JPH0972884A - 炭素繊維強化プラスチックスの剥離欠陥検査方法 - Google Patents

炭素繊維強化プラスチックスの剥離欠陥検査方法

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JPH0972884A
JPH0972884A JP25202895A JP25202895A JPH0972884A JP H0972884 A JPH0972884 A JP H0972884A JP 25202895 A JP25202895 A JP 25202895A JP 25202895 A JP25202895 A JP 25202895A JP H0972884 A JPH0972884 A JP H0972884A
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JP
Japan
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plies
coil
defect
fiber
carbon fiber
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Withdrawn
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JP25202895A
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English (en)
Inventor
Yoshiichi Izumihara
芳一 和泉原
Kenji Kubomura
健二 久保村
Tsugio Ishida
次雄 石田
Yasuhiro Aikawa
康浩 相川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向角の異なる複数のプライ数を有するCF
RPのプライ間の剥離欠陥を、渦電流を用いて検出する
方法 【解決手段】 配向角の異なる複数のプライ数を有する
CFRPにおいて、強化繊維方向が異なって隣接するプ
ライ間の剥離欠陥を、各プライの繊維方向に電流を流し
プライ間の繊維の接触度合の差異に基づくインピーダン
ス変化を測定することによって、前記剥離欠陥を検出す
ることを特徴とする炭素繊維強化プラスチックスの剥離
欠陥検査方法。 【効果】 炭素繊維の強化方向毎に選択的に誘導電流を
流すための励磁コイルを設け、該コイルのインピーダン
ス変化もしくは上記励磁コイルと対を成す検出コイルの
インピーダンス変化を測定するように構成し、四辺形コ
イルと欠陥との相対位置を検知することで、複数の繊維
方向を有するCFRPのプライ間の層間欠陥を定量的か
つ高速で検出可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配向角の異なる複
数のプライ数を有する炭素繊維強化プラスチックス製品
のプライ間の剥離欠陥を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、非破壊検査の一つの方法とし
て超音波探傷法は金属材料等に広く用いられている。
【0003】しかし、超音波探傷法は超音波探触子と試
験片の間の音波の伝播を確保するための適当な接触媒質
を介在させる必要がある。
【0004】さらに、炭素繊維強化プラスチックス(以
下、CFRPと記述する)等の繊維強化プラスチックス
に超音波探傷法を適用する場合、欠陥に起因する超音波
反射のみならず、織維および樹脂界面において超音波は
反射、散乱するので欠陥との区別が難しく、まだ材料中
の超音波の減衰量が大きく受信信号が小さくなるため、
金属材料に比ベ欠陥検出能が低下するという問題点があ
る。
【0005】また、赤外線サーモグラフィーを用いた複
合材料の欠陥検出も行われるようになってきている。
【0006】これは加熱により試験体の断熱変化による
温度上昇を検知するものであり、欠陥付近の局所的な温
度変化領域を計測し、欠陥の位置、大きさ、形状を測定
するものであるが、欠陥検出の分解能および精度を向上
するには、効果的な加熱方法が難しく、実用的な技術と
しては改善すべき課題が数多く残されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の間題点に鑑みてなされたもので、配向角の異なる複数
のプライ数を有するCFRPのプライ(同一配向角から
なる層)間の剥離欠陥を繊維方向に関係なく高感度で迅
速に検出できる、剥離欠陥検出方法の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、特開平7―
167839で電磁誘導を応用しCFRPの繊維破断を
検出する方法を発明しているが、さらに鋭意解析を行っ
た結果、材料中に流れる誘導電流の経路を見い出すこと
により、剥離欠陥についても繊維破断欠陥と識別して検
査できることがわかった。
【0009】つまり、その誘導電流の経路の特性から四
辺形励磁コイルの屈曲部の下に剥離欠陥が来た揚合にイ
ンピーダンス変化が検出され、また繊維破断欠陥では四
辺形励磁コイルの辺部の下に繊維破断欠陥が来た場合に
インピーダンス変化が検出されることで、剥離欠陥を特
定するものであり、配向角の異なる複数のプライ数を有
するCFRPの特定方向に選択的に誘導電流を流すため
に、強化繊維の方向が異なって隣接する各プライの織維
方向に互いに平行な四辺形の励磁コイルを該CFRPの
表面上に配置し、該励磁コイルに高周波電流を通電し、
該励磁コイルのインピーダンス変化から、または前記励
磁コイル群と対をなす検出コイルを別に設け、該検出コ
イルのインピーダンス変化から剥離欠陥を検出すること
を特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1は
本発明の検査コイルにより材料中に誘導電流が流れる状
況を示した模式図であり、四辺形励磁コイルの一辺と平
行な0°層の炭素繊維に渦電流が流れ、また、電流の方
向が変わる位置ではループの抵抗が少なくなるように電
流が層間を横切ることにより90°の炭素繊維層に入
り、ループを形成することの説明図である。
【0011】CFRP3の表面上に各プライの繊維方向
に平行な四辺形、この場合矩型の励磁コイル1を配置す
る。この矩型状に巻回した励磁コイル1に電源2から交
流電流を流すと、試験体Зにはコイルが作る変動磁界H
を打ち消す方向に誘導電流Iが流れ、該誘導電流が流れ
る経路の形は励磁コイル1の形とほぼ類似したものとな
る。
【0012】詳述すると、該矩型励磁コイルの辺a,b
の下ではi番目の層を、辺c,dの下では(i+1)番
目の層をそれぞれの繊維方向に誘導電流が流れ、コイル
の各角の下ではi番目の層と(i+1)番目の層の層間
を通して電流が流れることにより電流ループが形成され
る。
【0013】従って、i番目の層と(i+1)番目の層
の間に剥離欠陥がある場合には、四辺形の励磁コイルを
走査することで剥離欠陥の位置に四辺形コイルの屈曲部
が到達したときに、剥離欠陥の度合に基づき誘導電流の
大きさが変化し、この変化をコイル1のインピーダンス
変化として検出できる。
【0014】CFRPでは導電性を有する炭素繊維方向
の導電率がその直角方向に比べて1000〜10,00
0倍も大きいため、矩型励磁コイルの各辺が繊維方向と
平行となるように該励磁コイルを配置することによって
誘導電流を効率よく流すことが可能となる。
【0015】つまり、繊維方向に選択的に誘導電流を流
すためのコイルの形状と配置が必要になる。従って、第
i番目の層と第(i+1)番目の層の成す角度がθであ
る場合でも、四辺形コイルの一方の角度をθの平行四辺
形とすれば前記と全く同じ原理で剥離欠陥を検出できる
ことは容易に推定できる。
【0016】なお、通常の渦流検査法で行われていると
同じように検査コイルとしては上述した励磁コイルのみ
を用いる方式と、励磁コイルと誘導電流の変化を検出す
るための検出コイルを対に用いる方式の両方が可能であ
る。
【0017】剥離欠陥の測定にあたってはコイルの各辺
をCFRP3の検出したい層間の前後の層の繊維方向と
一致させるが、走査機構(図示せず)によって検査ヘッ
ド1(図1では励磁コイル1)かCFRP3のどちらか
を相対的にX方向に走査し、この走査をY方向に任意の
間隔で繰り返し、さらに逆にY方向に走査し、この走査
をX方向に任意の間隔で繰り返すことで全面探傷が行
え、剥離欠陥の存在を検知できる。また複雑な配向角を
組み合わせたCFRPでも、検査ヘッドを各種組み合わ
せることで、同時に各層の剥離欠陥の検出が行える。
【0018】
【実施例】図2に実際の探傷例を示す。配向角が0°、
90°から成る厚さ2.8mmで1辺の長さが180m
mの正方形のCFRP板4に、0°と90°層の間に厚
さ25μ、10mm×10mmの大きさの離形フイルム
を入れた人工剥離欠陥5と、0°層繊維と直角方向に長
さ5mmの繊維破断傷6を入れた試験体を探傷した結果
について説明する。
【0019】使用したコイル7は縦30mm,横30m
mで、直径0.2mmの導線を30回巻回したもので、
同コイルに周波数5MHz,0.1Aの電流を流した。
【0020】図2のX軸方向に励磁コイルを走査させた
時の剥離欠陥によるインピーダンス変化に比例した出力
電圧を示したのが図3であり、図4は同様に繊維破断に
よるインピーダンス変化による出力電圧を示したもので
ある。
【0021】前述したように、剥離欠陥は矩型コイルの
屈曲部でのみ検出されるため、矩型コイルの走査方向の
辺の長さの間隔をおいて出力電圧のピークが現われる。
【0022】一方、繊維破断では、走査方向の辺上で検
出されるため、図4にみられるように、コイルの辺の長
さ分だけ連続して出力電圧の変化が現われる。
【0023】図5は他の探傷例であり、図2と同様に配
向角が0°、90°から成る厚さ2.8mmで1辺の長
さが180mmの正方形のCFRP板4に、0°と90
°層の間に厚さ25μ、10mm×10mmの大きさの
離形フィルムを入れた人工剥離欠陥5と、90°層の繊
維と直角方向に長さ5mmの繊維破断傷8を入れた試験
体を探傷した結果である。励磁コイルの走査方法は図5
のX方向である。
【0024】剥離欠陥による出力電圧を図6、繊維破断
による出力電圧を図7に示す。
【0025】剥離欠陥、繊維破断ともコイルの長さだけ
離れて出力電圧のピークは現われ、類似した出力波形と
なるが、Y方向にも走査を行うことで、図8、図9のよ
うに欠陥の種類に応じた出力波形が得られ、その欠陥の
形態を識別することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば炭素繊
維の強化方向毎に選択的に誘導電流を流すための励磁コ
イルを設け、該コイルのインピーダンス変化もしくは上
記励磁コイルと対を成す検出コイルのインピーダンス変
化を測定するように構成し、四辺形コイルと欠陥との相
対位置を検知することで、複数の繊維方向を有するCF
RPのプライ間の層間欠陥を定量的かつ高速で検出可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において0°と90°の間の剥離を検出
するための励磁コイルと、該励磁コイルによって材料中
に発生する誘導電流の経路を示した図である。
【図2】実際の探傷例の説明図である。
【図3】剥離欠陥による出力電圧を示す図である。
【図4】繊維破断による出力電圧を示す図である。
【図5】実際の探傷例の説明図である。
【図6】図5のX方向に走査した時の剥離欠陥による出
力電圧を示す図である。
【図7】図5のX方向に走査した時の繊維破断による出
力電圧を示す図である。
【図8】図5のY方向に走査した時の剥離欠陥による出
力電圧を示す図である。
【図9】図5のY方向に走査した時の繊維破断による出
力電圧を示す図である。
【符号の説明】
1 励磁コイル 2 交流電源 3 CFRP 4 人工欠陥のあるCFRP 5 人工剥離欠陥 6 人工繊維破断 7 励磁コイル 8 人工繊維破断
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 次雄 相模原市淵野辺5―10―1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (72)発明者 相川 康浩 相模原市淵野辺5―10―1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向角の異なる複数のプライ数を有する
    炭素繊維強化プラスチックスにおいて、強化繊維方向が
    異なって隣接するプライ間の剥離欠陥を、各プライの繊
    維方向に電流を流しプライ間の繊維の接触度合の差異に
    基づくインピーダンス変化を測定することによって、前
    記剥離欠陥を検出することを特徴とする炭素繊維強化プ
    ラスチックスの剥離欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】 配向角の異なる複数のプライ数を有する
    炭素繊維強化プラスチックスの表面上に、強化繊維方向
    が異なって隣接する各プライの繊維方向に互いに平行な
    四辺形のコイルを配置して、該コイルに高周波電流を通
    電し電磁誘導によって各プライの繊維方向に選択的に電
    流を流し、プライ間の繊維の接触度合の差異に基づくイ
    ンピーダンス変化を測定することによって剥離欠陥を検
    出することを特徴とする炭素繊維強化プラスチックスの
    剥離欠陥検査方法。
JP25202895A 1995-09-06 1995-09-06 炭素繊維強化プラスチックスの剥離欠陥検査方法 Withdrawn JPH0972884A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20021203