JPH0974092A - 多層積層薄膜およびその形成方法 - Google Patents

多層積層薄膜およびその形成方法

Info

Publication number
JPH0974092A
JPH0974092A JP7230293A JP23029395A JPH0974092A JP H0974092 A JPH0974092 A JP H0974092A JP 7230293 A JP7230293 A JP 7230293A JP 23029395 A JP23029395 A JP 23029395A JP H0974092 A JPH0974092 A JP H0974092A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film
power
substrate
multilayer laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7230293A
Other languages
English (en)
Inventor
Riyuuji Hiroo
竜二 枇榔
Kenji Ando
謙二 安藤
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP7230293A priority Critical patent/JPH0974092A/ja
Publication of JPH0974092A publication Critical patent/JPH0974092A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に複数種の薄膜を所望の膜厚で容易に
堆積させることができる多層積層薄膜形成方法および良
好な膜質を持つ多層積層薄膜を提供する。 【解決手段】 真空容器内に複数種のガスを導入しつつ
該容器内に設置された電極に電力を投入して基板上に薄
膜を堆積させる多層積層薄膜形成方法で、投入電力のパ
ワーを変化させることによって、堆積する膜の組成を変
化させて複数種の薄膜を基板上に堆積させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
誘電体膜、絶縁膜またはガラスやプラスチック等の表面
にコーティングする光学薄膜およびその作製方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、真空を破ることなく複数種の薄膜
を基板上に積層させる際、膜種の切り替えは、特開昭5
8−140705号公報や特開平1−272764号公
報に開示されているように原料ガス種の切り替えによっ
て行われていた。またこれらの公報中に記載されたスパ
ッタリング法では、膜の主成分を含有するターゲット材
を切り替える手法もとられていた。一方CVD法(化学
的気相成長法)等でも同様に原料ガス種の切り替えが必
須とされた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
のガス種切り替えでは、ガス種を切り替える際、所定の
組成のガスが安定供給されるまで時間を要し、それに伴
い成膜時間が長期化したり、またその間成膜が進行され
ないため基板温度が下降して、膜の屈折率や成膜速度の
変動が生じていた。さらに、真空容器内に付着した切り
替え前のガス種が、次の膜種の成膜時に残留ガスとして
発生するため、膜質や成膜速度に変動が生じ、所望の膜
質を得る上で問題であった。
【0004】一方ターゲット切り替えによる膜種の切り
替えにおいても、上記の問題が存在するのみならず、装
置面から見て、複数種のターゲットを有し、かつそれを
任意に基板に対向させるための機構を真空チャンバー内
に備えなければならないため、装置が高価になってしま
う欠点がある。
【0005】さらに、これらガス種切り替えやターゲッ
ト切り替えの操作を全自動化するには装置のシステムが
複雑化する等の問題があって、それが省人化への障壁と
もなり得る。
【0006】そこで本発明の目的は、基板上に複数種の
薄膜を所望の膜厚で容易に堆積させることができる多層
積層薄膜形成方法および良好な膜質を持つ多層積層薄膜
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、真空容器内に
複数種のガスを導入しつつ該容器内に設置された電極に
電力を投入して基板上に薄膜を堆積させる多層積層薄膜
形成方法において、投入電力のパワーを変化させること
によって堆積する膜の組成を変化させて複数種の薄膜を
基板上に堆積させることを特徴とする多層積層薄膜形成
方法ならびにその方法で形成された多層積層薄膜を提供
する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法においては、初期成
膜時の条件のうちガスの導入量、ガス種、ターゲット等
は変化させることなく、投入電力のパワーのみを変化さ
せることにより瞬時に膜種の切り替えを行い、複数種膜
からなる多層積層薄膜を形成する。これは、投入電力の
違いによりプラズマ中で解離するガス種が変化すること
を利用しているものである。例えばスパッタ法でターゲ
ットをAlにしてN2とO2を導入した場合、低電力では
2の解離の方が進行してAlの酸化物薄膜が生成しや
すく、また高電力ではO2の解離と比較してN2の解離の
方が極端に進行して窒化物が主の薄膜が生成しやすいこ
と等が挙げられる。
【0009】なお、薄膜を積層させる方法としてはCV
D法(化学的気相成長法)などが本発明には適用可能で
あり、それぞれの方法における投入電力のパワー変化
は、所望の膜組成、原料ガスの組成などの各種条件を考
慮して適宜設定する。
【0010】また特に反応ガスとして酸素と窒素を導入
すると、投入電力をわずかに変えることで高特異的に酸
化膜形成反応あるいは窒化膜形成反応を選択することが
できることから、本発明は窒化物薄膜と酸化物薄膜を積
層させる場合に極めて有効である。
【0011】また、真空容器内の酸素分圧を窒素分圧の
10分の3以下に設定することで、窒化反応を低電力で
も進行させることができる。
【0012】以下に、本発明の多層積層薄膜形成方法に
おいて、投入電力によって膜質、成膜速度がどのように
変化するかを、スパッタ法による例を挙げて説明する。
【0013】図1に示すように、直流電源1と口一パス
フィルター(LPF)2を介して高周波電力3が供給可
能でかつ裏面にマグネット4が設置されたアルミニウム
のターゲット5と、ヒーター6による加熱機構を有した
被積層物である基板7が配備された真空容器8内に、流
量計(MFC)9を介してO2、N2およびArをそれぞ
れ10sccm、190sccmおよび50sccmで
真空容器内に導入する。次にアルミニウムのターゲット
に高周波電力(周波数=13.56MHz)を500W
投入し、さらに直流電力を250W間隔で0Wから3.
00KWまで重畳する。そして、各パワーにおいて成膜
された膜の屈折率と成膜レートを測定・算出する。その
ようにして得られた結果を図2に示した。この図は、直
流電力が2.25KWから2.50KWに変化したとこ
ろで屈折率と成膜レートが急激に上昇することを示して
いる。屈折率から見て、直流電力が2.25KW以下で
は主にAl23膜、2.50KW以上では主にAlN膜
が形成されたことが明らかである。このように、本発明
の方法では、投入電力をわずかに変えることによって、
膜質の異なる複数種の薄膜を形成することができる。
【0014】
【実施例】次に、実施例によって本発明をより具体的に
説明する。
【0015】(実施例1)前述の図1の装置で、被積層
物である基板を合成石英基板とし、O2、N2およびAr
をそれぞれ10sccm、190sccmおよび50s
ccmずつ流量計を介して真空容器内に導入した。ま
た、ターゲット材はAlを使用した。次にターゲットに
500Wの高周波電力を投入し、同時に直流電力を順に
3.0KW、1.5KW、3.0KW、1.5KW、
3.0KWおよび1.5KWの順で重畳し、合成石英基
板上にAlN膜とAl23膜の交互層を堆積させ、波長
248nmのKrFレーザ光に対する有効な反射防止特
性を有した光学体の製作を試みた。また、各層の波長2
48nmにおける屈折率、光学的膜厚(機械的膜厚×屈
折率)等の設計値は表1に示し、各層の膜厚は成膜時間
で制御した。そしてこの基板を真空容器より取り出し、
分光測定器で測定し、その反射特性を図3に示した。な
お、測定光の基板への入射角度は5゜とした。
【0016】この図3の反射特性は、ほぼ設計どおり波
長248nmのKrFレーザ光に対して有効な反射防止
特性を有しており、広帯域において0.1%以下の極め
て低い反射率が実現できた。この結果より、本発明の成
膜方法によって、所望の膜厚、屈折率を安定して得るこ
とが明らかである。
【0017】また、この実施例では従来のガス切り替え
法と比較して全工程の所要時間は3/5に短縮された。
【0018】
【表1】 (実施例2)図1において被積層物である基板を合成石
英基板、ターゲットをSiとし、O2,N2およびArを
それぞれ20sccm、180sccmおよび50sc
cmずつで流量計を介して真空容器内に導入した。次に
Siのターゲットに500Wの高周波電力を投入し、同
時に直流電力3.0KWと2.0KWを交互に9回ずつ
重畳させ、最後に3.0KWを1回重畳し、合成石英基
板上にSiN膜とSiO2膜の交互層を堆積させ、波長
633nmのHe−Neレーザ光に対して有効な反射特
性を有した光学体の製作を試みた。また、各層の波長6
33nmにおける屈折率、光学的膜厚(機械的膜厚×屈
折率)等の設計値は表2に示し、各層の膜厚は成膜時間
で制御した。得られた基板の反射特性を図4に示した。
【0019】この図4の反射特性は、ほぼ設計値どおり
波長633nmのHe−Neレーザ光に対して有効な高
反射特性を有しており、広帯域において99.8%以上
の極めて高い反射率が実現できた。
【0020】また、この実施例では従来のガス切り替え
法と比較して全工程の所要時間は2/5に短縮された。
【0021】
【表2】 (実施例3)図5に示すように、高周波電力10が印加
可能な電極11とヒーター12で200℃まで加熱され
た合成石英基板13が設置された真空容器14内に恒温
漕15で気化させたSiCl4を130sccm、O2
15sccm、N2を100sccm、Arを50sc
cmで流量計16を介して導入した。次に、高周波電力
を電極に3KW、1KW、3KW、1KWと交互に印加
して合成石英基板上にSiNとSiO2薄膜を交互に堆
積させ、波長488nmのArレーザ光に対して有効な
反射防止特性を有した光学体の製作を試みた。また、各
層の波長488nmにおける屈折率、光学的膜厚(機械
的膜厚×屈折率)等の設計値は表3に示し、各層の膜厚
は成膜時間で制御した。得られた基版の反射特性を図6
に示した。
【0022】図6の反射特性は、ほぼ設計値どおり波長
488nmのArレーザ光に対して有効な反射防止特性
を有しており、広帯域において0.1%以下の極めて低
い反射率が実現できた。
【0023】また、この実施例では従来のガス切り替え
法と比較して全工程の所要時間は2/3に短縮された。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
投入電力のパワーを変化させることにより、基板上に複
数種の薄膜を容易に堆積させることが可能となり、さら
に良好な膜質を所望の膜厚で得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スパッタ法にて多層積層薄膜を形成する装置の
模式模式図である。
【図2】本発明の方法で作製された多層積層薄膜の直流
電圧に対する膜質変化の1例を示すグラフである。
【図3】実施例1で得られた多層積層薄膜における波長
248nmの光に対する反射防止特性を示すグラフであ
る。
【図4】実施例2で得られた多層積層薄膜における波長
633nmの光に対する高反射特性を示すグラフであ
る。
【図5】CVD法(化学的気相成長法)にて多層積層薄
膜を形成する装置の模式図である。
【図6】実施例3で得られた多層積層薄膜における波長
488nmの光に対する反射防止特性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 直流電源 2 口−パスフィルター 3 高周波電源 4 マグネット 5 ターゲット 6 ヒーター 7 基板 8 真空容器 9 流量計 10 高周波電源 11 電極 12 ヒーター 13 基板 14 真空容器 15 恒温漕 16 流量計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/203 H01L 21/205 21/205 21/318 M 21/318 G02B 1/10 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に複数種のガスを導入しつつ
    該容器内に設置された電極に電力を投入して基板上に薄
    膜を堆積させる多層積層薄膜形成方法において、投入電
    力のパワーを変化させることによって堆積する膜の組成
    を変化させて複数種の薄膜を基板上に堆積させることを
    特徴とする多層積層薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】 薄膜形成をスパッタ法で行う請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記導入ガスに少なくとも窒素ガスと酸
    素ガスを含有させ、投入電力のパワーを変えることによ
    って酸化物薄膜および窒化物薄膜をそれぞれ少なくとも
    1層形成する請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 酸化物薄膜と窒化物薄膜を交互に形成す
    る請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 真空容器内の酸素ガス分圧を窒素ガス分
    圧の10分の3以下とする請求項3または4記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の方
    法で形成された多層積層薄膜。
JP7230293A 1995-09-07 1995-09-07 多層積層薄膜およびその形成方法 Pending JPH0974092A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7230293A JPH0974092A (ja) 1995-09-07 1995-09-07 多層積層薄膜およびその形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7230293A JPH0974092A (ja) 1995-09-07 1995-09-07 多層積層薄膜およびその形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0974092A true JPH0974092A (ja) 1997-03-18

Family

ID=16905555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7230293A Pending JPH0974092A (ja) 1995-09-07 1995-09-07 多層積層薄膜およびその形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0974092A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241746A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Seiko Epson Corp 光学物品とその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008241746A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Seiko Epson Corp 光学物品とその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7041391B2 (en) Method for forming thin films
JP4144909B2 (ja) 傾斜層の製造方法
US5306666A (en) Process for forming a thin metal film by chemical vapor deposition
US4824690A (en) Pulsed plasma process for treating a substrate
KR970052032A (ko) 반사방지 코팅 및 이를 증착하는 방법
JPH06177123A (ja) 絶縁体の堆積方法
JP2004068143A (ja) 薄膜形成方法並びに該薄膜形成方法により薄膜が形成された基材
KR20060037241A (ko) 박막 제조 방법 및 이 방법에 의해 형성된 박막을 갖는기재
US6217719B1 (en) Process for thin film formation by sputtering
KR101151813B1 (ko) 안정화된 플루오르 도핑 실리카 박층 형성 방법, 동 형성 방법에 의해 형성된 박층, 및 그의 안경 광학에 대한 용도
Lapteva et al. Influence of temperature and plasma parameters on the properties of PEALD HfO 2
US5116640A (en) Process for preparing an electroluminescent device
JPH04350167A (ja) 高誘電体薄膜の製造方法
JP3846641B2 (ja) 光導波路製造方法
JPH0974092A (ja) 多層積層薄膜およびその形成方法
JP3802127B2 (ja) 薄膜形成方法
US6316055B1 (en) Near-room temperature thermal chemical vapor deposition of oxide films
US5096735A (en) Process for producing a thin film electroluminescent device
JPH09148676A (ja) 半導体レーザおよびその製造方法
CN113126190A (zh) 一种层间稳定粘附的分布式布拉格反射镜及其制备方法
CN100473754C (zh) 制造稳定的掺氟氧化硅薄层的方法、制成的薄层及其在眼科光学中的应用
US20020106459A1 (en) Method of depositing a thick dielectric film
Felmetsger et al. Dual cathode DC–RF and MF–RF coupled S-Guns for reactive sputtering
Goto et al. Study of the reflectivity of silver films deposited by radio frequency and direct current coupled magnetron sputtering
JPS61502716A (ja) シリコン酸化物領域を有するデバイスの製作