JPH0975882A - 差圧駆動式管内掃除・補修・通線方法と、その装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】配管路内の掃除と同時に、通線、塗装を行なう
装置の提供。 【解決手段】空気圧・水圧を利用し、装置２を圧力差に
より移動させると同時に、進行方向先端部に回転部６を
設け、この回転部に掃除用バイト部を取り付けて、装置
２の進行に伴いバイトの回転作用によって、管内障害物
の切削排除を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は配管内の掃除・通線・補
修方法と、その装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】将来の需要を予測して再度開削工事を行
なうことのないように、管路・マンホール等の新設時に
おいては、予備の管路を布設しておくのが、電設業界の
設計常識であるが、経年後にこの予備管路を新ケーブル
線等の増設に用いる場合、管路内異物がケーブルに損傷
を与えないよう予め管路内を点検し、異常なきことを確
認し、布設を行なう必要がある。

【０００３】即ち、古い管路内は浸水時による異物の管
路内流入、汚水泥の堆積、錆による管路壁の荒れ等が発
生または存在し、これが新しく布設せんとするケーブル
類に損傷を与えるおそれがあり、必ず綿密な管路内の清
掃点検が必要なのである。

【０００４】従来よりこの作業手段は、先ず布類を管径
と同球状とし、これにロープを取り付け、圧縮空気圧に
より管内へ気送管方法を用いてロープを通し、次にこの
ロープをワイヤ等に取り替えて、規定された円筒木型
（マンドリル）が容易に通管することで、ケーブル布設
準備完了の判定を下しているが、その作業は管内に錆や
土砂等の異物による盛り上がり状態部が存在すれば、規
定円筒の通りが阻害され作業は困難を極める。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】未だにこの種工事作業
には管路の両マンホールに作業員を配備し、緊密な連携
をとり合いながら相互間におけるワイヤ引き作業が必要
なため、双方で４名以上の直接作業員が必要とされ、か
つその作業は非常に体力を要する重労働である。したが
ってこの作業の省力近代化が課題となっている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は新設・既設を問
わずケーブル等を布設するに当たり、管路内の異物排除
・清掃と同時に、ケーブル引込み用ワイヤ通線に先立つ
ロープの通し作業を、最少の作業員で確実・迅速に行な
い得る管路内通線掃除方法と、その装置を提示するもの
である。

【０００７】

【構 成】本装置は管路通過検査用規定円筒が直接管壁
を摺動し、管内防錆塗料を損傷しないよう固形円筒部を
複数のテフロンまたはプラスチック製リングで保持して
いる。この円筒内部は後部より空気が流れ込み、かつ管
路補修用薬液等を収容し、これを電気モーターにより圧
送噴射し得る装置が収容し得るよう中空構成とし、前方
域に加圧された空気が前方壁方向に噴出するよう、円周
状に複数のノズル状噴出孔が設けられている。

【０００８】そして複数の空気噴出孔に対峙した位置
に、円筒先端部よりベアリングによって支持された回転
翼部が位置付けられている。したがって、後方より円筒
部を圧縮空気で加圧することによれば、円筒は前方に移
動すると同時に、先端の回転部がタービン作用で回転す
る仕組みとなっている。

【０００９】

【実施例】管路（１）内に本装置（２）を挿入した後、
ロープ通し孔（３）を有する気送ストッパー（４）を取
り付け圧縮空気を送れば、気密的摺動リング（テフロン
製）（５）（５’）で管内に支持された円筒部は、空気
圧で前方に押され移動すると同時に、前方に設けた回転
部（６）がタービン翼（７）作用で回転する。

【００１０】したがって、この回転部に掃除用アーム
（８）を取り付ければ、アームの材質・形状の選択によ
り管壁を損ずることなく、如何なる異物でも前方に排除
しつつ前進する。そして本装置が前進して開放端域に達
し、摺動リング（５）が管部より離脱すれば、圧縮空気
はシール溝部（９）を経して大気中に放出されるので、
タービンの回転と本体前進作用は急激に減じ、通線掃除
が完了する。

【００１１】また、円筒部先端と後部に光源（１０）、
ＣＣＤカメラ（１１）を設ければ、管内の可視点検が可
能となり、損傷箇所や水漏れ箇所を発見することが出来
る。更に円筒本体内に水漏れ防止薬剤（１２）を配備
し、これを管内加圧状態で止水し、その箇所を薬剤噴射
ノズル（１３）より薬剤を噴射塗布し、水漏れ箇所を修
理することも可能となった。

【００１２】本実施例はケーブル類布設管路で説明を行
なったが、本装置と方法の基本構成は水道管や下水道管
等、総ての配管内掃除に有効であり、特に水圧を用いる
場合には空気圧利用より、更に高い圧力の利用が出来る
ことから、装置の小形化・軽量化を図ることが出来る。

【００１３】また、先端掃除部の回転作動にはラジアル
タービン方式、軸流タービン方式の他、容積形回転方式
を用いることが可能であり、その前進速度と回転作用と
のバランスは、タービン部設計と空気圧の調整により任
意に行ない得る特徴を有するものである。

【００１４】

【効 果】本装置を用いる管路通線作業は、管路両端に
人員を配備することなく、一方の端域より加圧空気の加
減により、管路内の点検・掃除・通線が最少の人員にお
いて、確実・安全に行ない得る特徴を有し、作業時間の
短縮・人員コストの低減・作業員の安全性等、その経済
的効果は絶大なものがある。

【００１５】

【図面の簡単な説明】 図１は本発明装置の使用方法を示す説明図である。図２
は本装置の構成を示す断面説明図である。図３は空気流
と回転部の動方向を矢印で示す模式説明図である。

【００１６】

【符号の説明】

図中、１…管路、２…本装置、３…ロープ通孔、４…ス
トッパー、５・５’…気密リング、６…回転部、７…タ
ービン翼、８…掃除用アーム、９…シール溝部、１０…
光源、１１…ＣＣＤカメラ、１２…薬剤容器、１３…薬
剤噴射用ノズル、Ａ…コンプレッサー、Ｂ…圧力調整
弁、Ｃ…コネクター、Ｄ…ロープドラム、Ｐ…ポンプ、
Ｍ…モーター、Ｋ…薬剤容器。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 管路内を水または空気の圧力によって移
   動し、通線掃除を行なう固形移動物体において、本体内
   部に容積部を構成し、その先端域に複数のノズル部を設
   け、本体先端軸より複数ノズルに対峙してタービン翼を
   配備した回転部を構成し、この回転部に掃除用アーム部
   を装着することにより、前部と後部との圧力差により前
   進するとともに、回転アームにより管路掃除と通線を同
   時に行なう管路内掃除通線方法。
2. 【請求項２】 装置内部に管内の塗装・補修・潤滑を目
   的とした液体容器を収納し、操作員の電気的指示により
   加圧管内に対し、薬液体の噴射塗布を行ない得る、前記
   特許請求範囲１記載の管内掃除補修方法。
3. 【請求項３】 装置先端域と後部域に照明光源・ＣＣＤ
   カメラを装着し、装置本体内部に薬液タンクを有し、電
   気的指示によって本体に設けた複数の薬液噴射ノズルよ
   り管壁に対し、薬液の噴射塗布を行ないうる、前記特許
   請求範囲１記載の管路清掃・通線・補修装置。