JPH0972275A - 低振動容積型機械 - Google Patents

低振動容積型機械

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JPH0972275A
JPH0972275A JP23033095A JP23033095A JPH0972275A JP H0972275 A JPH0972275 A JP H0972275A JP 23033095 A JP23033095 A JP 23033095A JP 23033095 A JP23033095 A JP 23033095A JP H0972275 A JPH0972275 A JP H0972275A
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功 早瀬
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容積型圧縮機等の容積型機械のトルク変動に
起因する加振力を大幅に低減する。 【構成】 2つの駆動用モータ(57)により互いに逆
転回転される2つの軸部材(49)を持ち、その軸部材
を介して容積型マシン(46、47)に同様な変動トル
クを伝達させ、同時にそれらの変動トルクの位相が常に
ほぼ等しい状態を保つ様に2つの軸部材間の同期機構
(46、46b)を持ち、更にそれらの構成要素の静止
部材(59)同士を互いに一体に固定し全体の容積型マ
シンを構成する。 【効果】 本発明によれば、駆動軸部材は逆方向且つ同
期して回転され、加振トルクの発生を抑制し、容積型機
械の大幅な低振動化を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は容積型機械全般に係り、
特に冷凍空調用の圧縮機や発電機駆動用の内燃機関等の
低振動容積型機械に関する。
【0002】
【従来の技術】容積型機械は、ターボ機械や電動機、発
電機等の非容積型機械と異なり間歇的に動力を消費した
り発生したりするのでその駆動トルクや出力トルクが周
期的に変動し、その容積型機械の外郭部から周囲に周期
的に変動する偶力である加振トルクが作用し、振動の発
生源となっていた。従来の容積型機械ではこの振動対策
として、多気筒化して位相の事なる複数の作動室を連動
させて運転し駆動トルクや出力トルクの変動を低減した
り、取付け部をバネで浮かす等して振動を遮断する対策
が取られて来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の多気
筒化や振動遮断では、容積型機械の振動を低減出来ても
完全に無くす事は理論上困難あり、振動による不快感や
周囲の部品の損傷という問題を完全に解消する事は出来
なかった。しかも、上記対策では構造の複雑化や部品点
数増により製造コストが増大してしまうという問題があ
った。
【0004】本発明の目的は、容積型機械が間歇的に動
力を消費したり発生したりする事により発生していた振
動をほぼ完全に解消し、振動が極めて小さく快適で信頼
性の高い容積型機械を提供する事であり、またそれを安
価で実現する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は以下
の様にして達成される。まず第1に、回転する2つの軸
部材を互いに逆方向に回転する様に配置する。第2に、
前記2つの軸部材で容積型マシンを駆動してそれぞれの
軸部材によりほぼ等しく周期的に変化する仕事を行なわ
せる。あるいは前記2つの軸部材を容積型エンジンで駆
動してそれぞれの軸部材を介してほぼ等しく周期的に変
化する動力を取り出す。第3に、前記2つの軸部材の支
持部およびそれらの軸部材に連結された容積型マシンあ
るいは容積型エンジンの静止すべき部材同士を一体とな
るように互いに固定して全体の容積型機械を構成する。
以上の3要件を満足すれば良い。なお上記の説明の中の
用語で、マシンとは仕事を行なって外部から供給された
動力を消費する機械の事を示し、エンジンとは動力を発
生して外部に供給しする機械の事を示す。
【0006】また、前記2つの軸部材で容積型マシンを
駆動してそれぞれの軸部材によりほぼ等しく周期的に変
化する仕事を行なわせるには、2つの軸部材のそれぞれ
に消費動力がほぼ等しく周期的に変化する2つの容積型
マシンを連結してそれらの位相を同期させる方法と、2
つの軸部材で1つの容積型マシンをほぼ半分ずつ分担し
て駆動する方法とが考えられ、どちらを採用しても良
い。同様に、前記2つの軸部材を容積型エンジンで駆動
してそれぞれの軸部材を介してほぼ等しく周期的に変化
する動力を取り出すのにも、2つの軸部材のそれぞれに
出力がほぼ等しく周期的に変化する2つの容積型エンジ
ンを連結してそれらの位相を同期させる方法と、2つの
軸部材を1つの容積型エンジンで駆動してその動力をほ
ぼ半分ずつに分けて取り出す方法とが考えられ、やは
り、どちらを採用しても良い。
【0007】
【作用】まず、上記の課題を解決するための幾つかの手
段の中で、2つの軸部材のそれぞれに消費動力あるいは
出力がほぼ等しく周期的に変化する2つの容積型マシン
あるいは容積型エンジンを連結しそれらの位相を同期さ
せて容積型機械を構成した場合を考える。
【0008】この場合、一方の軸部材に連結された容積
型マシンあるいは容積型エンジンにより周期的に変化す
る加振トルクが発生するが、同時に、もう一方の軸部材
に連結された容積型マシンあるいは容積型エンジンによ
って、ほぼ同様に周期変化する加振トルクが発生してい
る。しかも、2つの軸部材は、必ず、互いに逆方向にほ
ぼ同期して回転しているので、上記の2つの加振トルク
は常に方向が反対で大きさがほぼ等しい状態を保って変
化する。更に、容積型マシンあるいは容積型エンジンの
静止すべき部材同士等が一体となるように互いに固定さ
れているので、上記の2つの加振トルクは常に前記固定
部を介して互いに打消し合い、全体の容積型機械として
の外部への装着部には加振トルクがほとんど作用しなく
なり、外部を加振する事が無くなる。したがって、外部
との連結部に振動遮断の対策を施す必要が無くなる。ま
た、個々の容積型マシンあるいは容積型エンジンにより
発生する加振トルクが如何に大きくても、それとほぼ同
程度の加振トルク同士で打ち消し合わせる事が出来るの
で、使用する容積型マシンあるいは容積型エンジンの構
造は低振動化のために位相の異なる作動室を多数持つ必
要がなく単純で安価な構造で良い。
【0009】次に、上記の課題を解決するための幾つか
の手段の中で、2つの軸部材を共通な1つの容積型マシ
ンあるいは容積型エンジンに連結して容積型機械を構成
した場合を考える。
【0010】この容積機械は、互いに逆方向に回転する
2つの同様な駆動軸あるいは出力軸を持つ事になるの
で、その内部の部品も含めた各部品の動作に関して駆動
軸あるいは出力軸の回転軸回りの方向性を持たない構造
とする事が出来る。すなわち、駆動軸あるいは出力軸の
軸方向から見た時、各部品がある軸に関して対称な運動
を行なう構造とする事が出来る。したがって、2つの駆
動軸あるいは出力軸の各々に同様な回転慣性( 慣性モー
メント) を持つ質量を取付け、同様な駆動源あるいは負
荷を連結すれば、2つの駆動軸あるいは出力軸を介して
伝達される駆動トルクあるい出力トルクがほぼ等しくな
る様にする事が出来る。この時、この容積機械は、各部
品の動作に関してだけでなくその各部に作用する力に関
しても、常に駆動軸あるいは出力軸の軸方向から見てほ
ぼ対称になり、それらの力の作用結果として発生する加
振トルクには駆動軸あるいは出力軸の回転軸回りに方向
性が無くなる筈である。
【0011】一方、一般の容積型機械が発生する加振ト
ルクは、その容積型機械の駆動軸あるいは出力軸を介し
て伝達される駆動トルクあるい出力トルクの変動に起因
して、必ずその駆動軸あるいは出力軸の回りに相手を回
転させようとする変動トルクとして発生する。互いに逆
方向に回転する2つの同様な駆動軸あるいは出力軸を持
つ場合でも、それらの軸が互いに同軸や平行で軸方向が
共通であるので、加振トルクが発生するとすればその共
通軸方向回りに相手を回転させようとする変動トルクと
して発生する筈である。
【0012】しかし、その加振トルクはその値がゼロ以
外の場合には、前記駆動軸あるいは出力軸の回りのどち
らの方向に相手を回転させようとする事になり、方向性
を持つことになる。これは、各部品の運動の対称性より
加振トルクに駆動軸あるいは出力軸の回転軸回りの方向
性が無くなるとする前述の論理と矛盾する。したがっ
て、加振トルクの値はゼロでなければならなず、この容
積型機械の静止すべき部材同士が一体となるように互い
に固定されていれば、それら容積型機械全体の外部への
装着部には加振トルクが作用しなくなり、外部を加振す
る事が無くなる。したがって、外部との連結部に振動遮
断の対策を施す必要が無くなる。
【0013】また、この容積型機械が消費したり供給し
たりする動力の変動が如何に大きくても、それと関係無
く加振トルクがゼロになるので、この容積型機械の構造
は低振動化のために位相の異なる作動室を多数持つ必要
がなく、単純で安価な構造で良い。なお本手段では、駆
動軸あるいは出力軸の軸方向から見た時の各部品の運動
の対称性、2つの駆動軸あるいは出力軸の各々に取り付
けられた回転慣性( 慣性モーメント) の同一性、2つの
駆動軸あるいは出力軸の各々に連結された駆動源あるい
は負荷の同一性等が完全なものでない場合でも、その対
称性や同一性の誤差が小さく抑えて製作されていれば、
加振トルクの発生を実質的に問題にならない程度に小さ
くする事が出来る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図12に
より説明する。図1は本発明の第1の実施例の容積型機
械であるガス圧縮機を上方より見た断面図、図2は図1
におけるI−I断面図、図3は本発明の第2の実施例の
容積型機械であるエンジン発電装置を上方より見た断面
図、図4は図3におけるII−II断面図、図5は本発
明の第3の実施例の容積型機械であるエンジン発電装置
を側方から見た断面図、図6は本発明の第4の実施例の
容積型機械であるガス圧縮機を側方から見た断面図、図
7は本発明の第5の実施例の容積型機械である密閉型圧
縮機を側方から見た断面図、図8は図7における機構の
作動原理を説明した図、図9は本発明の第6の実施例の
容積型機械である開放型圧縮機を側方から見た断面図、
図10は本発明の第7の実施例の容積型機械であるエン
ジン発電装置を側方から見た断面図、図11は本発明の
第8の実施例の容積型機械である開放型圧縮機を側方か
ら見た断面図、図12は本発明の第9の実施例の容積型
機械である内燃機関を示す断面図、である。
【0015】図1と図2に本発明の第1の実施例の容積
型機械であるガス圧縮機を示す。本実施例の全体は、主
軸1、シリンダ2、フレーム3、サイドカバー4、揺動
ピストン5、シュー6等で構成される圧縮機構部とそれ
を駆動する電動機7からなる圧縮機単位を2つ組み合わ
せて構成されている。圧縮機構部では、フレーム3とサ
イドカバー4とで回転支持された主軸1の偏心部1aに
揺動ピストン5のローラ部5aが回転可能に挿入され、
揺動ピストン5のベーン部5bがシュー6を介してシリ
ンダ2に拘束されている。主軸1の回転に伴って揺動ピ
ストン5のローラ部5aが公転運動する際に、ローラ部
5a、ベーン部5b、シュー6、およびボルト( 図示せ
ず) により互いに固定されたシリンダ2、フレーム3、
サイドカバー4、により囲まれた空間の容積が変化する
事を利用して、ガスをシリンダ2の吸入ポート2aから
吸入し、圧縮した後に吐出ポート2b、吐出弁8、吐出
弁押さえ9を介して吐出するものである。
【0016】これにステータ7a及びロータ7bを有す
る駆動用電動機7を加えた本実施例の2つの圧縮機単位
は同じものであり、それらの駆動軸である主軸1同士が
互いに平行であるが逆方向を向く様に、それぞれのフレ
ーム3の取付け足部3aがボルトにより共通フレーム1
0に固定されている。なお、2つの電動機7のステータ
部7aはそれぞれ2つのフレーム3に固定されている。
主軸1同士は、逆方向を向く様に配置され同じ電動機7
により駆動されるので、全体のガス圧縮機として組み立
てられた状態では互いに逆方向に回転するが、それぞれ
の一端に固定されたタイミングギア11同士が噛み合う
事により、それぞれが駆動する圧縮機構部の位相が常に
ほぼ一致する様に同期して逆転する。
【0017】なお、本発明においては、容積型マシンと
して、上記実施例に示されるベーン式圧縮機の外、容積
型ポンプやスターリング冷凍機等の公知のものが実施さ
れる。
【0018】本第1の実施例によれば、「作用」の項で
述べた様に、2つの容積型の圧縮機単位の発生する加振
トルクを逆向きで同位相とする事により互いに打消し合
わせ、外部への装着部である共通フレーム10から外部
に加振トルクがほとんど伝達されぬ様にする事が可能で
あるという効果がある。また本第1の実施例では、個々
の圧縮機単位として従来から使用されているシンプルな
構造の圧縮機単位の同じものを2つ組み合わせれても良
く、極めて完全な低振動化を比較的安価で達成出来ると
いう効果がある。また本第1の実施例では、2つの圧縮
機単位の主軸同士が平行になるよう配置されているの
で、互いに逆転するそれらを同期させる事が歯車等を使
用する事によって簡単に出来るという効果がある。更
に、全体の軸方向長さを小さく収める事が出来るという
効果がある。
【0019】図3と図4に本発明の第2の実施例の容積
型機械であるエンジン発電装置を示す。本実施例の全体
は、クランク軸12、シリンダブロック13、シリンダ
ヘッド14、軸受フレーム15、サイドカバー16、コ
ンロッド17、ピストン18、ピストンピン19、点火
プラグ20、吸入弁21、吐出弁22および動弁機構(
図示せず) 等で構成される4サイクル1気筒の内燃機関
部とそれにより駆動される発電機23または24からな
るエンジン発電機単位を2つ組み合わせて構成されてい
る。4サイクル内燃機関については一般に良く知られて
いるのでその作動原理の説明は省略する。ただし、本第
2の実施例に使用されている2つの内燃機関は、個々の
部品は共通のものを使用しているが、組立ての際にシリ
ンダヘッド14、吸入弁21、吐出弁22および動弁機
構( 図示せず) 等の固定方向を変える事により、互いに
逆転する構造のものである。
【0020】また、発電機23と発電機24とは発電を
行なう際の回転方向が、前記内燃機関の回転方向に対応
して、互いに逆の関係にあるものを使用している。2つ
のエンジン発電機単位は互いに逆転するものであり、そ
れらの駆動軸であるクランク軸12同士が互いに平行で
同方向を向く様に、それぞれの軸受フレーム15の取付
け足部15aがボルトにより共通フレーム25に固定さ
れている。なお、2つの発電機23、24のステータ部
23a、24aはそれぞれ2つの軸受フレーム15に固
定されており、ロータ部23b、24bはそれぞれ2つ
のクランク軸12に固定されている。2つの軸受フレー
ム15にはそれぞれ2つのシリンダブロック13が固定
されている。クランク軸12同士は、クランクピン部1
2aが同方向端部に位置して同方向を向く様に配置され
それぞれの内燃機関で逆方向に駆動されるので、全体の
発電装置として組み立てられた状態でも互いに逆方向に
回転するが、それぞれの一端に固定されたタイミングギ
ア26同士が噛み合う事により、それぞれを駆動する内
燃機関部の位相が常にほぼ一致する様に同期して回転す
る。
【0021】なお、本発明においては、容積型エンジン
として、上記実施例の片側作動室の4サイクルエンジン
の外に、上下両側作動室のものとしたり、2サイクル内
燃機関としたり、外燃機関としたり、また、エンジンに
は、公知の各種発電機や、ターボ圧縮機を連結して実施
することができる。
【0022】本第2の実施例によっても、「作用」の項
で述べた様に、2つのエンジン発電機単位の発生する加
振トルクを逆向きで同位相とする事により互いに打消し
合わせ、外部への装着部である共通フレーム25から加
振トルクがほとんど伝達されぬ様にする事が可能である
という効果がある。また本第2の実施例では、個々の内
燃機関として従来から使用されているシンプルな構造の
内燃機関を使用しても良く、極めて完全な低振動化を比
較的安価で達成出来るという効果がある。また本第2の
実施例では、2つの発電機単位の主軸同士が平行になる
よう配置されているので、互いに逆転するそれらを同期
させるのが歯車等を使用する事によって簡単に出来ると
いう効果がある。更に、全体の軸方向長さを小さく収め
る事が出来るという効果がある。
【0023】図5に本発明の第3の実施例の容積型機械
である発電装置を示す。本実施例の全体は、クランク軸
12、シリンダブロック13、シリンダヘッド14、軸
受フレーム15、サイドカバー16、コンロッド17、
ピストン18、ピストンピン19、点火プラグ20、吸
入弁21、吐出弁22および動弁機構( 図示せず) 等で
構成される4サイクル1気筒の内燃機関部とそれにより
駆動される発電機23からなる発電機単位を2つ組み合
わせて構成されている。本第3の実施例に使用されてい
る2つの内燃機関は、個々の部品も共通のものを使用し
ており、第2の実施例の場合と異なり組み立ても全く同
様に実施し、その結果、出力軸であるクランク軸12の
回転方向も等しいものである。すなわち全く同一の物で
ある。したがって、それによって駆動される発電機23
も同一の物を2つ使用している。2つの発電機単位のク
ランク軸12同士は同軸上で互いに逆方向を向いて配置
される様に、2つの軸受フレーム15の取付け足部15
aが共通フレーム27にボルトで固定されている。クラ
ンク軸12同士はそれぞれの内燃機関で同方向に駆動さ
れるが、互いに逆方向を向く様に配置されているので、
全体の発電装置として組み立てられた状態では互いに逆
方向に回転する。更に、それぞれの一端に固定されたか
さ歯車のタイミングギア28同士がかさ歯車の中間ギア
29を介して噛み合う事により、それぞれを駆動する内
燃機関部の位相が常にほぼ一致する様に同期して互いに
逆方向に回転する。中間ギア29は、共通フレームに固
定された支持軸30により回転自在に支持されている。
【0024】本第3の実施例によっても、「作用」の項
で述べた様に、2つの発電機単位の発生する加振トルク
を逆向きで同位相とする事により互いに打消し合わせ、
外部への装着部である共通フレーム27から加振トルク
がほとんど伝達されぬ様にする事が可能であるという効
果がある。また本第3の実施例では、個々の内燃機関と
して従来から使用されているシンプルな構造の内燃機関
の同一の物を2つ使用しても良く、極めて完全な低振動
化を比較的安価で達成出来るという効果がある。また本
第3の実施例では、2つの発電機単位の主軸同士が同軸
上に配置されているので、全体の発電装置としての軸直
角方向の幅を小さく収める事が出来るという効果があ
る。
【0025】図6に本発明の第4の実施例の容積型機械
であるガス圧縮機を示す。本実施例の全体は、主軸3
1、シリンダ32、フレーム33、サイドカバー34、
揺動ピストン35、シュー(図示せず)等で構成される
第1の実施例と同種の圧縮機構部を、クランク軸36、
シリンダブロック13、シリンダヘッド14、軸受フレ
ーム37、サイドカバー38、コンロッド17、ピスト
ン18、ピストンピン19、点火プラグ20、吸入弁2
1、吐出弁22および動弁機構( 図示せず) 等で構成さ
れる第2、第3のの実施例と同種の4サイクル1気筒の
内燃機関部により、オルダム継ぎ手39を介して駆動す
る圧縮機単位を2つ組み合わせて構成されている。
【0026】ただし、本第4の実施例に使用されている
2つの圧縮機構部は、個々の部品は共通のものを使用し
ているが、組立ての際にシリンダ32等の部品の固定方
向を変える事により、互いに逆方向に回転させて使用す
る構造としてあり、2つの内燃機関部も、第2実施例の
場合と同様に個々の部品は共通であるが組立て方向変え
る事により、互いに逆方向に回転する構造となってい
る。すなわち、2つの圧縮機単位はそれらの回転軸が互
いに逆方向に回転する構造である。また、その時に圧縮
機構部の位相と内燃機関部の位相との関係が、2つの圧
縮機単位間でほぼ等しくなる様に、それぞれの圧縮機構
部と内燃機関部とがオルダム継ぎ手39により連結され
ている。
【0027】本実施例の全体は、それらの回転軸が同軸
で同方向を向く様に、2つの圧縮機単位を共通フレーム
40に固定してある。その結果、それらの回転軸は全体
の圧縮機として組み立てられた状態でも互いに逆方向に
回転する。更に、一方の圧縮機単位の主軸31と他方の
圧縮機単位のクランク軸36とは逆転継ぎ手41により
連結されており、2つの圧縮機単位の圧縮機構部同士お
よび内燃機関部同士がそれらの位相を常にほぼ同期させ
て互いに反対方向に回転する様になっている。逆転継ぎ
手41は、往復動部材42、案内部材43、円盤部材4
4、球面ブッシュ45より構成され、往復動部材42が
そのピストン部42aを案内部材43に案内されて往復
運動をしながら往復運動方向の軸回りに揺動すると、往
復動部材42の2つのアーム部42bが挿入された2つ
の球面ブッシュ45が互いに逆方向の公転運動をする事
を利用して、球面ブッシュ45を揺動可能に支持する2
つの円盤部材44およびそれらが固定された軸部材同士
を互いに逆方向に同じ速度で回転する様に連結するもの
である。この機構は後述の本発明の第5の実施例の中で
も容積型圧縮機本体の機構として利用され、その原理を
図8で説明してある。
【0028】本第4の実施例によっても、「作用」の項
で述べた様に、2つの圧縮機単位の発生する加振トルク
を逆向きで同位相とする事により互いに打消し合わせ、
本実施例全体の外部への装着部である共通フレーム40
から加振トルクがほとんど伝達されぬ様にする事が可能
であるという効果がある。なお、これを、2つの圧縮機
単位の圧縮機構部が発生する加振トルク同士と内燃機関
部が発生する加振トルク同士の両方をそれぞれ逆向きで
同位相とする事により互いに打消し合わせ、本実施例全
体の外部への装着部である共通フレーム40から加振ト
ルクがほとんど伝達されぬ様にする事が可能であると言
い替えても良い。また本第4の実施例では、個々の圧縮
機構部や内燃機関として従来から使用されているシンプ
ルな構造の物を使用しても良く、極めて完全に近い低振
動化を比較的安価で達成出来るという効果がある。また
本第4の実施例では、2つの圧縮機単位の主軸同士が同
軸上に配置されているので、全体の圧縮機としての軸直
角方向の幅を小さく収める事が出来るという効果があ
る。
【0029】これまでの第1の実施例ないし第4の実施
例の容積型機械では、いずれも、マシンとそれを駆動す
るエンジンの組合せを2組用意して全体として低振動の
容積型機械を構成しているが、そのマシンとエンジンの
方式・構造に関して少なくとも一方が容積型である事さ
え満足していれば、それらを他の方式・構造のどんなマ
シンまたはエンジンに置き換えても、同様に全体として
容積型機械の低振動化が実現出来る。また、それらの構
成要素であるマシンとエンジンは、それぞれが共通のフ
レームに固定される事により一体化されていたが、それ
らの構成要素同士を直接固定して一体化しても、同様に
低振動の容積型機械が得られる。
【0030】図7および図8に本発明の第5の実施例の
容積型機械である密閉型圧縮機を示す。往復動部材46
はその2つのピストン部46aをシリンダブロック47
の内周円筒面47aにより案内されて往復運動と該往復
動方向の軸線回りの回転を行なえる様に支持されてい
る。往復動部材46のピストン部46aには前記の往復
運動方向と直角方向で互いに反対側に突出した2つの円
柱状のアーム部46bが圧入およびナット46cで固定
されており、そのアーム部46bはそれぞれ球面ブッシ
ュ48の内周円筒面部に回転自在に挿入されている。2
つの球面ブッシュ48の外周球面部は、それぞれ駆動軸
49の駆動アーム部49aにより駆動軸49の回転軸か
ら偏位した位置で球面対偶で支持されている。
【0031】その結果、往復動部材の2つのアーム部4
6bと2つの駆動軸49とは相対的な回転と互いの相対
的な傾斜方向変化が可能に駆動軸49の回転軸から偏位
した位置で連結されている。駆動軸49の駆動アーム部
49aの径方向の反対側には釣合い質量49bが形成さ
れている。また2つの駆動軸49はそれぞれ軸受フレー
ム50の軸受部50aにより回転支持されている。2つ
の軸受フレーム50はその軸受部50aの中心軸が互い
に同軸上に配置される様にそれぞれシリンダブロック4
7にボルト( 図示せず) により固定されている。シリン
ダブロック47に形成された2つの内周円筒面47aの
中心軸同士はやはり互いに同軸であり、更に、そのシリ
ンダブロック47に固定された軸受フレーム50の軸受
部中心軸とは、互いに直角になっている。
【0032】シリンダブロック47の内周円筒面47a
の開口端はシリンダヘッド51により閉塞されており、
往復動部材のピストン部46aとシリンダブロックの内
周円筒面47aとシリンダヘッド51とにより囲まれた
作動室52が2つ形成されている。往復動部材のピスト
ン部46aには作動室52への吸入通路46dが形成さ
れており、これを開閉する吸入弁53が装着されてい
る。シリンダヘッド51には吐出ポート51aが形成さ
れており、これを開閉する吐出弁54が装着されてい
る。またシリンダヘッド51の外側には高圧室カバー5
5が固定されており、それらの間に高圧空間56が形成
されている。
【0033】2つの軸受フレームには、それぞれ駆動用
モータ57のステータ部57aがボルトで固定され、2
つの駆動軸49にはそれぞれ軸受部50aを挾んで駆動
アーム部49aの反対側に駆動用モータ57のロータ部
57bが固定されている。ロータ部57bには前述の釣
合い質量49bと逆方向でより小さい遠心力を発生する
釣合い質量58が取付けられている。ステータ部57a
とロータ部57bとで構成される2つの駆動用モータ5
7は同じものであるが、上記の圧縮機の全体構成の中に
互いに対向した姿勢で組み込まれており、2つの駆動軸
49を互いに逆方向に回転駆動する。これらの構成要素
は、中央チャンバ59の内周部に焼きばめ等で固定さ
れ、更に、中央チャンバ59とその両側の2つの端部チ
ャンバ60とで構成される密閉容器に収納されている。
【0034】図8に2つの駆動軸49が互いに逆転駆動
された場合の各可動部品の動きを示す。図8の(a)〜
(e)は図7の右方向から見た各可動部品の動きであ
り、(a´)〜(e´)はそれぞれ(a)〜(e)を上
方から見た図である。2つの球面ブッシュ48は駆動軸
49の回転軸( 点A) から半径方向に偏位した位置に球
面対偶で支持されているので、2つの駆動軸49が互い
に逆方向に回転するとそれらの中心( 点B、点C) は図
8の(a)〜(e)の様に回転軸( 点A) を中心とし同
一公転半径で逆方向に公転運動をする。
【0035】往復動部材46は図8(a)〜(e)の上
下方向の往復動方向軸から傾斜出来ないので、その2つ
の円柱状のアーム部46bは常に前記往復動方向軸と直
角方向すなわち図8においては水平方向を必ず向いてい
る。従って、円柱状のアーム部46bが挿入されている
球面ブッシュ48の2つの中心( 点B、点C) の図8
(a)〜(e)における上下方向座標は、常に等しい。
【0036】一方、往復動部材46は前記往復動方向軸
の回りには回転出来るので、円柱状のアーム部46bは
図8(a´)〜(e´)に示す往復動方向軸(点D)を
中心とした揺動運動を行なう。従って、アーム部46b
が挿入されている球面ブッシュ48の2つの中心( 点
B、点C) の図8(a)〜(e)における左右方向座標
は、符号が逆となる。
【0037】本実施例は2つの球面ブッシュ48の中心
( 点B、点C) のそれぞれの図8(a)〜(e)におけ
る2次元座標に上記の関係を常に強制するものであり、
球面ブッシュ48を組み込まれた2つの駆動軸49はそ
れぞれの駆動用モータ57により互いに反対方向に駆動
されるばかりでなく、互いに完全に同期して回転する。
その際、往復動部材46はそれを支持する2つの球面ブ
ッシュ48が図8(a)〜(e)における上下方向座標
に関して相等しい周期変化を行なうのに伴い同じく上下
方向の周期的な往復運動を行ない、その上下に形成され
た2つの作動室52の容積を周期的に変化させる。
【0038】作動気体は、中央チャンバ59に取付けら
れた低圧配管61より密閉容器内部の低圧空間62に流
入し、往復動部材のピストン部46aの吸入通路46d
や吸入弁53を介して作動空間52に吸入されて圧縮さ
れ、シリンダヘッドの吐出ポート51aや吐出弁54を
介して高圧空間56に吐出され、各高圧空間56から中
央チャンバ59を介して外部に延びる高圧配管63を通
って密閉容器外部に流出する。
【0039】本実施例においては、2つの駆動軸49、
駆動モータのロータ部57bが互いに逆転しており、そ
の他の可動部品も図8(a)〜(e)の様な運動を行な
うので、この方向から見たときの圧縮機各部の2次元運
動を図8(a)〜(e)の各図の縦の中心軸を対称軸と
して全く対称な運動にする事が出来る。更に、2つの駆
動軸49の各々に同様な回転慣性( 慣性モーメント) を
持つ質量が取り付けられ、それらが同一のパワーのモー
タで駆動されているので、本実施例の圧縮機は各部品の
動作に関してだけでなくその各部に作用する力に関して
も、常に前記駆動軸の方向から見た対称軸に関して対称
となり、それらの力の作用結果として発生する加振トル
クには駆動軸の回転軸回りの方向性が無くなる筈であ
り、加振トルクは発生しない。すなわち本実施例によれ
ば、まず、容積型圧縮機でありながらそれを駆動するた
めの動力が周期的に変動する事に起因する加振トルクが
発生しないという効果がある。
【0040】次に本実施例においては、往復動部材46
の往復運動の慣性力(図7上下方向)を2つの駆動軸4
9に取り付けた釣合い質量49b、59の遠心力の前記
往復運動方向成分の和で打ち消すと同時に、前記遠心力
の前記往復運動方向と直角方向成分(図7紙面垂直方
向)も2つの駆動軸49が互いに逆転している事を利用
して打ち消し合わす事が可能である。更に、図8(a
´)〜(e´)に示す様に往復動部材46が往復動方向
軸(点D)を中心とした揺動運動を行なう事により発生
する慣性偶力も、それぞれの駆動軸49に固定された釣
合い質量49bの遠心力と質量58の遠心力の合力作用
点を互いに軸方向(図7左右方向)にずらす事により、
遠心力の前記往復運動方向と直角方向成分(図7紙面垂
直方向)による偶力でほぼ打ち消す事が出来る。すなわ
ち本実施例によれば、往復動機構であるにもかかわらず
不釣合慣性力の発生をほぼ完全に防止出来るという効果
がある。なお、往復動部材46の往復運動の慣性力と揺
動運動の慣性偶力の両者を同時に打ち消すためには、2
つの釣合い質量49b、58をそれぞれの駆動軸49に
取り付ける事が必要である。
【0041】次に本実施例において往復動部材46は、
ほぼ同一の駆動トルクを発生する2つの駆動用モータ5
7で駆動されるため、往復動部材46の往復運動の慣性
力とそのピストン部46aに作用する作動気体の圧力に
よる圧縮荷重は、2つのアーム部46bが前記慣性力と
圧縮荷重の作用中心(図8の点D)からほぼ等しい距離
だけ離れた2つの球面ブッシュ48を介し、ほぼ等しい
力で支持されている。つまりそれ以上他の部材から支持
力が作用しなくても、それらの力だけで釣り合う事が出
来るので、往復動部材のピストン部46aとシリンダブ
ロック47の内周円筒面47aとの間には荷重が作用し
ない。すなわち従来の往復動機構において機械摩擦損失
発生の要因の一つであったピストンサイドフォースが発
生しないので、機械摩擦損失が低減し効率が向上すると
いう効果がある。
【0042】次に本実施例は、これまでの第1の実施例
ないし第4の実施例がいずれもマシンとそれを駆動する
エンジンとを2つずつ必要としたのと異なり、一方のマ
シン部を唯一のマシンで構成し、しかもそれで逆転同期
機構を兼用しているので、全体の圧縮機としての構成部
品が少なくて済む。すなわち、低コストで生産出来ると
いう効果がある。
【0043】更に本実施例においては、圧縮機の軸直角
方向の幅や径を小さく収める事が出来るという効果があ
る。
【0044】図9に本発明の第6の実施例の容積型機械
である開放型圧縮機を示す。中央の圧縮機部は、往復動
部材46、シリンダブロック64、球面ブッシュ48、
駆動軸65、軸受フレーム66、シリンダヘッド51、
吸入弁53、吐出弁54等により図7の第5の実施例と
同様な機構で構成され、作動室67の容積変化により作
動気体の圧縮を行なうものである。その駆動源として、
クランク軸36、シリンダブロック13、シリンダヘッ
ド14、軸受フレーム37、サイドカバー38、コンロ
ッド17、ピストン18、ピストンピン19、点火プラ
グ20、吸入弁21、吐出弁22、および動弁機構( 図
示せず) 等で構成される4サイクル1気筒の内燃機関部
が2つ用意され、それらの出力軸であるクランク軸36
がオルダム継手39を介して両側から駆動軸65に連結
されている。その際、2つの内燃機関部同士は同位相と
なる様に連結されている。前記の2つの内燃機関部は同
一のものであるが、対向させて全体の開放型圧縮機に組
み込まれているので、出力軸は互いに逆転する。また上
記の構成要素の中の静止部材は、軸受フレーム66、3
7が共通フレーム68に固定される事により互いに一体
に固定されている。本実施例では、動力を消費する圧縮
機部とそれを駆動する内燃機関部の両方が容積型である
が、圧縮機部が第5の実施例と同じ理屈で加振トルクを
発生させない上に、2つの内燃機関部の加振トルクは方
向が逆であり位相が同期しているので互いに打ち消し合
い、全体としてやはり加振トルクが発生しないという効
果がある。
【0045】また、本実施例では動力を消費する部分で
もその動力を供給する部分でも電機機械を使用しておら
ず、電源・送電等の設備が不要であり電力を消費しない
事により電力ピークカットにも貢献出来るという効果が
ある。
【0046】また、本実施例において圧縮機部を冷凍サ
イクル用の冷凍機として使用すれば、内燃機関部の廃熱
を直接熱の形態でヒートポンプで組み上げ暖房運転時に
活用する事が可能であり、動力源も含めた全体のエネル
ギー効率を向上出来るという効果がある。
【0047】更に、本実施例によれば、圧縮機部でピス
トンサイドフォースが発生せず機械摩擦損失が低減し効
率が向上するという効果、構成部品が少なくて低コスト
で生産出来るという効果、圧縮機の軸直角方向の幅や径
を小さく収める事が出来るという効果が第5の実施例と
同様に得られる。
【0048】図10に本発明の第7の実施例の容積型機
械である発電装置を示す。中央の内燃機関部において、
往復動部材69はその主ピストン部69aと副ピストン
部69bをそれぞれシリンダブロック70の内周円筒面
70a、70bにより案内されて往復運動と該往復動方
向の軸線回りの回転を行なえる様に支持されている。往
復動部材69の主ピストン部69aおよび副ピストン部
69bを形成している部材には、前記の往復運動方向と
直角方向で互いに反対側に突出した2つの円柱状のアー
ム部69cが圧入およびナット69dで固定されてお
り、そのアーム部69cはそれぞれ球面ブッシュ71の
内周円筒面部に回転自在に挿入されている。
【0049】2つの球面ブッシュ71の外周球面部は、
それぞれ主軸72の出力アーム部72aにより主軸72
の回転軸から半径方向に偏位した位置で球面対偶で支持
されている。その結果、往復動部材の2つのアーム部6
9cと2つの主軸72とは相対的な回転と互いの相対的
な傾斜方向の変化が可能に主軸72の回転軸から偏位し
た位置で連結されている。
【0050】主軸72の出力アーム部72aの径方向の
反対側には釣合い質量72bが取付けられている。また
2つの主軸72はそれぞれ軸受フレーム73の軸受部7
3aにより回転支持されている。2つの軸受フレーム7
3はその軸受部73aの中心軸が互いに同軸上に配置さ
れる様にそれぞれシリンダブロック70にボルト( 図示
せず) により固定されており、更にシリンダブロック7
0の互いに同軸な2つの内周円筒面70a、70bの中
心軸と直交する様になっている。
【0051】シリンダブロック70の内周円筒面70a
の開口端はシリンダヘッド74により閉塞されており、
往復動部材の主ピストン部69aと内周円筒面70aと
シリンダヘッド74とにより囲まれた作動室75が1つ
形成されている。シリンダヘッド74には吸入ポートと
吐出ポートが2つずつ形成されており、これを開閉する
吸入弁76、吐出弁77や点火プラグ78および動弁機
構( 図示せず) 等が装着されている。
【0052】図10には断面より遠方にある吸入弁7
6、吐出弁77がそれぞれ1つずつ表示されているが、
吸入弁76の断面より手前側にもう一つの吐出弁が、吐
出弁77の断面より手前側にもう一つの吸入弁がそれぞ
れ装着されている。すなわち、点火プラグ78を中心と
して2つずつの吸入ポートと吐出ポートを開閉する2つ
ずつの吸入弁76と吐出弁77が、点対称の位置に配置
されている。シリンダブロック70の内周円筒面70b
は副ピストン部69bの往復運動の案内の機能だけを果
たすものであり、一端が開口されたままで作動室は形成
されておらず、内燃機関部の形態は4サイクル1気筒で
ある。
【0053】その機構は図7の第5の実施例の中央の圧
縮機部と共通であり、第5の実施例の場合の説明と同じ
理由により2つの主軸72は互いに同期しながら逆転
し、更に、内燃機関部からの加振トルク発生を解消する
事が可能である。互いに同期しながら逆転する2つの主
軸72の一端には、それぞれ発電機79のロータ部79
aが固定されており、ステータ部79bが軸受フレーム
73に固定されている。発電機は、公知の直流型や交流
型のものが実施されるが、その配線やブラシ等の詳細な
部品の図示は省略する。交流発電機の場合、2つの発電
機79の交流出力の位相がほぼ等しくなるように、ロー
タ部79aとステータ部79bの主軸72回りの位置を
合わせて固定されている。なお、ロータ部79aには前
述の釣合い質量72bと逆方向でより小さい遠心力を発
生する釣合い質量80が取付けられている。2つの交流
発電機79は全く同仕様のものであるが、互いに対向し
て組み込まれているので、逆転する2つの主軸72で同
様に駆動する事が出来、位相が等しい事によりそれぞれ
が発生する加振トルクを互いに打消合う事が出来る。本
実施例によれば、容積型機械であるにもかかわらず加振
トルクが発生しないという効果、往復動機構であるにも
かかわらず不釣合慣性力の発生をほぼ完全に防止出来る
いう効果、ピストンサイドフォースが発生せず機械摩擦
損失が低減し効率が向上するという効果、構成部品が少
なくて低コストで生産出来るという効果、発電装置の軸
直角方向の幅や径を小さく収める事が出来るという効果
が、第5の実施例で説明した理由と同じ理由で得られ
る。
【0054】図11に本発明の第8の実施例の容積型機
械である開放型圧縮機を示す。中央の内燃機関部は、図
10の第7の実施例とほぼ等しい4サイクル1気筒の容
積型内燃機関であるが、2つの出力軸81には第7の実
施例の交流発電機と異なり容積型の圧縮機部がそれぞれ
オルダム継手39を介して連結されている。2つの圧縮
機部は図1の本発明の第1の実施例とほぼ等しい容積型
圧縮機であるが、オルダム継手39を介して内燃機関の
出力軸81に駆動軸82が連結される際に、その回転位
相を2つの圧縮機部の間でほぼ等しく合わせて出力軸8
1に連結されている。
【0055】本実施例では、まず、動力を消費する圧縮
機部とそれを駆動する内燃機関部の両方が容積型である
が、内燃機関部が第5の実施例と同じ理由で加振トルク
を発生させない上に、2つの圧縮機部による加振トルク
は方向が逆であり位相が同期しているので互いに打ち消
し合い、全体としてやはり加振トルクが発生しないとい
う効果がある。
【0056】また、本実施例によれば、内燃機関部のピ
ストンサイドフォースが発生せず機械摩擦損失が低減し
効率が向上するという効果、構成部品が少なくて低コス
トで生産出来るという効果、発電装置の軸直角方向の幅
や径を小さく収める事が出来るという効果が、第5の実
施例で説明した理由と同じ理由で得られる。
【0057】また、本実施例では第6の実施例と同様
に、電源・送電等の設備が不要であり、電力ピークカッ
トにも貢献出来るという効果や内燃機関部の廃熱を暖房
運転に活用して全体のエネルギー効率を向上出来るとい
う効果がある。
【0058】図12に本発明の第9の実施例として内燃
機関を示す。本実施例は第7の実施例の発電装置や第8
の実施例の圧縮機において駆動源であった内燃機関部と
同様の機構を持った物であるが、互いに逆転する2つの
中間出力軸83を最終的に1つの最終出力軸84に連結
し、従来の通常の内燃機関と同様に1方向に回転する1
つの出力軸で各種の機械を駆動する構造として汎用性を
持たせたものである。2つの中間出力軸83にはそれぞ
れ回転慣性質量85が固定されており、また、相対的な
捩じれを可能とするゴムやバネ等の可撓部材86を介し
てかさ歯車歯車87が同軸に装着されている。2つのか
さ歯車歯車87は互いに逆転しながら共同して最終出力
軸84に固定されたかさ歯車歯車88を回転駆動する。
なお、最終出力軸84を回転可能に支持する最終軸受フ
レーム89は、中間出力軸83の回転軸すなわちかさ歯
車歯車87の回転軸まわりに回転出来る構造であり、静
止フレーム(図示せず)により回転自在に支持され、2
つのかさ歯車歯車87から常に等しい動力が最終出力軸
84に伝達される様になっている。
【0059】容積型のエンジンが発生する動力は周期的
に変動するものであるが、前記第7の実施例と第8の実
施例ではその動力を互いに逆転する2つの出力軸で取り
出す事により出力軸回りの方向性を持たせず、加振トル
クの発生を防止していた。本実施例では、途中の互いに
逆転する2つの出力軸である中間出力軸83までは方向
性を持たないが、最終出力軸84の段階では1つの軸が
1方向に回転しており方向性を持ってしまうので、発生
する動力の周期的な変動に起因する加振トルクが発生す
るが、以下の理由でその加振トルクを小さくしている。
【0060】まず、本実施例では、中間出力軸83と最
終出力軸84との間に可撓部材86が組み込まれてお
り、大きな回転慣性質量85が固定された中間出力軸8
3が最終出力軸84に対して相対的にある程度の回転変
動を行なうので、その回転慣性質量の回転変動で発生す
る慣性トルクにより内燃機関の発生する動力変動に起因
する出力トルクの変動がかなり緩和されて最終出力軸8
4に伝達される。本構造の内燃機関では、その構造の対
称性から中間出力軸83まで出力を伝達した段階では加
振トルクが発生せず、それ以降に最終出力軸84をある
方向に駆動しようとするトルクの反作用が変動する事に
より加振トルクが発生すると考えられるが、前述の如く
最終出力軸84に伝達される出力トルクの変動がかなり
緩和されるので加振トルクも小さくなる。
【0061】従来の容積型エンジンで振動を低減するた
めには、多気筒化する事によるコストの増大が避けられ
なかったが、本実施例によれば、多気筒化する事による
コストの増大無しに、振動の小さい容積型エンジンを提
供出来るという効果がある。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、容積型機械におけるト
ルク変動に起因した加振力をほぼ完全に解消する事が出
来、極めて低振動な容積型機械を提供出来るという効果
がある。
【0063】即ち前記2つの加振トルクは常に前記固定
部を介して互いに打消し合い、全体の容積型機械として
の外部への装着部には加振トルクがほとんど作用しなく
なり、外部を加振する事が無くなる。したがって、外部
との連結部に振動遮断の対策を施す必要が無くなる。ま
た、個々の容積型マシンあるいは容積型エンジンにより
発生する加振トルクが如何に大きくても、それとほぼ同
程度の加振トルク同士で打ち消し合わせる事が出来るの
で、使用する容積型マシンあるいは容積型エンジンの構
造は低振動化のために位相の異なる作動室を多数持つ必
要がなく単純で安価な構造で良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の容積型機械であるガス
圧縮機を上方より見た断面図
【図2】図1におけるI−I断面図
【図3】本発明の第2の実施例の容積型機械であるエン
ジン発電装置を上方より見た断面図
【図4】図3におけるII−II断面図
【図5】本発明の第3の実施例の容積型機械であるエン
ジン発電装置を側方から見た断面図
【図6】本発明の第4の実施例の容積型機械であるガス
圧縮機を側方から見た断面図
【図7】本発明の第5の実施例の容積型機械である密閉
型圧縮機を側方から見た断面図
【図8】図7における機構の作動原理を説明した図
【図9】本発明の第6の実施例の容積型機械である開放
型圧縮機を側方から見た断面図
【図10】本発明の第7の実施例の容積型機械であるエ
ンジン発電装置を側方から見た断面図
【図11】本発明の第8の実施例の容積型機械である開
放型圧縮機を側方から見た断面図
【図12】本発明の第9の実施例の容積型機械である内
燃機関を示す断面図
【符号の説明】
1…主軸、1a…偏心部、2…シリンダ、2a…吸入ポ
ート、2…吐出ポートb、3…フレーム、3a…取付け
足部、4…サイドカバー、5…揺動ピストン、5a…ロ
ーラ部、5b…ベーン部、6…シュー、7…電動機、7
a…ステータ部、8…吐出弁、9…吐出弁押さえ、10
…共通フレーム、11…タイミングギア、12…クラン
ク軸、12a…クランクピン部、13…シリンダブロッ
ク、14…シリンダヘッド、15…軸受フレーム、16
…サイドカバー、17…コンロッド、18…ピストン、
19…ピストンピン、20…点火プラグ、21…吸入
弁、22…吐出弁、23…発電機、23a…ステータ
部、23b…ロータ部、24…発電機、24a…ステー
タ部、24b…ロータ部、25…共通フレーム、26…
タイミングギア、27…共通フレーム、28…タイミン
グギア、29…中間ギア、30…支持軸、31…主軸、
31a…偏心部、32…シリンダ、33…フレーム、3
4…サイドカバー、35…揺動ピストン、36…クラン
ク軸、36a…クランクピン部、37…軸受フレーム、
38…サイドカバー、39…オルダム継ぎ手、40…共
通フレーム、41…逆転継ぎ手、42…往復動部材、4
2a…ピストン部、42b…アーム部、43…案内部
材、44…円盤部材、45…球面ブッシュ、46…往復
動部材、46a…ピストン部、46b…アーム部、46
c…ナット、46d…吸入通路、47…シリンダブロッ
ク、47a…内周円筒面、48…球面ブッシュ、49…
駆動軸、49a…駆動アーム部、49b…釣合い質量、
50…軸受フレーム、50a…軸受部、51…シリンダ
ヘッド、52…作動室、53…吸入弁、54…吐出弁、
55…高圧室カバー、56…高圧空間、57…駆動用モ
ータ57、57a…ステータ部、57b…ロータ部、5
8…釣合い質量、59…中央チャンバ、60…端部チャ
ンバ、61…低圧配管、62…低圧空間、63…高圧配
管、64…シリンダブロック、65…駆動軸、66…軸
受フレーム、67…作動室、68…共通フレーム、69
…往復動部材、69a…主ピストン部、69b…副ピス
トン部、69c…アーム部、69d…ナット、70…シ
リンダブロック、70a…内周円筒面、70b…内周円
筒面、71…球面ブッシュ、72…主軸、72a…出力
アーム部、72b…釣合い質量、73…軸受フレーム、
73a…軸受部、74…シリンダヘッド、75…作動
室、76…吸入弁、77…吐出弁、78…点火プラグ、
79…交流発電機、79a…ロータ部、79bステータ
部、80…釣合い質量、81…出力軸、82…駆動軸、
83…中間出力軸、84…最終出力軸、85…回転慣性
質量、86…可撓部材、87かさ歯車歯車、88…かさ
歯車歯車、89…最終軸受フレーム A…駆動軸49の回転軸、B…球面ブッシュ48の中
心、C…球面ブッシュ48の中心、D…往復動部材46
の往復動方向軸

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸1回転中の消費動力の周期的な変
    化がほぼ等しい2つの容積型マシンを有し、前記2つの
    容積型マシンをそれらの駆動軸同士が互いに逆方向に回
    転する様に配置し、前記駆動軸同士を同期機構により消
    費動力の周期的な変化の位相がほぼ等しくなる様に同期
    させ、以上の構成要素の中で静止すべき構造部材同士を
    一体に固定した事を特徴とする低振動容積型機械。
  2. 【請求項2】 出力軸1回転中の出力の周期的な変化が
    ほぼ等しい2つの容積型エンジンを有し、前記2つの容
    積型エンジンをそれらの出力軸同士が互いに逆方向に回
    転する様に配置し、前記出力軸同士を同期機構により出
    力の周期的な変化の位相がほぼ等しくなる様に同期さ
    せ、以上の構成要素の中で静止すべき構造部材同士を一
    体に固定した事を特徴とする低振動容積型機械。
  3. 【請求項3】 駆動軸1回転中の消費動力の周期的な変
    化がほぼ等しい2つの容積型マシンと出力軸1回転中の
    出力の周期的な変化がほぼ等しい2つの容積型エンジン
    とを有し、前記容積型マシンの駆動軸と前記容積型エン
    ジンの出力軸とを消費動力の周期変化の位相と出力の周
    期変化の位相の関係がほぼ等しくなる様に連結した構成
    を2組形成し、それらを駆動軸同士および出力軸同士が
    互いに逆方向に回転する様に配置し、前記駆動軸同士お
    よび前記出力軸同士を同期機構により消費動力および出
    力の周期的な変化の位相がほぼ等しくなる様に同期さ
    せ、2つの容積型マシンの静止すべき構造部材同士と2
    つの容積型エンジンの静止すべき構造部材同士をそれぞ
    れ一体に固定した事を特徴とする低振動容積型機械。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、逆方向に回転する2つの駆動軸または出力軸は互
    いに平行となるよう並列に配置されており、それらの軸
    を歯車等で連結して同期機構を構成した事を特徴とする
    低振動容積型機械。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3のいずれかにお
    いて、逆方向に回転する2つの駆動軸または出力軸は同
    軸となるよう直列に配置されており、それらの軸を逆転
    継手により連結して同期機構を構成した事を特徴とする
    低振動容積型機械。
  6. 【請求項6】 請求項1において、2つの容積型マシン
    は容積型圧縮機、容積型ポンプまたはスターリング冷凍
    機であり、それらを電動機またはタービンで駆動する構
    造である事を特徴とする低振動容積型機械。
  7. 【請求項7】 請求項2において、2つの容積型エンジ
    ンは内燃機関、油圧モータまたは外燃機関であり、それ
    らで発電機またはターボ圧縮機を駆動する構造である事
    を特徴とする低振動容積型機械。
  8. 【請求項8】 請求項3において、2つの容積型マシン
    は容積型圧縮機、容積型ポンプまたはスターリング冷凍
    機であり、2つの容積型エンジンは内燃機関または外燃
    機関または油圧モータである事を特徴とする低振動容積
    型機械。
  9. 【請求項9】 互いに逆方向に回転する2つの駆動軸
    と、共通の静止部材に固定され、各駆動軸により駆動さ
    れてほぼ同量の動力を消費する機構を有する事を特徴と
    する低振動容積型機械。
  10. 【請求項10】 請求項9において、互いに逆方向に回
    転する2つの駆動軸を介して駆動されて動力を消費する
    機構は、他の部材に案内されて往復運動と該往復動方向
    の軸線回りの回転を行なうピストン部および該往復運動
    方向と直角方向で互いに反対側に突出した2つのアーム
    部からなる往復動部材と、前記往復動部材のピストン部
    を案内する他の部材である案内部材と、同軸の回転軸回
    りに互いに逆方向に回転しながらその回転軸から半径方
    向に偏位した位置でそれぞれ前記往復動部材のアーム部
    の1つを相対的な回転とその相対回転軸方向の変化が可
    能に支持する2つの軸部材と、前記2つの軸部材の回転
    を支持する軸受部材とを構成要素に持ち、前記往復動部
    材に隣接して密閉空間を形成して作動空間とし、前記2
    つの軸部材の互いに逆方向の回転により前記往復動部材
    を往復運動させて前記作動空間の容積を変化させ、作動
    流体の移送や圧縮を行なう機構である事を特徴とする低
    振動容積型機械。
  11. 【請求項11】 請求項10において、互いに逆方向に
    回転する2つの軸部材をそれぞれ電動機およびタービン
    等の非容積型エンジンにより駆動する構造である事を特
    徴とする低振動容積型機械。
  12. 【請求項12】 請求項10において、互いに逆方向に
    回転する2つの軸部材をそれぞれ内燃機関、外燃機関お
    よび油圧モータ等の容積型エンジンにより駆動する構造
    である事を特徴とする低振動容積型機械。
  13. 【請求項13】 請求項12において、互いに逆方向に
    回転する軸部材を駆動する2つの容積型エンジンは、出
    力の周期的な変化の位相が互いにほぼ等しくなる状態で
    軸部材に連結されている事を特徴とする低振動容積型機
    械。
  14. 【請求項14】 互いに逆方向に回転する2つの出力軸
    と、共通の静止部材に固定され、各出力軸により駆動さ
    れてほぼ同量の動力を外部に供給する機構を有する事を
    特徴とする低振動容積型機械。
  15. 【請求項15】 請求項14において、逆方向に回転す
    る2つの出力軸を介して動力を外部に供給する機構は、
    他の部材に案内されて往復運動と該往復動方向の軸線回
    りの回転を行なうピストン部および該往復運動方向と直
    角方向で互いに反対側に突出した2つのアーム部からな
    る往復動部材と、前記往復動部材のピストン部を案内す
    る他の部材である案内部材と、同軸の回転軸回りに互い
    に逆方向に回転しながらその回転軸から半径方向に偏位
    した位置でそれぞれ前記往復動部材のアーム部の1つを
    相対的な回転とその相対回転軸方向の変化が可能に支持
    する2つの軸部材と、前記2つの軸部材の回転を支持す
    る軸受部材とを構成要素に持ち、前記往復動部材に隣接
    して密閉空間を形成して作動空間とし、作動流体の圧力
    で前記作動空間の容積を変化させ、前記往復動部材を往
    復運動させて前記2つの軸部材を互いに逆方向に回転駆
    動する機構である事を特徴とする低振動容積型機械。
  16. 【請求項16】 請求項15において、互いに逆方向に
    回転する2つの軸部材により発電機およびターボ圧縮機
    等の非容積型マシンを駆動する構造である事を特徴とす
    る低振動容積型機械。
  17. 【請求項17】 請求項15において、互いに逆方向に
    回転する2つの軸部材により容積型圧縮機、容積型ポン
    プ、およびスターリング冷凍機等の容積型マシンを駆動
    する構造である事を特徴とする低振動容積型機械。
  18. 【請求項18】 請求項17において、互いに逆方向に
    回転する軸部材により駆動される2つの容積型マシン
    は、消費動力の周期的な変化の位相が互いにほぼ等しく
    なる状態で軸部材に連結されている事を特徴とする低振
    動容積型機械。
  19. 【請求項19】 請求項14において、逆方向に回転す
    る2つの出力軸を介して動力を外部に供給する機構は、
    他の部材に案内されて往復運動と該往復動方向の軸線回
    りの回転を行なうピストン部および該往復運動方向と直
    角方向で互いに反対側に突出した2つのアーム部からな
    る往復動部材と、前記往復動部材のピストン部を案内す
    る他の部材である案内部材と、同軸の回転軸回りに互い
    に逆方向に回転しながらその回転軸から半径方向に偏位
    した位置でそれぞれ前記往復動部材のアーム部の1つを
    相対的な回転とその相対回転軸方向の変化が可能に支持
    する2つの軸部材と、前記往復動部材の運動方向と同方
    向に延び前記2つの軸部材から伝動手段を介して駆動さ
    れる最終出力軸と、前記2つの軸部材の回転を支持する
    軸受部材と、該軸受部材及び最終出力軸を支持する最終
    軸受フレームを構成要素に持ち、前記往復動部材に隣接
    して密閉空間を形成して作動空間とし、作動流体の圧力
    で前記作動空間の容積を変化させ、前記往復動部材を往
    復運動させて前記2つの軸部材を互いに逆方向に回転駆
    動する機構である事を特徴とする低振動容積型機械。
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