JPH09510532A - フオイル軸受ベアリングを内蔵する電気機械およびその部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 電気機械（22）にはステータ装置（26）とロータシヤフト（12）の永久磁石との間に半径方向に向けて配置されたフオイルベアリング（24）が内蔵され、これによりシヤフトの所定の軸方向長さが減少され、シヤフトが共振により曲がるときの回転速度が増加され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 フオイル軸受ベアリングを内蔵する 電気機械およびその部品 （技術分野） 本発明はモータあるいは発電機のような電気機械に係り、更に詳細には、フオ イル軸受ベアリングを内蔵する電気機械に関する。 （背景技術） 現在、フオイルベアリングは高速回転機械に関連するような制限された分野で 使用されているが、フオイル、アンダースプリング等の部品を作成するために比 較的複雑な作業工程を利用するので、製造コストが高くなる。このコストを低減 する手段として、フオイルベアリングを構成するため金属ではなく耐熱プラスチ ツクを使用することが提案されている。 フオイルベアリングを使用する従来の電気機械では、ベアリングが電機子外部 に配置される支承部材上に装備されている。このためにロータのシヤフトが比較 的長くなる。ロータシヤフトの最初の曲げ臨界速度（即ち、共振によりシヤフト に曲げが生じるときの回転数）は、その軸の長さと反比例関係にある。電気機械 における所望動作速度は曲げ現象を受けることなく得られないので、電気機械は 許容臨界速度限界を維持するためには所望速度より低い速度で動作させる必要が ある。 （発明の開示） 本発明は電気機械のフオイルベアリングが交互した位置を とる構成に利点の一がある。詳細には本発明の一の目的はこのような機械の軸方 向の長さを減少して最適化し、安全動作速度を増進し、コンパクト性を促進し重 量を減少させる利点を得ることにある。 本発明の別の目的は本発明の実施例に適用可能な新規な巻線装置を提供するこ とにある。 本発明の更に他の目的は、本発明の実施例に採用可能な新規なステータ装置を 提供することにある。 第１の実施態様によれば、本発明は２極の永久磁石を有するロータシヤフトを 備え、この磁石とステータ装置との間に少なくとも一部が半径方向に配置される フオイルベアリングを備えたモータ若しくは発電機のような電気機械である。 本発明の別の実施態様ではこのような電気機械の特定の部品、装置あるいは補 助装置に関する。更に詳細には、新規な巻線装置およびステータ装置にはフオイ ルベアリングを受容可能な部品が具備され、上述した半径方向の配置は電気機械 の部品を更に付加することなく実現される。 （図面の簡単な説明） 図１はフオイルベアリングを採用した従来の電気機械の簡略図、図２はフオイ ルベアリングを採用した本発明による電気機械の簡略図、図３は本発明の実施例 に適用可能な開口密封部を有したステータ装置の部分断面図、図４は本発明の実 施例に適用可能な巻線装置の断面図、図５は巻線から絶縁した状態を示す図４に 示すワイヤ支承部材の正面図、図６および図７は図３に示す位相アイソレータの 側面図、図８は図３ のステータ装置の部分断面図である。 （発明を実施するための最良の形態） 添付図面の図１には、符号10はフオイルベアリングを従来の構成をもつて採用 したモータのような電気機械を示している。電気機械10は永久磁石14を含むロー タ装置12（以後、ロータ”と言う）を備える。ロータ12は例えばデンクによる米 国特許第 4,667,123号に開示されている構成を取り得る。ロータ12はステータ装 置16により外囲され、ステータ装置16自体は電気機械のハウジング（図示せず） に連結される。ステータ装置16の各側には端部支承部材18、20が配設され、この 端部支承部材18、20もハウジングに連結される。各端部支承部材18、20によりフ オイル軸受ベアリング24が保持され、フオイル軸受ベアリング24自体はロータ12 と協働して、ロータの高速回転中空気力学的にあるいは流体力学的に軸承する。 且つ端部支承部材18、20は永久磁石14の直ぐ近傍の外側に配置されることは理解 されよう。即ちフオイルベアリングの何れの部分も、図面に示されるように端部 支承部材18、20および永久磁石24の軸方向の範囲21、23、25には、永久磁石14と ステータ装置16との間の半径方向には配置されていない。更に端部支承部材18、 20は所定の寸法に定められ且つフオイル軸受ベアリング24を支承可能な構成をと る限り、これらの電気機械10に対し不都合な重量を加えることになる。 これに対し、図２に示す本発明による電気機械22においては、フオイルベアリ ング24ａ、24ｂが永久磁石14とステータ装置26との間に少なくとも一部が半径方 向に向けて配置され る。またフオイルベアリング24ａ、24ｂの軸方向の全長は永久磁石14とステータ 装置26との間で半径方向に向けて配置可能に、且つまた単一で従来品と異なり長 手のベアリングも同様に配置可能にされる。更にフオイルベアリング24ａ、24ｂ をステータ装置26に対し固定することにより、端部支承部材18、20（図１参照） をよりコンバクトにできる。従つて電気機械22が一層軽量にされ、ロータ12は図 １の電気機械10の場合より軸方向長さを短くできる。 次に図３を参照するに、本発明の好適な実施例によるステータ装置28は長手軸 32を定義するほぼ管状の開口密封部30を備える。密封部30は好ましくは好適な非 導電性の熱プラスチツクで作られ、射出成型により形成される。密封部30には半 径方向に外側の歯状の外面34が具備され、外面34は円周方向に離間し、軸方向に 延びる一組のスロツト（例えば36）を有している。この場合３相モータの場合、 ６個の等間隔に離間されたスロツト36が設けられる。密封部には更に半径方向に 内側の歯状の内面38が形成され、内面38は円周方向に離間されて軸方向に延びる 第２の組の（通常、３〜10個の）スロツト（例えば40）を有し、各スロツトはフ オイルベアリング部材（例えば42）を受容する。フオイルベアリング部材42は全 体の電気機械22を組み立てる際、ロータ12により半径方向に保持される（特に図 ２参照）。フオイルベアリング部材42は一端部がスロツト40により区画された閉 端部（例えば44）により軸方向に保持され、軸方向において反対端は内面38の好 適な軸方向端部に形成される円周溝内に嵌まる保持リング（ 図示せず）により保持される。６本のワイヤ巻線（例えば46）は密封部30を囲設 する円筒状の磁束コレクタ48の周囲で環状に巻かれる。巻線46は円周方向に離間 され軸方向に延びる６個の位相アイソレータ（例えば50）により分離される。ほ ぼ円筒状の装置保持器52により、巻線46、磁束コレクタ48および密封部30が外囲 されている。保持器52は半径方向内側に歯状の内面54を有し、内面54自体は円周 方向に離間され軸方向に延びる６個のスロツト（例えば56）を有し、スロツト56 は密封部30の半径方向外側の外面34に形成されるスロツト36と軸方向に整合され る。位相アイソレータ50は図示の如く整合されたスロツト36、56内に受容され、 密封部30と保持器52との間に捕捉され保持される。図６および図７に示されるよ うに、各位相アイソレータ50は重ね継ぎ部で接合されるＵ字状の２個の部材57、 59で構成されている。これらの部材が組合わされて、位相アイソレータ50の円周 方向の位置で軸方向で磁束コレクタ48を外囲する。 図４には本発明による実施例での本発明を内蔵する電気機械22（図２参照）の 巻線装置とベアリングとの組合せ体60を示す。長手軸64を有する巻線支承体62は 、円周方向に離間され、軸方向に延びる複数のリブ（例えば66）を有する軸方向 に長手の部材として形成される。軸方向に延びる複数のワイヤ巻線（例えば68） はリブ66によりその間に捕捉され円周方向に離間される。通常巻線は半径方向に 突出するリブ66の周囲に巻かれた高温ポリアミドテープ（図示せず）により半径 方向に固定される。巻線支承体62はほぼ円筒状で、半径方向 に内側の内面70を有し、内面70自体は円周方向に離間された一組の（通常３〜10 個の）スロツト（例えば72）まで延び、スロツト72自体は半径方向内側の面から 支承体内に半径方向内側方向に向かつて延びるが、各フオイルベアリング部材42 の後縁部に向かい傾斜されている。等しい数の組のフオイルベアリング部材42が スロツト72内に受容され、全体としてフオイル軸受ベアリング24を形成する。図 ３の実施例の場合のようにフオイルベアリング部材42は全体の電気機械22を組み 立てる際、巻線支承体とロータ12との間で半径方向に保持され、上述の実施例に ついて図示したものと同様な手段により軸方向に保持される。これに関連するス テータ装置（図示せず）では、巻線支承体62は円筒状の磁束コレクタ48により外 囲される（特に図３参照）。 図５はワイヤ巻線68（特に図４参照）から絶縁された巻線支承体62を示す。巻 線は環状に巻かれるので、巻線支承体62には軸方向に延びる巻線68の端部の曲が り部を支承する軸方向長さを有したセグメント73、75が包有される。この構成に より巻線46が磁束コレクタ48の周囲に環状に巻かれる図３および図８の実施例と 比べ、ステータ装置の軸方向の長さが比較的長くなる。 フオイルベアリング部材42はベアリングシートとして簡単に図示されるが、ア ンダースプリング、ステイフナおよび冷却手段として知られる周知の構成および その後に開発されたものをも包有することは当業者には理解されよう。またアン ダースプリングないしはステイフナとして、ある用途での圧 力プロフアイルに一致する可変バネ構成体を採用し得る。 フオイルベアリング部材42は回転磁界から生じる高周波数の渦電流損を避ける ため、電気的に非導電性の材料で作られることが好ましい。他の材料としては、 高温熱プラスチツクおよびブラツクグラス（登録商標−米国アライド・シグナル 社から入手可能）のようなフアイバーグラス・エポキシの複合材料が挙げられる 。他方各フオイル部材は非導電性の結合剤により並列に保持される複数の離間ワ イヤで作成し得る。後者の場合ワイヤは高熔融点を有する金属で作ることが必要 になる。また従来品の場合のように、互いに隣接するフオイル部材42を僅かに重 ねることが好ましい。 添付の図面を含む上述の構成は例示しただけであり、本発明の範囲を制限する のものではない。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フイスチヤー，リチヤード アメリカ合衆国 カリフオルニア州 90274， ローリング ヒルズ エステイ ツ， カントリー メドウ ロード 16 (72)発明者 グ，アルストン リー−バン アメリカ合衆国 カリフオルニア州 90274， ランチヨ パロス バーデス. サンミスト ドライブ 5832

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．円周方向に離間され軸方向に延び半径方向外側に突出する一組のリブを具備 し、長手軸を有した長手部材と、リブ間に捕捉されリブにより円周方向に離間さ れる複数のワイヤ巻線と、一組のスロツト内に受容され全体としてフオイル軸受 ベアリングを構成する一組のフオイル軸受ベアリングとを備え、長手部材はその 外側の円周に沿い電気巻線を受容可能であり、長手部材は全体として円筒状で半 径方向内側の内面を有し、内面は半径方向内側の面から長手部材内に延びる円周 方向に離間された一組のスロツトにより中断されてなる、電気機械用の巻線装置 を併有するベアリング装置。 ２．フオイル軸受ベアリングが少なくとも３個のフオイル部材でなる請求項１の ベアリング装置。 ３．フオイル部材が電気的に非導電性材料でなる請求項１のベアリング装置。 ４．スロツトが夫々のフオイル部材の後端部に向かつて傾斜されてなる請求項１ のベアリング装置。 ５．半径方向外側の歯状の外面を有し、円周方向に離間され軸方向に延びる第１ の組のスロツトを具備し、更に半径方向内側の歯状の内面を有し円周方向に離間 され軸方向に延びる第２の組のスロツトを具備してなるほぼ管状で長手軸を有し た開口密封部と、密封部を外囲する円筒状の磁束コレクタと、磁束コレクタの周 囲に環状に巻かれた複数のワイヤ巻線と、ワイヤ巻線と磁束コレクタと密封部と を外囲しており、半径方向内側の歯状の内面を有し第１の組のスロツトに対し半 径 方向に整合される円周方向に離間され軸方向に延びる第３の組のスロツトを作成 してなる装置保持器と、円周方向に離間され軸方向に延びており第１および第３ の組のスロツトを受容して密封部と保持器との間に捕捉され保持される複数の位 相アイソレータと、第２の組のスロツト内に受容され全体として単一のフオイル 軸受ベアリングを形成する複数のフオイル軸受ベアリングとを備える電気機械用 のステータ装置を併有したベアリング装置。 ６．位相アイソレータの夫々がＵ字状の２個の部材からなり、組合わされてステ ータ装置を軸方向に外囲してなる請求項５のベアリング装置。 ７．ベアリング部材が電気的に非導電性材料でなる請求項５のベアリング装置。 ８．永久磁石を含むロータ装置と、ロータ装置を外囲しロータ装置と動作連係さ れるステータ装置と、ロータ装置とステータ装置との間に半径方向に配置されフ オイル軸受ベアリンクを装着する装着手段と、装着手段により捕捉され、保持さ れステータ装置と磁石との間に半径方向に配置されるフオイル軸受ベアリングと を備える電気機械。 ９．ベアリング部材が電気的に非導電性の材料で作られてなる請求項８の電気機 械。 10．ステータ装置が円筒状の磁束コレクタと磁束コレクタの周囲に環状に巻かれ た複数のワイヤ巻線とで構成されてなる請求項８の電気機械。 11．円周方向に離間され複数の巻線を分離する複数のインス レータを備えてなる請求項10の電気機械。 12．ベアリング部材が電気的に非導電性の材料で作られてなる請求項10の電気機 械。