JPH0982158A - 電力供給装置 - Google Patents

電力供給装置

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Publication number
JPH0982158A
JPH0982158A JP7237236A JP23723695A JPH0982158A JP H0982158 A JPH0982158 A JP H0982158A JP 7237236 A JP7237236 A JP 7237236A JP 23723695 A JP23723695 A JP 23723695A JP H0982158 A JPH0982158 A JP H0982158A
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JP
Japan
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power
low
voltage
tower
steel tower
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Application number
JP7237236A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shibata
博司 柴田
Takashi Ohashi
隆 大橋
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄塔搭載機器を動作させるために必要な電力
を安定的にしかも構成を簡易にして経済的に得ることが
できる電力供給装置を提供する。 【解決手段】 鉄塔の支持アーム14には懸垂碍子11
よりなる碍子連12を介して送電線15が支持される。
懸垂碍子11の円筒部にはコンデンサが収容され、各コ
ンデンサは接続線22により直列接続されている。接続
線22の一端は送電線15に接続され、他端は鉄塔に接
続されている。一次分圧取出し線30は接地側の接続線
22より引き出され、一次分圧が取り出される。一次分
圧による電力は二次分圧器31によりさらに低電力の電
力が取得される。この低電力は直流変換回路32により
直流電力とされ、電流パルス回路または電圧パルス回路
34によりパルス電力とされ、そのパルス電力により鉄
塔上の航空標識灯18が点滅動作される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、鉄塔上に搭載
されて点滅する航空標識灯などの鉄塔搭載機器等を駆動
させるための電力供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来のこの種の電力供給装置として
は、鉄塔の最上部に架設された架空接地線の一部を絶縁
化し、その絶縁されている架空接地線と送電線との間の
漂遊静電容量に誘起される電圧(静電誘導電圧)を利用
した装置が知られている。また、所定電圧の配電線を所
望の鉄塔まで直接引き延ばすことも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 ところが、前者の従
来構成においては、架空接地線の絶縁部分と送電線との
間の漂遊静電容量が例えば絶縁区間の長さを1kmと仮定
しても、約0.01μFという極めて小さなものであ
り、活用できる電力が極めて小さくなり、鉄塔搭載機器
の出力が大幅に制約される。このため、航空標識灯等を
駆動するために必要な0.5〜1.0kWの電力を安定し
て得ることは困難であった。
【0004】また、後者の従来構成においては、山の中
の鉄塔付近に配電線路がない場合、遠方の配電線路から
配電線を引き延ばさなければならず、そのための工事が
大掛かりになる上に、経済的負担が大きいという問題が
あった。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、鉄塔搭載機器を駆動するために必要な電
力を安定的に、しかも構成を簡易にして経済的に得るこ
とができる電力供給装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成する
ために、請求項1に記載の電力供給装置の発明では、鉄
塔等の支持アームに碍子を介して電線を支持するととも
に、前記碍子または鉄塔に低電力取得手段を備え、その
低電力取得手段によって電線により供給される送電電力
に基づいて低電力を取り出し、取り出された低電力を鉄
塔搭載機器に供給して鉄塔搭載機器を駆動させるもので
ある。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記低電力取得手段により取り出さ
れた交流の低電力を交直変換手段により直流に変換し、
その直流の低電力を鉄塔搭載機器に供給して鉄塔搭載機
器を駆動させるものである。
【0008】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記交直変換手段からの直流の低電
力を電流パルス回路または電圧パルス回路によりパルス
電力とし、そのパルス電力を鉄塔搭載機器に供給して鉄
塔搭載機器を駆動させるものである。
【0009】請求項4に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記低電力取得手段は、電圧分担に
基づくものまたは変圧に基づくものである。請求項5に
記載の発明では、請求項1〜4のいずれかに記載の発明
において、前記電圧分担に基づくものは、コンデンサま
たは電気抵抗体によるものである。
【0010】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の発明において、前記鉄塔搭載機器は航空標識灯であ
る。請求項7に記載の発明では、請求項1〜6のいずれ
かに記載の発明において、前記低電力取得手段と並列
に、停電時に鉄塔搭載機器を駆動させる電源としての蓄
電池を接続したものである。
【0011】従って、請求項1に記載の電力供給装置に
おいては、低電力取得手段によって電線により供給され
る送電電力に基づいて低電力として取り出される。その
低電力は鉄塔搭載機器に供給され、鉄塔搭載機器が動作
される。このため、鉄塔搭載機器を動作させるために必
要な電力を電線より安定的に得ることができる。
【0012】請求項2に記載の電力供給装置において
は、低電力取得手段を介して低電力として取り出された
交流の低電力が交直変換手段により直流に変換される。
その直流の低電力は鉄塔搭載機器に供給され、鉄塔搭載
機器が動作される。
【0013】請求項3に記載の電力供給装置において
は、交直変換手段により変換された直流電力が航空標識
灯などの鉄塔搭載機器に供給されて鉄塔搭載機器が点滅
動作される。
【0014】請求項4に記載の電力供給装置において
は、低電力取得手段として、電圧分担に基づいてまたは
変圧に基づいて所定の低電力が得られる。請求項5に記
載の電力供給装置においては、コンデンサまたは電気抵
抗体により電圧分担が行われ、所定の低電力が得られ
る。
【0015】請求項6に記載の電力供給装置において
は、鉄塔搭載機器としての航空標識灯に低電力が供給さ
れ、所定の光度で点滅動作される。請求項7に記載の電
力供給装置においては、低電力取得手段と並列に蓄電池
が接続され、その蓄電池の電力により停電時においても
鉄塔搭載機器が動作される。
【0016】
【発明の実施の形態】 以下、この発明を具体化した第
1実施形態を、図1〜5に基づいて説明する。図5に示
すように、懸垂碍子11を上下に複数連ねた碍子連12
は鉄塔の塔体13の支持アーム14に支持されている。
送電線15はこの碍子連12の下部に吊下支持され、所
定電圧で送電電力を負荷側まで供給する。アークホーン
16,17は碍子連12の上下両端に互いに対向するよ
うに設けられ、両アークホーン16,17間に保護ギャ
ップGが形成されている。航空標識灯18は塔体13の
上端および中間に取付けられ、点滅により航空機に塔体
13の存在を認識させる。
【0017】図3に示すように、複数のコンデンサ19
は各懸垂碍子11の笠部20に設けられた円筒部21内
に収容保持され、接続線22により互いに直列に接続さ
れる。この接続線22の一端は送電線15に接続され、
他端は塔体13を介して接地されている。図4に示すよ
うに、コンデンサ19は懸垂碍子11の磁器製の円筒部
21内において、多数枚の誘電体23が積層されて構成
されている。この誘電体23としては、セラミックス、
マイカ、油または有機樹脂を含浸した紙などが使用され
る。また、円筒部21内は大気圧以上の絶縁性ガス、例
えば六フッ化硫黄(SF6 )ガスが充填されている。
【0018】このコンデンサ19の電気的な接続構成を
説明すると、上部電極24は円筒部21端面に低融点ガ
ラス等で封着され、弾性導通電極50を介してコンデン
サ19の上面に接合されている。この上部電極24は導
電板25を介してキャップ金具26に接続されている。
下部電極27はコンデンサ19の下面に接合され、リー
ド線28を介してピン金具29に接続されている。
【0019】このコンデンサ19により一次分圧器が構
成されている。送電線15による送電電圧が分圧され
る。一次分圧取出し線30は接地側(鉄塔側)における
懸垂碍子11間の接続線22より引き出され、交流の低
電力が取り出される。
【0020】複数のコンデンサ19の全静電容量(Σ
C)に対する取出し線30より接地側のコンデンサ19
の静電容量(Cd)の比(Cd/ΣC=S)に応じて送
電電圧(V/31/2 )より低い電圧(V/31/2 /S)
と電流(近似的にωΣCV/3 1/2 )が得られ、これら
電圧と電流の積から電力を得ることができる。このよう
なコンデンサ19を使用すれば、電力損失を少なくして
低電力を得ることができ、取得できる電力は前記静電容
量の比(S)に応じて定めることができる。
【0021】図1に示すように、二次分圧器31は前記
碍子連12と同様に図示しないコンデンサが直列接続さ
れて構成され、入力側に接続された取出し線30の一次
電圧が分圧されて二次分圧として出力する。この二次分
圧は航空標識灯18などの100〜200Vの比較的低
電圧で動作する鉄塔搭載機器を駆動させるため、一次分
圧比は送電電圧に対して4分の1から500分の1の範
囲であることが好ましい。
【0022】例えば、懸垂碍子11を5個上下に連結し
て碍子連12とし、一次分圧する例を示すと、懸垂碍子
11単体の静電容量C=40000(pF)、公称送電
電圧を66(kV)とする。碍子連12全体の静電容量
は、ΣC=40000/5=8000(pF)となる。
碍子連12全体に流れる電流(Ic)と、一次分圧とし
ての電圧V1 と、最大取り出し可能無効電力Pとは次の
ようになる。
【0023】Ic=ωΣCV/31/2 但し、ω=2πf、f=60Hzとする。 Ic=2π×60×8000×10-12 ×66×103
/31/2 (A) ≒120mA V1 =66×103 ×1/5 ≒8(kV) P=Ic×V1 =960(VA) これに一次分圧側から見た入力インピーダンス(抵抗負
荷インピーダンスを主とする)Zrが1/ωC(≒66
kΩ)と近似するような変圧比40/1〜80/1の変
圧器回路と抵抗負荷を接続しても、ほぼ600Wの有効
電力を取り出すことができる。
【0024】交直変換手段としての直流変換回路32
は、サイリスタやダイオードを備え、二次分圧器31の
出力側に接続されて二次分圧器31からの低圧の交流を
直流に変換する。蓄電池33は二次分圧器31と並列に
接続され、停電時のバックアップ用に使用される。電流
パルス回路または電圧パルス回路34は、図示しないコ
ンデンサと抵抗を接続して構成され、直流変換回路32
において変換された直流電力から図2に示すようなパル
ス電力を発生させる。このパルス電力の出力の最大値
(波高値)を出力の平均値の2倍以上とするのが好まし
い。また、パルス回数は、航空標識灯18に要求される
点滅回数を考慮して10回/分以上とするのが望まし
い。
【0025】前記一次分圧器、二次分圧器31、直流変
換回路32および電流パルス回路または電圧パルス回路
34により低電力取得手段が構成されている。前記航空
標識灯18は電流パルス回路又は電圧パルス回路34に
接続され、その回路34からのパルス電力により点滅す
る。この航空標識灯18は塔体13の高さが150m以
上の場合には高光度用、塔体13の高さが90〜150
mの場合には中光度用、塔体13の高さが60〜90m
の場合には低光度用のものが使用される。高光度用の航
空標識灯18の光度は約10000カンデラ、中光度用
の航空標識灯18の光度は約1600カンデラ、低光度
用の航空標識灯18の光度は約100カンデラである。
また、各塔体13には複数の航空標識灯18を備えるこ
とが必要である。
【0026】さて、航空標識灯18へパルス電力を供給
する場合、図1に示すように、まず懸垂碍子11内のコ
ンデンサ19よりなる一次分圧器によって、送電線15
の送電電圧より低い電力が得られる。この一次分圧が二
次分圧器31により二次分圧され、さらに低い電力が得
られる。この交流電力は直流変換回路32により直流電
力に変換される。この直流電力は電流パルス回路または
電圧パルス回路34によりパルス電力に変換され、この
パルス電力によって航空標識灯18が所定光度で点滅す
る。
【0027】以上説明したように、この第1実施形態に
よれば、次のような利点を有する。 (1) 低電力取得手段により送電線15によって供給され
る送電電力から所定の低電力が得られ、この低電力で航
空標識灯18などの鉄塔搭載機器を動作させることがで
きる。従って、鉄塔搭載機器を動作させるために必要な
低電力を送電線15より安定的に得ることができる。 (2) 従来のように低電力を得るために配電線を長距離に
わたって引き延ばす必要がなく、その鉄塔において低電
力取得手段を構成できることから、構成を簡易にして経
済的にすることができる。 (3) 低電力取得手段を介して取り出された交流の低電力
が交直変換手段により直流に変換される。このため、そ
の直流の低電力により直流により動作する鉄塔搭載機器
を容易に駆動させることができる。 (4) 直流変換回路32からの直流の低電力が電流パルス
回路または電圧パルス回路34によりパルス電力が得ら
れる。従って、そのパルス電力により航空標識灯18を
点滅させることができる。 (5) 低電力取得手段としてのコンデンサ19による電圧
分担に基づき、電力損失を少なくして低電力を容易に得
ることができる。 (6) 送電線15から得られる低電力により、鉄塔搭載機
器としての航空標識灯18を充分に動作させることがで
きる。 (7) 蓄電池33により、停電時においても航空標識灯1
8に電力を供給でき、航空標識灯18を常に動作させる
ことができる。
【0028】
【発明の他の実施の形態】次に、この発明を具体化した
第2実施形態について、図6に基づいて説明する。
【0029】この実施形態においては、分圧器としての
碍子を長幹碍子35としたものである。すなわち、コン
デンサ19などの分圧素子36はFRP(ガラス繊維強
化樹脂)製の絶縁筒37内に積層して収容され、互いに
電気的に接続されている。課電側電極38は絶縁筒37
の一端に係合され、端部の分圧素子36と弾性電極52
を介して電気的に接続されるとともに、図示しない送電
線15に電気的に接続されている。接地側電極39は絶
縁筒37の他端に係合され、端部の分圧素子36と弾性
電極52を介して電気的に接続されるとともに、図示し
ない鉄塔に接続されている。
【0030】分圧された電力の取出し線40は、積層さ
れた分圧素子36のうち一端側の分圧素子36に接続さ
れ、所定の小電力を取り出す。ゴム製の絶縁被覆41は
絶縁筒37の外周を覆うようにモールド形成されてい
る。放圧口42は絶縁筒37に所定間隔をおいて複数個
設けられ、分圧素子36に過大電流が流れて分圧素子3
6破損したときの放圧を容易にする。
【0031】そして、送電線15からの高電力を分圧素
子36により分圧して取出し線40から低電力として取
り出すことができる。この実施形態によれば、複数の分
圧素子36を絶縁筒37内に収容して両電極38,39
に電気的に接続すればよいので、構成を簡易にして、製
作を容易にすることができる。
【0032】次に、この発明を具体化した第3実施形態
について、図7に基づいて説明する。この実施形態にお
いては、分圧器、変圧器などの低電力取得装置を塔体1
3の支持アーム14に吊下支持したものである。すなわ
ち、上部ヨーク43は塔体13の支持アーム14に固定
され、この上部ヨーク43の両端に懸垂碍子連44が吊
下支持される。下部ヨーク45は両懸垂碍子連44の下
端に連結され、その下部ヨーク45に送電線15が支持
される。低電力取得装置46は、上部ヨーク43の下面
に取着され、その下端と下部ヨーク45との間には支持
部材47が介装されている。
【0033】低電力取得装置46は金属容器または絶縁
材料による容器内にコンデンサなどの分圧要素を内蔵し
て構成されている。支持部材47は碍管内にリード線を
挿通させるリード取り出しブッシングまたは分圧要素を
内蔵したリード取り出しブッシングにより構成される。
【0034】そして、送電線15からの高電力を低電力
取得装置46により分圧して低電力として取り出すこと
ができる。この実施形態においては、送電線15を支持
する2連懸垂碍子装置を利用して両懸垂碍子連44間の
空間に低電力取得装置46を配置することができ、既存
の装置に容易に設置することができる。
【0035】次に、この発明を具体化した第4実施形態
について、図8に基づいて説明する。この実施形態で
は、懸垂碍子装置を塔体13に設けられた上下の支持ア
ーム14間に支持し、その懸垂碍子装置内に低電力取得
装置46を装設した、いわゆるタイダウン式のものであ
る。すなわち、碍子連48は塔体13の支持アーム14
に吊下支持され、その下端に送電線15を支持する。2
連懸垂碍子装置は送電線15とその下方の支持アーム1
4との間に介装される。上部ヨーク43は送電線15に
吊下され、その両端には懸垂碍子連44が支持されてい
る。下部ヨーク45は両懸垂碍子連44に支持され、そ
の下端が下方の支持アーム14に連結されている。
【0036】分圧器、変圧器などの低電力取得装置46
は、下部ヨーク45上に載置固定され、その低電力取得
装置46と上部ヨーク43との間には支持部材47が介
装されている。
【0037】そして、送電線15からの高電力を低電力
取得装置46により分圧して低電力として取り出すこと
ができる。この実施形態においては、懸垂碍子装置が上
下の支持アーム14間に連結されていることから、風に
よる送電線15の揺れが防止される。このため、送電線
15が塔体13に近づくおそれがなく、塔体13の支持
アーム14を短くすることができ、部材の節約を図るこ
とができる。
【0038】次に、この発明を具体化した第5実施形態
について、図9に基づいて説明する。上部ヨーク43は
鉄塔の塔体13の支持アーム14にUクレビス53を介
して支持されている。懸垂碍子11を上下に連ねた一対
の第1および第2碍子連54,55は上部ヨーク43の
両側に吊下支持されている。連結体56は両碍子連5
4,55の中間部に連結され、その中央には切離し機構
57が設けられている。この切離し機構57としては、
電圧電流特性が非直線性を有し所定値よりも過大な雷撃
電流により爆発破壊する限流素子を用いる機構、電気的
信号によって火薬を爆発させる機構、過大な雷撃電流に
よって溶断するヒューズを用いる機構などが採用され
る。第1分圧碍子連58は第1碍子連54の上部に設け
られ、各懸垂碍子11の笠部20に設けられた円筒部2
1には分圧素子としてのコンデンサ19が収容されてい
る。各懸垂碍子11のコンデンサ19は接続線22によ
り直列に接続されている。第1通常碍子連59は第1碍
子連54の下部に設けられている。
【0039】第2通常碍子連60は第2碍子連55の上
部に設けられている。第2分圧碍子連61は第2碍子連
55の下部に設けられ、各懸垂碍子11の笠部20に設
けられた円筒部21にはコンデンサ19が収容されてい
る。各懸垂碍子11のコンデンサ19は接続線22によ
り直列に接続されている。下部ヨーク45は両碍子連5
4,55の下端に支持されている。送電線15はこの下
部ヨーク45に吊下支持され、所定電圧で送電電力を負
荷側まで供給する。
【0040】第1分圧碍子連58の接続線22と第2分
圧碍子連61の接続線22とは連結体56を介して接続
されるとともに、その下端は下部ヨーク45を介して送
電線15に接続され、上端は上部ヨーク43、Uクレビ
ス53、支持アーム14を介して塔体13に接続されて
いる。一次分圧の取出し線30は第1分圧碍子連58の
接地側(塔体側)の接続線22に接続され、分圧された
電圧により交流の小電力が取り出される。
【0041】さて、送電線15による電圧はコンデンサ
19が収容された第1分圧碍子連58と第2分圧碍子連
61によって分圧される。そして、所定電圧に分圧され
た小電力が取出し線30により取り出され、この小電力
が航空標識灯18へ供給され、航空標識灯18が所定光
度で点滅動作する。
【0042】また、塔体13が雷撃を受けて雷撃電流が
コンデンサ19にその動作限界以上流れ、コンデンサ1
9が損傷を受けた場合、送電電圧が地絡状態となって連
結体56の切離し機構57が動作する。すなわち、切離
し機構57が動作して切り離されると、連結体56は両
碍子連54,55側の連結部を中心に回動して切離し機
構57の部分で両碍子連54,55が切り離され、電気
的接続が絶たれる。このため、分圧碍子連58,61が
破損して短絡しても装置全体としては絶縁状態が保持さ
れることから、永久地絡状態に至ることはなく、事故後
の再送電も可能となる。
【0043】なお、この発明は、次のように変更して具
体化することも可能である。 (a)第2実施形態において、分圧素子36から電力取
出し線40を直接取り出す構成に代えて、図9に示すよ
うに、中間電極49を介し、分圧素子36を中間電極4
9に接続し、その中間電極49を電力取出し線40に接
続する構成を採用すること。この場合、中間電極49の
周囲にバンド金具51を装着して締付固定する。 (b)前記実施形態の懸垂碍子11や長幹碍子を、送電
線15などの荷重を支持しない場合には、円錐台状をな
す碍管を用いること。 (c)各実施形態における分圧の手段として、空芯もし
くは有芯の巻線を備えた変圧器を用いること。 (d)前記実施形態のコンデンサに代えて、コイルを用
いた抵抗器を使用すること。 (e)低電力取得手段として、送電線15に対し電磁誘
導や静電誘導を利用して低電力を得る構成とすること。 (f)鉄塔搭載機器等として、塔体13上の付属機器や
制御回路、さらには鉄塔で用いる工事電源に使用するこ
と。 (g)前記実施形態における直流変換回路32を省略し
て交流の低電力を取得したり、直流変換回路32により
直流に変換した後さらに交流に変換して交流の低電力を
取得したりすること。 (h)鉄塔等として変電所の鉄構等を使用すること。 (i)前記各実施形態の碍子連12に並列に避雷碍子を
装着して、電力供給装置に避雷機能をもたせるように構
成すること。このようにすれば、背の高い構築物である
鉄塔に過大な雷撃電流が侵入した場合にも、その雷撃電
流を通過させるとともに、その後の送電電流による続流
を遮断することができる。
【0044】また、前記実施形態より把握される技術的
思想について、以下に説明する。 (1)前記低電力取得手段は、碍子の笠部に設けた筒状
部内に収容されたコンデンサまたは抵抗器により構成さ
れる請求項1に記載の電力供給装置。この構成によれ
ば、送電線を支持する碍子を利用して低電力を得ること
ができる。 (2)前記低電力取得手段は、段階的に分圧されるもの
である請求項1に記載の電力供給装置。この構成によ
り、送電線の高電圧を順次低圧にして、低電力を確実に
得ることができる。 (3)前記碍子を複数連ねて碍子連とし、その碍子連を
2連に並列配置し、両碍子連の中間部を連結体で連結す
るとともに、一方の碍子連には連結体より接地側の碍子
に分圧素子を収容し、他方の碍子連には連結体より課電
側の碍子に分圧素子を収容し、両碍子連の分圧素子を連
結体を介して電気的に接続した請求項1に記載の電圧供
給装置。このように構成すれば、分圧素子が破損して短
絡しても装置全体としては絶縁状態が保持され、永久地
絡状態を防止して事故後の再送電を可能にできる。 (4)鉄塔の支持アームに吊下支持され、送電線を支持
する碍子であって、送電線で送電される電力より低電力
を得るための低電力取得手段を内蔵した碍子。このよう
に構成すれば、送電線の支持機能と絶縁機能と低電力の
取得とを兼ね備えることができる。
【0045】
【発明の効果】 この発明は、以上のように構成されて
いるため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の
発明によれば、低電力取得手段により送電線から低電力
を取り出してその低電力により鉄塔搭載機器を容易に動
作させることができる。従って、鉄塔搭載機器を動作さ
せるために必要な電力を送電線より安定的にしかも構成
を簡易にして経済的に得ることができる。
【0046】請求項2に記載の発明によれば、交流の低
電力が交直変換手段により直流に変換され、その直流の
低電力により直流で駆動する鉄塔搭載機器を動作させる
ことができる。
【0047】請求項3に記載の発明によれば、直流の低
電力が電流パルス回路または電圧パルス回路によりパル
ス電力とされ、そのパルス電力により鉄塔搭載機器を点
滅駆動させることができる。
【0048】請求項4に記載の発明によれば、低電力取
得手段として、電圧分担に基づいてまたは変圧に基づい
て所定の低電力を得ることができる。請求項5に記載の
発明によれば、コンデンサまたは電気抵抗体により電圧
分担が行われ、所望の低電力を得ることができる。
【0049】請求項6に記載の発明によれば、鉄塔搭載
機器としての航空標識灯に低電力を供給して航空標識灯
を安定した状態で動作させることができる。請求項7に
記載の発明によれば、蓄電池の電力により停電時におい
ても鉄塔搭載機器に電力を供給でき、鉄塔搭載機器を常
に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態における電力供給装置を示す電
気回路図。
【図2】 パルス回路により得られるパルス波を示すグ
ラフ。
【図3】 鉄塔の支持アームに吊下支持された懸垂碍子
連を示す正面図。
【図4】 コンデンサを組込んだ懸垂碍子を示す部分破
断正面図。
【図5】 航空標識灯などを備えた鉄塔を示す正面図。
【図6】 第2実施形態の長幹碍子を示す断面図。
【図7】 第3実施形態における鉄塔上の分圧装置を示
す側面図。
【図8】 第4実施形態における鉄塔上の分圧装置を示
す側面図。
【図9】 第5実施形態の2連の碍子装置を示す正面
図。
【図10】 この発明の別例の分圧取り出し電極を示す
部分断面図。
【符号の説明】
11…懸垂碍子、12…碍子連、13…塔体、14…支
持アーム、15…送電線、18…鉄塔搭載機器としての
航空表示灯、32…交直変換手段としての直流変換回
路、33…蓄電池、34…電流パルス回路または電圧パ
ルス回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄塔等の支持アームに碍子を介して電線
    を支持するとともに、前記碍子または鉄塔に低電力取得
    手段を備え、その低電力取得手段によって電線により供
    給される送電電力に基づいて低電力を取り出し、取り出
    された低電力を鉄塔搭載機器に供給して鉄塔搭載機器を
    駆動させる電力供給装置。
  2. 【請求項2】 前記低電力取得手段により取り出された
    交流の低電力を交直変換手段により直流に変換し、その
    直流の低電力を鉄塔搭載機器に供給して鉄塔搭載機器を
    駆動させる請求項1に記載の電力供給装置。
  3. 【請求項3】 前記交直変換手段からの直流の低電力を
    電流パルス回路または電圧パルス回路によりパルス電力
    とし、そのパルス電力を鉄塔搭載機器に供給して鉄塔搭
    載機器を駆動させる請求項2に記載の電力供給装置。
  4. 【請求項4】 前記低電力取得手段は、電圧分担に基づ
    くものまたは変圧に基づくものである請求項1〜3のい
    ずれかに記載の電力供給装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧分担に基づくものは、コンデン
    サまたは電気抵抗体によるものである請求項4に記載の
    電力供給装置。
  6. 【請求項6】 前記鉄塔搭載機器は航空標識灯である請
    求項1〜5のいずれかに記載の電力供給装置。
  7. 【請求項7】 前記低電力取得手段と並列に、停電時に
    鉄塔搭載機器を駆動させる電源としての蓄電池を接続し
    た請求項1〜6のいずれかに記載の電力供給装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102290161A (zh) * 2011-06-13 2011-12-21 广州市迈克林电力有限公司 构架式支柱复合绝缘子
US9319002B2 (en) 2012-09-25 2016-04-19 Hitachi Kokusai Electric Inc. Distortion compensation circuit and transmission device using distortion compensation circuit and high-frequency power amplifier

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CN102290161A (zh) * 2011-06-13 2011-12-21 广州市迈克林电力有限公司 构架式支柱复合绝缘子
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