JPH0953128A - 乾燥調合鉱の供給方法および供給装置 - Google Patents

乾燥調合鉱の供給方法および供給装置

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JPH0953128A
JPH0953128A JP21083295A JP21083295A JPH0953128A JP H0953128 A JPH0953128 A JP H0953128A JP 21083295 A JP21083295 A JP 21083295A JP 21083295 A JP21083295 A JP 21083295A JP H0953128 A JPH0953128 A JP H0953128A
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Toshihiko Igarashi
寿彦 五十嵐
Yoshinori Tanaka
美則 田中
Nozomi Hasegawa
望 長谷川
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅製錬炉への調合鉱の給鉱量の変動を低減し
て、銅製錬炉の操業コントロールが困難化せず、また、
スラグ成分およびマット品位の変動が小さく、スラグへ
の銅ロスも低減する、乾燥調合鉱の供給方法および供給
装置を提供する。 【解決手段】 銅精鉱を含む湿った調合鉱を、先ず調合
鉱供給手段12,13により調合鉱乾燥手段14,15
へ搬送し、さらに、乾燥した調合鉱を調合鉱ホッパー1
8に移送し、さらにチェーンコンベア20a,20b等
を経て銅製錬炉(不図示)に供給する。ベルトコンベア
13により調合鉱乾燥手段14,15へ供給される湿っ
た調合鉱の秤量を、ベルトスケール22により測定し、
DCS23は、測定した秤量に基づいて、供給量が予め
設定した目標値になるようにベルトフィーダー12をフ
ィードバック制御する。一方、乾燥鉱ホッパー18に移
送された調合鉱を素通りさせて、そのブリッジングやフ
ラッシングを発生させない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分10wt%程
度の銅精鉱、副原料および水分の高いスラッジ類等から
なる湿った調合鉱を水分1wt%以下まで乾燥させて、
銅製錬炉(自溶炉、連続製銅装置の溶錬炉および鉱石吹
込み転炉等がある)に供給するための、乾燥調合鉱の供
給方法および供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】先ず、銅の製錬装置の一例について、鉱
石装入から粗銅製造まで連続的に行う連続製銅装置を例
に挙げて説明する。図6に示すように、3つの炉31,
32,33が樋30a,30bで連結されており、先
ず、原料の銅精鉱は水分1wt%以下に乾燥し、ケイ
砂、石灰石等と、ランス34を通じて酸素富化空気とと
もに溶錬炉(S炉)31内に吹込む。溶錬炉31内にお
いて、急速に溶解、酸化が進みCu品位65〜70%程
度のマットになる。マットとスラグの混合融体はオーバ
ーフローした後、樋30aにより分離炉(CL炉)32
に送る。ここで、マットとスラグが分離され、スラグは
オーバーフローにより排出し、水砕される。マットは、
例えばサイフォン式に抜き出し、製銅炉(C炉)33に
送る。製銅炉33では、ランス35から空気と石灰石を
吹込み、マットを連続的に粗銅にまで酸化し、他方Ca
O−Fe34−Cu2O系のスラグが形成される。オー
バーフローしたスラグは水砕乾燥して溶錬炉31に繰り
返す。粗銅は例えばサイフォンで抜き出し、精製炉へ送
る。
【0003】ところで、前記溶錬炉(銅製錬炉)31の
ランス34に調合鉱を連続的に供給するために、以下に
説明する設備が使用される。すなわち、図7に示すよう
に、中間ビン(調合鉱ホッパー)36は、銅精鉱、副原
料、水分の高いスラッジ類等からなる湿った調合鉱(水
分10wt%程度)を貯留する。中間ビン36内の湿っ
た調合鉱は、ベルトフィーダー37が駆動されること
で、抜き出され、抜き出された調合鉱は、ベルトコンベ
ア38によりロータリードライヤー39へ搬送される。
ここで、湿った調合鉱は乾燥され、さらに、フラッシュ
ドライヤー40により水分1wt%以下に乾燥された
後、サイクロン41a,41bに投入される。なお、ベ
ルトフィーダー37およびベルトコンベア38により調
合鉱供給手段が構成され、ロータリードラーヤー39お
よびフラッシュドラーヤー40により調合鉱乾燥手段が
構成されている。
【0004】サイクロン41a,41bに投入された調
合鉱は、乾燥鉱ホッパー(乾燥鉱貯留容器)43内に直
接あるいはバックフィルター42を介して投入され、こ
こで一時的に貯留される。乾燥鉱ホッパー43内に貯留
された調合鉱は、駆動するスクリューフィーダー44に
より抜き出されて第1のチェーンコンベア45aに受け
渡され、さらに、インパクトウェイヤー46により秤量
された後、第2のチェーンコンベア45bに受け渡され
る。この後、図示されていないが、調合鉱はバケットエ
レベーターにより振動フルイに受け渡され、さらに、チ
ェーンコンベアにより受け入れタンクに投入される。そ
して、加圧タンクを経てランス34(図6参照)により
溶錬炉(銅製錬炉)31(図6参照)内に供給される。
【0005】そして、溶錬炉31(図6参照)内に供給
される調合鉱の給鉱量(供給量)を一定にするため、上
記のようにインパクトウェイヤー46により秤量して、
このインパクト秤量値に基づいて、DCS(Distribute
d Control Systemの略)47は、スクリューフィーダ
ー44の回転数をフィードバック制御し、これにより、
乾燥鉱ホッパー43の抜き出し量を制御していた。な
お、乾燥鉱貯留容器として、乾燥鉱ホッパー43の代り
に乾燥鉱ビンを用いたり、スクリューフィーダー44の
代りにチェーンコンベア等を用いる設備もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、以下に記載するような問題点がある。 (1)乾燥した調合鉱を乾燥鉱ホッパー内に溜るもので
あるので、調合鉱のブリッジングやフラッシングが起こ
りやすく、銅製錬炉への給鉱量が大きく変動するため、
銅製錬炉の操業コントロールを困難なものとしていた。
結果的に、炉内温度やスラグ成分、マット品位が大きく
変動し、銅製錬炉の寿命が短くなり、さらに、管理業務
の増大、スラグへの銅ロスが増大する等の問題が発生す
ることになる。 (2)上記のようにブリッジングやフラッシングが発生
すると、乾燥鉱ホッパーの正常化すなわち復帰に多大な
労力を要し、粉塵飛散、鉱石着火によるバックフィルタ
ーの焼損等のトラブルも多くなる。 (3)給鉱量の不安定のため、調合鉱の連続秤量は精度
が悪く、銅製錬炉の操業コントロールが益々困難にな
る。また、調合鉱を秤量するために、乾燥鉱ホッパー以
降の設備数が多くなり、その保守管理の手間、粉塵発生
が著しくなる。さらに、このような設備を新設する場
合、設備数が多く、粉塵対策設備も大がかりなものが必
要で、投資額が多大なものとなる。
【0007】ここで、従来技術において、乾燥鉱ホッパ
ーあるいは乾燥鉱ビンを設置する目的は、次のとおりで
ある。 1)湿った調合鉱の調合鉱供給手段および調合鉱乾燥手
段が故障したときでも、給鉱動作を止めることなく、復
帰できるという、クッション(時間かせぎ)を確保す
る。 2)湿った調合鉱の水分変動が大きい製錬所では、乾燥
後の調合鉱の水分を一定(例えば0.1〜1.0wt%
の範囲)値以下に維持するために、乾燥量を調節するた
め、乾燥鉱ホッパーがないと、給鉱量のコントロールが
難しい。 3)バックフィルターからの調合鉱の戻り量は一定では
なく、短期間的な変動があるため、乾燥鉱ホッパーを用
いて、給鉱量を完全に安定させる。 以上のように、ブリッジングやフラッシングさえなけれ
ば、乾燥鉱ホッパーを設置する方が好ましく、従来は、
この乾燥鉱ホッパーの構造や抜き出し方法の改善が提案
されているのみであった。
【0008】ところが、本発明者等が検討したところ、
以下のことが判明した。 1)上記調合鉱供給手段および調合鉱乾燥手段のトラブ
ル発生は極めて少なく、実稼動率は96〜98%程度で
あり、これに比べて、乾燥鉱ホッパーのトラブル発生回
数および休止時間の方が多い。 2)調合鉱の短期間的な水分変動および給鉱量変動と比
較して、フラッシングやブリッジングに起因する給鉱量
の変動の方がはるかに大きい。
【0009】以上のことから、本発明者等は、乾燥した
調合鉱を乾燥鉱ホッパー内に溜ないこと、銅製錬炉への
給鉱量を調合鉱乾燥手段(ロータリードライヤー)への
給鉱量によりコントロールすること、さらには、乾燥鉱
ホッパーを廃止して、調合鉱乾燥手段(フラッシングド
ライヤー)から銅製錬炉までの設備を単純化できること
を見出したものである。
【0010】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、調合鉱の銅製錬炉への供給
量(給鉱量)の変動が少なく、銅製錬炉の操業コントロ
ールが困難化せず、スラグ成分およびマット品位の変動
も小さく、スラグへの銅のロスも低減する、乾燥調合鉱
の供給方法および供給装置を提供することを目的として
いる。本発明の他の目的は、乾燥鉱ホッパーを廃止し
て、設備数および設備費を大きく低減する、乾燥調合鉱
の供給方法および供給装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の乾燥調合鉱の供給方法は、銅精鉱および副原
料を含む湿った調合鉱を、先ず調合鉱供給手段により調
合鉱乾燥手段へ搬送し、さらに、乾燥した調合鉱を乾燥
鉱貯留容器に移送し、さらに銅製錬炉に供給する供給方
法において、前記調合鉱供給手段により前記調合鉱乾燥
手段へ供給される前記湿った調合鉱の給鉱量を測定し、
この測定した給鉱量が予め設定した目標値になるように
前記調合鉱供給手段をフィードバック制御し、一方、前
記乾燥鉱貯留容器内に移送された調合鉱を素通りさせる
ことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の他の供給方法は、銅精鉱お
よび副原料を含む湿った調合鉱を、先ず調合鉱供給手段
により調合鉱乾燥手段へ搬送し、さらに、乾燥した調合
鉱を溜ることなく搬送して、銅製錬炉に供給する供給方
法であって、前記調合鉱供給手段により前記調合鉱乾燥
手段へ供給される前記湿った調合鉱の給鉱量を測定し、
この測定した給鉱量が予め設定した目標値になるように
前記調合鉱供給手段をフィードバック制御することを特
徴とするものである。
【0013】本発明の乾燥調合鉱の供給装置は、銅精鉱
および副原料を含む湿った調合鉱を供給するための調合
鉱供給手段と、前記調合鉱供給手段により搬送されてく
る前記湿った調合鉱を乾燥させるための調合鉱乾燥手段
と、乾燥した調合鉱を装入される乾燥鉱貯留容器と、前
記乾燥鉱貯留容器から出た調合鉱を銅製錬炉に搬送する
ための搬送手段とを備えた供給装置において、前記調合
鉱供給手段上で前記湿った調合鉱の給鉱量を測定するた
めの給鉱量測定手段と、予め前記調合鉱乾燥手段への調
合鉱の給鉱量の目標値が設定され、前記給鉱量測定手段
から測定値を入力して、この測定値が前記目標値になる
ように前記調合鉱供給手段をフィードバック制御するた
めの制御手段とを備え、前記乾燥鉱貯留容器は、装入さ
れた調合鉱を素通りさせるために給鉱量よりも大きな搬
送能力を有する搬送装置を備えていることを特徴とする
ものである。
【0014】また、本発明の他の供給装置は、銅精鉱お
よび副原料を含む湿った調合鉱を供給するための調合鉱
供給手段と、前記調合鉱供給手段により搬送されてくる
前記湿った調合鉱を乾燥させるための調合鉱乾燥手段
と、前記調合鉱乾燥手段から出た調合鉱を溜ることなく
銅製錬炉に搬送するための搬送手段とを備えた供給装置
であって、前記調合鉱供給手段上で前記湿った調合鉱の
給鉱量を測定するための給鉱量測定手段と、予め前記調
合鉱乾燥手段への調合鉱の給鉱量の目標値が設定され、
前記給鉱量測定手段から測定値を入力して、この測定値
が前記目標値になるように前記調合鉱供給手段をフィー
ドバック制御するための制御手段と、を備えていること
を特徴とするものである。
【0015】そして、前記調合鉱供給手段は、調合鉱ホ
ッパーあるいは中間ビンと、前記調合鉱ホッパーあるい
は中間ビンの下方に設けられたベルトフィーダーと、前
記ベルトフィーダーの後段に設けられたベルトコンベア
とから構成されており、前記給鉱量測定手段は、前記ベ
ルトコンベアに設けられたベルトスケールであり、前記
制御手段は前記ベルトフィーダーを制御するものとする
ことができる。
【0016】以下、本発明の作用について説明する。請
求項1および請求項3に記載の発明では、調合鉱供給手
段により湿った調合鉱を調合鉱乾燥手段に搬送して供給
する際に、この調合鉱が前記調合鉱供給手段上を通過す
る際の給鉱量(秤量)を連続的に測定し、この測定した
給鉱量が予め設定した目標値になるように前記調合鉱供
給手段をフィードバック制御する。そして、乾燥された
調合鉱を乾燥鉱貯留容器内で素通りさせる。すなわち、
例えば乾燥鉱ホッパーを、そのスクリューフィーダー
(搬送装置)を全速運転して全開とし、単なるシュート
として使用し、乾燥鉱ホッパー内に調合鉱を溜ない。こ
のようにして、銅製錬炉への給鉱量を、調合鉱乾燥手段
への給鉱量によりコントロールする。
【0017】なお、乾燥鉱ホッパーを単に全開にするだ
けでは、ブリッジングやフラッシングの問題はなくなっ
て、秤量の精度は高まるが、バックフィルターからの調
合鉱のもどり量が不安定なことに起因して、調合鉱の短
時間的変動は解消されない。一方、乾燥鉱ホッパー内に
調合鉱を溜め、調合鉱乾燥手段への給鉱量を制御して
も、乾燥鉱ホッパーでの溜り量を測定するのが困難であ
り、また、乾燥鉱ホッパーでのブリッジングやフラッシ
ングにより実供給量と対応せず、さらには、調合鉱乾燥
手段から銅製錬炉までの設備数が多く、調合鉱が銅製錬
炉へ供給されるまでに多くの時間がかかる、すなわち、
時間的遅れが発生することになる。
【0018】そこで、本発明のように、調合鉱ホッパー
内に調合鉱を溜ないとともに、調合鉱供給手段の途中で
ベルトスケール等の方法で乾燥に供する調合鉱の秤量を
精度良く測定する。そして、測定値が目標値になるよう
に調合鉱供給手段をコントロール(フィードバック制
御)することにより、銅製錬炉への給鉱量を安定化し、
銅製錬炉の操業コントロールを容易化する。
【0019】請求項2および請求項4に記載の発明で
は、乾燥鉱ホッパーおよび乾燥後の調合鉱を秤量するた
めの設備を廃止し、調合鉱乾燥手段から銅製錬炉までの
供給設備(搬送手段)を単純化する。請求項5に記載の
発明では、ベルトスケールによりベルトスケール秤量値
を測定し、制御手段は、調合鉱乾燥手段への給鉱量が目
標値になるように、ベルトフィーダーの回転数をフィー
ドバック制御する。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態例につい
て、図面を参照して説明する。以下、本発明を複数炉方
式の銅の連続製錬装置に適用した例を挙げて説明する
が、これに限らず、自溶炉や転炉に乾燥した調合鉱を供
給する供給装置にも本発明を適用できる。
【0021】先ず、図1に示すように、銅の製錬装置と
しては、複数炉方式による製錬装置が知られている。こ
れは、酸素富化空気とともに、供給された銅精鉱を溶
解、酸化し、硫化銅および硫化鉄の混合物を主成分とす
るカワMと、銅精鉱中の脈石や溶剤、および酸化鉄等か
らなるカラミSとを生成する溶錬炉(銅製錬炉)1と、
この溶錬炉1で生成されたカワMとカラミSとを分離す
る分離炉2と、カワMをさらに酸化して粗銅Cを生成す
る製銅炉3と、この製銅炉3で生成された粗銅Cを精製
して、より品位の高い銅を生成する精製炉4により構成
されている。溶錬炉1および製銅炉3には、二重管構造
のランス5a,5bがこれらの炉の天井を貫通して昇降
自在にそれぞれ設けられており、このランス5aを介し
て銅精鉱、酸素富化空気、溶剤、冷却剤等が溶錬炉1内
に供給される。分離炉2は電極6を備えた電気炉であ
る。そして、これら溶錬炉1、分離炉2および製銅炉3
は、この順に高低差が付けられているとともに、溶湯の
流路である樋7a,7bを重力によって流下するように
なっている。
【0022】製銅炉3において連続的に生成された粗銅
Cは、精製炉4に注入される。この精製炉4において粗
銅Cは、さらに不純物が酸化、除去されてから還元さ
れ、より品位の高い銅に精製された後、陽極板(アノー
ド)に鋳造されて電解処理される。
【0023】図2は本発明の乾燥調合鉱の供給装置の第
1の実施形態例(請求項1、3および5の発明)の構成
図である。図2に示すように、中間ビン(調合鉱ホッパ
ー)11は、銅精鉱、副原料、水分の高いスラッジ類等
からなる湿った調合鉱を貯留する。この中間ビン11の
下方には、中間ビン11から調合鉱を抜き出すためのベ
ルトフィーダー12が設けられている。ベルトフィーダ
ー12により抜き出された調合鉱は、ベルトコンベア1
3に運ばれる。ベルトコンベア13はこの調合鉱を先ず
ロータリードライヤー14に装入する。フラッシュドラ
イヤー(気流乾燥機)15は、ロータリードライヤー1
4により乾燥された調合鉱を、熱風によりさらに乾燥さ
せつつ、サイクロン16a,16b内に投入する。バッ
クフィルター17は、サイクロン16a,16bで捕集
しきれなかった微細な粒子を捕集するためのものであ
る。なお、ベルトフィーダー12およびベルトコンベア
13により調合鉱供給手段が構成され、また、ロータリ
ードライヤー14およびフラッシュドライヤー15によ
り調合鉱乾燥手段が構成されている。
【0024】サイクロン16a,16bに投入された調
合鉱は、乾燥鉱ホッパー18内に直接あるいはバックフ
ィルター17を介して投入される。本実施形態例では、
乾燥鉱ホッパー18のスクリューフィーダー(搬送装
置)19は全速で駆動され、乾燥鉱ホッパー18内に投
入された調合鉱は貯留することなく素通りする。すなわ
ち、乾燥鉱ホッパー18は単にシュートの役目を果た
す。素通りした調合鉱は、第1のチェーンコンベア20
aに受け渡され、さらに、第2のチェーンコンベア20
bに受け渡される。本実施形態例は、従来の設備(図7
参照)を大部分変更することなく用いるのであるが、イ
ンパクトウェイヤー21は不要であり、撤去してもよ
い。なお、搬送装置として、スクリューフィーダー19
の代りにチェーンコンベアを用いる場合もあり、いずれ
にしても、搬送装置の調合鉱の搬送能力を、ベルトコン
ベア13(調合鉱供給手段)による調合鉱の給鉱量より
も大きく設定する必要がある。
【0025】この後、図示されていないが、調合鉱はバ
ケットエレベータにより振動フルイに受け渡され、さら
に、チェーンコンベアにより受け入れタンクに投入され
る。そして、加圧タンクを経てランス5a(図1参照)
により溶錬炉(銅製錬炉)1(図1参照)に投入され
る。上記第1および第2のチェーンコンベア20a,2
0bおよびバケットエレベータ等により搬送手段が構成
されている。
【0026】本実施形態例の特徴は、上記したとおり乾
燥鉱ホッパー18を素通りにしたことと、ベルトコンベ
ア13上において、ロータリードライヤー14へ供給さ
れる調合鉱の給鉱量を測定することである。すなわち、
ベルトコンベア13のベルトの上行部の下方には、給鉱
量量測定手段としての公知のベルトスケール22が設け
られており、このベルトスケール22は、ベルトコンベ
ア13により搬送される調合鉱の秤量を連続的に測定す
る。制御手段としてのDCS23は、予め給鉱量の目標
値が設定され、前記ベルトスケール22より秤量の測定
値を入力し、測定値が前記目標値になるように、中間ビ
ン11のベルトフィーダー12の回転速度をフィードバ
ック制御する。
【0027】上述のとおり、乾燥鉱ホッパー18を素通
りにすることにより、ブリッジングやフラッシング等の
トラブルがなくなり、粉塵飛散や鉱石着火等がなくな
る。また、乾燥に供する調合鉱の給鉱量を精度良く秤量
し、ロータリードライヤー14への給鉱量をコントロー
ルすることにより、銅製錬炉への調合鉱の給鉱量が安定
化し、銅製錬炉の操業コントロールの困難化を伴わず
に、操業を安定化できる。結果的に、炉内温度が安定化
して、スラグ成分およびマット品位の変動も小さく、ス
ラグへの銅ロスが低減し、炉の寿命が延びる。
【0028】図4は、本実施形態例と従来技術(図7)
において、横軸および縦軸にそれぞれ、時間および銅製
錬炉への給鉱量をとって比較したグラフである。なお、
横軸の一目盛りは、一日の時間を示している。この図4
から明らかなように、本実施形態例は、従来技術と比較
して給鉱量のばらつきが少なく、目標値81(ton/
h)に対してその上下に最大4(ton/h)のばらつ
きしかない。これに対して、従来技術においては、最大
6(ton/h)のばらつきがある。図5は、本実施形
態例と従来技術(図7)において、横軸および縦軸にそ
れぞれ、時間、マット品位および分離炉内におけるスラ
グへの銅ロスをとって比較したグラフである。この図5
から明らかなように、本実施形態例は、従来技術に比し
て、マット品位のばらつきが少ないこいとは明らかであ
る。また、銅ロスも低い上にばらつきも少ない。
【0029】図3は本発明の乾燥調合鉱の供給装置の第
2の実施形態例(請求項2、4および5の発明)の構成
図である。この実施形態例では、第1の実施形態例(図
2参照)と比較して、乾燥鉱ホッパー、スクリューコン
ベアおよびその後段のチェーンコンベアが設置されてい
ない点で相違しており、サイクロン16a,16bから
落下した乾燥鉱は振動フルイ24に投入され、さらに、
ベルトコンベア25により受入タンク26に受け入れら
れ、さらに、加圧タンク27に投入されるものである。
その他の構成は第1の実施形態例と同一であるので、そ
の説明は省略する。なお、振動フルイ24およびベルト
コンベア25により、調合鉱を溜ずに搬送するための搬
送手段が構成されている。
【0030】本実施形態例では、供給装置を新設する場
合に特に有効である。すなわち、第1の実施形態例と比
較して、設備数が少なく初期投資額が低減するととも
に、設備のメンテナンス費も大きく低減する。その他の
効果は、図2のものと同様である。
【0031】上記各実施形態例において、調合鉱の水分
は比較的安定しており、水分一定と仮定しても給鉱量を
精度よく充分コントロールできるが、ベルトコンベア上
で湿った調合鉱の秤量を測定する他に、水分をも測定
し、この水分を乾燥鉱量に換算してコントロールするこ
とが好ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1記載の発明は、乾燥鉱貯留容器(乾燥鉱ホッパ
ー)を素通りにすることにより、ブリッジングやフラッ
シング等のトラブルがなくなり、粉塵飛散や鉱石着火等
がなくなる。また、乾燥に供する調合鉱の給鉱量を精度
良く秤量し、調合鉱乾燥手段への給鉱量をコントロール
することにより、銅製錬炉への調合鉱の給鉱量が安定化
し、銅製錬炉の操業コントロールの困難化を伴わずに、
操業を安定化できる。結果的に、炉内温度が安定化し
て、スラグ成分およびマット品位の変動も小さく、スラ
グへの銅ロスが低減し、炉の寿命が延びる。請求項2に
記載の発明は、初期投資額が低減するとともに、設備数
が少なくなって、設備のメンテナンス費が大きく低減す
る。請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の供給方
法を容易かつ確実に実施でき、かつ設備コストの嵩まな
い供給装置を提供できる。請求項4に記載の発明は、請
求項2に記載の供給方法を容易かつ確実に実施でき、か
つ設備コストの嵩まない供給装置を提供できる。請求項
5に記載の発明は、給鉱量測定手段をベルトコンベアに
設けられた公知のベルトスケールとすることにより、簡
単な構成で設備費が嵩むことなく、上記の各効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる銅の製錬装置の一例を示す構成
図である。
【図2】本発明の乾燥調合鉱の供給装置の第1の実施形
態例の構成図である。
【図3】本発明の乾燥調合鉱の供給装置の第2の実施形
態例の構成図である。
【図4】本発明と従来技術において、横軸および縦軸に
それぞれ時間および給鉱量をとって比較したグラフであ
る。
【図5】本発明と従来技術において、横軸および縦軸に
それぞれ、時間、マット品位およびスラグへの銅ロスを
とって比較したグラフである。
【図6】従来技術を説明するための銅の製錬装置の一例
を示す構成図である。
【図7】従来の乾燥調合鉱の供給装置の構成図である。
【符号の説明】
M マット(カラミ) S スラグ(カワ) C 粗銅 1 溶錬炉(銅製錬炉、S炉) 2 分離炉(CL炉) 3 製銅炉(C炉) 4 精製炉 5a,5b ランス 6 電極 7a,7b 樋 11 中間ビン(調合鉱供給手段) 12 ベルトフィーダー(調合鉱供給手段) 13 ベルトコンベア(調合鉱供給手段) 14 ロータリードライヤー(調合鉱乾燥手
段) 15 フラッシュドライヤー(調合鉱乾燥手
段) 16a,16b サイクロン 17 バックフィルター 18 乾燥鉱ホッパー(乾燥鉱貯留容器) 19 スクリューフィーダー(搬送装置) 20a,20b チェーンコンベア 21 インパクトウェイヤー 22 ベルトスケール(給鉱量測定手段) 23 DCS(制御手段) 24 振動フルイ 25 ベルトコンベア 26 受入タンク 27 加圧タンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅精鉱および副原料を含む湿った調合鉱
    を、先ず調合鉱供給手段により調合鉱乾燥手段へ搬送
    し、さらに、乾燥した調合鉱を乾燥鉱貯留容器に移送
    し、さらに銅製錬炉に供給する供給方法において、 前記調合鉱供給手段により前記調合鉱乾燥手段へ供給さ
    れる前記湿った調合鉱の給鉱量を測定し、この測定した
    給鉱量が予め設定した目標値になるように前記調合鉱供
    給手段をフィードバック制御し、一方、前記乾燥鉱貯留
    容器内に移送された調合鉱を素通りさせることを特徴と
    する乾燥調合鉱の供給方法。
  2. 【請求項2】 銅精鉱および副原料を含む湿った調合鉱
    を、先ず調合鉱供給手段により調合鉱乾燥手段へ搬送
    し、さらに、乾燥した調合鉱を溜ることなく搬送して、
    銅製錬炉に供給する供給方法であって、 前記調合鉱供給手段により前記調合鉱乾燥手段へ供給さ
    れる前記湿った調合鉱の給鉱量を測定し、この測定した
    給鉱量が予め設定した目標値になるように前記調合鉱供
    給手段をフィードバック制御することを特徴とする乾燥
    調合鉱の供給方法。
  3. 【請求項3】 銅精鉱および副原料を含む湿った調合鉱
    を供給するための調合鉱供給手段と、前記調合鉱供給手
    段により搬送されてくる前記湿った調合鉱を乾燥させる
    ための調合鉱乾燥手段と、乾燥した調合鉱を装入される
    乾燥鉱貯留容器と、前記乾燥鉱貯留容器から出た調合鉱
    を銅製錬炉に搬送するための搬送手段とを備えた供給装
    置において、 前記調合鉱供給手段上で前記湿った調合鉱の給鉱量を測
    定するための給鉱量測定手段と、 予め前記調合鉱乾燥手段への調合鉱の給鉱量の目標値が
    設定され、前記給鉱量測定手段から測定値を入力して、
    この測定値が前記目標値になるように前記調合鉱供給手
    段をフィードバック制御するための制御手段とを備え、 前記乾燥鉱貯留容器は、装入された調合鉱を素通りさせ
    るために給鉱量よりも大きな搬送能力を有する搬送装置
    を備えていることを特徴とする乾燥調合鉱の供給装置。
  4. 【請求項4】 銅精鉱および副原料を含む湿った調合鉱
    を供給するための調合鉱供給手段と、前記調合鉱供給手
    段により搬送されてくる前記湿った調合鉱を乾燥させる
    ための調合鉱乾燥手段と、前記調合鉱乾燥手段から出た
    調合鉱を溜ることなく銅製錬炉に搬送するための搬送手
    段とを備えた供給装置であって、 前記調合鉱供給手段上で前記湿った調合鉱の給鉱量を測
    定するための給鉱量測定手段と、 予め前記調合鉱乾燥手段への調合鉱の給鉱量の目標値が
    設定され、前記給鉱量測定手段から測定値を入力して、
    この測定値が前記目標値になるように前記調合鉱供給手
    段をフィードバック制御するための制御手段と、を備え
    ていることを特徴とする乾燥調合鉱の供給装置。
  5. 【請求項5】 前記調合鉱供給手段は、調合鉱ホッパー
    あるいは中間ビンと、前記調合鉱ホッパーあるいは中間
    ビンの下方に設けられたベルトフィーダーと、前記ベル
    トフィーダーの後段に設けられたベルトコンベアとから
    構成されており、前記給鉱量測定手段は、前記ベルトコ
    ンベアに設けられたベルトスケールであり、前記制御手
    段は前記ベルトフィーダーを制御するものである請求項
    3または請求項4に記載の乾燥調合鉱の供給装置。
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