JPH0960795A - 給油装置 - Google Patents

給油装置

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JPH0960795A
JPH0960795A JP21781995A JP21781995A JPH0960795A JP H0960795 A JPH0960795 A JP H0960795A JP 21781995 A JP21781995 A JP 21781995A JP 21781995 A JP21781995 A JP 21781995A JP H0960795 A JPH0960795 A JP H0960795A
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JP
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valve
oil
piston
oil supply
metering cylinder
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JP21781995A
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Akiharu Doi
昭晴 土井
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Nabco Ltd
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Nabco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気温の変動や給油口の口径の大きさに影響さ
れることなく給油量を一定に保持する。 【解決手段】 定量シリンダ2を内部に形成したノズル
本体3と、定量シリンダ2内を軸方向に変位する弁体で
あるニードル弁4と、定量シリンダ2に往復動自在に嵌
入したピストン5と、ピストン5を定量シリンダ2の先
端側へ付勢する押出コイルばね6と、定量シリンダ2内
へ給油する圧送手段7と、ピストン5のストロークを規
定する先端側ストッパ8a及び後端側ストッパ8bと、
定量シリンダ2内の圧力を検出する圧力センサ9と、圧
送手段7と定量シリンダ2の間に介在した開閉弁10と
ら構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動給油機等に
適用されて給油量を一定に保持するための給油装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5に示すように、従来例の給
油装置33としては、内面を弁座34とした給油口35
aを先端に開口すると共に該給油口35aに連通する給
油ポート35bを側面に開口したノズル本体35と、円
錐状の先部36aにベンチュリ管37に連通した吸引孔
36bを開口した中空弁36と、該中空弁36を前記先
部36aが前記弁座34に嵌合する姿勢又は弁座34か
ら後退する姿勢となるように進退駆動する駆動手段38
とを備えるものが挙げられる。前記駆動手段38は、前
記ノズル本体35に内蔵され先端側に弁駆動用空気ポー
ト39aを開口したシリンダ39と、該シリンダ39に
往復動自在に嵌入されたピストン40と、前記シリンダ
39内に収納されて前記ピストン40を前記ノズル本体
35の先端側へ付勢する閉弁コイルばね41とからな
る。
【0003】当該給油装置33によれば、図4に示すよ
うに、前記中空弁36が前記閉弁コイルばね41の付勢
力によって前進し先部36aが前記弁座34に嵌合した
状態では、前記給油ポート35bと給油口35aとの間
が閉鎖されている。この状態で、前記弁駆動用空気ポー
ト39aから前記シリンダ39の先端側へ圧縮空気を供
給し、前記閉弁コイルばね41の付勢力に抗して前記ピ
ストン40を前記シリンダ39の後端側へ移動させる
と、前記中空弁36が後端し先部36aが弁座34から
後退する。これによって、図5に示すように前記弁座3
4と中空弁36の先部36aの間が開放し、前記給油口
35aと給油ポート35bとが連通するので、前記給油
ポート35bに供給された油は給油口35aから流出す
る。
【0004】そして、前記給油口35aから流出した油
が所定量に達した時点で、前記弁駆動用空気ポート39
aに供給された圧縮空気を前記弁駆動用空気ポート39
aから排出して前記シリンダ39の先端側の圧力を降下
させると、前記閉弁コイルばね41の付勢力によって前
記中空弁36が前進し先部36aが前記弁座34に嵌合
した状態となり、再び、前記給油ポート35bと給油口
35aの間が閉鎖される。また、前記中空弁36に付着
した油は、先部36aの周面に沿って流下し前記吸引孔
36bの近傍に凝集した後に滴下することになるので、
このような油の滴下を防止するために、前記ベンチュリ
管37の負圧により、前記吸引孔36bの近傍に凝集し
た油を前記中空弁36の内部を経て前記ベンチュリ管3
7へ誘引するようにしている(特公平2-26120号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記例
示の給油装置33では、給油口35aから吐出する油量
を、前記中空弁36を後退して前記給油口35aを開放
する時間の長さにより決定するため、気温の変動に起因
して油の粘性が変化したり、或いは、ノズル本体35を
形成加工する際の加工誤差等により給油口35aの口径
が増減すると、給油口35aから流出する油量も増減す
ることになる。このため、給油量が不足した場合には被
給油体の潤滑等に支障が起こり、逆に過剰になった場合
には油を浪費するという問題がある。
【0006】この発明の目的は、気温の変動や給油口の
口径の大きさに影響されずに、給油量を一定に保持でき
る給油装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の給油装置
は、先端に給油口を開口したノズル本体と、該ノズル本
体の給油口を閉鎖又は開放する姿勢に変位する弁体と、
ノズル本体の給油口に先端側を連通した定量シリンダ
と、該定量シリンダ内に往復動自在に嵌入したピストン
と、該ピストンを定量シリンダの先端側へ付勢する付勢
手段と、該付勢手段の付勢力に抗して定量シリンダ内に
給油する圧送手段と、ピストンのストロークを規定する
ストッパと、圧送手段と定量シリンダの間に介在した開
閉弁とを備えるものである。
【0008】請求項2記載の給油装置は、先端に給油口
を開口したノズル本体と、該ノズル本体の給油口を閉鎖
又は開放する姿勢に変位する弁体と、ノズル本体の給油
口に先端側を連通した定量シリンダと、該定量シリンダ
内に往復動自在に嵌入したピストンと、該ピストンを定
量シリンダの先端側へ付勢する付勢手段と、該付勢手段
の付勢力に抗して定量シリンダ内に給油する圧送手段
と、圧送手段と定量シリンダの間に介在した開閉弁と、
ピストンがストロークエンドに達したことを検出して検
出信号を送出する検出手段と、該検出手段の検出信号に
基づいて開閉弁を閉弁又は弁体を給油口を閉鎖する姿勢
に変位させる制御手段とを備えるものである。
【0009】請求項3記載の給油装置は、上記付勢手段
を、ピストンの往復動方向に伸縮するばね体とし、上記
検出手段を、定量シリンダ内の油圧が所定の検出値に達
すると検出信号を送出する圧力センサとしたものであ
る。
【0010】請求項4記載の給油装置は、上記定量シリ
ンダ,ピストン及びストッパを、ノズル本体に収納した
ものである。
【0011】請求項5記載の給油装置は、上記ノズル本
体が、その軸方向に沿って給油口の後方に定量シリンダ
を配置すると共に給油口の内周面に弁座を形成し、上記
弁体が、定量シリンダ内に軸方向に沿って挿入され且つ
その先部が弁座に嵌合する姿勢又は弁座から後退する姿
勢をとるニードル弁からなり、上記ピストンが、ニード
ル弁を軸方向にスライド自在に挿通する弁挿通孔を形成
したものである。
【0012】請求項6記載の給油装置は、上記ノズル本
体の給油口の周縁近傍に、圧縮空気を給油口の先方へ噴
出する噴出口を開口したものである。
【0013】請求項7記載の給油装置は、上記給油口の
開口端と噴出口の開口端とを、ノズル本体の軸方向に揃
えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に示すように、この発明の実
施の形態に係る給油装置1は、定量シリンダ2を内部に
形成したノズル本体3と、該定量シリンダ2内を軸方向
に変位する弁体であるニードル弁4と、該定量シリンダ
2に往復動自在に嵌入したピストン5と、該ピストン5
を定量シリンダ2の先端側へ付勢する付勢手段である押
出コイルばね6と、前記定量シリンダ2内へ給油する圧
送手段7と、前記ピストン5のストロークを規定する先
端側ストッパ8a及び後端側ストッパ8bと、前記定量
シリンダ2内の圧力を検出する検出手段である圧力セン
サ9と、前記圧送手段7と定量シリンダ2の間に介在し
た電磁弁からなる開閉弁10と、前記ニードル弁4及び
開閉弁10を開閉制御する図外の制御手段とを備えるも
のである。
【0015】前記ピストン5は、前記ニードル弁4の胴
部4aを軸方向にスライド自在に挿通する弁挿通孔5a
を形成している。前記圧送手段7は、特に限定されるも
のではないが、例えば作動圧力が比較的高いピストンポ
ンプや同図によく表れているような簡易の空油変換タン
ク等が挙げられる。前記圧力センサ9は、前記定量シリ
ンダ2内の圧力を検出し、この検出した圧力が、任意に
設定可能な上限検出値を超過すると後端側検出信号を送
出し、任意に設定可能な下限検出値よりも低下すると先
端側検出信号を送出する。
【0016】前記ノズル本体3は、シリンダ部材11
と、先端に前記定量シリンダ2に連通する給油口12a
を開口すると共に内周面を弁座12bとした絞り金具1
2と、先端側が縮径したエアブローノズル13と、ハン
ドル14aを有する弁ストローク調整ねじ14とを組み
合わせたものである。
【0017】前記シリンダ部材11は、前記定量シリン
ダ2に平行して噴出経路15を先端付近に形成し、更に
定量シリンダ2の後端に連通して、前記押出コイルばね
6を収納するばね室16と、該ばね室16に縮径部17
を介して連通した弁駆動用シリンダ18とを形成してい
る。また、前記シリンダ部材11の側面には、前記定量
シリンダ2の先端側に連通する給油ポート19と、前記
噴出経路15の後端に連通するエアブロー用空気ポート
20と、前記ばね室16の後端側に連通した空気抜き孔
21と、前記弁駆動用シリンダ18の先端側に連通する
弁駆動用空気ポート22と、前記弁駆動用シリンダ18
の他端側に連通する空気抜き孔23とが開口されてい
る。
【0018】前記絞り金具12は、前記シリンダ部材1
1の先端付近の内周面に形成された雌ねじ11aに締結
している。一方、前記エアブローノズル13は、前記シ
リンダ部材11の先端付近の外周面に形成された雄ねじ
11bに螺合している。そして、該エアブローノズル1
3を、締付ける方向又は緩める方向に回動し軸方向へ変
位させて、前記エアブローノズル13の内周面と前記絞
り金具12の外周面との間に隙間tを開けることによ
り、前記給油口12aの周縁近傍に前記噴出経路15に
連通する噴出口24を形成している。また、前記エアブ
ローノズル13の側部に貫通して設けたねじ穴25aに
は、前記エアブローノズル13を前記シリンダ部材11
に固定するボルト25が締結されている。
【0019】前記先端側ストッパ8aは、前記定量シリ
ンダ2内に嵌入され先端面を前記絞り金具12によって
位置決めされたスリーブ26の後端面である。前記スリ
ーブ26は、前記給油ポート19に対応する位置に油挿
通孔26aを穿孔している。前記後端側ストッパ8b
は、前記定量シリンダ2とばね室16との間に形成され
た段部である。
【0020】前記弁駆動用シリンダ18は、前記ニード
ル弁4の胴部4aを軸方向にスライド自在に挿通するシ
ール27を先端側に嵌着すると共に、該シール27の後
方に弁駆動用ピストン28を往復動自在に嵌入してい
る。該弁駆動用ピストン28は、前記ニードル弁4の胴
部4aを軸方向にスライド自在に挿通し且つ前記ニード
ル弁4の頭部4bを掛止する弁挿通孔28aを有する。
他方、前記弁ストローク調整ねじ14は、前記弁駆動用
シリンダ18の後端付近の内周面に形成された雌ねじ1
8aに螺合すると共に、軸部の凹穴14aの内部に、前
記ニードル弁4の頭部4bを先端側へ付勢する閉弁コイ
ルばね29と、該閉弁コイルばね29を受け止め且つ前
記ニードル弁4の他端側のストロークエンドを規定する
ばね座兼ストッパ金具30とを嵌入している。
【0021】そして、前記弁ストローク調整ねじ14
を、締付ける方向又は緩める方向に回動して前記ばね座
兼ストッパ金具30と共に軸方向へ変位させることによ
り、前記ニードル弁4の他端側のストロークエンドを適
宜に進退し、これに伴って前記閉弁コイルばね29がニ
ードル弁4を先端側へ付勢する付勢力も増減できるよう
に構成されている。また、前記ノズル本体3の後端付近
を貫通して設けたねじ穴31aには、前記弁ストローク
調整ねじ14を前記シリンダ部材11に固定するボルト
31が締結されている。
【0022】次に、この発明の実施の形態に係る給油装
置1の作動について説明する。図1に示すように、前記
ニードル弁4の先部4cが前記弁座12bに嵌合して前
記給油口12aが閉鎖された状態で、図外の制御手段か
ら開弁信号を送出して前記開閉弁10を開弁し、前記圧
送手段7を起動すると、前記圧送手段7から前記押出コ
イルばね6の付勢力に抗して前記定量シリンダ2内へ油
が圧送され、前記ピストン5が油圧を受けて定量シリン
ダ2の後端側へ移動する。同時に、前記ピストン5が定
量シリンダ2の後端側へ移動した移動量に比例して、前
記押出コイルばね6がピストン5を先端側へ付勢する付
勢力が増加し、これに伴って前記定量シリンダ2内の油
圧が上昇する。
【0023】そして、前記ピストン5が定量シリンダ2
の後端側のストロークエンドに達すると、前記後端側ス
トッパ8bにより制止され、前記定量シリンダ2内に前
記ピストン5の工程容積に等しい所定量の油が蓄積され
ることになる。この時点で、前記圧力センサ9の上限検
出値は前記ピストン5が前記定量シリンダ2の後端側の
ストロークエンドに達した時の定量シリンダ2内の圧力
に相当するように予め設定されているため、前記ピスト
ン5が前記後端側ストッパ8bにより制止されると同時
に圧力センサ9が後端側検出信号を送出し、この後端側
検出信号に基づいて図外の制御手段が前記開閉弁10を
閉弁させる。
【0024】続いて、図外の制御手段から送出される指
令信号に基づき作動するコンプレッサ等から前記弁駆動
用空気ポート22を経て圧縮空気を前記弁駆動用シリン
ダ18の先端側へ供給すると、図2に示すように、前記
弁駆動用ピストン28と共に前記ニードル弁4が前記閉
弁コイルばね29の付勢力に抗して後端側へ変位するの
で、前記ニードル弁4の先部4cが前記絞り金具12の
弁座12bから後退して、前記給油口12aが開放する
ことになる。
【0025】この状態で、前記押出コイルばね6の付勢
力によって前記ピストン5が定量シリンダ2の先端側へ
移動し、この間に、前記定量シリンダ2内に蓄積した油
が前記給油口12aから押し出される。同時に、前述の
コンプレッサ等から前記エアブロー用空気ポート20,
噴出経路15を経て隙間tへ圧縮空気を供給すると、こ
の圧縮空気が前記噴出口24から前記給油口12aの先
方へ噴出し、これによって前記給油口12aから押し出
された油が噴霧状になって前記エアブローノズル13の
ノズル口13aから噴射することになる。
【0026】更に、前記ピストン5が先端側のストロー
クエンドに達すると、前記先端側ストッパ8aにより制
止されることになる。この時点で、前記圧力センサ9の
下限検出値は前記ピストン5が前記定量シリンダ2の先
端側のストロークエンドに達した時の定量シリンダ2内
の圧力に相当するように予め設定されているため、前記
ピストン5が前記先端側ストッパ8aにより制止される
と同時に圧力センサ9が先端側検出信号を送出し、この
先端側検出信号に基づいて図外の制御手段が前記コンプ
レッサを停止させる。その所定時間後に、前記弁駆動用
空気ポート22から圧縮空気を排出する。これによっ
て、前記ニードル弁4が、前記閉弁コイルばね29の付
勢力で押されて先端側へ変位し前記給油口12aを閉鎖
する。
【0027】この後、再び前記開閉弁10を開弁して、
前記圧送手段7から定量シリンダ2内へ油を圧送し、以
上の作動工程を繰り返す。
【0028】尚、上記実施例では、先端側ストッパ8
a,後端側ストッパ8b及び圧力センサ9を併用してピ
ストン5のストロークを規定したが、先端側ストッパ8
a又は後端側ストッパ8bを省略してもよい。また、ピ
ストン5が他端側のストロークエンドに達したか否か
を、定量シリンダ2内の圧力を圧力センサ9で検出する
ことにより間接的に検出したが、検出手段としてリミッ
トスイッチ等を適用してもよい。また、押出コイルばね
6に代えて、前記定量シリンダ2の後端側へコンプレッ
サ等から圧縮空気を供給するように構成してなる空気ば
ねを付勢手段として適用してもよい。
【0029】更にまた、図3に示すように、前記絞り金
具12の給油口12aの先方にスリーブ状の延長ノズル
12cを一体形成すると共に、該延長ノズル12cの先
端と前記エアブローノズル13のノズル口13aの開口
端とを前記ノズル本体3の軸方向に揃えるように構成
し、これによって噴出口24から噴出した圧縮空気が給
油口12a内へ流入するのを防止するよにうしてもよ
い。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の給油装置によれば、弁体
をノズル本体の給油口を閉鎖する姿勢に変位させ且つ開
閉弁を開弁した状態で圧送手段を起動すると、定量シリ
ンダ内にピストンの工程容積に等しい所定量の油を蓄積
することができる。更に、弁体をノズル本体の給油口を
開放する姿勢に変位させると、付勢手段の付勢力により
ピストンが先端側のストロークエンドへ達する迄の間
に、定量シリンダ内に蓄積された所定量の油が給油口か
ら押し出されることになる。従って、気温の変動に起因
する油の粘性変化やノズル本体の形状寸法に基づく給油
経路に影響されることなく、常に所定量の給油を行うこ
とができる。
【0031】請求項2記載の給油装置によれば、弁体を
ノズル本体の給油口を閉鎖する姿勢に変位させ且つ開閉
弁を開弁した状態で圧送手段を起動すると、定量シリン
ダ内にピストンの工程容積に等しい所定量の油を蓄積す
ることができる。更に、弁体をノズル本体の給油口を開
放する姿勢に変位させると、付勢手段の付勢力によりピ
ストンが先端側へ移動し、この間に定量シリンダ内に蓄
積された油が給油口から押し出される。更に、ピストン
が先端側のストロークエンドに達すると、検知手段から
送出される検出信号に基づいて弁体が給油口を閉鎖する
姿勢に変位されるので、所定量以上の油が給油口から押
し出されることがない。従って、気温の変動に起因する
油の粘性変化やノズル本体の形状寸法に基づく給油経路
に影響されることなく、常に所定量の給油を行うことが
できる。
【0032】しかも、ピストンがストロークエンドに達
したことを、例えば、リミットスイッチからなる検出手
段で検出することにより、開閉弁を閉弁又は弁体を給油
口を閉鎖する姿勢に変位させられるので、ピストンが油
圧を受けて定量シリンダの後端側のストロークエンドに
達した時点を正確に検出できる。従って、定量シリンダ
の後端側のストロークエンドに達する以前に開閉弁が閉
弁することになって定量シリンダ内の油の蓄積量が不足
したり、或いは、ピストンが定量シリンダの後端側のス
トロークエンドに達した以後も開閉弁が開弁し続けるこ
とになって油を計量する時間が不要に遅延することがな
い。また、ピストンのストロークを規定するストッパ等
が不要であるので、機構の簡素化を図ることができる。
【0033】請求項3記載の給油装置によれば、ピスト
ンが油圧を受けて定量シリンダの後端側へ移動した移動
量に比例して定量シリンダ内の油圧が上昇するので、圧
力センサが検出信号を送出する検出値を、例えば、ピス
トンが後端側のストロークエンドに達した際の定量シリ
ンダ内の圧力に相当するように設定しておけば、ピスト
ンが後端側のストロークエンドに達しストッパにより制
止された時点を正確に検出して開閉弁を閉弁することが
できる。
【0034】従って、定量シリンダの後端側のストロー
クエンドにおいてストッパにより制止される以前に開閉
弁が閉弁することになって定量シリンダ内の油の蓄積量
が不足したり、或いは、ピストンが定量シリンダの後端
側のストロークエンドにおいてストッパにより制止され
た以後も開閉弁が開弁し続けることになって油を計量す
る時間が不要に遅延することがない。
【0035】また、ピストンの位置を例えばリミットス
イッチ等により検出する場合に比較して、次のような利
点がある。すなわち、検出手段としてリミットスイッチ
等を適用した場合には、ピストンのストロークを任意に
増減して定量シリンダ内の油の蓄積量を調整するに際し
て、ピストンのストロークの増減に応じてリミットスイ
ッチ等の取付け位置も進退させることが不可欠である
が、圧力センサを適用した場合には、圧力センサの検出
値を変更するだけで容易に対応できる。
【0036】請求項4記載の給油装置によれば、圧送手
段からノズル本体に至る給油経路を簡素化することがで
きる。
【0037】請求項5記載の給油装置によれば、ニード
ル弁を定量シリンダ内に挿入し、また、ピストンとニー
ドル弁とを互いに独立的に定量シリンダ内を軸方向に摺
動できるように構成しているので、ノズル本体の内部に
定量シリンダと別にニードル弁の収納スペースを設ける
必要がなく、ノズル本体の小型化を図れる。
【0038】請求項6記載の給油装置によれば、ノズル
本体の給油口の周縁近傍に、圧縮空気を給油口の先方へ
噴出する噴出口を開口しているので、給油口の周縁に付
着した油を圧縮空気で吹き飛ばすことができる。
【0039】請求項7記載の給油装置によれば、給油口
の開口端と噴出口の開口端とを、ノズル本体の軸方向に
揃えているので、噴出口から噴出した圧縮空気が給油口
内へ流入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る給油装置の弁体が
給油口を閉鎖し且つピストンが後端側のストロークエン
ドに達した状態を示す断面図及び油圧回路図。
【図2】この発明の実施の形態に係る給油装置の弁体が
給油口を開放し且つピストンが先端側のストロークエン
ドに達した状態を示す断面図及び油圧回路図。
【図3】この発明の実施の形態に係る給油装置の変形例
の要部を示す断面図。
【図4】従来例の給油装置の中空弁が給油口を閉鎖した
状態を示す断面図。
【図5】従来例の給油装置の中空弁が給油口を開放した
状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 給油装置 2 定量シリンダ 3 ノズル本体 4 ニードル弁 5 ピストン 6 押出コイルばね 7 圧送手段 8a 先端側ストッパ 8b 後端側ストッパ 9 圧力センサ 10 開閉弁 12a 給油口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に給油口を開口したノズル本体と、
    該ノズル本体の給油口を閉鎖又は開放する姿勢に変位す
    る弁体と、前記ノズル本体の給油口に先端側を連通した
    定量シリンダと、該定量シリンダ内に往復動自在に嵌入
    したピストンと、該ピストンを前記定量シリンダの先端
    側へ付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して
    前記定量シリンダ内に給油する圧送手段と、前記ピスト
    ンのストロークを規定するストッパと、前記圧送手段と
    定量シリンダの間に介在した開閉弁とを備えることを特
    徴とする給油装置。
  2. 【請求項2】 先端に給油口を開口したノズル本体と、
    該ノズル本体の給油口を閉鎖又は開放する姿勢に変位す
    る弁体と、前記ノズル本体の給油口に先端側を連通した
    定量シリンダと、該定量シリンダ内に往復動自在に嵌入
    したピストンと、該ピストンを前記定量シリンダの先端
    側へ付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して
    前記定量シリンダ内に給油する圧送手段と、前記圧送手
    段と定量シリンダの間に介在した開閉弁と、前記ピスト
    ンがストロークエンドに達したことを検出して検出信号
    を送出する検出手段と、該検出手段の検出信号に基づい
    て前記開閉弁を閉弁又は前記弁体を前記給油口を閉鎖す
    る姿勢に変位させる制御手段とを備えることを特徴とす
    る給油装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段を、前記ピストンの往復動
    方向に伸縮するばね体とし、前記検出手段を、前記定量
    シリンダ内の圧力が所定の検出値に達すると検出信号を
    送出する圧力センサとした請求項2記載の給油装置。
  4. 【請求項4】 前記定量シリンダ,ピストン及びストッ
    パを、前記ノズル本体に収納した請求項1,2又は3記
    載の給油装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズル本体が、その軸方向に沿って
    前記給油口の後方に前記定量シリンダを配置すると共に
    前記給油口の内周面に弁座を形成し、前記弁体が、前記
    定量シリンダ内に前記軸方向に沿って挿入され且つその
    先部が前記弁座に嵌合する姿勢又は前記弁座から後退す
    る姿勢をとるニードル弁からなり、前記ピストンが、前
    記ニードル弁を前記軸方向にスライド自在に挿通する弁
    挿通孔を形成している請求項4記載の給油装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズル本体の前記給油口の周縁近傍
    に、圧縮空気を前記給油口の先方へ噴出する噴出口を開
    口した請求項1,2,3,4又は5記載の給油装置。
  7. 【請求項7】 前記給油口の開口端と前記噴出口の開口
    端とを、前記ノズル本体の軸方向に揃えた請求項6記載
    の給油ノズル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100325577B1 (ko) * 1999-08-02 2002-03-06 양재신 그리스 토출장치

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KR100325577B1 (ko) * 1999-08-02 2002-03-06 양재신 그리스 토출장치

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