JPH0958834A - 食肉搬送用ベルト - Google Patents
食肉搬送用ベルトInfo
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- JPH0958834A JPH0958834A JP24555095A JP24555095A JPH0958834A JP H0958834 A JPH0958834 A JP H0958834A JP 24555095 A JP24555095 A JP 24555095A JP 24555095 A JP24555095 A JP 24555095A JP H0958834 A JPH0958834 A JP H0958834A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 食肉搬送用ベルトの構成材料に耐光安定剤を
添加し、防かび抗菌剤を添加した樹脂にてコーティング
することによって、紫外線による変色、老化を遅延し、
又、かびを発生させず、細菌の発育を防ぐことを狙った
食肉搬送用ベルトを提供することにある。 【解決手段】 構成材料2が耐光安定剤を添加した樹脂
からなる食品搬送用ベルト1において、防かび抗菌剤を
添加させた樹脂4にてベルト1をコーティングする。
添加し、防かび抗菌剤を添加した樹脂にてコーティング
することによって、紫外線による変色、老化を遅延し、
又、かびを発生させず、細菌の発育を防ぐことを狙った
食肉搬送用ベルトを提供することにある。 【解決手段】 構成材料2が耐光安定剤を添加した樹脂
からなる食品搬送用ベルト1において、防かび抗菌剤を
添加させた樹脂4にてベルト1をコーティングする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食肉搬送用ベルトに
係わり、詳しくは耐光性及び防かび抗菌性を有する食肉
搬送用ベルトに関する。
係わり、詳しくは耐光性及び防かび抗菌性を有する食肉
搬送用ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食肉搬送用ベルトとしては、樹脂
からなる食肉搬送用ベルトが広く使われている。一般に
耐光安定剤及び防かび抗菌性の薬剤が無添加の樹脂を使
用するか、又は平ベルトにおいて、接着層に防かび抗菌
性の薬剤を添加する手段(例えば、特開平7−1494
15号公報に開示)、若しくは防かび抗菌性の薬剤を練
り込んだ樹脂を使用する手段が知られている。
からなる食肉搬送用ベルトが広く使われている。一般に
耐光安定剤及び防かび抗菌性の薬剤が無添加の樹脂を使
用するか、又は平ベルトにおいて、接着層に防かび抗菌
性の薬剤を添加する手段(例えば、特開平7−1494
15号公報に開示)、若しくは防かび抗菌性の薬剤を練
り込んだ樹脂を使用する手段が知られている。
【0003】今日の食肉搬送用ベルトとしては、樹脂と
して、耐光安定剤及び防かび抗菌性の薬剤が無添加のポ
リウレタン弾性体を衛生的であるという理由で使用する
か、又は平ベルトにおいて、接着層に防かび抗菌性の薬
剤を添加し、薬剤が各樹脂層に移行することによりベル
ト表面に達し、ベルト表面及び樹脂層間に殺菌効果を付
与させて使用するか、若しくは、防かび抗菌性の薬剤を
練り込んだ樹脂を使用し、ベルト表面に殺菌効果を付与
させて使用していた。
して、耐光安定剤及び防かび抗菌性の薬剤が無添加のポ
リウレタン弾性体を衛生的であるという理由で使用する
か、又は平ベルトにおいて、接着層に防かび抗菌性の薬
剤を添加し、薬剤が各樹脂層に移行することによりベル
ト表面に達し、ベルト表面及び樹脂層間に殺菌効果を付
与させて使用するか、若しくは、防かび抗菌性の薬剤を
練り込んだ樹脂を使用し、ベルト表面に殺菌効果を付与
させて使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、耐光安定剤及
び防かび抗菌性の薬剤が無添加のポリウレタン弾性体を
使用すると、紫外線によって変色や老化が促進され、
又、かび、細菌によって老化が促進されていた。そのた
め、食肉搬送用ベルトを屋内において長期間保管した場
合や使用中に、窓からの採光及び蛍光灯などの紫外線に
よって、変色や老化が促進され、又、かび、細菌によっ
て腐食が発生するという問題があった。また、平ベルト
において、接着層に防かび抗菌性の薬剤を添加し、ベル
ト表面に殺菌効果を付与して使用した場合、接着層中の
薬剤が表面層に移行する前に、かび発生、細菌による腐
食が問題となった。更に、防かび抗菌性の薬剤を練り込
んだ樹脂を使用した場合は、ベルト表面がベルトの使用
につれて摩耗するので効果の持続性が問題となり、更に
摩耗が進行した場合には部分的な効果の低下も問題とな
った。
び防かび抗菌性の薬剤が無添加のポリウレタン弾性体を
使用すると、紫外線によって変色や老化が促進され、
又、かび、細菌によって老化が促進されていた。そのた
め、食肉搬送用ベルトを屋内において長期間保管した場
合や使用中に、窓からの採光及び蛍光灯などの紫外線に
よって、変色や老化が促進され、又、かび、細菌によっ
て腐食が発生するという問題があった。また、平ベルト
において、接着層に防かび抗菌性の薬剤を添加し、ベル
ト表面に殺菌効果を付与して使用した場合、接着層中の
薬剤が表面層に移行する前に、かび発生、細菌による腐
食が問題となった。更に、防かび抗菌性の薬剤を練り込
んだ樹脂を使用した場合は、ベルト表面がベルトの使用
につれて摩耗するので効果の持続性が問題となり、更に
摩耗が進行した場合には部分的な効果の低下も問題とな
った。
【0005】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、細菌類の生育し易い食肉加工工場等で使用され
る食肉搬送用ベルトについて、紫外線による変色、老化
を遅延し得る作用及び、かび、細菌等の微生物類の生育
を有効に防止し得る殺菌作用を付与した食肉搬送用ベル
トを提供することを目的とするものである。
であり、細菌類の生育し易い食肉加工工場等で使用され
る食肉搬送用ベルトについて、紫外線による変色、老化
を遅延し得る作用及び、かび、細菌等の微生物類の生育
を有効に防止し得る殺菌作用を付与した食肉搬送用ベル
トを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は上記目的
を達成するため、構成材料が耐光安定剤を添加した樹脂
からなる食肉搬送用ベルトにおいて、防かび抗菌剤を添
加させた樹脂層を、ベルト表面に設けることを要旨とす
るものである。また、本発明は構成材料がポリウレタ
ン、ナイロン、そしてポリアセタールである食肉搬送用
ベルトや、構成材料中の耐光安定剤がベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系紫外線安定剤お
よびヒンダードフェノール系酸化防止剤をブレンドした
ものである食肉搬送用ベルトや、表面層となる樹脂がシ
リコーン及びテフロンである食肉搬送用ベルトも含む。
を達成するため、構成材料が耐光安定剤を添加した樹脂
からなる食肉搬送用ベルトにおいて、防かび抗菌剤を添
加させた樹脂層を、ベルト表面に設けることを要旨とす
るものである。また、本発明は構成材料がポリウレタ
ン、ナイロン、そしてポリアセタールである食肉搬送用
ベルトや、構成材料中の耐光安定剤がベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系紫外線安定剤お
よびヒンダードフェノール系酸化防止剤をブレンドした
ものである食肉搬送用ベルトや、表面層となる樹脂がシ
リコーン及びテフロンである食肉搬送用ベルトも含む。
【0007】また、本発明はポリウレタン弾性体に長手
方向に心線を埋設したベルトにおいて、ポリウレタン弾
性体にはベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤とヒンダ
ードアミン系の紫外線安定剤およびヒンダードフェノー
ル系の酸化防止剤をブレンドした耐光安定剤をポリウレ
タン100重量部に対して0.2〜4.0重量部添加し
熱硬化させた食肉搬送用ベルトにおいて、防かび抗菌剤
をシリコーン樹脂100重量部に対して0.1〜10.
0重量部添加したシリコーン樹脂が、ベルト表面全体を
50〜300μmの厚みで均一に被覆していることを特
徴とする食肉搬送用ベルトにある。
方向に心線を埋設したベルトにおいて、ポリウレタン弾
性体にはベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤とヒンダ
ードアミン系の紫外線安定剤およびヒンダードフェノー
ル系の酸化防止剤をブレンドした耐光安定剤をポリウレ
タン100重量部に対して0.2〜4.0重量部添加し
熱硬化させた食肉搬送用ベルトにおいて、防かび抗菌剤
をシリコーン樹脂100重量部に対して0.1〜10.
0重量部添加したシリコーン樹脂が、ベルト表面全体を
50〜300μmの厚みで均一に被覆していることを特
徴とする食肉搬送用ベルトにある。
【0008】
【作用】本発明では、構成材料が耐光安定剤を添加した
樹脂からなる食肉搬送用ベルトを防かび抗菌剤(かび、
細菌等の微生物類の育成を有効に防止する薬剤)を添加
させた樹脂にてコーティングすることによって、ベルト
表面に殺菌効果を付与させることができるものである。
特に、コーティング層として、シリコーン及びテフロン
樹脂を用いることにより、ベルト表面の耐摩耗性が良く
なり、防かび抗菌剤の効果が長期間持続する。また、構
成材料に、耐光安定剤を添加することにより、紫外線に
よる変色、老化を遅延できる。
樹脂からなる食肉搬送用ベルトを防かび抗菌剤(かび、
細菌等の微生物類の育成を有効に防止する薬剤)を添加
させた樹脂にてコーティングすることによって、ベルト
表面に殺菌効果を付与させることができるものである。
特に、コーティング層として、シリコーン及びテフロン
樹脂を用いることにより、ベルト表面の耐摩耗性が良く
なり、防かび抗菌剤の効果が長期間持続する。また、構
成材料に、耐光安定剤を添加することにより、紫外線に
よる変色、老化を遅延できる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の食肉搬送用ベル
トを示している。構成材料2が耐光安定剤を添加した樹
脂からなる食肉搬送用ベルト1において、防かび抗菌剤
を添加させた樹脂4にてベルト1をコーティングする。
トを示している。構成材料2が耐光安定剤を添加した樹
脂からなる食肉搬送用ベルト1において、防かび抗菌剤
を添加させた樹脂4にてベルト1をコーティングする。
【0010】ここで使用する構成材料2は、ポリウレタ
ン、ナイロン、ポリアセタール等の樹脂である。また、
構成材料2中には、耐光安定剤を添加している為、紫外
線に対して安定で、その為に食肉搬送用ベルトは、長期
間保管した場合や使用中に窓からの採光及び蛍光灯の紫
外線を受けた場合も耐光安定剤を無添加の場合に比べ1
2倍以上遅延できる。上記耐光安定剤はベンゾトリアゾ
ール系の紫外線吸収剤とヒンダードアミン系紫外線安定
剤およびヒンダードフェノール系酸化防止剤をブレンド
したものである。ここで、3つの成分を合わせた耐光安
定剤は、樹脂100重量部に対して、0.2〜4.0重
量部添加する。耐光安定剤の添加量が0.2重量部未満
になると紫外線による変色、老化に対する効果がなくな
り、一方4.0重量部を越すと、樹脂の物性が低下す
る。
ン、ナイロン、ポリアセタール等の樹脂である。また、
構成材料2中には、耐光安定剤を添加している為、紫外
線に対して安定で、その為に食肉搬送用ベルトは、長期
間保管した場合や使用中に窓からの採光及び蛍光灯の紫
外線を受けた場合も耐光安定剤を無添加の場合に比べ1
2倍以上遅延できる。上記耐光安定剤はベンゾトリアゾ
ール系の紫外線吸収剤とヒンダードアミン系紫外線安定
剤およびヒンダードフェノール系酸化防止剤をブレンド
したものである。ここで、3つの成分を合わせた耐光安
定剤は、樹脂100重量部に対して、0.2〜4.0重
量部添加する。耐光安定剤の添加量が0.2重量部未満
になると紫外線による変色、老化に対する効果がなくな
り、一方4.0重量部を越すと、樹脂の物性が低下す
る。
【0011】上記耐光安定剤の三つの成分は、ベンゾト
リアゾール系の紫外線吸収剤としては例えばメチル−3
−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネー
トとポリエチレングリコールとの縮合物が挙げられる。
またヒンダードアミン系の紫外線安定剤としては例えば
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバケートが挙げられる。更にヒンダードフェノ
ール系の酸化防止剤としては例えばトリエチレングリコ
ール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が挙げられる。
リアゾール系の紫外線吸収剤としては例えばメチル−3
−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネー
トとポリエチレングリコールとの縮合物が挙げられる。
またヒンダードアミン系の紫外線安定剤としては例えば
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバケートが挙げられる。更にヒンダードフェノ
ール系の酸化防止剤としては例えばトリエチレングリコ
ール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が挙げられる。
【0012】ここで、コーティングを行う樹脂4は、シ
リコーン又はテフロンが用いられる。
リコーン又はテフロンが用いられる。
【0013】コーティングを行う樹脂4中に添加する防
かび抗菌剤は、樹脂100重量部に対して、0.1〜1
0.0重量部添加する。防かび抗菌剤の添加量が0.1
重量部未満になると、かび、細菌等の微生物類に対する
殺菌効果が低くなる。一方添加量が10.0重量部を越
えるとベルト表面への薬剤の移行が多量化傾向となり、
コーティングを行う樹脂の硬度、モジュラスの低下が大
きくなり、又、食肉へ過剰量の付着が懸念される。
かび抗菌剤は、樹脂100重量部に対して、0.1〜1
0.0重量部添加する。防かび抗菌剤の添加量が0.1
重量部未満になると、かび、細菌等の微生物類に対する
殺菌効果が低くなる。一方添加量が10.0重量部を越
えるとベルト表面への薬剤の移行が多量化傾向となり、
コーティングを行う樹脂の硬度、モジュラスの低下が大
きくなり、又、食肉へ過剰量の付着が懸念される。
【0014】樹脂のコーティングは、スプレディング又
は、ディッピングにより、ベルト全表面を50〜300
μmの厚みで被覆する。コーティング厚が50μm未満
になると、コーティング層がベルトより剥離を起こし、
一方コーティング厚が300μmを越えると、ベルト歯
底面から心線中心までの距離(PLD値)が大きくな
り、ベルト歯とプーリ溝部との係合にて、かみ合いが悪
くなり、ベルトの早期摩耗、欠けから、歯欠け等の不具
合が生じやすくなる。
は、ディッピングにより、ベルト全表面を50〜300
μmの厚みで被覆する。コーティング厚が50μm未満
になると、コーティング層がベルトより剥離を起こし、
一方コーティング厚が300μmを越えると、ベルト歯
底面から心線中心までの距離(PLD値)が大きくな
り、ベルト歯とプーリ溝部との係合にて、かみ合いが悪
くなり、ベルトの早期摩耗、欠けから、歯欠け等の不具
合が生じやすくなる。
【0015】
【実施例】以下、更に本発明の実施例を説明する。ベル
トの構成材料となる樹脂には、ポリウレタン弾性体(熱
硬化型エーテル系ウレタン)を使用した。又、ポリウレ
タン弾性体に長手方向にポリエステル繊維からなる心線
を埋設した。ポリウレタン弾性体には、ポリウレタン1
00重量部に耐光安定剤を1重量部添加した。耐光安定
剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と、ヒ
ンダードアミン系紫外線安定剤及びヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤をブレンド比2:2:1でブレンドした
ものを使用した。ベルトとしては、歯形として、T10
タイプ、歯数97歯、ベルト幅350mmの歯付ベルト
を製造した。次に、希釈シリコーン(シリコーン樹脂:
トルエン=25:75)100重量部に、防かび抗菌剤
として、有機窒素硫黄ハロゲン系化合物および有機窒素
硫黄系化合物の混合物である、ビオサイド1134を1
重量部添加し、十分攪拌した中に、上記ベルトを浸漬さ
せ、厚み200μmでコーティングを行った。また、比
較例1として、耐光安定剤を添加していないポリウレタ
ン弾性体(熱硬化型エーテル系ウレタン)に長手方向に
ポリエステル繊維からなる心線を埋設し、実施例と同じ
サイズのベルトを製造した。防かび抗菌剤を添加したシ
リコーン樹脂でのコーティングは行わなかった。次に、
比較例2として、比較例1のベルトを防かび抗菌剤を添
加していない希釈シリコーン(シリコーン樹脂:トルエ
ン=25:75)に浸漬させ、厚み200μmでコーテ
ィングを行った。
トの構成材料となる樹脂には、ポリウレタン弾性体(熱
硬化型エーテル系ウレタン)を使用した。又、ポリウレ
タン弾性体に長手方向にポリエステル繊維からなる心線
を埋設した。ポリウレタン弾性体には、ポリウレタン1
00重量部に耐光安定剤を1重量部添加した。耐光安定
剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と、ヒ
ンダードアミン系紫外線安定剤及びヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤をブレンド比2:2:1でブレンドした
ものを使用した。ベルトとしては、歯形として、T10
タイプ、歯数97歯、ベルト幅350mmの歯付ベルト
を製造した。次に、希釈シリコーン(シリコーン樹脂:
トルエン=25:75)100重量部に、防かび抗菌剤
として、有機窒素硫黄ハロゲン系化合物および有機窒素
硫黄系化合物の混合物である、ビオサイド1134を1
重量部添加し、十分攪拌した中に、上記ベルトを浸漬さ
せ、厚み200μmでコーティングを行った。また、比
較例1として、耐光安定剤を添加していないポリウレタ
ン弾性体(熱硬化型エーテル系ウレタン)に長手方向に
ポリエステル繊維からなる心線を埋設し、実施例と同じ
サイズのベルトを製造した。防かび抗菌剤を添加したシ
リコーン樹脂でのコーティングは行わなかった。次に、
比較例2として、比較例1のベルトを防かび抗菌剤を添
加していない希釈シリコーン(シリコーン樹脂:トルエ
ン=25:75)に浸漬させ、厚み200μmでコーテ
ィングを行った。
【0016】次に加速変色テスト(サンシャインテス
ト)を行った。加速変色テスト(サンシャインテスト)
はサンシャインカーボンウェザーメーターを使用し、温
度条件は63±3°Cとした。変色判定方法は、ハンタ
ー色差式を使用し、測定値は、L,a,b,ΔL,Δ
a,Δb,ΔE(H)を基準値として、サンシャインテ
スト前のサンプルのL,a,bを用い、色差ΔE(H)
を 色差ΔE(H)=〔(ΔL)2 +(Δa)2 +(Δb)
2 〕1/2 の式で算出し、サンシャイン時間に対する色差ΔE
(H)の値をグラフにした。その結果を図2に示す。
ト)を行った。加速変色テスト(サンシャインテスト)
はサンシャインカーボンウェザーメーターを使用し、温
度条件は63±3°Cとした。変色判定方法は、ハンタ
ー色差式を使用し、測定値は、L,a,b,ΔL,Δ
a,Δb,ΔE(H)を基準値として、サンシャインテ
スト前のサンプルのL,a,bを用い、色差ΔE(H)
を 色差ΔE(H)=〔(ΔL)2 +(Δa)2 +(Δb)
2 〕1/2 の式で算出し、サンシャイン時間に対する色差ΔE
(H)の値をグラフにした。その結果を図2に示す。
【0017】耐光安定剤を添加しなかった比較例1は、
耐光安定剤を1重量部添加した実施例よりも12倍以上
の速度で変色を起こしている。更に、変色の収束点で、
変色程度が比較例は実施例と比べて倍になっている。
耐光安定剤を1重量部添加した実施例よりも12倍以上
の速度で変色を起こしている。更に、変色の収束点で、
変色程度が比較例は実施例と比べて倍になっている。
【0018】次に、かび抵抗性試験を行った。かび抵抗
性試験は、ASTM法で行った。試料を正方形(4×4
cm)に切断し、ASTMの寒天平板培地(ニュートリ
エントソルトアガー培地)に乗せ、菌株の混合胞子懸濁
液を約0.5ml均一に噴霧し、30°CRH98%恒
温恒湿器内で培養した。菌株としては、Aspergi
llus niger,Aureobasidium
pullulans,Penicillium fun
iculosum Gliocladium vire
ns,Chaetomium globosum及びP
aecilomyces sp.を使用した。その結果
を表1に示す。
性試験は、ASTM法で行った。試料を正方形(4×4
cm)に切断し、ASTMの寒天平板培地(ニュートリ
エントソルトアガー培地)に乗せ、菌株の混合胞子懸濁
液を約0.5ml均一に噴霧し、30°CRH98%恒
温恒湿器内で培養した。菌株としては、Aspergi
llus niger,Aureobasidium
pullulans,Penicillium fun
iculosum Gliocladium vire
ns,Chaetomium globosum及びP
aecilomyces sp.を使用した。その結果
を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】防かび抗菌剤を添加しなかった比較例2
は、28日後に発かび面積が60%以上見られたのに対
して、防かび抗菌剤を添加したシリコーン樹脂でコーテ
ィングした実施例は、28日後でもかびは発生しなかっ
た。
は、28日後に発かび面積が60%以上見られたのに対
して、防かび抗菌剤を添加したシリコーン樹脂でコーテ
ィングした実施例は、28日後でもかびは発生しなかっ
た。
【0021】最後に抗菌試験を行った。抗菌試験は圧着
法にて行った。ここで用いた菌は、大腸菌(衛生指標
菌)、蛍光菌(食肉変質原因菌)、乳酸菌(食肉変質原
因菌)であった。トリプトソーヤブイヨン培地に菌株を
接種し、30°C18時間振とう培養した。これを遠心
分離し、滅菌生理食塩水で3回洗浄した。洗浄した菌体
をリン酸緩衝液に懸濁し、これを菌液とした。この菌液
を103 cells/ml程度になるように希釈した。
これを滅菌したシャーレに0.3mlずつ分注した。そ
こに試料を菌液がプレート全体に接触する様に圧着し
た。シャーレに蓋をし、30°Cで24時間培養を行っ
た。次に、生理食塩水を50ml入れ、ストマッカーで
60秒処理して残存菌を抽出し、抽出液1ml中の生菌
数を測定した。その結果を表2に示す。
法にて行った。ここで用いた菌は、大腸菌(衛生指標
菌)、蛍光菌(食肉変質原因菌)、乳酸菌(食肉変質原
因菌)であった。トリプトソーヤブイヨン培地に菌株を
接種し、30°C18時間振とう培養した。これを遠心
分離し、滅菌生理食塩水で3回洗浄した。洗浄した菌体
をリン酸緩衝液に懸濁し、これを菌液とした。この菌液
を103 cells/ml程度になるように希釈した。
これを滅菌したシャーレに0.3mlずつ分注した。そ
こに試料を菌液がプレート全体に接触する様に圧着し
た。シャーレに蓋をし、30°Cで24時間培養を行っ
た。次に、生理食塩水を50ml入れ、ストマッカーで
60秒処理して残存菌を抽出し、抽出液1ml中の生菌
数を測定した。その結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】防かび抗菌剤を添加しなかった比較例2
は、24時間培養後残存菌の数が変わっていないのに対
して、防かび抗菌剤を添加したシリコーン樹脂でコーテ
ィングした実施例は、24時間培養後初発菌に比べて、
残存菌の数は、激減していた。
は、24時間培養後残存菌の数が変わっていないのに対
して、防かび抗菌剤を添加したシリコーン樹脂でコーテ
ィングした実施例は、24時間培養後初発菌に比べて、
残存菌の数は、激減していた。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明の構成材料に耐光安
定剤を添加し、防かび抗菌剤を添加した樹脂からなる層
をベルト表面に設けた食肉搬送用ベルトは、紫外線によ
る変色、老化を遅延し、又、かびを発生させず、細菌の
発育を防ぐという効果があり、また、食肉搬送用ベルト
として外観が美しく、長寿命で衛生的であるという効果
を有している。
定剤を添加し、防かび抗菌剤を添加した樹脂からなる層
をベルト表面に設けた食肉搬送用ベルトは、紫外線によ
る変色、老化を遅延し、又、かびを発生させず、細菌の
発育を防ぐという効果があり、また、食肉搬送用ベルト
として外観が美しく、長寿命で衛生的であるという効果
を有している。
【図1】本発明に係る食肉搬送用ベルトの側面図であ
る。
る。
【図2】サンシャインテストによる時間と変色の関係を
示したグラフである。
示したグラフである。
1 食肉搬送用ベルト 2 構成材料 3 心線 4 コーティング層
Claims (5)
- 【請求項1】 構成材料が耐光安定剤を添加した樹脂か
らなる食肉搬送用ベルトにおいて、防かび抗菌剤を添加
した樹脂からなる層をベルト表面に設けたことを特徴と
する食肉搬送用ベルト。 - 【請求項2】 防かび抗菌剤を添加した樹脂が、ベルト
全表面を被覆していることを特徴とする請求項1記載の
食肉搬送用ベルト。 - 【請求項3】 耐光安定剤がベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤とヒンダードアミン系紫外線安定剤およびヒン
ダードフェノール系酸化防止剤をブレンドしたものであ
る請求項1記載の食肉搬送用ベルト。 - 【請求項4】 ベルト表面層である樹脂が、シリコーン
及びテフロンである請求項1または2記載の食肉搬送用
ベルト。 - 【請求項5】 ポリウレタン弾性体に長手方向に心線を
埋設し、ポリウレタン弾性体にはベンゾトリアゾール系
の紫外線吸収剤とヒンダードアミン系の紫外線安定剤お
よびヒンダードフェノール系の酸化防止剤をブレンドし
た耐光安定剤をポリウレタン100重量部に対して0.
2〜4.0重量部添加し熱硬化させた食肉搬送用ベルト
において、防かび抗菌剤をシリコーン樹脂100重量部
に対して0.1〜10.0重量部添加したシリコーン樹
脂が、ベルト表面全体を50〜300μmの厚みで被覆
していることを特徴とする食肉搬送用ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24555095A JPH0958834A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 食肉搬送用ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24555095A JPH0958834A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 食肉搬送用ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0958834A true JPH0958834A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=17135372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24555095A Pending JPH0958834A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 食肉搬送用ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0958834A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1355839B1 (de) * | 2001-02-02 | 2004-08-18 | Habasit AG | Förderband mit einer ein antimikrobielles additiv enthaltenden polymeren oberflächenbeschichtung |
US8163214B2 (en) * | 2002-03-05 | 2012-04-24 | Thermodrive Llc | Conveyor belt |
JP2014167312A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Bando Chem Ind Ltd | 伝動ベルト |
-
1995
- 1995-08-29 JP JP24555095A patent/JPH0958834A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1355839B1 (de) * | 2001-02-02 | 2004-08-18 | Habasit AG | Förderband mit einer ein antimikrobielles additiv enthaltenden polymeren oberflächenbeschichtung |
US6994209B2 (en) | 2001-02-02 | 2006-02-07 | Habasit Ag | Conveyor belt with a polymer surface coating containing an antimicrobial additive |
US8163214B2 (en) * | 2002-03-05 | 2012-04-24 | Thermodrive Llc | Conveyor belt |
US20120168981A1 (en) * | 2002-03-05 | 2012-07-05 | Mol Edward T | Conveyor belt |
JP2014167312A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-11 | Bando Chem Ind Ltd | 伝動ベルト |
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