JPH0975909A - 鋼矢板護岸の水質浄化構造物 - Google Patents

鋼矢板護岸の水質浄化構造物

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JPH0975909A
JPH0975909A JP23235495A JP23235495A JPH0975909A JP H0975909 A JPH0975909 A JP H0975909A JP 23235495 A JP23235495 A JP 23235495A JP 23235495 A JP23235495 A JP 23235495A JP H0975909 A JPH0975909 A JP H0975909A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼矢板護岸の川面側に水没状態の凹凸を形成
し水質浄化を行うため設備される水質浄化構造物を提供
する。 【解決手段】 鋼矢板を連続状態に打ち込んで形成され
た護岸の川面側の上下に複数列をなす配置でスタッドボ
ルトが取付けられ、前記スタッドボルトを利用して護岸
の川面側の横方向に腹起こし状の支持枠が上下に複数段
設置され、平面形状が川面側へ突き出るように湾曲した
凸状をなし壁面の略全面に通水口が設けられている通水
枠の両端部が、上下に複数段設置された前記支持枠へ垂
直なピン連結構造によって取り付けられ、前記通水枠の
空洞内部に水質浄化材が装填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、河川の護岸が鋼
矢板を連続状態に打ち込んで形成されている場合に、同
鋼矢板護岸の川面側に水没状態の凹凸を形成し水質浄化
を行うため設備される水質浄化構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川の護岸を鋼矢板で形成し、鋼
矢板護岸の川面側に水質浄化構造物を設置する技術は、
例えば特開平3−60800号、特開平4−49307
号公報等に記載されて公知に属する。前記特開平3−6
0800号公報に開示された護岸水域の浄化設備は、鋼
矢板護岸の川面側に、取水口及びエアーリフトポンプを
設けた取水槽と、下部が前記取水槽と連通し、内部に接
触材(浄化材)を充填し、底部に散気管が設けられた曝
気槽と、上部が前記曝気槽と連通し、底部にコンベアー
式汚泥スクレーパーが設けられ、同スクレーパーの出側
に汚泥溜まりが設けられ、同汚泥溜まりの汚泥を排出す
る手段を備え、浄化水の排出口が設けられた沈殿槽とを
設置した構成とされている。
【0003】また、前記特開平4−49307号公報に
開示された護岸構造は、鋼矢板護岸よりも更に川面側
に、並列的にもう一つの鋼矢板護岸を設けてテラス護岸
部を設けた、二重締切り式階段護岸を形成し、河川水を
取り入れ浄化して再び河川に戻す浄化装置を前記テラス
護岸部に埋設した構成とされている。河川の護岸を鋼矢
板で形成し、鋼矢板護岸の川面側にブロックを取付けて
消波、魚巣を構築する技術も開示されている。
【0004】更に、前記特開平6−108481号公報
に開示された土留め工取付け用ブロックは、鋼矢板護岸
の川面側に、所謂T形鋼をブロックの幅寸と等しい間隔
で垂直方向に各々平行に配置し、同T形鋼のウエブを鋼
矢板へ連続隅肉溶接法によって接合し、かくして両隣の
T形鋼が形成するコ字形溝の中へ土留め工取付け用ブロ
ックの両端部を嵌めて落とし込む方法により設置されて
いる。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】従来の上記特開平3
−60800号、特開平4−49307号公報に開示さ
れた鋼矢板護岸の水質浄化構造物は、水質浄化の機能は
ともかくとして、水質浄化構造物の構造が複雑で、設置
の施工が簡単でなく、また、護岸の美観もあまり考慮さ
れておらず、良くない。さらに、浄化材又は浄化装置が
老朽化しても、その交換作業は至難である。
【0006】次に、特開平6−108481号公報に記
載された技術は、消波、魚巣等を目的としたもので、美
観上も悪くないが、設置の施工が困難で、水質浄化構造
物としても適当でない。即ち、仮にT形鋼の取付けを護
岸工事の事後に行うときは、水中での全面隅肉溶接とな
るから、現状の溶接技術に照らしてとうてい不可能とい
うほかない。従って、当該土留め工取付け用ブロックの
設置が予定される場所には、鋼矢板護岸の建設当時に、
該当位置の鋼矢板の片面へ予め陸上でT形鋼を溶接して
用意しておかねばならず、そうでないかぎり、護岸工事
の事後に土留め工取付け用ブロックの設置を計画し施工
することは不可能に近い。また、土留め工取付け用ブロ
ックを、T形鋼が形成するコ字形溝内へ嵌め込み設置す
るためには、クレーン等の重機を使用して吊り込むこと
が必要である。従って、土留め工取付け用ブロックの内
側に水質浄化材を装填してある場合に、該水質浄化材を
交換する場合、或いは川底のヘドロ等を浚う場合などに
は、やはりクレーン等の重機を用意して土留め工取付け
用ブロックを吊り上げて撤去する必要があり、重機使用
費用が嵩むし、面倒この上ない。
【0007】したがって、本発明の目的は、鋼矢板護岸
に対して水質浄化の構造物を可及的簡単に設置できるよ
うにすること、しかも自然の景観を損なわず、美観に優
れた護岸を提供することであり、さらにいえば、随時の
後付け施工が可能であり、また、水質浄化材の出し入れ
や交換の作業、川底のヘドロ浚い作業等も重機を必要と
することなく容易に行える構成に改良した、鋼矢板護岸
の水質浄化構造物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1の発明に係る鋼矢板護岸の
水質浄化構造物は、鋼矢板を連続状態に打ち込んで形成
された護岸の川面側にスタッドボルトが取付けられ、前
記スタッドボルトを利用して護岸の川面側の横方向に腹
起こし状の支持枠が設置され、平面形状が川面側へ突き
出る凸状をなし壁面に通水口が設けられている通水枠の
両端部が、前記支持枠へ垂直なピン連結構造によって取
り付けられ、前記通水枠の空洞内部に水質浄化材が装填
されていることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、鋼矢板を連続状態に打
ち込んで形成された護岸の川面側の上下に複数列をなす
配置でスタッドボルトが取付けられ、前記スタッドボル
トを利用して護岸の川面側の横方向に腹起こし状の支持
枠が上下に複数段設置され、平面形状が川面側へ突き出
るように湾曲した凸状をなし壁面の略全面に通水口が設
けられている通水枠の両端部が、上下に複数段設置され
た前記支持枠へ垂直なピン連結構造によって取り付けら
れ、前記通水枠の空洞内部に水質浄化材が装填されてい
ることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、前記請求項1又は2に
記載した発明における通水枠の両端部に、各段の支持枠
が嵌まる大きさ、形状の凹欠部が設けられていると共
に、前記凹欠部に嵌まった支持枠のボルト通し孔と一致
する位置の上下方向に、ボルト通し孔とナットスリ−ブ
がそれぞれ垂直に設けられ、各々のボルト通し孔へボル
トを共通に通しナットスリ−ブヘねじ込み締詰して取付
けが行われていることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、前記請求項1又は2に
記載した、上下に複数段設置された支持枠に、立面方向
に見てコ字形をなす連結具の垂直軸部が、垂直方向に貫
通させた状態で回転可能に設置され、前記連結具の上下
の横向き腕部が通水枠の上下に設けられた箱型受け部の
ボルト孔へ通され、ナットを締結して取り付けられてい
ることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、鋼矢板護岸を前提とし
て実施される。鋼矢板護岸の建設時に水質浄化構造物の
設計、施工を行う場合は勿論のこと、護岸を建設後の供
用状態においても随時計画し、施工することが容易に可
能である。仮に、スタッドボルトの取付けが水中溶接に
なるとしても、現状の溶接技術に照らして、さして困難
ではないからである。
【0013】本発明は、鋼矢板護岸の川面側の横方向
に、通水枠の取付けに必要な長さの支持枠を、スタッド
ボルトを利用することによって設置し、該支持枠へ通水
枠を取り付ける手順で実施される。支持枠は1段でも良
いが、通水枠の設置状態の安定性、信頼性を確保するに
は少なくとも上下2段で実施するのが好ましい。通水枠
は、鉄筋コンクリート造製品、又は鋼構造製品その他の
材質で製作し実施される。通水枠の平面形状は、鋼矢板
護岸の川面側へ、水質浄化材の装填に適切な空洞部を形
成するように、半円形状、角形状、三角形、多角形等の
凸状に形成すると共に、その壁面には縦又は横方向のス
リット状、又は孔状の通水口(開口)を設けた構成で実
施される。河川を流れる水は、通水枠の開口部から空洞
部内へ入り水質浄化材と接触しつつ流通することにより
浄化される。
【0014】通水枠は、その両端部を、支持枠へ垂直な
ピン連結構造によって取り付けられる。従って、河川に
水没状態で設置され、増水その他の原因で想像以上に大
きな水圧、水流抵抗を受けることがあっても、通水枠の
取付け状態の安定性、信頼性を確保できる。そして、通
水枠の空洞部内に装填された水質浄化材が老朽化した場
合の交換作業、或いは川底に溜まったヘドロ等の浚い作
業を行う場合には、片端のピン連結構造を外すことによ
り、他端のピン連結構造をヒンジ代用として通水枠は人
の手作業として回動(開閉)操作して対処することが出
来、重機を必要とはしない。
【0015】通水枠は、河川の鋼構造護岸の川面側の長
手方向(水の流れ方向)、つまり支持枠の長手方向に沿
って、連続的に凹凸を形成する配置、又は不連続的な凸
の配置で設置される。しかも、通水枠がコンクリート製
品である場合には、その型枠に石垣模様、或いは岩肌模
様等の凹凸を備えた特殊模様型枠を併用することによっ
て川面側の壁面に前記の凹凸模様を装飾し、また、鋼構
造製品である場合には前記同様の模様を表現した装飾パ
ネルを川面側の壁面へ取り付けて護岸の自然な景観、美
観を高めることも実施される。要するに、護岸の自然に
マッチした景観を高めると共に水質浄化の作用(空洞部
内の水質浄化材を通過する水の流れ)にも好適な配置を
設計して実施される。
【0016】
【実施例】次に、図示した本発明の実施例を説明する。
図1は川岸に沿って連続状態に打ち込まれた鋼矢板1…
により形成した鋼矢板護岸の川面側の上下に横2列の配
置で、スタッドボルト2…を約60cmのピッチで水平に
取付け、このスタッドボルト2を利用して鋼矢板護岸の
川面側の横方向に腹起こし状の支持枠3を設置する段階
を示している。図5に示したように、通水枠はおよそ水
没状態のレベルで設置される。必然、支持枠3も水中に
設置されるが、スタッドボルト2は周知の水中溶接法に
より鋼矢板へ熔着して取り付けられる。図1以下に示し
た本実施例の支持枠3は、2本の溝形鋼3a、3bを向
かい合わせて平行に組み合わせ、両者の間の長手方向に
適度な間隔で配置した複数の繋ぎプレート3cを介して
溶接等の方法で接合した組み立て材として構成されてい
る。この支持枠3は、前記2本の溝形鋼3a、3bの中
間へスタッドボルト2を通して鋼矢板護岸へ当てがい、
外側から座金4を介してナット5をスタッドボルト2へ
ねじ込み締結することにより強固な取付けが行われてい
る。なお、支持枠3を構成する2本の溝形鋼3a、3b
のウエブ中央の長手方向には、通水枠の両端を垂直なボ
ルトにより取り付けるのに好適な間隔、一例として12
0cmの間隔で垂直方向に中心が一致するボルト通し孔6
が複数設けられている。
【0017】次に、図2は前記した上下2段の支持枠
3、3へ、通水枠7の両端部を、垂直なピン連結構造に
よって取り付ける要領を示している。本実施例の通水枠
7は鉄筋コンクリート造のプレキャスト製品であり、図
3及び図4に示したように、平面形状が護岸から川面側
へ半円形状に湾曲した凸状をなすものとして形成され、
その壁面には縦方向に長いスリット形状の通水口8…が
全面に均等配置で複数設けらている。該通水枠7の両端
部には、上下2箇所の位置に、図2で明らかなように、
前記2段の支持枠3、3が略ぴったり嵌まる大きさで矩
形状の凹欠部9、9が設けられ、中間部にも矩形状の作
業用凹部10が設けられている。そして、凹欠部9の上
側部分には金属スリーブの埋め込みによりボルト通し孔
11が貫通され、下側部分には金属製のナットスリーブ
12を埋め込んで垂直方向に前記ボルト通し孔11と中
心が一致するネジ孔13が設けられている。従って、通
水枠7の取付け作業は、図3と図5に示したように、上
下の凹欠部9、9を、鋼矢板護岸の上下2段の支持枠
3、3へ嵌め合わせ、同支持枠3のボルト通し孔6と、
通水枠7の前記ボルト通し孔11の中心を一致させ、十
分な長さを持つ通しボルト14を上下方向に一連の各ボ
ルト通し孔11、6へ下向きに通し、その先端のネジ部
14aをナットスリーブのネジ孔13へねじ込みしっか
りと締結することにより垂直なピン連結構造で強固な取
付けが達成される。下段の支持枠3に対するボルト止め
作業の際に、前記中間部の作業用凹部10が有効に利用
される。
【0018】もっとも、図6に示した実施例のように、
通水枠7の端部には上下2箇所に支持枠3が嵌まる凹欠
部9、9のみ設けて、作業用凹部は設けず、下位の凹欠
部9まで貫通するボルト通し孔11、11を一連に設
け、下位の凹欠部9の下側部分にのみナットスリーブ1
2を埋め込んで前記ボルト通し孔11と垂直方向に中心
が一致するネジ孔13を設けた構成でも同様に実施され
る。本実施例の場合は、通水枠7の縦の長さ寸法に匹敵
する長さの1本の通しボルト14を上方から下向きに、
ボルト通し孔11、6、11、6の順で一連に通し、最
終的にナットスリーブ12のネジ孔13へねじ込み締結
して垂直なピン連結構造による取付けが行われる。
【0019】本発明の場合、通水枠7の取付け(設置の
作業)は、同通水枠をクレーン等で吊り込み、その両端
部を同時にボルト止めする手順によるほか、片端づつ前
後する順序で取付けを行う手順も実施出来る。というの
も、通水枠7の片端をボルト止めすると、それが垂直な
ピン連結構造の故にヒンジ代用となり、当該通水枠7は
前記通しボルト14を中心として回動(開閉)操作する
とができる。よって、以後はクレーンにりよる吊り状態
を解除しても、他端部のボルト止めによる取付け作業を
支障無く行え、重機の稼働効率を高められる。
【0020】鋼矢板護岸に対する通水枠7の取付け態様
は、図3に示したように、およそ1個おきの不連続な凸
状配置で設置する場合のほか、要求される水質浄化の条
件、鋼矢板護岸の自然の景観、美観上の考慮その他の理
由により、連続的に凹凸を形成する配置、或いは部分的
に凹凸の群を形成するような配置で設置される。更に必
要に応じて、通水枠の川面側の壁面に石垣模様、或いは
岩肌模様等の凹凸模様を装飾し、又は前記同様の模様を
表現した装飾パネルを川面側の壁面へ取り付けて護岸の
自然な景観、美観を高めることも実施される。そして、
前記のように設置された各通水枠7の空洞部内に、水質
浄化材15が装填される(図4参照)。水質浄化材15
は、目的とする水質浄化の内容、程度に応じて、石塊、
又は貝殻を焼却処分したもの、或いは古タイヤをチップ
状に裁断したものなどが、金網又は合成樹脂(ジオテキ
スタイル)等で形成した袋に収納した状態で装填され
る。従って、こうした水質浄化材15を装填する便宜
上、通水枠7の空洞部内の下部に底板を設けることも好
都合である。
【0021】
【第2の実施例】図7と図8に示した実施例も、通水枠
7を上下2段の支持枠3、3へ垂直なピン連結構造によ
って取り付けるが、垂直なボルト止め構造ではなく、立
面方向にみて大略コ字形をなす連結具を使用しているこ
と、及び同連結部の垂直軸部は通水枠7の端面から突き
出た位置にある構成を示している。即ち、鉄筋コンクリ
ート造の通水枠7の両端面部の上下2箇所の位置に、一
例を図9に示したように複数のアンカー鉄筋16を配置
した箱型受け部17が一体的に埋設されている。この箱
型受け部17の端板19にボルト通し孔18が設けられ
ており、該ボルト通し孔18の背後部分にナット締結の
作業に支障無い広さの空所20が形成されている。前記
端板19が通水枠7の端面と面一に埋設されている。こ
れに対して、上下2段の支持枠3、3における、該当位
置のボルト通し孔6には、軸径がやや太く上端にL形状
に屈曲された横向き腕部21を一体的に備えた垂直軸部
22が回転自在に通され、単独でL形状をなす下側の横
向き腕部23の垂直部23’を差し込める孔24が前記
垂直軸部22の下端に開口されている。従って、当該通
水枠7の取付け作業は、予め上下2段の支持枠3、3の
各ボルト通し孔6、6へ共通に通した垂直軸部22にお
ける上端の横向き腕部21に対して、クレーン等で吊り
込んだ通水枠7の端面の上位のボルト通し孔18を一致
させ、同腕部21を孔18へ通す。他方、下位のボルト
通し孔18には下側の横向き腕部23を通し、しかる後
に同腕部23の垂直部23’を前記垂直軸部22の孔2
4へ差し込んで仮止め状態と成し、つづいて各横向き腕
部の先端ネジ部21a、23aへ空所20を利用してナ
ット25をねじ込み強固に締結することにより、実質垂
直なピン連結構造の取付けが行われている。
【0022】
【第3の実施例】図10は鋼構造通水枠7の実施例を示
している。この通水枠7は、形鋼材を湾曲加工した上部
枠7a、及び下部枠7bの間を、縦方向に鋼製の角パイ
プ7cで繋ぎ、同角パイプ相互間の隙間が通水口8とし
て構成されている。本実施例の場合、支持枠3は上下方
向に略等間隔で、上、中、下の3段に設けられている。
これに対応して、前記通水枠7の両端部には、前記の各
支持枠3の上下を挟む上下一対のブラケット26が合計
3組設けられている。そして、各段の支持枠3とその上
下を挟む一対のブラケット26、26は垂直なピン軸2
7で止着され、もって実質垂直なピン連結構造の取付け
が行われている。
【0023】
【発明が奏する効果】本発明に係る鋼矢板護岸の水質浄
化構造物は、河川の鋼矢板護岸に対して比較的簡単に水
質浄化構造物を取付け施工することができ、しかも美観
に優れ、河川の自然な景観を損なわないものとすること
ができる。とりわけ、本発明の水質浄化構造物は、鋼矢
板護岸の建設時に同時に施工することは勿論可能である
が、建設後でも随時の後付け施工が容易に可能である。
また、同水質浄化構造物は、一端部の垂直なピン連結構
造をヒンジ代用として通水枠の他端側を回動させ、水質
浄化材の交換、あるいは川底のヘドロ等の浚え作業など
を重機がなくても、人力の範囲で容易に行えて至便であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼矢板護岸へ支持枠を設置する要領を示した斜
視図である。
【図2】支持枠へ通水枠を取り付ける要領を示した斜視
図である。
【図3】通水枠の取り付け状況を示した斜視図である。
【図4】支持枠へ通水枠を取り付けた状態の平面図であ
る。
【図5】支持枠へ通水枠を取り付けた状態の側面図であ
る。
【図6】支持枠へ異なる構造の通水枠を取り付ける要領
を示した斜視図である。
【図7】支持枠へ更に異なる構造の通水枠を取り付ける
要領を示した斜視図である。
【図8】支持枠へ前記通水枠を取り付けた状態の側面図
である。
【図9】箱型受け部の構造を示した斜視図である。
【図10】鋼構造通水枠の取り付け状態を示した側面図
である。
【符号の説明】
1 鋼矢板 2 スタッドボルト 3 支持枠 8 通水口 7 通水枠 15 水質浄化材 9 凹欠部 11 ボルト通し孔 12 ナットスリーブ 14 通しボルト 22 垂直軸部 21 横向き腕部 23 横向き腕部 17 箱型受け部 18 ボルト孔 25 ナット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼矢板を連続状態に打ち込んで形成され
    た護岸の川面側にスタッドボルトが取付けられ、前記ス
    タッドボルトを利用して護岸の川面側の横方向に腹起こ
    し状の支持枠が設置され、平面形状が川面側へ突き出る
    凸状をなし壁面に通水口が設けられている通水枠の両端
    部が、前記支持枠へ垂直なピン連結構造によって取り付
    けられ、前記通水枠の空洞内部に水質浄化材が装填され
    ていることを特徴とする、鋼矢板護岸の水質浄化構造。
  2. 【請求項2】 鋼矢板を連続状態に打ち込んで形成され
    た護岸の川面側の上下に複数列をなす配置でスタッドボ
    ルトが取付けられ、前記スタッドボルトを利用して護岸
    の川面側の横方向に腹起こし状の支持枠が上下に複数段
    設置され、平面形状が川面側へ突き出る凸状をなし壁面
    の略全面に通水口が設けられている通水枠の両端部が、
    上下に複数段設置された前記支持枠へ垂直なピン連結構
    造によって取り付けられ、前記通水枠の空洞内部に水質
    浄化材が装填されていることを特徴とする、鋼矢板護岸
    の水質浄化構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載した通水枠の両端
    部に、各段の支持枠が嵌まる大きさ、形状の凹欠部が設
    けられていると共に、前記凹欠部に嵌まった支持枠のボ
    ルト通し孔と一致する位置の上下方向に、ボルト通し孔
    とナットスリ−ブがそれぞれ垂直に設けられ、各々のボ
    ルト通し孔へボルトを共通に通しナットスリ−ブヘねじ
    込み締詰して取付けが行われていることを特徴とする、
    鋼矢板護岸の水質浄化構造物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載した上下に複数段設置さ
    れた支持枠に、立面方向に見てコ字形をなす連結具の垂
    直軸部が、垂直方向に貫通させた状態で回転可能に設置
    され、前記連結具の上下の横向き腕部が、通水枠の上下
    に設けられた箱型受け部のボルト孔へ通され、ナットを
    締結して取り付けられていることを特徴とする、鋼矢板
    護岸の水質浄化構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101982590B1 (ko) * 2018-10-16 2019-09-10 박노성 흙막이 가시설 연속벽체
KR102031060B1 (ko) * 2019-05-21 2019-10-11 박노성 흙막이 가시설 연속벽체의 시공방법

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