることが可能となる。また、負
荷条件が異なる同種類の製品に応じて設計をし直し、別
な回路部品を用いる必要がない。
【0014】請求項2に示すように、前記整流素子に隣
接して同一半導体チップ上に形成され、通電方向が一致
して前記整流素子の両端にベースとエミッタとがそれぞ
れ接続された第2トランジスタを備えている。前記第2
トランジスタのコレクタに直列接続されて、コレクタ電
流に応じて電圧信号を発生させる抵抗を備えている。前
記第2トランジスタのコレクタの前記電圧信号によって
前記整流素子に流れる電流の大きさを判別し、前記判別
の結果に応じて低負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵抗
値を大きくし高負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵抗値
を小さくする出力電流信号を出力する電流判別回路を備
えている。
【0015】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、前記出力電流が前記整流素子に流れる電流で近似さ
れ、従って、低負荷の場合と高負荷の場合が温度特性に
影響されずに判別され、自動的に前記可変抵抗回路の抵
抗値が切り替わる。つまり、負荷条件が異なる同種類の
製品に応じて設計をし直し、別な回路部品を用いる必要
がない。また、前記出力電流の検出と整流作用が同一の
前記整流素子で行われるので回路部品が増えない。従っ
て、温度特性に影響されない動作、小型部品の使用、及
び無調整という点から、半導体集積回路に適している。
【0016】請求項3に示すように、前記整流素子と前
記出力端子との間、または前記コイルと前記第1トラン
ジスタのコレクタとの接続点と前記整流素子との間に接
続されて前記出力電流を検出して判別し、低負荷の場合
に前記可変抵抗回路の抵抗値を大きくし高負荷の場合に
前記可変抵抗回路の抵抗値を小さくする出力電流信号を
前記可変抵抗回路に供給する出力電流検知回路を備えて
いる。
【0017】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、低負荷の場合と高負荷の場合が判別され、自動的に
前記可変抵抗回路の抵抗値が切り替わる。つまり、負荷
条件が異なる同種類の製品に応じて設計をし直し、別な
回路部品を用いる必要がない。従って、温度特性に影響
されない動作、小型部品の使用、及び無調整という点か
ら、半導体集積回路に適している。
【0018】請求項4に示すように、前記制御回路、前
記可変抵抗回路、及び前記出力電流検知回路の少なくと
も一つを単一の半導体チップ上に形成することを特徴と
する。
【0019】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、単一の半導体チップ上に回路を形成することによっ
て、温度特性に影響されない動作、回路の集積化、及び
その消費電力の低減が可能となる。また、部品数及びそ
の分の占有面積が減り、負荷、大きさ等の異なる製品へ
の部品の共用化が容易となる。 (2)請求項5記載の本発明のDC/DCコンバータ回
路は、一端に直流電圧を入力されたコイルと、前記コイ
ルの他端にコレクタが接続された第1トランジスタと、
前記第1トランジスタのコレクタとエミッタとの間に直
列に接続された整流素子とコンデンサとからなり、整流
された直流電圧を出力端子に供給する整流回路とを備え
ている。前記出力端子の出力電圧が入力され、制御信号
を前記第1トランジスタのベースに供給し、前記出力電
圧を一定に制御する制御回路を備えている。前記第1ト
ランジスタのベースとエミッタに並列に接続された可変
容量回路とを備え、低負荷の場合に前記可変容量回路の
容量値を大きくし高負荷の場合に前記可変容量回路の容
量値を小さくすることを特徴とする。
【0020】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、低負荷の時は前記可変容量回路の容量値を大きくす
るので、第1トランジスタのベースに供給される制御信
号の立上がり立下がりの傾きが制限されてスパイクノイ
ズが低減される。つまり、制御信号の立上がり立下がり
の傾きを制限した方が、従来よりも回路部品の大きさを
小さくすることができ、従って、製品の仕様に影響を与
えるような回路部品の変更を避けることが可能となる。
また、負荷条件が異なる同種類の製品に応じて設計をし
直し、別な回路部品を用いる必要がない。
【0021】請求項6に示すように、前記整流素子に隣
接して同一半導体チップ上に形成され、通電方向が一致
して前記整流素子の両端にベースとエミッタとがそれぞ
れ接続された第2トランジスタを備えている。前記第2
トランジスタのコレクタに直列接続されて、コレクタ電
流に応じて電圧信号を発生させる抵抗を備えている。前
記第2トランジスタのコレクタの前記電圧信号によって
前記整流素子に流れる電流の大きさを判別し、前記判別
の結果に応じて低負荷の場合に前記可変容量回路の容量
値を大きくし高負荷の場合に前記可変容量回路の容量値
を小さくする出力電流信号を出力する電流検知回路とを
備えている。
【0022】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、前記出力電流が前記整流素子に流れる電流で近似さ
れ、従って、低負荷の場合と高負荷の場合が温度特性に
影響されずに自動的に判別され、無調整で前記可変容量
回路の容量値が切り替わる。つまり、負荷条件が異なる
同種類の製品に応じて設計をし直し、別な回路部品を用
いる必要がない。また、前記出力電流の検出と整流作用
が同一の前記整流素子で行われるので回路部品が増えな
い。従って、温度特性に影響されない動作、小型部品の
使用、及び無調整という点から、半導体集積回路に適し
ている。
【0023】請求項7に示すように、前記整流素子と前
記出力端子との間、または前記コイルと前記第1トラン
ジスタのコレクタとの接続点と前記整流素子との間に接
続されて前記出力電流を検出して判別し、低負荷の場合
に前記可変容量回路の容量値を大きくし高負荷の場合に
前記可変容量回路の容量値を小さくする出力電流信号を
前記可変容量回路に供給する出力電流検知回路を備えて
いる。
【0024】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、低負荷の場合と高負荷の場合が自動的に判別され、
無調整で前記可変容量回路の容量値が切り替わる。つま
り、負荷条件が異なる同種類の製品に応じて設計をし直
し、別な回路部品を用いる必要がない。従って、温度特
性に影響されない動作、小型部品の使用、及び無調整と
いう点から、半導体集積回路に適している。
【0025】請求項8に示すように、前記制御回路、前
記可変容量回路、及び前記出力電流検知回路の少なくと
も一つを単一の半導体チップ上に形成することを特徴と
する。
【0026】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、単一の半導体チップ上に回路を形成することによっ
て、温度特性に影響されない動作、回路の集積化、及び
その消費電力の低減が可能となる。また、部品数及びそ
の分の占有面積が減り、負荷、大きさ等の異なる製品へ
の部品の共用化が容易になる。 (3)請求項9に記載の本発明のDC/DCコンバータ
回路は、一端に直流電圧を入力されたコイルと、前記コ
イルの他端にコレクタが接続された第1トランジスタ
と、前記第1トランジスタのコレクタとエミッタとの間
に直列に接続された整流素子とコンデンサとからなり、
整流された直流電圧を出力端子に供給する整流回路とを
備えている。前記出力端子の出力電圧が入力され、制御
信号を前記第1トランジスタのベースに供給し、前記出
力電圧を一定に制御し、出力電流信号に応じて前記制御
信号の周波数が変化する制御回路を備えている。前記整
流素子と前記出力端子との間、または前記コイルと前記
第1トランジスタのコレクタとの接続点と前記整流素子
との間のいずれか一つに直列に接続されて前記出力電流
を検出して判別し、前記判別の結果に応じて高負荷の場
合に前記制御信号の周波数を高くし低負荷の場合に前記
制御信号の周波数を低くする前記出力電流信号を前記制
御回路に供給する出力電流検知回路とを備えている。
【0027】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、温度特性に影響されずに出力電流を検出し、高負荷
の場合に自動的に前記制御信号の周波数を高くして、出
力電流の容量を増やすので、負荷変動がある場合にも回
路全体の効率が向上する。また、負荷変動の最大値に合
わせて回路定数を設計する必要がないので、回路部品の
小型化が可能となる。さらに、DC/DCコンバータ全
体の温度特性への対処が可能となる。従って、温度特性
に影響されない動作、小型部品の使用、及び無調整とい
う点から、半導体集積回路に適している。
【0028】請求項10に示すように、前記高負荷の場
合に、前記出力電流信号によって前記制御回路が前記制
御信号の周波数を整数倍に高くすることを特徴とする。
本発明のDC/DCコンバータにおいては、周波数を整
数倍にすればよいので、同じ値の抵抗またはコンデンサ
を切り替えて時定数を整数分の1にするという容易な回
路を用いることができ、制御が簡易になる。また、時定
数を決める抵抗またはコンデンサの値が同じなので、部
品の回路定数の種類が増えない。
【0029】請求項11に示すように、前記制御回路、
及び前記出力電流検知回路の少なくとも一つを単一の半
導体チップ上に形成することを特徴とする。本発明のD
C/DCコンバータにおいては、単一の半導体チップ上
に回路を作成することによって、回路の小型化及びその
消費電力の低減が可能となり、部品数及びその分の占有
面積が減り、また、負荷、大きさ等の異なる製品への部
品の共用化が容易となる。
【0030】請求項3、請求項4、請求項7ないし請求
項11いずれか一つの項に記載の前記電流検知回路にお
いて、前記整流素子と前記出力端子との間、または前記
コイルと前記第1トランジスタのコレクタとの接続点と
前記整流素子との間のいずれか一つに、流れる電流の向
きが一致してエミッタとベースとがそれぞれ接続された
一以上の第3トランジスタを備えている。前記第3トラ
ンジスタに隣接して同一半導体チップ上に形成され、前
記第3トランジスタのエミッタにエミッタが接続され、
前記第2のトランジスタのベースにベースが接続された
第2トランジスタと、前記第2トランジスタのコレクタ
に直列接続されて、コレクタ電流に応じて電圧信号を発
生させる抵抗とを備えている。前記第2トランジスタの
コレクタの前記電圧信号によって前記第3トランジスタ
に流れる電流の大きさを判別し、前記判別の結果によっ
て出力電流信号を出力する電流判別回路を備えている。
【0031】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、前記出力電流検知回路によって出力電流が温度特性
の影響なく検出され判別されるので、出力電流に応じて
自動的に、前記可変容量回路の容量、または前記可変抵
抗回路の抵抗値、または前記制御信号の周波数を温度特
性の影響なしに可変することが可能となる。また、第3
トランジスタと第2トランジスタは隣接して半導体チッ
プ上に形成されるので、熱結合がよく特性が揃ってお
り、比較的正確に出力電流に比例した第2トランジスタ
のコレクタ電圧信号を得ることができる。また、前記第
3トランジスタのコレクタ電流と前記第2トランジスタ
のコレクタ電流の比を大きくし、前記第2トランジスタ
のコレクタの前記抵抗を大きくすることが可能となるの
で、消費電流を小さくし及び電流判別回路の入力の電圧
信号のダイナミックレンジを広くすることができる。従
って、高精度の判別回路を用いずに高精度の出力電流の
検出が可能になる。 (4)請求項13記載の本発明のDC/DCコンバータ
回路は、一端に直流電圧を入力されたコイルと、前記コ
イルの他端にコレクタが接続された第1トランジスタ
と、前記第1トランジスタのコレクタとエミッタとの間
に直列に接続された整流素子とコンデンサとからなり、
整流された直流電圧を出力端子に供給する整流回路とを
備えている。前記出力端子の出力電圧が入力され、制御
信号を前記第1トランジスタのベースに供給し、前記出
力電圧を一定に制御し、出力電流信号に応じて前記制御
信号の周波数が変化する制御回路を備えている。前記整
流素子に隣接して同一半導体チップ上に形成され、通電
方向が一致して前記整流素子の両端にベースとエミッタ
とがそれぞれ接続された第2トランジスタと、前記第2
トランジスタのコレクタに直列接続されて、コレクタ電
流に応じて電圧信号を発生させる抵抗と、前記第2トラ
ンジスタのコレクタの前記電圧信号によって前記整流素
子に流れる電流の大きさを判別し、前記判別の結果に応
じて高負荷の場合に前記制御信号の周波数を高くし低負
荷の場合に前記制御信号の周波数を低くする前記出力電
流信号を出力する電流判別回路を備えている。
【0032】本発明のDC/DCコンバータにおいて
は、温度特性に影響されずに前記出力電流が前記整流素
子に流れる電流で近似され、従って、低負荷の場合と高
負荷の場合が自動的に判別され、無調整で前記制御信号
の周波数が切り替わる。つまり、負荷変動がある場合で
も出力電流の最大値で設計をする必要がなく回路部品が
小型にできる。また、前記出力電流の検出と整流作用が
同一の前記整流素子で行われるので回路部品が増えな
い。従って、温度特性に影響されない動作、小型部品の
使用、及び無調整という点から、半導体集積回路に適し
ている。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の発明の実施の形態
について図面を参照して説明する。 (第1の発明の実施の形態)図1(a)は、第1の発明
の実施の形態に係るDC/DCコンバータの回路構成を
示す図である。
【0034】まず、第1の発明の実施の形態の回路構成
を説明する。一端に直流電圧Vinを入力されたコイル
L1の他端と、第1トランジスタQ1のコレクタが接続
されている。前記第1トランジスタQ1のエミッタと可
変抵抗回路104の一端とが接続されている。前記第1
トランジスタQ1のコレクタと可変抵抗回路104の他
端との間に、ダイードD1とコンデンサC1とからなる
整流回路が直列に接続されている。整流回路の出力が本
発明の実施の形態の出力端子となる。前記可変抵抗回路
104の他端はグランドGNDに接続されている。ま
た、前記可変抵抗回路104は、抵抗R6とMOSトラ
ンジスタQ4の並列接続となっている。前記出力端子の
出力電圧Voutが制御回路101に入力され、制御回
路の出力である制御信号は第1トランジスタQ1のベー
スに供給される。
【0035】出力電流検知回路105の一部となるPN
P型の第3トランジスタQ2は、コンデンサC1の一端
(正極側)と出力端子Voutとの接続点とダイオード
D1との間に挿入されている。つまり、前記第3トラン
ジスタQ2のエミッタと前記ダイオードD1の陰極とが
接続されている。また、前記第3トランジスタQ2のベ
ースはコレクタと共に前記コンデンサC1の一端(正極
側)と出力端子Voutとの接続点に接続されている。
前記出力電流検知回路105の出力である出力電流信号
は前記可変抵抗回路104の一部のMOSトランジスタ
Q4のゲートに供給されている。
【0036】本発明の実施の形態の可変抵抗回路104
は、アナログスイッチによって近時的なショートと抵抗
R6とを切り換える回路であったが、複数の抵抗を切り
替える回路でもよい。また、前記抵抗の挿入未挿入、ま
たはボリウムで抵抗値を設定してもよい。この場合、出
力電流検知回路105が必要ない。
【0037】次に、本発明の実施の形態のDC/DCコ
ンバータの回路動作について説明する。コイルL1とコ
ンデンサC1とコレクタとが接続された第1トランジス
タQ1のオン状態、オフ状態の繰り返しによって直流電
圧Vinが昇圧され、及び、ダイオードD1とコンデン
サC1とによって整流される。その整流後の直流電圧V
outが出力端子に出力される。
【0038】上記の出力端子の出力電圧Voutは制御
回路101に入力される。制御回路101が第1トラン
ジスタQ1のオン状態、オフ状態を制御し、出力電圧V
outを一定にする。第1トランジスタQ1のベース
に、図1(b)に示すような方形波102である制御回
路101の出力信号が供給される。
【0039】一方、上記の出力端子Voutに接続され
た出力電流検知回路105が出力電流Ioutを近似的
に検出する。(以下、単に出力電流Ioutと記す)こ
の出力電流Ioutと第2トランジスタQ3のコレクタ
の電圧が対応している。例えば出力電流値I1が第2ト
ランジスタQ3のコレクタ電圧V1に対応している。そ
の電圧V1はコンパレータCOMP1の基準電圧V1に
なっている。そして、出力電流Ioutの値が前記電流
値I1より大きい場合は、前記出力電流信号はハイレベ
ルになる。前記出力電流値が前記電流値I1より小さい
場合は、前記出力電流信号はローレベルになる。
【0040】出力電流信号がハイレベルの時にMOSト
ランジスタQ4はオン状態になり、可変抵抗回路104
は近時的にショートとなる。出力電流信号がローレベル
の時にMOSトランジスタQ4はオフ状態になり、可変
抵抗回路104は抵抗R6となる。つまり、出力電流値
が電流値I1より大きい場合は可変抵抗回路の抵抗値が
小さくなり、出力電流値が電流値I1より小さい場合は
可変抵抗回路の抵抗値が大きくなる。
【0041】MOSトランジスタQ4がオフ状態になる
と、コイルL1及び第1トランジスタQ1に流れる電流
が抵抗R6で制限されるので、図1(c)に示すように
スパイクノイズ106が小さくなる。尚、通常、最大出
力電流が出力される時に、可変抵抗回路104がショー
ト状態になるように上記の電流値I1が設定される。
【0042】次に、出力電流検知回路105について説
明する。出力電流検知用の第3トランジスタQ2は四つ
のエミッタ端子が一つに接続されている。また、第3ト
ランジスタQ2のコレクタとベースとが接続され、ダイ
オードとして動作する。第3トランジスタQ2のエミッ
タはダイオードD1の陰極に接続され、同じくベースが
出力端子に接続されている。また、この第3トランジス
タは一つでも複数でもよい。第3トランジスタのエミッ
タの面積が第2トランジスタのエミッタの面積より広く
形成されていてもよい。
【0043】第2トランジスタQ3は、前記第3トラン
ジスタQ2と同一半導体チップ上に隣接して形成された
PNP型トランジスタである。前記第3トランジスタQ
2のベースと第2トランジスタQ3のベースとが接続さ
れ、前記第3トランジスタQ2のエミッタと第2トラン
ジスタQ3のエミッタとが接続されている。つまり、前
記第3トランジスタQ2と第3トラジスタQ3の構成は
カレントミラー回路となっている。
【0044】第2トランジスタQ3のコレクタ電流に応
じて電圧信号が発生するように、そのコレクタに直列に
抵抗R1が接続されている。第2トランジスタQ3のコ
レクタの電圧が電流判別回路を通して出力電流信号とし
て出力される。
【0045】電流判別回路は、入力である前記第2トラ
ンジスタQ3のコレクタの電圧を2値化するコンパレー
タCOMP1と、前記コンパレータCOMP1の出力の
タイミングを調整する遅延回路107とからなる。この
遅延回路107はコンデンサと抵抗とインバータとから
なり、その出力が出力電流信号となる。
【0046】次に動作について説明する。第2トランジ
スタQ3のコレクタと第3トランジスタQ2のコレクタ
との電流値の比は1:4となる。この比は1:4に限ら
ず、第3トランジスタの数、そのエミッタの数、また
は、その面積比によって決まる値である。以下、この比
を1:nとして説明する。
【0047】前述のように前記電流値I1が基準電圧V
1に対応する。前記出力電流が前記電流値I1より大き
い場合は、前記第2トランジスタQ3のコレクタ電圧は
基準電圧V1より大きくなり、COMP1の出力はハイ
レベルになる。つまり、出力電流信号はハイレベルとな
る。同様に前記電流値I1より出力電流が小さい場合出
力電流信号はローレベルとなる。
【0048】本発明の実施の形態において、第3トラン
ジスタQ2と第2トランジスタQ3とが同じ半導体チッ
プ上に作られ、特性が揃っていて、しかも熱結合が密で
あるので、温度の違いによる誤検出が起こらない。従っ
て、1/nと前記抵抗R1の積を比例定数として、前記
出力電流値に比較的正確に比例した電圧信号が第2トラ
ンジスタのコレクタ電圧信号となる。
【0049】また、抵抗R1に流れる電流値は、出力電
流値の1/nになっているので、nを大きな値に選べば
消費電力を小さくすることができる。この場合でもR1
の抵抗値を大きな値に選べば出力電流Ioutの変化は
大きな電圧の変化となる。
【0050】また、上述のように第2トランジスタQ3
のコレクタの電圧信号のダイナミックレンジはDC/D
Cコンバータの出力電圧VoutとグランドGNDとの
間に比較的大きく設定される。従って、精度が低いコン
パレータ及びコンパレータ基準電圧V1を用いて、出力
電流を精度良く判別できる。 (第2の発明の実施の形態)図2(a)に、第2の発明
の実施の形態のDC/DCコンバータの回路構成を示
す。第1の発明の実施の形態と基本的な構成及び動作は
同じである。
【0051】第2の発明の実施の形態の回路構成につい
ては、入力の直流電圧VinとグランドGNDとの間
に、コイルL1と第1トランジスタQ1が直列に接続さ
れている。第1トランジスタのコレクタとグランドGN
D(エミッタに接続されている)との間にダイオードD
1とコンデンサC1とからなる整流回路が直列に接続さ
れている。第3トランジスタQ2(電流検知回路105
の一部)が出力端子とコンデンサC1との接続点とダイ
オードD1との間に接続されている。出力電圧Vout
は制御回路101によって一定に制御される。
【0052】第1の発明の実施の形態と異なる点は、可
変抵抗回路が無い点と、第1トランジスタQ1のベース
とエミッタとの間に可変容量回路108が接続されてい
る点である。可変容量回路108はコンデンサC3とM
OSトランジスタQ4との直列接続から成る。前記出力
電流検知回路105から出力電流信号がMOSトランジ
スタQ4のゲートに供給される。
【0053】出力検知回路105の回路構成について
は、第1の発明の実施の形態の場合のコンパレータCO
MP1の入力端子の極性と入力信号との対応が逆になっ
ており、その他は同じ構成となっている。つまり、コン
パレータCOMP1のマイナス端子に第2トランジスタ
のコレクタが接続され、同じくプラス端子に基準電圧V
1が接続されている。
【0054】第2の発明の実施の形態の可変容量回路1
08は、アナログスイッチによって複数のコンデンサを
切り換える回路にしてもよい。また、前記コンデンサの
挿入未挿入、またはバリコンで容量値を設定してもよ
い。この場合、出力電流検知回路105が必要ない。
【0055】出力電流検知回路105の動作について
は、前述のように電流値I1が基準電圧V1に対応し、
第1の発明の実施の形態の場合とは逆に、電流値I1よ
り出力電流値が大きい時出力電流信号はローレベルにな
り、出力電流値が小さい時は出力電流信号はハイレベル
になる。例えば、ローレベルはグランドレベルとし、ハ
イレベルはVoutとし、エンハンスメント型nチャネ
ルMOSトランジスタQ4を用いる。
【0056】可変容量回路108の動作については、上
記の出力電流に応じた出力電流信号によって、出力電流
が電流値I1より大きい場合にMOSトランジスタQ4
がオフ状態になりコンデンサC3の一端が開放される。
出力電流が電流値I1より小さい場合は、MOSトラン
ジスタQ4がオン状態にされてコンデンサC3が第1ト
ランジスタQ1のベース、エミッタ間に接続される。
【0057】出力電流が前記I1より小さい場合、可変
容量回路108の容量が大きくなり、図2(b)に示す
ように第1トランジスタQ1のベースに供給される制御
信号109の立上がり立下がりが制限される。従って、
ダイオードD1、コイルL1、及びコンデンサC1に流
れる過渡電流が小さくなるため、図2(c)に示すよう
に出力電圧に重畳されるスパイクノイズ110が小さく
なる。
【0058】第1及び第2の発明の実施の形態において
は、例えば負荷が図5中の電流値Iaでスパイクノイズ
を小さくする必要がある場合に、電流値Iaより大きい
例えば図5中の電流値Ibが負荷である場合の回路部品
を用いる。従来においては電流値Ibより大きい例えば
図5中の電流値Icが負荷である場合の回路部品を用い
ていたので、本発明の実施の形態の方が回路部品の大き
さを小さくできる。従って、製品の仕様に影響を与える
ような回路部品の変更を避けることが可能となる。
【0059】また、この場合、上記の電流値I1を電流
値Iaより大きく電流値Ibより小さい値に設定してお
くと、負荷Iaでスパイクノイズが小さいという条件と
負荷Ibという条件とが自動的に判別され、無調整で切
り替わる。つまり、スパイクノイズ等の負荷条件が異な
る同種類の製品に応じて設計をし直し、または、別な回
路部品を用いる必要がない。従って、温度特性に影響さ
れない動作、小型部品の使用、及び無調整という点か
ら、半導体集積回路に適している。
【0060】また、第1及び第2の発明の実施の形態の
MOSトランジスタQ4のゲートの入力を外部入力にし
てもよい。この場合は、負荷Iaという条件と、負荷I
aでスパイクノイズが小さいという条件とを区別する場
合に適している。 (第3の発明の実施の形態)図3(a)に、第3の発明
の実施の形態のDC/DCコンバータの回路構成を示
す。第1の発明の実施の形態と基本的な構成及び動作は
同じである。
【0061】第3の発明の実施の形態の回路構成につい
ては、入力の直流電圧VinとグランドGNDとの間
に、コイルL1と第1トランジスタQ1が直列に接続さ
れている。第1トランジスタのコレクタとグランドGN
Dとの間にダイオードD1とコンデンサC1とからなる
整流回路が直列に接続されている。コンデンサC1と出
力端子との接続点とダイオードD1との間に出力電流検
知回路112が接続されている。出力電圧Voutは制
御回路111によって一定に制御される。
【0062】第1、第2の発明の実施の形態と異なる点
は、出力電流検知回路112の出力電流信号が制御回路
111に入力されて制御回路111から出力される制御
信号の周波数fが変化する点である。制御回路111の
抵抗とコンデンサからなる発振回路において、それぞれ
抵抗R4〜R9とMOSトランジスタQ4〜Q9の直列
接続6組とコンデンサC2とを並列に接続した回路で発
振周波数fの時定数が決まる。
【0063】また、第3の発明の実施の形態の出力電流
検知回路112が第1、第2の発明の実施の形態の出力
電流検知回路105と異なる点は、電流判別回路の状態
数が7という点である。第3の発明の実施の形態の前記
電流判別回路はコンパレータが6個からなり、前記時定
数を決める抵抗R4〜R9の数6個に対応していて、7
状態となっている。
【0064】コンデンサを複数設けて切り換えることに
よって、時定数を変化させてもよい。また、発振回路の
時定数を変化させるのではなく、供給する電圧を切り換
えて発振周波数を変化させてもよい。
【0065】次に、動作について説明する。第3の発明
の実施の形態のDC/DCコンバータの制御回路111
は、この回路定数の最大出力電流より前記出力電流の値
が大きい場合に、その程度に応じて時定数が小さくなる
ように時定数設定用の抵抗R4〜R8を切り換えて発振
周波数を高くしている。また、出力電流が元の値になっ
た場合は、時定数をもとに戻す。尚、R4〜R9のすべ
てを開放にするのは第1トランジスタQ1のベースに制
御信号を供給しない場合である。
【0066】上記のように出力電流が大きい場合、抵抗
R1に流れる電流が増加し、第2トランジスタQ3のコ
レクタの電圧が高くなり、基準電圧V6を越える。基準
電圧は、V6、V5、…、V1の順で大きい。従って、
コンパレータCOMP6〜COMP1の出力がすべてハ
イレベルになる。この場合を状態6とする。順次出力電
流が小さくなるに従って、状態5、状態4、…、状態0
とする。状態5から状態0に対応して、第2トランジス
タQ3のコレクタ電圧が低くなり、コンパレータCOM
P6からCOMP1へ出力が順次ローレベルになる。状
態0ではすべてのコンパレータCOMP6〜COMP1
の出力がローレベルになる。
【0067】出力電圧Voutが設計値より小さくなっ
た時は、コンパレータCOMP7の出力がローレベル
(状態0)になる。従って、出力電圧Voutが設計値
より小さくなった場合及び状態6の場合は、ANDゲー
トG4〜9の出力がすべてハイレベルになり、抵抗R4
〜R9がすべて並列に接続された抵抗値(以下、並列抵
抗値R4〜R9と記す)とコンデンサC2とによる小さ
い時定数になる。
【0068】以下同様に状態5の場合は、コンパレータ
COMP1〜COMP5がハイレベルで、コンパレータ
COMP6がローレベルとなる。コンパレータCOMP
7がローレベルの場合に、抵抗R5〜9が並列になり、
制御信号の周波数fは並列抵抗値R5〜R9とコンデン
サC2との時定数の周波数になる。この場合の時定数は
状態6の時定数より大きい。状態4から状態1になるに
従い、時定数は大きくなる。
【0069】上記抵抗R4〜R9は同じ抵抗値でよく、
この時、状態1から状態6に至るに従い状態1の周波数
の整数倍に高くなる。本発明の実施の形態においては、
制御回路111の周波数fを増加させた場合、最大出力
電流値が増加する。例えば出力電流と出力電圧の実線2
03の特性は、周波数を3倍にすると実線204の特性
になる。実験によると、最大出力電流は60%程度増加
する。そこで、負荷が時間的に変化する場合でも制御信
号の周波数を制御することによって、最大出力電流は負
荷より大きい値となる。例えば、負荷の時間変動の最大
値が電流値Idであり、それ以外の時、負荷が電流値I
cであると仮定する。この場合、最大出力電流がIcで
ある図5中の実線203の特性となるように設計してお
き、最大出力電流がIdに増加した時は図5中の実線2
04の特性となるように、周波数をfから例えば3倍の
faに増加させる。従って、負荷が電流値Icの時、ま
たは電流値Idの時のそれぞれの条件でほぼ最良な効率
となっている。また、電池を入力電源とした場合、同じ
負荷ならば従来より電池の寿命が長くなる。
【0070】また、負荷の時間変動の最大値が電流値I
dであっても、コイルL1、コンデンサC1に最大出力
電流Icの時のものを用いることができる。従って、従
来よりコイルL1、コンデンサC1の大きさを小さくす
ることが可能となる。また、特殊なコイルを汎用のコイ
ルに置き換えることも可能となる。
【0071】図5において、ある温度、コイルL1、コ
ンデンサC1、周波数fの時出力電流と出力電圧の関係
が実線203の特性であるとすると、温度が上昇した時
は例えば同じく実線202の特性に変化する。つまり、
温度上昇によって最大出力電流が小さくなる。
【0072】この場合も、本発明の実施の形態において
は、最大出力電流Icに設計しておき、出力電流が減少
したことを検出して周波数を高くするので、結局、出力
電流は電流値Icに保たれる。従って、上記のような温
度による変化を考慮してマージンの大きい設計をする必
要があった従来より、コイルL1やコンデンサC1の小
型化が可能となる。
【0073】また、上記判別回路において、前記コンパ
レータCOMP1〜COMP6の出力の後に、複雑なパ
ターンに対応して前記状態を切り替える論理回路を挿入
してもよい。また、イネーブル、または切り替え信号を
外部から入力してもよい。
【0074】第1〜第3の発明の実施の形態の出力電流
検知回路105、112の挿入箇所(つまり、前記第3
トランジスタQ2の挿入箇所)は上記の箇所に限らな
い。前記ダイオードD1の陰極と前記コンデンサC1の
一端(正極側)との接続点と前記第3トランジスタQ2
のエミッタを接続し、ベースを出力端子に接続してもよ
い。また、コイルL1と第1トランジスタQ1のコレク
タとの接続点と前記第3トランジスタQ2のエミッタと
を接続し、前記ダイオードD1の陽極と前記第3トラン
ジスタQ2のベースとを接続してもよい。
【0075】第1〜第3の発明の実施の形態の特徴をま
とめると、第1、第2の発明の実施の形態に係るDC/
DCコンバータ回路については、出力電流大の時は電流
能力大を重視し、出力電流小の時はスパイクノイズ特性
を重視するような動作と言える。一方、第3の発明の実
施の形態については、制御信号周波数を可変させて出力
電流が変化しても常に近似的に最良の変換効率を得ると
言える。従って、第1〜第3の発明の実施の形態を組み
合わせて複雑な条件に対応させることができる。また、
第1、第2の発明の実施の形態の組み合わせ、または、
第1、第3の発明の実施の形態の組み合わせ、または、
第2、第3の発明の実施の形態の組み合わせでもよい。
【0076】例えば、負荷が電流値Icの時、コイルL
1、コンデンサC1の回路定数及び出力電流値を変えず
にスパイクノイズを小さくするには、第1または第2の
発明の実施の形態と第3の発明の実施の形態とを組み合
わせて次のようにする。第3の発明の実施の形態の制御
回路の発振部の抵抗を並列に接続して(容量を小さくし
てもよい)発振周波数を高くし(例えば整数倍)、か
つ、第1の発明の実施の形態の可変抵抗回路の抵抗値を
大きくまたは第2の発明の実施の形態の可変容量回路の
容量値を大きくする。
【0077】尚、第1〜第3のいずれの発明の実施の形
態においても、出力電流検知回路105、112の状態
数は一つでも複数でもよい。また、遅延回路107はな
くてもよい。また、本発明の実施の形態に係るDC/D
Cコンバータは、高出力電流が要求されるDC/DCコ
ンバータにも適用される。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、下記のDC/DCコンバータを提供できる。 (a)製品毎の異なる負荷条件に対して回路設計の変更
不要で無調整で適合し、部品の小型化、集積化に適した
DC/DCコンバータ。 (b)負荷の変化に対して効率悪化せず集積化に適した
DC/DCコンバータ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明の実施の形態に係るDC/
DCコンバータについて説明するための図。
【図2】本発明の第2の発明の実施の形態に係るDC/
DCコンバータについて説明するための図。
【図3】本発明の第3の発明の実施の形態に係るDC/
DCコンバータについて説明するための図。
【図4】従来技術の一例に係るDC/DCコンバータに
ついて説明するための図。
【図5】従来及び本発明のDC/DCコンバータの一特
性を表す図。
【符号の説明】
L1…コイル(インダクタンス)、D1…ダイオード、
C1…コンデンサ、Q1…第1トランジスタ、Q2…第
3トランジスタ、Q3…第2トランジスタ、R1…抵
抗、COMP1、COMP2、COMP3、COMP
4、COMP5、COMP6、COMP7…コンパレー
タ、V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7…コン
パレータ基準電圧、101、111…DC/DCコンバ
ータの制御回路、104…可変抵抗回路、105、11
2…出力電流検知回路、108…可変容量回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に直流電圧を入力されたコイルと、 前記コイルの他端にコレクタが接続された第1トランジ
    スタと、 前記第1トランジスタのエミッタに一端が接続された可
    変抵抗回路と、 前記第1トランジスタのコレクタと前記可変抵抗回路の
    他端との間に直列に接続された整流素子とコンデンサと
    からなり、整流された直流電圧を出力端子に供給する整
    流回路と、 前記出力端子の出力電圧が入力され、制御信号を前記第
    1トランジスタのベースに供給し、前記出力電圧を一定
    電圧に制御する制御回路とを備え、 低負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵抗値を大きくし高
    負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵抗値を小さくするこ
    と、 を特徴とするDC/DCコンバータ回路。
  2. 【請求項2】前記整流素子に隣接して同一半導体チップ
    上に形成され、通電方向が一致して前記整流素子の両端
    にベースとエミッタとがそれぞれ接続された第2トラン
    ジスタと、 前記第2トランジスタのコレクタに直列接続されて、コ
    レクタ電流に応じて電圧信号を発生させる抵抗と、 前記第2トランジスタのコレクタの前記電圧信号によっ
    て前記整流素子に流れる電流の大きさを判別し、前記判
    別の結果に応じて低負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵
    抗値を大きくし高負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵抗
    値を小さくする出力電流信号を出力する電流判別回路と
    を備えたこと、 を特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ回
    路。
  3. 【請求項3】前記整流素子と前記出力端子との間、また
    は前記コイルと前記第1トランジスタのコレクタとの接
    続点と前記整流素子との間に接続されて前記出力電流を
    検出して判別し、低負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵
    抗値を大きくし高負荷の場合に前記可変抵抗回路の抵抗
    値を小さくする出力電流信号を前記可変抵抗回路に供給
    する出力電流検知回路を備えたこと、 を特徴とする請求項1記載のDC/DCコンバータ回
    路。
  4. 【請求項4】前記制御回路、前記可変抵抗回路、及び前
    記出力電流検知回路の少なくとも一つを単一の半導体チ
    ップ上に形成することを特徴とする請求項3記載のDC
    /DCコンバータ回路。
  5. 【請求項5】一端に直流電圧を入力されたコイルと、 前記コイルの他端にコレクタが接続された第1トランジ
    スタと、 前記第1トランジスタのコレクタとエミッタとの間に直
    列に接続された整流素子とコンデンサとからなり、整流
    された直流電圧を出力端子に供給する整流回路と、 前記出力端子の出力電圧が入力され、制御信号を前記第
    1トランジスタのベースに供給し、前記出力電圧を一定
    に制御する制御回路と、 前記第1トランジスタのベースとエミッタに並列に接続
    された可変容量回路とを備え、 低負荷の場合に前記可変容量回路の容量値を大きくし高
    負荷の場合に前記可変容量回路の容量値を小さくするこ
    と、 を特徴とするDC/DCコンバータ回路。
  6. 【請求項6】前記整流素子に隣接して同一半導体チップ
    上に形成され、通電方向が一致して前記整流素子の両端
    にベースとエミッタとがそれぞれ接続された第2トラン
    ジスタと、 前記第2トランジスタのコレクタに直列接続されて、コ
    レクタ電流に応じて電圧信号を発生させる抵抗と、 前記第2トランジスタのコレクタの前記電圧信号によっ
    て前記整流素子に流れる電流の大きさを判別し、前記判
    別の結果に応じて低負荷の場合に前記可変容量回路の容
    量値を大きくし高負荷の場合に前記可変容量回路の容量
    値を小さくする出力電流信号を出力する電流検知回路と
    を備えたこと、 を特徴とする請求項5記載のDC/DCコンバータ回
    路。
  7. 【請求項7】前記整流素子と前記出力端子との間、また
    は前記コイルと前記第1トランジスタのコレクタとの接
    続点と前記整流素子との間に接続されて前記出力電流を
    検出して判別し、低負荷の場合に前記可変容量回路の容
    量値を大きくし高負荷の場合に前記可変容量回路の容量
    値を小さくする出力電流信号を前記可変容量回路に供給
    する出力電流検知回路を備えたこと、 を特徴とする請求項5記載のDC/DCコンバータ回
    路。
  8. 【請求項8】前記制御回路、前記可変容量回路、及び前
    記出力電流検知回路の少なくとも一つを単一の半導体チ
    ップ上に形成することを特徴とする請求項7記載のDC
    /DCコンバータ回路。
  9. 【請求項9】一端に直流電圧を入力されたコイルと、 前記コイルの他端にコレクタが接続された第1トランジ
    スタと、 前記第1トランジスタのコレクタとエミッタとの間に直
    列に接続された整流素子とコンデンサとからなり、整流
    された直流電圧を出力端子に供給する整流回路と、 前記出力端子の出力電圧が入力され、制御信号を前記第
    1トランジスタのベースに供給し、前記出力電圧を一定
    に制御し、出力電流信号に応じて前記制御信号の周波数
    が変化する制御回路と、 前記整流素子と前記出力端子との間、または前記コイル
    と前記第1トランジスタのコレクタとの接続点と前記整
    流素子との間のいずれか一つに直列に接続されて前記出
    力電流を検出して判別し、前記判別の結果に応じて高負
    荷の場合に前記制御信号の周波数を高くし低負荷の場合
    に前記制御信号の周波数を低くする前記出力電流信号を
    前記制御回路に供給する出力電流検知回路とを備えたこ
    と、 を特徴とするDC/DCコンバータ回路。
  10. 【請求項10】前記高負荷の場合に、前記出力電流信号
    によって前記制御回路が前記制御信号の周波数を整数倍
    に高くすること、 を特徴とする請求項9記載のDC/DCコンバータ回
    路。
  11. 【請求項11】前記制御回路、及び前記出力電流検知回
    路の少なくとも一つを単一の半導体チップ素子上に形成
    することを特徴とする請求項9記載のDC/DCコンバ
    ータ回路。
  12. 【請求項12】前記電流検知回路において、 前記整流素子と前記出力端子との間、または前記コイル
    と前記第1トランジスタのコレクタとの接続点と前記整
    流素子との間のいずれか一つに、通電方向が一致してエ
    ミッタとベースとがそれぞれ接続された一以上の第3ト
    ランジスタと、 前記第3トランジスタに隣接して同一半導体チップ上に
    形成され、前記第3トランジスタのエミッタにエミッタ
    が接続され、前記第2のトランジスタのベースにベース
    が接続された第2トランジスタと、 前記第2トランジスタのコレクタに直列接続されて、コ
    レクタ電流に応じて電圧信号を発生させる抵抗と、 前記第2トランジスタのコレクタの前記電圧信号によっ
    て前記第3トランジスタに流れる電流の大きさを判別
    し、前記判別の結果によって前記出力電流信号を出力す
    る電流判別回路を備えたこと、 を特徴とする請求項3、請求項4、請求項7ないし請求
    項11いずれか一つの項に記載のDC/DCコンバータ
    回路。
  13. 【請求項13】一端に直流電圧を入力されたコイルと、 前記コイルの他端にコレクタが接続された第1トランジ
    スタと、 前記第1トランジスタのコレクタとエミッタとの間に直
    列に接続された整流素子とコンデンサとからなり、整流
    された直流電圧を出力端子に供給する整流回路と、 前記出力端子の出力電圧が入力され、制御信号を前記第
    1トランジスタのベースに供給し、前記出力電圧を一定
    に制御し、出力電流信号に応じて前記制御信号の周波数
    が変化する制御回路と、 前記整流素子に隣接して同一半導体チップ上に形成さ
    れ、通電方向が一致して前記整流素子の両端にベースと
    エミッタとがそれぞれ接続された第2トランジスタと、 前記第2トランジスタのコレクタに直列接続されて、コ
    レクタ電流に応じて電圧信号を発生させる抵抗と、 前記第2トランジスタのコレクタの前記電圧信号によっ
    て前記整流素子に流れる電流の大きさを判別し、前記判
    別の結果に応じて高負荷の場合に前記制御信号の周波数
    を高くし低負荷の場合に前記制御信号の周波数を低くす
    る前記出力電流信号を出力する電流判別回路とを備えた
    こと、 を特徴とするDC/DCコンバータ回路。
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