JPH0954061A - Al−Cu系合金薄膜の膜質評価方法 - Google Patents

Al−Cu系合金薄膜の膜質評価方法

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JPH0954061A
JPH0954061A JP20561395A JP20561395A JPH0954061A JP H0954061 A JPH0954061 A JP H0954061A JP 20561395 A JP20561395 A JP 20561395A JP 20561395 A JP20561395 A JP 20561395A JP H0954061 A JPH0954061 A JP H0954061A
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JP
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thin film
film
alloy thin
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oxide film
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JP20561395A
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Nobuo Aoi
信雄 青井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Al−Cu系合金薄膜の耐腐食性を定量的に
評価する。 【解決手段】 Al−Cu系合金薄膜3のハロゲン酸水
溶液中における自然電位の経時変化を測定することによ
り、Al−Cu合金薄膜3表面の酸化皮膜耐圧強度およ
び銅の偏析量の差によるAl−Cu系合金薄膜3の腐食
性を評価する。また、強制的に電流を流し、Cuイオン
を添加して測定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体プロセス、
液晶プロセス、ならびに実装分野で用いられるAl−C
u系合金薄膜の膜質評価方法に関するものである。
【従来の技術】金属配線の線幅の微細化が進むにつれ、
エレクトロマイグレーションによる断線不良を防止する
ために、近年Al−Cu系合金薄膜が半導体分野の金属
配線材料として多用されてきている。これは、CuがA
lの粒界に析出し、Alの原子の移動を防止することが
できることを利用するためである。しかしながら、上記
のAl−Cu系合金は、Cuがカソードとして機能しカ
ソード電流が流れてしまうため、従来のAl−Si系配
線材料に比べ酸やアルカリに対する腐食性が高い材料で
ある。一方、通常の配線形成工程で使用される薬剤、た
とえば、ドライエッチングには塩素系ガスが利用されて
おり、このドライエッチング工程において使用される塩
素系ガスの残留分は、その後の洗浄工程において水と反
応し塩酸に変化する。上記の塩酸と洗浄工程において用
いられる濃硝酸などにより上記のAl−Cu系合金から
なる配線材料に不良が発生し、最終的には断線をきた
す。そして、このことは結果的に製品の信頼性を低下す
ることに結びつく。ここで、上記したような配線形成工
程における腐食発生の検査方法として第1に目視検査、
第2に信頼性加速試験が挙げられる。
【発明が解決しようとする課題】まず、第1に挙げられ
る工程処理後のウエハーの顕微鏡による目視検査につい
てであるが、この目視検査では、断線等の完全な不良を
発見するものであり、どのように腐食が進行しているか
(言い換えれば腐食速度)をみることは一般に不可能で
あり、目視検査では腐食が生じた後しか評価することは
できなかった。これに対して、もし腐食時間とともに目
視を行なって腐食の進行状態を見極めようとすると、莫
大な時間を要するという新たな問題点を生じる。つぎ
に、第2に挙げられる温度や湿度に関しての負荷をかけ
た信頼性加速試験についてであるが、この試験は通常数
百時間を必要としていた。したがって、信頼性加速試験
では製造工程が終了した後でしか腐食性を評価できない
ため、配線形成工程に対するフィードバックが不充分で
あり、腐食に対する工程管理や対策が不可能であるとい
う課題を有していた。そこで本発明は、短時間で材料
(特にAl−Cu合金)の腐食速度および腐食性を測定
することができるAl−Cu系合金薄膜の膜質評価方法
を提供することを目的とする。上記の目的を達成するこ
とができれば、半導体装置の製造インラインで配線の腐
食をモニターすることが可能になる。
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、ハロゲン酸化水溶液中でのAl−Cu系
合金薄膜の自然電位の経時変化を測定し、さらに自然電
位における振動を伴うアノード側シフトを示す第1の領
域および第1の領域に続く酸化膜の孔食による一定電位
を中心とした微細な振幅を示す第2の領域の有無と継続
時間を測定するすることにより、Al−Cu系合金薄膜
の膜質、つまりAl−Cu系合金薄膜の腐食性を短時間
かつ定量的に評価する。上記の構成によると、腐食の進
行状態を自然電位の変化から読み取ることが可能とな
り、Al−Cu系合金薄膜の腐食速度や腐食性(どれだ
け腐食しやすいか)を短時間で測定することができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
るAl−Cu系合金薄膜の膜質評価方法について図面を
参照しながら説明する。図1は測定の対象となるAl−
Cu系合金薄膜測定試料の断面図、図2はその平面図を
示したものである。図1および図2において、例えば、
膜厚600nmの熱酸化膜2を形成したシリコン基板1
上に1μmの膜厚を有するAl−1%Si−0.5%C
u薄膜からなるAl−Cu系合金薄膜3をスパッタリン
グにより堆積したウエハーを20×60mmの短冊状に
切断し、10×10mmの評価部5以外を絶縁性塗料ま
たはフッ素樹脂テープ等の絶縁材4を用いて被覆したも
のを測定試料とする。上記の図1および図2に示す測定
試料の自然電位の経時変化を図3に示す公知の電気化学
測定系と測定セルを用いて計測する。例えば1.0mo
l/l程度の高濃度塩酸水溶液における自然電位の経時
変化をポテンシオスタットによって計測する。図3にお
いて、6は測定試料、7は参照電極、8は対極、9は測
定セル、10はポテンシオスタット、11はデータ処理
装置、12はプリンタである。上記のように構成された
測定装置により得られた測定結果の代表例を図4に示
す。なお、本実施の形態では、上記した1.0mol/
l程度の高濃度塩酸水溶液によりAl−Cu系合金薄膜
が腐食されることが必須の要件である。図4から明らか
なように、自然電位の経時変化は、概ね3つの領域に分
類することができ、以下では、この3つの領域において
生じている現象を詳細に説明する。まず、領域1はスパ
ッタ膜であるAl−Cu系合金薄膜のアルミナ酸化皮膜
の耐圧が塩酸による皮膜変性によって徐々に劣化してい
く過程と偏析した銅表面が活性化する過程であり、その
様子を図5(a)に示す。図5(a)において、アルミ
ナ酸化皮膜16の腐食が進行してその厚みが少なくなる
と、Alの結晶粒界13上に偏析したCu14の表面が
露出する。つぎに、領域2は偏析した銅とスパッタ膜で
あるAl−Cu系合金薄膜との間で形成される局所電池
により発生する電位差によるアルミナ酸化皮膜の耐圧破
壊によって開始されるアルミの溶解による腐食過程に対
応し、その様子を図5(b)に示す。アルミナ酸化皮膜
16の腐食がさらに進行すると、図5(b)に示すよう
に、アルミナ酸化皮膜16の一部が完全に欠落してしま
い、開口部15においてAlの表面が露出する。最後
に、領域3は塩酸によるアルミナ酸化皮膜16の皮膜変
性がさらに進行し、アルミナ酸化皮膜16が溶解して金
属表面(Al−Cu系合金薄膜表面)が露出しアルミが
溶解することによる腐食過程である。すなわち、上記の
図5(b)における開口部15が多数存在する状態であ
る。ここで、上記の領域1の継続時間はアルミナ酸化皮
膜16の強度が大きいほど、また、銅の偏析が少ないほ
ど長くなり、また領域2の継続時間は銅の偏析が多いほ
ど長くなる。したがって、領域1と領域2の継続時間を
測定することにより、Al−Cu系合金薄膜の腐食性を
定量的に評価することができる。すなわち、領域1の時
間が長いと腐食されにくいことになり、領域2の時間が
長いと腐食されやすいことになる。また、アルミナ酸化
皮膜の緻密さならびに強度を評価する手段として、腐食
反応が顕著とならない程度の低濃度塩酸水溶液(0.1
mol/l)中において、1μA/cm2 程度の定電流
電解を行った際の薄膜の電位の経時変化、ならびに10
-4mol/l程度の銅イオン共存下での薄膜の自然電位
の経時変化を測定することによっても薄膜の腐食性を評
価可能である。これは、強制的に電流を流した点に特徴
がある。この場合、領域1の継続時間が長いほど、アル
ミナ酸化皮膜の緻密さ、強度は大きく耐腐食性の高い薄
膜と判断できる。また定電流電解の場合、アルミナ酸化
皮膜の破壊耐圧の電位で電流が生じるため、電位の経時
変化の測定からアルミナ酸化皮膜の真性耐圧および、耐
圧劣化速度を見積もることも可能である。さらに、上記
の電流を強制的に流さない例では、1.0mol/l程
度の高濃度塩酸水溶液によりAl−Cu系合金薄膜が腐
食されることが必須の要件であり、この濃度が小さすぎ
ると腐食が進行しないが、強制的に電流を流すことによ
りどのようなAl−Cu系合金薄膜であっても腐食が進
行するため、腐食性および腐食速度を測定することがで
きるとともに、腐食速度が速くなるため、測定時間をさ
らに短縮することができる。また、銅イオン共存下での
評価では、銅イオンはアルミナ酸化皮膜の欠陥部に析出
し、皮膜の耐圧破壊を誘起する(すなわち、図5におい
てアルミナ酸化皮膜16が突き破られ、開口部15が形
成されるのを促進する)ため、領域1での電位のアノー
ドシフトと継続時間によって、アルミナ酸化皮膜の欠陥
密度を見積もることも可能となる。なお、本発明ではハ
ロゲン酸水溶液として塩酸を腐食を行う溶液として用い
たが、これに限らず、フッ素等のたのハロゲン元素を含
むハロゲン酸水溶液であればよい。
【発明の効果】本発明によるAl−Cu系合金薄膜の膜
質評価方法は、半導体プロセスで用いられる配線材料の
Al−Cu系合金薄膜の耐腐食性を定量的に評価するこ
とを可能とするため、薄膜堆積工程の管理や条件最適
化、配線材料の材質、組成の最適化を容易に実現し、半
導体製造のプロセスインラインで膜質の測定が可能とな
り、半導体製造の歩留り向上に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における膜質評価方法に用
いるAl−Cu系合金薄膜測定試料の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態における膜質評価方法に用
いるAl−Cu系合金薄膜測定試料の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態における膜質評価方法に用
いる測定装置の概略図である。
【図4】本発明の実施の形態における膜質評価の際の自
然電位の変化を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における膜質評価の際のA
l−Cu系合金薄膜測定試料の断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 熱酸化膜 3 Al−Cu系合金薄膜 4 絶縁材 5 評価部 6 測定試料 7 参照電極 8 対極 9 測定セル 10 ポテンシオスタット 11 データ処理装置 12 プリンタ 13 粒界 14 偏析したCu 15 開口部 16 アルミナ酸化皮膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に酸化膜が形成されたAl−Cu系
    合金薄膜の表面をハロゲン酸水溶液中に浸し自然電位の
    経時変化を測定する過程と、前記自然電位における振動
    を伴うアノード側シフトを示す第1の領域および前記第
    1の領域に続く前記酸化膜の孔食による一定電位を中心
    とした微細な振幅を示す第2の領域の有無と継続時間を
    測定する過程と、前記第1および第2の領域の継続時間
    から前記Al−Cu合金薄膜の耐腐食性および腐食速度
    を評価する過程とを含むことを特徴とするAl−Cu合
    金薄膜の膜質評価方法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン酸水溶液中に定電流を供給する
    ことを特徴とする請求項1記載のAl−Cu合金薄膜の
    膜質評価方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン酸水溶液中にCuイオンを添加
    したことを特徴とする請求項1記載のAl−Cu合金薄
    膜の膜質評価方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003091709A1 (fr) * 2002-04-26 2003-11-06 Babcock-Hitachi K.K. Procede pour generer et faire croitre des fissures par corrosion sous contrainte dans un echantillon
CN1297812C (zh) * 2004-11-18 2007-01-31 上海交通大学 薄膜材料及器件耐腐蚀性能的电阻变化率检测方法

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