JPH09509278A - コネクタ組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 レセプタクル（１２）とこのレセプタクルに嵌合可能なピンヘッダ（１４）とを備えるコネクタ組立体（１０）。弾性を有する増強コンタクト（１８）がバックプレーン（１６）を貫通し、レセプタクルに対する所定の関係に保持される。レセプタクルとピンヘッダとはそれぞれ絶縁ボディ部（２０，１９）を有する。レセプタクル（１２）はボディ部（２０）を通して延び、１列当たり３２本のピンの３つの列に配列されたコンタクトピンを有する。ピンヘッダ（１４）も同様にボディ部（１９）を通して延び、１列当たり３２本の３つの列に配列されたコンタクトピンを有する。ピンヘッダ（１４）は、ボディ部（１９）の外面上に配置されたコンタクトストリップ（２４）の列を有する。これらのコンタクトストリップは、不均等な長さに形成し、コンタクトストリップ（２４）と対応する強化ピン（１８）との間に段階嵌合を形成することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 コネクタ組立体 発明の分野 本発明は、一般的には電気コネクタ、より詳細にはレセプタクルおよびピンヘ ッダを備え、段階嵌合（stage mating）および信号搬送能力を増大した高密度あ るいは高ピン総数のコネクタ組立体に関する。 発明の背景 電子回路装置を小形化するための現在の技術で、高密度の電子回路および部材 をプリント基板（ＰＣＢ）上に配置することができる。したがって、電気コネク タはバックパネルあるいはマザーボード等の第１ＰＣＢをドータボード等の第２ ＰＣＢに電気的および機械的に連結する必要がある。このようなコネクタは、高 い信号容量を有することが特に必要とされる。すなわち、コネクタは、このコネ クタの単位容積当たり多数の信号を手渡す必要がある。しかし、密な間隔の電気 信号は互いに干渉することがある。この干渉は「クロストーク」と称されている 。このようなクロストークを制御することは、高ピン総数（high pin count: Ｈ ＰＣ）のコネクタ等の高密度コネクタでは特に重要である。 クロストークを制御するための１の方法は、高密度コネクタの特定の端子を、 接地されるプリント基板の導電性領域に接続することである。この方法はコネク タの外側で行われる。 更に、コネクタ自体の内部におけるこのようなクロストークを最小にするために 、種々のコネクタ装置がある。 例えば米国特許第４，６５５，５１８号、第４，６８６，６０７号および第４ ，８６９，６７７号は、接地用のコンタクト部材を有するドータボード／バック プレーン組立体を開示する。ヘッダコンタクト部材は、バックプレーン（backpl ane）上の接地あるいは所定電位部に接続可能なコンタクトを有する。ヘッダー コンタクト部材は、直角レセプタクルの外壁に支えられたコンタクトに接触する ための他のスプリングコンタクトを内側ヘッダ壁に有している。他のコンタクト は、ドータボードに接続するため、直角レセプタクル外壁に支えられたコンタク トと一体でかつこれに垂直である。 「接地構造を有するコネクタ」と題する１９９３年７月２０日付け米国特許第 ５，２２８，８６４号は、コネクタ内のインピーダンスおよびクロストークを制 御する手段を備えた高密度電気コネクタを開示する。この特許は、ここに参考と して記載するものであり、他の特許すなわち米国特許第５，２２８，８６４号と 同様に以下に簡単に説明する。ここで、括弧を付した参照番号は図面中に示され たものである。 米国特許第５，２２８，８６４号は、回路組立体と、対応コネクタとを連結す る高密度垂直コネクタあるいはレセプタクル（参照番号５００）を開示する。こ の垂直レセプタクルは、垂直ハウジング（参照番号５２８）と、ハウジングに装 着された複数の「導電性第１電気コンタクト部材」（参照番号５３５）と、絶縁 スペーサ（参照番号５９０）とを備える。 絶縁ハウジングは、第１嵌合面（参照番号５４８）と、側壁（５３０）と、第２ 側壁内で第１嵌合面から縦および横の列にハウジングを通して延びる複数の通路 （参照番号５８４）とを有する。このハウジングは更にハウジングを外側の導体 に整列させる手段を有する。導電性電気コンタクト部材（５３５）は、垂直コン タクト部材として使用可能な限り、どの様な構造（すなわち雄部材、雌部材ある いは中性部材）をも含むものとして記載されている。更に、外部導体（２４０） のそれぞれは、複数の「第５コンタクト（参照番号２６５）」と、複数の「第６ コンタクト（参照番号２７５）」とを有し、これらの第５コンタクトは相手方コ ネクタの側壁のサイドコンタクトと接触するために側壁（５３０）の一方に配置 されている。この特許は、外部導体のそれぞれが、コネクタの相手方面の対応す る保持溝あるいはスロット（参照番号５５２）内に延びるための屈曲端部を有す る長いシールド部材でもよいことを開示する。 「電気コネクタ組立体」と題する１９９２年４月１４日付けの米国特許第５， １０４，３２９号は、レセプタクル部材（参照番号１２）とピンヘッダ（参照番 号６０）とを備える電気コネクタ組立体（参照番号１０）を開示する。レセプタ クル部材は、内側ボディ部（参照番号２２）と２つの対向する側壁（参照番号２ ４）とを有し、これらは長い開口（参照番号３６）を限定する。複数の「第１コ ンタクト端子部材」（参照番号４０）が内側ボディ部内に配置され、複数の「第 ２コンタクト端子部材」（参照番号４６）が長い開口内に配 置される。ピンヘッダは、複数の「第３電気コンタクト端子部材」（参照番号７ ８）を有するハウジング部材（参照番号６２）と、ピンヘッダハウジングの側部 に沿って連続的に配置された接地バス部材（参照番号９０）とを備える。接地バ ス部材はレセプタクルの長い開口の１内に収容され、レセプタクル部材とピンヘ ッダとが嵌合したときに第２端子部材と電気的に係合するようになっている。 上述の形式の従来技術によるコネクタにおける問題は、ピンヘッダおよびレセ プタクルの対応するコンタクト端子間で段階嵌合させることがないことである。 例えば、米国特許第５，１０４，３２９号を参照すると、ピンヘッダ上の接地バ ス部材は、第２コンタクト端子部材の全てに同時に接触する。例えば１または複 数のレセプタクル端子を、他のレセプタクル端子がピンヘッダの対応する端子に 接続する前に、接地させることはない。更に、米国特許第５，１０４，３２９号 に記載の形式の連続的な接地バスを使用することは、追加のコンタクト端子を設 ける等の他の目的のために、接地バスで占められた表面領域を使用することを阻 止する。このような追加のコンタクト端子は、コネクタ組立体に対する信号搬送 能力を増大する上で極めて有益である・ 発明の概要 本発明の主たる目的は、ピンヘッダとレセプタクルとの対応するコンタクト端 子間の段階嵌合を提供するコネクタ組立体を形成することにある。本発明の他の 目的は、種々の構造をとることが可能で、コネクタの意図する特定の用途に必要 とされるように、それぞれが増大した信号搬送能力と、段階嵌合能力と、好まし くは最小のクロストークとに特徴を有するコネクタ組立体を提供することにある 。 本発明は、ピンヘッダと、レセプタクルと、互いに嵌合可能なレセプタクルと ピンヘッダとの組合わせからなるコネクタ組立体とを提供する。本発明によるピ ンヘッダは、絶縁ボディを備え、この絶縁ボディは外面と、絶縁ボディを通して 延びる複数のコンタクトピンと、絶縁ボディの外面上に配置された複数の導電性 コンタクトストリップとを有する。本発明によるレセプタクルは、第２絶縁ボデ ィを備え、この第２絶縁ボディは第２外面と、第２絶縁ボディを通して延びる複 数の第２コンタクトピンと、第２絶縁ボディの外部に配置された複数の増強コン タクト（enhancement contact）と、第２絶縁ボディと増強コンタクトとを互い に固定された位置に保持するボード構造体とを有する。本発明によると、増強コ ンタクトのそれぞれは、レセプタクルとピンヘッダとが嵌合したときに、コンタ クトストリップの対応する１と、接触することができる。この特徴は、コネクタ のサイズをごく僅か増大するかあるいは全く増大することなく、信号搬送能力を 増大し、更に、接地およびＥＭＩシールドのための能力を増大する。本発明の好 ましい実施例では、増強コンタクトの接触（stubbing）が防止される。更に、本 発明の好ましい実施例では、少なくとも２つのコンタクトストリップ（あるいは 増強コンタクト）が等しくない長さに形成される。この特徴は、対応するピンヘ ッダコンタクトとレセプタクル増強コン タクトとの間の段階嵌合を提供する。すなわち、１のコンタクトストリップ補強 コンタクト対は、他のコンタクトストリップ補強コンタクト対が嵌合する前に、 嵌合する。 本発明の他の特徴は、以下に説明する。 図の簡単な説明 第１図は、ピンヘッダがレセプタクルから分離された状態の本発明によるコネ クタ組立体の１の例示的な実施例を示す。 第２図は、ピンヘッダがレセプタクルに嵌合した状態の第１図の組立体を示す 。 第３図は、連結された増強コンタクトを含むコネクタ組立体の第２実施例を示 す。 第４図は、コネクタ組立体の更に他の実施例を示し、この実施例はコンタクト 数を減少しかつ増強コンタクトを長くしてある。 好ましい実施例の詳細な説明 本発明によるコネクタ組立体１０の第１実施例が第１図に記載されている。こ の図では、レセプタクル１２は、レセプタクルと嵌合可能なピンヘッダ１４から 分離して示してある。レセプタクル１２は、バックプレーン部材（backplanemem ber）１６に取付けて示してある。更に、弾性を持つ独立した増強コンタクト（e nhancement contact）１８の列がバックプレーン１６を通して延び、所定位置で 半田付けあるいはプレスフィット等でプリント基板（ＰＣＢ）１６に取付けられ る態様で、レセプタクルに対して固定されている。増強コンタクトは可撓性であ り、嵌合方向に垂直な法線方向の力を形 成する。増強コンタクトはレセプタクル１２の外部にあり、かつレセプタクル１ ２から離隔している。レセプタクルとピンヘッダとはそれぞれ符号２０および１ ９で示す絶縁ボディ部あるいはハウジングを備える。本実施例では、レセプタク ル１２は、ボディ部２０を通して延び、例えば各列が３２本のピンを有する３つ の列（３×３２）に配列されたコンタクトピンを備える。同様に、ピンヘッダ１ ４はボディ部１９を通して延び各列３２本のピンを有する３つの列に配列された コンタクトピンを備える。バックプレーンピン２１は、バックプレーン１６の背 面側から、各列３２本のピンを有する４つの列で延びている。これらは、３２本 の増強ピンの１の列と、レセプタクル２を通して延びかつこのレセプタクルに装 架されたコンタクトピンの３×３２の配列とを組合わせたものに対応する。レセ プタクルおよびピンヘッダの電気コンタクト部材は、雄部材、雌部材、あるいは 、中性部材を設けるように形成することができる。もちろん、雄型レセプタクル コンタクト部材と雌型ピンヘッダコンタクト部材、あるいは、その逆の組合わせ のみが嵌合する。更に、図示のように、ピンヘッダ１４は、３×３２に配列され た直角タイプのコンタクトピン２２を備え、これらはボディ部１９を通して延び る３×３２に配列されたコンタクトピンと一体的に形成されあるいは電気的に接 続されている。更に、ピンヘッダは、ボディ部１９の外面上に配置されたコンタ クトストリップ２４の列を備える。当該分野の技術者であれば、これらのストリ ップとＰＣＢ上の導体（例えばピンがＰＣＢに挿通することが できる）とを接触させる種々の手段を設ける設けることが可能なことを理解でき る。コンタクトストリップは、不均等な長さを有し、コンタクトストリップ２４ と対応する増強ピン１８との間で段階的に嵌合させるのが好ましい。 第２図は、レセプタクルに嵌合されたピンヘッダを有する第１図の組立体を示 す。図示のように、増強コンタクト１８は、レセプタクルとピンヘッダとが嵌合 したときに、コンタクトストリップ２４上を摺動しかつ接触する。 第３図は、連結された増強コンタクト１８を含むコネクタ組立体の第２実施例 を示す。この図は、ピンヘッダのピンが挿入されたＰＣＢ２６を示す。更に、本 実施例では、増強コンタクトの先端の上面を覆うプラスチック製のストリップ２ ８は、レセプタクルがピンヘッダに結合されるときに、コンタクトの不都合な接 触あるいは衝突を防止する作用をなす。この特徴は第３図には示してないが、増 強コンタクト１８は、プラスチックストリップ２８の下側が露出しており、湾曲 した点で、これらの増強コンタクトとコンタクトストリップ２４とが電気的に接 触することができることが認められる。最後に、バックプレーンハウジング、あ るいは、シュラウド３０が部分的に示されている。 本発明の他の実施例（図示しない）は、コンタクトストリップ２４をシュラウ ド３０の面に接着することにより、形成することができる。この実施例では、増 強コンタクト１８はシュラウド３０のコンタクトストリップと接触することがで きるようになる。したがって、上述のようにコンタクトスト リップを採用する点は、このストリップをピンヘッダに設けることに限定するも のではない。 第４図は、コネクタ組立体の実施例を示す。この実施例は、レセプタクル１２ ′とピンヘッダ１４′とを備え、それぞれのピンヘッダはそれぞれのボディ部を 各列毎に１４本のピンの３つの列で貫通するコンタクトピンを有する。更に、レ セプタクルは長い増強コンタクト１８′を備える。増強コンタクト１８′を長く することで、レセプタクルおよびピンヘッダのコンタクトピンが嵌合する前に、 コンタクト１８′をストリップ２４と接触させることができ、これは、所定の用 途では望ましいかあるいは必要なことである。 本明細書を通じて参照した部分は、通常の場合と同様な部分を形成するために 用いられる公知の材料から形成することができる。例えば、絶縁ハウジングはポ リエーテルイミド（polyetherimide）樹脂、あるいは、ポリフェニレンサルファ イド（polyphenylene sulfide）樹脂等の種々のプラスチックで形成することが できる。導電壁、基部、および、シールドは、亜鉛、アルミニューム、銅、黄銅 あるいはその合金を含む非磁性金属あるいは合金で形成することができる。本発 明のコンタクト部材は、例えば黄銅、燐青銅、ベリリウム銅等の電気端子用に用 いられる好適な適宜の金属から形成することができる。コンタクト部材は、錫、 ニッケル、パラジウム、金、銀あるいは好適な合金等の導電層でメッキあるいは 被覆することができる。 本発明の重要な利点は、従来のコネクタ構造をコスト的に 極めて効果的に変更するため、ここに記載のようにコンタクトストリップあるい は増強コンタクトを追加することにより増強された信号搬送能力を付加すること を可能とすることである。 当該分野の技術者であれば、本明細書の記載から種々の変更が可能である。例 えば、本発明は上述の形式の直角状のピンヘッダを用いる用途に限定されるもの ではない。更に、本発明は上記の特別のピン数（３×３２および３×１４）を採 用するコネクタに限定されるものでもない。更に、増強コンタクト１８，１８′ を不均等な長さに形成して、上述のステージ嵌合能力（stage mating capabilit y）を与えることができる。したがって、以下の請求の範囲の保護範囲は、請求 の範囲に記載の本発明の開示を含む全ての実施例を包含することを意図するもの である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． レセプタクルと嵌合するためのピンヘッダであって、 （ａ）外面を有する絶縁ボディと、 （ｂ）この絶縁ボディを通して延びる複数のコンタクトピンと、 （ｃ）前記絶縁ボディの外面上に配置された複数の導電性コンタクトストリッ プとを備え、これらのコンタクトストリップの少なくとも２つは不均等な長さで あり、ピンヘッダがレセプタクルに嵌合したときに、前記少なくとも２つのコン タクトストリップがレセプタクルの対応する端子と時間を相違させて接触する、 ピンヘッダ。 ２． 前記コンタクトピンは、前記絶縁ボディを通して延び、この絶縁ボディの 外側で直角に曲る請求項１に記載のピンヘッダ。 ３． 前記コンタクトピンは、１列当たり３２本のピンを有する３つの列に配列 される請求項１に記載のピンヘッダ。 ４． 前記コンタクトピンは、１列当たり１４本のピンを有する３つの列に配列 される請求項１に記載のピンヘッダ。 ５． 前記絶縁ボディとコンタクトピンとは、雄部材と、雌部材と、中性部材と のコンタクト部材のグループの少なくとも１を備えるように形成される請求項１ に記載のピンヘッダ。 ６． （ａ）ピンヘッダであって、 （１）外面を有する絶縁ボディと、 （２）この絶縁ボディを通して延びる複数のコン タクトピンと、 （３）前記絶縁ボディの外面上に配置された複数の導電性コンタクト ストリップと、を有するピンヘッダと、 （ｂ）レセプタクルであって、 （１）第２外面を有する第２絶縁ボディと、 （２）この第２絶縁ボディを通して延びる複数の第２コンタクトピン と、 （３）前記絶縁ボディの外側に配置された複数の増強コンタクトと、 （４）前記第２絶縁ボディと増強コンタクトとを互いに固定位置に保 持するボード構造体と、 を有するレセプタクルと、を備え、 前記レセプタクルとピンヘッダとは互いに嵌合可能で、前記増強コンタクトの それぞれは前記レセプタクルとピンヘッダとが嵌合されたときに前記コンタクト ストリップの対応する１に接触可能であり、 前記コンタクトストリップの少なくとも２つは、不均等な長さであり、前記ピ ンヘッダがレセプタクルに嵌合されたときに、前記コンタクトストリップの少な くとも２つは、前記増強コンタクトの対応する１と時間を相違させて接触する、 コネクタ組立体。 ７． 前記コンタクトピンは、前記ピンヘッダの絶縁ボディを通して延び、この 絶縁ボディの外側で直角に曲る請求項６に記載のコネクタ組立体。 ８． 前記ピンヘッダとレセプタクルとは、雄部材と、雌部材と、中性部材との コンタクト部材のグループの少なくとも１を備えるように形成される請求項６に 記載のコネクタ組立体。 ９． 前記増強コンタクトの接触を防止するための手段を更に備える請求項６に 記載のコネクタ組立体。 １０． 前記増強コンタクトの接触を防止するための手段は、前記増強コンタク トの端部に取付けられた非導電性ストリップを備える請求項９に記載のコネクタ 組立体。 １１． 電気コネクタの信号搬送能力を強化するための方法であって、前記コネ クタの外面に複数の導電性コンタクトストリップを固定し、これらのコンタクト ストリップの少なくとも２つは不均等な長さであり、これにより、相手方コネク タに設けられた増強コンタクトは、２つのコネクタが嵌合するときに、前記コン タクトストリップを順に接触可能とする方法。