JPH095321A - 生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法 - Google Patents
生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法Info
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- JPH095321A JPH095321A JP7157424A JP15742495A JPH095321A JP H095321 A JPH095321 A JP H095321A JP 7157424 A JP7157424 A JP 7157424A JP 15742495 A JP15742495 A JP 15742495A JP H095321 A JPH095321 A JP H095321A
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- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 非侵襲式で小型・軽量化が可能で測定精度を
向上可能な生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液
収集方法を提供すること。 【構成】 特定の刺激液80を舌60の上にたらし、唾
液の分泌速度を所定速度に制御した上で刺激液80を綿
等の除去部材90で除去し、その後に唾液採取部材21
を舌60の下に入れると毛細管現象により唾液が所定量
吸収される。この唾液採取部材21を取り出して唾液を
押しだして酵素センサ30の測定部に付着させると酵素
を触媒とした還元反応により発生される生成物の量(濃
度)に比例する電流値I0が発生される。記憶装置42
には特定の刺激物を使用したときの唾液中の濃度と血液
中の濃度との対応関係が記憶されており、この電流値I
0から唾液中の濃度が換算され、容易に血液中の濃度が
測定できる。
向上可能な生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液
収集方法を提供すること。 【構成】 特定の刺激液80を舌60の上にたらし、唾
液の分泌速度を所定速度に制御した上で刺激液80を綿
等の除去部材90で除去し、その後に唾液採取部材21
を舌60の下に入れると毛細管現象により唾液が所定量
吸収される。この唾液採取部材21を取り出して唾液を
押しだして酵素センサ30の測定部に付着させると酵素
を触媒とした還元反応により発生される生成物の量(濃
度)に比例する電流値I0が発生される。記憶装置42
には特定の刺激物を使用したときの唾液中の濃度と血液
中の濃度との対応関係が記憶されており、この電流値I
0から唾液中の濃度が換算され、容易に血液中の濃度が
測定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生化学物質測定装置及び
それに適用する唾液収集方法に関し、特に非観血式で小
型化でき測定精度の向上が可能な生化学物質測定装置及
びそれに適用する唾液収集方法に関するものである。
それに適用する唾液収集方法に関し、特に非観血式で小
型化でき測定精度の向上が可能な生化学物質測定装置及
びそれに適用する唾液収集方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、酵素の持つ厳密な分子識別機
能を巧みに利用したバイオセンサが種々考案され、生体
の生理活性物質(生化学物質)の分析に応用が進んでい
る。たとえば、糖尿病治療においてはバイオセンサが血
糖計測技術に大きな変革をもたらしている。1970年
代には、高分子にブドウ糖酸化還元酵素であるグルコー
スオキシダーゼを固定化した酵素膜を用いた血糖センサ
ーが開発され、それまで数十分から1時間以上も必要で
あった血糖測定が数分で測定できるようになった。
能を巧みに利用したバイオセンサが種々考案され、生体
の生理活性物質(生化学物質)の分析に応用が進んでい
る。たとえば、糖尿病治療においてはバイオセンサが血
糖計測技術に大きな変革をもたらしている。1970年
代には、高分子にブドウ糖酸化還元酵素であるグルコー
スオキシダーゼを固定化した酵素膜を用いた血糖センサ
ーが開発され、それまで数十分から1時間以上も必要で
あった血糖測定が数分で測定できるようになった。
【0003】しかし、これらのバイオセンサは被測定物
質として血液を用いていたので、患者は測定の度に採血
する必要があり、以下の問題点が未解決のまま残されて
いた。
質として血液を用いていたので、患者は測定の度に採血
する必要があり、以下の問題点が未解決のまま残されて
いた。
【0004】即ち、採血時の肉体的苦痛や、血液を媒体
とするウイルス、例えばB型肝炎やAIDSへの感染の
恐れがあり、患者や看護者に常に精神的な不安感を与え
る等の問題がそれである。
とするウイルス、例えばB型肝炎やAIDSへの感染の
恐れがあり、患者や看護者に常に精神的な不安感を与え
る等の問題がそれである。
【0005】これらの解決を図るために、光学的手法を
用いた非侵襲型の生理活性物質計測法が提案されてお
り、例えば七里元亮らの「血糖値の非侵襲的計測法―光
学的ブドウ糖センサの開発―、BME,Vol.5,No.
8,pp.16-21,1991」等が報告されている。
用いた非侵襲型の生理活性物質計測法が提案されてお
り、例えば七里元亮らの「血糖値の非侵襲的計測法―光
学的ブドウ糖センサの開発―、BME,Vol.5,No.
8,pp.16-21,1991」等が報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の光学的手法を用
いた血糖計測法では、ブドウ糖の吸光度をもとに血糖値
を推定するものであるが、ブドウ糖の吸収光の波長が9
〜11μmであり、生体内の他の物質、例えば赤血球や
酵素などの吸光特性と似ていることから、計測装置の高
精度化が困難であった。また、ブドウ糖の吸収光の波長
が9〜11μmと長いために、その光源として赤外線が
必要であが、現状の赤外線の光源、例えば赤外線レーザ
は非常に大型であり冷却装置までも必要とすることか
ら、計測装置の小型化・携帯化が困難であった。
いた血糖計測法では、ブドウ糖の吸光度をもとに血糖値
を推定するものであるが、ブドウ糖の吸収光の波長が9
〜11μmであり、生体内の他の物質、例えば赤血球や
酵素などの吸光特性と似ていることから、計測装置の高
精度化が困難であった。また、ブドウ糖の吸収光の波長
が9〜11μmと長いために、その光源として赤外線が
必要であが、現状の赤外線の光源、例えば赤外線レーザ
は非常に大型であり冷却装置までも必要とすることか
ら、計測装置の小型化・携帯化が困難であった。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、その目的は、従来のように採血
する必要がなく、小型化・携帯化が可能で唾液の分泌速
度を制御することにより測定精度の向上が可能な生化学
物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法を提供す
るにある。
になされたものであり、その目的は、従来のように採血
する必要がなく、小型化・携帯化が可能で唾液の分泌速
度を制御することにより測定精度の向上が可能な生化学
物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法を提供す
るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の生化学物質測定装置は、口腔中に収容される
刺激物と、その刺激物の刺激により口腔中に分泌された
唾液を収集する収集手段と、その収集手段により収集さ
れた唾液に含まれる前記所定の生化学物質の濃度に関連
する情報を検出するセンサと、前記所定の生化学物質に
関して前記唾液中の濃度に関連する情報と血液中の濃度
との対応情報を記憶する記憶手段と、前記センサにより
検出された前記生化学物質の濃度に関連する情報と前記
記憶手段に記憶された対応情報とに基づき、血液中の前
記生化学物質の濃度を算出する算出手段と、その算出手
段により算出された血液中の生化学物質の濃度を出力す
る出力手段とを備えている。
の本発明の生化学物質測定装置は、口腔中に収容される
刺激物と、その刺激物の刺激により口腔中に分泌された
唾液を収集する収集手段と、その収集手段により収集さ
れた唾液に含まれる前記所定の生化学物質の濃度に関連
する情報を検出するセンサと、前記所定の生化学物質に
関して前記唾液中の濃度に関連する情報と血液中の濃度
との対応情報を記憶する記憶手段と、前記センサにより
検出された前記生化学物質の濃度に関連する情報と前記
記憶手段に記憶された対応情報とに基づき、血液中の前
記生化学物質の濃度を算出する算出手段と、その算出手
段により算出された血液中の生化学物質の濃度を出力す
る出力手段とを備えている。
【0009】ここで、前記センサは、前記生化学物質を
反応させる少なくとも1種類の酵素と、前記反応により
生成される生成物の増減を検出するための電極とを備え
ていてもよい。
反応させる少なくとも1種類の酵素と、前記反応により
生成される生成物の増減を検出するための電極とを備え
ていてもよい。
【0010】また、前記収集手段は、口腔中に収容可能
且つ前記センサに対して着脱可能に構成されていてもよ
い。
且つ前記センサに対して着脱可能に構成されていてもよ
い。
【0011】また、前記収集手段は、口腔中において分
泌された唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去
する多孔質体から構成されていてもよい。
泌された唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去
する多孔質体から構成されていてもよい。
【0012】また、前記酵素は少なくともグルコースオ
キシダーゼを含み、前記センサにより検出される生化学
物質の濃度はブドウ糖の濃度であってもよい。
キシダーゼを含み、前記センサにより検出される生化学
物質の濃度はブドウ糖の濃度であってもよい。
【0013】一方、前記目的を達成するための唾液収集
方法は、口腔中に分泌された唾液を収集する収集手段
と、その収集手段により収集された唾液に含まれる前記
所定の生化学物質の濃度に関連する情報を検出するセン
サと、前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の濃度
に関連する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶する
記憶手段と、前記センサにより検出された前記生化学物
質の濃度に関連する情報と前記記憶手段に記憶された対
応情報とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度を算
出する算出手段と、その算出手段により算出された血液
中の生化学物質の濃度を出力する出力手段とを備えた生
化学物質測定装置に適用される唾液の収集方法であっ
て、前記収集手段による唾液収集の前に刺激物を口腔内
に含ませ、刺激物により分泌された唾液を前記収集手段
により収集するものである。
方法は、口腔中に分泌された唾液を収集する収集手段
と、その収集手段により収集された唾液に含まれる前記
所定の生化学物質の濃度に関連する情報を検出するセン
サと、前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の濃度
に関連する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶する
記憶手段と、前記センサにより検出された前記生化学物
質の濃度に関連する情報と前記記憶手段に記憶された対
応情報とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度を算
出する算出手段と、その算出手段により算出された血液
中の生化学物質の濃度を出力する出力手段とを備えた生
化学物質測定装置に適用される唾液の収集方法であっ
て、前記収集手段による唾液収集の前に刺激物を口腔内
に含ませ、刺激物により分泌された唾液を前記収集手段
により収集するものである。
【0014】更に、前記目的を達成するための別の唾液
収集方法は、口腔中に分泌された唾液を収集する収集手
段と、その収集手段により収集された唾液に含まれる前
記所定の生化学物質の濃度に関連する情報を検出するセ
ンサと、前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の濃
度に関連する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶す
る記憶手段と、前記センサにより検出された前記生化学
物質の濃度に関連する情報と前記記憶手段に記憶された
対応情報とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度を
算出する算出手段と、その算出手段により算出された血
液中の生化学物質の濃度を出力する出力手段とを備えた
生化学物質測定装置に適用される唾液の収集方法であっ
て、前記収集手段による唾液収集の前に刺激物を口腔内
に含ませ、その刺激物を除去した後に分泌された唾液を
前記収集手段により収集するものである。
収集方法は、口腔中に分泌された唾液を収集する収集手
段と、その収集手段により収集された唾液に含まれる前
記所定の生化学物質の濃度に関連する情報を検出するセ
ンサと、前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の濃
度に関連する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶す
る記憶手段と、前記センサにより検出された前記生化学
物質の濃度に関連する情報と前記記憶手段に記憶された
対応情報とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度を
算出する算出手段と、その算出手段により算出された血
液中の生化学物質の濃度を出力する出力手段とを備えた
生化学物質測定装置に適用される唾液の収集方法であっ
て、前記収集手段による唾液収集の前に刺激物を口腔内
に含ませ、その刺激物を除去した後に分泌された唾液を
前記収集手段により収集するものである。
【0015】
【作用】上記構成を有する本発明の生化学物質測定装置
においては、刺激物を口腔中に収容すると、その刺激物
に刺激されて唾液の分泌速度が所定速度に制御されて所
定量の唾液が所定時間内に確実に分泌されることにな
る。収集手段が分泌された唾液を収集し、センサが前記
収集手段により収集された唾液に含まれる前記所定の生
化学物質の濃度に関連する情報を検出する。記憶手段は
前記所定の生化学物質に関して唾液中の濃度に関連する
情報と血液中の濃度との対応情報を記憶しており、算出
手段が前記センサにより検出された前記生化学物質の濃
度に関連する情報と前記記憶手段に記憶された対応情報
とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度を算出し、
出力手段が前記算出手段により算出された血液中の生化
学物質の濃度を出力する。
においては、刺激物を口腔中に収容すると、その刺激物
に刺激されて唾液の分泌速度が所定速度に制御されて所
定量の唾液が所定時間内に確実に分泌されることにな
る。収集手段が分泌された唾液を収集し、センサが前記
収集手段により収集された唾液に含まれる前記所定の生
化学物質の濃度に関連する情報を検出する。記憶手段は
前記所定の生化学物質に関して唾液中の濃度に関連する
情報と血液中の濃度との対応情報を記憶しており、算出
手段が前記センサにより検出された前記生化学物質の濃
度に関連する情報と前記記憶手段に記憶された対応情報
とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度を算出し、
出力手段が前記算出手段により算出された血液中の生化
学物質の濃度を出力する。
【0016】一般に、顎下腺や舌下腺に分泌されるブド
ウ糖等の生化学物質の濃度は、血液中の濃度に近いもの
であることが判明している。ここに分泌されたブドウ糖
等の生化学物質は顎下腺官を通って口腔中に浸出するま
でに、かなりの量が生体に再吸収される。このため、口
腔中に分泌された唾液中の生化学物質の濃度は顎下腺や
舌下腺の唾液分泌速度の大小に応じて変化することとな
る。このため、前記刺激物として特定のものを投与して
唾液分泌速度を所定値にコントロールし、記憶手段にそ
の特定の刺激物を投与したときの唾液中の生化学物質の
濃度に関する情報(濃度や量)と血液中の生化学物質の
濃度との対応関係を記憶しておけば、測定精度を向上す
ることができる。
ウ糖等の生化学物質の濃度は、血液中の濃度に近いもの
であることが判明している。ここに分泌されたブドウ糖
等の生化学物質は顎下腺官を通って口腔中に浸出するま
でに、かなりの量が生体に再吸収される。このため、口
腔中に分泌された唾液中の生化学物質の濃度は顎下腺や
舌下腺の唾液分泌速度の大小に応じて変化することとな
る。このため、前記刺激物として特定のものを投与して
唾液分泌速度を所定値にコントロールし、記憶手段にそ
の特定の刺激物を投与したときの唾液中の生化学物質の
濃度に関する情報(濃度や量)と血液中の生化学物質の
濃度との対応関係を記憶しておけば、測定精度を向上す
ることができる。
【0017】ここで、センサを前記生化学物質を反応さ
せる少なくとも1種類の酵素と、前記反応により生成さ
れる生成物の増減を検出するための電極とから構成する
場合には、センサから唾液中の生化学物質の濃度に比例
する電流値が検出され、濃度の検出が容易になる。
せる少なくとも1種類の酵素と、前記反応により生成さ
れる生成物の増減を検出するための電極とから構成する
場合には、センサから唾液中の生化学物質の濃度に比例
する電流値が検出され、濃度の検出が容易になる。
【0018】また、前記収集手段が口腔中に収容可能且
つ前記センサに対して着脱可能に構成されている場合
は、収集手段のみを口腔内に入れて唾液の収集を行い、
収集後にセンサに装着することにより、唾液中の生化学
物質の濃度の測定が可能となる。この唾液の収集時に
は、センサが直接口腔に接触しないので、センサに生体
に対する有害物質が使用されていたとしても生体への影
響が排除される。
つ前記センサに対して着脱可能に構成されている場合
は、収集手段のみを口腔内に入れて唾液の収集を行い、
収集後にセンサに装着することにより、唾液中の生化学
物質の濃度の測定が可能となる。この唾液の収集時に
は、センサが直接口腔に接触しないので、センサに生体
に対する有害物質が使用されていたとしても生体への影
響が排除される。
【0019】また、前記収集手段を、口腔中において分
泌された唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去
する多孔質体から構成した場合には、センサの検出を妨
げる不純物を除去すると共に容易に唾液の採取が可能と
なる。
泌された唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去
する多孔質体から構成した場合には、センサの検出を妨
げる不純物を除去すると共に容易に唾液の採取が可能と
なる。
【0020】また、前記酵素は少なくともグルコースオ
キシダーゼを含み、前記センサによる検出される生化学
物質の濃度はブドウ糖の濃度である場合は、血液の血糖
値を容易に把握することが可能となる。
キシダーゼを含み、前記センサによる検出される生化学
物質の濃度はブドウ糖の濃度である場合は、血液の血糖
値を容易に把握することが可能となる。
【0021】一方、本発明の生化学物質測定装置に適用
する唾液収集方法においては、収集手段による唾液収集
の前に刺激物を口腔内に含ませ、刺激物により分泌され
た唾液を前記収集手段により収集する。このため、容易
に唾液の分泌速度を制御でき、生化学物質の測定精度を
高めることができるのである。
する唾液収集方法においては、収集手段による唾液収集
の前に刺激物を口腔内に含ませ、刺激物により分泌され
た唾液を前記収集手段により収集する。このため、容易
に唾液の分泌速度を制御でき、生化学物質の測定精度を
高めることができるのである。
【0022】更に、本発明の生化学物質測定装置に適用
する別の唾液収集方法においては、前記収集手段による
唾液収集の前に刺激物を口腔内に含ませ、その刺激物を
除去した後に分泌された唾液を前記収集手段により収集
する。このため、センサによる検出の際に刺激物により
唾液中の生化学物質の濃度に関連する情報が悪影響を及
ぼされることがなく、測定精度をより高くすることがで
きる。例えば、刺激物が液体であるばあい、その水分が
収集された唾液に混入することにより濃度が変化してし
まうことが防止できるのである。
する別の唾液収集方法においては、前記収集手段による
唾液収集の前に刺激物を口腔内に含ませ、その刺激物を
除去した後に分泌された唾液を前記収集手段により収集
する。このため、センサによる検出の際に刺激物により
唾液中の生化学物質の濃度に関連する情報が悪影響を及
ぼされることがなく、測定精度をより高くすることがで
きる。例えば、刺激物が液体であるばあい、その水分が
収集された唾液に混入することにより濃度が変化してし
まうことが防止できるのである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を唾液中のグルコース濃度を測
定して血糖値を表示する非観血式(非侵襲式)の血糖値
測定器に具体化した一実施例を、図1乃至図9を参照し
て説明する。
定して血糖値を表示する非観血式(非侵襲式)の血糖値
測定器に具体化した一実施例を、図1乃至図9を参照し
て説明する。
【0024】図1は生化学物質測定装置(血糖値測定
器)10の電気的構成を示すブロック図である。生化学
物質測定装置10は、唾液の収集部(収集手段)20、
センサ30、演算部40及び表示装置(出力手段)50
から構成されている。該収集部20は後述するように、
唾液採取部材21、フィルタ22、及び唾液収集部材2
3から構成されている。また演算部40は、CPU(算
出手段)41と、後述の情報が記憶されたROM,演算
結果を一時記憶するためのRAM等の記憶装置42と、
前記センサ30と表示装置50との間の入出力ポートと
から構成されている。
器)10の電気的構成を示すブロック図である。生化学
物質測定装置10は、唾液の収集部(収集手段)20、
センサ30、演算部40及び表示装置(出力手段)50
から構成されている。該収集部20は後述するように、
唾液採取部材21、フィルタ22、及び唾液収集部材2
3から構成されている。また演算部40は、CPU(算
出手段)41と、後述の情報が記憶されたROM,演算
結果を一時記憶するためのRAM等の記憶装置42と、
前記センサ30と表示装置50との間の入出力ポートと
から構成されている。
【0025】前記ROMには制御プログラムや図9に示
す唾液のグルコース濃度と血糖値との対応関係を示す情
報が記憶されている。また、センサからの検出電流値I
0と唾液中のグルコース濃度との対応関係もまたROM
に記憶されている。これらの対応関係は、本実施例では
刺激物として後述の酢酸溶液を使用し、この時の唾液中
のグルコース濃度とその時の血液中のグルコース濃度と
の対応情報と、前記検出電流値I0と唾液中のグルコー
ス濃度との対応関係とが記憶されている。
す唾液のグルコース濃度と血糖値との対応関係を示す情
報が記憶されている。また、センサからの検出電流値I
0と唾液中のグルコース濃度との対応関係もまたROM
に記憶されている。これらの対応関係は、本実施例では
刺激物として後述の酢酸溶液を使用し、この時の唾液中
のグルコース濃度とその時の血液中のグルコース濃度と
の対応情報と、前記検出電流値I0と唾液中のグルコー
ス濃度との対応関係とが記憶されている。
【0026】また、前記CPU41にはアナログ−デジ
タル変換回路を内蔵するものであり、後述のようにセン
サ30からのアナログ電流値はデジタル値に変換されて
所定の演算処理が行われる。
タル変換回路を内蔵するものであり、後述のようにセン
サ30からのアナログ電流値はデジタル値に変換されて
所定の演算処理が行われる。
【0027】図2は前記生化学物質測定装置10の概略
構成を示す。センサ30は装置本体10に対して着脱可
能に構成されており、センサの耐久性に応じて1〜数十
回の使用毎に使い捨てとする事も可能である。本装置1
0の使用においては、同図中矢印 A 方向にセンサ30
を挿入して行うものである。本装置10のセンサ取り付
け部の右方には、収集部20が設けられている。
構成を示す。センサ30は装置本体10に対して着脱可
能に構成されており、センサの耐久性に応じて1〜数十
回の使用毎に使い捨てとする事も可能である。本装置1
0の使用においては、同図中矢印 A 方向にセンサ30
を挿入して行うものである。本装置10のセンサ取り付
け部の右方には、収集部20が設けられている。
【0028】前記本体10のセンサ30の右方には唾液
収集部材23が着脱可能に設けられており、この唾液収
集部材23には、図4に示すように、円筒形の唾液採取
部材21を外部から着脱可能に収納する収納室231
と、収納室231の底面232から前記本体10に装着
されたセンサ30の測定部に連通する唾液通路233と
が形成されており、この唾液通路233にはフィルタ2
2が挿入されている。このフィルタ22は後述するよう
に唾液中に含まれている血糖測定を阻害する物質、例え
ば細菌や酵素などの高分子物質を濾過するためのもので
り、必要に応じて交換可能である。また、前記唾液収集
部材23の収納室231は、平面視矩形状の開口234
を有し、その開口234よりも若干小さく形成された蓋
部材24が開口234を介して収納室に侵入可能であ
る。
収集部材23が着脱可能に設けられており、この唾液収
集部材23には、図4に示すように、円筒形の唾液採取
部材21を外部から着脱可能に収納する収納室231
と、収納室231の底面232から前記本体10に装着
されたセンサ30の測定部に連通する唾液通路233と
が形成されており、この唾液通路233にはフィルタ2
2が挿入されている。このフィルタ22は後述するよう
に唾液中に含まれている血糖測定を阻害する物質、例え
ば細菌や酵素などの高分子物質を濾過するためのもので
り、必要に応じて交換可能である。また、前記唾液収集
部材23の収納室231は、平面視矩形状の開口234
を有し、その開口234よりも若干小さく形成された蓋
部材24が開口234を介して収納室に侵入可能であ
る。
【0029】前記唾液採取部材21は、綿などの多孔質
材料により円筒形に形成されており、これを被検者の口
腔に挿入すると多孔質材料の毛細管現象により唾液が吸
収され、この唾液採取部材21を前記唾液収集部材23
の収納室231に収納して前記蓋部材24により唾液採
取部材21を押しつぶすと吸収した唾液を吐出するもの
である。本実施例においては唾液採取部材21の唾液吸
収量は100μlに設定されている。この唾液採取部材
21,フィルタ22,唾液収集部材23から前記収集部
20が構成される。尚、この蓋部材24は唾液採取部材
21を押しつぶして唾液を吐出させる押圧部材であり、
他の態様も可能である。例えば、蓋部材の替わりに一対
のローラを準備し、このローラ間に唾液採取部材21を
挟んでローラを回転させて押しつぶすようにしてもよい
のである。
材料により円筒形に形成されており、これを被検者の口
腔に挿入すると多孔質材料の毛細管現象により唾液が吸
収され、この唾液採取部材21を前記唾液収集部材23
の収納室231に収納して前記蓋部材24により唾液採
取部材21を押しつぶすと吸収した唾液を吐出するもの
である。本実施例においては唾液採取部材21の唾液吸
収量は100μlに設定されている。この唾液採取部材
21,フィルタ22,唾液収集部材23から前記収集部
20が構成される。尚、この蓋部材24は唾液採取部材
21を押しつぶして唾液を吐出させる押圧部材であり、
他の態様も可能である。例えば、蓋部材の替わりに一対
のローラを準備し、このローラ間に唾液採取部材21を
挟んでローラを回転させて押しつぶすようにしてもよい
のである。
【0030】また、本体10には、液晶表示式の表示装
置50の表示窓13が設けられ、電源スイッチ11,測
定開始スイッチ12が設けられている。
置50の表示窓13が設けられ、電源スイッチ11,測
定開始スイッチ12が設けられている。
【0031】ここで、図3及び図4を参照しつつ唾液の
収集方法について説明する。図3は生体の顎部のみを模
式的に示した図である。ここで、刺激物としての酢酸溶
液80は容器81中に予め収容されており、これは、本
装置10に付属されている。ただし、本装置10に使用
可能な刺激物(刺激液)の名称を表示しておき、または
取扱説明書等に表記しておき、その表示された刺激物を
別途準備して使用することができる。本装置を使用して
生化学物質を測定する場合は、使用すべき刺激物は表示
された特定のものを使用することになるのである。
収集方法について説明する。図3は生体の顎部のみを模
式的に示した図である。ここで、刺激物としての酢酸溶
液80は容器81中に予め収容されており、これは、本
装置10に付属されている。ただし、本装置10に使用
可能な刺激物(刺激液)の名称を表示しておき、または
取扱説明書等に表記しておき、その表示された刺激物を
別途準備して使用することができる。本装置を使用して
生化学物質を測定する場合は、使用すべき刺激物は表示
された特定のものを使用することになるのである。
【0032】この刺激物80としては液体のものであっ
てもよいし、固体形状のものであってもよい。本実施例
では所定濃度の酢酸を使用しているが、これに限られる
ものではない。刺激物として測定しようとする生化学物
質、例えば糖質,脂質,蛋白質等を含有していないこと
が必要であり、被測定物質ではない糖質,脂質,タンパ
ク質が選択可能である。糖質としては例えばデンプン,
セルロースが選択可能であり、脂質としては例えば脂肪
酸,コレステロール,β−カロチンが選択可能であり、
タンパク質としては例えば糖タンパク,リポタンパクが
選択可能である。この他には、前記酢酸の他にヨウ素,
炭酸ガス等が選択可能である。これらの刺激物による唾
液の分泌速度は異なるため、酢酸にかえてこれられもの
を選択的に使用する際には前記対応情報を使用した刺激
物に応じたものに変更する必要がある。
てもよいし、固体形状のものであってもよい。本実施例
では所定濃度の酢酸を使用しているが、これに限られる
ものではない。刺激物として測定しようとする生化学物
質、例えば糖質,脂質,蛋白質等を含有していないこと
が必要であり、被測定物質ではない糖質,脂質,タンパ
ク質が選択可能である。糖質としては例えばデンプン,
セルロースが選択可能であり、脂質としては例えば脂肪
酸,コレステロール,β−カロチンが選択可能であり、
タンパク質としては例えば糖タンパク,リポタンパクが
選択可能である。この他には、前記酢酸の他にヨウ素,
炭酸ガス等が選択可能である。これらの刺激物による唾
液の分泌速度は異なるため、酢酸にかえてこれられもの
を選択的に使用する際には前記対応情報を使用した刺激
物に応じたものに変更する必要がある。
【0033】唾液を採取するには、舌60の味覚受容器
の近辺に前記刺激液80を数滴滴下し、唾液の分泌を所
定量促進させる。そして、舌60に残った該刺激液80
を除去部材90で除去する。ここで、刺激液80を除去
しているが、これは、刺激液80が分泌され口腔中に浸
出した唾液に混入してしまい、刺激液の水分の混入によ
り生化学物質としてのグルコースの濃度が変動してしま
うことを防止するためである。ただし、この刺激液80
の除去は必須ではなく、除去しなくても実用上さしつか
えはない。また、前記除去部材90としては、公知の高
分子吸収剤や綿等が好適に使用できる。
の近辺に前記刺激液80を数滴滴下し、唾液の分泌を所
定量促進させる。そして、舌60に残った該刺激液80
を除去部材90で除去する。ここで、刺激液80を除去
しているが、これは、刺激液80が分泌され口腔中に浸
出した唾液に混入してしまい、刺激液の水分の混入によ
り生化学物質としてのグルコースの濃度が変動してしま
うことを防止するためである。ただし、この刺激液80
の除去は必須ではなく、除去しなくても実用上さしつか
えはない。また、前記除去部材90としては、公知の高
分子吸収剤や綿等が好適に使用できる。
【0034】前記除去部材90により刺激物80を除去
した後、唾液採取部材21を口腔に挿入し、唾液腺の付
近例えば舌60の下に配置する。すると、顎下腺61や
舌下腺62から唾液が分泌され、その唾液が前記唾液採
取部材21の毛細管現象によって吸収される。被検者
は、この唾液採取部材21を舌60の下に入れておくだ
けで唾液は自動的に唾液採取部材21に吸収され、収集
されることになる。
した後、唾液採取部材21を口腔に挿入し、唾液腺の付
近例えば舌60の下に配置する。すると、顎下腺61や
舌下腺62から唾液が分泌され、その唾液が前記唾液採
取部材21の毛細管現象によって吸収される。被検者
は、この唾液採取部材21を舌60の下に入れておくだ
けで唾液は自動的に唾液採取部材21に吸収され、収集
されることになる。
【0035】このとき、唾液の分泌速度は、刺激液80
の酢酸の濃度によって制御することが出来る。例えば常
に最大速度を維持したい場合は、酢酸の濃度を2%以上
にすればよい。ここで、唾液腺は腺房部と導管部に分け
られるが、Thaysenらにより例えば The excretion of s
odium, potassium, chloride and carbondioxide inhum
an parotid saliva, American journal of Physiology,
Vol.178, pp.155-159, 1954 年において二段階説によ
って唾液が生成されることが明らかになっている。
の酢酸の濃度によって制御することが出来る。例えば常
に最大速度を維持したい場合は、酢酸の濃度を2%以上
にすればよい。ここで、唾液腺は腺房部と導管部に分け
られるが、Thaysenらにより例えば The excretion of s
odium, potassium, chloride and carbondioxide inhum
an parotid saliva, American journal of Physiology,
Vol.178, pp.155-159, 1954 年において二段階説によ
って唾液が生成されることが明らかになっている。
【0036】つまり、腺房部では、はじめ血漿とほぼ同
成分の原唾液が分泌され、この原唾液が導管部の管腔を
通過する間に、再吸収を受けてその組成が変動し、最終
的には唾液腺の開口部から唾液として分泌される。一般
に、唾液の分泌速度は生体の状態や刺激の有無及びその
継続時間により変化する場合がある。それに応じて、唾
液腺の導管部における含有物質の再吸収の程度が異な
り、その結果唾液の分泌速度に依存して該唾液中の生化
学物質の濃度も異なってくる。しかし、本方法を用いれ
ば種々の不確定要因にかかわらず所定の分泌速度を維持
しつつ唾液を採取することが出来る。
成分の原唾液が分泌され、この原唾液が導管部の管腔を
通過する間に、再吸収を受けてその組成が変動し、最終
的には唾液腺の開口部から唾液として分泌される。一般
に、唾液の分泌速度は生体の状態や刺激の有無及びその
継続時間により変化する場合がある。それに応じて、唾
液腺の導管部における含有物質の再吸収の程度が異な
り、その結果唾液の分泌速度に依存して該唾液中の生化
学物質の濃度も異なってくる。しかし、本方法を用いれ
ば種々の不確定要因にかかわらず所定の分泌速度を維持
しつつ唾液を採取することが出来る。
【0037】このようにして唾液が唾液採取部材21に
吸収された後、唾液採取部材21を口腔から取り出して
前記本体10に装着された唾液収集部材23の収納室2
31にこれを収納し、前記蓋部材24で唾液採取部材2
1を押しつぶせば、唾液採取部材21からは吸収された
唾液が吐出され、吐出された唾液は、前記唾液通路23
3のフィルタ22を通過してセンサ30の測定部に到達
するのである。この間に、唾液に含まれる不純物(血糖
測定を阻害する物質、例えば細菌や酵素などの高分子物
質)が濾過され、正確な測定が可能となるのである。
吸収された後、唾液採取部材21を口腔から取り出して
前記本体10に装着された唾液収集部材23の収納室2
31にこれを収納し、前記蓋部材24で唾液採取部材2
1を押しつぶせば、唾液採取部材21からは吸収された
唾液が吐出され、吐出された唾液は、前記唾液通路23
3のフィルタ22を通過してセンサ30の測定部に到達
するのである。この間に、唾液に含まれる不純物(血糖
測定を阻害する物質、例えば細菌や酵素などの高分子物
質)が濾過され、正確な測定が可能となるのである。
【0038】尚、唾液中の不純物の除去にフィルタ22
を使用する替わりに、多孔質材料より形成された前記唾
液採取部材21にこの濾過機能を具備させれば、さらに
部品点数を減らし構造を簡単にすることも可能である。
また、本実施例のように収集部20の唾液採取部材21
は口腔からの唾液採取時には単独で口腔に入れられるの
で、被検者に違和感を与えることがなく、しかも、セン
サ30が口腔に触れないので、センサの化学物質による
被検者への悪影響も防止できるのである。
を使用する替わりに、多孔質材料より形成された前記唾
液採取部材21にこの濾過機能を具備させれば、さらに
部品点数を減らし構造を簡単にすることも可能である。
また、本実施例のように収集部20の唾液採取部材21
は口腔からの唾液採取時には単独で口腔に入れられるの
で、被検者に違和感を与えることがなく、しかも、セン
サ30が口腔に触れないので、センサの化学物質による
被検者への悪影響も防止できるのである。
【0039】次に、唾液のグルコース濃度から血糖値を
推定する方法を図5を参照しつつ説明する。
推定する方法を図5を参照しつつ説明する。
【0040】まず、唾液中のグルコース濃度と血糖値と
の相関関係を下記実験により確かめた。
の相関関係を下記実験により確かめた。
【0041】歯槽膿漏が認められない健常な成人男子
(32歳)を被検者として経口糖負荷試験(Oral Gluco
se Tolerance Test,OGTT)をおこない、血液と唾液を1
0分間隔で2時間にわたって採取した。経口糖負荷試験
では、6時間絶食した被検者に75gのぶどう糖液(ト
レーランG、武田薬品工業株式会社)を服用させ、うが
いにより口腔内の残留物を洗浄した。試験中は安静に保
ち、副作用は認められなかった。血液の採取のために、
3方活栓を接続したサーフロリューチシン(太さ:20
ゲージ)を静脈に挿入し、血栓で閉塞しないようにヘパ
リン2ccを含む生理食塩水を25cc/hで静脈内点
滴した。血液の採取はこの3方活栓により行い、毎回リ
ューチシン内の血液2ccを排出した後に採血するよう
にした。唾液の採取は、舌下にロールワッテ(綿)を挿
入して主に顎下腺液・舌下腺液の混合唾液を毎回5分間
採取した。このロールワッテをディスポーザブルのシリ
ンジで圧縮して採取した唾液は、細菌や酵素を除くため
に分画分子量5000の加圧式限外漉過器(日本ミリポ
ア株式会社、モルカット2- LCC)で30分かけて漉過
し、室温(約 25℃)で保存した。
(32歳)を被検者として経口糖負荷試験(Oral Gluco
se Tolerance Test,OGTT)をおこない、血液と唾液を1
0分間隔で2時間にわたって採取した。経口糖負荷試験
では、6時間絶食した被検者に75gのぶどう糖液(ト
レーランG、武田薬品工業株式会社)を服用させ、うが
いにより口腔内の残留物を洗浄した。試験中は安静に保
ち、副作用は認められなかった。血液の採取のために、
3方活栓を接続したサーフロリューチシン(太さ:20
ゲージ)を静脈に挿入し、血栓で閉塞しないようにヘパ
リン2ccを含む生理食塩水を25cc/hで静脈内点
滴した。血液の採取はこの3方活栓により行い、毎回リ
ューチシン内の血液2ccを排出した後に採血するよう
にした。唾液の採取は、舌下にロールワッテ(綿)を挿
入して主に顎下腺液・舌下腺液の混合唾液を毎回5分間
採取した。このロールワッテをディスポーザブルのシリ
ンジで圧縮して採取した唾液は、細菌や酵素を除くため
に分画分子量5000の加圧式限外漉過器(日本ミリポ
ア株式会社、モルカット2- LCC)で30分かけて漉過
し、室温(約 25℃)で保存した。
【0042】血糖は、生化学自動分析装置(日立製作
所、7170)により採血の度にその都度測定した。唾液糖
は、グルコース測定用の酵素法試薬(和光純薬工業株式
会社、グルコースC2-テストワコー)を用いて行っ
た。酵素法試薬3.0mlに唾液100μlを混合・攪
拌し、37℃で 5分間加温することによって発色させ
た。そして、分光光度計(日立製作所、U-3200 形)で
波長505nmの吸光度を測定し、予め求めておいた検
量線(グルコース濃度=吸光度/0.0129)によっ
てグルコース濃度に換算した。本酵素法試薬の測定精度
は、100mg/dl以上の高濃度では±2%、1〜1
0mg/dlの低濃度では±10%である。
所、7170)により採血の度にその都度測定した。唾液糖
は、グルコース測定用の酵素法試薬(和光純薬工業株式
会社、グルコースC2-テストワコー)を用いて行っ
た。酵素法試薬3.0mlに唾液100μlを混合・攪
拌し、37℃で 5分間加温することによって発色させ
た。そして、分光光度計(日立製作所、U-3200 形)で
波長505nmの吸光度を測定し、予め求めておいた検
量線(グルコース濃度=吸光度/0.0129)によっ
てグルコース濃度に換算した。本酵素法試薬の測定精度
は、100mg/dl以上の高濃度では±2%、1〜1
0mg/dlの低濃度では±10%である。
【0043】図5には、経口糖負荷試験における血糖と
唾液糖の経時変化を測定した結果を示した。空腹時の血
糖と唾液糖は各々92mg/dl、1.16mg/dl
であり、いずれも90分後には初期値に復帰した。ま
た、血糖と唾液糖の最大値は各々142mg/dl、
5.95mg/dlであり、血糖に対する唾液糖の時間
遅れは40分と認められた。本試験の結果は、血糖と唾
液糖との相関が認められるものであり、血糖の変動50
mg/dlが唾液糖の変化で判別できるものであった。
すなわち、唾液のグルコース濃度は血糖と相関を有して
いることが判る。従って、被検者は血糖値の測定のため
唾液採取前の略1時間は絶飲絶食することになる。
唾液糖の経時変化を測定した結果を示した。空腹時の血
糖と唾液糖は各々92mg/dl、1.16mg/dl
であり、いずれも90分後には初期値に復帰した。ま
た、血糖と唾液糖の最大値は各々142mg/dl、
5.95mg/dlであり、血糖に対する唾液糖の時間
遅れは40分と認められた。本試験の結果は、血糖と唾
液糖との相関が認められるものであり、血糖の変動50
mg/dlが唾液糖の変化で判別できるものであった。
すなわち、唾液のグルコース濃度は血糖と相関を有して
いることが判る。従って、被検者は血糖値の測定のため
唾液採取前の略1時間は絶飲絶食することになる。
【0044】尚、唾液中のグルコース濃度と血糖値の相
関関係に関しては、以下に列挙するように今までにいく
つかの研究も散見されている。
関関係に関しては、以下に列挙するように今までにいく
つかの研究も散見されている。
【0045】1)C.O.Reuterving:Pilocarpine-stimula
ted salivary flow rate andsalivary glucose concent
ration in alloxan diabetic rats. Influenceof sever
ity and duration of diabetes, Acta Physiol Scand,
126,pp.511-515,1986. 2)L.N.Forbat, R.E.Collins, G.K.Maskell, P.H.Sonk
sen:Glucoseconcentrations in parotid fluid and ven
ous blood of patientsattending a diabetic clinic,
Journal of the Royal Society ofMedicine, 74,pp.725
-728, 1981. 上記の実験にて得られた唾液中のグルコース濃度とその
時の血糖値との相関関係は前記ROM中に格納されてお
り、図9に示すグラフはその一例である。即ち、このグ
ラフは刺激物80として所定濃度の酢酸(刺激液)を投
与し、それによって唾液分泌速度が所定値にコントロー
ルされた時の唾液中のグルコース濃度と血液中のグルコ
ース濃度(血糖値)との対応関係を示し、前記ROMに
記憶されているのである。また、このROMには前記セ
ンサ30により検出された検出電流値と、その時の唾液
中のグルコース濃度との対応関係もまた格納されている
のである。この検出電流値I0は、唾液中のグルコース
濃度に比例するものである。 センサ30により検出さ
れた電流値I0と、ROMに格納された対応情報に基づ
き、CPU41は唾液中のグルコース濃度を算出し、そ
のグルコース濃度に対応する血糖値を算出して表示装置
50に表示する。ここで、表示装置50に表示する替わ
りに、印字装置に血糖値を印字することも可能であり、
要するに、被検者に血糖値が出力されればよいのであ
る。
ted salivary flow rate andsalivary glucose concent
ration in alloxan diabetic rats. Influenceof sever
ity and duration of diabetes, Acta Physiol Scand,
126,pp.511-515,1986. 2)L.N.Forbat, R.E.Collins, G.K.Maskell, P.H.Sonk
sen:Glucoseconcentrations in parotid fluid and ven
ous blood of patientsattending a diabetic clinic,
Journal of the Royal Society ofMedicine, 74,pp.725
-728, 1981. 上記の実験にて得られた唾液中のグルコース濃度とその
時の血糖値との相関関係は前記ROM中に格納されてお
り、図9に示すグラフはその一例である。即ち、このグ
ラフは刺激物80として所定濃度の酢酸(刺激液)を投
与し、それによって唾液分泌速度が所定値にコントロー
ルされた時の唾液中のグルコース濃度と血液中のグルコ
ース濃度(血糖値)との対応関係を示し、前記ROMに
記憶されているのである。また、このROMには前記セ
ンサ30により検出された検出電流値と、その時の唾液
中のグルコース濃度との対応関係もまた格納されている
のである。この検出電流値I0は、唾液中のグルコース
濃度に比例するものである。 センサ30により検出さ
れた電流値I0と、ROMに格納された対応情報に基づ
き、CPU41は唾液中のグルコース濃度を算出し、そ
のグルコース濃度に対応する血糖値を算出して表示装置
50に表示する。ここで、表示装置50に表示する替わ
りに、印字装置に血糖値を印字することも可能であり、
要するに、被検者に血糖値が出力されればよいのであ
る。
【0046】次に、本実施例のセンサ(酵素センサ;バ
イオセンサともいう)30について図6,7,8を使用
して説明する。
イオセンサともいう)30について図6,7,8を使用
して説明する。
【0047】酵素センサ30は、基材31に高導電性材
料より成る電極32が着設され、その上に耐水性材料よ
り成る保護電極33が着設されている。前記電極32の
材質としては、金,銀,白金,プラチナ等の貴金属や、
銅,アルミニウムなどの金属材料が考えられる。また、
この電極32に水分が付着して腐食するのを防止するた
めに設けられる保護電極33は、それ自身が化学反応に
寄与しないことが望ましく、材質としてはカーボン等が
考えられる。ただし、この酵素センサを使い捨て式のセ
ンサとして用いる場合には、低コスト化のためにあえて
保護電極33を設ける必要はない。また、電極32に保
護電極33が着設されていない部位には、高分子などよ
り成る保護膜34が設けられている。さらに、前記保護
電極33上には、酵素膜35が設けられている。そし
て、この酵素膜35の経時変化を防止するために、該酵
素膜35は分離膜36で覆われている。該分離膜36
も、低コスト化のために省略することが出来る。この酵
素膜35に唾液が付着することによりグルコース濃度の
検出が行われるのであり、酵素膜35の部分がセンサの
測定部となるのである。
料より成る電極32が着設され、その上に耐水性材料よ
り成る保護電極33が着設されている。前記電極32の
材質としては、金,銀,白金,プラチナ等の貴金属や、
銅,アルミニウムなどの金属材料が考えられる。また、
この電極32に水分が付着して腐食するのを防止するた
めに設けられる保護電極33は、それ自身が化学反応に
寄与しないことが望ましく、材質としてはカーボン等が
考えられる。ただし、この酵素センサを使い捨て式のセ
ンサとして用いる場合には、低コスト化のためにあえて
保護電極33を設ける必要はない。また、電極32に保
護電極33が着設されていない部位には、高分子などよ
り成る保護膜34が設けられている。さらに、前記保護
電極33上には、酵素膜35が設けられている。そし
て、この酵素膜35の経時変化を防止するために、該酵
素膜35は分離膜36で覆われている。該分離膜36
も、低コスト化のために省略することが出来る。この酵
素膜35に唾液が付着することによりグルコース濃度の
検出が行われるのであり、酵素膜35の部分がセンサの
測定部となるのである。
【0048】ここで、前記酵素センサ30の2次元形状
の一例を図7に示す。図7においては、前記電極32及
び保護電極33の形状を明確にするために、前記酵素膜
35及び分離膜36を省いた状態を示している。また、
電極32及び保護電極33は、各々陽極32a,33
a、陰極32b,33bの2つの部分から構成されてい
る。そして、点線Bで示した部分の内側に、前記酵素膜
35が形成される。そして、前記陽極32aはリード線
によりセンサ30の陽極端子に接続され、前記陰極32
bはリード線によりセンサ30の陰極端子に接続されて
いる。センサ30を本体10に装着すると、この陽極端
子と陰極端子はそれぞれ本体側の陽極端子と陰極端子に
接触するのである。
の一例を図7に示す。図7においては、前記電極32及
び保護電極33の形状を明確にするために、前記酵素膜
35及び分離膜36を省いた状態を示している。また、
電極32及び保護電極33は、各々陽極32a,33
a、陰極32b,33bの2つの部分から構成されてい
る。そして、点線Bで示した部分の内側に、前記酵素膜
35が形成される。そして、前記陽極32aはリード線
によりセンサ30の陽極端子に接続され、前記陰極32
bはリード線によりセンサ30の陰極端子に接続されて
いる。センサ30を本体10に装着すると、この陽極端
子と陰極端子はそれぞれ本体側の陽極端子と陰極端子に
接触するのである。
【0049】前記電源スイッチ11,測定開始スイッチ
12がオンの時はこの陽極端子と陰極端子に所定の電圧
が印加され、後述の化学反応による生成物(H2O2)の
電気分解が行われるのである。
12がオンの時はこの陽極端子と陰極端子に所定の電圧
が印加され、後述の化学反応による生成物(H2O2)の
電気分解が行われるのである。
【0050】これら電極32、保護電極33及び保護膜
34の作成方法としては、例えばスクリーン印刷,エッ
チング,溶射等の方法によって形成することができる。
また、前記基材11,酵素膜35の母材,及び分離膜3
6の材質としては、例えば図8の表に挙げたものが考え
られる。
34の作成方法としては、例えばスクリーン印刷,エッ
チング,溶射等の方法によって形成することができる。
また、前記基材11,酵素膜35の母材,及び分離膜3
6の材質としては、例えば図8の表に挙げたものが考え
られる。
【0051】次に、前記酵素膜35及び分離膜36の作
成方法を以下に順を追って説明する。
成方法を以下に順を追って説明する。
【0052】1. 電極の前準備 1)純水1[L]に1[g]のカルボキシメチルセルロ
ース(以下、CMCと略す)を少量ずつ加えながら1〜
2時間攪拌した後に一晩放置し、0.1重量%のCMC
溶液を作成する。
ース(以下、CMCと略す)を少量ずつ加えながら1〜
2時間攪拌した後に一晩放置し、0.1重量%のCMC
溶液を作成する。
【0053】2)保護電極33上に単位面積当たり0.
8[μL/mm2]のCMCを塗布する。
8[μL/mm2]のCMCを塗布する。
【0054】3)電極の劣化を防止するために、出来る
だけ低い温度、例えば40℃で1時間乾燥し、CMC層
を作成する。
だけ低い温度、例えば40℃で1時間乾燥し、CMC層
を作成する。
【0055】2.酵素の溶解 例えば血糖センサを作成する場合には、10[mg]の
グルコースオキシダーゼを67[mL]の純水に混合
し、10[μM]の酵素溶液を作成する。このとき、酵
素の失活を防止するために、マグネチックスターラは使
用せず、手でゆっくりと攪拌するのが望ましい。
グルコースオキシダーゼを67[mL]の純水に混合
し、10[μM]の酵素溶液を作成する。このとき、酵
素の失活を防止するために、マグネチックスターラは使
用せず、手でゆっくりと攪拌するのが望ましい。
【0056】3.酵素の固定 1)16.463[g]のフェリシアン化カリウム(ヘ
キサシアノ鉄(3)カリウム、K3[Fe(CN)6])
を1[L]の純水に混合し、50[mM]のフェリシア
ン化カリウム溶液を作成する。
キサシアノ鉄(3)カリウム、K3[Fe(CN)6])
を1[L]の純水に混合し、50[mM]のフェリシア
ン化カリウム溶液を作成する。
【0057】2)CMC溶液、酵素溶液及びフェリシア
ン化カリウム溶液各々10[mL]を1:1:1で加え
た混合水溶液を作成する。
ン化カリウム溶液各々10[mL]を1:1:1で加え
た混合水溶液を作成する。
【0058】3)混合水溶液を前記CMC層の上に単位
面積当たり1.0[μL/mm2]滴下した後40℃で1
時間乾燥し、酵素膜35を作成する。
面積当たり1.0[μL/mm2]滴下した後40℃で1
時間乾燥し、酵素膜35を作成する。
【0059】4.分離膜の作成(必要に応じて行う) 1)1[g]のポリビニルピロリドン(以下、PVPと
略す)を100[g]のエタノールに混合し、約1時間
攪拌して、1重量%のPVP溶液を作成する。
略す)を100[g]のエタノールに混合し、約1時間
攪拌して、1重量%のPVP溶液を作成する。
【0060】2)PVP溶液を酵素膜35上に単位面積
当たり0.4[μL/mm2]展開し、40℃で20分間
乾燥させて分離膜36を形成する。
当たり0.4[μL/mm2]展開し、40℃で20分間
乾燥させて分離膜36を形成する。
【0061】このように酵素膜35を構成する化学物質
は固体状態で保存されているので、経時的な変化の少な
い酵素膜を得ることが出来る。本実施例の酵素膜に固定
される酵素は前記グルコースオキシダーゼに限定させる
ものではなく、酸化還元酵素、加水分解酵素をはじめと
して種々の酵素を用いることが可能で、その結果グルコ
ース以外の生体生化学物質、例えばエタノール、乳酸,
尿酸,尿素,中性脂肪,総コレストロール,或いはピル
ビン酸などを測定するセンサを実現することが出来る。
は固体状態で保存されているので、経時的な変化の少な
い酵素膜を得ることが出来る。本実施例の酵素膜に固定
される酵素は前記グルコースオキシダーゼに限定させる
ものではなく、酸化還元酵素、加水分解酵素をはじめと
して種々の酵素を用いることが可能で、その結果グルコ
ース以外の生体生化学物質、例えばエタノール、乳酸,
尿酸,尿素,中性脂肪,総コレストロール,或いはピル
ビン酸などを測定するセンサを実現することが出来る。
【0062】また、酵素の固定化方法は物理的吸着法を
例にとって説明したが、これに限定されるものではな
く、例えば鈴木周一編:イオン電極と酵素電極,講談社
サイエンティフィック,1981年11月に開示されて
いるように、イオン結合法、共有結合法などの担体結合
法や、架橋法、包括法等を用いても良い。その他、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が考えられる。
例にとって説明したが、これに限定されるものではな
く、例えば鈴木周一編:イオン電極と酵素電極,講談社
サイエンティフィック,1981年11月に開示されて
いるように、イオン結合法、共有結合法などの担体結合
法や、架橋法、包括法等を用いても良い。その他、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が考えられる。
【0063】次に、本実施例の作用を説明する。
【0064】上述したようにして刺激物の投与により唾
液が所定の速度で分泌され、唾液採取部材21に唾液が
採取され、この唾液採取部材21を前記蓋部材24によ
り押しつぶすことにより吐出された唾液が前記フィルタ
22を通過してセンサ30の測定部に付着する。この結
果、唾液が電解質となり、前記酵素膜35に固定された
酵素例えばグルコースオキシダーゼが唾液中に溶け出す
こととなる。その結果、酵素が触媒となって以下に示さ
れる化学反応が行われる。
液が所定の速度で分泌され、唾液採取部材21に唾液が
採取され、この唾液採取部材21を前記蓋部材24によ
り押しつぶすことにより吐出された唾液が前記フィルタ
22を通過してセンサ30の測定部に付着する。この結
果、唾液が電解質となり、前記酵素膜35に固定された
酵素例えばグルコースオキシダーゼが唾液中に溶け出す
こととなる。その結果、酵素が触媒となって以下に示さ
れる化学反応が行われる。
【0065】
【数1】
【0066】この時、前記電極32の陽極32a及び陰
極32bの間には電源(図示せず)から所定電圧が印加
されており、上記化学反応で生成されたH202(生成
物)をもとに電気分解が発生する。以下の化学反応が行
われるのである。
極32bの間には電源(図示せず)から所定電圧が印加
されており、上記化学反応で生成されたH202(生成
物)をもとに電気分解が発生する。以下の化学反応が行
われるのである。
【0067】
【数2】
【0068】このとき、前記陽極32aと陰極32bの
間に流れる電流は、電流計により計測され、前記H2O2
の発生量に比例した値となる。即ち、H2O2の発生量が
検出されるのである。式(1)から推測されるように、
このH2O2の量は前記β-D-グルコース、すなわちブド
ウ糖の量に比例しているので、この電流値I0は前記発
汗に含まれるブドウ糖の量に比例することが判る。尚、
この電流計の出力がCPU41に検出電流値I0として
入力されるのである。
間に流れる電流は、電流計により計測され、前記H2O2
の発生量に比例した値となる。即ち、H2O2の発生量が
検出されるのである。式(1)から推測されるように、
このH2O2の量は前記β-D-グルコース、すなわちブド
ウ糖の量に比例しているので、この電流値I0は前記発
汗に含まれるブドウ糖の量に比例することが判る。尚、
この電流計の出力がCPU41に検出電流値I0として
入力されるのである。
【0069】一方、センサ30の測定部に付着される唾
液量は、前記唾液採取部材21の唾液吸収量(100μ
l)にほぼ等しいので、検出された電流値I0と、唾液
量に基づいて唾液中のグルコース濃度が算出可能であ
る。前記記憶装置42のROMには、この電流値I0と
唾液中のグルコース濃度との対応関係が記憶されている
ので、検出電流値I0に基づいて唾液中のグルコース濃
度が算出されることになる。 本発明の酵素膜に用いら
れて電気分解に寄与する化学物質であるフェリシアン化
カリウムは、一般にメディエーターとも呼ばれている
が、このフェリシアン化カリウムに限定させるものでは
なく、種々のイオン化物質、すなわち金属や錯体を用い
ることが可能である。
液量は、前記唾液採取部材21の唾液吸収量(100μ
l)にほぼ等しいので、検出された電流値I0と、唾液
量に基づいて唾液中のグルコース濃度が算出可能であ
る。前記記憶装置42のROMには、この電流値I0と
唾液中のグルコース濃度との対応関係が記憶されている
ので、検出電流値I0に基づいて唾液中のグルコース濃
度が算出されることになる。 本発明の酵素膜に用いら
れて電気分解に寄与する化学物質であるフェリシアン化
カリウムは、一般にメディエーターとも呼ばれている
が、このフェリシアン化カリウムに限定させるものでは
なく、種々のイオン化物質、すなわち金属や錯体を用い
ることが可能である。
【0070】以上詳述したように本実施例においては、
前記酵素センサ30により検出された前記電流値I
0は、CPU41の演算処理により、前記ROMの対応
情報に基づいて、唾液中のグルコース濃度に換算され、
更に、血糖値が算出され、表示装置50に表示される。
ここで、出力手段として表示装置50への表示に替えて
印字装置により用紙に印字することも可能である。ここ
で、本実施例では検出電流値I0を一旦唾液中のグルコ
ース濃度に換算し、それを更に血糖値に換算している
が、前記ROMに検出電流値I0(唾液中のグルコース
量)と血糖値との対応関係をそのまま記憶させておき、
直接血糖値を算出することも可能である。これは、採取
部材により採取される唾液量が略一定であるため、検出
されたグルコース量がその濃度と等価になるためであ
る。
前記酵素センサ30により検出された前記電流値I
0は、CPU41の演算処理により、前記ROMの対応
情報に基づいて、唾液中のグルコース濃度に換算され、
更に、血糖値が算出され、表示装置50に表示される。
ここで、出力手段として表示装置50への表示に替えて
印字装置により用紙に印字することも可能である。ここ
で、本実施例では検出電流値I0を一旦唾液中のグルコ
ース濃度に換算し、それを更に血糖値に換算している
が、前記ROMに検出電流値I0(唾液中のグルコース
量)と血糖値との対応関係をそのまま記憶させておき、
直接血糖値を算出することも可能である。これは、採取
部材により採取される唾液量が略一定であるため、検出
されたグルコース量がその濃度と等価になるためであ
る。
【0071】尚、本発明は上述の実施例の血糖値測定器
にのみ限定されるものではなく、前述したように酵素セ
ンサ30には酸化還元酵素、加水分解酵素をはじめとし
て種々の酵素を用いることが可能で、その結果グルコー
ス以外の生体生化学物質、例えばエタノール,乳酸,尿
酸,尿素,中性脂肪,総コレストロール,或いはピルビ
ン酸などを測定する生化学物質測定装置を実現すること
も出来る。
にのみ限定されるものではなく、前述したように酵素セ
ンサ30には酸化還元酵素、加水分解酵素をはじめとし
て種々の酵素を用いることが可能で、その結果グルコー
ス以外の生体生化学物質、例えばエタノール,乳酸,尿
酸,尿素,中性脂肪,総コレストロール,或いはピルビ
ン酸などを測定する生化学物質測定装置を実現すること
も出来る。
【0072】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように、
本発明の生化学物質測定装置によれば、口腔中に収容さ
れる刺激物と、その刺激物の刺激により口腔中に分泌さ
れた唾液を収集する収集手段と、その収集手段により収
集された唾液に含まれる前記所定の生化学物質の濃度に
関連する情報を検出するセンサと、前記所定の生化学物
質に関して前記唾液中の濃度に関連する情報と血液中の
濃度との対応情報を記憶する記憶手段と、前記センサに
より検出された前記生化学物質の濃度に関連する情報と
前記記憶手段に記憶された対応情報とに基づき、血液中
の前記生化学物質の濃度を算出する算出手段と、その算
出手段により算出された血液中の生化学物質の濃度を出
力する出力手段とを備えているので、従来のように採血
する必要がなく、小型化・携帯化が可能であり、測定精
度を向上することができる。
本発明の生化学物質測定装置によれば、口腔中に収容さ
れる刺激物と、その刺激物の刺激により口腔中に分泌さ
れた唾液を収集する収集手段と、その収集手段により収
集された唾液に含まれる前記所定の生化学物質の濃度に
関連する情報を検出するセンサと、前記所定の生化学物
質に関して前記唾液中の濃度に関連する情報と血液中の
濃度との対応情報を記憶する記憶手段と、前記センサに
より検出された前記生化学物質の濃度に関連する情報と
前記記憶手段に記憶された対応情報とに基づき、血液中
の前記生化学物質の濃度を算出する算出手段と、その算
出手段により算出された血液中の生化学物質の濃度を出
力する出力手段とを備えているので、従来のように採血
する必要がなく、小型化・携帯化が可能であり、測定精
度を向上することができる。
【0073】また、センサを前記生化学物質を反応させ
る少なくとも1種類の酵素と、前記反応により生成され
る生成物の増減を検出するための電極とから構成する場
合には、センサから唾液中の生化学物質の濃度に比例す
る電流値が検出され、濃度の検出が容易になり、回路構
成が簡単になって安価にできる効果を奏する。
る少なくとも1種類の酵素と、前記反応により生成され
る生成物の増減を検出するための電極とから構成する場
合には、センサから唾液中の生化学物質の濃度に比例す
る電流値が検出され、濃度の検出が容易になり、回路構
成が簡単になって安価にできる効果を奏する。
【0074】また、前記収集手段が口腔中に収容可能且
つ前記センサに対して着脱可能に構成されている場合
は、収集手段のみを口腔内に入れて唾液の収集を行い、
収集後にセンサに装着することにより、唾液中の生化学
物質の濃度の測定が可能となる。この唾液の収集時に
は、センサが直接口腔に接触しないので、センサに生体
に対する有害物質が使用されていたとしても生体への影
響を排除でき、実用的であるという効果を奏する。
つ前記センサに対して着脱可能に構成されている場合
は、収集手段のみを口腔内に入れて唾液の収集を行い、
収集後にセンサに装着することにより、唾液中の生化学
物質の濃度の測定が可能となる。この唾液の収集時に
は、センサが直接口腔に接触しないので、センサに生体
に対する有害物質が使用されていたとしても生体への影
響を排除でき、実用的であるという効果を奏する。
【0075】また、前記収集手段を、口腔中において分
泌された唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去
する多孔質体から構成した場合には、センサの検出を妨
げる不純物を除去すると共に容易に唾液の採取が可能と
なり、正確な測定が可能となるという効果を奏する。
泌された唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去
する多孔質体から構成した場合には、センサの検出を妨
げる不純物を除去すると共に容易に唾液の採取が可能と
なり、正確な測定が可能となるという効果を奏する。
【0076】また、前記酵素は少なくともグルコースオ
キシダーゼを含み、前記センサによる検出される生化学
物質の濃度はブドウ糖の濃度である場合は、血液の血糖
値を容易に把握することが可能となるのである。
キシダーゼを含み、前記センサによる検出される生化学
物質の濃度はブドウ糖の濃度である場合は、血液の血糖
値を容易に把握することが可能となるのである。
【0077】一方、本発明の生化学物質測定装置に適用
される唾液の収集方法によれば、収集手段による唾液収
集の前に刺激物を口腔内に含ませ、刺激物により分泌さ
れた唾液を前記収集手段により収集する。このため、容
易に唾液の分泌速度を制御でき、生化学物質の測定精度
を高めることができるという効果を奏する。
される唾液の収集方法によれば、収集手段による唾液収
集の前に刺激物を口腔内に含ませ、刺激物により分泌さ
れた唾液を前記収集手段により収集する。このため、容
易に唾液の分泌速度を制御でき、生化学物質の測定精度
を高めることができるという効果を奏する。
【0078】更に、本発明の生化学物質測定装置に適用
される別の唾液の収集方法によれば、前記収集手段によ
る唾液収集の前に刺激物を口腔内に含ませ、その刺激物
を除去した後に分泌された唾液を前記収集手段により収
集する。このため、センサによる検出の際に刺激物によ
り唾液中の生化学物質の濃度に関連する情報が悪影響を
及ぼされることがなく、測定精度をより高くすることが
できる。例えば、刺激物が液体であるばあい、その水分
が収集された唾液に混入することにより濃度が変化して
しまうことが防止できるのである。
される別の唾液の収集方法によれば、前記収集手段によ
る唾液収集の前に刺激物を口腔内に含ませ、その刺激物
を除去した後に分泌された唾液を前記収集手段により収
集する。このため、センサによる検出の際に刺激物によ
り唾液中の生化学物質の濃度に関連する情報が悪影響を
及ぼされることがなく、測定精度をより高くすることが
できる。例えば、刺激物が液体であるばあい、その水分
が収集された唾液に混入することにより濃度が変化して
しまうことが防止できるのである。
【図1】本発明の一実施例の血糖値測定器の電気的構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図2】本実施例の血糖値測定器の概観を示す図であ
る。
る。
【図3】唾液の採取方法を示す説明図である。
【図4】唾液の収集方法を示す説明図である。
【図5】本実施例の唾液中のグルコース濃度と血糖値と
の相関関係を説明するための図である。
の相関関係を説明するための図である。
【図6】酵素センサの一例を示す構成図である。
【図7】酵素センサの電極部分のみを示す平面図であ
る。
る。
【図8】酵素センサの基材,酵素膜,分離膜の材質表を
示す図である。
示す図である。
【図9】記憶装置42に記憶された唾液中のグルコース
濃度と血糖値との対応関係を示す図である。
濃度と血糖値との対応関係を示す図である。
10 生化学物質測定装置(血糖値測定器) 20 収集部 21 唾液採取部材 22 フィルタ 30 酵素センサ 32 電極 35 酵素膜 41 CPU 42 記憶装置 50 表示装置 80 刺激液(刺激物) 90 除去部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 1/10 G01N 1/10 V 27/28 27/28 P 27/327 33/66 A 27/416 7823−4B C12Q 1/26 33/66 7823−4B 1/54 // C12Q 1/26 G01N 27/30 353R 1/54 27/46 336Z
Claims (7)
- 【請求項1】 口腔中に収容される刺激物と、 その刺激物の刺激により口腔中に分泌された唾液を収集
する収集手段と、 その収集手段により収集された唾液に含まれる前記所定
の生化学物質の濃度に関連する情報を検出するセンサ
と、 前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の濃度に関連
する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶する記憶手
段と、 前記センサにより検出された前記生化学物質の濃度に関
連する情報と前記記憶手段に記憶された対応情報とに基
づき、血液中の前記生化学物質の濃度を算出する算出手
段と、 その算出手段により算出された血液中の生化学物質の濃
度を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする生化
学物質測定装置。 - 【請求項2】 前記センサは、前記生化学物質を反応さ
せる少なくとも1種類の酵素と、前記反応により生成さ
れる生成物の増減を検出するための電極とを備えたこと
を特徴とする請求項1に記載の生化学物質測定装置。 - 【請求項3】 前記収集手段は、口腔中に収容可能且つ
前記センサに対して着脱可能に構成されていることを特
徴とする請求項1または2に記載の生化学物質測定装
置。 - 【請求項4】 前記収集手段は、口腔中において分泌さ
れた唾液を毛細管現象により吸収し、不純物を除去する
多孔質体から構成されていることを特徴とする請求項3
に記載の生化学物質測定装置。 - 【請求項5】 前記酵素は少なくともグルコースオキシ
ダーゼを含み、前記センサにより検出される生化学物質
の濃度はブドウ糖の濃度であることを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の生化学物質測定装置。 - 【請求項6】 口腔中に分泌された唾液を収集する収集
手段と、その収集手段により収集された唾液に含まれる
前記所定の生化学物質の濃度に関連する情報を検出する
センサと、前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の
濃度に関連する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶
する記憶手段と、前記センサにより検出された前記生化
学物質の濃度に関連する情報と前記記憶手段に記憶され
た対応情報とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度
を算出する算出手段と、その算出手段により算出された
血液中の生化学物質の濃度を出力する出力手段とを備え
た生化学物質測定装置に適用される唾液の収集方法であ
って、 前記収集手段による唾液収集の前に刺激物を口腔内に含
ませ、刺激物により分泌された唾液を前記収集手段によ
り収集することを特徴とする生化学物質測定装置に適用
される唾液の収集方法。 - 【請求項7】 口腔中に分泌された唾液を収集する収集
手段と、その収集手段により収集された唾液に含まれる
前記所定の生化学物質の濃度に関連する情報を検出する
センサと、前記所定の生化学物質に関して前記唾液中の
濃度に関連する情報と血液中の濃度との対応情報を記憶
する記憶手段と、前記センサにより検出された前記生化
学物質の濃度に関連する情報と前記記憶手段に記憶され
た対応情報とに基づき、血液中の前記生化学物質の濃度
を算出する算出手段と、その算出手段により算出された
血液中の生化学物質の濃度を出力する出力手段とを備え
た生化学物質測定装置に適用される唾液の収集方法であ
って、 前記収集手段による唾液収集の前に刺激物を口腔内に含
ませ、その刺激物を除去した後に分泌された唾液を前記
収集手段により収集することを特徴とする生化学物質測
定装置に適用される唾液の収集方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7157424A JPH095321A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7157424A JPH095321A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH095321A true JPH095321A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15649340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7157424A Pending JPH095321A (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 生化学物質測定装置及びそれに適用する唾液収集方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH095321A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002539458A (ja) * | 1999-03-16 | 2002-11-19 | セレックス, インコーポレイテッド | 唾液中のapoaおよびapob、ならびにそれらの比を検出するための方法およびデバイス |
WO2004046693A1 (ja) * | 2002-11-21 | 2004-06-03 | Sapporo Immuno Diagnostic Laboratory | 唾液の採取および回収器具 |
JP2007183281A (ja) * | 2007-01-15 | 2007-07-19 | Microdent:Kk | 健康計測診査装置、方法 |
JP2009515185A (ja) * | 2005-11-09 | 2009-04-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 流体を検査する装置 |
JP2014041096A (ja) * | 2012-08-23 | 2014-03-06 | Kri Inc | 唾液検査を用いた生活習慣病判定支援方法 |
KR101436162B1 (ko) * | 2008-01-25 | 2014-09-01 | 엘지전자 주식회사 | 타액 분석 장치 |
-
1995
- 1995-06-23 JP JP7157424A patent/JPH095321A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002539458A (ja) * | 1999-03-16 | 2002-11-19 | セレックス, インコーポレイテッド | 唾液中のapoaおよびapob、ならびにそれらの比を検出するための方法およびデバイス |
WO2004046693A1 (ja) * | 2002-11-21 | 2004-06-03 | Sapporo Immuno Diagnostic Laboratory | 唾液の採取および回収器具 |
JPWO2004046693A1 (ja) * | 2002-11-21 | 2006-03-16 | 株式会社札幌イムノ・ダイアグノスティック・ラボラトリー | 唾液の採取および回収器具 |
JP2009515185A (ja) * | 2005-11-09 | 2009-04-09 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 流体を検査する装置 |
JP2007183281A (ja) * | 2007-01-15 | 2007-07-19 | Microdent:Kk | 健康計測診査装置、方法 |
KR101436162B1 (ko) * | 2008-01-25 | 2014-09-01 | 엘지전자 주식회사 | 타액 분석 장치 |
JP2014041096A (ja) * | 2012-08-23 | 2014-03-06 | Kri Inc | 唾液検査を用いた生活習慣病判定支援方法 |
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