JPH0956564A - 保温機構および保冷機構を備えた回転台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】狭いスペースで効率良く、かつ安全に保温、保
冷惣菜を同時に多数提供する。 【解決手段】平面円形の基台の上方で商品を巡回搬送さ
せる回転台において、基台上部の外周に保温機構を備え
た環状の第１の水槽を、基台上部の内周に保冷機構を備
えた環状の第２の水槽を、それぞれ配設させ、各水槽の
上面に、バット用嵌合孔が穿孔され、かつ各水槽に対応
する回転板が、それぞれ回転自在に設けられ、各バット
用嵌合孔にバットを嵌合させてなり、各水槽内に水を、
バットの底部と接触するように装填したことを特徴と
し、第１の水槽上面のバット上に保温惣菜を、第２の水
槽上面のバット上に保冷惣菜を、それぞれ載置させて巡
回搬送させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スーパー、百貨
店、コンビニ等で販売される保温が必要な惣菜、例えば
天麩羅、煮物等と、保冷が必要な惣菜、例えばサラダ、
フルーツ等と、を同時に多数効率良く提供することがで
きる回転台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、スーパー、百貨店、コンビニ等で
販売される保温が必要な惣菜は、保温された棚内に展示
され、また保冷が必要な惣菜は、保冷された棚内に展示
され、それぞれ別々の個所にて展示販売されていた。

【０００３】また、保温機構および保冷機構の個別の例
として本願特許出願人が先に出願した実公平２−８８９
０号公報および実公平４−２８４６１号公報記載の回転
飲食台がある。

【０００４】従来例の前者は、クレセントチェーンの所
定プレートに保温鉄板を装着させたものであり、保温が
必要な商品と、保温が必要でない商品とを同時に提供す
るものである。

【０００５】従来例の後者は、クレセントチェーン上に
冷気を供給するものであり、冷蔵商品のみを提供するも
のである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来、スーパー、百貨
店、コンビニ等において、保温が必要な惣菜、保冷が必
要な惣菜、とは別々の個所にて展示販売されていたた
め、広い展示スペースが必要であり、同一個所で保温お
よび保冷惣菜を展示販売できないことが問題となってい
た。

【０００７】また、保温および保冷惣菜は別々の個所に
て展示されていたため、購入者にとって惣菜の選定作業
が非常に煩雑となるばかりか、特に昼食および夕食の時
間帯において、客数が非常に多くなり、惣菜の選定作業
が著しく困難となることが問題となっていた。

【０００８】また、惣菜は保温された棚、あるいは保冷
された棚、に別々に展示させただけであるため、惣菜が
乾燥し易く、惣菜の鮮度が悪くなり易いことが問題とな
っていた。

【０００９】また、従来例の前者は、保冷惣菜の提供が
不可能であり、後者においては、保温惣菜の提供が不可
能であった。

【００１０】近年、品数が豊富な食生活に慣れた単身
者、職業を持った主婦層の増加に伴い、惣菜に対する要
望も多様化し、保温、保冷の多種類の惣菜を同時に効率
良く購入できることが強く要望されてきている。

【００１１】本発明は、この要望に対処すると共に、前
記欠点に鑑み、狭いスペースで効率良く、かつ安全に保
温、保冷惣菜を同時に多数提供することができる保温機
構および保冷機構を備えた回転台を提供することを目的
とするものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、平面円形の基
台の上方で商品を巡回搬送させる回転台において、基台
上部の外周に保温機構を備えた環状の第１の水槽を、基
台上部の内周に保冷機構を備えた環状の第２の水槽を、
それぞれ配設させ、各水槽の上面に、バット用嵌合孔が
穿孔され、かつ各水槽に対応する回転板が、それぞれ回
転自在に設けられ、各バット用嵌合孔にバットを嵌合さ
せてなり、各水槽内に水を、バットの底部と接触するよ
うに装填したことを特徴とするもの、または保温機構を
備えた環状の第１の水槽を基台上部の内周に、保冷機構
を備えた環状の第２の水槽を基台上部の外周に、それぞ
れ配設させたもの、または基台上部の内周の水槽を外周
の水槽より高い位置に配設させたもの、または回転板の
内周に刻設された内歯車と駆動軸に装着された歯車との
噛合により、回転板を回転自在としたもの、または基台
上部の内周の水槽上面の回転板が、バット用嵌合孔が穿
孔された回転円板であるもの、または各水槽周縁を断熱
材により被覆させたもの、または基台の外周縁に、計量
してレシートを発行する計量機を添設させたものであ
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明に係る保温機構および保冷
機構を備えた回転台は、図１〜図３に示すように、以下
の構成からなるものである。

【００１４】本発明で使用する回転台は、平面円形の基
台１２の上方で商品、本発明においては保温を必要とす
る惣菜１４、例えば天麩羅、煮物等が載置されたバット
１６、および保冷を必要とする惣菜１８、例えばサラ
ダ、フルーツ等が載置されたバット２０をそれぞれ巡回
搬送させるためのものであり、本例で使用するバット１
６，２０の形状は円形である。

【００１５】基台１２上部の外周に保温機構２２を備え
た環状の第１の水槽２４が配設されている。

【００１６】本例において、保温機構２２はヒーターで
あり、第１の水槽２４の底部の適宜位置に設置されてい
る。

【００１７】基台１２上部の内周に保冷機構２６を備え
た環状の第２の水槽２８が配設されている。

【００１８】本例において、保冷機構２６は冷蔵フィン
であり、第２の水槽２８の底部の適宜位置に設置されて
いる。

【００１９】また、商品を選定し易くすると共に、取り
易くするため、第２の水槽２８は第１の水槽２４より高
い位置に配設されている。

【００２０】また、保温機構２２および保冷機構２６の
保温および保冷効率を向上させるため、両水槽２４，２
８周縁を断熱材３０により被覆させてある。

【００２１】各水槽２４，２８の上面に、前記バット１
６，２０を嵌合させるためのバット用嵌合孔３２が穿孔
され、かつ各水槽２４，２８に対応する回転板３４が、
それぞれ回転自在に設けられている。

【００２２】各回転板３４により、各水槽２４，２８の
上面が被覆される。

【００２３】本例において、回転板３４の回転機構は、
図２および図３に示すように、回転板３４の内周に刻設
された内歯車３６と、駆動軸３８に装着された歯車４０
とを噛合させ、駆動軸３８の駆動力により、回転板３４
を回転させるものである。

【００２４】また、回転板３４の回転位置を安定させる
ため、駆動軸３８に装着された歯車４０の他に、被動軸
４２に装着された歯車４４を回転板３４の内周の所定位
置に噛合させてある。

【００２５】被動軸４２に装着された歯車４４の設置位
置は、図３に示すように、駆動軸３８と直径方向の反対
側、この駆動軸３８と被動軸４２と直交する直径方向の
両側である。

【００２６】各回転板３４の各バット用嵌合孔３２にバ
ット１６，２０をそれぞれ嵌合させてある。

【００２７】各水槽２４，２８内に水Ｗを、各回転板３
４に嵌合させたバット１６，２０の底部と接触するよう
に装填してある。

【００２８】この水Ｗにより、各水槽２４，２８の保温
機構２２および保冷機構２６を作動させた際、各熱気お
よび冷気をバット１６，２０に伝導できると共に、この
バット１６，２０上に載置させる商品に湿気を付与さ
せ、商品の乾燥防止ができる。

【００２９】この際、湿気を付与させ易くするため、各
回転板３４に小孔（図示略）を穿孔させることが望まし
い。

【００３０】基台１２の外周縁に、計量してレシートを
発行する計量機４６が添設されている。

【００３１】客は、各バット１６，２０上の惣菜１４，
１８を折り箱４８、あるいは取分用容器（図示略）上に
取分けた後、この計量機４６上に載置させることによ
り、計量機４６により計量した重量が印刷されたレシー
トが発行され、このレシートを取り、レジカウンター
（図示略）へ行き、レジ（会計）で料金を支払う。

【００３２】従って、客はレジにて商品を計量した後、
料金を支払うのではなく、単にレシートに印刷された重
量の料金のみを支払うだけでよく、レジでの待ち時間を
激減させることができる。

【００３３】基台１２の上部中央部分（第２の水槽２８
の内周部）に折り箱４８の載置部５０が形成されてい
る。

【００３４】なお、図中５２は商品取分用調理器具を示
す。

【００３５】また、本発明に係る保温機構および保冷機
構を備えた回転台を使用する際、第１の水槽２４上面の
回転板３４のバット１６上に保温惣菜１４を、第２の水
槽２８上面の回転板３４のバット２０上に保冷惣菜１８
を、それぞれ載置させ、各水槽２４，２８の底部に配設
された保温機構２２および保冷機構２６を作動させると
共に、駆動軸３８を駆動させることにより、各回転板３
４を回転させ、各惣菜１４，１８を巡回させる。

【００３６】この際、各水槽２４，２８上面の回転板３
４が巡回し、各バット１６，２０が巡回することによ
り、各水槽２４，２８内の水Ｗがそれぞれ対流し、温度
の均一化が図られる。

【００３７】なお、本例において、第１の水槽２４を基
台１２上部の外周に、第２の水槽２８を基台１２上部の
内周に位置させてあるが、第１の水槽２４を基台１２上
部の内周に、第２の水槽２８を基台１２上部の外周に位
置させることは自由である。

【００３８】また、本例において、第２の水槽２８の方
が、第１の水槽２４より高い位置に配設させてあるが、
両水槽２４，２８を同一平面上に配設させたり、あるい
は第１の水槽２４を第２の水槽２８より高い位置に配設
させることは自由である。

【００３９】また、本例において、保温機構２２および
保冷機構２６は各水槽２４，２８の適宜位置にのみ設置
されているが、各水槽２４，２８にそれぞれ数個所ずつ
設置させてもよく、各水槽２４，２８の全体に設置させ
てもよい。

【００４０】また、本例において、回転板３４の回転機
構は、回転板３４の内歯車３６と、駆動軸３８に装着さ
れた歯車４０との噛合によるものであるが、回転板３４
の中心に駆動歯車を配設させ、この駆動歯車の周囲に被
動歯車を配設させた遊星歯車機構としたり、あるいは回
転板３４自体に回転手段を装着させたり、他の回転手段
を介して回転板３４を回転させることは自明である。

【００４１】また、本例において、基台１２上部の内外
周の各回転板３４は各水槽２４，２８に対応する環状円
板であるが、図４に示すように、内周の回転板３４を回
転円板とし、この回転円板の裏面に支柱５４を立設さ
せ、この支柱５４を駆動させることにより、回転円板を
回転させることも可能である。

【００４２】この際、この回転円板の中央部分の載置部
５０に折り箱４８の代わりに広告表示板等を載置させて
おくことにより、広告表示板等を回転させることができ
るため、周囲の客の視線を集めることができ、集客効果
を向上させることができる。

【００４３】また、本例において、各水槽２４，２８の
周縁を断熱材３０により被覆させてあるが、本発明にお
いて、断熱材３０は必要不可欠な要素ではない。

【００４４】

【発明の効果】本発明に係る保温機構および保冷機構を
備えた回転台によれば、保温機構を備えた環状の第１の
水槽上面の回転板のバット上に保温惣菜を、保冷機構を
備えた環状の第２の水槽上面の回転板のバット上に保冷
惣菜を、それぞれ載置させ、各バットを巡回させること
により、同一場所で、かつ少ないスペースで、保温およ
び保冷惣菜を同時に多種類提供することができる。

【００４５】また、各水槽内には水を装填させてあるた
め、各水槽上を巡回搬送させる商品に湿気を付与するこ
とができ、商品の鮮度維持に効果的である。

【００４６】また、各水槽上面は各回転板により完全に
被覆されるため、各水槽内に客が誤って手を挿入させる
ことがなく、安全性に優れている。

【００４７】また、内周の水槽を外周の水槽より高い位
置に配設させることにより、内周の水槽上面で巡回搬送
される商品を選定し易くできると共に、商品を取り易く
することができる。

【００４８】また、回転板を、回転板内周の内歯車と、
駆動軸の歯車との噛合により回転自在とすることによ
り、構造を簡易とすることができる。

【００４９】また、基台上部の内周の回転板を回転円板
とし、この回転円板の中央部分の載置部に広告表示板等
を載置させておくことにより、広告表示板等を回転させ
ることができるため、周囲の客の視線を集めることがで
き、集客効果を向上させることができる。

【００５０】また、各水槽周縁を断熱材により被覆させ
ることにより、保温および保冷効率を向上させることが
できる。

【００５１】また、基台の外周縁に、計量してレシート
を発行する計量機を添設させることにより、客はレジに
て商品を計量した後、料金を支払うのではなく、単にレ
シートに印刷された重量の料金のみを支払うだけでよ
く、レジでの待ち時間を激減させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る保温機構および保冷機構を備えた
回転台の斜視図。

【図２】同、断面図。

【図３】回転板の回転機構を示す斜視図。

【図４】回転板の回転機構の別の例を示す要部正面図。

【符号の説明】

１２ 基台 １４ 保温惣菜 １６ バット １８ 保冷惣菜 ２０ バット ２２ 保温機構 ２４ 第１の水槽 ２６ 保冷機構 ２８ 第２の水槽 ３０ 断熱材 ３２ バット用嵌合孔 ３４ 回転板 ３６ 内歯車 ３８ 駆動軸 ４０ 歯車 ４６ 計量機 Ｗ 水

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 平面円形の基台(12)の上方で商品を巡回
   搬送させる回転台において、 基台(12)上部の外周に保温機構(22)を備えた環状の第１
   の水槽(24)を、基台(12)上部の内周に保冷機構(26)を備
   えた環状の第２の水槽(28)を、それぞれ配設させ、各水
   槽(24)，(28)の上面に、バット用嵌合孔(32)が穿孔さ
   れ、かつ各水槽(24)，(28)に対応する回転板(34)が、そ
   れぞれ回転自在に設けられ、各バット用嵌合孔(32)にバ
   ット(16)，(20)を嵌合させてなり、 各水槽(24)，(28)内に水(W) を、バット(16)，(20)の底
   部と接触するように装填したことを特徴とする保温機構
   および保冷機構を備えた回転台。
2. 【請求項２】 保温機構(22)を備えた環状の第１の水槽
   (24)を基台(12)上部の内周に、保冷機構(26)を備えた環
   状の第２の水槽(28)を基台(12)上部の外周に、それぞれ
   配設させたことを特徴とする請求項１記載の保温機構お
   よび保冷機構を備えた回転台。
3. 【請求項３】 基台(12)上部の内周の水槽(28)，(24)を
   外周の水槽(24)，(28)より高い位置に配設させたことを
   特徴とする請求項１または請求項２記載の保温機構およ
   び保冷機構を備えた回転台。
4. 【請求項４】 回転板(34)の内周に刻設された内歯車(3
   6)と駆動軸(38)に装着された歯車(40)との噛合により、
   回転板(34)を回転自在としたことを特徴とする請求項
   １、請求項２または請求項３記載の保温機構および保冷
   機構を備えた回転台。
5. 【請求項５】 基台(12)上部の内周の水槽(28)，(24)上
   面の回転板(34)が、バット用嵌合孔(32)が穿孔された回
   転円板であることを特徴とする請求項１、請求項２また
   は請求項３記載の保温機構および保冷機構を備えた回転
   台。
6. 【請求項６】 各水槽(24)，(28)周縁を断熱材(30)によ
   り被覆させたことを特徴とする請求項１、請求項２、請
   求項３、請求項４または請求項５記載の保温機構および
   保冷機構を備えた回転台。
7. 【請求項７】 基台(12)の外周縁に、計量してレシート
   を発行する計量機(46)を添設させたことを特徴とする請
   求項１、請求項２、請求項３、請求項４、請求項５また
   は請求項６記載の保温機構および保冷機構を備えた回転
   台。