JPH095925A - 光熱写真及び感熱写真成分用モトル低減剤 - Google Patents

光熱写真及び感熱写真成分用モトル低減剤

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JPH095925A
JPH095925A JP8062920A JP6292096A JPH095925A JP H095925 A JPH095925 A JP H095925A JP 8062920 A JP8062920 A JP 8062920A JP 6292096 A JP6292096 A JP 6292096A JP H095925 A JPH095925 A JP H095925A
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JP
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silver
photothermographic
layer
image
dye
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JP8062920A
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English (en)
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Roger K Yonkoski
ロジャー・ケント・ヨンコスキー
Patricia M Savu
パトリシア・マリー・サブ
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光熱写真及び感熱写真成分におけるモトルや
他の表面異常を低減する。 【解決手段】 反応性モノマーから誘導されたポリマー
鎖内に少なくとも2つの異なった基を有し、この基が:
フッ素化エチレン性不飽和モノマー;及び極性エチレン
性不飽和モノマーであるフッ素化ポリマーを導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なフッ素ケミ
カル界面活性剤に関し、特に、光熱写真及び感熱写真成
分における新規なフッ素ケミカル界面活性剤の使用に関
する。被覆組成物におけるフッ素ケミカル界面活性剤の
使用は不均一性、例えば光熱写真及び感熱写真被膜にお
けるモトル(mottle)を低減する。
【0002】
【従来の技術】液体現像剤なしに熱で処理されるハロゲ
ン化銀含有光熱写真画像形成材料(即ち、熱現像可能な
写真成分)は長年この分野で知られてきた。これらの材
料はまた、「ドライシルバー」組成物又はエマルジョン
として公知であり、一般にその上に:(a)光照射時に
銀原子を発生する感光性化合物;(b)非感光性還元性
銀源;(c)銀イオン(例えば、非感光性還元性銀源中
の銀イオン)用還元剤(即ち、現像剤);及び(d)バ
インダーが被覆形成されてなる支持体を含有している。
【0003】感光性化合物は一般に写真ハロゲン化銀で
あり、これは非感光性還元性銀源に触媒的に近接しなけ
ればならない。触媒的近接は、銀原子(銀スペック、ク
ラスター、又は核としても公知)が写真ハロゲン化銀の
光照射又は露光により生じた時に、その核が還元性銀源
の還元を促進することができるようなこれら2つの材料
の密接な物理的関係を必要とする。銀原子(Ag0)は
銀イオン還元用触媒であり、感光性ハロゲン化銀は非感
光性還元性銀源に多くの異なった状態で触媒近接するよ
うに配置することができると考えられてきた。ハロゲン
化銀を、例えばハロゲン含有源を還元性銀源に添加し部
分メタセシスを達成することによって(例えば、米国特
許第3,457,075号参照);又はハロゲン化銀と
還元性銀源材料との共沈によって(例えば、米国特許第
3,839,049号参照)ともに形成してのよい。ま
た、ハロゲン銀を別に形成しての有機銀塩に添加しても
よい。ハロゲン化銀粒子の光熱写真材料への添加はリサ
ーチ・ディスクロージャー(Research Dis
closure)、1978年6月、アイテム1702
9号に記載されている。また、ハロゲン化銀を別に形成
した場合には、同時技術によるよりも光熱写真成分に対
してより特別な特性を持たせることができかつより一貫
して行うことができるように、組成及び粒子の大きさを
より厳密に制御することが可能であることがこの分野で
報告されている。
【0004】非感光性還元性銀源は銀イオンを含有する
材料である。典型的には、好ましい非感光性還元性銀源
は10〜30個の炭素原子を有する長鎖脂肪族カルボン
酸の銀塩である。ベヘン酸又は類似の分子量の酸の混合
物の銀塩が一般的に使用される。他の有機酸の塩又は他
の有機材料、例えば銀イミダゾレート類が提案されてい
る。米国特許第4,260,677号は無機又は有機銀
塩の錯体の非感光性還元性銀源としての使用を開示して
いる。
【0005】写真及び光熱写真エマルジョンでは共に、
写真ハロゲン化銀の露光は銀原子(Ag0)の小さいク
ラスターを生じる。これらクラスターの画像状分布は潜
像としてこの分野で公知である。この潜像は一般に通常
の手段によっては見ることができない。従って、感光性
エマルジョンは更に処理して可視画像を製造しなければ
ならない。これは銀原子のクラスター(即ち、潜像)を
有するハロゲン化銀粒子に触媒近接した銀イオンの還元
によって達成される。これは白黒画像を形成する。写真
成分では、ハロゲン化銀を還元して白黒画像を形成す
る。光熱写真成分では、非感光性銀源を還元して可視白
黒画像を形成するが、この際に多くのハロゲン化銀がハ
ロゲン化銀として残り還元されない。
【0006】光熱写真及び感熱写真成分では、有機銀塩
用還元剤(しばしば「現像剤」として示される)は、銀
イオンを金属銀に還元することができるいかなる材料で
も、好ましくはいかなる有機材料でもよい。高温で、潜
像存在中で、非感光性還元性銀源(例えば、ベヘン酸
銀)を銀イオン用還元剤で還元する。これは銀元素のネ
ガ型白黒画像を生成する。
【0007】常套の写真現像剤、例えば没食子酸メチ
ル、ヒドロキノン、置換ヒドロキノン類、カテコール、
ピロガロール、アスコルビン酸、及びアスコルビン酸誘
導体が有用であるが、非常に反応性の光熱写真配合で光
熱写真成分の調製及び被覆形成時のかぶりを生じる傾向
にある。その結果、ヒンダードフェノール還元剤が伝統
的に好ましい。
【0008】白黒光熱写真及び感熱写真成分における可
視画像は通常銀元素(Ag0)によって全て製造されるの
で、エマルジョン中の銀の量を最大画像濃度を減少させ
ることなく容易に減少させることはできない。しかし、
銀の量の低減はエマルジョン中に使用される源材料のコ
ストを減少させ及び/又は機能を向上させる為にしばし
ば求められる。例えば、米国特許第3,846,136
号、3,994,732号及び4,021,249号に
記載されているように調整剤を導入して光熱写真成分の
銀画像の色を改良してもよい。エマルジョン層中の銀の
量を増加させることなく写真及び光熱写真エマルジョン
における最大画像濃度を増加させる他の方法はエマルジ
ョン中に染料形成又は染料解離材料を導入することによ
る。画像形成時、染料形成又は染料解離材料を酸化し、
染料及び還元した銀画像を同時に露光領域中に形成す
る。このようにして、染料増強白黒銀画像を製造するこ
とができる。
【0009】液体現像剤なしに熱処理する感熱写真画像
形成構造(即ち、熱現像可能な材料)は画像形成の分野
で幅広く知られており画像形成を助けるために熱の使用
に依存している。これらの成分は一般にその上に:
(a)感熱性還元性銀源;(b)感熱性還元性銀源用還
元剤(即ち現像剤);及び(c)バインダーが被覆形成
されてなる支持体又は基材(例えば、紙、プラスチッ
ク、金属、ガラス等)を含有している。
【0010】典型的な感熱写真構造では、画像形成層は
長鎖脂肪酸の銀塩に基づいている。典型的に、好ましい
非感光性還元性銀塩は10〜30個の炭素原子を有する
長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩である。ベヘン酸又は類似
の分子量の酸の混合物の銀塩が一般的に使用される。高
温時、ベヘン酸銀を銀イオン用還元剤、例えば没食子酸
メチル、ヒドロキノン、置換ヒドロキノン類、ヒンダー
ドフェノール類、カテコール、ピロガロール、アスコル
ビン酸、アスコルビン酸誘導体等によって還元し、これ
によって、銀元素を有する画像を形成する。
【0011】多くの場合、感熱写真構造を感熱写真記録
装置、例えば、熱プリンター、熱ファクシミリ等のサー
マルヘッドと接触させる。このような場合には、粘着防
止層を画像形成層の表面に被覆形成して感熱写真構造の
使用する装置のサーマルヘッドへの粘着を防止する。得
られた感熱写真構造を次に高温、典型的に約60〜22
5℃の範囲で加熱し、画像形成する。
【0012】画像形成分野は光熱写真及び感熱写真の分
野を写真の分野と明らかに異にするものとして長く認め
てきた。光熱写真及び感熱写真成分は湿式処理を必要と
する常套のハロゲン化銀写真成分とは全く異なってい
る。
【0013】光熱写真及び感熱写真画像形成成分では可
視画像を熱によって成分内部に導入された現像剤の反応
の結果として生成する。熱は現像にとって不可欠であり
100℃以上の温度が一般に必要である。一方、常套の
湿式処理写真画像形成成分は水性処理浴中で処理するこ
とを要して可視画像を提供し(例えば、現像及び定着
浴)、現像は通常中程度の温度(例えば、30〜50
℃)で行われる。
【0014】光熱写真成分では、少量のハロゲン化銀し
か光を獲得するのに用いず、異なった状態の銀(例え
ば、ベヘン酸銀)を用いて熱で画像を生じさせる。従っ
て、ハロゲン化銀は非感光性還元性銀源の現像用の触媒
として作用する。一方、常套の湿式処理白黒写真成分は
現像時にそれ自身銀画像に変化する1状態の銀(例え
ば、ハロゲン化銀)のみを使用する。更に、光熱写真成
分は常套の湿式処理ハロゲン化銀に使用する単位面積当
たりのハロゲン化銀の量の100分の1程度の少量しか
要しない。
【0015】光熱写真システムは非感光性銀塩、例えば
ベヘン酸銀を用い、これは現像剤と共に潜像を現像する
のに寄与する。一方、写真システムは画像形成処理にお
いて直接非感光性銀塩を用いない。その結果、光熱写真
成分における画像は主に非感光性銀源(ベヘン酸銀)の
還元によって製造されるのに対して、写真白黒成分にお
ける画像は主にハロゲン化銀によって製造される。
【0016】光熱写真及び感熱写真成分では、系中の
「化合物」のすべてを成分自身に導入する。例えば、光
熱写真及び感熱写真成分は現像剤(即ち、非感光性還元
性銀源用還元剤)を成分内に有するが、常套の写真成分
はそうでない。現像剤の光熱写真成分中への導入は写真
エマルジョンに比べて光熱写真エマルジョンの被覆形成
時の「かぶり」の増加した状態を招き得る。インスタン
ト写真とよばれるものでさえ現像剤ケミカルは物理的に
現像を要するまでハロゲン化銀と分離されている。光熱
写真及び感熱写真成分の調製及び製造において被覆形
成、貯蔵、及び後処理エージング時のかぶりの形成を最
小限にする多くの努力がなされてきた。
【0017】同様に、光熱写真成分では、非露光のハロ
ゲン化銀は現像後にそのまま残り、その成分は更なる現
像に対して安定でなければならない。一方、写真成分か
らはハロゲン化銀は現像後除去され、更なる画像形成
(即ち、定着工程)を防止する。
【0018】光熱写真及び感熱写真成分では、バインダ
ーは幅広い変更が可能であり、多くのバインダーがこれ
らの成分を調製するのに有用である。一方、写真成分は
だいたい排他的に親水性コロイド状バインダー、例えば
ゼラチンに限定される。
【0019】光熱写真及び感熱写真成分は熱処理を要す
るので、違った考え方を提案し製造及び使用に全く異な
った問題を提案する。更に、画像形成処理時に直接的な
効果を持たせる添加剤(例えば、安定化剤、かぶり防止
剤、速度向上剤、増感剤、超増感剤等)の効果は、それ
らが光熱写真及び感熱写真成分中に導入されるか写真成
分中に導入されるかに依存して異なり得る。
【0020】光熱写真成分と写真成分との間の相違は画
像形成処理及び材料(Imaging Process
es and Materials)(ネブレッツ(N
eblette’s)第8版),J.スタージ(Stu
rge)ら編集,バン・ノーストランド・レインホール
ド(Van Nostrand Reinhold):
ニューヨーク,1989,第9章に;及び非常套的画像
形成処理(Unconventional Imagi
ng Processes),E.ブリンクマン(Br
inckman)ら,ザ・フォーカル・プレス(The
FocalPress):ロンドン及びニューヨー
ク,1978,74〜75ページに記載されている。
【0021】光熱写真及び感熱写真構造は通常溶液から
被覆形成しコーティング溶媒の大部分を乾燥により除去
することによって調製する。被覆形成する光熱写真シス
テムに存在する共通した問題は被覆欠陥の形成である。
最終生成物に生じる多くの欠陥や問題は被覆形成と乾燥
の操作中に生じる現象による。被覆形成後のポリマー状
フィルム層の乾燥時に起こることが知られている問題の
中に層内の固体材料の分布の不均一がある。起こり得る
被膜欠陥の特別のタイプの例は「オレンジピール(orang
e peel)」、「モットリング(mottling)」及び「フィッ
シュアイ(fisheyes)」である。オレンジピールは乾燥し
た被覆形成フィルム上に通常コーティング組成物中の材
料における溶媒の作用のために生じる非常に標準的な粒
状表面である。モトルはしばしばコーティング組成物か
らの溶媒の除去における不均一のために生じる。「フィ
ッシュアイ」は別のタイプの被覆形成問題であり、通常
乾燥時の成分の分離から生じる。乾燥する溶液内には異
なった構成成分のポケットがあり、これらのポケットは
不均一な被覆形成異常となって乾燥を遂げる。
【0022】界面活性剤をしばしば使用してコーティン
グ組成物の溶媒の変更とともにこれらのタイプの問題を
解決してきた。ある場合には、界面活性剤は問題を解決
せず、べつの場合には界面活性剤は第1の問題を解決し
たときでさえ別の問題を生み出した。市販の生成物を特
定のタイプの欠陥を解決するのに使用するために執拗に
求めても特定のタイプのシステムに適したものを見つけ
るまでに大量の市販入手可能な界面活性剤を検討する必
要がしばしばある。
【0023】画像形成成分に有用な界面活性剤はいくつ
かの特性を有さねばならない。コーティング溶液又はエ
マルジョンに溶解性でなければならない。そうでなけれ
ば、他の欠陥、例えば「フィッシュアイ」やしま模様が
乾燥した被膜に生じるかもしれない。界面活性剤はコー
ティング溶液又はエマルジョンに泡又は気泡を安定化さ
せてはならない、というのもこれらは乾燥した被膜中に
縞模様を生じさせるからである。これらの欠陥は容易に
目視でき最終成分において好ましくない。更に、界面活
性剤は画像形成成分の感光度特性、例えば速度、コント
ラスト、最小濃度及び最大濃度を顕著には変化し得な
い。
【0024】フッ素ケミカル界面活性剤は被覆形成の用
途に有用でありモトルを減少させる。コーティング溶液
を工業用オーブン内で高速乾燥した場合に得られたフィ
ルムはしばしばモトルのパターンを有する。このモトル
パターンはしばしば不均一な乾燥状態により生じた表面
張力の勾配の結果である。好適なフッ素ケミカル界面活
性剤をコーティング溶液に添加した場合に界面活性剤が
表面張力を一定でないが低い値に維持する。これはモト
ルのない均一なフィルムを生じる。フッ素ケミカル界面
活性剤は、有機溶媒例えば2−ブタノン(メチルエチル
ケトン又はMEKとして既に公知)が既に低い表面エネ
ルギー(24.9dyne/cm)を有し炭化水素界面
活性剤が役に立たないので使用される。
【0025】米国特許第4,764,450号及び4,
853,314号はポジ型フォトレジスト画像形成シス
テムにおいて表面欠陥を改善するために溶媒システムに
特定の変更を使用することが記載されている。
【0026】米国特許第4,557,837号は発泡性
の組成物例えばガス壁清掃に使用されるものの調製に有
用なフッ素ケミカルを記載している。記載のポリマーは
フッ素ケミカルモノマーとヒドロキシエチルアクリレー
トのコポリマー及びフッ素ケミカルモノマー、アクリル
酸、及び短鎖アクリレート類のコポリマーを含んでい
る。
【0027】日本特許第01−223,168号はワニ
スの配合に対して有用な添加剤であるフッ素化ターポリ
マーを記載している。これはワニスの汚れ対抗性を改良
する。
【0028】日本特許第57−040579号は粘着テ
ープ用の剥離被膜として有用なフッ素化ターポリマーを
記載している。
【0029】米国特許第3,885,965号は光熱写
真成分における「オレンジピール」効果に対抗するため
にポリ(ジメチルシロキサン)の使用を記載している。
【0030】米国特許第3,950,298号はポリマ
ー状材料、例えばカーペット及び繊維用のコーティング
溶液に対しての非発泡性添加剤として有用である熱可塑
性フッ素化ターポリマーを記載してしる。コーティング
組成物は被覆形成した表面に対する疎油性(oleop
hobicity)を提供する。
【0031】米国特許第4,365,423号は多孔性
シールド(例えばスクリーン又は穴あきプレート)を使
用して被覆形成したウエブを乾燥のために使用する吹き
付けエアーから保護する処理を記載している。富溶媒及
び貧溶媒のエアーは共にシールドを通過して流れ得る。
エアー速度及び乱気流を多孔性シールドによって減少さ
せる。この方法はモトルの程度を低下させるとして請求
されているが、モトルの量及び存在は吹き付けエアーの
流速増加に未だ影響される。
【0032】米国特許第4,999,927号はウェブ
に沿ったエアー流の境界層が薄層を残すオーブンシステ
ムを記載している。これは乾燥チャンバーを通過したエ
アーを加速することによって達成される。
【0033】米国特許第4,894,927号は不活性
ガスシステムを小さい乾燥チャンバーに組み合わせるこ
とによってモトルを減少させる技術を記載している。こ
の方法の使用では、エアー流はウェブ上に薄層を残す。
【0034】米国特許第3,573,916号はスルホ
置換シアニン染料を使用して電子衝撃疎水性表面上に被
覆形成された色を有するハロゲン化銀エマルジョンにお
いてモトルを減少させることを記載している。
【0035】米国特許第5,270,378号はフッ素
ケミカル界面活性剤を使用してポジ型又はネガ型レジス
トシステム、例えば印刷プレート及び他の非レジスト画
像形成可能重合性システムにおいて、コーティング不均
一、例えばモトル、フィッシュアイ、及び発砲を減少さ
せることを記載している。これらのポリマーはフッ素ケ
ミカルアクリレート、短鎖アルキルアクリレート、及び
極性モノマーを含有している。光熱写真又は感熱写真成
分におけるこれらの材料の使用は議論されていない。
【0036】米国特許第5,380,644号は少なく
とも3つの異なった基をポリマー鎖内に有するフッ素化
ターポリマーの使用を記載している。この基はa)フッ
素化したエチレン性不飽和モノマー、b)ヒドロキシル
含有エチレン性不飽和モノマー、及びc)極性エチレン
性不飽和モノマーから誘導される。前述のモノマーの重
合により形成されたフッ素化ターポリマーは光熱写真及
び感熱写真成分の被膜に特に有用である界面活性剤を提
供する。界面活性剤はある溶媒システムとともに使用し
た場合に表面異常、例えばモトルを減少させることがで
きる。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明は支持体上に被覆
形成された光熱写真成分を提供し、該光熱写真成分が: (a)感光性ハロゲン化銀; (b)非感光性還元性銀源; (c)非感光性還元性銀源用還元剤; (d)バインダー;及び (e)反応性モノマーから誘導されたポリマー鎖内の本
質的に2つの異なった基からなるフッ素化ポリマーであ
って、該基が本質的に; (i)少なくとも1つのフッ素化エチレン性不飽和モノ
マー;及び (ii)少なくとも1つの極性エチレン性不飽和モノマ
ーからなるフッ素化ポリマーを含有する。
【0038】本発明に使用する光熱写真成分は、好まし
くは約80℃〜約250℃(176°F〜482°F)
の温度で約1秒〜約2分間、実質的に水なしの条件で、
潜像露光後又はこれと同時に熱現像された場合に、白黒
銀画像が得られる。
【0039】本発明はまた、最初に電磁波放射線で露光
し、その後ここで先に記載した発明の光熱写真成分を加
熱することによる可視画像形成のための処理を提供す
る。
【0040】本発明はまた: (a)ここで先に記載した発明の光熱写真成分を電磁波
放射線に露光し、これに成分のハロゲン化銀粒子が感応
して潜像を発生する; (b)露光された成分を加熱し潜像を可視画像に現像す
る; (c)その上に可視画像を有する成分を紫外線又は短波
長の可視光線エネルギー源と紫外線又は短波長放射線感
光性画像形成媒体との間に配置する;及び (d)その後成分上の可視画像を通過した紫外線又は短
波長の可視光線に画像形成媒体を露光し、これによって
可視画像が存在する成分の領域中の紫外線又は短波長の
可視光線を吸収させ、可視画像が存在しない成分の領域
を通じて紫外線又は短波長の可視光線を透過させる工程
を包含する処理を提供する。
【0041】光熱写真成分を工程(a)において可視、
赤外又はレーザー放射線で露光してもよい。
【0042】本発明の光熱写真成分では、感光性銀塩を
含有する層をエマルジョン層としてここでは示す。本発
明によれば、還元剤システムの1以上の成分をエマルジ
ョン層かエマルジョン層に隣接する1又は複数の層のい
ずれかに添加する。エマルジョン層に隣接する層は例え
ば、保護表面コート層、プライマー層、中間層、不透明
(opacifying)層、ハレーション防止層、バ
リヤー層、補助層等でもよい。還元剤システムが光熱写
真エマルジョン層又は表面コート層にあるのが好まし
い。
【0043】本発明の光熱写真成分を用いて白黒モノク
ローム又はカラー画像を調製してもよい。本発明の光熱
写真材料を例えば、常套の白黒又はカラー光熱写真に、
電気的に発生した白黒又はカラーハードコピー記録に、
グラフィックアートの領域(例えば、フォトタイプセッ
ティング)に、デジタルプルーフに、及びデジタル放射
線写真画像形成に使用することができる。本発明の材料
は高いフォトスピード、強力に吸収する白黒又はカラー
画像、及び乾燥かつ高速処理を提供する。
【0044】他の実施態様では、本発明は: (a)非感光性還元性銀源; (b)非感光性還元性銀源用還元剤; (c)バインダー;及び (d)反応性モノマーから誘導されたポリマー鎖内の本
質的に少なくとも2つの異なった基からなるフッ素化ポ
リマーであって、該基が本質的に; (i)少なくとも1つのフッ素化エチレン性不飽和モノ
マー;及び (ii)少なくとも1つの極性エチレン性不飽和モノマ
ーからなるフッ素化ポリマーを含有する感熱写真組成物
で被覆された基材を含有する感熱写真成分を提供する。
【0045】本発明の感熱写真成分では、非感光性還元
性銀源を含有する層を感熱写真層又は感熱写真エマルジ
ョン層としてここでは示す。本発明によれば感熱写真成
分に使用した場合に、還元剤システムの1以上の成分を
感熱写真エマルジョン層かエマルジョン層に隣接する層
又は複数の層のいずれかに添加する。エマルジョン層に
隣接する層は例えば、保護表面コート層、プライマー
層、中間層、不透明(opacifying)層、バリ
ヤー層、補助層等でもよい。還元剤システムが感熱写真
層又は表面コート層にあるのが好ましい。
【0046】本発明はまた、ここで先に記載した発明の
感熱写真成分を加熱することによる可視画像形成のため
の処理を提供する。
【0047】本発明はまた: (a)ここで先に記載した発明の感熱写真成分を加熱
し、画像を発生する; (b)その上に可視画像を有する成分を紫外線又は短波
長の可視光線エネルギー源と紫外線又は短波長放射線感
光性画像形成媒体との間に配置する;及び (c)その後成分上の可視画像を通過した紫外線又は短
波長の可視光線に画像形成媒体を露光し、これによって
可視画像が存在する成分の領域中の紫外線又は短波長の
可視光線を吸収させ、可視画像が存在しない成分の領域
を通じて紫外線又は短波長の可視光線を透過させる工程
を包含する処理を提供する。
【0048】感熱写真成分を工程(a)において可視、
赤外又はレーザー放射線で露光してもよい。
【0049】本発明の感熱写真成分を用いて白黒モノク
ローム又はカラー画像を調製してもよい。本発明の感熱
写真材料を例えば、常套の白黒又はカラー感熱写真に、
電気的に発生した白黒ハードコピー記録に、グラフィッ
クアートの領域に、デジタルプルーフに使用することが
できる。本発明の材料は高い反応性を提供し、強力に吸
収する白黒又はカラー画像を提供し、かつ乾燥かつ高速
処理を提供する。
【0050】本発明に使用する感熱写真成分は、好まし
くは約80℃〜約250℃(176°F〜482°F)
の温度で約1秒〜約2分間、実質的に水なしの条件で熱
現像した場合には、白黒画像が得られる。
【0051】非感光性還元性銀源用還元剤は任意に酸化
して染料を形成又は解離することができる化合物を含有
してもよい。好ましくは染料形成材料はロイコ染料であ
る。
【0052】本発明のポリマーは被覆欠陥、例えば光熱
写真及び感熱写真エマルジョンを極性有機溶媒、例えば
ケトン又はアルコールから被覆形成した場合のモトルを
減少させ又は排除するのに効果的がある。この化合物を
光熱写真材料の画像形成又はセンシトメトリック特性に
顕著に又は有効に影響することなく少量添加する。
【0053】ここで使用するように実質的に水なし条件
での加熱は、80〜250℃の温度での加熱を意味す
る。「実質的に水なし条件」という用語は反応システム
が空気中で水とほぼ等価であり、反応を後退又は促進さ
せるための水は外部から成分に特別に又は積極的に供給
されないことを意味する。このような条件はT.H.ジ
ェームズ(James)写真処理理論(The The
ory of thePhotographic Pr
ocess)、第4版、マクミラン(Macmilla
n)、1977、374ページに記載されている。
【0054】ここで使用するように、「光熱写真成分」
は少なくとも1つの光熱写真エマルジョン層と支持体、
表面コート層、画像受容層、ブロッキング層、ハレーシ
ョン防止層、補助又はプライミング層等のいずれかを含
有する構造を意味し; 「感熱写真成分」は少なくとも1つの感熱写真エマルジ
ョン層と支持体、表面コート層、ハレーション防止層、
ブロッキング層等のいずれかを含有する構造を意味し; 「エマルジョン層」は非感光性銀源材料と感光性ハロゲ
ン化銀(使用する場合には)を含有する光熱写真又は感
熱写真成分の層を意味し; 「スペクトルの紫外領域」は400nm以下、好ましく
は100nm〜400nmのスペクトルの範囲を意味す
る。より好ましくはスペクトルの紫外領域は190nm
〜400nmの間の範囲であり; 「スペクトルの短波長可視領域」は約400nm〜約4
50nmのスペクトル範囲を意味し; 「スペクトルの赤外領域」は750nm〜1400nm
を意味し; 「スペクトルの可視領域」は400nm〜750nmを
意味し;及び 「スペクトルの赤領域」は640nm〜750nmを意
味する。好ましくはスペクトルの赤領域は650nm〜
700nmである。
【0055】この技術領域でよく理解されているよう
に、置換が許されているだけでなく、しばしば有効であ
り、置換は本発明で使用する化合物に期待される。ある
種の置換基の論議及び説明を簡略化する手段として、
「基(group)」及び「部分(moiety)」という用語は置換
してもよい化学種と、そのような置換をしてはならない
化学種とに区別して使用する。従って、「基」又は「ア
リル基」という用語を使用して置換基を記載する場合に
は、置換基は基本的な基の文字どおりの定義のもとに追
加の置換基の使用を包含する。「部分」という用語を使
用して置換基を記載する場合には、非置換基しか含まれ
ないことを意図している。例えば、「アルキル基」とい
う言い方は純粋な炭化水素アルキル鎖、例えばメチル、
エチル、プロピル、t−ブチル、シクロヘキシル、イソ
−オクチル、オクタデシル等だけでなく、この分野で公
知の置換基、例えばヒドロキシル、アルコキシ、フェニ
ル、ハロゲン原子(F、Cl、Br、及びI)、シア
ノ、ニトロ、アミノ、カルボキシル等を有するアルキル
鎖も包含することを意図している。例えば、アルキル基
はエーテル基類(例えば、CH3−CH2−CH2−O−
CH2−)ハロアルキル類、ニトロアルキル類、カルボ
キシアルキル類、ヒドロキシアルキル類、スルホアルキ
ル類等を包含する。一方、「アルキル部分」という言い
方は純粋な炭化水素アルキル鎖、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、t−ブチル、シクロヘキシル、イソ−オ
クチル、オクタデシル等だけの包含に限定される。活性
な構成成分と反応する置換基、例えば非常に強い求電子
性又は酸化性置換基は不活性又は無害ではないのでもち
ろん通常の当業者によって排除される。
【0056】本発明の他の特色、効果及び利益は詳細な
説明、実施例及び請求の範囲から明らかである。
【0057】本発明で使用するポリマー状界面活性剤は
特にポリマー被膜の工場で、最も特別には表面異常(例
えば乾燥時に生じるモトル)を最小限に押さえねばなら
ない光熱写真及び感熱写真成分の工場で有用である。フ
ッ素化ポリマーは少なくとも2つの異なった基から構成
され2つの異なった共重合モノマーから誘導されるこの
2つのモノマーは:フッ素化エチレン性不飽和モノマ
ー;及び極性エチレン性不飽和モノマーである。
【0058】ポリマーは適宜調製し、従って所望の側基
を有するポリマー状骨格を発生させることができる。こ
れは、ポリマー骨格上に配置されるように既にモノマー
上に所望の側基を有する適当なエチレン性不飽和モノマ
ーを選択することによって行うことができる。これは好
ましくはアクリレート骨格を少なくとも2つの材料の重
合によって形成することによって行われる。アクリレー
ト類は機能する材料であるだけでなく、骨格に好まし
い。
【0059】ポリマーは2つのモノマーの最終生成物に
望まれる割合でのフリーラジカル重合によって調製す
る。重合は溶媒、例えばエチルアセテート、2−ブタノ
ン、エタノール、2−プロパノール、アセトン等中で行
われる。
【0060】約90/10重量%〜約20/80重量%
のフッ素化エチレン性不飽和モノマーと極性エチレン性
不飽和モノマーとの比を有する本発明のコポリマーはモ
トルの低減に有用である。本発明の好ましいコポリマー
は約70/30〜約35/65重量%のフッ素化エチレ
ン性不飽和モノマーと極性エチレン性不飽和モノマーと
の比を有するものである。本発明のより好ましいコポリ
マーは約35/65重量%〜約50/50重量%のフッ
素化エチレン性不飽和モノマーと極性エチレン性不飽和
モノマーとの比を有するものである。
【0061】その最も簡単な状態では、フッ素ケミカル
エチレン性不飽和モノマーはエチレン性不飽和基に結合
した炭化フッ素基を含有する。これとは別に好ましいも
のとして、炭化フッ素基を逆にエチレン性不飽和基に結
合した炭化水素部結合させる。フッ素ケミカル基を直接
炭化水素基に結合させてもよく、架橋基、例えばスルホ
ンアミド基を通じて結合させてもよい。モノマーの好ま
しいエチレン性不飽和部はアクリレート基又はメタクリ
レート基である。好ましい架橋基はスルホンアミド基で
ある。
【0062】代表的なフッ素化エチレン性不飽和モノマ
ーには以下のようなもの
【化1】 およびそれらの組合せがある。好ましいフッ素化エチレ
ン性不飽和モノマーはパーフルオロ脂肪族スルホニルア
ミドアクリレート類及びその組み合わせである。
【0063】代表的なパーフルオロ脂肪族スルホニルア
ミドアクリレート類としては次のものがある。
【化2】
【0064】本発明に使用する極性エチレン性不飽和モ
ノマーはアクリル重合に適した重合性基を有する、即ち
酸性スチレン誘導体の場合のようにエチレン性不飽和を
有さねばならない。このような調製に有用な代表的なエ
チレン性不飽和極性モノマーとしては次のもの及びその
組み合わせがある。 N-ビニルピロリドン
【化3】
【0065】好ましい極性モノマーはアクリレート類
(メタクリレート類を含む)の酸性モノマーである。
【0066】本発明の好ましいコポリマーは2,000
〜20,000の範囲の重量平均分子量を有する。最も
好ましい材料は2,800〜7,000の重量平均分子
量を有する。
【0067】本発明に有用なポリマーは有機溶媒、例え
ば2−ブタノン、エタノール及び2−ブタノンとエタノ
ールの90/10混合物に溶解性又は分散性であるいず
れかのポリマーを有する。
【0068】フィルムの画像均一を試験するために、こ
れを均一な光り強度パターンに露光し、次いで均一に熱
処理せねばならない。この時点でフィルムを画像濃度に
おける空間的変化について検査することができる。
【0069】本発明のフッ素ケミカル界面活性剤は光熱
写真成分における被覆欠陥を被膜又は光熱写真成分の画
像形成特性において他の否定的な副作用を生じることな
く減少させる。
【0070】本発明によれば、フッ素化ポリマーを1以
上のエマルジョン層に、又は1以上のエマルジョン層に
隣接する1又は複数の層のいずれかに添加する。エマル
ジョン層に隣接する層は例えばプライマー層、画像受容
層、中間層、不透明層、ハレーション防止層、バリヤー
層、補助層等であってもよい。
【0071】本発明の光熱写真及び感熱写真物品は本発
明のフッ素化界面活性剤化合物と組み合わせて他の添加
剤、例えば貯蔵寿命(shelf−life)安定剤、
調整剤、現像促進剤、及び他の画像改良剤を含有しても
よい。
【0072】本発明によればエマルジョン層又は表面コ
ート層に添加する前述の構成成分の量は使用する特定の
化合物及びエマルジョン層のタイプ(即ち、白黒かカラ
ーか)に依存して変更してもよい。しかし、フッ素化ポ
リマーの量は好ましくは表面コート層に層の0.05重
量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜1重
量%の量添加される。
【0073】(感光性ハロゲン化銀)前述したように、
光熱写真成分に使用する場合には、本発明は感光性ハロ
ゲン化銀を含有する。感光性ハロゲン化銀はいかなる感
光性ハロゲン化銀、例えば、臭化銀、ヨウ化銀、塩化
銀、臭化ヨウ化銀、塩化臭化ヨウ化銀、塩化臭化銀等で
もよい。還元性銀源として機能する有機銀化合物に触媒
的近接して配置されるかぎり、感光性ハロゲン化銀をい
かなる状態でエマルジョン層に添加することもできる。
【0074】ハロゲン化銀は感光性であれば、限定され
ないが、立方体、八面体、斜方12面体、斜方晶、四面
体、他の多面体等を包含するいかなる形態であってもよ
く、その上に結晶のエピタキシャル成長を有してもよ
い。
【0075】ハロゲン化銀粒子は全体に均一な比のハロ
ゲン化物を有してもよく;例えば、臭化銀とヨウ化銀を
連続的に変化するの割合で有する勾配のあるハロゲン化
物濃度を有してもよく;又はあるハロゲン化物の割合の
不連続コアと別のハロゲン化物の割合の不連続シェルを
有するコア−シェルタイプのものでもよい。光熱写真成
分及びこれらの材料を調製する方法に有用なコア−シェ
ルハロゲン化銀粒子は米国特許第5,382,504号
に記載されている。イリジウムをドープしたコアを有す
るコア−シェルハロゲン化銀粒子はとくに好ましい。イ
リジウムをドープしたこのタイプのコア−シェル粒子は
米国特許出願第08/239,984号(1994年5
月9日出願)に記載されている。
【0076】ハロゲン化銀を別に調製(即ち事前形成)
し、バインダー中で有機銀塩と混合した後被膜溶液を調
製するのに使用してもよい。ハロゲン化銀はいかなる方
法によって、例えば米国特許第3,839,049号に
より事前形成してもよい。例えばハロゲン化銀と有機銀
塩を長時間にわたってホモジナイザー(homogen
izer)を用いて混合にすることが効果的である。こ
のタイプの材料はしばしば「事前形成エマルジョン」と
して示される。これらのハロゲン化銀及び有機銀塩を調
製する方法及びこれらを混合する手段はリサーチ・ディ
スクロージャー,1978年6月,アイテム1702
9;米国特許第3,700,458号及び4,076,
539号及び日本特許出願第13224/74、172
16/75及び42529/76に記載されている。
【0077】本発明の実施には赤外線に感応した光熱写
真材料において0.10μm以下の事前形成ハロゲン化
銀粒子を使用するのが望ましい。好ましくは粒子の数平
均粒子サイズは約0.01〜0.08μm;より好まし
くは0.03〜0.07μmの間;最も好ましくは0.
04〜0.06μmの間である。前述の米国特許出願第
08/072,153号及び08/239,984号に
開示されているようなインジウムドープハロゲン化銀粒
子及びインジウムドープコア−シェルハロゲン化銀粒子
を使用することも好ましい。
【0078】本発明の材料に使用する場合には事前形成
ハロゲン化銀エマルジョンは未洗浄であっても洗浄して
溶解性塩を除去することもできる。後者の場合には、溶
解性塩を冷却保存と濾過によって除去することが可能で
あり、またはエマルジョンを、例えば米国特許第2,6
18,556号、2,614,928号、2,565,
418号、3,241,969号及び2,489,34
1号に記載されている操作によって凝集洗浄することも
できる。
【0079】同時処理、即ちハロゲン含有化合物を有機
銀塩に添加して部分的に有機銀塩の銀をハロゲン化銀に
変換する処理を用いることも効果的である。
【0080】本発明に使用する感光性ハロゲン化銀を約
0.005モル〜約0.5モルの範囲;好ましくは約
0.01モル〜約0.15モル;より好ましくは0.0
3モル〜0.12モル/1モルの非感光性還元性銀塩を
使用することができる。
【0081】本発明に使用するハロゲン化銀を化学的及
び光学的に常套のウエット処理のハロゲン化銀又はステ
イト−オブ−ザ−アート(State−of−the−
art)熱現像可能な写真材料を増感するのに使用する
のと同様な方法で増感してもよい。
【0082】例えば、化学増感剤、例えば硫黄、セレ
ン、テルル等を含有する化合物、又は金、白金、パラジ
ウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウム等を含有する
化合物、還元剤、例えばハロゲン化錫等、又はその組み
合わせで化学的に増感してもよい。これらの操作の詳細
はT.H.ジェームズ、写真処理理論、第4版、第5章
149〜169頁に記載されている。好適な化学増感操
作はシェパード(Shepard)、米国特許第1,6
23,499号;ウォーラー(Waller)、米国特
許第2,399,083号;マックベイ(McVeig
h),米国特許第3,297,447号;及びダン(D
unn)、米国特許第3,297,446号にも開示さ
れている。
【0083】増感染料の感光性ハロゲン化銀への添加
は、可視及び赤外光に対してスペクトル増感によって高
い感応性を有するハロゲン化銀を提供する作用をする。
従って、感光性ハロゲン化銀はスペクトル的にハロゲン
化銀を増感させる種々の公知の染料でスペクトル的に増
感してもよい。使用することができる増感染料の非限定
的な例としては、シアニン染料、メロシアニン染料、錯
体シアニン染料、錯体メロシアニン染料、ホロポーラ
(holopolar)シアニン染料、ヘミシアニン染
料、スチリル染料及びヘミオキサノール染料がある。こ
れらの染料のうち、シアニン染料、メロシアニン染料、
及び錯体メロシアニン染料が特に有用である。
【0084】添加される増感染料の適量は一般に約10
-10〜10-1モル;好ましくは約10-8〜10-3モル/
1モルのハロゲン化銀である。
【0085】(超増感剤)最大レベル以上の光熱写真成
分の速度と更に向上した感応性を得るためには、しばし
ば超増感剤を使用することが望ましい。感応性を増加さ
せるいかなる超増感剤を使用することもできる。例え
ば、好ましい赤外線超増感剤は米国特許出願第07/8
46,919号に記載されており、式: Ar−S−M Ar−S−S−Ar (式中:Mは水素原子又はアルカリ金属原子を表す)の
ヘテロ芳香族メルカプト化合物又はヘテロ芳香族ジスル
フィド化合物を包含する。
【0086】前述の超増感剤では、Arは1又は複数の
窒素、硫黄、酸素、セレン又はテルル原子を含有する芳
香族環又は縮合芳香族環を表す。好ましくは、ヘテロ芳
香族環はベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール、ベ
ンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベンゾキサゾー
ル、ナフトキサゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾテ
ルラゾール、イミダゾール、オキサゾール、ピラゾー
ル、トリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ト
リアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピリジ
ン、プリン、キノリン又はキナゾリノンである。しか
し、他のヘテロ芳香族環は本発明の範囲に含まれる。
【0087】ヘテロ芳香族環はまた、ハロゲン(例えば
Br及びCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、ア
ルキル(例えば1又は複数の炭素原子の、好ましくは1
〜4個の炭素原子の)及びアルコキシ(例えば1又は複
数の炭素原子の、好ましくは1〜4個の炭素原子の)か
らなる群から選択される好ましい置換基の例の中の置換
基を有してもよい。
【0088】好ましい超増感剤は2−メルカプトベンズ
イミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンズイミ
ダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、及び2−
メルカプトベンゾキサゾールである。
【0089】超増感剤は一般にエマルジョン層中の銀1
モルに対して少なくとも0.001モルの量の増感剤で
使用する。通常範囲は0.001〜1.0モルの化合物
/1モルの銀の間、好ましくは0.01〜0.3モルの
化合物/1モルの銀の間である。
【0090】(非感光性還元性銀源材料)光熱写真及び
感熱写真成分に使用する場合には、本発明は非感光性還
元性銀源を含有する。本発明に使用することができる非
感光性還元性銀源は還元性銀イオン源を含有するいかな
る材料でもよい。好ましくは光に比較的安定で露光され
た光触媒(例えばハロゲン化銀)と還元剤の存在中で8
0℃以上に加熱されたときに銀画像を形成する銀塩であ
る。
【0091】有機酸の銀塩、特に長鎖脂肪族カルボン酸
の銀塩が好ましい。鎖は典型的に10〜30、好ましく
は15〜28個の炭素原子を含有する。好適な有機銀塩
はカルボキシル基を有する有機化合物の銀塩を含有す
る。その例としては、脂肪族カルボン酸の銀塩及び芳香
族カルボン酸の銀塩がある。脂肪族カルボン酸の銀塩の
好ましい例としては、銀ベヘネート、銀ステアレート、
銀オレエート、銀ラウレート、銀カプレート、銀ミリス
テート、銀パルミテート、銀マレエート、銀フマレー
ト、銀タータレート、銀フロエート、銀リノレート、銀
ブチレート、銀カンホレート及びその混合物がある。ハ
ロゲン原子又はヒドロキシル基で置換され得る銀塩も効
果的に使用することができる。芳香族カルボン酸及び他
のカルボキシル基含有化合物の銀塩の好ましい例として
は:銀ベンゾエート、銀置換ベンゾエート、例えば銀
3、5−ジヒドロキシベンゾエート、銀o−メチルベン
ゾエート、銀m−メチルベンゾエート、銀p−メチルベ
ンゾエート、銀2,4−ジクロロベンゾエート、銀アセ
トアミドベンゾエート、銀p−フェニルベンゾエート
等;銀ガレート;銀タンタレート;銀フタレート;銀テ
レフタレート;銀サリチレート;銀フェニルアセテー
ト;銀ピロメリレート;3−カルボキシメチル−4−メ
チル−4−チアゾリン−2−チオンの銀塩又は米国特許
第3,785,830号に記載されているようなもの;
及び米国特許第3,330,663号に記載されている
ようなチオエーテル基を含有する脂肪族カルボン酸の銀
塩がある。
【0092】メルカプト又はチオン基を含有する化合物
の銀塩及びその誘導体も使用することができる。これら
の化合物の好ましい例としては:3−メルカプト−4−
フェニル−1,2,4−チアゾールの銀塩;2−メルカ
プトベンズイミダゾールの銀塩;2−メルカプト−5−
アミノチアジアゾールの銀塩;2−(2−エチルグリコ
ールアミド)ベンゾチアゾールの銀塩;チオグリコール
酸の銀塩、例えばS−アルキルチオグリコール酸の銀塩
(ここでアルキル基は12〜22個の炭素原子を有す
る);ジチオカルボン酸の銀塩、例えばジチオ酢酸の銀
塩;チオアミド銀塩;5−カルボキシル−1−メチル−
2−フェニル−4−チオピリジンの銀塩;メルカプトト
リアジンの銀塩;2−メルカプトベンゾオキサゾールの
銀塩;米国特許第4,123,274号に記載されてい
るような銀塩、例えば1,2,4−メルカプトチアゾー
ルの誘導体の銀塩(例えば、3−アミノ−5−ベンジル
チオ−1,2,4−チアゾールの銀塩);及びチオン化
合物の銀塩、例えば米国特許第3,201,678号に
開示されているような3−(2−カルボキシエチル)−
4−メチル−4−チアゾリン−2−チオンの銀塩があ
る。アセチレン類の銀塩も使用することができる。銀ア
セチリド類が米国特許第4,761,361号及び4,
775,613号に記載されている。
【0093】更に、イミノ基を含有する化合物の銀塩を
使用することができる。これらの化合物の好ましい例と
しては:ベンゾトリアゾール及びその置換誘導体の銀
塩、例えば銀メチルベンゾトリアゾール及び銀5−クロ
ロベンゾトリアゾール等;米国特許第4,220,70
9号に記載されているような1,2,4−トリアゾール
類又はH−テトラゾール類の銀塩;及びイミダゾール類
及びイミダゾール誘導体の銀塩がある。
【0094】銀ハーフ石鹸を使用することが好適である
のとも見いだしている。銀ハーフ石鹸の好ましい例は銀
ベヘネートとベヘン酸の等モル混合であり、これは約1
4.5%銀と分析し市販のベヘン酸のナトリウム塩の水
溶液からの沈殿によって調製する。
【0095】透明なフィルム背面上に形成される透明シ
ート材料は透明被膜を必要とする。この要求のために
は、約15%以上のフリーなベヘン酸を含有せず約22
%の銀を分析する銀ベヘネートの完全な石鹸を使用する
ことができる。
【0096】銀石鹸分散体を形成するために使用する方
法はこの分野で公知でありリサーチ・ディスクロージャ
ー1983年4月,アイテム22812、リサーチ・デ
ィスクロージャー1983年8月,アイテム2341
9、及び米国特許第3,985,565号に開示されて
いる。
【0097】現像の出発時をなすハロゲン化銀と非感光
性還元性銀源材料は触媒的近接、即ち反応的結び付きで
なければならない。「触媒的近接」又は「反応的結び付
き」とはこれらが同じ層中に、隣接層中に、又は1マイ
クロメートル(1μm)以下の厚さを有する中間層によ
って互いに分離された層中にあるべきことを意味する。
ハロゲン化銀及び非感光性還元性銀源材料は同じ層中に
存在することが好ましい。
【0098】本発明によれば事前形成されたハロゲン化
銀を含有する光熱写真エマルジョンを前述のような化学
的増感剤、又はスペクトル増感剤で増感することができ
る。
【0099】還元性銀源材料は一般にエマルジョン層の
約5〜約70重量%を占める。エマルジョン層の約10
〜約50重量%のレベルで存在するのが好ましい。
【0100】(非感光性還元性銀源用還元剤)白黒光熱
写真成分に使用する場合には、有機銀塩用還元剤は、銀
イオンを金属銀に還元することができればいかなる材
料、好ましくは有機材料でもよい。常套の写真現像剤、
例えばフェニドン、ヒドロキノン類及びカテコールが有
用であるが、ヒンダードビスフェノール還元剤が好まし
い。
【0101】本発明に使用され非感光性還元性銀源用還
元剤を含有する光熱写真成分は好ましくは約80℃〜約
250℃(176°F〜482°F)の温度で約1秒〜
約2分間、実質的に水なし条件で潜像露光後又はこれと
同時に熱現像され、白黒銀画像が露光された感光性ハロ
ゲン化銀とともに露光領域に又は非露光領域に得られ
る。
【0102】幅広い範囲の還元剤がドライ銀システムに
おいて開示されており、アミドキシム類、例えばフェニ
ルアミドキシム、2−チエニルアミドキシム、及びp−
フェノキシ−フェニルアミドキシム;アジン類、例えば
4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒド
アジン;脂肪族カルボン酸アリールヒドラジド類とアス
コルビン酸の組み合わせ、例えばアスコルビン酸と組み
合わせた2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオ
ニル− −フェニルヒドラジド;ポリヒドロキシベンゼ
ンとヒドロキシルアミンとの組み合わせ;レダクトン及
び/又はヒドラジン、例えばヒドロキノン及びビス(エ
トキシエチル)ヒドロキシルアミンの組み合わせ、ピペ
リジノヘキソースレダクトン、又はホルミル−4−メチ
ルフェニルヒドラジン;ヒドロキサム酸類、例えばフェ
ニルヒドロキサム酸、p−ヒドロキシフェニルヒドロキ
サム酸及びo−アラニンヒドロキサム酸;アジン類とス
ルホンアミドフェノール類の組み合わせ、例えばフェノ
チアジンとp−ベンゼンスルホンアミドフェノール又は
2,6−ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノ
ール; −シアノフェニル酢酸誘導体、例えばエチル
−シアノ−2−メチルフェニルアセテート、エチル −
シアノ−フェニルアセテート;ビス−o−ナフトール
類、例えば2,2’−ジヒドロキシル−1−ビナフチ
ル、6,6’−ジブロモ−2,2’−ジヒドロキシ−
1,1’−ビナフチル、及びビス(2−ヒドロキシ−1
−ナフチル)メタンによる;ビス−o−ナフトールと
1,3−ジヒドロキシベンゼン誘導体の組み合わせ、例
えば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン又は2,4−
ジヒドロキシアセトフェノン;5−ピラゾロン類、例え
ば3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン;レダク
トン類、例えばジメチルアミノヘキソースレダクトン、
アンヒドロジヒドロアミノヘキソースレダクトン、及び
アンヒドロジヒドロ−ピペリドン−ヘキソースレダクト
ン;スルホンアミドフェノール還元剤、例えば2,6−
ジクロロ−4−ベンゼンスルホンアミドフェノール及び
p−ベンゼンスルホンアミドフェノール;インダン−
1,3−ジオン類、例えば2−フェニルインダン−1,
3−ジオン;クロマン類、例えば2,2−ジメチル−7
−t−ブチル−6−ヒドロキシクロマン;1,4−ジヒ
ドロピリジン類、例えば2,6−ジメトキシ−3,5−
ジカルボエトキシ−1,4−ジヒドロピリジン;ビスフ
ェノール類、例えばビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,
5−トリメチルヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4−エチリデ
ン−ビス(2−t−ブチル−6−メチルフェノール)、
及び2,2−ビス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン;アスコルビン酸誘導体、例えば1
−アスコルビルパルミテート及びアスコルビルステアレ
ート;不飽和アルデヒド類及びケトン類;ある種の1,
3−インダンジオン類及び3−ピラゾリドン類(フェニ
ドン類)がある。
【0103】還元剤は画像形成層の1〜10重量%存在
するべきである。多層の成分においては還元剤をエマル
ジョン層以外の層に添加するならば、約2〜15重量%
のわずかにより高い割合がより好ましい傾向にある。
【0104】(任意の染料形成又は染料解離材料)前述
したように、還元性銀源用還元剤は酸化して直接又は間
接的に染料を形成又は解離することができる化合物でも
よい。
【0105】任意の染料形成又は解離材料を含有する本
発明に使用する光熱写真成分は、好ましくは約80℃〜
約250℃(176°F〜482°F)の温度に約1秒
〜約2分間、実質的に水なし状態において潜像露光後又
はそれと同時に熱現像したときに、染料画像が露光領域
又は非露光領域のいずれかに銀画像の形成と同時に得ら
れる。
【0106】ロイコ染料は酸化時に染料を形成する染料
形成材料の一種である。銀イオンによって酸化されて可
視画像を形成することができればいかなるロイコ染料を
も本発明に使用することができる。pH感応性及び酸化
性の両方であるロイコ染料を使用することもできるが、
好ましくはない。pHの変化にのみ感応性であるロイコ
染料は、酸化して着色状態になるのではないので、本発
明に有用な染料の範囲に含まれない。
【0107】ここで使用するように、「ロイコ染料」又
は「ブロックロイコ染料」とは一般に無色又は非常にわ
ずかに着色した染料の還元状態であって、ロイコ又はブ
ロックロイコ染料の染料状態への酸化時に着色画像を形
成することができる。従って、ブロックロイコ染料(即
ち、ブロック染料解離化合物)はその染料が吸収するよ
りも電磁波スペクトルの可視範囲を強く吸収しない。得
られた染料は、直接染料が形成されたシート上に、又は
染料又は画像受容層とともに使用する場合にはエマルジ
ョン層及び中間層を通過して拡散したとき画像受容層上
に画像を生成する。
【0108】本発明の光熱写真成分に使用することがで
きる代表的な種類のロイコ染料としてはこれに限定され
ないが:色原体ロイコ染料、例えばインドアニリン、イ
ンドフェノール又はアゾメチンロイコ染料;イミダゾー
ルロイコ染料、例えば米国特許第3,985,565号
に記載されているような2−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール;アジン、ジアジン、オキサジン又はチアジン
核を有する染料、例えば米国特許第4,563,415
号;4,622,395号;4,710,570号;及
び4,782,010号に記載されているようなもの;
及び米国特許第4,923,792号に記載されている
ようなベンジリデンロイコ化合物がある。
【0109】本発明に有用な別の好ましい種類のロイコ
染料はアゾメチンロイコ染料又はインドアニリンロイコ
染料から誘導されたものである。多くのこれらの染料は
常套のウエット処理写真に有用であるので、これらはし
ばしばここでは「色原体ロイコ染料」として示される。
色原体染料はp−フェニレンジアミン化合物又はp−ア
ミノフェノール化合物の写真タイプのカップラーとの酸
化的カップリングによって調製する。例えば米国特許第
4,374,921号に記載されるような対応する染料
の還元は、色原体ロイコ染料を形成する。ロイコ色原体
染料は米国特許4,594,307号にも記載されてい
る。短鎖カルバモイル保護基を有するシアンロイコ色原
体染料はヨーロッパ公開特許出願第533,008号に
記載されている。色原体ロイコ染料の評論に対しては
K.ベンカタラマン(Venkataraman)、合
成染料の化学(The Chemistry of S
ynthetic Dyes)、アカデミック・プレス
(Academic Press):ニューヨーク、1
952;第4巻、第VI章を参照。:
【0110】本発明に有用な他の種類のロイコ染料は
「アルダジン」及び「ケタジン」ロイコ染料である。こ
のタイプの染料は米国特許第4,587,211号及び
4,795,697号に記載されている。ベンジリデン
ロイコ染料もまた本発明に有用である。このタイプの染
料は米国特許第4,923,792号に記載されてい
る。
【0111】酸化時に拡散性の染料を形成するまた別の
種類の染料解離材料は事前形成染料解離(PDR)又は
酸化還元染料解離(RDR)材料として公知である。こ
れらの材料では有機銀化合物用還元剤は酸化時に移動す
る事前形成染料を解離する。これらの材料の例はスワイ
ン(Swain)、米国特許第4,981,775号に
開示されている。
【0112】更に、他の画像形成材料のように、例え
ば、日本特許出願第165,054/84に記載されて
いるように、染料部分を有する化合物の移動度が、ハロ
ゲン化銀又は有機銀塩との高温での酸化還元反応の結果
として変化する材料を使用することができる。
【0113】また更に、この分野で公知のように還元剤
は常套の写真染料カップラー又は現像剤を酸化時に解離
する化合物でもよい。
【0114】異なった色形成層中で形成又は解離される
染料はもちろん異なっているべきである。反射最大吸収
において少なくとも60nmの差が好ましい。より好ま
しくは、形成又は解離される染料の吸収最大は少なくと
も80〜100nmの差がある。3つの染料が形成され
る場合には、2つは好ましくは少なくともこれら最小限
の差があり、第3の物は好ましくは他の染料の少なくと
も1つと少なくとも150nm、より好ましくは少なく
とも200nmの差があるべきである。銀イオンによっ
て酸化されて可視染料を形成又は解離することができる
還元剤であればいずれも前述したように本発明に有用で
ある。
【0115】本発明に使用する還元剤として使用する任
意のロイコ染料の総量は、還元剤が使用されるそれぞれ
独立した層の総重量に基づいて、好ましくは0.5〜2
5重量%の範囲、より好ましくは1〜10重量%の範囲
であるべきである。
【0116】(バインダー)感光性ハロゲン化銀、非感
光性還元性銀源、還元剤システム、及び他の本発明に使
用する添加剤は一般に少なくとも1つのバインダーに添
加される。本発明に使用することができるバインダーは
個々に又は互いに組み合わせて使用することができる。
バインダーはポリマー状材料、例えば天然及び合成樹脂
から選択され、これは溶液又はけん濁液中の他の構成成
分を保持できるほど十分に極性である。
【0117】典型的な親水性バインダーは透明又は半透
明親水性コロイドである。親水性バインダーの例として
は:天然物質、例えばタンパク質(例えば、ゼラチン、
ゼラチン誘導体、セルロース誘導体等);多糖類(例え
ば、澱粉、アラビアゴム、プルラン、デキストリン
等);及び合成ポリマー、例えば、水溶性ポリビニル化
合物(例えば、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニ
ルピロリドン)、アクリルアミドポリマー等)がある。
親水性バインダーの他の例はラテックス状態中への分散
ビニル化合物であり、これは写真成分の寸法安定性を向
上させる目的で使用される。
【0118】典型的な疎水性バインダーの例はポリビニ
ルアセタール類、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテー
ト、セルロースアセテート、ポリオレフィン類、ポリエ
ステル類、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリ
カーボネート類、メタクリレートコポリマー、マレイン
酸無水物エステルコポリマー、ブタジエン−スチレンコ
ポリマー等である。コポリマー、ターポリマーもポリマ
ーの定義に含まれる。ポリビニルアセタール類、例えば
ポリビニルブチラール及びポリビニルホルマール、及び
ビニルコポリマー、例えばポリビニルアセテート及びポ
リ塩化ビニルは特に好ましい。
【0119】バインダーは親水性であっても疎水性であ
ってもよいが、好ましくは銀含有層においては疎水性で
ある。任意に、これらポリマーを2以上組み合わせて使
用してもよい。
【0120】バインダーは好ましくはエマルジョン層の
約30〜90重量%のレベルで、より好ましくは約45
〜85重量%のレベルで使用する。非感光性還元性銀源
用還元剤システムの割合及び活性が特別の現像時間及び
温度を必要とする場合には、バインダーはそれらの条件
に対抗できねばならない。一般に、バインダーはその構
造的完全性を250°F(121℃)で60秒間で分解
したり損失したりしないことが好ましく、その構造的完
全性を350°F(177℃)で60秒間で分解したり
損失したりしないことがより好ましい。
【0121】ポリマーバインダーはその内部に成分を分
散させて保持するのに十分な量、即ち、バインダーとし
ての活性の有効範囲内で使用する。有効範囲は当業者に
よって適宜決定される。
【0122】(光熱写真及び感熱写真配合)光熱写真及
び感熱写真エマルジョン層用の配合はバインダー、感光
性ハロゲン化銀(使用するとき)、非感光性還元性銀
源、非感光性還元性銀源用還元剤システム、及び任意の
添加剤を不活性有機溶剤、例えばトルエン、2−ブタノ
ン又はテトラヒドロフラン中に溶解及び分散させること
によって調製することができる。
【0123】画像を改良する「トナー」又はその誘導体
の使用が非常に望ましいが、成分にとって本質的ではな
い。トナーはエマルジョン層の約0.01〜10重量
%、好ましくは約0.1〜10重量%の量存在すること
ができる。トナーは米国特許第3,080,254号;
3,847,614号及び4,123,282号に示さ
れているように光熱写真の分野で公知の材料である。
【0124】トナーの例としては:フタルイミド及びN
−ヒドロキシフタルイミド;環状イミド類、例えばスク
シンイミド、ピラゾリン−5−オン類、キナゾリノン、
1−フェニルウラゾール、3−フェニル−2−ピラゾリ
ン−5−オン及び2,4−チアゾリジンジオン;ナフタ
ルイミド類、例えばN−ヒドロキシ−1,8−ナフタル
イミド;コバルト錯体、例えばコバルトヘキサミントリ
フルオロアセテート;メルカプタン類、例えば、3−メ
ルカプト−1,2,4−トリアゾール、2,4−ジメル
カプト−ピリミジン、3−メルカプト−4,5−ジフェ
ニル−1,2,4−トリアゾール、及び2,5−ジメル
カプト−1,3,4−チアジアゾール;N−(アミノメ
チル)アリールジカロボキシイミド類、例えば(N,N
−ジメチルアミノメチル)−フタルイミド、及びN−
(ジメチルアミノメチル)ナフタレン−2,3−ジカル
ボキシイミド;ブロックピラゾール類、イソチウロニウ
ム誘導体、及びある種の光漂白剤の組み合わせ、例えば
N,N−ヘキサメチレン−ビス(1−カロバモイル−
3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−(3,6−ジ
アゾオクタン)ビス(イソチウロニウム)トリフルオロ
アセテート、及び2−(トリブロモメチルスルホニルベ
ンゾチアゾール)の組み合わせ;メロシアニン染料、例
えば3−エチル−5−[(3−エチル−2−ベンゾチア
ゾリニリデン)−1−メチル−エチリデン]−2−チオ
−2,4−o−アゾリジンジオン;フタラジノン、フタ
ラジノン誘導体、又は金属塩又はこれらの誘導体の、例
えば4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフ
タラジノン、5,7−ジメトキシフタラジノン、及び
2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン;フタラ
ジン+1以上のフタル酸誘導体の組み合わせ、例えばフ
タル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸、及
びテトラクロロフタル酸無水物、キナゾリンジオン類、
ベンゾキサジン又はナフトキサジン誘導体;トーン改良
剤としてだけでなく未精製ハロゲン化銀形成用のハロゲ
ン化物イオン源として機能するロジウム錯体、例えばア
ンモニウムヘキサクロロロデート(III)、臭化ロジ
ウム、硝酸ロジウム及びカリウムヘキサクロロロデート
(III);無機過酸化物及び過硫酸物、例えばアンモ
ニウムパーオキシドスルフェート及び過酸化水素;ベン
ゾキサジン−2,4−ジオン類、例えば1,3−ベンゾ
キサジン−2,4−ジオン、8−メチル−1,3−ベン
ゾキサジン−2,4−ジオン及び6−ニトロ−1,3−
ベンゾキサジン−2,4−ジオン;ピリミジン類及びア
シム−トリアジン類、例えば2,4−ジヒドロキシピリ
ミジン、2−ヒドロキシ−4−アミノピリミジン、及び
アザウラシル;及びテトラアザペンタレン(tetra
zapentalene)誘導体、例えば3,6−ジメ
ルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3
a,5,6a−テトラアザペンタレン及び1,4−ジ−
(o−クロロフェニル)−3,6−ジメルカプト−1
H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン
がある。
【0125】本発明に使用する光熱写真成分を更に、更
なるかぶりの生成に対して保護することができ、保存中
の感応性の損失に対して安定化させることができる。発
明の実施にとって必要ではないが、水銀(II)塩をエ
マルジョン層にかぶり防止剤として添加することが有効
であってもよい。この目的に対して好ましい水銀(I
I)塩は酢酸水銀及び臭化水銀である。
【0126】単独で又は組み合わせて使用することがで
きる他の好適なかぶり防止剤及び安定化剤としては、米
国特許第2,131,038号及び米国特許第2,69
4,716号に記載されているチアゾリウム塩;米国特
許第2,886,437号;に記載されているアザイン
デン類;2,444,605号に記載されているトリア
ザインドリジン類;米国特許第2,728,663号に
記載されている水銀塩;米国特許第3,287,135
号に記載されているウラゾール類;米国特許第3,23
5,652号に記載されているスルホカテコール類;英
国特許第623,448号に記載されているオキシム
類;米国特許第2,839,405号に記載されている
多価金属塩;米国特許第3,220,839号に記載さ
れているチウロニウム塩;及び米国特許第2,566,
263号及び2,597,915号に記載されているパ
ラジウム、白金及び金の塩がある。
【0127】発明の光熱写真及び感熱写真成分は可塑剤
及び潤滑剤、例えば、ポリアルコール類及び米国特許第
2,960,404号に記載されているタイプのジオー
ル類;脂肪酸又はエステル類、例えば米国特許第2,5
88,765号及び3,121,060号に記載されて
いる物;及びシリコン樹脂、例えば英国特許第955,
061号に記載されているものを含むことができる。
【0128】ここに記載するエマルジョン層を含有する
光熱写真及び感熱写真成分はつや消し剤、例えば澱粉、
二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、及び米国特許第2,
992,101号及び2,701,245号に記載され
ているタイプのビーズを含有するポリマー状ビーズを含
有してもよい。
【0129】本発明によるエマルジョンを帯電防止又は
導電性層を含有する光熱写真及び感熱写真成分に使用し
てもよく、このような層は溶解性塩、例えば塩化物、硝
酸塩等、蒸着金属層、イオン性ポリマー、例えば米国特
許第2,861,056号及び3,206,312号に
記載されているもの又は不溶性無機塩、例えば米国特許
第3,428,451号に記載されているものを含有す
る。
【0130】(光熱写真及び感熱写真構造)本発明の光
熱写真及び感熱写真成分は支持体上の1又は複数の層か
ら構成されていてもよい。単一層構造はハロゲン化銀
(使用するとき)、非感光性還元性銀源材料、非感光性
還元性銀源用還元剤システム、バインダーだけでなく、
任意の材料、例えばトナー、アキュータンス染料、被覆
助剤、及び他の補助剤を含有するべきである。
【0131】すべての構成成分を含有する単一エマルジ
ョン層被膜と保護表面コートを含有する2層構造を想定
することが可能であるが、2層構造はあるエマルジョン
層(通常支持体に隣接する層)中にハロゲン化銀(使用
するとき)、非感光性還元性銀源を、第2の層又は両層
中にいくつかの他の構成成分を含有するべきである。
【0132】好ましくはポリマー状材料を含有するバリ
ヤー層が本発明の光熱写真成分中に存在してもよい。バ
リヤー層の材料用のポリマーは天然及び合成ポリマー、
例えばゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸、スルホネート化ポリスチレン等から選択することが
できる。ポリマーは任意にバリヤー助剤、例えばシリカ
と混合することができる。
【0133】本発明に使用する光熱写真及び感熱写真成
分をワイヤー巻き付けロッド被覆形成、浸漬被覆形成、
エアーナイフ被覆形成、カーテン被覆形成、又は米国特
許第2,681,294号に記載されているタイプのホ
ッパーを用いた押し出し被覆形成を含む種々の被覆形成
操作によって被覆形成することができる。必要であれ
ば、2以上の層を米国特許第2,761,791号及び
英国特許第837,095号に記載されている操作によ
って同時に被覆形成することができる。エマルジョン層
の典型的な湿潤厚さは約10〜150マイクロメートル
(μm)の範囲であり、層を約20℃〜100℃の温度
で強制的エアー内で乾燥することができる。層の厚さ
は、染料の色に補色のカラーフィルターを用いたマクベ
ス・カラー・デンシトメーター・モデル(MacBet
h Color Densitometer Mode
l)TD 504で測定して、0.2以上、より好まし
くは0.5〜4.5の範囲の最大画像濃度を提供するよ
うに選択する。
【0134】本発明によれば光熱写真成分はアキュータ
ンス染料及びハレーション防止染料を含有することがで
きる。染料を感光感熱写エマルジョン層中に公知の技術
によりアキュータンス染料として導入してもよい。この
染料はまた、ハレーション防止層中に公知の技術により
ハレーション防止背面層、背面防止下層として又はオー
バーコートとして導入してもよい。本発明の光熱写真成
分はエマルジョン及び表面コート層が被覆形成された側
と反対側の支持体上にハレーション防止被膜を有するの
が好ましい。本発明に有用なハレーション防止及びアキ
ュータンス染料は米国特許第5,135,842号、
5,226,452号及び5,314,795号に記載
されている。
【0135】現像条件は使用する構造に依存して変化す
るが、典型的には潜像露光した材料を好適な高温で加熱
することを包含するであろう。光熱写真成分に使用する
場合には、感熱成分の露光後に得られた潜像は、材料を
適当な高温、例えば約80℃〜250℃、好ましくは約
100℃〜200℃で、充分な時間、一般には約1秒〜
約2分間加熱することによって現像することができる。
加熱は典型的な加熱手段、例えばホットプレート、アイ
ロン、加熱ローラー、カーボン又はチタンホワイト等を
用いた熱発生剤によって行ってもよい。
【0136】要すれば、画像形成成分を潜像の安定性を
高め、改良するのに十分であるが可視画像を生成するに
は不十分な温度及び時間での第1の加熱工程にさらし、
その後可視画像を形成するのに十分な温度及び時間での
第2の加熱工程にさらしてもよい。このような方法及び
その効果は米国特許第5,279,928号に記載され
ている。
【0137】感熱写真成分に使用する場合には、画像は
単に熱スタイル又はプリントヘッドを用いて前述の温度
で加熱することによって、又は熱吸収材料と全体的に接
触させて加熱することによって現像してもよい。
【0138】本発明の感熱成分はまた、染料を含有しレ
ーザー放射線露光により直接現像を促進してもよい。好
ましくは染料は赤外線吸収染料でありレーザーは赤外線
を放出するダイオードレーザーである。放射線露光時、
染料によって吸収された放射線を感熱写真成分を現像す
るための熱に変換する。
【0139】本発明の光熱写真及び感熱写真成分はま
た、導電性下層を含有して静電気効果を減少させ処理装
置を通す輸送性を改良してもよい。このような層は米国
特許第5,310,640号に記載されている。
【0140】(支持体)本発明に使用する光熱写真及び
感熱写真エマルジョンは幅広い種類の支持体上に被覆形
成することができる。支持体又は基材は画像形成の要求
に依存して幅広い範囲の材料から選択することができ
る。支持体は透明、または少なくとも半透明であればよ
い。典型的な支持体としてはポリエステルフィルム、下
塗り(subbed)ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチ
レンテレフタレート又はポリエチレンナフタレート)、
セルロースアセテートフィルム、セルロースエステルフ
ィルム、ポリビニルアセタールフィルム、ポリオレフィ
ンフィルム(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン
又はその混合物)、ポリカーボネートフィルム、及び関
連する又は樹脂状材料だけでなく、ガラス、紙等があ
る。典型的には、可撓性支持体、特に部分的にアセチレ
ート化された又は特にポリマー状補助又はプライミング
剤で被覆されたポリマーフィルム支持体を使用する。支
持体用の好ましいポリマー状材料としては良好な熱安定
性を有するポリマー、例えばポリエステル類がある。特
に好ましいポリエステルはポリエチレンテレフタレート
及びポリエチレンナフタレートである。
【0141】また、背面耐熱層を有する支持体を米国特
許第4,374,921号に示されているような光熱写
真画像形成システムに使用することができる。
【0142】(画像受容層)酸化して染料を形成又は解
離することができる化合物を含有する光熱写真及び感熱
写真システムの反応物及び反応生成物が画像形成後に接
触して残る場合には、種々の問題が生じ得る。例えば、
エマルジョンの露光領域上の還元した金属の銀画像によ
る染料汚染のために、熱現像がしばしば不鮮明でくもっ
たカラー画像を形成する。更に、得られた印刷は非画像
背景領域中に色を現像する傾向にある。これはしばしば
「ロイコ染料背景」として示される。この「背景ステイ
ン」は染料形成又は染料解離化合物と還元剤との間のゆ
っくりとした後処理反応によって生じる。従って、画像
形成時に形成された染料を受容体、又は画像受容層に転
写することが望ましい。
【0143】従って、光熱写真又は感熱写真成分は更に
画像受容層を含有してもよい。酸化して染料を形成する
又は解離することができる化合物、例えばロイコ染料を
用いた光熱写真成分から誘導される画像は、典型的に画
像受容層へと転写される。
【0144】使用するならば、エマルジョン層の露光領
域の熱現像時に発生する染料は現像条件下画像受容又は
染料受容層内へと移動してそこに止まる。染料受容層を
使用する染料と類似のポリマー状材料から構成してもよ
い。当然、これは染料のイオン的又は本質的特性に依存
して変化する。
【0145】画像受容層はいかなる可撓性又は剛直で透
明な熱可塑性ポリマーから作られた層でもありうる。画
像受容層は好ましくは少なくとも0.1μm、より好ま
しくは約1〜10μmの厚さと、約20℃〜約200℃
のガラス転移温度(Tg)を有する。本発明では、ポリ
マーが染料を吸収し定着することができればいかなる熱
可塑性ポリマー又はポリマーの組み合わせをも使用する
ことができる。ポリマーが染料媒染剤として機能するの
で、追加の定着剤は必要でない。画像受容層を調製する
のに使用することができる熱可塑性ポリマーとしてはポ
リエステル類、例えばポリエチレンテレフタレート類;
ポリオレフィン類、例えばポリエチレン;セルロース
類、例えばセルロースアセテート、セルロースブチレー
ト、セルロースプロピオネート;ポリスチレン;ポリ塩
化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリビニルアセテー
ト;塩化ビニルとビニルアセテートのコポリマー;塩化
ビニリデンとアクリロニトリルのコポリマー;スチレン
とアクリロニトリルのコポリマー;等がある。
【0146】染料画像の光強度及び画像受容層中の染料
画像の実際の色は、染料媒染剤として、及び染料を吸収
及び定着することができるものとして機能する画像受容
層のポリマーの特性に大きく依存する。0.3〜3.5
(好ましくは1.5〜3.5)の範囲の反射光強度、又
は0.2〜2.5(好ましくは1.0〜2.5)の範囲
の透過光強度を有する染料画像が望ましい。
【0147】画像受容層は少なくとも1つの熱可塑性ポ
リマーを有機溶剤(例えば2−ブタノン、アセトン、テ
トラヒドロフラン)に溶解し、得られた溶液を支持体ベ
ース又は基材上に種々のこの分野で公知の被覆形成手
段、例えばカーテン被覆形成、押し出し被覆形成、浸漬
被覆形成、エアーナイフ被覆形成、ホッパー被覆形成及
び被膜溶液を用いた他の被覆形成手段により塗布するこ
とによって形成することができる。溶液を被覆形成した
後、画像受容層を乾燥(例えば、オーブン中で)し溶剤
を除去する。画像受容層は光熱写真成分に剥離可能に接
着していてもよい。剥離可能な画像受容層は米国特許第
4,594,307号に記載されている。
【0148】エマルジョン層を調製するのに使用するバ
インダー及び溶剤の選択は画像受容層の感光性成分から
の剥離可能性に顕著に影響する。好ましくは、画像受容
層用バインダーはエマルジョン層を被覆形成するのに使
用する溶剤に非混和性でエマルジョン層用に使用するバ
インダーと適合性である。好ましいバインダー及び溶剤
の選択はエマルジョン層と画像受容層との間に弱い接着
を生じ、エマルジョン層の良好な剥離可能性を促進する
こととなる。
【0149】光熱写真成分はまた、被膜添加剤を含有し
てエマルジョン層の剥離可能性を改良することができ
る。例えば、エチルアセテートに溶解するフルオロ脂肪
族ポリエステルをエマルジョン層の約0.02〜0.5
重量%、好ましくは約0.1〜0.3重量%の量で添加
することができる。このようなフルオロ脂肪族ポリエス
テルの代表的な例は「フルオラド(Fluorad)TM
FC 431」(MN,セント・ポール,3M社から入
手することができるフルオリネート化界面活性剤)であ
る。場合によっては、被膜添加剤を画像受容層に同量の
範囲で添加して剥離可能性を向上させることができる。
溶剤は剥離工程では使用する必要ない。剥離可能な層は
好ましくは1〜50g/cmの層割れ抵抗(delam
inating resistance)とその層割れ
抵抗以上、好ましくはその少なくとも2倍以上の破断時
の引っ張り強度を有する。
【0150】好ましくは、画像受容層は、潜像露光され
たエマルジョン層が熱現像、例えば加熱シュー−アンド
−ローラータイプ(shoe−and−roller−
type)の熱プロセッサーにさらした後に形成する染
料の転写を促進するために、エマルジョン層に隣接す
る。
【0151】黄色染料形成又は染料解離化合物を含有す
る青感応性エマルジョンを有する光熱写真多層構造をマ
ゼンタ染料形成又は染料解離化合物を含有する緑感応性
エマルジョンでオーバーコートすることができる。一方
これらの層をシアン染料形成又は染料解離化合物を含有
する赤感応性エマルジョン層でオーバーコートすること
ができる。画像形成及び加熱して潜像状態中に黄色、マ
ゼンタ、及びシアン染料を形成又は解離する。このよう
に形成又は解離された染料は画像受容層へと移動しても
よい。画像受容層は永久的に構造の一部であってもよ
く、除去可能、「すなわち剥離可能に接着」し、次いで
構造から剥離してもよい。色形成層は米国特許第4,4
60,681号に記載されているように互い異なった感
光性層間に官能性又は非官能性バリヤー層を使用するこ
とによって分離して保持されることができる。例えば米
国特許第4,619,892号に示されているような違
った色の対応もまた感応性と染料形成又は解離との間の
青−黄色、緑−マゼンタ、又は赤−シアンの関係よりも
むしろ使用することができる。違った色の対応は特に画
像形成がより長い波長の光源、特に赤又は近赤外光源を
使用して行われたときに有用であり、レーザー及びレー
ザーダイオードによるデジタルアドレスを可能にする。
【0152】必要であれば、エマルジョン層中に形成又
は解離される染料を、分離して被覆形成された画像受容
シート上に、露光エマルジョン層を画像受容シートと密
接に対面させて配置し得られたコンポジット構造を加熱
することによって転写することができる。層が約0.5
〜300秒間約80〜220℃の温度で均一に接触した
場合に、良好な結果がこの第2の実施態様で達成するこ
とができる。
【0153】別の実施態様では、多色画像は単一の画像
受容シートを2以上の潜像露光された光熱写真成分(各
成分は異なった色の染料を形成又は解離する)と連続的
に見当合わせして重ね、前述したように加熱してこのよ
うに形成又は解離した染料を転写することによって調製
することができる。この方法は特に形成又は解離する染
料が色再現用に国際的に認められた標準(標準ウェブオ
フセット印刷色又はSWOP色)に適合した色味を有す
る場合にカラープルーフの製造に特に好適である。この
性質を有する染料は米国特許第5,023,229号に
開示されている。この実施態様では光熱写真成分は好ま
しくは形成又は解離する染料の色にかかわらず同じ波長
範囲にすべて増感する。例えば、成分は紫外線に常套の
印刷フレーム上で正面の接触露光で増感することがで
き、又はより長い波長光源、特に赤又は近赤外に増感す
ることができ、レーザー及びレーザーダイオードによる
デジタルアドレスを可能にする。前述のように、画像形
成がより長い波長、特に赤又は近赤外光源を使用して行
われる場合には、異なる色の対応が再度特に有用であ
り、レーザー及びレーザーダイオードによるデジタルア
ドレスを可能にする。
【0154】(フォトマスクとしての使用)前述のよう
に、画像形成されない領域における350〜450nm
の範囲の光熱写真成分の低吸収能力は、その後の紫外線
又は短波長可視光線感応性の画像形成可能な媒体の露光
処理において本発明の光熱写真及び感熱写真成分の使用
を容易にする。例えば、コヒーレント放射線で光熱写真
又は感熱写真成分を画像形成し次いで現像することは可
視画像を与える。現像した光熱写真又は感熱写真成分は
可視画像が存在する領域で紫外線又は短波長可視光線を
吸収し、可視画像が存在しない領域で紫外線又は短波長
可視光線を透過する。現像した成分は次にマスクとして
使用し紫外線又は短波長可視光線エネルギー源と紫外線
又は短波長可視光線感光性画像形成可能な媒体、例えば
フォトポリマー、ジアゾ材料又はフォトレジストとの間
に配置してもよい。この処理は特に画像形成可能な媒体
が印刷プレートを有する場合に有用で、光熱写真又は感
熱写真成分が画像セッティングフィルムとして機能す
る。
【0155】請求の範囲に定義されるように本発明の精
神又は範囲から逸脱することなく、適当な改良及び変更
が前述の開示から可能である。本発明の目的及び効果を
以下の実施例によりここで例示するが、これらの実施例
で示す特定の材料及びその量は他の条件及び細部ととも
に本発明を不当に限定するものと解されるべきでない。
【0156】
【実施例】以下の実施例で使用するすべての材料は特に
示さない限り例えばアルドリッチ・ケミカル(Aldrich C
hemical)社(ウィスコンシン州、ミルウォーキー)のよ
うな標準的市販源から容易に入手できる。すべてのパー
セントは特に示さない限り重量による。以下の追加の用
語及び材料を用いた。アクリロイド(Acryloid)TMA-21は
ペンシルバニア州、フィラデルフィア、ローム・アンド
・ハース(Rohm and Haas)社から入手可能であるアクリ
ルコポリマーである。ブトバー(Butvar)TMB-79はミズー
リ州,セント・ルイスのモンサント(Monsanto)社から入
手可能なポリビニルブチラール樹脂である。CAB 171-15
Sはイーストマン・コダック社から入手可能なセルロー
スアセテートブチレート樹脂である。CBBAは2-(4-
クロロベンゾイル)安息香酸である。MEKはメチルエ
チルケトン(2-ブタノン)である。MeOHはメタノール
である。MMBIは5-メチル-2-メルカプトベンズイミ
ダゾールである。パーマナックス(Permanax)TMWSOは1,1
-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-ト
リメチルヘキサン[CASRN=7292-14-0]でありケベック
のセント−ジン・フォトケミカルズ社(St-Jean PhotoCh
emicals)から入手可能である。これは非感光性還元性銀
源用還元剤(即ち、ヒンダードフェノール現像剤)であ
る。これはまた、ノノックス(Nonox)として公知であ
る。PETはポリエチレンテレフタレートである。PH
Pはピリジニウムヒドロブロマイドパーブロマイドであ
る。PHZはフタラジンである。TCPAはテトラクロ
ロフタル酸である。染料−1は米国特許第5,393,654号
に記載されており以下に示す構造を有する。
【化4】 かぶり防止剤Aは2-(トリブロモメチルスルホニル)キノ
リンである。その調製は米国特許第5,380,644号に開示
されている。これは以下の構造を有する。
【化5】 Et−FOSEMAはN−エチルパーフルオロオクタン
スルホンアミドエチルメタクリレートの略であり式 C817SO2N(C25)CH2CH2OCOC(C
3)=CH2 を有する。これはミネソタ州、セント・ポールの3M社
から入手可能である。HEMAはヒドロキシエチルメタ
クリレートの略であり式 HOCH2CH2OC(CH3)=CH2 を有する。これはミネソタ州、セント・ポールの3M社
から入手可能である。AAはアクリル酸の略であり、式
HO2CCH=CH2を有する。
【0157】(界面活性剤の調製)以下は本発明の界面
活性剤の典型的な調製を表す。他の界面活性剤は適当に
材料を置換することによって同様の方法で調製した。
【0158】Et−FOSEMA/AAのコポリマー界
面活性剤はEt−FOSEMAの75重量%アセトン溶
液24g(実質18g、0.028モルのEt−FOSEMA)、
2.0g(0.028モル)のアクリル酸、1.0gのt-ブチルパー
オクトエート(ペンシルバニア州、フィラデルフィアの
ノース・アメリカ・アトケム(North America Atoche
m)、及び0.8gの3-メルカプト-1,2-プロパンジオールを
108gの2-ブタノン中に溶解することによって調製した。
重合溶液を2分間ディップチューブを通じて窒素でパー
ジしその後封止した。封止した容器を90℃で4〜5時間
振り混ぜた。容器をシェーカーから取り出し、その後室
温に冷却し、空気を入れた。
【0159】ポリマーの重量%を計量皿中に既知の重量
のポリマー溶液を置き、1時間100℃の強制エアーオー
ブン中に皿を置き残渣を再計量することによって同定し
た。
【0160】以下の表1は、Et−FOSEMAとアク
リル酸の異なった重量%を有する本発明の異なったポリ
マーを調製するのに使用した実質重量のEt−FOSE
MAとアクリル酸を示す。すべての反応は前述にした方
法と類似の方法で行った。
【0161】
【表1】 表1 試料 重量%モノマー Et-FOSEMA アクリル酸 1 90/10 18.0g 2.0g 2 70/30 14.0g 6.0g 3 50/50 10.0g 10.0g 4 35/65 7.0g 13.0g 5 20/80 4.0g 16.0g
【0162】(界面活性剤ポリマー試料3の大規模な調
製)上部に撹拌機、温度計、添加漏斗及び還流冷却器を
備えた5リットルフラスコを乾燥窒素で15分間パージし
た。混合物を反応を通してわずかに窒素加圧下に保持し
た。302gのEt−FOSEMA(75重量%アセトン溶
液、実質226.5g、0.354モルのEt−FOSEMA)、2
27g(3.15モル)のアクリル酸、及び23gのt-ブチルパーオ
クトエートを250gの2-ブタノンに入れたモノマー溶液を
調製し添加漏斗に入れた。2-ブタノン(2,000g)及び25g
の3-メルカプト-1,2-プロパンジオールをフラスコに添
加しフラスコを80℃に加熱した。添加漏斗に入れたモノ
マー溶液を一度にフラスコに添加した。添加漏斗を250g
の2-ブタノンで洗浄した。反応混合物を4時間80℃で加
熱した。空気をフラスコ内に入れ、反応混合物を室温に
冷却し保存用容器に注いだ。
【0163】(実施例1〜6)実施例1〜6は光熱写真
成分の調製及び使用に本発明のフッ素ケミカル界面活性
剤を使用して低減したモトルを有することを例示する。
ベヘン酸銀の事前形成した石鹸の分散体はベヘン酸銀、
ブトバーTMB-79ポリビニルブチラール、トルエン、2−
ブタノンを以下に示す割合で組み合わせることによって
作成した。成分 重量% ベヘン酸銀 20.8% ポリビニルブチラール 2.2% トルエン 1.0%2−ブタノン 76.0%
【0164】銀溶液は36.26gの2-ブタノンと、0.28gの
ピリジニウムヒドロブロマイドパーブロマイドを1.57g
のメタノール中に事前混合したものを、382.99gの事前
形成した銀石鹸分散体に添加することによって調製し
た。混合30分後2.83gの臭化カルシウムの15.0重量%メ
タノール溶液を添加し、15分間混合した。0.26gの2-メ
ルカプト-5-メチルベンズイミダゾール、2.92gの2-(4-
クロロベンゾイル)安息香酸、0.054gの染料1及び19.15
gのメタノールの溶液を次に添加した。15分間混合した
後、91.07gのブトバーTMB-79ポリビニルブチラールを添
加し混合を30分間続けた。樹脂が溶解した後、2.26gの
かぶり防止剤A(2-(トリブロモメチル)スルホニルキノ
リン)を26.02gの2-ブタノンに事前に混合したものを添
加し10分間混合した。ノノックスTM(21.76g)を添加し10
分間混合した。テトラクロロフタル酸の26.0%2-ブタノ
ン溶液を添加し10分間混合した。最後に2.16gのフタラ
ジンを7.64gの2-ブタノンに入れた溶液を添加し15分間
混合した。表面コート溶液は1.72gのフタル酸を41.44g
のメタノールに溶解することによって調製した。240.33
gの2-ブタノンを添加した後、0.46gのテトラクロロフタ
ル酸を添加し溶解するまで混合した。次に49.90gのCAB1
71-15Sセルロースアセテートブチレート樹脂を添加し1
時間混合した。樹脂が溶解した後、264.4gの2-ブタノン
及び1.92gのアクリロイドTMA21アクリル樹脂の溶液を添
加し15分間混合した。
【0165】2重ナイフコーターを用いて分散体を被覆
形成した。この装置はシリーズ内の2つのナイフコーテ
ィングブレードからなる。使用する支持体は7ミルのポ
リエチレンテレフタレートであった。ナイフを降ろし支
持体上の位置に固定した。ナイフの高さはスクリューノ
ブによって制御されたウェッジで調節し電気計器で測定
した。ナイフ#1は支持体の厚さプラス層#1の所望の
湿潤厚さに相当する間隔に上げた。ナイフ#2は支持体
の厚さプラス層#1の所望の湿潤厚さプラス層#2の所
望の湿潤厚さと等しい高さに上げた。第1のナイフ間隔
は支持体上3.8ミル(95.5μm)に設定し、第2のナイ
フ間隔は支持体上5.8ミル(147μm)に設定した。
【0166】銀分散体及び表面コート溶液のアリコート
を対応するナイフに面した支持体上に同時に注いだ。支
持体はナイフを通過しオーブン内に直ちに引き込まれ2
層被膜を形成した。被覆形成された光熱写真材料を次
に、支持体を「ブルーM(BlueM)」オーブンの内部を循
環するベルトにテーピングし80℃で約2.5分間保持する
ことによって乾燥した。
【0167】フィルムを次に反射白色光に低い強度で露
光し加熱ロールを用いて約225°Fで処理した。モトルに
ついて目視検査し0〜5の間の評価を与えた。レベル0
はいかなる界面活性剤をも使用せずに被覆形成したフィ
ルムに等しい深刻なモトルを有する。レベル5はモトル
を有さない被膜を表している。評価を以下の表2に示
す。
【0168】表面コートを次に7バッチに分けた。これ
らのそれぞれに、表2にあげた界面活性剤を界面活性剤
の量が総溶液の0.1重量%に等しくなるように添加し
た。結果を以下の表2に示すが、約90/10〜約20/80重量
%のフッ素化エチレン性不飽和モノマーと極性エチレン
性不飽和モノマーの比を有することが本発明のコポリマ
ーのモトルの減少に有効であることを示唆している。結
果は更に、好ましくは約70/30〜約35/65重量%のフッ素
化エチレン性不飽和モノマーと極性エチレン性不飽和モ
ノマーの比を有することが本発明のコポリマーのモトル
の減少に有効であることを示唆している。約35/65〜約5
0/50重量%のフッ素化エチレン性不飽和モノマーと極性
エチレン性不飽和モノマーの比がモトルの減少にとって
最適に近いことを表している。
【0169】実施例6は本発明の界面活性剤が米国特許
第5,380,644号の界面活性剤よりも良好にモトルを低減
させることを示唆している。前記特許の実施例2、25段
落、60行には、Et−FOSEMA/HEMAコポリマ
ーを形成するためのAA部分の除去はモトルを減少させ
ることができない界面活性剤になっていた。従って、E
t−FOSEMA/AAコポリマーを形成するためのH
EMAの除去がモトル減少に効果的であることは驚きで
ある。
【0170】
【表2】 使用した界面活性剤 実施例 Et−FOSEMA/AA重量% モトル評価 1 90/10 1.5* 2 70/30 1.5 3 50/50 5 4 35/65 4 5 20/80 1 6 70/30/10** 2 *2試料の平均 **米国特許第5,380,644号に開示されている Et−FOSEMA/HEMA/AAのターポリマー 請求の範囲に定義するような本発明の精神又は範囲から
逸脱することなく適当な改良及び変更が前述の記載より
可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パトリシア・マリー・サブ アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター(番 地の表示なし)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)感光性ハロゲン化銀; (b)非感光性還元性銀源; (c)非感光性還元性銀源用還元剤; (d)バインダー;及び (e)反応性モノマーから誘導されたポリマー鎖内の本
    質的に2つの異なった基からなるフッ素化ポリマーであ
    って、該モノマーが本質的に; (i)少なくとも1つのフッ素化エチレン性不飽和モノ
    マー;及び (ii)少なくとも1つの極性エチレン性不飽和モノマ
    ーからなる;フッ素化ポリマーを含有する光熱写真組成
    物で被覆された基材を有する光熱写真成分。
  2. 【請求項2】 (a)非感光性還元性銀源; (b)非感光性還元性銀源用還元剤; (c)バインダー;及び (d)反応性モノマーから誘導されたポリマー鎖内の本
    質的に少なくとも2つの異なった基からなるフッ素化ポ
    リマーであって、該モノマーが本質的に; (i)少なくとも1つのフッ素化エチレン性不飽和モノ
    マー;及び (ii)少なくとも1つの極性エチレン性不飽和モノマ
    ーからなるフッ素化ポリマーを含有する感熱写真組成物
    で被覆された基材を有する感熱写真成分。
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