JPH097196A - 光ヘッドの調整方法 - Google Patents

光ヘッドの調整方法

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JPH097196A
JPH097196A JP17822495A JP17822495A JPH097196A JP H097196 A JPH097196 A JP H097196A JP 17822495 A JP17822495 A JP 17822495A JP 17822495 A JP17822495 A JP 17822495A JP H097196 A JPH097196 A JP H097196A
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light
optical head
adjusting
light beams
optical
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JP17822495A
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English (en)
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Daisuke Ogata
緒方  大輔
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マルチビームヘッドを有する光学式記録再生
装置において、すべてのレーザビームの焦点での光軸方
向位置のばらつきを所定値以下に調整すること。 【構成】 共通のコリメートレンズ2と対物レンズ3を
有する光学系で、光源ブロック1からの複数のレーザビ
ーム11、21を記録媒体に導く。光ヘッドH2の焦点
部分に顕微鏡30を取り付ける。このときビーム焦点に
合焦している位置と、顕微鏡30を光軸方向に少し移動
した位置とでビームプロファイルを測定する。こうする
と複数のビームの焦点12、22の光軸方向の位置ずれ
が僅かであっても、ビームプロファイルの差を大きくし
て検出することができる。そしてこの差が最小になるよ
う、発光点10、20の位置を微調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体に光学的に情
報を記録再生する光学式記録再生装置において、特に複
数の光束(マルチビーム)を同一の光学系に導くための
光ヘッドの調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学式記録再生装置において、一つの光
学系で複数のレーザビーム(以下、ビームという)を導
き、記録媒体上に複数の光スポットを結像させるものが
ある。このような装置に用いられるマルチビームヘッド
は、複数の発光点を有するモノリシックな光源を有して
いる。この装置は、例えば半導体レーザから出射される
複数のビームを同一の光学系に導き、記録媒体としての
ディスクの記録面上に絞り込んで、各ビームごとに情報
の記録・再生を行うものである。
【0003】このようなマルチビームヘッドでは、複数
のビームの内いずれか一つのビームを用いて焦点誤差信
号を検出し、そのビームが記録媒体上で最も絞り込まれ
るように焦点制御(フォーカスサーボ)を行う。このと
き、すべてのビームで同じ記録性能及び再生性能を得る
ためには、フォーカスサーボの対象となるビームと他の
ビームとの焦点の光軸方向位置のばらつきが、所定値以
下でなければならない。即ちこのばらつきはデフォーカ
ス許容値の目安である焦点深度よりも十分小さくなけれ
ばならない。
【0004】光学系からビームの焦点までの距離は、光
源の発光点から光学系までの距離に依存する。通常、マ
ルチビームヘッドの発光点の光軸方向の位置は光学系の
製作誤差によりばらつくので、各ビームの焦点の光軸方
向の位置も同様にばらつく。そのばらつき量は発光点位
置の誤差量及び光学系の結像倍率により決まる。例えば
現実的な値として、ある2つの発光点位置のばらつきを
5μm、光学系の結像倍率を1/4倍とすると、焦点位
置のばらつきは約1.25μmになる。この値は、現行
の光ヘッドでの標準的な焦点深度の約1μmと比べて無
視できない大きさであり、このままではすべてのビーム
で同一の記録再生特性を得ることができなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これを補正するため
に、本願の発明者は光学系に対する光源の姿勢を調節す
るための案内面と固定機構をそなえた光ヘッドの調整機
構を発明し、出願人により出願中である。以下その機構
の概略を、簡単のため2ビームヘッド(光ヘッド)の場
合について図4を用いて説明する。
【0006】図4は光学式記録再生装置における2ビー
ムヘッドの概略構成図である。この光ヘッドH1は光源
ブロック1、コリメートレンズ2、対物レンズ3、ヘッ
ド筺体4を含んで構成される。光源ブロック1は、光源
である半導体レーザ5、これと保持する金具6、金具6
の位置を微動自在に調節して支持及び締結する金具7か
ら構成される。ヘッド筐体4はコリメートレンズ2、対
物レンズ3、金具7を同軸に支持及び固定する部材であ
る。
【0007】半導体レーザ5は二つの発光点10及び2
0を持ち、これらの発光点10及び20から光学系の光
軸50の方向に、それぞれレーザビーム11及び21が
出射される。これらのレーザビーム11及び21はコリ
メートレンズ2を透過して平行光になり、さらに対物レ
ンズ3を透過して収束光になって、それぞれ焦点12及
び22に収束する。
【0008】発光点10及び20の光軸50方向の位置
は、半導体レーザ5の製作誤差のため通常ばらつく。こ
のため光学系を介して収束した焦点12及び22には、
光軸方向に位置ずれ量eが発生する。従って一方のレー
ザビーム11を用いてフォーカスサーボを行う場合、焦
点12はディスク面70上に正確に位置することになる
が、焦点22は位置ずれeだけデフォーカスすることに
なる。この位置ずれeはコリメートレンズ2と各発光点
10及び20の距離を揃えることにより、補正すること
が可能である。
【0009】光学系の光軸50と発光点10及び20を
結ぶ直線51との交点をPとする。金具7は、交点Pを
通り光軸50及び直線51に垂直な軸60(図4におい
て紙面に垂直な軸)を中心とする円筒面61を有し、金
具6に設けられた案内面62に対して微調整できるよう
に保持されている。このため半導体レーザ5及び金具6
は、案内面62を介して円筒面61に沿って微動するこ
とにより、発光点10及び20が軸60の周りに回転移
動できる。これによってコリメートレンズ2との距離が
増減する。こうして焦点12及び22の光軸方向の位置
ずれを補正することができる。
【0010】このような調整はビームの焦点位置ずれ状
態の変化の様子を観測しながら行う。このための従来の
光ヘッドの調整装置を図5に示す。なお、図4と同一の
構成要素については同一符号を付け、詳細な説明は省略
する。図5において、顕微鏡30はビームの光強度分布
形状(以下、ビームプロファイルという)測定用の顕微
鏡であり、対物レンズ31、観察対象を撮像するための
CCDカメラ32を有し、調整固定機構33によって光
軸方向に移動及び固定される。CCDカメラ32で取得
したデータは映像処理装置34に送られ、必要な処理を
施された後にパーソナルコンピュータ35に送られ、ビ
ームプロファイル測定結果が表示される。
【0011】一方のレーザビーム11の焦点12にピン
トが合うように顕微鏡30の位置を調整固定機構33に
より調節すると、焦点12を含む光軸と直角な平面Aと
対物レンズ31の基準面との距離は、対物レンズ31の
焦点距離fに等しくなる。この状態でビームプロファイ
ルを観測すると、顕微鏡30から見て焦点12は合焦位
置にあるが、焦点22は合焦位置から外れている。この
ためそれぞれのビームプロファイルは異なった形状を示
す。この差異がなくなるように光源ブロック1を調整す
ることにより、焦点12及び22の光軸方向の位置ずれ
を焦点深度よりも十分小さくなるように調整すればよ
い。
【0012】以上述べたような調整を行うためには、複
数のビーム焦点の位置のずれを焦点深度よりも十分小さ
い分解能で検出することが必要である。従来の調整方法
においては、ビームプロファイルの測定をビーム焦点の
近傍で行っていたが、ビーム焦点の付近では少々光軸方
向に位置ずれが生じてもプロファイルがあまり大きな変
化を示さない。このため焦点の位置ずれが小さくなるほ
どその差異の検出が困難になる。
【0013】例えばビームの波長λが680nmで対物
レンズの開口数NAが0.55であるような光学系の場
合、一般に焦点深度はλ/(2NA2 )=1.12μm
程度であると言われている。焦点の光軸方向位置のばら
つきの目安を焦点深度の10分の1程度とすると、許容
誤差はΔ=0.112μmになる。従って、焦点位置の
ばらつきを許容誤差Δ以下に補正するためには、基準と
なるレーザビーム11の焦点12から光軸方向に許容誤
差Δだけずれた位置にレーザビーム21の焦点22が収
束した場合に、平面Aにおける両レーザビームのビーム
プロファイルの間に有意な差を検出できることが必要で
ある。
【0014】一般に、焦点位置でのレーザビームのビー
ム有効半径及び中心強度をそれぞれw0 及びI0 とする
と、焦点位置から光軸方向にzだけ離れた位置でのビー
ム半径w及び中心強度Iは、(2)式及び(3)式で表
される。
【数2】
【数3】
【0015】従って、レーザビーム21の平面Aにおけ
るビーム有効半径及び中心強度は、それぞれ(2)式及
び(3)式でz=Δとして計算すると、w=1.005
0、I=0.990I0 となり、基準のレーザビーム
11との差が非常に小さいことがわかる。ただし焦点位
置でのビーム有効半径は、w0 =0.41λ/NA=
0.51μmとしている。
【0016】このため従来の光ヘッドの調整方法では、
許容誤差以上に焦点位置がずれていたとしても、それを
検出することが困難であった。また必要精度まで調整す
るためには、極めて精密なビームプロファイル測定装置
が必要になるという欠点があった。
【0017】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、光学ヘッドの発光点の位置ず
れを高精度に調整できる光ヘッドの調整方法を実現する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、共通の光学系を介して複数の光ビームを各発光点か
ら記録媒体に出射する光ヘッドに用いられ、前記光学系
に対して前記光ヘッドの各発光点の位置を調節すること
により、前記複数の光ビームの焦点位置のばらつきを最
小にする光ヘッドの調整方法であって、(a)前記複数
の光ビームの内いずれかひとつを基準ビームとして、そ
の収束位置で前記基準ビームの光強度分布形状を測定す
るビームプロファイル測定手段を合焦させる第1のステ
ップと、(b)前記第1のステップの合焦位置から前記
ビームプロファイル測定手段を光軸方向に移動させ、そ
の位置で前記複数の光ビームの光強度分布形状を再度測
定する第2のステップと、(c)前記第1及び第2のス
テップで得られた各光ビームの光強度分布形状を比較し
て、基準ビームとその他の光ビームの焦点の光軸方向の
位置ずれを検出し、前記位置ずれのデータに基づいて前
記各発光点の位置を制御し、前記各光ビームの焦点位置
を調整してそのばらつきを最小にする第3のステップ
と、を有することを特徴とする。
【0019】本願の請求項2の発明は、前記第3のステ
ップでは、前記複数の光ビームの光強度分布形状の測定
値として前記光ビームのビーム有効径を用い、前記第2
のステップの各ビーム有効径が略同一になるよう前記各
発光点の位置を制御することを特徴とするものである。
【0020】本願の請求項3の発明は、前記第3のステ
ップでは、前記複数の光ビームの光強度分布形状の測定
値として前記光ビームの中心強度を用い、前記第2のス
テップの各中心強度が略同一になるよう前記各発光点の
位置を制御することを特徴とするものである。
【0021】本願の請求項4の発明は、前記第1及び第
2のステップでは、前記複数の光ビームの光強度分布形
状の測定を、前記光ヘッドの一部を構成する対物レンズ
の出射光に対して行うことを特徴とするものである。
【0022】本願の請求項5の発明は、前記第1及び第
2のステップでは、前記複数の光ビームの光強度分布形
状の測定を、前記光ヘッドの一部を構成するコリメート
レンズの出射光に対して行うことを特徴とするものであ
る。
【0023】本願の請求項6の発明は、前記複数の光ビ
ームの合焦位置の許容調整誤差をΔとし、前記基準ビー
ムの焦点位置でのビーム有効半径をw0 とし、前記光ビ
ームの波長をλとするとき、前記ビームプロファイル測
定手段の合焦位置の変位量zを、(1)式により求めた
値とすることを特徴とするものである。
【0024】
【作用】このような特徴を有する本発明によれば、光ビ
ームの焦点位置から光軸方向に離れた面では、光軸方向
のわずかな変位に対するビームプロファイルの変化は焦
点位置付近よりもはるかに大きくなる。従ってこの位置
では光ビームの焦点位置ずれの検出分解能を高くするこ
とができる。そして焦点位置のばらつきが焦点深度より
も十分小さくなるよう調整することができる。
【0025】
【実施例】本発明の第1実施例における光ヘッドの調整
方法について図1、図2を用いて説明する。図1は第1
実施例の2ビームヘッドの光ヘッドの調整装置の概略構
成図である。光ヘッドH2は光源ブロック1、コリメー
トレンズ2、対物レンズ3、ヘッド筺体4を含んで構成
される。光源ブロック1は、半導体レーザ5、金具6、
金具7から構成されることは前述したものと同一であ
る。また他の部分についても図5と同一の構成要素につ
いては同一の符号をつけ、詳細な説明は省略する。
【0026】図1に示すようにレーザビーム11を基準
ビームとしてその焦点12の平面Aに顕微鏡30のピン
トを合わせる。そしてCCDカメラ32でレーザビーム
11の収束部分のビームプロファイルを測定し、そして
このデータを映像処理装置34に取り込む。次に調整固
定機構33又はピントの調整により、 顕微鏡30の焦点
位置を光軸方向にzだけ変位させる。この場合顕微鏡3
0の合焦点は平面Aからzだけ離れた平面C上に来る。
この状態で平面Cにおけるレーザビーム11及び21の
ビームプロファイルを再度測定する。
【0027】このときの観測されるビームプロファイル
の様子を図2を用いて説明する。図2(a)は位置Aに
おけるレーザビーム11の焦点12でのプロファイル、
図2(b)は平面Cにおけるレーザビーム11のプロフ
ァイルであり、図2(c)は平面Cにおけるレーザビー
ム21のプロファイルである。いずれも横軸がビーム中
心からの距離を示し、縦軸が光強度を示す。平面Aで半
径w0 、中心強度I0であったレーザビーム11のビー
ムプロファイルは、平面Cにおいては半径w1、中心強
度I1 になる。また平面Cにおけるレーザビーム21の
ビームプロファイルは半径w2 、中心強度I2 になる。
【0028】焦点12及び22と平面Cとの距離は、そ
れぞれz及びz−eなので、(2)式及び(3)式よ
り、ビーム有効半径の大小関係はw0 <w1 <w2 とな
り、中心強度の大小関係はI0 >I1 >I2 になる。焦
点12と22の光軸方向の位置ずれeが許容誤差Δ=
0.112μmに等しいとき、顕微鏡30の移動量zを
レーザビーム11の中心強度が平面Aの80%になるよ
うな値z0.8 =0.601μmとし、課題の項で説明し
たのと同じ数値を代入して計算すると、平面Cにおける
レーザビーム11及び21のビーム有効半径はそれぞれ
1 =1.118w0 及びw2 =1.163w0 とな
る。ビーム有効半径w1 とw2 の比を取れば、w2 /w
1 =1.04となる。すなわち従来では両ビームの差が
0.5%であったのに対して、本実施例では4%の差と
なっている。この程度の差であれば有意な差を観測する
ことができるので、少なくとも焦点位置ずれを許容誤差
Δまでは調整することができる。
【0029】また中心強度についても同様に、レーザビ
ーム11及び21についてそれぞれI1 =0.800I
0 及びI2 =0.739I0 となる。この場合、中心強
度I1 とI2 の比を取れば、I2 /I1 =0.93とな
る。すなわち両ビームの差は7%であり、ビーム半径を
参照するよりも更に精度よく焦点位置ずれを調整するこ
とができる。
【0030】以上の実施例において、顕微鏡30、対物
レンズ31、CCDカメラ32、調整固定機構33、映
像処理装置34は、ビームウェスト位置における光ビー
ム11、12の光強度分布形状を測定するビームプロフ
ァイル測定手段を構成している。
【0031】本発明の第2実施例における光ヘッドの調
整方法について図3を用いて説明する。図3は第2実施
例における2ビームヘッドの光ヘッド調整装置の概略構
成図である。第1実施例の光ヘッドの調整方法は対物レ
ンズ3の出射ビームについてビームプロファイルを測定
するものであった。しかし、ビームプロファイルの測定
をコリメートレンズ2の出射ビームについて行っても良
い。図3はこの場合の実施例であり、図1と同様の構成
要素については同一の符号を付けた。
【0032】図3に示すようにヘッド筺体4から対物レ
ンズ3を取り外し、コリメートレンズ2と発光点10及
び20の距離をコリメートレンズ2の焦点距離fCLより
も大きくすると、レーザビーム11及び21は収束光と
なり、それぞれ焦点13及び23に収束する。この焦点
13及び23に対して図1及び図2と同様の測定を行う
ことにより、焦点位置ずれを許容値以下に調整すること
ができる。
【0033】この場合の数値例を次に述べる。図3に示
すように発光点10及び20の光軸方向の位置ずれをδ
とし、発光点10とコリメートレンズ2の距離をfCL
εとすると、焦点13及び23の光軸方向の位置ずれe
は、(4)式で表される。
【数4】
【0034】この(4)式より計算される位置ずれeの
値を用いて(2)式及び(3)式の値を計算すれば、調
整可能かどうかを知ることができる。たとえば、図1に
おける焦点ずれの許容誤差Δを0.112μm、光学系
の結像倍率を1/4倍とすると、発光点10及び20の
光軸方向に許容される位置ずれ量はδ=0.448μm
になる。このとき、fCL=8mm、ε=0.5mmとし
て(4)式から焦点13及び23の光軸方向の位置ずれ
eを求めると、e=114.7μmになる。
【0035】一方、コリメートレンズ2の位置でのビー
ム半径をa、コリメートレンズ2から焦点13までの距
離をsとすると、焦点13のビーム有効半径w0
(5)式で表される。
【数5】
【0036】fCL=8mm、ε=0.5mmの場合のレ
ンズの結像則より求まるsの値、s=136mm、及び
現実的なビーム半径の値であるa=2.6mmを(5)
式に代入すると、w0 =11.32μmとなる。このと
き、中心強度が焦点13での強度の80%となる光軸方
向の位置をz0.8 とすると、z0.8 =296.0μmと
なる。この位置を通る平面をCとすると、平面Cにおけ
る両ビームの半径は図2の場合と同様にして(2)式に
より求めることができる。その計算結果はそれぞれw1
=1.118w0 、w2 =1.217w0 となる。
【0037】従って比の値はw2 /w1 =1.09とな
り、9%の差があるので対物レンズ3の出射ビームを使
う場合よりも更に精度よく焦点位置ずれを調整すること
ができることになる。また中心強度についても同様であ
り、(3)式により計算すると、それぞれI1 =0.8
00I0 、I2 =0.675I0 となる。この比の値は
2 /I1 =0.84となり、16%もの差があるので
十分精度よく調整することができる。
【0038】さて、図1及び図2の実施例における顕微
鏡の光軸方向の移動量は、例として基準となるビームの
中心強度が焦点位置での強度の80%になる位置とした
が、検出の分解能が最大になる位置を解析的に求めるこ
ともできる。レーザビーム11の焦点位置から光軸方向
にzだけ離れた位置での各ビームの中心強度I1 及びI
2 の比は、(3)式より(6)式のように表される。
【数6】
【0039】(6)式をzの関数とみなすと、I2 /I
1 が極大値を取るときのzの値を求めれば、それが最大
の検出の分解能が得られる検出位置となる。この値は
(6)式をzで微分することにより簡単に求められ、
(7)式のようになる。
【数7】 (7)式に図3の実施例の値を代入して計算すると、z
=537μm及び−652μmとなる。顕微鏡のピント
をこの値だけずらしたときの中心強度の比I2/I1
計算すると、z=537μmのときI2 /I1 =0.8
2となる。またz=−652μmのときI2 /I1
1.21となる。これらの値は互いに逆数であり、I1
とI2 の差が18%程度と最大になり、十分精度よく調
整することができる。
【0040】本発明の調整方法では、顕微鏡の調整固定
機構33に精密な位置表示機能がない場合でも、ピント
外し量である変位量zをビーム中心強度に換算すること
により、同様の検出精度を得ることができる。すなわ
ち、レーザビーム11の中心強度が(1)式より求めら
れるzの値を(3)式に代入して得られる値になるよう
に顕微鏡を光軸方向に移動させれば、そのときの移動量
は(9)式によるzと等しくなる。たとえば、z=53
7μmの場合、I1 =0.549I0 になるようにビー
ムプロファイルを参照しながら顕微鏡を移動させればよ
い。
【0041】また2ビームヘッドの場合だけではなく、
3ビーム以上の光ヘッドの場合も、基準となる光ビーム
と、ビーム列の一番端の光ビームを用いて測定を行うこ
とにより、同様な効果が得られる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ビームプ
ロファイルを測定するビームフロファイル測定手段の合
焦点を、光軸方向に変位させて測定することにより、複
数ビームの焦点の光軸方向ずれの検出分解能を大幅に向
上させることができる。このため、複数の光ビームに対
して精度よく焦点位置の調整を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の光ヘッドの調整装置の概
略図である。
【図2】第1実施例の光ヘッドの調整方法を示す説明図
である。
【図3】本発明の第2実施例の光ヘッドの調整装置の概
略図である。
【図4】光学式記録再生装置における光ヘッドの構造を
示す断面図である。
【図5】従来の光ヘッドの調整装置の概略図である。
【符号の説明】
1 光源ブロック 2 コリメートレンズ 3 対物レンズ 4 ヘッド筺体 5 半導体レーザ 6,7 金具 10,20 発光点 11,21 レーザビーム 12,13,22,23 焦点 30 顕微鏡 31 対物レンズ 32 CCDカメラ 33 調整固定機構 34 映像処理装置 35 パーソナルコンピュータ 50 光軸 60 軸 61 円筒面 62 案内面 H1,H2,光ヘッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の光学系を介して複数の光ビームを
    各発光点から記録媒体に出射する光ヘッドに用いられ、
    前記光学系に対して前記光ヘッドの各発光点の位置を調
    節することにより、前記複数の光ビームの焦点位置のば
    らつきを最小にする光ヘッドの調整方法であって、 (a)前記複数の光ビームの内いずれかひとつを基準ビ
    ームとして、その収束位置で前記基準ビームの光強度分
    布形状を測定するビームプロファイル測定手段を合焦さ
    せる第1のステップと、 (b)前記第1のステップの合焦位置から前記ビームプ
    ロファイル測定手段を光軸方向に移動させ、その位置で
    前記複数の光ビームの光強度分布形状を再度測定する第
    2のステップと、 (c)前記第1及び第2のステップで得られた各光ビー
    ムの光強度分布形状を比較して、基準ビームとその他の
    光ビームの焦点の光軸方向の位置ずれを検出し、前記位
    置ずれのデータに基づいて前記各発光点の位置を制御
    し、前記各光ビームの焦点位置を調整してそのばらつき
    を最小にする第3のステップと、を有することを特徴と
    する光ヘッドの調整方法。
  2. 【請求項2】 前記第3のステップでは、前記複数の光
    ビームの光強度分布形状の測定値として前記光ビームの
    ビーム有効径を用い、前記第2のステップの各ビーム有
    効径が略同一になるよう前記各発光点の位置を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の光ヘッドの調整方法。
  3. 【請求項3】 前記第3のステップでは、前記複数の光
    ビームの光強度分布形状の測定値として前記光ビームの
    中心強度を用い、前記第2のステップの各中心強度が略
    同一になるよう前記各発光点の位置を制御することを特
    徴とする請求項1記載の光ヘッドの調整方法。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2のステップでは、前記
    複数の光ビームの光強度分布形状の測定を、前記光ヘッ
    ドの一部を構成する対物レンズの出射光に対して行うこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光ヘ
    ッドの調整方法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のステップでは、前記
    複数の光ビームの光強度分布形状の測定を、前記光ヘッ
    ドの一部を構成するコリメートレンズの出射光に対して
    行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載
    の光ヘッドの調整方法。
  6. 【請求項6】 前記複数の光ビームの合焦位置の許容調
    整誤差をΔとし、前記基準ビームの焦点位置でのビーム
    有効半径をw0 とし、前記光ビームの波長をλとすると
    き、 前記ビームプロファイル測定手段の合焦位置の変位量z
    を、(1)式 【数1】 により求めた値とすることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか1項記載の光ヘッドの調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6882605B1 (en) 1999-11-16 2005-04-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Focusing method, method of detecting focal point deviation, method of forming master of data storage medium, focusing control unit, unit for detecting focal point deviation, and unit for forming master of data storage medium
JP2010540939A (ja) * 2007-09-26 2010-12-24 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー 単一半導体ナノクリスタルの高分解能3dイメージング

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US6882605B1 (en) 1999-11-16 2005-04-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Focusing method, method of detecting focal point deviation, method of forming master of data storage medium, focusing control unit, unit for detecting focal point deviation, and unit for forming master of data storage medium
JP2010540939A (ja) * 2007-09-26 2010-12-24 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー 単一半導体ナノクリスタルの高分解能3dイメージング

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