JPH0977009A - 梱包用基台及びその基台を使用した梱包方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周縁形状の異なる内容物を容易に梱包できる
手段を提供する。 【解決手段】 パレット２上にトレー３を固定し、トレ
ー３の底板６の上面に敷紙４を、周縁部を引き起こし可
能に接着し、底板６と敷紙４の間に結束バンド５を挿通
する。敷紙４上に内容物を載置し、敷紙４の周縁部を内
容物に沿って起こすと共に、結束バンド５により敷紙４
と内容物とを結束し、底面が開口した箱体を内容物に被
せ、箱体の周壁下部を底板６の周縁から立ち上がらせた
立上り壁７、８に沿わせて箱体をパレット２に包装バン
ドで固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、周縁形状が異な
る様々な内容物をその形状に対応して梱包するための基
台及びその基台を使用した梱包方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の方法により、周縁に凸凹があるシ
ート状の製品を多数積み重ねて梱包した状態を図５及び
図６に示す。積み重ねられた製品Ａは上下をパッド５１
で挟まれ、両パッド５１と結束バンド５２により結束さ
れて、木製のパレット５０上に載置されている。パレッ
ト５０には製品Ａの外周に沿って木片５３が釘止めされ
ている。製品Ａには段ボールから成る箱体５４が被せら
れ、箱体５４と製品Ａの間には詰物５５が挿入されてい
る。箱体５４はパレット５０に包装バンド５６で固定さ
れている。

【０００３】上記梱包では、周縁形状の異なる製品ごと
に専用の梱包資材を用意する必要はない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように梱包するには多大な手間を要し、コストもかかる
という問題があった。

【０００５】そこで、この発明は、周縁形状の異なる内
容物を容易に梱包できる手段を提供しようとするもので
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、底板の周囲に屈曲自在に立上り壁を連
設したトレーと、このトレーが上面に取り付けられるパ
レットと、前記トレーの底板上面に固着され、周縁部が
底板から引き起こし可能とされた厚手の敷紙と、前記底
板と敷板の間に挿通された結束バンドとから梱包用基台
を構成したのである。

【０００７】また、前記敷紙を段ボールから構成し、前
記結束バンドが延びる方向を敷紙の段目方向に交差する
方向とし、敷紙の段目方向の寸法と、その方向に対応す
る前記底板の寸法とを略一致させ、敷紙の周縁部に段目
に交差する切目を形成しておくとよい。

【０００８】前記基台を使用して梱包するには、敷紙上
に内容物を載置し、敷紙の周縁部を内容物に沿って起こ
すと共に、結束バンドにより敷紙と内容物とを結束し、
底面が開口した箱体を内容物に被せ、この箱体の周壁下
部を前記トレーの底板周縁から立ち上がらせた立上り壁
に沿わせて箱体を前記パレットに包装バンドで固定す
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。

【００１０】図１及び図２に示すように、基台１はパレ
ット２、トレー３、敷紙４及び複数の結束バンド５から
構成されている。パレット２、トレー３、敷紙４はそれ
ぞれ段ボールから成る。トレー３は、底板６の前後縁及
び両側縁にそれぞれ屈曲自在に立上り壁７、８を連設
し、立上り壁８の両側に重合片９を連設した構成とされ
ている。

【００１１】トレー３の底板６はパレット２の上面に接
着され、敷紙４は、図２に破線で示すように、周縁部か
ら間隔をおいて複数箇所で底板６の上面に接着されてい
る。ここで、敷紙４の段目方向の寸法と、その方向に対
応する底板６の寸法とは略一致している。各結束バンド
５は敷紙４と底板６の接着部間に、敷紙４の段目方向に
交差する方向に延ばして挿通され、敷紙４の段目方向に
スライド可能となっている。結束バンド５の両端部は敷
紙４の前後に突出している。敷紙４の前後縁には、段目
に交差する切目１０が形成されている。なお、切目１０
は梱包時に形成してもよい。

【００１２】上記のような基台１を使用して周縁に凸凹
を有する多数のシート状の製品Ａを梱包するには、図３
に示すように、敷紙４上に製品Ａを積み重ね、敷紙４の
周縁部を製品Ａの外周に沿って起こす。予め敷紙４に切
目１０が形成されていない場合には、この際、適宜切目
１０を入れる。切目１０を段目と交差する方向に入れる
ことにより、敷紙４の周縁部が起こしやすくなる。

【００１３】そして、最上段の製品Ａの上面に段ボール
製のシート１１を載置し、シート１１の周縁部を製品Ａ
の外周に沿って下方へ折り曲げ、結束バンド５により敷
紙４、製品Ａ及びシート１１を結束する。その後、立上
り壁７、８を起立させ、重合片９を立上り壁７の内側に
重ね合わせて、重合片９と立上り壁７とをテープで固定
する。

【００１４】次いで、図４に示すように、底面が開口し
た箱体１２を製品Ａに被せ、この箱体１２の周壁下部を
立上り壁７、８の外面に沿わせて、箱体１２をパレット
２に包装バンド１３で固定する。

【００１５】なお、上記のように敷紙４の段目方向の寸
法と、その方向に対応する底板６の寸法とを略一致させ
た場合には、輸送中などに衝撃が加わっても、敷紙４と
底板６の接着部への衝撃が緩和されるので、接着部の剥
れが防止される。

【００１６】また、パレット２として段ボール製のもの
を用いると、木製のものを使用する場合に比べて梱包体
の重量が軽くなり、運搬が容易になる。

【００１７】そのほか、内容物として周縁に凸凹を有す
るシート状の製品Ａを積み重ねたものを示したが、基台
１を使用すると、他の周縁形状のものを上記と同様の方
法により梱包することがきる。

【００１８】

【発明の効果】この発明によると、トレーを介しパレッ
トに固定された敷紙と内容物とを結束バンドにより結束
するので、パレットに木片を釘止めしたり、箱体と内容
物の間に詰物を入れたりすることなく、パレットに対す
る内容物の移動を防止することができる。

【００１９】また、トレーの立上り壁により箱体がパレ
ットに対して位置決めされるほか、箱体の周壁が補強さ
れるので、梱包体が堅固なものになり、輸送中の内容物
の破損が防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る基台の実施形態を示す分解斜視
図

【図２】同上の梱包前の状態を示す斜視図

【図３】同上の基台を使用した梱包過程を示す斜視図

【図４】同上の基台を使用した梱包状態を示す斜視図

【図５】従来の梱包状態を示す斜視図

【図６】同上のVI−VI線に沿った横断面図

【符号の説明】

１ 基台 ２ パレット ３ トレー ４ 敷紙 ５ 結束バンド ６ 底板 ７、８ 立上り壁 ９ 重合片 １０ 切目 １１ シート １２ 箱体 １３ 包装バンド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 健 松戸市胡録台188番地 レンゴー松戸寮 (72)発明者 橋爪 文彦 武蔵野市御殿山１丁目７番８号 吉祥寺ハ イム911 (72)発明者 山崎 久男 川崎市多摩区中野島５番地の２ (72)発明者 榎本 弘之 横浜市保土ケ谷区仏向町929番地 クリエ ール和田102

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底板の周囲に屈曲自在に立上り壁を連設
   したトレーと、このトレーが上面に取り付けられるパレ
   ットと、前記トレーの底板上面に固着され、周縁部が底
   板から引き起こし可能とされた厚手の敷紙と、前記底板
   と敷板の間に挿通された結束バンドとから成る梱包用基
   台。
2. 【請求項２】 前記敷紙を段ボールから構成し、前記結
   束バンドが延びる方向を敷紙の段目方向に交差する方向
   とし、敷紙の段目方向の寸法と、その方向に対応する前
   記底板の寸法とを略一致させ、敷紙の周縁部に段目に交
   差する切目を形成した請求項１に記載の梱包用基台。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２に記載の基台の敷
   紙上に内容物を載置し、敷紙の周縁部を内容物に沿って
   起こすと共に、結束バンドにより敷紙と内容物とを結束
   し、底面が開口した箱体を内容物に被せ、この箱体の周
   壁下部を前記トレーの底板周縁から立ち上がらせた立上
   り壁に沿わせて箱体を前記パレットに包装バンドで固定
   する梱包方法。