JPH0974936A - 殻付卵の洗浄装置 - Google Patents

殻付卵の洗浄装置

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JPH0974936A
JPH0974936A JP7231233A JP23123395A JPH0974936A JP H0974936 A JPH0974936 A JP H0974936A JP 7231233 A JP7231233 A JP 7231233A JP 23123395 A JP23123395 A JP 23123395A JP H0974936 A JPH0974936 A JP H0974936A
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egg
brush
conveyor
eggs
shell
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Masanori Watanabe
正典 渡辺
Kiyoshi Isemura
清 伊勢村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベア上の卵の列を乱すことなく、ブラシ
の毛先を殻付卵の表面全面に当てて、殻付卵の表面に付
着した汚物を効果的に除去できる殻付卵の洗浄装置を提
供する。 【解決手段】 殻付卵1を受け入れて水中に浮遊させる
水槽12と、水槽から卵を水面上に搬出する傾斜コンベ
ア14と、傾斜コンベア上で卵の表面から汚物を除去す
る汚物除去装置16とを備える。汚物除去装置は、コン
ベアの移動方向にほぼ直交し、毛先部が卵の表面に接す
る複数の平板状ブラシ18と、このブラシをコンベアの
移動方向に卵の短径よりも十分小さい振幅で往復動させ
る往復動装置20とからなる。平板状ブラシの毛先部に
は、毛先18aが卵の表面を擦るように、卵が通る位置
に半楕円形の切欠き18bが設けられている。また、平
板状ブラシは、コンベア上の卵の流れに対し僅かに下流
側に後退した逃げ角θを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鶏卵等の殻付卵の
洗浄装置に係わり、更に詳しくは、卵の表面に付着した
汚物を水をかけながらブラシで洗浄する洗浄装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】泥、糞、血痕等の汚物がこびり付いた鶏
卵等の殻付卵を割ると、殻に付着した汚物の中の細菌が
白身や黄身の中で急激に繁殖することがある。そのた
め、卵を割る機械に投入する前に、殻付卵は、表面にこ
びり付いた汚物をできるだけきれいに洗浄しておく必要
がある。
【0003】図7は、従来の殻付卵の洗浄装置の全体構
成図である。従来の殻付卵の洗浄装置は、卵1を受入れ
る水槽2、卵を送るコンベア3、回転ブラシ4、等から
なり、卵1を水槽2内に投入し、水槽内の水流により卵
をコンベア3に載せ、コンベア3によって送られてきた
卵1を回転ブラシ4で擦って、表面に付着した汚物を除
去するようになっている。洗浄した卵1は、後工程で殺
菌処理等を施した後、割卵機にかけて割って液体状卵
(液卵という)として、市場に出荷される。液卵には黄
身と白身の混じったもの、黄身だけを取り出したもの等
がある。
【0004】なお、以下、鶏卵について主として説明す
るが、本発明は鶏卵に限定されず、その他の殻付卵にも
そのまま適用できるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の殻付卵
の洗浄装置では、卵の端部に付着した汚物(泥、糞、血
痕等)を十分に洗浄できず、そのため、後工程の殺菌処
理でも、汚物の下に隠れた細菌を十分に殺菌できない問
題点があった。すなわち、鶏卵は、図9(A)に模式的
に示すように、短径断面(a)は円形であるが、長径断
面(b)はほぼ楕円形である「いわゆる卵形」をしてお
り、実際の鶏卵では、大きく分けて大中小(図中L,
M,Sと記す)のサイズがあり、それぞれ重量と寸法が
異なる。かかる鶏卵1を上述したコンベア3で送ると、
図8に示すようにコンベアローラ3aの間に長手方向を
横に向けた卵1が載り、コンベアローラ3aがローラガ
イド3bとの接触により回転し、この回転により卵1が
長軸を中心に回転しながら送られる。
【0006】しかし、図7,8に示す従来の回転式丸ブ
ラシ(回転ブラシ4)で、殻付卵1の表面に付着した汚
物を落とそうとすると、「卵形」であるがゆえに、図
9(B)に示すように、卵の胴部にはブラシが当たりや
すいが、丸みのある端部には当たりにくい問題点があ
る。また、毛先を長くし卵の列の内部まで立ち下げな
いと卵の端の部分の汚物まで届かない。しかし、立下げ
を大きくすると卵の胴部とのブラシの接触長さが長くな
り、この部分での抵抗が増し、結果として卵への外力が
増して卵の列が乱れてしまう。従って、卵の胴部での
抵抗が小さくなるようにブラシの線径を細くし、ブラシ
抵抗を減らす必要があるが、線径を細くすると固くこび
り付いた汚物が除去できなくなる。しかも、回転によ
って毛先が後方にしなるので、卵との接触は毛の腹で擦
ることになり、こびり付いた固い汚物は効果的に除去で
きない(図9(C)参照)。
【0007】すなわち、従来の殻付卵の洗浄装置には、
毛先が卵の端部に接触せず、卵の端部の汚物が落ちな
い、端部に接触するように毛先を長くすると、整列し
た卵がブラシの毛先で払い落とされるような力が働き、
卵の列を乱す、卵列を乱さないように線径を細くする
と、毛が軟らかくこびり付いた糞、血痕等は落ちない、
更に、ブラシの毛がしなり、卵には毛先が当たらず、
毛の腹で接触するため、固くこびりついている汚物を落
せない、等の相矛盾する問題点があった。
【0008】更に、従来の殻付卵の洗浄装置では、1
つの回転ブラシでは1か所(下端)でしか殻付卵を洗浄
できず、洗浄回数を増すために複数の回転ブラシを載置
すると、回転ブラシの直径以上に間隔を隔てる必要があ
るため、載置スペースが大きくなる問題点があった。
【0009】本発明はかかる問題点を解決するために創
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、コン
ベア上の卵の列を乱すことなく、殻付卵の表面に付着し
た汚物を効果的に除去できる殻付卵の洗浄装置を提供す
ることにある。更に、本発明の別の目的は、ブラシの毛
先を殻付卵の表面全面に当てて、小さい載置スペースで
各卵を何度もブラシで擦り、これにより固くこびりつい
ている汚物であっても効果的に除去できる殻付卵の洗浄
装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、殻付卵
を受け入れて水中に浮遊させる水槽と、該水槽から卵を
水面上に搬出する傾斜コンベアと、該傾斜コンベア上で
卵の表面から汚物を除去する汚物除去装置と、を備え、
前記汚物除去装置は、コンベアの移動方向にほぼ直交
し、毛先部が卵の表面に接する複数の平板状ブラシと、
該複数の平板状ブラシをコンベアの移動方向に卵の短径
よりも十分小さい振幅で往復動させる往復動装置と、か
らなる、ことを特徴とする殻付卵の洗浄装置が提供され
る。
【0011】上記本発明の構成によれば、汚物除去装置
が、往復動装置によりコンベアの移動方向に往復動する
複数の平板状ブラシを備えているので、各平板状ブラシ
で従来の1つの回転ブラシに相当する洗浄を行うことが
でき、かつ複数の平板状ブラシを密に並べて設置できる
ので、回転ブラシに比較して載置スペースを小さくする
ことができる。また、この複数の平板状ブラシの毛先部
が卵の表面に接して各卵を何度も擦するので、従来の丸
ブラシにおける毛の腹での接触に比較して、たわしの毛
先で擦るように、固くこびりついている汚物を効果的に
除去することができる。更に、平板状ブラシは往復動装
置により卵の短径よりも十分小さい振幅で往復動するす
るので、各卵をこの振幅の範囲で微動させるにすぎず、
卵列を乱すことがない。
【0012】本発明の好ましい実施態様によれば、前記
平板状ブラシの毛先部には、毛先が卵の表面を擦るよう
に、卵が通る位置に半楕円形の切欠きが設けられてい
る。この構成により、卵の表面から平板状ブラシの毛先
までの長さをほぼ均等にすることができ、卵の胴部のみ
ならず卵の端部にも毛先を当てることができ、卵の表面
全面を効果的に洗浄できる。
【0013】また、前記平板状ブラシは、コンベア上の
卵の流れに対し僅かに下流側に後退した逃げ角を有す
る。この構成により、傾斜コンベアの移動によりコンベ
ア上の卵を平板状ブラシの切欠きにスムースに送ること
ができる。また、前記平板状ブラシに一端が固定され、
コンベアの移動方向にほぼ直交して延び、他端がコンベ
アの固定部分に固定された複数の板ばねを有し、これに
より平板状ブラシをコンベアの移動方向に往復動可能に
支持する。この構成により、簡単な構成で複数の平板状
ブラシをコンベアに対して平行に保持したままコンベア
の移動方向に往復動可能に弾性的に支持することができ
る。
【0014】また、前記平板状ブラシの上部に、ブラシ
を洗浄するための撒水ノズルを更に有する。この撒水ノ
ズルからの撒水により、洗浄された卵の表面を水洗する
と同時に、ブラシに付着した汚物も水で流すことがで
き、ブラシを常に清潔に維持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付して使用する。図1は、本
発明による殻付卵の洗浄装置の全体構成図である。この
図に示すように本発明の洗浄装置10は、殻付卵1を受
け入れて水中に浮遊させる水槽12と、水槽12から卵
1を水面上に搬出する傾斜コンベア14と、傾斜コンベ
ア14上で卵1の表面から汚物を除去する汚物除去装置
16と、を備えている。
【0016】図2は、図1のブラシ部の側面図である。
汚物除去装置16は、コンベア14の移動方向にほぼ直
交し、毛先部が卵1の表面に接する複数の平板状ブラシ
18と、複数の平板状ブラシ18をコンベア14の移動
方向に卵1の短径よりも十分小さい振幅で往復動させる
往復動装置20とからなる。図2において、汚物除去装
置16は、複数の板ばね21を有し、この板ばね21
は、平板状ブラシ18に一端21aが固定され、コンベ
アの移動方向にほぼ直交して延び、他端21bがコンベ
アの固定部分14aに固定されている。すなわち、各ブ
ラシ18は、ブラシホルダ19に取り付けられ、このホ
ルダ19はコンベアフレーム14aと平板ばね21によ
って弾性支持されている。この構成により、簡単な構成
で複数の平板状ブラシ18をコンベア14に対して平行
に保持したままコンベアの移動方向に往復動可能に弾性
的に支持することができる。
【0017】往復動装置20は、偏心量eを有する偏心
カム20a、偏心カム20aを回転させるブラシ駆動機
20b、偏心カム20aとブラシホルダ19を連結する
コンロッド20c、等からなる。この構成により、ブラ
シホルダ19は、ブラシ駆動機20bにより偏心量eの
2倍のストロークでコンベアフレーム14aと平行に高
速で往復動する。すなわち、駆動機20bの回転力は、
偏心カム20aとコンロッド20cを介して往復運動に
変えられてブラシホルダ19に伝えられる。ブラシホル
ダ19は、平板ばね21で支持されているので電動機
(駆動機20b)とカム20aの動きによってブラシ1
8の揺動(コンベアと平行する面での往復動)が得られ
る。ストロークと往復回数は、卵のサイズとブラシの毛
の長さ、こわさ等によって決定されるが、卵の列に影響
を及ぼさないように、卵の短径よりも十分小さい振幅、
例えば、5〜10mm程度とするのがよい。
【0018】図3は、平板状ブラシと卵との位置関係を
示す図であり、(A)は卵の流れ状況を示しており、
(B)は本発明による洗浄原理を示している。この図に
示すように、従来の丸ブラシの回転では、前述の如くブ
ラシの腹で擦るのが主となるが、本発明ではブラシを水
平に微動させ毛先及び毛先に近いところで、毛の弾性を
利用して強く押しつけて擦る。また、往復動の振幅を小
さくすることで不安定な卵の動きをなくすことができ
る。
【0019】図3において、コンベアローラ15aとロ
ーラガイド14bとの接触(図3BのA点)による摩擦
力でコンベアローラ15aは回転しながら移動し、この
回転につれて卵1が回転する。この回転により、ブラシ
18が満遍なく卵1の表面を擦ることができる。また、
この図に示すように、平板状ブラシ18は、コンベア上
の卵1の流れに対し僅かに下流側に後退した逃げ角θを
有する。すなわち、この実施形態において、ブラシ18
には5°の逃げ角が設けられている。この逃げ角によっ
て卵1がブラシユニットにスムースに受入れられる。
【0020】図4は、図1のA−A線における断面図で
あり、図5は図4の部分拡大図である。図4に示すよう
に、平板状ブラシ18の毛先部には、毛先18aが卵1
の表面を擦るように、卵1が通る位置に半楕円形の切欠
き18bが設けられている。この切欠き18bにより、
平板状ブラシ18を卵1が容易に通ることができる。ま
た、図5(A)(B)に示すように、卵1には大中小の
サイズが異なるので、卵1の通るトンネルの毛のカット
の仕方は、これらを考慮しある程度被うように設計する
のがよい。また特に端部の汚物が落ちにくいので、カッ
トには細心の注意が必要である。従って、切欠き18b
は、最も小さい卵1よりも小さい半楕円形が好ましい。
なお、本発明は、かかる半楕円形の切欠き18bに限定
されず、半円形、その他の形状であってもよい。
【0021】図6は、本発明による殻付卵の洗浄状態を
示す模式図である。上述したように、本発明の平板状ブ
ラシ18は、毛先18aが卵1の表面を擦るように切欠
き18bを有し、図6において、卵1の進行方向にブラ
シが進むときは、毛先18aが遅れるが、ブラシ18が
戻るときは毛が逆反りになり、これが卵への押付け力と
なり、汚物を落とす。すなわち、反りが逆になる時、強
い押付け力が生まれるため、毛先を相手に押付けながら
細かく動かすことにより固くこびりついた汚物も良く落
とすことができる。
【0022】図2及び図4に示すように、本発明の殻付
卵の洗浄装置10は、更に、平板状ブラシ18の上部に
ブラシを洗浄するための撒水ノズル22を備えている。
この撒水ノズル22への給水は、図1に示すようにフィ
ルタ22aで汚物を除去した洗浄水をポンプにより供給
することにより行われる。この撒水ノズル22からの撒
水により、洗浄された卵1の表面を水洗すると同時に、
ブラシ18に付着した汚物も水で流すことができ、ブラ
シ18を常に清潔に維持することができる。
【0023】
【実施例】
(実験例1:ブラシの動かし方)ブラシ18でうまく汚
物を落とすにはブラシの動かし方が重要であり、ブラシ
の毛先を相手に押しつけながら細かく動かすことが重要
である。大きく動かすと毛が曲がって、毛先の力が有効
に効かない。動かす量とスピードが決定因子である。こ
の場合、動かす量、動かすスピード、ブラシの毛
のこわさ、すなわち、太さ、繊維の固さ、材質(洗
剤、消毒剤、水などの中間媒体との相性)、等に注意す
べきである。
【0024】また、動かす量とスピードは、整列した卵
に影響を与えない程度のもので実験的裏付けが必要であ
る。本発明では、7〜8mmの移動量で360〜450
往復/分、位が最も望ましいことを実験で確認した。す
なわち、細かく、早く動かすことが重要であり、ストロ
ークを大きくし、ゆっくり動かす方式では汚物は落ちな
い。なお、早すぎると機械全体の振動を増すので、最適
値が存在する。
【0025】(実験例2:ブラシのこわさ)ブラシをコ
ンベアの面に平行に微小振幅で往復動させて、ブラシの
毛のこわさを利用して汚物を落とす構造とする。すなわ
ち、以下の条件に設定する。 ブラシの毛の線径を0.5〜0.7mmと太くし、こ
しの強いブラシとする。 ブラシに卵を受入れ易いように逃げ角5°の傾斜角を
設ける。これによって卵がブラシに入る時のブラシによ
る押し戻し力が小さくなり、傾斜面でも容易に洗浄が可
能となった。洗浄装置全体の構成から小さいスペースで
機械の設計が可能となったので、その経済効果は大き
い。 ブラシのストロークを7〜8mmとする。 ブラシは、毎分360〜450回の高速で往復動させ
る。 卵のサイズが変化するので、卵の通過するトンネルブ
ラシの切欠寸法は最小の卵でも素通りせず、最大のもの
でも通過抵抗が過大にならないように決定する。 ブラシユニットは、平板ばねで支持し揺動を容易にす
る。
【0026】上述した条件により、以下の効果が得られ
た。 毛先を主体に擦るので汚物が落ちる。 卵の通り道となるトンネル部が適当な寸法でカットさ
れているので、通過抵抗が少ない。また、ブラシに5°
の逃げ角が設けられているので、ブラシを早い速度で動
かしても卵の隊列が乱れず傾斜面への取り付けも可能で
ある。 傾斜面への取り付けで洗浄機械の設置スペースが小さ
くなり、経済効果をもたらす。 洗浄後の殺菌処理(オゾン水、ジア塩素酸ナトリウム
水など)の前処理としても有効である。
【0027】(実験例3:洗浄効果)以下、表1で示し
た試験条件における洗浄効果を説明する。
【0028】
【表1】
【0029】図1及び図7に示した洗浄装置において、
卵1は水槽中に投げ入れられ水中に浮遊しながらコンベ
ア4,14に載り、コンベアで整列して、ブラシユニッ
トに入る。ブラシで洗浄されてきれいになった卵は次の
工程に送られる。スペースの節約上ブラシユニットは傾
斜面に取り付けられている。洗浄効果の評価方法には、
洗浄された卵の表面に残った汚物の量を目視で観察する
方法と、洗浄後の細菌の数で評価する方法等がある。こ
の実験例では後者の細菌の数で評価した。
【0030】表2は、ブラシの形式による洗浄効果を確
認するために試験した回転ブラシ(従来)と平板状ブラ
シ(本発明)による洗浄前後の細菌の数を定量評価した
ものである。この試験に供した卵は、産卵してから1〜
2日の新鮮な液卵用卵の中からサンプリングしたもので
ある。
【0031】
【表2】
【0032】なお、生鮮卵に付着している菌数は、産地
や鶏舎の条件、保管条件などで異なるが、発明者等の実
施した卵での平均値では104 〜105 である。菌数
は、菌採取後、標準寒天培地を用いた混釈平板培養法
(35℃、48時間培養)により測定した。表2から本
発明の平板状ブラシでは、菌数が2桁下がっているが、
従来の回転ブラシではほとんど菌数は減っていないこと
がわかる。見た目の汚物は落ちていても従来の回転ブラ
シでは菌を減らすまでには至っていないことを示してい
る。従って、本発明の殻付卵の洗浄装置は、細菌の数を
大幅に減少する上で有効であることが明らかである。
【0033】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
【0034】
【発明の効果】上述したように、本発明の構成によれ
ば、汚物除去装置が、往復動装置によりコンベアの移動
方向に往復動する複数の平板状ブラシを備えているの
で、各平板状ブラシで従来の1つの回転ブラシに相当す
る洗浄を行うことができ、かつ複数の平板状ブラシを密
に並べて設置できるので、回転ブラシに比較して載置ス
ペースを小さくすることができる。また、この複数の平
板状ブラシの毛先部が卵の表面に接して各卵を何度も擦
するので、従来の丸ブラシにおける毛の腹での接触に比
較して、たわしの毛先で擦るように、固くこびりついて
いる汚物を効果的に除去することができる。更に、平板
状ブラシは往復動装置により卵の短径よりも十分小さい
振幅で往復動するするので、各卵をこの振幅の範囲で微
動させるにすぎず、卵列を乱すことがない。
【0035】また、平板状ブラシの毛先部に、毛先が卵
の表面を擦るように、卵が通る位置に半楕円形の切欠き
を設けることにより、卵の表面から平板状ブラシの毛先
までの長さをほぼ均等にすることができ、卵の胴部のみ
ならず卵の端部にも毛先を当てることができ、卵の表面
全面を効果的に洗浄できる。また、平板状ブラシに、コ
ンベア上の卵の流れに対し僅かに下流側に後退した逃げ
角を設けることにより、傾斜コンベアの移動によりコン
ベア上の卵を平板状ブラシの切欠きにスムースに送るこ
とができる。
【0036】従って、本発明の殻付卵の洗浄装置は、コ
ンベア上の卵の列を乱すことなく、殻付卵の表面に付着
した汚物を効果的に除去でき、かつブラシの毛先を殻付
卵の表面全面に当てて、小さい載置スペースで各卵を何
度もブラシで擦り、これにより固くこびりついている汚
物であっても効果的に除去できる、等の優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による殻付卵の洗浄装置の全体構成図で
ある。
【図2】図1のブラシ部の側面図である。
【図3】平板状ブラシと卵との位置関係を示す図であ
る。
【図4】図1のA−A線における断面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】図6は、本発明による殻付卵の洗浄状態を示す
模式図である。
【図7】従来の殻付卵の洗浄装置の全体構成図である。
【図8】従来の回転ブラシの部分構成図である。
【図9】従来の装置の問題点を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 卵(殻付卵) 2 水槽 3 コンベア 3a コンベアローラ 3b ローラガイド 4 回転ブラシ 10 洗浄装置 12 水槽 14 傾斜コンベア 14b ローラガイド 15a コンベアローラ 16 汚物除去装置 18 平板状ブラシ 18a 毛先 18b 切欠き 19 ブラシホルダ 20 往復動装置 20a 偏心カム 20b ブラシ駆動機 20c コンロッド 21 板ばね(平板ばね) 22 撒水ノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 殻付卵を受け入れて水中に浮遊させる水
    槽と、該水槽から卵を水面上に搬出する傾斜コンベア
    と、該傾斜コンベア上で卵の表面から汚物を除去する汚
    物除去装置と、を備え、 前記汚物除去装置は、コンベアの移動方向にほぼ直交
    し、毛先部が卵の表面に接する複数の平板状ブラシと、
    該複数の平板状ブラシをコンベアの移動方向に卵の短径
    よりも十分小さい振幅で往復動させる往復動装置と、か
    らなる、ことを特徴とする殻付卵の洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記平板状ブラシの毛先部には、毛先が
    卵の表面を擦るように、卵が通る位置に半楕円形の切欠
    きが設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載
    の殻付卵の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記平板状ブラシは、コンベア上の卵の
    流れに対し僅かに下流側に後退した逃げ角を有する、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の殻付卵の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記平板状ブラシに一端が固定され、コ
    ンベアの移動方向にほぼ直交して延び、他端がコンベア
    の固定部分に固定された複数の板ばねを有し、これによ
    り平板状ブラシをコンベアの移動方向に往復動可能に支
    持する、ことを特徴とする請求項1に記載の殻付卵の洗
    浄装置。
  5. 【請求項5】 前記平板状ブラシの上部に、ブラシを洗
    浄するための撒水ノズルを更に有する、ことを特徴とす
    る請求項1に記載の殻付卵の洗浄装置。
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