JPH0957425A - クーリングドラムの散水制御方法 - Google Patents
クーリングドラムの散水制御方法Info
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- JPH0957425A JPH0957425A JP21466995A JP21466995A JPH0957425A JP H0957425 A JPH0957425 A JP H0957425A JP 21466995 A JP21466995 A JP 21466995A JP 21466995 A JP21466995 A JP 21466995A JP H0957425 A JPH0957425 A JP H0957425A
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- mold
- sprinkling
- casting
- cooling drum
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 砂鋳型を造型する鋳造ラインにおいて、型ば
らし工程の後に設置したクーリングドラムへの散水量の
制御を自動化し、鋳物製品の冷却と再使用する鋳物砂の
品質の向上を計る。 【構成】 鋳造品名ごとに単位時間当たりに散水する標
準散水量Sを予め散水制御手段に登録し、鋳造ライン上
の鋳型の進行をリアルタイムに把握するライン商法管理
手段から提供される型ばらしした鋳型の注湯時刻から型
ばらしまでの経過時間から標準散水量Sを補正した散水
量S1を求め、この補正した散水量S1を散水するクー
リングドラムの散水制御方法。
らし工程の後に設置したクーリングドラムへの散水量の
制御を自動化し、鋳物製品の冷却と再使用する鋳物砂の
品質の向上を計る。 【構成】 鋳造品名ごとに単位時間当たりに散水する標
準散水量Sを予め散水制御手段に登録し、鋳造ライン上
の鋳型の進行をリアルタイムに把握するライン商法管理
手段から提供される型ばらしした鋳型の注湯時刻から型
ばらしまでの経過時間から標準散水量Sを補正した散水
量S1を求め、この補正した散水量S1を散水するクー
リングドラムの散水制御方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、砂鋳型を用いた鋳造ラ
イン、特に縦型鋳造ラインにおいて、型ばらし工程の後
に設置されたクーリングドラム内に、冷却水を散水する
ときの水量の制御方法に関するものである。
イン、特に縦型鋳造ラインにおいて、型ばらし工程の後
に設置されたクーリングドラム内に、冷却水を散水する
ときの水量の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】砂鋳型を用いた無枠式の縦型鋳造ライン
において、型ばらし工程の後にクーリングドラムを設置
し、型ばらしを行った鋳物及び鋳物砂をこのクーリング
ドラムに導いて適切な温度に冷却することが行われてい
る。このようなクーリングドラムを設置する目的は、次
の通りである。 1)型ばらしを行った直後の鋳物は、まだ高温であるた
め、適切な温度に冷却しないと、後工程の鋳物製品と湯
道などの仕分けの作業効率が低下する。また、 作業
環境も悪くなる。 2)一般に、型ばらしを行った鋳物砂は再使用される。
型ばらしを行った直後の鋳物砂は高温であるために、所
定の温度に冷却しないと鋳物砂の混練装置で均一な水分
値の鋳物砂を得ることができなくなる。
において、型ばらし工程の後にクーリングドラムを設置
し、型ばらしを行った鋳物及び鋳物砂をこのクーリング
ドラムに導いて適切な温度に冷却することが行われてい
る。このようなクーリングドラムを設置する目的は、次
の通りである。 1)型ばらしを行った直後の鋳物は、まだ高温であるた
め、適切な温度に冷却しないと、後工程の鋳物製品と湯
道などの仕分けの作業効率が低下する。また、 作業
環境も悪くなる。 2)一般に、型ばらしを行った鋳物砂は再使用される。
型ばらしを行った直後の鋳物砂は高温であるために、所
定の温度に冷却しないと鋳物砂の混練装置で均一な水分
値の鋳物砂を得ることができなくなる。
【0003】また、クーリングドラム内に散水する水量
は、次の理由により適切に調整する必要がある。 1)鋳造する品名ごとに、1枠当りの鋳物製品重量及び
鋳物砂の重量が異なるので、クーリングドラムに流れて
くる鋳物製品ごとに水量を調整する必要がある。特に、
鋳型造型機に段取り替えが発生し、クーリングドラムに
流れてくる鋳造製品が変わると、散水量を変更しなけれ
ばならない。さらに、無枠の鋳型を造型する縦型鋳造ラ
インでは、鋳造品名ごとに鋳型の型厚(鋳型の進行方向
の型厚)を適切に決めているので、鋳造品名ごとに最適
な散水を行うことが望ましい。 2)休憩時間、あるいは設備故障等により鋳造ラインが
停止した場合には、正常にラインが稼動しているときと
比較して、型ばらしした鋳物製品及び鋳物砂の温度は低
下しているので、これに合わせて散水量を調整する必要
がある。
は、次の理由により適切に調整する必要がある。 1)鋳造する品名ごとに、1枠当りの鋳物製品重量及び
鋳物砂の重量が異なるので、クーリングドラムに流れて
くる鋳物製品ごとに水量を調整する必要がある。特に、
鋳型造型機に段取り替えが発生し、クーリングドラムに
流れてくる鋳造製品が変わると、散水量を変更しなけれ
ばならない。さらに、無枠の鋳型を造型する縦型鋳造ラ
インでは、鋳造品名ごとに鋳型の型厚(鋳型の進行方向
の型厚)を適切に決めているので、鋳造品名ごとに最適
な散水を行うことが望ましい。 2)休憩時間、あるいは設備故障等により鋳造ラインが
停止した場合には、正常にラインが稼動しているときと
比較して、型ばらしした鋳物製品及び鋳物砂の温度は低
下しているので、これに合わせて散水量を調整する必要
がある。
【0004】クーリングドラムへの散水量の自動制御方
法としては、次の方法が提案されている。 1)クーリングドラムに搬入される前の鋳物の輻射熱を
測定し、この測定温度に基いて散水量を制御する(特開
昭56−14068号公報)。 2)クーリングドラム内の鋳物砂をサンプリングして、
この鋳物砂の温度と水分値を測定し、この測定値に基い
て散水量を制御する(特開昭58−159941号公
報)。 3)クーリングドラム内に搬入される鋳型の砂重量と鋳
込重量との比率に応じて散水量を制御する(特開平1−
192465号公報)。 上記1)の方法においては、クーリングドラムに搬入さ
れる鋳物の温度を正確に測定することは極めて困難であ
る。この理由は、型ばらしを行った直後の鋳物表面には
まだかなりの量の鋳物砂が付着しているため、正確な温
度を測定することは困難であるからである。また、上記
2)に示されている、クーリングドラム内の鋳物砂をサ
ンプリングして、この鋳物砂の温度と水分値を測定する
方法は、鋳物砂をサンプリングするための装置を設置す
る必要があり、クーリングドラムの改造が必要になる。
また、上記3)に示されている、クーリングドラムに搬
入される鋳型の砂重量と鋳込重量との比率に応じて散水
量を制御する方法は、鋳造ラインが故障などにより停止
した場合には、鋳型及び鋳物の温度も低下するために、
この温度低下を考慮しないと散水制御の自動化は困難で
ある。このように、クーリングドラム内への散水量は、
鋳造ラインの稼働状況、流れてくる鋳物製品等を判断し
て調整する必要がある。このため、クーリングドラム内
への散水量の決定は、ベテラン作業者がラインの状況を
監視しながら、過去の経験、知識から散水量を変更する
バルブの開度を適度に調節しているのが実状である。
法としては、次の方法が提案されている。 1)クーリングドラムに搬入される前の鋳物の輻射熱を
測定し、この測定温度に基いて散水量を制御する(特開
昭56−14068号公報)。 2)クーリングドラム内の鋳物砂をサンプリングして、
この鋳物砂の温度と水分値を測定し、この測定値に基い
て散水量を制御する(特開昭58−159941号公
報)。 3)クーリングドラム内に搬入される鋳型の砂重量と鋳
込重量との比率に応じて散水量を制御する(特開平1−
192465号公報)。 上記1)の方法においては、クーリングドラムに搬入さ
れる鋳物の温度を正確に測定することは極めて困難であ
る。この理由は、型ばらしを行った直後の鋳物表面には
まだかなりの量の鋳物砂が付着しているため、正確な温
度を測定することは困難であるからである。また、上記
2)に示されている、クーリングドラム内の鋳物砂をサ
ンプリングして、この鋳物砂の温度と水分値を測定する
方法は、鋳物砂をサンプリングするための装置を設置す
る必要があり、クーリングドラムの改造が必要になる。
また、上記3)に示されている、クーリングドラムに搬
入される鋳型の砂重量と鋳込重量との比率に応じて散水
量を制御する方法は、鋳造ラインが故障などにより停止
した場合には、鋳型及び鋳物の温度も低下するために、
この温度低下を考慮しないと散水制御の自動化は困難で
ある。このように、クーリングドラム内への散水量は、
鋳造ラインの稼働状況、流れてくる鋳物製品等を判断し
て調整する必要がある。このため、クーリングドラム内
への散水量の決定は、ベテラン作業者がラインの状況を
監視しながら、過去の経験、知識から散水量を変更する
バルブの開度を適度に調節しているのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、クーリン
グドラムの散水量の調整を人手を介して行うと、次のよ
うな問題が発生する。 1)近年の多品種少量生産にともない、鋳型造型機の段
取り替えは多発し、クーリングドラムに流れてくる鋳物
製品は頻繁に変わる。このため、作業者の鋳造ラインの
監視、鋳物製品に関する記憶にも限界が生じ、散水量の
調整誤りが発生する危険性が高くなってきている。 2)一般に、クーリングドラムへの散水を制御する作業
者は、他の作業、例えば鋳物砂の調整などを兼ねている
場合が多く、上記1)の危険性が発生し易くなってい
る。 このように、散水量の調整を誤ると、後工程の作業効率
の低下、鋳物製品あるいは、鋳物砂の品質に悪影響を与
える。本発明は、上記課題を解決するために、縦型鋳造
ラインに設置されたクーリングドラム内へ散水する冷却
水の流量を自動制御する方法を提供することにある。
グドラムの散水量の調整を人手を介して行うと、次のよ
うな問題が発生する。 1)近年の多品種少量生産にともない、鋳型造型機の段
取り替えは多発し、クーリングドラムに流れてくる鋳物
製品は頻繁に変わる。このため、作業者の鋳造ラインの
監視、鋳物製品に関する記憶にも限界が生じ、散水量の
調整誤りが発生する危険性が高くなってきている。 2)一般に、クーリングドラムへの散水を制御する作業
者は、他の作業、例えば鋳物砂の調整などを兼ねている
場合が多く、上記1)の危険性が発生し易くなってい
る。 このように、散水量の調整を誤ると、後工程の作業効率
の低下、鋳物製品あるいは、鋳物砂の品質に悪影響を与
える。本発明は、上記課題を解決するために、縦型鋳造
ラインに設置されたクーリングドラム内へ散水する冷却
水の流量を自動制御する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶湯を注湯し
た鋳型を冷却ラインに導いて冷却し、この冷却ラインの
端部で前記鋳型の型ばらしを行い、さらに型ばらしされ
た鋳物と鋳物砂をクーリングドラムに搬送して散水する
縦型鋳造ラインにおいて、鋳型造型機が正常に稼動して
いるときの前記クーリングドラム内に単位時間当たりに
散水する標準散水量Sを鋳造品名ごとに予め散水制御手
段に登録し、鋳型造型機で1枠の鋳型が造型されるごと
に個々の鋳型の型厚、造型タクト、注湯時刻などの鋳造
実績を鋳造実績収集手段により収集するとともに、該鋳
造実績データをライン情報管理手段に転送し、前記ライ
ン情報管理手段は前記鋳造実績収集手段から鋳造実績デ
ータを受信すると、前記冷却ラインの個々の鋳型の進行
をリアルタイムに把握するライン情報管理テーブルを作
成して型ばらしされた鋳型とその鋳型に関する型ばらし
情報を求めて該型ばらし情報を前記散水制御手段に転送
し、前記散水制御手段は前記ライン情報管理手段から型
ばらし情報を受信すると該品名に対応する標準散水量S
を求め、この標準散水量Sを単位時間当たりのクーリン
グドラムへの散水量として散水装置に散水指令を転送す
ることを特徴とする縦型鋳造ラインのクーリングドラム
散水制御方法である。さらに本発明は、散水制御手段
は、ライン情報管理手段から型ばらした鋳造品名とこの
鋳型に注湯した時刻が転送されると、該品名に対応する
標準散水量Sと注湯が完了してからの経過時間を求め、
この経過時間に基いて前記標準散水量Sを補正した散水
量S1を求め、この補正散水量S1を単位時間当たりの
クーリングドラムへの散水量として散水装置に散水指令
を転送する。さらに本発明は、鋳造ライン付近の外気温
を散水制御手段に入力し、この外気温に基いて標準散水
量Sを補正する。
た鋳型を冷却ラインに導いて冷却し、この冷却ラインの
端部で前記鋳型の型ばらしを行い、さらに型ばらしされ
た鋳物と鋳物砂をクーリングドラムに搬送して散水する
縦型鋳造ラインにおいて、鋳型造型機が正常に稼動して
いるときの前記クーリングドラム内に単位時間当たりに
散水する標準散水量Sを鋳造品名ごとに予め散水制御手
段に登録し、鋳型造型機で1枠の鋳型が造型されるごと
に個々の鋳型の型厚、造型タクト、注湯時刻などの鋳造
実績を鋳造実績収集手段により収集するとともに、該鋳
造実績データをライン情報管理手段に転送し、前記ライ
ン情報管理手段は前記鋳造実績収集手段から鋳造実績デ
ータを受信すると、前記冷却ラインの個々の鋳型の進行
をリアルタイムに把握するライン情報管理テーブルを作
成して型ばらしされた鋳型とその鋳型に関する型ばらし
情報を求めて該型ばらし情報を前記散水制御手段に転送
し、前記散水制御手段は前記ライン情報管理手段から型
ばらし情報を受信すると該品名に対応する標準散水量S
を求め、この標準散水量Sを単位時間当たりのクーリン
グドラムへの散水量として散水装置に散水指令を転送す
ることを特徴とする縦型鋳造ラインのクーリングドラム
散水制御方法である。さらに本発明は、散水制御手段
は、ライン情報管理手段から型ばらした鋳造品名とこの
鋳型に注湯した時刻が転送されると、該品名に対応する
標準散水量Sと注湯が完了してからの経過時間を求め、
この経過時間に基いて前記標準散水量Sを補正した散水
量S1を求め、この補正散水量S1を単位時間当たりの
クーリングドラムへの散水量として散水装置に散水指令
を転送する。さらに本発明は、鋳造ライン付近の外気温
を散水制御手段に入力し、この外気温に基いて標準散水
量Sを補正する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基いて説明
する。まず、本発明を適用した縦型鋳造ラインについて
説明する。図2は、無枠式の縦型鋳造ラインの概要を示
す。1は、鋳型造型機であり、造型された鋳型2は、押
し出しシリンダー(図示せず)により、注湯及び冷却ラ
インを構成するモールドコンベア3上に押し出される。
モールドコンベア3に沿って注湯装置4が設置されてい
る。注湯装置4は、造型された鋳型2に溶湯を注入する
装置で、自動注湯装置または、モールドコンベア3に沿
って走行する移動台車から作業者が鋳型2に溶湯を注湯
する方式など、が利用できる。注湯が完了した鋳型は矢
印A方向に進行する。
する。まず、本発明を適用した縦型鋳造ラインについて
説明する。図2は、無枠式の縦型鋳造ラインの概要を示
す。1は、鋳型造型機であり、造型された鋳型2は、押
し出しシリンダー(図示せず)により、注湯及び冷却ラ
インを構成するモールドコンベア3上に押し出される。
モールドコンベア3に沿って注湯装置4が設置されてい
る。注湯装置4は、造型された鋳型2に溶湯を注入する
装置で、自動注湯装置または、モールドコンベア3に沿
って走行する移動台車から作業者が鋳型2に溶湯を注湯
する方式など、が利用できる。注湯が完了した鋳型は矢
印A方向に進行する。
【0008】5は、型ばらし工程である。この工程は、
鋳物と鋳物砂を分離する工程で、鋳物の湯口、堰及び湯
道部分をプレス方式により切断する堰折装置が設置され
ている。6は、回転ドラム式のクーリングドラムであ
る。クーリングドラム6の入口または出口からクーリン
グドラム6の内部に冷却水を供給する配管7が設置さ
れ、この配管の端部には散水ノズルが設けられている。
クーリングドラム6の外に位置する配管には、冷却水の
流量を制御するための電磁バルブ13が設けられてい
る。なお、型ばらし工程5を通過した鋳物製品と鋳物砂
は、オシレーティングコンベア8aを介してクーリング
ドラム6内に導かれる。クーリングドラム6を通過した
鋳物は、コンベア8bを介してショットブラスト機など
を設置した後工程に供給される。
鋳物と鋳物砂を分離する工程で、鋳物の湯口、堰及び湯
道部分をプレス方式により切断する堰折装置が設置され
ている。6は、回転ドラム式のクーリングドラムであ
る。クーリングドラム6の入口または出口からクーリン
グドラム6の内部に冷却水を供給する配管7が設置さ
れ、この配管の端部には散水ノズルが設けられている。
クーリングドラム6の外に位置する配管には、冷却水の
流量を制御するための電磁バルブ13が設けられてい
る。なお、型ばらし工程5を通過した鋳物製品と鋳物砂
は、オシレーティングコンベア8aを介してクーリング
ドラム6内に導かれる。クーリングドラム6を通過した
鋳物は、コンベア8bを介してショットブラスト機など
を設置した後工程に供給される。
【0009】図1は、本発明を実施するためのシステム
構成の一例を示す図である。図において、9はマイクロ
コンピュータ、またはパーソナルコンピュータ(以下、
マイコンという)から構成され、鋳造実績収集手段の一
つを構成する造型実績収集装置である。造型実績収集装
置9は、造型した鋳型2を押し出しシリンダーによりモ
ールドコンベア3上に押し出すときの信号などをこの造
型実績収集手段9に入力することにより、鋳型造型枠数
を自動収集する。また、造型実績収集手段9には、造型
した鋳型2の進行方向Aの厚さを検出するためのセンサ
ーL(図3でL1、L2、L3と表示)が接続されてい
る。
構成の一例を示す図である。図において、9はマイクロ
コンピュータ、またはパーソナルコンピュータ(以下、
マイコンという)から構成され、鋳造実績収集手段の一
つを構成する造型実績収集装置である。造型実績収集装
置9は、造型した鋳型2を押し出しシリンダーによりモ
ールドコンベア3上に押し出すときの信号などをこの造
型実績収集手段9に入力することにより、鋳型造型枠数
を自動収集する。また、造型実績収集手段9には、造型
した鋳型2の進行方向Aの厚さを検出するためのセンサ
ーL(図3でL1、L2、L3と表示)が接続されてい
る。
【0010】10は、鋳造実績収集手段の他の一つを構
成し、マイコンからなる注湯実績収集装置である。注湯
実績収集装置10は、注湯装置4によりモールドコンベ
ア3上の鋳型2に、溶湯を注湯したときの注湯実績を自
動収集する装置である。この注湯実績を自動収集する方
法としては、鋳型2へ溶湯を注湯するときに添加する球
状化剤の添加スイッチのON信号、あるいは注湯時に取
鍋から鋳型2の湯口に流れる溶湯を画像処理などにより
検出し、この信号を注湯実績収集装置10へ入力するこ
とにより可能になる。11は、マイコンから構成される
ライン情報管理手段であり、造型実績収集装置9及び注
湯実績収集装置10から転送されたデータに基いて、鋳
型2が造型される都度、モールドコンベア3上の全鋳型
2のリアルタイムなトラッキングデータであるライン情
報管理テーブルを作成し、その記憶装置に記憶する。こ
のライン情報管理テーブルに記憶するデータの内容は、
図5に示すように冷却ライン上の全鋳型について、鋳造
品名、溶湯の注湯重量/枠、鋳物砂重量/枠、注湯完了
時刻、などである。注湯完了時刻欄には、その鋳型が未
注湯であるときにはこの情報を記憶するようにする。ま
た、図5において、最下段の鋳型(鋳型番号が最も大き
い鋳型)は、次に型ばらしされる鋳型を示している。1
2は、クーリングドラム6への散水量を制御するための
散水制御手段であり、マイコンから構成される。散水制
御手段12は、ライン情報管理手段11から転送された
型ばらし情報に基いて、散水量を算出して、クーリング
ドラム6内へ散水するバルブ13に対し、制御信号を送
る。14は、クーリングドラム6から排出された鋳物砂
を再使用するために鋳物砂混練装置(図示せず)に搬送
するためのコンベアである。15は、熱電対などから構
成される温度計である。温度計15は、コンベア14を
流れる鋳物砂の中に挿入して、鋳物砂の温度を測定す
る。この温度測定データは、例えば0.1秒間隔で散水
制御手段12に入力するようにする。16は、同じく、
コンベア14を流れる鋳物砂の水分値を測定する水分測
定装置である。水分測定装置16で測定したデータは、
例えば0.1秒間隔で散水制御手段12に入力するよう
にする。また、17は鋳造ライン付近の外気温を測定す
る温度計であり、測定したデータは散水制御手段12に
入力する。
成し、マイコンからなる注湯実績収集装置である。注湯
実績収集装置10は、注湯装置4によりモールドコンベ
ア3上の鋳型2に、溶湯を注湯したときの注湯実績を自
動収集する装置である。この注湯実績を自動収集する方
法としては、鋳型2へ溶湯を注湯するときに添加する球
状化剤の添加スイッチのON信号、あるいは注湯時に取
鍋から鋳型2の湯口に流れる溶湯を画像処理などにより
検出し、この信号を注湯実績収集装置10へ入力するこ
とにより可能になる。11は、マイコンから構成される
ライン情報管理手段であり、造型実績収集装置9及び注
湯実績収集装置10から転送されたデータに基いて、鋳
型2が造型される都度、モールドコンベア3上の全鋳型
2のリアルタイムなトラッキングデータであるライン情
報管理テーブルを作成し、その記憶装置に記憶する。こ
のライン情報管理テーブルに記憶するデータの内容は、
図5に示すように冷却ライン上の全鋳型について、鋳造
品名、溶湯の注湯重量/枠、鋳物砂重量/枠、注湯完了
時刻、などである。注湯完了時刻欄には、その鋳型が未
注湯であるときにはこの情報を記憶するようにする。ま
た、図5において、最下段の鋳型(鋳型番号が最も大き
い鋳型)は、次に型ばらしされる鋳型を示している。1
2は、クーリングドラム6への散水量を制御するための
散水制御手段であり、マイコンから構成される。散水制
御手段12は、ライン情報管理手段11から転送された
型ばらし情報に基いて、散水量を算出して、クーリング
ドラム6内へ散水するバルブ13に対し、制御信号を送
る。14は、クーリングドラム6から排出された鋳物砂
を再使用するために鋳物砂混練装置(図示せず)に搬送
するためのコンベアである。15は、熱電対などから構
成される温度計である。温度計15は、コンベア14を
流れる鋳物砂の中に挿入して、鋳物砂の温度を測定す
る。この温度測定データは、例えば0.1秒間隔で散水
制御手段12に入力するようにする。16は、同じく、
コンベア14を流れる鋳物砂の水分値を測定する水分測
定装置である。水分測定装置16で測定したデータは、
例えば0.1秒間隔で散水制御手段12に入力するよう
にする。また、17は鋳造ライン付近の外気温を測定す
る温度計であり、測定したデータは散水制御手段12に
入力する。
【0011】次に本発明の作用について説明する。ま
ず、1日の鋳造予定データ(品名ごとの造型予定枠数)
は、上位コンピュータ(図示せず)からライン情報管理
手段11に1日の作業開始前に転送される。ライン情報
管理手段11は、この鋳造予定データをCRTに表示す
ると共に、このデーターを造型実績収集手段9へ転送す
る。造型実績収集装置9は、この鋳造予定データをCR
Tに表示すると共に、鋳造順序に変更が生じたら、作業
者はCRTと対話方式で適宜変更を行う。鋳型造型機1
により鋳型造型作業が開始されると、造型された鋳型2
は押し出しシリンダーにより、モールドコンベア3上に
押し出される。この押し出しシリンダーの動作を近接ス
イッチなどにより検出し、この検出信号を造型実績収集
手段9に入力することにより、鋳物品名ごとの造型枠数
をリアルタイムに自動収集することができる。さらに、
この信号の発生時間間隔を造型実績収集手段9で測定す
ることにより、1枠の鋳型を造型するタクト時間を計測
することができる。このとき、造型された鋳型2の進行
方向の厚さMXをセンサーL(図3では、L1、L2、
L3と表示)により測定する。
ず、1日の鋳造予定データ(品名ごとの造型予定枠数)
は、上位コンピュータ(図示せず)からライン情報管理
手段11に1日の作業開始前に転送される。ライン情報
管理手段11は、この鋳造予定データをCRTに表示す
ると共に、このデーターを造型実績収集手段9へ転送す
る。造型実績収集装置9は、この鋳造予定データをCR
Tに表示すると共に、鋳造順序に変更が生じたら、作業
者はCRTと対話方式で適宜変更を行う。鋳型造型機1
により鋳型造型作業が開始されると、造型された鋳型2
は押し出しシリンダーにより、モールドコンベア3上に
押し出される。この押し出しシリンダーの動作を近接ス
イッチなどにより検出し、この検出信号を造型実績収集
手段9に入力することにより、鋳物品名ごとの造型枠数
をリアルタイムに自動収集することができる。さらに、
この信号の発生時間間隔を造型実績収集手段9で測定す
ることにより、1枠の鋳型を造型するタクト時間を計測
することができる。このとき、造型された鋳型2の進行
方向の厚さMXをセンサーL(図3では、L1、L2、
L3と表示)により測定する。
【0012】次に図3に基いて、鋳型2の厚さMXを測
定する方法について説明する。まず、近接スイッチなど
から構成されるセンサーL1およびL2を造型した鋳型
2の近傍に、水平直線方向に一定距離Hをおいて設置す
る。そして、予め、鋳型2を造型するための後金型18
が後型フレーム19に固着されていない状態(図3
(a))で、シリンダなどの駆動手段により水平方向に
押し出された後型フレーム19の前縁辺の通過をセンサ
ーL1で検出する。このときのエンコーダL3の測定値
を測定原点とし、例えば、このときの測定値を0として
おく。次に後金型18を後型フレーム19に固着し、鋳
型2を造型した後、駆動手段を介して水平方向に押し出
された鋳型2の前縁辺の通過をセンサーL2で検出す
る。このときのエンコーダL3の測定値から駆動手段
(シリンダー)が鋳型2を水平方向に押し出した距離X
が算出される。また、この鋳型2を造型した後金型18
の厚さをPとすると、鋳型2の厚さMXは下記の式によ
り算出することができる。この算出は、造型実績収集装
置9で行う。 H = X + P + MX より MX = H − ( X + P ) ・・・・・・・・(1) 上記(1)式に用いている鋳物品名ごとの後金型14の
厚さPは、上位コンピュータに基準値データとして予め
登録しておく。そして、上位コンピュータからライン情
報管理手段11に毎日転送される1日の鋳造予定データ
にこの厚さPを含める。上記のように、1枠の鋳型を造
型する都度、鋳型2の厚さMXを測定し、この値をライ
ン情報管理手段11に転送する。そして、ライン情報管
理手段11は、この値を積算することにより、長さがD
であるモールドコンベア3上の全鋳型の位置をリアルタ
イムに把握することができる。これにより、ライン情報
管理手段11は図5に示すライン情報管理テーブルを作
成することができる。そして、モールドコンベア3の末
端の鋳型が次に型ばらしされることになる。図5におい
て、最下段の鋳型NO.100が次に型ばらしされるこ
とを示している。
定する方法について説明する。まず、近接スイッチなど
から構成されるセンサーL1およびL2を造型した鋳型
2の近傍に、水平直線方向に一定距離Hをおいて設置す
る。そして、予め、鋳型2を造型するための後金型18
が後型フレーム19に固着されていない状態(図3
(a))で、シリンダなどの駆動手段により水平方向に
押し出された後型フレーム19の前縁辺の通過をセンサ
ーL1で検出する。このときのエンコーダL3の測定値
を測定原点とし、例えば、このときの測定値を0として
おく。次に後金型18を後型フレーム19に固着し、鋳
型2を造型した後、駆動手段を介して水平方向に押し出
された鋳型2の前縁辺の通過をセンサーL2で検出す
る。このときのエンコーダL3の測定値から駆動手段
(シリンダー)が鋳型2を水平方向に押し出した距離X
が算出される。また、この鋳型2を造型した後金型18
の厚さをPとすると、鋳型2の厚さMXは下記の式によ
り算出することができる。この算出は、造型実績収集装
置9で行う。 H = X + P + MX より MX = H − ( X + P ) ・・・・・・・・(1) 上記(1)式に用いている鋳物品名ごとの後金型14の
厚さPは、上位コンピュータに基準値データとして予め
登録しておく。そして、上位コンピュータからライン情
報管理手段11に毎日転送される1日の鋳造予定データ
にこの厚さPを含める。上記のように、1枠の鋳型を造
型する都度、鋳型2の厚さMXを測定し、この値をライ
ン情報管理手段11に転送する。そして、ライン情報管
理手段11は、この値を積算することにより、長さがD
であるモールドコンベア3上の全鋳型の位置をリアルタ
イムに把握することができる。これにより、ライン情報
管理手段11は図5に示すライン情報管理テーブルを作
成することができる。そして、モールドコンベア3の末
端の鋳型が次に型ばらしされることになる。図5におい
て、最下段の鋳型NO.100が次に型ばらしされるこ
とを示している。
【0013】モールドコンベア3上の鋳型2には、注湯
装置4により溶湯が注湯される。このとき、注湯実績収
集装置10により個々の鋳型2の注湯実績を収集する。
この注湯実績とは、どの鋳型にどんな材質の溶湯を注湯
したか、注湯した時刻、などである。個々の鋳型につい
て、注湯が完了した時刻は図5に示すようにライン情報
管理手段11に記憶する。なお、注湯実績の収集は次の
ようにして行うことができる。 1)モールドコンベア上の個々の鋳型の位置は、前記し
た鋳型厚さMXの測定によりライン情報管理手段11に
より把握することができる。このデータを注湯実績収集
装置10へ転送する。 2)注湯装置4が定置式である場合には、鋳型位置及び
上記1)により注湯しようとする鋳型の属性(品名、ほ
か)を注湯実績収集装置10は認識することができる。
そして、注湯開始信号あるいは、完了信号を注湯実績収
集装置10に入力することにより、注湯実績を自動収集
することができる。また、マイコンから構成される注湯
実績収集装置10は、時計機能を持っているので各鋳型
2への注湯時刻も自動収集することができる。 3)注湯装置4が移動式である場合には、原点位置から
の移動量をエンコーダ等により検出し、このデーターを
注湯実績収集装置10へ入力すれば、上記2)と同様に
して、注湯装置4は注湯しようとする鋳型を認識できる
ので個々の鋳型ごとに注湯実績を自動収集することがで
きる。
装置4により溶湯が注湯される。このとき、注湯実績収
集装置10により個々の鋳型2の注湯実績を収集する。
この注湯実績とは、どの鋳型にどんな材質の溶湯を注湯
したか、注湯した時刻、などである。個々の鋳型につい
て、注湯が完了した時刻は図5に示すようにライン情報
管理手段11に記憶する。なお、注湯実績の収集は次の
ようにして行うことができる。 1)モールドコンベア上の個々の鋳型の位置は、前記し
た鋳型厚さMXの測定によりライン情報管理手段11に
より把握することができる。このデータを注湯実績収集
装置10へ転送する。 2)注湯装置4が定置式である場合には、鋳型位置及び
上記1)により注湯しようとする鋳型の属性(品名、ほ
か)を注湯実績収集装置10は認識することができる。
そして、注湯開始信号あるいは、完了信号を注湯実績収
集装置10に入力することにより、注湯実績を自動収集
することができる。また、マイコンから構成される注湯
実績収集装置10は、時計機能を持っているので各鋳型
2への注湯時刻も自動収集することができる。 3)注湯装置4が移動式である場合には、原点位置から
の移動量をエンコーダ等により検出し、このデーターを
注湯実績収集装置10へ入力すれば、上記2)と同様に
して、注湯装置4は注湯しようとする鋳型を認識できる
ので個々の鋳型ごとに注湯実績を自動収集することがで
きる。
【0014】注湯を完了した鋳型2は、モールドコンベ
ア3上を造型サイクルに従って間欠的に型ばらし工程5
方向に進む。型ばらし工程5に到達した鋳型2は、堰折
装置により鋳型から鋳物を取り出し、堰、湯口、湯道の
切断が行なわれる。すなわち、型ばらしが行われる。こ
のとき、ライン情報管理手段11に型ばらし信号、また
は、造型機1の造型信号を入力することにより、ライン
情報管理手段11は、ライン情報管理テーブルのデータ
を参照して、型ばらしされた鋳型2の品名などの型ばら
し情報を即時に把握することができる。前記のように、
図5において、最下段の鋳型NO.100が次に型ばら
しされることを示している。
ア3上を造型サイクルに従って間欠的に型ばらし工程5
方向に進む。型ばらし工程5に到達した鋳型2は、堰折
装置により鋳型から鋳物を取り出し、堰、湯口、湯道の
切断が行なわれる。すなわち、型ばらしが行われる。こ
のとき、ライン情報管理手段11に型ばらし信号、また
は、造型機1の造型信号を入力することにより、ライン
情報管理手段11は、ライン情報管理テーブルのデータ
を参照して、型ばらしされた鋳型2の品名などの型ばら
し情報を即時に把握することができる。前記のように、
図5において、最下段の鋳型NO.100が次に型ばら
しされることを示している。
【0015】型ばらしされた鋳物製品と鋳物砂は、数秒
後にオシレーティングコンベア8aを通ってクーリング
ドラム6に導かれる。クーリングドラム6には、図1に
示すようにクーリングドラム6内に散水するためのバル
ブ13が設置されている。散水制御手段12には、予め
図4に示す構成の散水量制御知識が記憶されている。図
4に示す散水量制御知識は、型ばらし工程5で型ばらし
される鋳物品名ごとに散水量を決定するための知識を登
録したものである。このデータとしては、鋳型1枠当り
の溶湯の注入重量と鋳物砂重量、電磁バルブ13の単位
時間当りの標準散水量S、などである。この標準散水量
Sは、鋳造ラインが正常に稼働している状態において、
注湯された鋳型が停止することなく、型ばらし工程5に
達したときの単位時間当りの散水量である。この標準散
水量Sの値は、過去の経験、実験などから鋳造品名ごと
に設定する。なお、単位時間当りとは、例えば、造型タ
クトごと、あるいは60秒など、任意に設定すればよ
い。
後にオシレーティングコンベア8aを通ってクーリング
ドラム6に導かれる。クーリングドラム6には、図1に
示すようにクーリングドラム6内に散水するためのバル
ブ13が設置されている。散水制御手段12には、予め
図4に示す構成の散水量制御知識が記憶されている。図
4に示す散水量制御知識は、型ばらし工程5で型ばらし
される鋳物品名ごとに散水量を決定するための知識を登
録したものである。このデータとしては、鋳型1枠当り
の溶湯の注入重量と鋳物砂重量、電磁バルブ13の単位
時間当りの標準散水量S、などである。この標準散水量
Sは、鋳造ラインが正常に稼働している状態において、
注湯された鋳型が停止することなく、型ばらし工程5に
達したときの単位時間当りの散水量である。この標準散
水量Sの値は、過去の経験、実験などから鋳造品名ごと
に設定する。なお、単位時間当りとは、例えば、造型タ
クトごと、あるいは60秒など、任意に設定すればよ
い。
【0016】さらに、散水制御手段12は、型ばらしし
た鋳型について、注湯完了時間からの経過時間に応じ
て、上記散水量制御知識のうち、各バルブ13の単位時
間当りの標準散水量Sを修正した散水量S1を求める。
この修正散水量S1の求め方について説明する。散水制
御手段12は、前記のように型ばらしされた鋳型につい
て、注湯完了時刻から型ばらし時刻までの経過時間を算
出することができる。そして、この経過時間Tをランク
分けし、このランクに応じて標準散水量Sを修正する修
正係数Kを予め鋳造品名ごとに散水制御手段に登録して
おく。例えば、品名A01の鋳型が注湯完了後、型ばら
しするまでの経過時間が60〜120分の範囲ならば、
標準散水量Sの修正係数Kは0.9にする。
た鋳型について、注湯完了時間からの経過時間に応じ
て、上記散水量制御知識のうち、各バルブ13の単位時
間当りの標準散水量Sを修正した散水量S1を求める。
この修正散水量S1の求め方について説明する。散水制
御手段12は、前記のように型ばらしされた鋳型につい
て、注湯完了時刻から型ばらし時刻までの経過時間を算
出することができる。そして、この経過時間Tをランク
分けし、このランクに応じて標準散水量Sを修正する修
正係数Kを予め鋳造品名ごとに散水制御手段に登録して
おく。例えば、品名A01の鋳型が注湯完了後、型ばら
しするまでの経過時間が60〜120分の範囲ならば、
標準散水量Sの修正係数Kは0.9にする。
【0017】続いて、散水量の制御手順について説明す
る。 1)ライン情報管理手段11は、モールドコンベア3上
の全鋳型の動きをリアルタイムに把握している。そし
て、造型実績収集装置9から1枠造型信号、または型ば
らし工程5の堰折装置から型ばらし信号が入力すると、
モールドコンベア3の最終端の鋳型2は、型ばらしされ
たと判断し、この型ばらしされた鋳型に関する情報を散
水制御手段12に伝送する。この情報としては、品名、
型ばらしした鋳型の注湯時刻、型ばらしした時刻、など
である。 2)散水制御手段12は、型ばらしした鋳型の注湯時刻
及び型ばらし時刻から、注湯から型ばらしまでの経過時
間Tを算出する。 3)続いて散水制御手段12は、型ばらしを行った鋳型
内の鋳物品名について、図4に示す、予め登録している
散水量制御知識データを検索し、該当する品名の散水量
制御知識から散水量の修正係数Kを求める。例えば、図
4に示すように、品名A01の鋳型が注湯完了後、型ば
らしするまでの経過時間が60〜120分の範囲なら
ば、標準散水量Sの修正係数は0.9になる。従って、
単位時間当たりに実際に散水する水量は、 30 × 0.9 = 27 リットル/分 になる。 4)上記3)で求めた散水量S1を制御するための信号
を電磁バルブ13に伝送する。この散水制御信号は、予
め設定した時間値(型ばらしした鋳物製品及び鋳物砂が
オシレーティングコンベア8aを流れる時間)ほど遅ら
せて電磁バルブ13に転送するようにする。また、この
信号を転送する時間間隔は、予め設定した値、例えば、
60秒、あるいは造型タクト間隔にするとよい。
る。 1)ライン情報管理手段11は、モールドコンベア3上
の全鋳型の動きをリアルタイムに把握している。そし
て、造型実績収集装置9から1枠造型信号、または型ば
らし工程5の堰折装置から型ばらし信号が入力すると、
モールドコンベア3の最終端の鋳型2は、型ばらしされ
たと判断し、この型ばらしされた鋳型に関する情報を散
水制御手段12に伝送する。この情報としては、品名、
型ばらしした鋳型の注湯時刻、型ばらしした時刻、など
である。 2)散水制御手段12は、型ばらしした鋳型の注湯時刻
及び型ばらし時刻から、注湯から型ばらしまでの経過時
間Tを算出する。 3)続いて散水制御手段12は、型ばらしを行った鋳型
内の鋳物品名について、図4に示す、予め登録している
散水量制御知識データを検索し、該当する品名の散水量
制御知識から散水量の修正係数Kを求める。例えば、図
4に示すように、品名A01の鋳型が注湯完了後、型ば
らしするまでの経過時間が60〜120分の範囲なら
ば、標準散水量Sの修正係数は0.9になる。従って、
単位時間当たりに実際に散水する水量は、 30 × 0.9 = 27 リットル/分 になる。 4)上記3)で求めた散水量S1を制御するための信号
を電磁バルブ13に伝送する。この散水制御信号は、予
め設定した時間値(型ばらしした鋳物製品及び鋳物砂が
オシレーティングコンベア8aを流れる時間)ほど遅ら
せて電磁バルブ13に転送するようにする。また、この
信号を転送する時間間隔は、予め設定した値、例えば、
60秒、あるいは造型タクト間隔にするとよい。
【0018】さらに、冷却ライン上の鋳型は、冷却ライ
ン近辺の外気温によって温度の低下割合が異なる。特に
夏と冬の外気温差による温度低下の差は大きい。従っ
て、本発明では、温度計17によりこの外気温を散水制
御手段12に取り込み、標準散水量Sを修正するように
する。例えば、外気温を、10°C以下、10〜20°
C、30°C以上の3段階の区分し、この3段階ごとに
外気温による修正係数を予め登録しておくようにする。
ン近辺の外気温によって温度の低下割合が異なる。特に
夏と冬の外気温差による温度低下の差は大きい。従っ
て、本発明では、温度計17によりこの外気温を散水制
御手段12に取り込み、標準散水量Sを修正するように
する。例えば、外気温を、10°C以下、10〜20°
C、30°C以上の3段階の区分し、この3段階ごとに
外気温による修正係数を予め登録しておくようにする。
【0019】以上のようにして、散水量制御手段12
は、クーリングドラム6内への散水量を自動制御するこ
とができる。また、型ばらし工程5に溶湯を注湯してい
ない鋳型が流れてきたときには、その鋳物品名の標準散
水量Sの数分の一の散水量に減少させるようにする。な
お、上記実施例の説明は、縦型無枠式造型機を用いた鋳
造ラインについて説明したが、鋳枠を用いた水平分割型
の造型ラインにも適用できる。
は、クーリングドラム6内への散水量を自動制御するこ
とができる。また、型ばらし工程5に溶湯を注湯してい
ない鋳型が流れてきたときには、その鋳物品名の標準散
水量Sの数分の一の散水量に減少させるようにする。な
お、上記実施例の説明は、縦型無枠式造型機を用いた鋳
造ラインについて説明したが、鋳枠を用いた水平分割型
の造型ラインにも適用できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明した本発明には、次の効果があ
る。 1)クーリングドラムへの散水量の制御を自動化するこ
とができる。特に、鋳造ラインの進行に応じ、クーリン
グドラムへ搬入される鋳型1枠ごとに散水量の制御を行
うことができる。これにより、多品種少量型の鋳造ライ
ンにおいて、鋳物製品及び鋳物砂の品質向上に貢献する
ことができる。 2)クーリングドラムに搬入された鋳物砂は塊状になっ
ているが、クーリングドラム内を流れる間に十分破砕さ
れる。従って、クーリングドラムから排出された鋳物砂
の温度は正確に測定することが可能になり、より正確な
散水量の制御ができるようになる。 3)鋳物品名ごとに知識データを充実することにより、
最適な散水量の制御を行うことができるので、鋳造製品
の品質向上、鋳型造型に使用する鋳物砂の品質向上に貢
献することができる。特に、モールドクーラから排出さ
れる鋳物砂の温度を所定温度に制御することが可能にな
るので、再使用する鋳物砂の品質を向上させることがで
きる。
る。 1)クーリングドラムへの散水量の制御を自動化するこ
とができる。特に、鋳造ラインの進行に応じ、クーリン
グドラムへ搬入される鋳型1枠ごとに散水量の制御を行
うことができる。これにより、多品種少量型の鋳造ライ
ンにおいて、鋳物製品及び鋳物砂の品質向上に貢献する
ことができる。 2)クーリングドラムに搬入された鋳物砂は塊状になっ
ているが、クーリングドラム内を流れる間に十分破砕さ
れる。従って、クーリングドラムから排出された鋳物砂
の温度は正確に測定することが可能になり、より正確な
散水量の制御ができるようになる。 3)鋳物品名ごとに知識データを充実することにより、
最適な散水量の制御を行うことができるので、鋳造製品
の品質向上、鋳型造型に使用する鋳物砂の品質向上に貢
献することができる。特に、モールドクーラから排出さ
れる鋳物砂の温度を所定温度に制御することが可能にな
るので、再使用する鋳物砂の品質を向上させることがで
きる。
【図1】本発明を実施するためのシステム構成の一例を
示す図
示す図
【図2】縦型鋳造ラインの概要を示す図
【図3】造型した鋳型の厚さを測定する方法を示す図
【図4】散水制御手段に記憶した散水量制御知識の一例
を示す図
を示す図
【図5】ライン情報管理テーブルのデータの概要を示す
図
図
1 縦型無枠式造型機 2 鋳型 3 モールドコンベア 4 注湯装置 5 型ばらし工程 6 クーリングドラム 7 配管 8a オシレーティングコンベア 8b コンベア 9 造型実績収集手段 10 注湯実績収集装置 11 ライン情報管理手段 12 散水制御手段 13 電磁バルブ 14 コンベア 15 温度計 16 水分測定装置 17 温度計 L1 センサー L2 センサー L3 ロータリーエンコーダー
Claims (3)
- 【請求項1】 溶湯を注湯した鋳型を冷却ラインに導い
て冷却し、この冷却ラインの端部で前記鋳型の型ばらし
を行い、さらに型ばらしした鋳物製品と鋳物砂をクーリ
ングドラム内に搬送して冷却水を散水するクーリングド
ラムの散水制御方法において、 鋳型造型機が正常に稼動しているときの前記クーリング
ドラム内に単位時間当たりに散水する標準散水量Sを鋳
造品名ごとに予め散水制御手段に登録し、 鋳型造型機で1枠の鋳型が造型されるごとに個々の鋳型
の品名、型厚、注湯時刻などの鋳造実績データを鋳造実
績収集手段により収集するとともに、該鋳造実績データ
をライン情報管理手段に転送し、 前記ライン情報管理手段は前記鋳造実績データを受信す
ると、前記冷却ラインの個々の鋳型の進行をリアルタイ
ムに把握するライン情報管理テーブルを作成し、型ばら
し信号が入力すると、該ライン情報管理テーブルから型
ばらしした鋳型に関する鋳造実績データを前記散水制御
手段に転送し、 前記散水制御手段は前記鋳造実績データを受信すると型
ばらしした品名に対応する標準散水量Sを求め、この標
準散水量Sを単位時間当たりのクーリングドラムへの散
水量として散水装置に散水指令を転送することを特徴と
するクーリングドラムの散水制御方法。 - 【請求項2】 散水制御手段は、ライン情報管理手段か
ら型ばらし情報が転送されると、型ばらしした鋳型につ
いて注湯が完了してから型ばらしまでの経過時間を算出
し、この経過時間に基いて前記標準散水量Sを補正した
散水量S1を求め、この補正散水量S1を単位時間当た
りのクーリングドラムへの散水量として散水装置に散水
指令を転送することを特徴とする請求項1記載のクーリ
ングドラムの散水制御方法。 - 【請求項3】 鋳造ライン付近の外気温を散水制御手段
に入力し、この外気温に基いて標準散水量Sを補正する
ことを特徴とする請求項1及び請求項2記載のクーリン
グドラムの散水制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21466995A JPH0957425A (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | クーリングドラムの散水制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21466995A JPH0957425A (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | クーリングドラムの散水制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0957425A true JPH0957425A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16659615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21466995A Pending JPH0957425A (ja) | 1995-08-23 | 1995-08-23 | クーリングドラムの散水制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0957425A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106306317A (zh) * | 2015-06-16 | 2017-01-11 | 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 | 间歇喷淋脱模装置和脱模方法 |
CN116618591A (zh) * | 2023-06-17 | 2023-08-22 | 广州致远新材料科技有限公司 | 一种铸造机未脱模铝锭的脱模控制方法 |
-
1995
- 1995-08-23 JP JP21466995A patent/JPH0957425A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106306317A (zh) * | 2015-06-16 | 2017-01-11 | 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 | 间歇喷淋脱模装置和脱模方法 |
CN106306317B (zh) * | 2015-06-16 | 2023-04-21 | 内蒙古伊利实业集团股份有限公司 | 间歇喷淋脱模装置和脱模方法 |
CN116618591A (zh) * | 2023-06-17 | 2023-08-22 | 广州致远新材料科技有限公司 | 一种铸造机未脱模铝锭的脱模控制方法 |
CN116618591B (zh) * | 2023-06-17 | 2024-02-02 | 广州致远新材料科技有限公司 | 一种铸造机未脱模铝锭的脱模控制方法 |
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