JPH0960770A - 油井管ネジ継手 - Google Patents

油井管ネジ継手

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JPH0960770A
JPH0960770A JP23780995A JP23780995A JPH0960770A JP H0960770 A JPH0960770 A JP H0960770A JP 23780995 A JP23780995 A JP 23780995A JP 23780995 A JP23780995 A JP 23780995A JP H0960770 A JPH0960770 A JP H0960770A
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inner peripheral
pin
peripheral surface
coupling
threaded joint
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JP23780995A
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Eiji Tsuru
英司 津留
Masaharu Oka
正春 岡
Kazushi Maruyama
和士 丸山
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メークアップ時等のリングのルーピングやス
クィージングを防止することができ、これにより検層作
業時にツールを引っ掛けること等を防止すると共に、管
内を流動する原油等の腐蝕性流体による腐蝕等の損傷を
防止することができる作業性や、耐蝕性等の信頼性等に
優れた油井管ネジ継手を提供する。 【解決手段】 各ピン11a、12aの先端面11g、
12g間にリング14を介在させて螺合させた油井管ネ
ジ継手10であって、各ピン11a、12aの先端面1
1g、12gを各ピン11a、12aの内周面11i、
12iに対して各々鋭角状に傾斜させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原油又は天然ガス
の採掘に使用されるチュービング等の接続部である油井
管ネジ継手に係り、更に詳しくは、該油井管ネジ継手の
シール性等を向上するために油井管のピン同士間に介在
されるリング(又は環状緩衝材という)のルーピングや
スクィージングの発生及び管内を流動する原油等の腐蝕
性流体による腐蝕等の損傷を防止することができる油井
管ネジ継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原油又は天然ガスの採掘において
は、地表から油層又はガス層に渡って油井(又は坑井と
いう)を掘削し、この油井の内周面にケーシングを巡ら
して該油井が崩れるのを防止しながら、前記ケーシング
内に挿入したチュービングで原油又は天然ガスを回収し
ている。この原油又は天然ガスの採掘に使用されるチュ
ービング等は、一般に、前記油井の深さが数千mに及ぶ
ことから、低合金等の鋼管の油井管を各種方法で螺合
し、長尺に接続したものが使用されている。ここで、チ
ュービング等の接続部を油井管ネジ継手という。
【0003】この油井管ネジ継手として、実開昭58
−142475号公報等には、各管の端部近傍の外周面
に各々外螺子が刻設されたピンを形成すると共に、筒状
体の開口部近傍の内周面に内螺子が刻設されたカップリ
ング(又はスリーブという)を形成し、このカップリン
グに各管のピンを螺着したものが提案されている。ま
た、実公平6−49989号公報等には、一方の管の
端部近傍の外周面に外螺子が刻設されたピンを形成する
と共に、他方の管の端部近傍の内周面に内螺子が刻設さ
れたピンを形成し、これら各管のピン同士を螺着したも
のが提案されている。
【0004】また、最近では、原油回収率を向上させる
ために、前記チュービングを介して前記油層に水又は海
水(以下注入水という)を注入する所謂ウォーターイン
ジェクションウェルが広く利用されている。ところが、
前記チュービング内に通常の水又は海水を注入すると、
この注入水中の含有酸素が多いことに起因して、前記チ
ュービング(又は油井管)が著しく腐蝕し、短期間で前
記チュービングの崩壊を招くという問題点を有してい
た。そこで、低原価で前記チュービングの崩壊を防止す
るものとして、特開昭62−98088号公報、実開
平4−63884号公報、USPNo.5,236,2
30公報等には、普通鋼等の油井管の内周面に合成樹脂
やセラミックス等の耐蝕材料をコーティングして前記チ
ュービング内を流動する原油等の腐蝕性流体から前記チ
ュービングを保護する所謂内面コーティングチュービン
グが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の油井管ネジ継手では、ルーピング(又はバック
リング或いは飛び出しという)や、スクィージング(又
ははみ出しという)といった使用環境下での有害な変形
挙動を生じるという問題点を有していた。
【0006】ここで、ルーピングとは、図9(a)に示
すように、チュービング内を流動する原油又は天然ガス
等の腐蝕性流体(又は圧力媒体という)が、各管51、
52のピン51a、52aの先端面51h、52h及び
カップリング53のグルーブ(又は溝部という)53f
で構成された凹部55と、この凹部55に挿入されたリ
ング54との間に生じた隙間に入り込み、該圧力媒体の
圧力(以下背圧という)に対し、チュービング内の圧力
媒体の圧力(以下管内圧力という)が下がったとき、図
9(a)で矢視するように、リング54の外径側の端面
に背圧が付加されることによって、図9(a)で矢視
F′方向にリング54が加圧され、図9(b)中F部に
示すように、チュービング内に部分的に飛び出すことで
ある。
【0007】また、スクィージングとは、油井管ネジ継
手のメークアップ(又は締め付けという)作業に際し
て、図10に示すように、各管51、52のピン51
a、52aの先端面51h、52hでリング54をチュ
ービングの軸方向と同方向(以下軸方向と略す)に干渉
させたり、或いはカップリング53のグルーブ53fで
リング54を管内方向に干渉させることで、リング54
が図10中破線で示す初期形状から図10中実線で示す
ように弾性変形し、図10中G部中矢視G′方向にはみ
出すことである。
【0008】そして、前記ルーピングやスクィージング
が生じると、前記チュービングを介してツールを降ろす
検層作業(又はドリフト作業という)の際に、前記チュ
ービング内に飛び出したりはみ出したりしたリングに前
記ツールを引っ掛けてしまう等、検層作業の障害とな
り、極めて作業性を低下させるという問題点を有してい
た。また、油井管ネジ継手にルーピングやスクィージン
グが生じると、本来リングで被われていたピンやカップ
リングの表面が露出されてしまい、この露出した表面に
前記腐蝕性流体が接触して浸食(又はエロージョンとい
う)される虞れが生じ、この結果、短期間で前記チュー
ビングの崩壊を招いてしまい、極めて信頼性に劣るとい
う問題点を有していた。
【0009】そこで、前述した問題点を解決するため
に、スプリング或いは金属製リング等に合成樹脂を複
合化した所謂リテイナーリングを用いる方法が提案され
ている。また、特開昭59−126191号公報に
は、油井管のねじ継手において、雄ねじが刻設された管
の端部にテーパ状の外周シール面及び先端シール面を有
するリップ部が形成され、前記管と螺合する雌ねじが形
成されたカップリングの内奥部に前記外周シール面及び
先端シール面と対応する内周シール面及び突当シール面
を有する肩部が形成され、前記外周シール面と内周シー
ル面の各近傍に互に当接し合うストッパ部が形成されて
いる油井管用管継手が提案されている。
【0010】さらに、実公平1−12051号公報に
は、管端部を互いに螺合して接続する継手であり、かつ
雄ネジ側管端の肩部と雌ネジ側管端の末端部を突合わせ
ることができ、この突合わせ時に雌ネジ側管端の肩部と
雄ネジ側管端の末端部との間にクリアランスが生じ、し
かも雄ネジ側管端の先端外面部と雌ネジ側管端の奥部内
面とを圧接せしめることができる油井管用ネジ継手にお
いて、前記雌ネジ側管端の肩部に内方に傾いたテーパを
形成せしめ、且つその肩部近傍の管端内面部にR状の凹
部を形成し、該肩部と雄ネジ側管端の末端部とのクリア
ランス内に、前記テーパ及びR状の凹部に接触して装着
されたパッキン材を介在せしめて、その両者の突合わせ
を可能にした油井管用ネジ継手が提案されている。
【0011】しかしながら、前記の方法では、前記リ
テイナーリングを取り付ける作業が必要であるだけでな
く、該リテイナーリングが金属製リングを有するので変
形させ難く、このため、取り付け作業が極めて困難で、
極めて作業性に劣ると共に、前記リテイナーリングが高
価なため、原価が高騰するという問題点を有していた。
また、前記の特開昭59−126191号公報記載の
油井管用管継手では、リングを用いないため、管のリッ
プ部の先端シール面とカップリングの肩部の突当シール
面とで形成される所謂メタルシールに腐蝕性流体が入り
込み易く、この結果、該油井管用管継手が腐蝕し易いの
で、信頼性に劣るという問題点を有していた。さらに、
管のリップ部の先端シール面が管内壁面に対して鈍角状
に傾斜されているので、たとえ、前記先端シール面と前
記突当シール面との間にリングを装着しても、前記ルー
ピングや前記スクィージングを防止することはできない
という問題点を有していた。さらに、前記の実公平1
−12051号公報記載の油井管用ネジ継手では、雌ネ
ジ側管端の肩部のみを内方に傾けて傾斜させているた
め、リングのルーピングやスクィージングを防止しうる
十分な期待はできないという問題点を有していた。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、使用環境下或いはメークアップ時にリングのル
ーピングやスクィージングを防止することができ、これ
により検層作業時にツールを引っ掛けること等を防止す
ると共に、管内を流動する原油等の腐蝕性流体による腐
蝕等の損傷を防止することができる作業性や、耐蝕性等
の信頼性に優れた油井管ネジ継手を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の油井管ネジ継手は、内周面に内周側肩部を形成し
て得た小径内周面に平滑面を形成すると共に各大径内周
面に各々内螺子を形成したカップリングと、外周面に外
周側肩部を形成して得た大径外周面に外螺子を形成する
と共に小径外周面に平滑面を形成した2つのピンを、各
該ピンの先端面間にリングを介在させ、前記カップリン
グの内周側肩部の各段差面と各前記ピンの段差面を各々
当接させて前記カップリングの内螺子と各前記ピンの外
螺子とを螺合させてなる油井管ネジ継手であって、各前
記ピンの前記先端面を各前記ピンの内周面に対して各々
鋭角状に傾斜させている。
【0014】また、請求項2記載の油井管ネジ継手は、
請求項1記載の油井管ネジ継手において、前記カップリ
ングの内周側肩部の小径内周面に突起部を形成し、前記
カップリングの突起部の各段差面と各前記ピンの先端面
との間に各々前記リングを介在させ、前記カップリング
の突起部の各段差面を各前記ピンの内周面に対して各々
鋭角状に傾斜させている。
【0015】また、請求項3記載の油井管ネジ継手は、
外周面に外周側肩部を形成して得た小径外周面に先端面
側から順次平滑面及び外螺子を形成した一方のピンと、
内周面に内周側肩部を形成して得た大径内周面に先端面
側から順次内螺子及び平滑面を形成した他方のピンを、
一方の前記ピンの先端面と他方の前記ピンの内周側肩部
の段差面との間にリングを介在させ、一方の前記ピンの
外螺子と他方の前記ピンの内螺子とを螺着させてなる油
井管ネジ継手であって、一方の前記ピンの先端面及び他
方の前記ピンの段差面を各前記ピンの内周面に対して各
々鋭角状に傾斜させている。
【0016】また、請求項4記載の油井管ネジ継手は、
請求項1又は2記載の油井管ネジ継手において、前記カ
ップリングの内周側肩部の各段差面を各前記ピンの内周
面に対して各々鈍角状に傾斜させると共に、各前記ピン
の先端面を各々対向する前記カップリングの内周側肩部
の各段差面の傾斜角度と略同じ傾斜角度で傾斜させてい
る。
【0017】また、請求項5記載の油井管ネジ継手は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の油井管ネジ継手に
おいて、少なくとも各前記ピンの内周面、前記カップリ
ングの突起部の小径側内周面にコーティング層を設けて
いることを特徴とする。
【0018】ここで、ピンとは、管の端部に形成された
大径外周面、外周側肩部、小径外周面、外螺子及び平滑
面を含むものである。なお、本発明の油井管ネジ継手
は、油井の内周面に保護壁として使用されるケーシング
や、前記ケーシング内で原油又は天然ガスを回収する回
収管として使用されるチュービング、さらに、油井を採
掘するために使用されるドリルパイプ、地上で原油又は
天然ガスを輸送するために使用されるラインパイプ等に
使用することができる。
【0019】また、ピンを有する管やカップリングの材
質として特に規定するものではないが、例えば、低合金
鋼、普通鋼、13Cr鋼等各種材料を使用することがで
きる。また、ピンを有する管の内周面等にコーティング
層をコーティングする場合、低合金鋼や普通鋼等を用い
ることができ、この結果極めて原価を下げることができ
る。また、カップリングには、リングを装着するために
リングの外径より若干大径状のグルーブ(又は溝部とい
う)を形成してもよい。油井管ネジ継手をメークアップ
する際にリングが弾性変形してスクィージングが生じる
のを防止することができる。また、ピンの外螺子を形成
する大径外周面等やカップリングの内螺子を形成する大
径内周面等は所定のテーパーを持った傾斜面とすると、
傾斜面としないものに比べてピンやカップリングの長さ
を長くすることなく外螺子や内螺子等の形成長さを長く
することができ、確実に螺合することができるので好ま
しい。また、ピンの外螺子やカップリングの内螺子等と
して特に規定するものではないが、台形ネジやフックネ
ジ等が好ましい。油井管ネジ継手に原油等の腐蝕性流体
の圧力がかかっても緩んだりするのを防止することがで
きる。
【0020】また、リングの材質として特に規定するも
のではないが、例えばネオプレンゴム、ブチルゴム等の
硬質ゴム等の合成ゴム、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル等の熱硬化性樹脂、二フッ化樹脂や三フッ
化樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の
テトラフルオロエチレンポリマー(FEP)等の四フッ
化樹脂等のフッ素樹脂、フラン樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリアミドイミド、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の
熱可塑性樹脂等の合成樹脂、更に前記合成樹脂中にガラ
ス繊維や炭素繊維等の補強材を10〜30wt%介在さ
せた繊維強化プラスチック(FRP)等が好ましい。柔
軟性に富むので、メークアップ時に該リングを弾性変形
させて各ピンの先端面等に密着させることでシール性を
向上できると共に、チュービング内を流動する腐蝕性流
体に対して耐油性や耐蝕性に優れるからである。更に、
繊維強化プラスチックを用いた場合、該リングにトルク
ショルダーの役目を兼ねさせることができると共に、該
リングが撓むのを防止できるので、リングをピンの先端
面間に介在させる際の取り付け作業を向上させることが
できる。
【0021】また、リングの幅や厚さとして特に規定す
るものではないが、例えば幅(b)としては、2mm≦
b≦10mm、外径と内径の差で求められる厚さ(d)
としては3mm≦d≦13mmの範囲内とするのが好ま
しい。リングの幅が2mm未満では、通常該油井管ネジ
継手を構成するカップリングやピンに製造公差が生じる
がこの製造公差によっては各ピンの先端面間に介在され
るリングを充分に圧縮させることができなくなってルー
ピングが生じる傾向があり、また、リングの幅が10m
mを越えると原価が高騰する傾向があるので、いずれも
好ましくない。また、リングの厚さが3mm未満では剛
性が弱くなってメークアップ時の作業性が低下する傾向
があり、リングの厚さが13mmを越えると原価が高騰
する傾向があるので、いずれも好ましくない。
【0022】また、コーティング層の材質として特に規
定するものではないが、例えばセラミックスや、前述し
たリングと同様な合成樹脂や合成ゴム、繊維強化プラス
チック等が好ましい。腐蝕性流体に対する耐油性や耐蝕
性に優れるからである。中でも合成樹脂や合成ゴム、繊
維強化プラスチック等は安価であると共に、各種管にコ
ーティングし易いので好ましい。なお、各種コーティン
グ層のコーティング方法としては、該コーティング層に
合成樹脂を用いる場合は、液状等に軟化した合成樹脂を
刷毛塗りしたりスプレー等で拭き付けることで、コーテ
ィングを行い、また、コーティング層に繊維強化プラス
チックを用いる場合は、セメント等の接着剤で接着する
ことで、コーティングを行う。なお、コーティング層
は、管の内周面等だけでなく、必要に応じて各管のピン
の先端面やカップリングの内周側肩部の段差面や小径内
周面、グルーブ等に形成してもよい。各ピンの先端面や
カップリングの小径内周面等で形成された凹部内を、リ
ングが挙動して、ピンの先端面等に腐蝕性流体が接触し
ても該腐蝕性流体に依る腐蝕等を防止することができ
る。
【0023】また、コーティング層の厚さ(c)として
特に規定するものではないが、例えばコーティング層に
合成樹脂を用いた場合は、0.1mm≦c≦0.8mm
の範囲内、また、コーティング層に繊維強化プラスチッ
クを用いた場合は、0.2mm≦c≦2.5mmの範囲
内とするのが好ましい。コーティング層に合成樹脂を用
いた場合、その厚さが0.1mm未満ではポーラス等の
欠陥が生じ易いので耐損傷性の信頼性が低下する傾向が
あり、また、厚さが0.8mmを越えると原価が高騰す
る傾向があるので、いずれも好ましくない。更に、コー
ティング層に繊維強化プラスチックを用いた場合、その
厚さが0.2mm未満では特に天然ガスを流動させる際
にこの天然ガスが該コーティング層を浸透して浸食され
る傾向があり、また、厚さが2.5mmを越えると通常
リングを挿着するために各ピンの先端面やカップリング
の小径内周面等で構成される凹部の深さが2.5mmで
あるために、該リングがチュービング内に出っ張って、
ドリフト作業時に該リングにドリフトを引っ掛けて、作
業性が低下する傾向があるので、いずれも好ましくな
い。
【0024】
【作用】請求項1、2、4、5記載の油井管ネジ継手に
おいては、各ピンの先端面同士間にリングを介在させて
螺合する油井管ネジ継手において、各ピンの先端面を各
ピンの内周面に対して各々鋭角状に傾斜させているの
で、リングを挿入するために各ピンの先端面及びカップ
リングの小径内周面で構成された凹部にあって、各ピン
の先端面間の間隙を、各ピンの内周面に向かって狭める
ことができる。従って、たとえ、前記凹部と該凹部内に
挿入されたリングで形成された隙間に入り込んだ圧力媒
体の圧力に対し、チュービング内を流動する圧力媒体の
圧力が下がることで、リングに所謂背圧が付加されて
も、前記凹部の間隙が管内方向に向かって狭められてい
るので、この間隙が狭められた凹部とリングを干渉させ
ることができ、この結果、チュービング内に飛び出す所
謂ルーピングを防止することができる。さらに、前記油
井管ネジ継手をメークアップ時にリングに各ピンの軸方
向と同方向(以下軸方向と略す)に過大な圧縮力が付加
されても、やはり前述と同様に、管内方向に向かって間
隙が狭められた凹部とリングを干渉させることができる
ので、チュービング内にはみ出す所謂スクィージングを
防止することができる。
【0025】特に、請求項2記載の油井管ネジ継手にお
いては、カップリングの突起部の各段差面と各ピンの先
端面との間にリングを介在させた油井管ネジ継手におい
て、カップリングの突起部の各段差面と各ピンの先端面
を各ピンの内周面に対して各々鋭角状に傾斜させている
ので、リングを挿入するために各々ピンの先端面、カッ
プリングの突起部の段差面及び小径内周面で構成された
凹部にあって、ピンの先端面とカップリングの突起部の
段差面との間の間隙を、各ピンの内周面に向かって狭め
ることができる。従って、カップリングの突起部の各段
差面と各ピンの先端面との間にリングを介在させて各ピ
ンを接続した場合も、前記と同様に、ルーピングやスク
ィージングを防止することができる。
【0026】また、請求項3、5記載の油井管ネジ継手
においては、一方のピンの先端面と他方のピンの段差面
との間にリングを介在させた油井管ネジ継手において、
一方のピンの先端面及び他方のピンの段差面を各ピンの
内周面に対して各々鋭角状に傾斜させているので、リン
グを挿入するために一方のピンの先端面、他方のピンの
段差面及び平滑面で構成された凹部にあって、一方のピ
ンの先端面と他方のピンの段差面との間の間隙を各ピン
の内周面に向かって狭めることができる。従って、一方
のピンの先端面と他方のピンの段差面との間にリングを
介在させて各ピンを接続した場合も、前記と同様に、ル
ーピングやスクィージングを防止することができる。
【0027】特に、請求項4記載の油井管ネジ継手にお
いては、少なくともカップリングに内周側肩部及び各ピ
ンに外周側肩部を有し、各ピンの先端面同士間にリング
を介在させたり、或いはカップリングの突起部の各段差
面と各ピンの先端面との間にリングを介在させた油井管
ネジ継手において、カップリングの内周側肩部の各段差
面を各ピンの内周面に対して各々鈍角状に傾斜させると
共に、各ピンの段差面を各々対向するカップリングの内
周側肩部の段差面の傾斜角度と略同じ傾斜角度で傾斜さ
せているので、カップリングの段差面と各ピンの段差面
とを係合させることができる。従って、たとえ、各ピン
に外周側肩部を形成して薄肉化された先端部(以下薄肉
部という)に、前記管内圧力変動時の背圧やメークアッ
プ時の軸方向の圧縮力に起因して、リングに管内方向の
荷重が付加されても、カップリングの段差面と各ピンの
段差面とを係合することで、前記荷重が作用した際に、
この荷重の作用方向と反対方向に反作用の力を働かせる
ことができる。この結果、各凹部を構成する各ピンの先
端面同士間の隙間や或いはカップリングの各段差面と各
ピンの先端面との間の隙間が拡大してルーピングやスク
ィージングが生じたり、さらに、カップリングの小径内
周面の各平滑面と各ピンの小径外周面の平滑面との間に
隙間等ができることで、カップリングの各平滑面と各ピ
ンの平滑面とが密着等されて形成された所謂メタルシー
ルのシール性が低下するのを防止することができる。
【0028】さらに、請求項5記載の油井管ネジ継手に
おいては、少なくともカップリングの突起部の小径側内
周面及び各ピンの内周面にコーティング層を設けている
ので、ウォーターインジェクションウェルに適用した該
油井管ネジ継手を用いたチュービング内に含有酸素の多
い注入水が注入されても、チュービングの内周面が耐油
性又は耐蝕性の材料で保護されているで、エロージョン
(腐蝕)を防止することができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1、2、4、5記載の油井管ネジ
継手においては、各ピンの先端面を各ピンの内周面に対
して各々鋭角状に傾斜させることで、該先端面をリング
に干渉させて該リングのルーピングやスクィージングを
防止できるので、検層作業時のツールの引っ掛け等を防
止することができると共に、各ピンの先端面やカップリ
ングの小径内周面とピン内を流動する原油等の腐蝕性流
体との接触を防止することができ、この結果、前記腐蝕
性流体による腐蝕等の損傷を防止することができる。
【0030】特に、請求項2記載の油井管ネジ継手にお
いては、カップリングの突起部の各段差面と各ピンの先
端面を各ピンの内周面に対して各々鋭角状に傾斜させる
ことで、各ピンの先端面及びカップリングの段差面をリ
ングに干渉させて該リングのルーピングやスクィージン
グを防止できるので、検層作業時のツールの引っ掛け等
を防止することができると共に、各ピンの先端面やカッ
プリングの段差面及び小径内周面と腐蝕性流体との接触
を防止することができ、この結果、腐蝕等の損傷を防止
することができる。
【0031】また、請求項3、5記載の油井管ネジ継手
においては、一方のピンの先端面及び他方のピンの段差
面を各ピンの内周面に対して各々鋭角状に傾斜させてる
ことで、一方のピンの先端面及び他方の間の段差面をリ
ングに干渉させて該リングのルーピングやスクィージン
グを防止できるので、検層作業時のツールの引っ掛け等
を防止することができると共に、各ピンの先端面やカッ
プリングの段差面及び小径内周面と腐蝕性流体との接触
を防止することができ、この結果、腐蝕等の損傷を防止
することができる。
【0032】特に、請求項4記載の油井管ネジ継手にお
いては、カップリングの内周側肩部の各段差面を各ピン
の内周面に対して各々鈍角状に傾斜させると共に、各ピ
ンの段差面を各々対向するカップリングの内周側肩部の
段差面の傾斜角度と略同じ傾斜角度で傾斜させているの
で、たとえ、管内圧力変動時の背圧やメークアップ時の
軸方向の圧縮力によってリングに管内方向の荷重が付加
されても、カップリングの段差面と各ピンの段差面とを
係合することで、前記荷重の作用方向と反対方向に反作
用の力を働かせることができる。従って、凹部の相対す
る面間の隙間が拡がってルーピングやスクィージングが
生じたり、或いはメタルシールのシール性が低下するの
を防止することができ、この結果、検層作業時のツール
の引っ掛け等を防止することができると共に、腐蝕等の
損傷を防止することができる。
【0033】特に、請求項5記載の油井管ネジ継手にお
いては、少なくともカップリングの突起部の小径側内周
面及び各ピンの内周面にコーティング層を設けているの
で、ウォーターインジェクションウェルに適用した該油
井管ネジ継手を用いたチュービング内に含有酸素の多い
注入水が注入されても、該油井管ネジ継手を含むチュー
ビングの耐蝕性を向上させることができる。従って、油
井管等に13Cr鋼等の耐油性又は耐蝕性に優れる高価
な材料を使用する必要がなく、低合金鋼や普通鋼等の安
価な材料を使用することができるので、低原価とするこ
とができる。
【0034】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。なお、各実施の形態について同様の
構成については同一の符号を用いて説明を省略する。
【0035】ここに、図1(a)は本発明の第1の実施
の形態に係る油井管ネジ継手の要部断面図、図1(b)
は図1(a)のA部拡大断面図、図2(a)は本発明の
第2の実施の形態に係る油井管ネジ継手の要部断面図、
図2(b)は図2(a)のB部拡大断面図、図3(a)
は本発明の第3の実施の形態に係る油井管ネジ継手の要
部断面図、図3(b)は図3(a)のC部拡大断面図、
図4(a)は本発明の第4の実施の形態に係る油井管ネ
ジ継手の要部拡大断面図、図4(b)は図4(a)のD
部拡大断面図、図5は本発明の第5の実施の形態に係る
油井管ネジ継手の要部拡大断面図、図6は本発明の第6
の実施の形態に係る油井管ネジ継手の要部拡大断面図、
図7は本発明の第7の実施の形態に係る油井管ネジ継手
の要部拡大断面図、図8は本発明の第8の実施の形態に
係る油井管ネジ継手の要部拡大断面図である。
【0036】図1(a)及び図1(b)に示すように、
本発明の第1の実施の形態に係る油井管ネジ継手10
は、2つの管11、12のピン11a、12aと、各ピ
ン11a、12aの先端面11g、12g間にリング1
4を介在させて螺着するカップリング13とを有する。
以下これらについて詳しく説明する。
【0037】各管11、12は、13Cr鋼等の耐油性
や耐蝕性に優れる各種鉄鋼材料等で長尺状かつ中空状
(又は筒状)に形成されている。各管11、12の端部
近傍には、各々段差部(以下外周側肩部又は段差状肩部
という)11b、12bが形成されている。この外周側
肩部11b、12bによって形成された大径外周面11
c、12cは、該外周側肩部11b、12bの段差面
(以下トルク肩面という)11d、12d側に向かって
各々米国石油協会(API)のバットレス継手を参考に
1/16のテーパーを持ってその外径を減少させる傾斜
面とされている。また、各傾斜面11c、12cには、
トルク肩面11d、12dから離隔して台形ネジやフッ
クネジ等の雄ネジからなる外螺子11e、12eが形成
されている。
【0038】一方、外周側肩部11b、12bによって
形成された小径外周面11f、12fは、トルク肩面1
1d、12d側から先端面11g、12gに向かって各
々1/10のテーパーを持ってその外径を減少させる平
滑状の傾斜面(以下シール面という)とされている。そ
して、リング14と対向される先端面11g、12g
は、所定の傾斜角度(α=75°)を持って各管11、
12の内周面11i、12iに対して各々鋭角状に傾斜
されている。なお、前述した各管11、12のトルク肩
面11d、12dから先端面11g、12g迄を含めて
薄肉部11h、12hといい、また、外周側肩部11
b、12b、傾斜面11c、12c、及び薄肉部11
h、12hを含めてピン11a、12aという。
【0039】カップリング13は、13Cr鋼等の耐油
性や耐蝕性に優れる各種鉄鋼材料等で各管11、12の
外径と略同径状の内径を持って短軸状の中空状に形成さ
れている。カップリング13の略中央周面には、該カッ
プリング13の内方に向かって断面略矩形状の内周側肩
部13bが突出されている。この内周側肩部13bによ
って形成された各ピン11a、12aのシール面11
f、12fと対向する小径内周面13cには、後述する
トルク肩面13d、13d′から奥行き側(又は内側と
いう)に向かって1/10のテーパーを持って内径を減
少させる平滑面(以下シール面という)13e、13
e′が形成されると共に、その略中央内周面にリング1
4を挿入するためにリング14の外径より若干大径状の
内径を持ってグルーブ13fが形成されている。なお、
各ピン11a、12aのトルク肩面11d、12dと当
接される内周側肩部13bの両側面をトルク肩面13
d、13d′という。
【0040】一方、内周側肩部13bによって形成され
た開口部13a、13a′近傍の大径内周面13g、1
3g′は、各開口部13a、13a′からトルク肩面1
3d、13d′に向かって、各ピン11a、12aの傾
斜面11c、12cと略同じ1/16のテーパーを持っ
て内径を減少させる傾斜面とされている。各傾斜面13
g、13g′には、各ピン11a、12aの外螺子11
e、12eと螺合するために台形ネジやフックネジ等の
雌ネジからなる内螺子13h、13h′が形成されてい
る。
【0041】そして、相対する各ピン11a、12aの
先端面11g、12g間に、カップリング13の形状又
は大きさに合わせてポリテトラフルオロエチレン(PT
FE:例えばテフロン(商標名))に25wt%のガラ
ス繊維を混入させた複合材等の耐油性や耐蝕性に優れる
材料等で略環状に形成されたリング14がその一部をカ
ップリング13のグルーブ13fに挿入して介在されて
いる。
【0042】続いて、本発明の第1の実施の形態に係る
油井管ネジ継手10について、以下そのメークアップ方
法について説明する。まず、カップリング13のグルー
ブ13fにリング14を装着する。次に、カップリング
13の一方の内螺子13hに一方のピン11aの外螺子
11eを規定の締め付けトルクまで螺着して締め付け
る。ここで、カップリング13とピン11aを締め付け
るに連れ、ピン11aのシール面11fはカップリング
13のシール面13eに対して締まり嵌めが行われ、相
互の接触面積が増加すると共に接触面圧(以下シール面
圧という)も増大する。更に、締め付けが進んで、ピン
11aのトルク肩面11dがカップリング13の内周側
肩部13bのトルク肩面13dと当接する。この結果、
ピン11aのシール面11f及びカップリング13のシ
ール面13eとでメタルシールが形成される。
【0043】次に、カップリング13の他方の内螺子1
3h′に他方のピン12aの外螺子12eを螺着する。
ここで、前記と同様に、ピン12aのシール面12f及
びカップリング13のシール面13e′とでメタルシー
ルが形成される。これにより、本発明の第1の実施の形
態に係る油井管ネジ継手10によるメークアップ作業を
完了する。
【0044】ここで、前述したメークアップ作業終了時
において、リング14は、各ピン11a、12aの先端
面11g、12gが各ピン11a、12aの内周面11
i、12iに対して各々鋭角状に傾斜されているので、
各ピン11a、12aの先端面11g、12g及びカッ
プリング13のグルーブ13fで構成される凹部15を
断面略逆台形状とすることができる(換言すると各ピン
11a、12aの先端面11g、12g間の間隙tを、
各ピン11a、12aの内周面11i、12iに向かっ
て狭めることができる)。
【0045】この結果、凹部15とこの凹部15内に挿
入されたリング14との間に生じた隙間(図示せず)に
圧力媒体が入り込むと共に、該油井管ネジ継手10を適
用したチュービング内を流動する圧力媒体の圧力(以下
管内圧力という)が変動して、前記隙間内に入り込んだ
圧力媒体の圧力(以下背圧という)に対し管内圧力が低
下して該リング14に背圧が付加され、図1(b)中矢
視A′方向に加圧されても、各ピン11a、12aの先
端面11g、12gが傾斜されている(換言すると凹部
15の間隙tが管内方向に向かって狭められている)の
で、この管内方向に向かって間隙tが狭められた凹部1
5とリング14を干渉させることができ、この結果、リ
ング14がチュービング内に飛び出るのを防止すること
ができ、リング14を常に凹部15内に挟み込む(又は
嵌め込む)ことができる。
【0046】また、前記メークアップ作業時に、リング
14に各ピン11a、12aの軸方向と同方向(以下軸
方向と略す)に過大な圧縮力が付加されても、やはり前
述と同様に、各ピン11a、12aの先端面11g、1
2gが傾斜されているので、管内方向に向かって間隙t
が狭められた凹部15とリング14を干渉させることが
でき、この結果、リング14がチュービング内にはみ出
すのを防止することができ、リング14を常に凹部15
内に挟み込むことができる。
【0047】なお、各ピン11a、12aのトルク肩面
11d、12dと、カップリング13のトルク肩面13
d、13d′が当接すると、例えば、各ピン11a、1
2aの先端面11g、12g同士のみを付き合わせるの
に比べ、該メークアップ時の締め付けトルクや、該メー
クアップ時に過度に締め付けた際の過負荷なトルク等
が、各ピン11a、12aの外周側肩部11b、12b
や、カップリング13の内周側肩部13bで吸収される
ために、メタルシールに影響を及ぼすことはない。ま
た、カップリング13の内周側肩部13bの各シール面
13e、13e′のテーパーの公差や、各ピン11a、
12aのシール面11f、12fのテーパーの公差を適
宜制御することでリング14の圧縮率を正確に制御する
こともできることはいうまでもない。
【0048】続いて、本発明の第2の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。本発明の第2の実施
の形態に係る油井管ネジ継手20が本発明の第1の実施
の形態に係る油井管ネジ継手10と異なるのは、図2
(a)、(b)に示すように、カップリング13′の内
周側肩部13b′の略中央周面から該油井管ネジ継手2
0の内方向に向かって断面略逆台形状の突起部13iが
形成されている点である。なお、該突起部13iの各基
部には、各々グルーブ13f、13f′が形成されると
共に、該突起部13iの各側面(以下段差面という)1
3j、13j′と各ピン11a、12aの先端面11
g、12gとの間には、各々リング14、14′が介在
されている。また、該突起部13iの小径側内周面13
kは、各ピン11a、12aの内周面11i、12iと
略面一とされている。さらに、該突起部13iの各段差
面13j、13j′は、各ピン11a、12aの内周面
11i、12iに対して所定の傾斜角度(α=80°)
を持って鋭角状に傾斜されている。
【0049】従って、各ピン11a、12aの先端面1
1g、12g及びカップリング13′の突起部13iの
各段差面13j、13j′が各ピン11a、12aの内
周面11i、12iに対して各々鋭角状に傾斜されてい
るので、各ピン11a、12aの先端面11g、12
g、カップリング13′の突起部13iの各段差面13
j、13j′及びグルーブ13f、13f′で構成され
る各凹部15a、15bを断面略逆台形状とすることが
できる(換言すると各ピン11a、12aの先端面11
g、12gとカップリング13′の突起部13iの各段
差面13j、13j′との間の各間隙tを、各ピン11
a、12aの内周面11i、12iに向かって狭めるこ
とができる)。
【0050】この結果、各凹部15a、15bとこの凹
部15a、15b内に挿入された各リング14との間に
生じた隙間(図示せず)に入り込んだ圧力媒体の圧力に
対して管内圧力が降圧して該リング14、14′に背圧
が付加されることで、該リング14、14′が図2
(b)中矢視B′、B″方向に加圧されたり、また、前
記メークアップ作業時にリング14、14′に軸方向の
圧縮力が付加されても、各リング14、14′を間隙t
が狭められた各凹部15a、15bと干渉させることが
でき、各リング14、14′がチュービング内に飛び出
したり、はみ出したりするのを防止することができ、各
リング14、14′を常に各凹部15a、15b内に挟
み込むことができる。
【0051】続いて、本発明の第3の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。図3(a)、(b)
に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る油井管
ネジ継手30は、一方の管21のピン21aの先端面2
1gと、他方の管22のピン22aの段差面22jとの
間にリング14を介在させ、螺合させたものである。以
下これらについて詳しく説明する。
【0052】各管21、22の端部近傍は、各々熱間加
工(以下アプセットという)されて肉厚部21b、22
bが形成されている。そして、一方の管21の肉厚部2
1bの外周面には、段差部(以下外周側肩部という)2
1cが形成されている。さらに、この外周側肩部21c
によって形成された小径外周面21dは、通常1/16
のテーパーを持って傾斜されている(以下傾斜面とい
う)。さらに、この傾斜面21dには、その先端面21
g側に平滑面(又はシール面という)21eが形成され
ると共にその他の部位に雄ネジからなる外螺子21fが
形成されている。さらに、先端面21gは管21の内周
面21hに対して所定の傾斜角度(α=70°)を持っ
て鋭角状に傾斜されている。なお、肉厚部21b、外周
側肩部21c、小径外周面21d、シール面21e、外
螺子21f及び先端面21gを含めてピン21aとい
う。
【0053】一方、他方の管22の肉厚部22bの内周
面には、段差部(以下内周側肩部という)22cが形成
されている。さらに、この内周側肩部22cによって形
成された大径内周面22dは、一方のピン21aの傾斜
面21dと略同じ1/16のテーパーを持って傾斜され
ている(以下傾斜面という)。さらに、この傾斜面22
dには、その先端面22g側に一方のピン21aの外螺
子21fと螺合する内螺子22fが形成されると共にそ
の奥行き側(又は内側)に一方のピン21aのシール面
21eと密着してメタルシールを形成する平滑面(以下
シール面という)22eが形成されている。さらに、傾
斜面22dのシール面22eの奥行き側(又は内側)に
は、リング14を挿入するためにリング14の外径より
若干大径状の内径を持ってグルーブ22iが形成されて
いる。そして、内周側肩部22cによって形成された段
差面(又はトルク肩面という)22jは、管22の内周
面22hに対して所定の傾斜角度(α=70°)を持っ
て鋭角状に傾斜されている。なお、肉厚部22b、内周
側肩部22c、大径内周面22d、シール面22e、内
螺子22f、先端面22g、グルーブ22i及び段差面
22jを含めてピン22aという。
【0054】そして、一方のピン21aの先端面21g
と他方のピン22aの段差面22jとの間にリング14
を介在させて、一方のピン21aの外螺子21fと他方
のピン22aの内螺子22fを螺着する際に、各ピン2
1a、22aのシール面21e、22e同士が密着して
メタルタッチを形成することで、本発明の第3の実施の
形態に係る油井管ネジ継手30が構成されている。
【0055】これにより、一方のピン21aの先端面2
1g及び他方のピン22aの段差面22jが各ピン21
a、22aの内周面21h、22hに対して各々鋭角状
に傾斜されているので、一方のピン21aの先端面21
g、他方のピン22aの段差面22j及びグルーブ22
iで構成される凹部15cを断面略逆台形状とすること
ができる(換言すると一方のピン21aの先端面21g
と他方のピン22aの段差面22jとの間の間隙tを、
各ピン21a、22aの内周面21h、22hに向かっ
て狭めることができる)。
【0056】この結果、前記メークアップ作業時に、凹
部15cとこの凹部15c内に挿入された各リング14
との間に生じた隙間(図示せず)に入り込んだ圧力媒体
の圧力に対し管内圧力が降圧することで該リング14に
背圧が付加されて、図3(b)中矢視C′方向に加圧さ
れたり、また、前記メークアップ作業時にリングに軸方
向の圧縮力が付加されても、リング14を間隙tが狭め
られた各凹部15cと干渉させることができ、リング1
4がチュービング内に飛び出したり、はみ出したりする
のを防止することができ、リング14を常に凹部15c
内に挟み込むことができる。
【0057】続いて、本発明の第4の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。本発明の第4の実施
の形態に係る油井管ネジ継手40が本発明の第1の実施
の形態に係る油井管ネジ継手10と異なるのは、図4
(a)、(b)に示すように、カップリング13″の内
周側肩部13bの各トルク肩面13d、13d′を各ピ
ン11a、12aの内周面11i、12iに対して所定
の傾斜角度(β=105°)を持って鈍角状に各々傾斜
させると共に、各ピン11a、12aの外周側肩部11
b、12bのトルク肩面11d、12dをカップリング
13″の各トルク肩面13d、13d′の傾斜角度と略
同じ傾斜角度を持って傾斜させることで、カップリング
13″の各トルク肩面13d、13d′と、各ピン11
a、12aのトルク肩面11d、12dを、係合させて
いる点である。
【0058】これにより、前記管内圧力変動時の背圧や
メークアップ時の軸方向の圧縮力によるリング14の弾
性力によって各ピン11a、12aの薄肉部11h、1
2hに管内方向の荷重が付加されても、カップリング1
3″の各トルク肩面13d、13d′と各ピン11a、
12aのトルク肩面11d、12dとが係合されている
ので、図4(b)中矢視D′する前記荷重の作用方向と
反対方向に反作用の力を働かせることができる。従っ
て、凹部15で相対する各ピン11a、12aの先端面
11g、12gとの間の隙間が拡大してルーピングやス
クィージングが生じたり、さらに、カップリング13″
の大径内周面13g、13g′の各シール面13e、1
3e′と各ピン11a、12aのシール面11f、12
fとが密着されて形成されたメタルシールのシール面圧
が低下してシール性が低下するのを防止することができ
る。
【0059】続いて、本発明の第5の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。本発明の第5の実施
の形態に係る油井管ネジ継手10aが本発明の第1の実
施の形態に係る油井管ネジ継手10と異なるのは、図5
に示すように、各ピン11a、12aの内周面11i、
12i及び先端面11g、12gに、耐油性又は耐腐蝕
性に優れる合成樹脂又は繊維強化プラスチック等のコー
ティング層16が各々コーティングされている点であ
る。
【0060】これにより、各ピン11a、12aの内周
面11i、12iにコーティング層16がコーティング
されているので、原油等の腐蝕性流体に対する耐油性や
耐腐蝕性を向上させることができる。さらに、各ピン1
1a、12aの先端面11g、12gにコーティング層
16がコーティングされているので、たとえ、リング1
4が前記背圧等で前記凹部15内を挙動して、これら各
先端面11g、12gが露出しても、該凹部15内の腐
蝕の虞れを極力低下させることができる。
【0061】続いて、本発明の第6の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。本発明の第6の実施
の形態に係る油井管ネジ継手20aが本発明の第2の実
施の形態に係る油井管ネジ継手20と異なるのは、図6
に示すように、各ピン11a、12aの内周面11i、
12i及び先端面11g、12gだけでなく、更にカッ
プリング13′の突起部の小径側内周面13k及び各段
差面13j、13j′に、耐油性又は耐腐蝕性に優れる
合成樹脂又は繊維強化プラスチック等のコーティング層
16が各々コーティングされている点である。この結
果、本発明の第5の実施の形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0062】続いて、本発明の第7の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。本発明の第7の実施
の形態に係る油井管ネジ継手30aが本発明の第3の実
施の形態に係る油井管ネジ継手30と異なるのは、図7
に示すように、各ピン21a、22aの内周面21h、
22h、更に一方のピン21aの先端面21g、及び他
方のピン22aの段差面22jに、耐油性又は耐腐蝕性
に優れる合成樹脂又は繊維強化プラスチック等のコーテ
ィング層16が各々コーティングされている点である。
この結果、本発明の第5の実施の形態と同様の効果を得
ることができる。
【0063】続いて、本発明の第8の実施の形態に係る
油井管ネジ継手について説明する。本発明の第8の実施
の形態に係る油井管ネジ継手40aが本発明の第4の実
施の形態に係る油井管ネジ継手40と異なるのは、図8
に示すように、各ピン11a、12aの内周面11i、
12i及び先端面11g、12gに、耐油性又は耐腐蝕
性に優れる合成樹脂又は繊維強化プラスチック等のコー
ティング層16が各々コーティングされている点であ
る。この結果、本発明の第5の実施の形態と同様の効果
を得ることができる。
【0064】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施の形態に係る油井管
ネジ継手の要部断面図である。 (b)は図1(a)のA部拡大断面図である。
【図2】(a)本発明の第2の実施の形態に係る油井管
ネジ継手の要部断面図である。 (b)図2(a)のB部拡大断面図である。
【図3】(a)本発明の第3の実施の形態に係る油井管
ネジ継手の要部断面図である。 (b)図3(a)のC部拡大断面図である。
【図4】(a)本発明の第4の実施の形態に係る油井管
ネジ継手の要部断面図である。 (b)図4(a)のD部拡大断面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る油井管ネジ継
手の要部拡大断面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る油井管ネジ継
手の要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る油井管ネジ継
手の要部拡大断面図である。
【図8】本発明の第8の実施の形態に係る油井管ネジ継
手の要部拡大断面図である。
【図9】(a)リングのルーピングを示す要部拡大断面
図である。 (b)リングのルーピングを示す平面模式図である。
【図10】リングのスクィージングを示す断面模式図で
ある。
【符号の説明】
10 油井管ネジ継手 10a 油井管
ネジ継手 11 管 11a ピン 11b 外周側肩部(段差状肩部) 11c 大径外
周面(傾斜面) 11d トルク肩面(段差面) 11e 外螺子 11f 小径外周面(シール面) 11g 先端面 11h 薄肉部 11i 内周面 12 管 12a ピン 12b 外周側肩部(段差状肩部) 12c 大径外
周面(傾斜面) 12d トルク肩面(段差面) 12e 外螺子 12f 小径外周面(シール面) 12g 先端面 12h 薄肉部 12i 内周面 13 カップリング 13′ カップ
リング 13″ カップリング 13a 開口部 13b 内周側肩部 13b′ 内周
側肩部 13c 小径内周面 13d トルク
肩面(段差面) 13e 平滑面(シール面) 13f グルー
ブ 13g 大径内周面(傾斜面) 13h 内螺子 13i 突起部 13j 段差面 13k 小径側内周面 13a′ 開口
部 13d′ トルク肩面(段差面) 13e′ 平滑
面(シール面) 13g′ 大径内周面(傾斜面) 13h′ 内螺
子 13f′ グルーブ 13j′ 段差
面 14 リング 14′ リング 15 凹部 15a 凹部 15b 凹部 15c 凹部 16 コーティング層 20 油井管ネ
ジ継手 20a 油井管ネジ継手 21 管 21a ピン 21b 肉厚部 21c 外周側肩部(段差部) 21d 小径外
周面(傾斜面) 21e シール面(平滑面) 21f 外螺子 21g 先端面 21h 内周面 22 管 22a ピン 22b 肉厚部 22c 内周側
肩部(段差部) 22d 大径内周面(傾斜面) 22e シール
面(平滑面) 22f 内螺子 22g 先端面 22h 内周面 22i グルー
ブ 22j 段差面 30 油井管ネ
ジ継手 30a 油井管ネジ継手 40 油井管ネ
ジ継手 40a 油井管ネジ継手

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に内周側肩部を形成して得た小径
    内周面に平滑面を形成すると共に各大径内周面に各々内
    螺子を形成したカップリングと、外周面に外周側肩部を
    形成して得た大径外周面に外螺子を形成すると共に小径
    外周面に平滑面を形成した2つのピンを、各該ピンの先
    端面間にリングを介在させ、前記カップリングの内周側
    肩部の各段差面と各前記ピンの段差面を各々当接させて
    前記カップリングの内螺子と各前記ピンの外螺子とを螺
    合させてなる油井管ネジ継手であって、 各前記ピンの前記先端面を各前記ピンの内周面に対して
    各々鋭角状に傾斜させていることを特徴とする油井管ネ
    ジ継手。
  2. 【請求項2】 前記カップリングの内周側肩部の小径内
    周面に突起部を形成し、前記カップリングの突起部の各
    段差面と各前記ピンの先端面との間に各々前記リングを
    介在させ、 前記カップリングの突起部の各段差面を各前記ピンの内
    周面に対して各々鋭角状に傾斜させている請求項1記載
    の油井管ネジ継手。
  3. 【請求項3】 外周面に外周側肩部を形成して得た小径
    外周面に先端面側から順次平滑面及び外螺子を形成した
    一方のピンと、内周面に内周側肩部を形成して得た大径
    内周面に先端面側から順次内螺子及び平滑面を形成した
    他方のピンを、一方の前記ピンの先端面と他方の前記ピ
    ンの内周側肩部の段差面との間にリングを介在させ、一
    方の前記ピンの外螺子と他方の前記ピンの内螺子とを螺
    着させてなる油井管ネジ継手であって、 一方の前記ピンの先端面及び他方の前記ピンの段差面を
    各前記ピンの内周面に対して各々鋭角状に傾斜させてい
    ることを特徴とする油井管ネジ継手。
  4. 【請求項4】 前記カップリングの内周側肩部の各段差
    面を各前記ピンの内周面に対して各々鈍角状に傾斜させ
    ると共に、各前記ピンの先端面を各々対向する前記カッ
    プリングの内周側肩部の各段差面の傾斜角度と略同じ傾
    斜角度で傾斜させている請求項1又は2記載の油井管ネ
    ジ継手。
  5. 【請求項5】 少なくとも各前記ピンの内周面、前記カ
    ップリングの突起部の小径側内周面にコーティング層を
    設けていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の油井管ネジ継手。
JP23780995A 1995-08-19 1995-08-22 油井管ネジ継手 Pending JPH0960770A (ja)

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