JPH0979407A - ドライスーツ用給気バルブ - Google Patents

ドライスーツ用給気バルブ

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JPH0979407A
JPH0979407A JP23640995A JP23640995A JPH0979407A JP H0979407 A JPH0979407 A JP H0979407A JP 23640995 A JP23640995 A JP 23640995A JP 23640995 A JP23640995 A JP 23640995A JP H0979407 A JPH0979407 A JP H0979407A
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dry suit
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中でのドライスーツ内への圧力エアの給気
操作を自動的に行うことのできるドライスーツ用給気バ
ルブを提供すること。 【解決手段】 本体10内にドライスーツ内へ連通する
ように設けられ、エアタンクの圧力空気を通過させるエ
ア通路34と、圧力空気の供給方向へ付勢されることで
エア通路34を閉塞し、圧力空気の供給方向への付勢力
に抗して移動することでエア通路34を開口する蓋体3
2と、蓋体32を圧力空気の供給方向へ付勢する内部ス
プリング36と、エア通路34とドライスーツ内の空間
を含む内部45と、外部46とを気密画成すると共に、
内部45が外部46より低圧になった際には内部45側
へ変形し、圧力空気をドライスーツ内へ自動的に供給す
るよう蓋体32を内部スプリング36の付勢力に抗して
移動させるダイアフラム42とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライスーツ用給
気バルブに関する。従来、防水潜水服(ドライスーツ)
においては、潜水深度が増加するにつれてドライスーツ
内の空気が圧縮されて内部の体の各部が圧迫されるのを
防止すべく、ドライスーツ内に呼吸用エアタンクから必
要に応じてエアを入れるための給気バルブが取り付けら
れている。このバルブは、潜水者自身によって操作さ
れ、圧迫を感じない程度にエアを入れていた。
【0002】
【従来の技術】図7に、従来のドライスーツ用給気バル
ブを示す。100は自動車の空気タイヤ用バルブであ
り、本体102内に固定されており、ドライスーツ内へ
連通するように設けられ、エアタンクの圧力空気を通過
させるエア通路と、内部スプリングによって圧力空気の
供給方向へ付勢されることで前記エア通路を閉塞し、そ
の内部スプリングの付勢力に抗して移動することで前記
エア通路を開口する蓋体とを有する。また、この空気タ
イヤ用バルブには、蓋体に一端側が固定されると共に前
記エア通路を貫通して他端側が内部側へ突出したピン部
材104を備えている。そのピン部材104が、可動部
材106の矢印方向の移動で可動柱108を介して押圧
されることによって、蓋体が内部スプリングの付勢力に
抗して移動してエア通路が開口する。これにより、エア
通路は流路110を介してドライスーツの内部と連通
し、エアタンクより圧力空気がドライスーツ内に供給さ
れるのである。なお、ドライスーツ内部の空気圧を調整
するには、上記のドライスーツ用給気バルブの他に、潜
水具内部に滞留した空気を排気する排気バルブが用いら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ドライスーツ用の給気バルブでは、潜水深度の変化によ
って、圧力エアの給気操作をその都度手動で繰り返さね
ばならず、潜水時の操作として煩雑なものであった。ま
た、排気バルブはオートバルブが普及しているのに対
し、圧力エアの給気操作のみが手動として残っており、
これに使用する適切な自動給気バルブが開発されていな
かった。
【0004】そこで、本発明の目的は、水中でのドライ
スーツ内への圧力エアの給気操作を自動的に行うことの
できるドライスーツ用給気バルブを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明は、
エアタンクから潜水用のドライスーツ内へ圧力空気を供
給するために、該ドライスーツに取り付けられると共
に、エアホースを介してエアタンクに連結されるドライ
スーツ用吸気バルブにおいて、本体内にドライスーツ内
へ連通するように設けられ、エアタンクの圧力空気を通
過させるエア通路と、圧力空気の供給方向へ付勢される
ことで前記エア通路を閉塞し、圧力空気の供給方向への
付勢力に抗して移動することで前記エア通路を開口する
蓋体と、前記蓋体を圧力空気の供給方向へ付勢する内部
スプリングと、前記エア通路とドライスーツ内の空間を
含む内部と、外部とを気密画成すると共に、内部が外部
より低圧になった際には内部側へ変形し、圧力空気をド
ライスーツ内へ自動的に供給するよう前記蓋体を前記内
部スプリングの付勢力に抗して移動させるダイアフラム
とを具備する。
【0006】また、前記ダイアフラムを外部から内部方
向へ付勢して前記内部スプリングの付勢力に対抗するよ
うに配され、ダイアフラムを挟んで内部スプリングの付
勢力との間でバランスをとる付勢手段とを具備すること
で、バルブの感度を好適に設定でき、信頼性を向上でき
る。
【0007】また、前記付勢手段が前記ダイアフラムの
外面に一端が当接するように配設されたコイルスプリン
グからなる外部スプリングであることで、内部スプリン
グ、ダイアフラムおよび外部スプリングを直列的に配す
ることができ、両者間の付勢力のバランスを好適に取る
ことが可能であると共に、機構のコンパクト化を図るこ
とが可能である。
【0008】また、前記外部スプリングの付勢力を調整
できるように、外部スプリングが弾装されるダイアフラ
ムの外面側との間隔を調整可能なスプリングの調整機構
を設けたことで、バルブの感度を容易且つ好適に調整で
きる。
【0009】また、前記スプリングの調整機構は、本体
に対してねじの作用で往復動可能に設けられたスプリン
グ押さえを備え、該スプリング押さえを移動させるため
のねじを回転させるダイヤル機構に、クリック機構が用
いられていることで、ダイヤル機構で外部スプリングの
付勢力を好適に調整できると共に、クリック機構によっ
て不用意に調整が狂うことを防止できる。
【0010】また、前記エア通路、蓋体および内部スプ
リングからなるバルブ機構は、前記エア通路が管状部材
によって設けられ、前記蓋体の前記管状部材の一端縁に
当接してエア通路を開閉する当接面が気密部材で設けら
れ、該蓋体に一端側が固定されると共に前記管状部材を
貫通して他端側が管状部材の他端縁から突出したピン部
材を備え、該ピン部材と管状部材の内壁の間に内部スプ
リングが弾装されて成る空気タイヤ用バルブであること
で、コンパクトで信頼性を向上できる。
【0011】また、手動でエアタンクの圧力空気をドラ
イスーツ内に供給することができるように、手動で押し
込むことにより前記ダイアフラムを変形させると共に、
前記内部スプリングの付勢力に抗して前記蓋体を前記圧
力空気の供給方向と反対方向へ移動させて前記エア通路
を開口させる手動給気ボタンを備えることで、自動給気
と合わせてドライスーツ内の空気圧を手動で好適に調整
できる。
【0012】また、本体内に前記エア通路に連なり、ド
ライスーツ内へ圧力空気を供給する第1流路と、ドライ
スーツ内に連通してダイアフラムの内面に面する空間へ
圧力空気を導くための第2流路を別々に設けたことで、
ダイアフラムに作用する動圧を抑えることができ、信頼
性を向上できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下には本発明に係る好適な実施
例について図面を参照して詳述する。 (第1実施例)図1は本発明にかかるドライスーツ用給
気バルブの一実施例(第1実施例)を示す断面図であ
り、給気バルブが閉じた状態を示す。また、図2は第1
実施例の平面図である。10は本体であり、エアタンク
(図示せず)から潜水用のドライスーツ内へ圧力空気を
供給するために、ドライスーツに取り付けられる。固定
リング12とバックキャップ14とで、ドライスーツに
設けられた孔の縁部16を挟むことで取り付けられる。
バックキャップ14は固定リング12に螺合しており、
締め付けることで前記縁部16を挟む。また、固定リン
グ12およびバックキャップ14は、前記縁部16の生
地に接する面に形成された同心円状の突条部18によっ
て、縁部16に水密状態に固定される。固定リング12
には、本体10の給気本体部20が回転可能に装着され
ている。給気本体部20のフランジ部20aと、金属材
で形成された本体プレート22の間に、固定リング12
の内周に設けたられた内周フランジ部12aが挟まれて
おり、給気本体部20が回転できる。本体プレート22
は給気本体部20にねじ23で固定されている。24は
O−リングであり、固定リング12と給気本体部20と
の間を気密している。
【0014】上記給気本体部20は、エアタンクにエア
ホース25を介して連結される。26はエアホースの取
付カプラであり、給気本体部20に螺合して固定され、
0−リング28で気密されている。この取付カプラ26
の内部に自動車の空気タイヤ用バルブ30が螺合して固
定されている。空気タイヤ用バルブは、価格・信頼性共
に実績のある市販のバルブを使用すればよい。空気タイ
ヤ用バルブ30は、本体10内にドライスーツ内へ連通
するように設けられ、エアタンクの圧力空気を通過させ
るエア通路と、圧力空気の供給方向へ付勢されることで
前記エア通路を閉塞し、圧力空気の供給方向への付勢力
に抗して移動することで前記エア通路を開口する蓋体3
2と、前記蓋体を圧力空気の供給方向へ付勢する内部ス
プリングとを備える。例えば、図3(原理図)に示すよ
うにエア通路34、蓋体32および内部スプリング36
が設けられている。エア通路34が管状部材38によっ
て設けられている。蓋体32の管状部材38の一端縁3
8aに当接してエア通路34を開閉する当接面が気密部
材(例えばゴム材)で設けられている。
【0015】また、蓋体32に一端側が固定されると共
に管状部材38を貫通して他端側が管状部材38の他端
縁38bから突出したピン部材40を備える。ピン部材
40には大径に形成された頭部40aが形成されてい
る。ピン部材40の中途部に形成された大径部40bと
管状部材38の内壁40cの間に内部スプリング36が
弾装されている。従って、常時は内部スプリング36の
付勢力によって蓋体32がエア通路34を閉塞し、ピン
部材40を押圧することで蓋体32がエア通路34を開
口し、圧力空気をドライスーツ内に導入できる。図3で
は、押圧力Fによって、ピン部材40を内部スプリング
36の付勢力に抗して移動させた状態を示している。押
圧力Fが作用しない場合は、蓋体32が一端縁38aに
当接され、頭部40が所定以上突出することを防止して
いる。なお、図1には頭部40aが最も突出した状態を
示している。
【0016】42はダイアフラムであって、エア通路3
4とドライスーツ内の空間を含む内部45と、外部46
とを気密画成する。ダイアフラム42の外周縁が、給気
本体部20に螺合するダイアフラム押さえ48によって
挟まれて固定されている。このダイアフラム42は、内
部45が外部46より低圧になった際には内部45側へ
変形し、圧力空気をドライスーツ内へ供給するよう蓋体
32を内部スプリングの付勢力に抗して移動させる。本
実施例では、ダイアフラム42が、空気タイヤ用バルブ
30との間に往復動可能に配されたスライダ50を介
し、ピン部材40を押圧できる。スライダ50は、空気
タイヤ用バルブ30とダイアフラムとの間を直線的に連
通する連絡路52内を往復動する。このスライダの中途
部には、連絡路52の内径より小径の円板状の仕切り部
50aが形成されている。この仕切り部50aによっ
て、空気タイヤ用バルブ30から導入される圧力空気の
動圧が、ダイアフラム42に影響することを防止する。
また、連絡路52の内径と仕切り部50aの間の隙間に
よって、空気は流通可能であり、ダイアフラム42の内
面に面する空間へ圧力空気を間接的に導くことができ
る。ダイアフラム42の内面側であって、スライダ50
に当接する面には、金属板54が貼着されて補強されて
いる。金属板54としてはステンレススチール板を用い
ることができる。そして、金属板54は、例えば、ゴム
状弾性体であるシリコーンゴム等から形成されるダイア
フラム42と接着或いはモールドによって一体的に設け
られればよい。
【0017】56は第1流路であり、エア通路に連な
り、ドライスーツ内へ圧力空気を供給する通路として、
本体10内で連絡路52とドライスーツの内部45との
間を開口している。また、58は第2流路であり、ドラ
イスーツ内に連通してダイアフラム42の内面に面する
空間へ圧力空気を間接的に導く通路として、ダイアフラ
ム42の内面に面する空間45aとドライスーツの内部
45との間を開口している。第1流路56と第2流路5
8を別途設けたのは、空気タイヤ用バルブ30より吹き
出したエアによって一時的に本体10の内圧がドライス
ーツ内圧より上昇し、そのためダイアフラム42が外部
側へ戻され、圧力空気の供給を正常にできない場合が生
じるのを防ぐためである。
【0018】60は調整ダイヤルであり、ダイアフラム
押さえ48の外周面に設けられた凸部であるクリック爪
49に、内周面に形成された凹部60aが係合可能に、
且つ回転自在に配されている。調整ダイヤル60の弾性
によって、クリック爪49に対して凹部60aがクリッ
ク作用を生じ、不用意に回転して調整が狂うことを防止
している。この調整ダイヤル60の内底部には、先端側
が雄ねじ部62aに形成された調整ねじ軸62が、後端
部でねじによって固定されている。調整ねじ軸62の中
途部に形成された鍔部62bが、ダイヤフラム押さえ4
8の内底部48aに突き当てられ、調整ダイヤル60が
外部46へ離脱しないように設けられている。
【0019】また、調整ダイヤル60は、ダイヤフラム
押さえ48の底孔48bに調整ねじ軸62の後端側62
cが挿入されており、軸線方向に往復動可能に配されて
いる。従って、この調整ダイヤル60を押し込むと、ダ
イアフラム42に当接して、そのダイアフラム42を外
部46から内部45方向へ変形させ、その金属板54が
貼着された中央部を移動させることができる。これによ
り、ダイアフラム42に当接しているスライダ50も移
動され、空気タイヤ用バルブ30のピン部材40が、内
部スプリング36の付勢力に抗して移動させられ、蓋体
32がエア通路34を開口する。従って、調整ダイヤル
60は、内部スプリング36の付勢力に抗して蓋体32
をエアの供給方向と反対方向へ移動させてエア通路34
を開口するための手動給気ボタンとしても作用する。
【0020】64は外部スプリングであり、前記内部ス
プリング36の付勢力に対抗するように配され、ダイア
フラム42を挟んで内部スプリング36の付勢力との間
でバランスをとる付勢手段の一例である。この外部スプ
リング64は、ダイアフラム42の外面に一端が当接す
るように配設されたコイルスプリングである。66はス
プリング押さえであり、ダイアフラム押さえ48の内面
に前記調整ダイヤル60の軸線と平行に設けられた直動
ガイド48cに沿って往復動可能にガイドされると共
に、前記調整ねじ軸62の先端側の雄ねじ部62aに螺
合している。すなわち、このスプリング押さえ66は、
直動ガイド48cにガイドされているので回転不能状態
にあり、調整ねじ軸62が固定された調整ダイヤル60
と共に回転することで、軸線方向に往復動される。従っ
て、このスプリング押さえ66は、外部スプリング64
の付勢力を調整できるように、外部スプリング64が弾
装されるダイアフラム42の外面側との間隔を調整可能
なスプリングの調整機構として作用する。
【0021】以上の構成からなるため、ダイアフラム4
2には、内部スプリング36および外部スプリング64
の双方で予圧を与えられた状態にある。これは、空気タ
イヤ用バルブ30を作動させるためにピン部材40を押
すときの作動力が大きく、適当なドライスーツ内外圧差
での動作を確保するためには大きな断面積のダイアフラ
ム42が必要になるが、これを小さなダイアフラム42
で補うためと共に、姿勢や体格等による、適正なドライ
スーツ内外圧差を各潜水者が、調整ダイヤル60を回す
ことで、バネ圧を可変できるようにしたものである。す
なわち、前述したように、スプリング押さえ66が前後
に移動できるため、外部スプリング64はその圧縮長を
変えられ、ダイアフラム42にかかる予圧が可変され
る。これにより、ドライスーツ用給気バルブの給気を開
始する差圧(感度)を調整して設定できる。なお、意図
的に給気したいときは、調整ダイヤル60を押すこと
で、圧力空気をドライスーツ内へ給気できる。この構成
によって、小型化が可能であり、安価で信頼性の高いド
ライスーツ用給気バルブを提供できる。ところで、内部
スプリング36の付勢力を小さく設定した場合、或いは
ダイアフラム42の径を大きく設定することができて受
圧面積を広くとれる場合は、小さな内外圧差で作動させ
ることができるため、外部スプリング64で予圧を与え
なくてもよい。
【0022】調整ダイヤル60、ダイアフラム押さえ4
8およびスプリング押さえ66の各部材には、孔67、
68、69が開口されており、外部46とダイアフラム
42の外面が面する空間46aとが連通している。これ
らの孔67、68、68は、ダイビング中に水が、容易
に外部46からダイアフラム42の外面が面する空間4
6aへ進入できる程度に開口していればよい。
【0023】図1の状態のようにスプリング押さえ66
とダイアフラム42の外面との間隔を最大に開いた際
に、それ以上、スプリング押さえ66が調整ねじ軸62
に重なり合って、相互に破壊してしまうことを防止する
ストッパ機構が設けられている。そのストッパ機構の構
成は図5に示すように、両者の対抗面に突起部70、7
2が設けられており、その突起部70、72同士が当接
することで調整ねじ軸62の回転が停止されて、相互に
干渉することを防止している。
【0024】(第2実施例)図6に基づいて第2実施例
について説明する。第1実施例の構成と同一の構成につ
いては、同一の符号を付して説明を省略する。第2実施
例は、第1実施例とは、機能は同一であるが、外部スプ
リングの付勢力の調整機構と手動ボタンの構成が異な
る。スプリング押さえ74は、ダイアフラム押さえ76
の内壁に設けられた突起部76aに、軸線方向に設けら
れた溝部74aが嵌合し、軸線方向へ往復動可能に配さ
れている。また、スプリング押さえ74は、ダイアフラ
ム押さえ76の外側で本体10に回転可能に且つ離脱し
ないように配された調整ダイヤル78の内周に螺合して
いる。このスプリング押さえ74と、ダイアフラム42
の外面との間には、外部スプリング64が弾装されてい
る。従って、調整ダイヤル78を回転させることによっ
て、スプリング押さえ74を移動させることができ、外
部スプリング64の付勢力を容易に調整できる。
【0025】80は押しボタンであり、ダイアフラム4
2の外面に固定され、スプリング押さえ74と調整ダイ
ヤル78の底部を貫通して外方へ突出した軸部80a
と、その軸部80a先端部に固定されたボタン部80b
とから形成されている。この押しボタン80を押し込め
ば、第1の実施例と同様にスライダ50が移動して内部
スプリング36(図3参照)の付勢力に抗してピン部材
40を押し込み、蓋体32が移動してエア通路34(図
3参照)が開口して、圧力空気をドライスーツ内に給気
できる。82はクリック爪であり、クリック係合するこ
とで、不用意に調整ダイヤル78が回転して外部スプリ
ング64の調整が狂うことを防止している。
【0026】上記実施例の各部品のうち、エアホースの
取付カプラ26、空気タイヤ用バルブ30、金属板5
4、外部スプリング64、押さえリング22およびねじ
は、金属で作られているが、他の部品は樹脂およびゴム
製であり、軽量化を図っている。なお、仕様によって
は、各部品の材質を選択的に設定できるのは勿論であ
る。以上、上記実施例では、本発明を通常のドライスー
ツに適用した場合について説明してきたが、ドライスー
ツの一形態である水中浮力調整機能付救命胴衣等の他の
潜水具に利用できることは勿論のことである。以上、本
発明の好適な実施例について種々述べてきたが、本発明
はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神を
逸脱しない範囲内でさらに多くの改変を施し得るのは勿
論のことである。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ダイアフラムの内部の
圧力が外部に比べて低くなると、ダイアフラムが内部方
向へ変形し、その変形によって、圧力空気をドライスー
ツ内へ供給するよう蓋体が内部スプリングの付勢力に抗
して移動され、エア通路が開口してドライスーツ内にエ
アタンクから圧力空気を供給できる。このように、ドラ
イスーツ内へ自動的に圧力空気を給気できるため、使用
者は従来のような煩雑な操作をすることを要しないとい
う著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドライスーツ用自動給気バルブの
第1実施例を示す断面図。
【図2】第1実施例の平面図。
【図3】空気タイヤ用バルブの原理を説明する断面図。
【図4】スライダの詳細を説明する斜視図。
【図5】回転ストッパー機構を構成する部品を分解した
状態を示す斜視図。
【図6】本発明に係るドライスーツ用自動給気バルブの
第2実施例を示す断面図。
【図7】従来技術を示す断面図。
【符号の説明】 10 本体 12 固定リング 20 給気本体部 30 空気タイヤ用バルブ 32 蓋体 34 エア通路 36 内部スプリング 40 ピン部材 42 ダイアフラム 45 内部 46 外部 48 ダイアフラム押さえ 50 スライダ 54 金属板 56 第1流路 58 第2流路 60 外部スプリング 66 スプリング押さえ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアタンクから潜水用のドライスーツ内
    へ圧力空気を供給するために、該ドライスーツに取り付
    けられると共に、エアホースを介してエアタンクに連結
    されるドライスーツ用自動吸気バルブにおいて、 本体内にドライスーツ内へ連通するように設けられ、エ
    アタンクの圧力空気を通過させるエア通路と、 圧力空気の供給方向へ付勢されることで前記エア通路を
    閉塞し、圧力空気の供給方向への付勢力に抗して移動す
    ることで前記エア通路を開口する蓋体と、 前記蓋体を圧力空気の供給方向へ付勢する内部スプリン
    グと、前記エア通路とドライスーツ内の空間を含む内部
    と、外部とを気密画成すると共に、内部が外部より低圧
    になった際には内部側へ変形し、圧力空気をドライスー
    ツ内へ自動的に供給するよう前記蓋体を前記内部スプリ
    ングの付勢力に抗して移動させるダイアフラムとを具備
    することを特徴とするドライスーツ用給気バルブ。
  2. 【請求項2】 前記ダイアフラムを外部から内部方向へ
    付勢して前記内部スプリングの付勢力に対抗するように
    配され、ダイアフラムを挟んで内部スプリングの付勢力
    との間でバランスをとる付勢手段を具備することを特徴
    とする請求項1記載のドライスーツ用給気バルブ。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段が前記ダイアフラムの外面
    に一端が当接するように配設されたコイルスプリングか
    らなる外部スプリングであることを特徴とする請求項2
    記載のドライスーツ用給気バルブ。
  4. 【請求項4】 前記外部スプリングの付勢力を調整でき
    るように、外部スプリングが弾装されるダイアフラムの
    外面側との間隔を調整可能なスプリングの調整機構を設
    けたことを特徴とする請求項3記載のドライスーツ用給
    気バルブ。
  5. 【請求項5】 前記スプリングの調整機構は、本体に対
    してねじの作用で往復動可能に設けられたスプリング押
    さえを備え、該スプリング押さえを移動させるためのね
    じを回転させるダイヤル機構に、クリック機構が用いら
    れていることを特徴とする請求項4記載のドライスーツ
    用給気バルブ。
  6. 【請求項6】 前記エア通路、蓋体および内部スプリン
    グからなるバルブ機構は、前記エア通路が管状部材によ
    って設けられ、前記蓋体の前記管状部材の一端縁に当接
    してエア通路を開閉する当接面が気密部材で設けられ、
    該蓋体に一端側が固定されると共に前記管状部材を貫通
    して他端側が管状部材の他端縁から突出したピン部材を
    備え、該ピン部材と管状部材の内壁の間に内部スプリン
    グが弾装されて成る空気タイヤ用バルブであることを特
    徴とする請求項1、2、3、4または5記載のドライス
    ーツ用給気バルブ。
  7. 【請求項7】 手動でエアタンクの圧力空気をドライス
    ーツ内に供給することができように、手動で押し込むこ
    とにより前記ダイアフラムを変形させると共に、前記内
    部スプリングの付勢力に抗して前記蓋体を前記圧力空気
    の供給方向と反対方向へ移動させて前記エア通路を開口
    させる手動給気ボタンを備えることを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5または6記載のドライスーツ用給気
    バルブ。
  8. 【請求項8】 本体内に前記エア通路に連なり、ドライ
    スーツ内へ圧力空気を供給する第1流路と、ドライスー
    ツ内に連通してダイアフラムの内面に面する空間へ圧力
    空気を導くための第2流路を別々に設けたことを特徴と
    す請求項1、2、3、4、5、6または7記載のドライ
    スーツ用自動給気バルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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