JPH0961583A - 原子炉炉心性能計算装置 - Google Patents
原子炉炉心性能計算装置Info
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- JPH0961583A JPH0961583A JP7221392A JP22139295A JPH0961583A JP H0961583 A JPH0961583 A JP H0961583A JP 7221392 A JP7221392 A JP 7221392A JP 22139295 A JP22139295 A JP 22139295A JP H0961583 A JPH0961583 A JP H0961583A
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- gamma ray
- neutron
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
- Measurement Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】低コストで炉心の状態監視が行え、移動機構を
不要とし、信頼性が高く、保守性を向上させる。 【解決手段】原子炉は通常90度鏡像対称または90度回転
対称となるように設計し運転されている。そこで、本発
明では検出器集合体5を90度鏡像対称または90度回転対
称に炉心1内のある象限に折り返して、または回転して
集めた場合、1個所の測定位置に2本または4本の検出
器集合体1が配置されているように構成する。このよう
な対称性を利用することにより一本の検出器集合体1で
一般に対称位置4個所の測定が同時に行うことができ、
検出器集合体に配置する中性子検出器6やガンマ線検出
器7の数を低減でき、低コストで炉心1を監視できる。
また、検出器集合体内に配置する各々の検出器を炉内固
定型とすることにより、検出器の移動機構を不要にす
る。
不要とし、信頼性が高く、保守性を向上させる。 【解決手段】原子炉は通常90度鏡像対称または90度回転
対称となるように設計し運転されている。そこで、本発
明では検出器集合体5を90度鏡像対称または90度回転対
称に炉心1内のある象限に折り返して、または回転して
集めた場合、1個所の測定位置に2本または4本の検出
器集合体1が配置されているように構成する。このよう
な対称性を利用することにより一本の検出器集合体1で
一般に対称位置4個所の測定が同時に行うことができ、
検出器集合体に配置する中性子検出器6やガンマ線検出
器7の数を低減でき、低コストで炉心1を監視できる。
また、検出器集合体内に配置する各々の検出器を炉内固
定型とすることにより、検出器の移動機構を不要にす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉の出力分布
を監視し炉心性能計算を行うための原子炉炉心性能計算
装置に関する。
を監視し炉心性能計算を行うための原子炉炉心性能計算
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は沸騰水型原子炉(BWR)の炉心
1で採用される検出器集合体2の配置を示したのもであ
る。検出器集合体2は炉心1内に配置されたすべての燃
料集合体の燃料状態に対応する測定が行えるように炉心
1内で均一に16本の燃料集合体に対して1本の検出器集
合体2が配置されている。この検出器集合体2は局所出
力領域計装装置(以下、LPRMと記す)と移動式の中
性子検出器(以下TIPと記す)4とからなっている。
1で採用される検出器集合体2の配置を示したのもであ
る。検出器集合体2は炉心1内に配置されたすべての燃
料集合体の燃料状態に対応する測定が行えるように炉心
1内で均一に16本の燃料集合体に対して1本の検出器集
合体2が配置されている。この検出器集合体2は局所出
力領域計装装置(以下、LPRMと記す)と移動式の中
性子検出器(以下TIPと記す)4とからなっている。
【0003】LPRM3は炉心1の出力領域における局
所出力の測定を行う小型核分裂電離箱からなる中性子検
出器である。この中性子検出器は電極に核分裂物質(普
通はウラン235)を塗布したものからなっており、中
性子の入射によってウランが核分裂を起こし、それによ
って生じた核分裂片の電離作用によって出力信号を発生
するもので、ウランの燃焼とともに感度が徐々に低下す
る。
所出力の測定を行う小型核分裂電離箱からなる中性子検
出器である。この中性子検出器は電極に核分裂物質(普
通はウラン235)を塗布したものからなっており、中
性子の入射によってウランが核分裂を起こし、それによ
って生じた核分裂片の電離作用によって出力信号を発生
するもので、ウランの燃焼とともに感度が徐々に低下す
る。
【0004】TIP4はこの感度低下を定期的に構成す
るために用い、LPRM3の入った保護管内径方向にL
PRM3と近接して配置したTIP4の案内管内を移動
し炉心軸方向の中性子束分布を測定し、そのデータを使
ってLPRM3の校正を行うものである。
るために用い、LPRM3の入った保護管内径方向にL
PRM3と近接して配置したTIP4の案内管内を移動
し炉心軸方向の中性子束分布を測定し、そのデータを使
ってLPRM3の校正を行うものである。
【0005】TIP4は構造的にはLPRM3と同様の
核分裂電離箱中性子検出器であり、中性子照射による感
度劣化を防ぐため校正時のみ炉心1内に挿入する。した
がって、その検出器をスイープさせるための駆動機構、
LPRM3を選択するための索引機構等が必要である。
核分裂電離箱中性子検出器であり、中性子照射による感
度劣化を防ぐため校正時のみ炉心1内に挿入する。した
がって、その検出器をスイープさせるための駆動機構、
LPRM3を選択するための索引機構等が必要である。
【0006】TIP4は例えば 1100Mwe級の沸騰水型原
子炉(BWR)では検出器集合体2を43本に対して 172
個ものLPRM3を構成するためその索引機構、駆動装
置等はかなりの物量になり、それが経済性、保守性の改
善を妨げている。
子炉(BWR)では検出器集合体2を43本に対して 172
個ものLPRM3を構成するためその索引機構、駆動装
置等はかなりの物量になり、それが経済性、保守性の改
善を妨げている。
【0007】また、検出器集合体2の本数に対応した多
数のTIP案内管が原子炉容器下方を貫通して格納容器
の索引機構まで延びており、その中を一端に中性子検出
器を取り付けたケーブルが走査するため、炉心1内から
引き出されたケーブルは放射能を帯びている可能性があ
り、定検作業時の被ばく低減を妨げている。
数のTIP案内管が原子炉容器下方を貫通して格納容器
の索引機構まで延びており、その中を一端に中性子検出
器を取り付けたケーブルが走査するため、炉心1内から
引き出されたケーブルは放射能を帯びている可能性があ
り、定検作業時の被ばく低減を妨げている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】TIP4は核分裂電離
箱、伝送ケーブル、検出器をスイープさせるための駆動
機構、LPRM3を選択するための索引機構、TIP4
が通るための案内管および中央制御室のTIP駆動制御
装置と記録計から構成され、炉心1内の中性子束分布を
計測する。そして、LPRM3はこのデータをもとに校
正される。
箱、伝送ケーブル、検出器をスイープさせるための駆動
機構、LPRM3を選択するための索引機構、TIP4
が通るための案内管および中央制御室のTIP駆動制御
装置と記録計から構成され、炉心1内の中性子束分布を
計測する。そして、LPRM3はこのデータをもとに校
正される。
【0009】そのため、駆動機構は精度良く位置決めを
行う必要があり精巧かつ複雑で高価な装置となってお
り、スペース的にも炉心下部に広いスペースを必要とす
るうえ、建屋内にもスペースを確保する必要があった。
行う必要があり精巧かつ複雑で高価な装置となってお
り、スペース的にも炉心下部に広いスペースを必要とす
るうえ、建屋内にもスペースを確保する必要があった。
【0010】保守性の面からはチューブや弁の交換およ
び現場機器の調整が必要であり、装置の信頼性の向上の
面からは、現場機器(原子炉格納容器内)不良(例えば
インデクサ不良)による炉心性能計算へのインパクトの
問題等があげられる。また、定検時の作業性の面では他
の作業(LPRM交換、制御棒駆動装置(CRD)の交
換等)との干渉を考慮しなければならず、作業時の被ば
くの課題があった。
び現場機器の調整が必要であり、装置の信頼性の向上の
面からは、現場機器(原子炉格納容器内)不良(例えば
インデクサ不良)による炉心性能計算へのインパクトの
問題等があげられる。また、定検時の作業性の面では他
の作業(LPRM交換、制御棒駆動装置(CRD)の交
換等)との干渉を考慮しなければならず、作業時の被ば
くの課題があった。
【0011】このような課題を解決するため移動式の検
出器を不要とする技術も開発されている(例えば特公平
6-31791 号公報)。これはTIP4の変わりに固定式の
検出器としてLPRM3の炉心軸方向位置に対応する箇
所にγ線温度計(4本または8本)を備えたもので、こ
れによりLPRM3の構成を行うようにしたものであ
る。
出器を不要とする技術も開発されている(例えば特公平
6-31791 号公報)。これはTIP4の変わりに固定式の
検出器としてLPRM3の炉心軸方向位置に対応する箇
所にγ線温度計(4本または8本)を備えたもので、こ
れによりLPRM3の構成を行うようにしたものであ
る。
【0012】このような技術によりTIP4を削除すれ
ば精巧で複雑な装置を取り除くことが可能となる。しか
しながら、この技術においては、測定精度を上げるため
には軸方向に配置する検出器の数を増やさなければなら
ないため、それに伴うケーブル等が多量になるという課
題がある。
ば精巧で複雑な装置を取り除くことが可能となる。しか
しながら、この技術においては、測定精度を上げるため
には軸方向に配置する検出器の数を増やさなければなら
ないため、それに伴うケーブル等が多量になるという課
題がある。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、低コストで炉心の状態監視が行え、また、移
動機構を不要とし、信頼性が高く、保守性が向上した炉
心性能計算装置を提供することにある。
たもので、低コストで炉心の状態監視が行え、また、移
動機構を不要とし、信頼性が高く、保守性が向上した炉
心性能計算装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】原子炉は通常90度鏡象対
称または90度回転対称となるように設計し運転されてい
る。従って、このような対象性を利用すれば1本の検出
器集合体で一般に対称位置4個所の測定が同時に行える
ので検出器集合体に配置する中性子検出器やガンマ線検
出器などの検出器数ひいては全検出器数を削減すること
ができる。また、検出器集合体内に配置する前記各々の
検出器を炉心固定型とすることにより検出器の移動機構
等を不要にできる。
称または90度回転対称となるように設計し運転されてい
る。従って、このような対象性を利用すれば1本の検出
器集合体で一般に対称位置4個所の測定が同時に行える
ので検出器集合体に配置する中性子検出器やガンマ線検
出器などの検出器数ひいては全検出器数を削減すること
ができる。また、検出器集合体内に配置する前記各々の
検出器を炉心固定型とすることにより検出器の移動機構
等を不要にできる。
【0015】すなわち、本発明に係る炉心性能計算装置
は原子炉の出力測定において、炉心内に中性子検出器ま
たはガンマ線検出器からなる検出器集合体を配置し計算
機に内蔵した炉心の物理モデルを用い出力分布計算を行
い、その結果得られる出力分布を前記中性子またはガン
マ線検出器から得られる測定値で補正するような炉心性
能計算装置において、前記検出器集合体を90度鏡像対称
または90度回転対称に炉心内のある象限に折り返して、
あるいは回転して集めた場合1つの測定位置に2本また
は4本の検出器集合体が配置されるようにしたことを特
徴とする。
は原子炉の出力測定において、炉心内に中性子検出器ま
たはガンマ線検出器からなる検出器集合体を配置し計算
機に内蔵した炉心の物理モデルを用い出力分布計算を行
い、その結果得られる出力分布を前記中性子またはガン
マ線検出器から得られる測定値で補正するような炉心性
能計算装置において、前記検出器集合体を90度鏡像対称
または90度回転対称に炉心内のある象限に折り返して、
あるいは回転して集めた場合1つの測定位置に2本また
は4本の検出器集合体が配置されるようにしたことを特
徴とする。
【0016】また、請求項1に記載の炉心性能計算装置
において前記1つの測定位置にある2本または4本の検
出器集合体の炉心軸方向に配置するガンマ線検出器が互
いに軸方向に重なることなく、また、燃料集合体の全長
をカバーするように配置したことを特徴とする。
において前記1つの測定位置にある2本または4本の検
出器集合体の炉心軸方向に配置するガンマ線検出器が互
いに軸方向に重なることなく、また、燃料集合体の全長
をカバーするように配置したことを特徴とする。
【0017】ただし、ここで90度鏡像または回転対称と
いうのは図2に示すように炉心1をX−Y軸で4分割し
た時に(炉心の1/4領域をなす)各象限が持つ対称性
という意味で、90度鏡像対称とは図2(a)に示すよう
に例えば第1象限を第2象限に移す場合にはY軸につい
て折り返すということで、第2象限を第3象限に移す場
合にはX軸について折り返すことである(その他の象限
間の移動についても同様)。
いうのは図2に示すように炉心1をX−Y軸で4分割し
た時に(炉心の1/4領域をなす)各象限が持つ対称性
という意味で、90度鏡像対称とは図2(a)に示すよう
に例えば第1象限を第2象限に移す場合にはY軸につい
て折り返すということで、第2象限を第3象限に移す場
合にはX軸について折り返すことである(その他の象限
間の移動についても同様)。
【0018】また、90度回転対称とは、図2(b)に示
すように各象限を炉心中心に関し回転した時の対称性の
ことである。1つの測定位置に2本の検出器集合体5が
ある場合の図1について具体的にいうと第1象限と第3
象限および第2象限と第4象限の検出集合体の配置が同
じになれば良く、1つの測定位置に4つの検出器集合体
がある場合の図7については各4つの象限の検出器集合
体の配置が全部同じになれば良い。
すように各象限を炉心中心に関し回転した時の対称性の
ことである。1つの測定位置に2本の検出器集合体5が
ある場合の図1について具体的にいうと第1象限と第3
象限および第2象限と第4象限の検出集合体の配置が同
じになれば良く、1つの測定位置に4つの検出器集合体
がある場合の図7については各4つの象限の検出器集合
体の配置が全部同じになれば良い。
【0019】請求項3に記載の発明に係る炉心性能計算
装置は請求項1および2に記載の炉心性能計算装置の前
記検出器集合体において中性子検出器としては核分裂電
離箱からなるLPRMを用い、ガンマ線検出器としては
ガンマ線温度計を用いることを特徴とする。
装置は請求項1および2に記載の炉心性能計算装置の前
記検出器集合体において中性子検出器としては核分裂電
離箱からなるLPRMを用い、ガンマ線検出器としては
ガンマ線温度計を用いることを特徴とする。
【0020】請求項4に記載の発明に係る炉心性能計算
装置は前記検出器集合体において、中性子検出器に自己
出力型検出器を用いガンマ線検出器にガンマ線温度計を
用いたことを特徴とする。
装置は前記検出器集合体において、中性子検出器に自己
出力型検出器を用いガンマ線検出器にガンマ線温度計を
用いたことを特徴とする。
【0021】請求項5に記載の発明に係る炉心性能計算
装置は検出器集合体を炉心のある象限に90度鏡像対称ま
たは90度回転対称を用いて折り返して、あるいは回転し
て集めたときに1つの測定位置にある2本または4本の
検出器集合体の炉心軸方向に配置する前記ガンマ線検出
器の配置が、1本または2本の検出器集合体については
中性子検出器の炉心軸方向位置に対して一定量だけ上側
にずらした位置とし、もう一方または他の2本の検出器
集合体についてはガンマ線検出器の配置が中性子検出器
の炉心軸方向位置に対し一定量だけ下側にずらした位置
としたことを特徴とする。
装置は検出器集合体を炉心のある象限に90度鏡像対称ま
たは90度回転対称を用いて折り返して、あるいは回転し
て集めたときに1つの測定位置にある2本または4本の
検出器集合体の炉心軸方向に配置する前記ガンマ線検出
器の配置が、1本または2本の検出器集合体については
中性子検出器の炉心軸方向位置に対して一定量だけ上側
にずらした位置とし、もう一方または他の2本の検出器
集合体についてはガンマ線検出器の配置が中性子検出器
の炉心軸方向位置に対し一定量だけ下側にずらした位置
としたことを特徴とする。
【0022】請求項6に記載の発明に係る炉心性能計算
装置は検出器集合体を炉心のある象限に90度鏡像対称ま
たは90度回転対称を用いて折り返して、あるいは回転し
て集めたときに1つの測定位置にある2本の検出器集合
体に配置する前記ガンマ線検出器の炉心軸方向位置を前
記中性子検出器位置の間およびその上下にそれぞれ1つ
ずつ配置したことを特徴とする。
装置は検出器集合体を炉心のある象限に90度鏡像対称ま
たは90度回転対称を用いて折り返して、あるいは回転し
て集めたときに1つの測定位置にある2本の検出器集合
体に配置する前記ガンマ線検出器の炉心軸方向位置を前
記中性子検出器位置の間およびその上下にそれぞれ1つ
ずつ配置したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】図1から図5をもとに本発明に係
る原子炉炉心性能計算装置の実施の形態(実施例)を詳
細に説明する。図1は本発明の炉心性能計算装置に用い
られる検出器集合体5の炉心1内配置を示したものであ
る。これは検出器集合体5の配置が図2(a)のように
90度鏡像対称および図2(b)のように90度回転対称い
ずれの場合にも鏡像対称的にまたは回転対称的に検出器
集合体5をある象限に折り返して、あるいは回転して集
めたときに1つの測定位置に2つの検出器集合体5があ
るようにして決めた配置の一例である。検出器集合体5
内には図3(a)(b)に示すように中性子検出器6お
よびガンマ検出器7が配置されている。
る原子炉炉心性能計算装置の実施の形態(実施例)を詳
細に説明する。図1は本発明の炉心性能計算装置に用い
られる検出器集合体5の炉心1内配置を示したものであ
る。これは検出器集合体5の配置が図2(a)のように
90度鏡像対称および図2(b)のように90度回転対称い
ずれの場合にも鏡像対称的にまたは回転対称的に検出器
集合体5をある象限に折り返して、あるいは回転して集
めたときに1つの測定位置に2つの検出器集合体5があ
るようにして決めた配置の一例である。検出器集合体5
内には図3(a)(b)に示すように中性子検出器6お
よびガンマ検出器7が配置されている。
【0024】図1で第1象限に検出器集合体5を集める
場合を考えると、本実施例の場合第1象限と第3象限、
第2象限と第4象限にある検出器集合体5が同一の測定
位置に重なる。例えば、第1象限A位置の測定位置には
第3象限のB位置にある検出器集合体5が折り返しによ
り重なる。
場合を考えると、本実施例の場合第1象限と第3象限、
第2象限と第4象限にある検出器集合体5が同一の測定
位置に重なる。例えば、第1象限A位置の測定位置には
第3象限のB位置にある検出器集合体5が折り返しによ
り重なる。
【0025】また、第2象限C位置と第4象限D位置に
ある検出器集合体5は第1象限に集めた場合にはEの測
定位置で重なる。その他の検出器集合体5配置について
も同様のことが言えるので、検出器集合体5を1つの象
限に集めたときには1つの測定位置に2つの検出器集合
体5があることがわかる。
ある検出器集合体5は第1象限に集めた場合にはEの測
定位置で重なる。その他の検出器集合体5配置について
も同様のことが言えるので、検出器集合体5を1つの象
限に集めたときには1つの測定位置に2つの検出器集合
体5があることがわかる。
【0026】図3(a)、(b)は本実施例におけるあ
る1つの象限に折り返し、または回転して集めたときに
1つの測定位置に重なる位置にある前記2本の検出器集
合体5に配置される中性子検出器6およびガンマ線検出
器7の検出器集合体5の軸方向配置の2つの例を示して
いる。
る1つの象限に折り返し、または回転して集めたときに
1つの測定位置に重なる位置にある前記2本の検出器集
合体5に配置される中性子検出器6およびガンマ線検出
器7の検出器集合体5の軸方向配置の2つの例を示して
いる。
【0027】中性子検出器6の配置は従来BWRで採用
されている配置および個数である。従来のBWRにおけ
る中性子検出器は移動式の中性子検出器であるTIP4
の移動単位(ノッチという単位で表す)で、図3(a)
に示す目盛のように炉心1上方から3ノッチ、9ノッ
チ、15ノッチ、21ノッチの位置に配置されている。
されている配置および個数である。従来のBWRにおけ
る中性子検出器は移動式の中性子検出器であるTIP4
の移動単位(ノッチという単位で表す)で、図3(a)
に示す目盛のように炉心1上方から3ノッチ、9ノッ
チ、15ノッチ、21ノッチの位置に配置されている。
【0028】本実施例では前記2つの重なる位置にある
検出器集合体5の一方におけるガンマ線検出器7の軸方
向位置を上記記載の中性子検出器6の位置から図3
(a)に示すようにそれぞれ 1.5ノッチづつ上側にずら
した位置とし、もう一方の前記検出器集合体5における
ガンマ線検出器7の位置を上記記載の中性子検出器6の
位置から図3(b)に示すようにそれぞれ 1.5ノッチず
つ下側にずらした配置とする。
検出器集合体5の一方におけるガンマ線検出器7の軸方
向位置を上記記載の中性子検出器6の位置から図3
(a)に示すようにそれぞれ 1.5ノッチづつ上側にずら
した位置とし、もう一方の前記検出器集合体5における
ガンマ線検出器7の位置を上記記載の中性子検出器6の
位置から図3(b)に示すようにそれぞれ 1.5ノッチず
つ下側にずらした配置とする。
【0029】すなわち、ガンマ線検出器7の配置は前記
2つの重なり合う位置にある検出器集合体5における配
置を足し合わせると炉心1上方からそれぞれ 1.5ノッ
チ、 4.5ノッチ、 7.5ノッチ、10.5ノッチ、13.5ノッ
チ、16.5ノッチ、19.5ノッチ、22.5ノッチ、の計8個所
となる。
2つの重なり合う位置にある検出器集合体5における配
置を足し合わせると炉心1上方からそれぞれ 1.5ノッ
チ、 4.5ノッチ、 7.5ノッチ、10.5ノッチ、13.5ノッ
チ、16.5ノッチ、19.5ノッチ、22.5ノッチ、の計8個所
となる。
【0030】上記に記載したガンマ線検出器7の配置と
することにより、図1に示したように例えば第1象限A
位置にある出力分布計算はA位置の検出器集合体5内に
ある4個のガンマ線検出器7と第3象限B位置の検出器
集合体5内にある4個のガンマ線検出器7とを合わせた
合計8個の測定値を用いて行う。
することにより、図1に示したように例えば第1象限A
位置にある出力分布計算はA位置の検出器集合体5内に
ある4個のガンマ線検出器7と第3象限B位置の検出器
集合体5内にある4個のガンマ線検出器7とを合わせた
合計8個の測定値を用いて行う。
【0031】ここで、原子炉は通常90度鏡像対称または
90度回転対称となるように設計しかつ運転するので、こ
のような対称性を利用すると1つの検出器集合体で一般
に対称位置4個所の測定が同時に行える。
90度回転対称となるように設計しかつ運転するので、こ
のような対称性を利用すると1つの検出器集合体で一般
に対称位置4個所の測定が同時に行える。
【0032】そのため、ある1つの象限に折り返して、
または回転して集めた時に重なる位置にある前記2本の
検出器集合体の位置における出力分布の測定値は同一で
あるとみなすことができるので、各象限における出力分
布計算の補正にはその象限に検出器集合体5を集めた場
合に移動してくる検出器集合体5における測定値を用い
て行うことができる。
または回転して集めた時に重なる位置にある前記2本の
検出器集合体の位置における出力分布の測定値は同一で
あるとみなすことができるので、各象限における出力分
布計算の補正にはその象限に検出器集合体5を集めた場
合に移動してくる検出器集合体5における測定値を用い
て行うことができる。
【0033】ここで、中性子検出器6としては核分裂電
離箱からなるLPRM3を用い、ガンマ線検出器7とし
てはガンマ線温度計8を用いることができる。ガンマ線
温度計8は図4(a)、(b)に示すような構造を持ち
炉内のガンマ線の照射で起こる発熱を利用して原子炉出
力を測定するものである。
離箱からなるLPRM3を用い、ガンマ線検出器7とし
てはガンマ線温度計8を用いることができる。ガンマ線
温度計8は図4(a)、(b)に示すような構造を持ち
炉内のガンマ線の照射で起こる発熱を利用して原子炉出
力を測定するものである。
【0034】このため、従来の核分裂検出器のような感
度劣化が少なく、炉内に常時装荷しておく固定型とする
ことができ、原子炉出力の常時監視も可能となる。ガン
マ線温度計8は出力検出器としての役割とともにLPR
M3の校正用としても用いられるが即応型でないためス
クラム等の安全系には従来通りLPRMを用いる。
度劣化が少なく、炉内に常時装荷しておく固定型とする
ことができ、原子炉出力の常時監視も可能となる。ガン
マ線温度計8は出力検出器としての役割とともにLPR
M3の校正用としても用いられるが即応型でないためス
クラム等の安全系には従来通りLPRMを用いる。
【0035】従来出力分布計算の補正にはTIP4を炉
内軸方向に移動させて測定した上下24点の測定値を用い
ている。これに対し、本実施例に示すようなガンマ線温
度計8は軸方向には固定式であるため、測定点は本実施
例では8点に限られる。
内軸方向に移動させて測定した上下24点の測定値を用い
ている。これに対し、本実施例に示すようなガンマ線温
度計8は軸方向には固定式であるため、測定点は本実施
例では8点に限られる。
【0036】そして、炉心軸方向出力分布計算値の補正
あるいは同一レベルにガンマ線温度計8が配置されてい
ない場合のLPRM3の構成には測定点以外の位置にお
ける測定値を測定点における測定値から内挿または外挿
して求め、その値を用いて出力分布計算の補正あるいは
LPRM3の構成を行う。
あるいは同一レベルにガンマ線温度計8が配置されてい
ない場合のLPRM3の構成には測定点以外の位置にお
ける測定値を測定点における測定値から内挿または外挿
して求め、その値を用いて出力分布計算の補正あるいは
LPRM3の構成を行う。
【0037】図5は内挿あるいは外挿の方法に関する図
面で、前記重なる位置にある2つの検出器集合体5に配
置されるガンマ線検出器7の測定値を示してある。一点
鎖線は出力分布計算から得られる分布を表している。
面で、前記重なる位置にある2つの検出器集合体5に配
置されるガンマ線検出器7の測定値を示してある。一点
鎖線は出力分布計算から得られる分布を表している。
【0038】内挿の方法として(1)測定点2点の1次
直線で内挿する場合、図5中、例えばア位置における値
は最も近い位置にあるイおよびウ位置の測定値を直線で
結んだ線から求める。(2)測定点3点の2次曲線で内
挿する場合、例えばア位置における値は最も近い測定点
イ、ウおよびエ位置の3点を2次曲線で結んだ線、また
は次に近い測定点、すなわちイ、ウおよびオにおける測
定値から求める。(3)測定点のスプライン曲線を用い
て求める等がある。
直線で内挿する場合、図5中、例えばア位置における値
は最も近い位置にあるイおよびウ位置の測定値を直線で
結んだ線から求める。(2)測定点3点の2次曲線で内
挿する場合、例えばア位置における値は最も近い測定点
イ、ウおよびエ位置の3点を2次曲線で結んだ線、また
は次に近い測定点、すなわちイ、ウおよびオにおける測
定値から求める。(3)測定点のスプライン曲線を用い
て求める等がある。
【0039】また、外挿の方法としては、(1)ガンマ
線の外挿距離で0とする場合、例えばカ位置における値
は端部の測定点キの測定値を用いて求める。(2)境界
の2点を直線外挿する場合、例えばカ位置の値は境界の
2点キおよびクの2点の測定値を直線で結んだ線から求
める。(3)境界の3点を2次式で外挿する場合、カ位
置の値は境界の3点、すなわちキ、クおよびケの測定値
を結ぶ2次曲線から求める等がある。
線の外挿距離で0とする場合、例えばカ位置における値
は端部の測定点キの測定値を用いて求める。(2)境界
の2点を直線外挿する場合、例えばカ位置の値は境界の
2点キおよびクの2点の測定値を直線で結んだ線から求
める。(3)境界の3点を2次式で外挿する場合、カ位
置の値は境界の3点、すなわちキ、クおよびケの測定値
を結ぶ2次曲線から求める等がある。
【0040】また、炉心内径方向の炉心性能計算におい
ては、従来1本の検出器集合体で周囲の近接する16本の
燃料集合体の監視を行っていたが対象性を考慮して配置
を決めた結果、ある1つの象限に集めたときに1本も検
出器集合体が集まらない測定位置については、近接する
検出器集合体が存在する測定位置の測定値を内挿あるい
は外挿して出力分布を求める。
ては、従来1本の検出器集合体で周囲の近接する16本の
燃料集合体の監視を行っていたが対象性を考慮して配置
を決めた結果、ある1つの象限に集めたときに1本も検
出器集合体が集まらない測定位置については、近接する
検出器集合体が存在する測定位置の測定値を内挿あるい
は外挿して出力分布を求める。
【0041】例えば本実施例では図1のF位置には検出
器集合体5が1本も集まらないが、この場合は周囲4個
所の検出器集合体5の位置における値(この位置は検出
器集合体を1つの象限にあつめたときに1つの測定位置
に2本の検出器集合体がある)を用いて測定値を推定す
る。
器集合体5が1本も集まらないが、この場合は周囲4個
所の検出器集合体5の位置における値(この位置は検出
器集合体を1つの象限にあつめたときに1つの測定位置
に2本の検出器集合体がある)を用いて測定値を推定す
る。
【0042】本実施例によれば、炉心出力測定装置の配
置を90度鏡像対称あるいは90度回転対称配置とし、ある
象限に鏡像対称的あるいは回転対称的に検出器集合体5
を集めた時に1つの測定位置に必ず2つの検出器集合体
5がくるようにし、中性子検出器校正用としても用いる
ガンマ線検出器の配置を2つの組になる検出器集合体5
で燃料集合体の軸方向分布測定をカバーするような配置
としたことにより、少ない検出器数で炉心性能計算を行
うことが可能となる。
置を90度鏡像対称あるいは90度回転対称配置とし、ある
象限に鏡像対称的あるいは回転対称的に検出器集合体5
を集めた時に1つの測定位置に必ず2つの検出器集合体
5がくるようにし、中性子検出器校正用としても用いる
ガンマ線検出器の配置を2つの組になる検出器集合体5
で燃料集合体の軸方向分布測定をカバーするような配置
としたことにより、少ない検出器数で炉心性能計算を行
うことが可能となる。
【0043】また、このため検出器に付属するケーブル
等の削減も可能となり、さらにガンマ線温度計8を炉内
固定式とするため、複雑な移動機構が廃止でき、かつ、
定検時の放射線被ばく量も低減することができる。
等の削減も可能となり、さらにガンマ線温度計8を炉内
固定式とするため、複雑な移動機構が廃止でき、かつ、
定検時の放射線被ばく量も低減することができる。
【0044】なお、ガンマ線検出器であるガンマ線温度
計8を中性子検出器であるTIP4に変わって用いてい
るが、ガンマ線による原子炉出力分布の監視は例えば特
公平5-48438 号公報に示されているような方法を用いる
ことにより中性子束測定装置による測定値と対応がつけ
られる。
計8を中性子検出器であるTIP4に変わって用いてい
るが、ガンマ線による原子炉出力分布の監視は例えば特
公平5-48438 号公報に示されているような方法を用いる
ことにより中性子束測定装置による測定値と対応がつけ
られる。
【0045】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、検出器集合体5の配置は90度鏡像対称、90度回転
対称が成り立ち、ある1つの象限に折り返しまたは回転
して集めたときに1つの測定位置に2本または4本の検
出器集合体5があるようなものであれば良い。
なく、検出器集合体5の配置は90度鏡像対称、90度回転
対称が成り立ち、ある1つの象限に折り返しまたは回転
して集めたときに1つの測定位置に2本または4本の検
出器集合体5があるようなものであれば良い。
【0046】検出器集合体5内のガンマ線温度計8の軸
方向配置については、図6(a)、(b)に示すように
固定型中性子検出器3と軸方向の同一位置に配置した
り、その間に配置したり、またその数は任意に選択でき
例えば上下に9個配置することもできる。
方向配置については、図6(a)、(b)に示すように
固定型中性子検出器3と軸方向の同一位置に配置した
り、その間に配置したり、またその数は任意に選択でき
例えば上下に9個配置することもできる。
【0047】実施例では検出器集合体5を90度鏡像対称
または90度回転対称に炉心1のある像限に折り返して、
あるいは回転して集めた時に1つの測定位置にある検出
器集合体数が2つの場合について説明したが、図7に示
すように4本の検出器集合体5があるようにし、ガンマ
線検出器7を互いに重なることなく、また、燃料集合体
の全長をカバーするように配置しても良い。
または90度回転対称に炉心1のある像限に折り返して、
あるいは回転して集めた時に1つの測定位置にある検出
器集合体数が2つの場合について説明したが、図7に示
すように4本の検出器集合体5があるようにし、ガンマ
線検出器7を互いに重なることなく、また、燃料集合体
の全長をカバーするように配置しても良い。
【0048】この場合の検出器の配置の一実施例を図8
(a)〜(d)に示す。すなわち、ガンマ線検出器7は
(a)では 1.5と13.5ノッチに、(b)では 7.5と19.5
ノッチに、(c)では 4.5と16.5ノッチに、(d)では
10.5と22.5ノッチにそれぞれ配置されている。中性子検
出器およびガンマ線検出器の組み合わせとして自己出力
型中性子検出器とガンマ線温度計8としても良い。
(a)〜(d)に示す。すなわち、ガンマ線検出器7は
(a)では 1.5と13.5ノッチに、(b)では 7.5と19.5
ノッチに、(c)では 4.5と16.5ノッチに、(d)では
10.5と22.5ノッチにそれぞれ配置されている。中性子検
出器およびガンマ線検出器の組み合わせとして自己出力
型中性子検出器とガンマ線温度計8としても良い。
【0049】また、実施例では軸方向分布計算において
検出器の測定値そのものを用いて補正を行うこととして
いるが、測定値そのものではなく核定数や炉心の形状か
ら決まる拡散方程式と熱水力モデルから得られる計算値
との差を用いて、炉心径方向の出力および軸方向の出力
を内外挿して求めることにしても良い。
検出器の測定値そのものを用いて補正を行うこととして
いるが、測定値そのものではなく核定数や炉心の形状か
ら決まる拡散方程式と熱水力モデルから得られる計算値
との差を用いて、炉心径方向の出力および軸方向の出力
を内外挿して求めることにしても良い。
【0050】検出器集合体を炉心のある象限に90度鏡像
対称または90度回転対称を用いて折り返して、あるいは
回転して集めたときに炉心径方向位置に監視検出器集合
体が1つも集まらない測定位置については、近接する検
出器集合体の存在する測定位置の検出器集合体の測定
値、または測定値と前記出力分布計算により得られる計
算値との誤差を外挿あるいは内挿することによって前記
検出器集合体の集まらない測定位置の測定値を推定する
ことができる。
対称または90度回転対称を用いて折り返して、あるいは
回転して集めたときに炉心径方向位置に監視検出器集合
体が1つも集まらない測定位置については、近接する検
出器集合体の存在する測定位置の検出器集合体の測定
値、または測定値と前記出力分布計算により得られる計
算値との誤差を外挿あるいは内挿することによって前記
検出器集合体の集まらない測定位置の測定値を推定する
ことができる。
【0051】また、出力分布計算の補正に用いる中性子
検出器およびガンマ線検出器から得られる測定値につい
て、検出器集合体の軸方向に対し中性子およびガンマ検
出器が配置されていない位置における測定値としては検
出器集合体に沿って配置された前記中性子及びガンマ線
検出器の測定値を内挿または外挿して求めた値を用いる
ことができる。
検出器およびガンマ線検出器から得られる測定値につい
て、検出器集合体の軸方向に対し中性子およびガンマ検
出器が配置されていない位置における測定値としては検
出器集合体に沿って配置された前記中性子及びガンマ線
検出器の測定値を内挿または外挿して求めた値を用いる
ことができる。
【0052】さらに、出力分布計算の補正方法として検
出器集合体の軸方向に沿って配置した前記中性子および
ガンマ線検出器測定値と炉心の物理モデルを用いて求め
た軸方向出力分布の計算値との誤差を内挿あるいは外挿
して前記測定値と前記計算値との誤差の軸方向分布を求
め、炉心軸方向出力分布計算の補正を行うことができ
る。
出器集合体の軸方向に沿って配置した前記中性子および
ガンマ線検出器測定値と炉心の物理モデルを用いて求め
た軸方向出力分布の計算値との誤差を内挿あるいは外挿
して前記測定値と前記計算値との誤差の軸方向分布を求
め、炉心軸方向出力分布計算の補正を行うことができ
る。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、90度鏡像対称または90
度回転対称性を利用しているので1つの本の検出器集合
体で対称位置4個所の測定を同時に行うことができる。
したがって、2本または4本の組となる検出器集合体の
位置における出力分布は同一であるとみなせ軸方向に配
置する中性子検出器またはガンマ線検出器は前記2本ま
たは4本の検出器集合体の検出器を足し合わせて燃料集
合体の全長をカバーするようにすることができるため、
検出器の個数を削減させることができ、低コスト化が図
れる。
度回転対称性を利用しているので1つの本の検出器集合
体で対称位置4個所の測定を同時に行うことができる。
したがって、2本または4本の組となる検出器集合体の
位置における出力分布は同一であるとみなせ軸方向に配
置する中性子検出器またはガンマ線検出器は前記2本ま
たは4本の検出器集合体の検出器を足し合わせて燃料集
合体の全長をカバーするようにすることができるため、
検出器の個数を削減させることができ、低コスト化が図
れる。
【0054】また、ガンマ線検出器として固定式のガン
マ線温度計を用いることにより移動機構が不要となり、
装置の簡素化および操作の容易化が図れ、さらに、炉内
出力の連続監視が可能となり、信頼性が向上する。
マ線温度計を用いることにより移動機構が不要となり、
装置の簡素化および操作の容易化が図れ、さらに、炉内
出力の連続監視が可能となり、信頼性が向上する。
【0055】なお、検出器集合体を鏡像対称あるいは回
転対称を用いて1つの象限に集めた場合、検出器集合体
が1つも集まらない測定位置については、近接する検出
器集合体の存在する測定位置の検出器集合体の測定値か
ら推定することができる。
転対称を用いて1つの象限に集めた場合、検出器集合体
が1つも集まらない測定位置については、近接する検出
器集合体の存在する測定位置の検出器集合体の測定値か
ら推定することができる。
【0056】また、炉心軸方向出力分布計算の補正に用
いる測定値に関して、検出器の配置されていない位置に
おける測定値は検出器集合体に沿って配置された検出器
の測定値を内挿あるいは外挿により求めた値を用いるこ
とにより補正計算を行うことができる。
いる測定値に関して、検出器の配置されていない位置に
おける測定値は検出器集合体に沿って配置された検出器
の測定値を内挿あるいは外挿により求めた値を用いるこ
とにより補正計算を行うことができる。
【図1】本発明に係る原子炉炉心性能計算装置の一実施
態様における炉心内の検出器集合体を示す配置図。
態様における炉心内の検出器集合体を示す配置図。
【図2】(a)は図1において、検出器集合体の持つ90
度鏡像対称を示す座標図、(b)は(a)と同じく90度
回転対称を示す座標図。
度鏡像対称を示す座標図、(b)は(a)と同じく90度
回転対称を示す座標図。
【図3】(a)は図1において、ある象限に集めた場合
1個所の測定位置にくる検出器集合体内に配置される検
出器集合体の軸方向断面図、(b)は(a)の他の例を
示す軸方向断面図。
1個所の測定位置にくる検出器集合体内に配置される検
出器集合体の軸方向断面図、(b)は(a)の他の例を
示す軸方向断面図。
【図4】(a)は本発明に用いるガンマ線温度計の要部
を示す総断面図、(b)は(a)のa−a断面図。
を示す総断面図、(b)は(a)のa−a断面図。
【図5】図1においてある象限に集めた場合、1個所の
測定位置にくる検出器集合体内のガンマ線検出器で測定
した値から出力分布を求める方法を説明するための分布
図。
測定位置にくる検出器集合体内のガンマ線検出器で測定
した値から出力分布を求める方法を説明するための分布
図。
【図6】(a)は本発明の他の実施例での1個所の測定
位置にくる2つの検出器集合体内に配置される検出器集
合体の軸方向断面図、(b)は(a)における他の例を
示す軸方向断面図。
位置にくる2つの検出器集合体内に配置される検出器集
合体の軸方向断面図、(b)は(a)における他の例を
示す軸方向断面図。
【図7】本発明の他の実施例に示した1個所の測定位置
に4本の検出器集合体がある場合の炉心内検出器集合体
の配置を示す炉心配置図。
に4本の検出器集合体がある場合の炉心内検出器集合体
の配置を示す炉心配置図。
【図8】(a)から(d)は図7において、ある象限集
めた場合、1個所の測定位置に配置される4本の検出器
集合体の個々の例を示す軸方向断面図。
めた場合、1個所の測定位置に配置される4本の検出器
集合体の個々の例を示す軸方向断面図。
【図9】従来の検出器集合体の炉心1内配置を表す図
面。
面。
1…炉心、2…検出器集合体(従来)、3…LPRM、
4…TIP、5…検出器集合体(本発明)、6…中性子
検出器、7…ガンマ線検出器、8…ガンマ線温度計、8
a…被覆管、8b…絶縁物、8b…(10,11)、9…空
隙部、10…内蔵ヒータ、11…熱電対。
4…TIP、5…検出器集合体(本発明)、6…中性子
検出器、7…ガンマ線検出器、8…ガンマ線温度計、8
a…被覆管、8b…絶縁物、8b…(10,11)、9…空
隙部、10…内蔵ヒータ、11…熱電対。
Claims (6)
- 【請求項1】 原子炉の炉心内に中性子検出器またはガ
ンマ線検出器からなる検出器集合体を配置し、計算機に
内蔵した炉心の物理モデルを用い出力分布計算を行い、
その結果得られる出力分布を前記中性子検出器またはガ
ンマ線検出器から得られる測定値で補正するような炉心
性能計算装置において、前記検出器集合体を90度鏡像対
称または90度回転対称に前記炉心内のある象限に折り返
して、または回転して集めた場合、1つの個所の測定位
置に2本または4本の検出器集合体が配置されてなるこ
とを特徴とする炉心性能計算装置。 - 【請求項2】 前記1つの測定位置に配置された2本ま
たは4本の検出器集合体の炉心軸方向にガンマ線検出器
を互いに軸方向に重なることなく、また、燃料集合体の
全長をカバーするように配置してなることを特徴とする
請求項1記載の炉心性能計算装置。 - 【請求項3】 前記検出器集合体の中性子検出器に核分
裂電離箱からなる局所出力領域計装装置を用い、ガンマ
線検出器にガンマ線温度計を用いることを特徴とする請
求項1記載の炉心性能計算装置。 - 【請求項4】 前記検出器集合体において、中性子検出
器に自己出力型検出器を用い、ガンマ線検出器にガンマ
線温度計を用いたことを特徴とする請求項1記載の炉心
性能計算装置。 - 【請求項5】 前記検出器集合体を炉心のある象限に90
度鏡像対称または90度回転対称を用いて折り返して、あ
るいは回転して集めた場合1つの測定位置にある2本ま
たは4本の検出器集合体の炉心軸方向に配置する前記ガ
ンマ線検出器の配置が、1本または2本の検出器集合体
について中性子検出器の炉心軸方向位置に対して一定量
だけ上側にずらした位置とし、もう1本または他の2本
の検出器集合体についてはガンマ線検出器の配置が中性
子検出器の炉心軸方向位置に対し一定量だけ下側にずら
した位置とすることを特徴とする請求項1記載の炉心性
能計算装置。 - 【請求項6】 前記検出器集合体を炉心のある象限に90
度鏡像対称または90度回転対称を用いて折り返して、あ
るいは回転して集めた場合1つの測定位置にある2本ま
たは4本検出器集合体に配置する前記ガンマ線検出器の
炉心軸方向位置を前記中性子検出器位置の間およびその
上下にそれぞれ1本ずつ配置したことを特徴とする請求
項1記載の炉心性計算装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7221392A JPH0961583A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 原子炉炉心性能計算装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7221392A JPH0961583A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 原子炉炉心性能計算装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0961583A true JPH0961583A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16766055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7221392A Pending JPH0961583A (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 原子炉炉心性能計算装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0961583A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004309401A (ja) * | 2003-04-09 | 2004-11-04 | Toshiba Corp | 原子炉炉心監視システム |
-
1995
- 1995-08-30 JP JP7221392A patent/JPH0961583A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004309401A (ja) * | 2003-04-09 | 2004-11-04 | Toshiba Corp | 原子炉炉心監視システム |
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