JPH09509249A - リガンドからの結合タンパク質の除去法 - Google Patents

リガンドからの結合タンパク質の除去法

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JPH09509249A JP7517560A JP51756095A JPH09509249A JP H09509249 A JPH09509249 A JP H09509249A JP 7517560 A JP7517560 A JP 7517560A JP 51756095 A JP51756095 A JP 51756095A JP H09509249 A JPH09509249 A JP H09509249A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、結合タンパクからリガンドを分離する方法を提供する。該方法としては、酸性分離およびサイズ分離がある。本発明の方法は、インスリン様成長因子結合タンパク質からインスリン様成長因子を分離するのに特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 リガンドからの結合タンパク質の除去法 発明の背景 本発明は、概して、結合タンパク質をリガンドから分離する方法に関する。更 に詳しくは、本発明は、酸性抽出およびサイズ分離を含む分離法を提供する。本 発明の方法は、種々のタンパク質の分離、特に、インスリン様成長因子をインス リン様成長因子結合タンパク質から分離するのに有用である。 結合タンパク質のリガントからの分離は、種々の臨床診断設定において重要で ある。例えば、インスリン様成長因子(insulin-like growth factor:IGF) のインスリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP)からの解離は、有効なI GF放射性リガンド検定の実施に不可欠である。IGFBPはまた、検定される 試料から除去される必要がある。さもなければ、試料中のIGFBPの存在は、 放射性リガンド検定において有意の人工産物を生じることがある。 ソマトメジンとして従来知られるIGF−1およびIGF−IIは、インスリ ンと構造的に関連があり、そしてヒト血漿中で循環する2種類の最も豊富なポリ ペプチド成長因子である(ドーハデイ(Daughaday)ら、Endocr ine Rev. ,10:68〜91,1989年)。IGF−1およびIGF −IIは、脳、甲状腺、肝臓、筋肉、腎臓、血液および骨に由来する細胞を含む 多数の細胞種の細胞増殖の調節に関与している。これらの細胞種の多くは、培養 中にIGFを生産し、IGFに対する高親和性受容体を有し、そして外部から加 えられたIGFに対して生物学的応答を示すことが分かっている。したがって、 IGFが細胞増殖の局所調節において有意の役割を果たしていることは明らかで ある。一つの細胞種によって生産されたIGFは、オートクリン様式で同一細胞 種に対してまたはパラクリン様式で隣接細胞種に対して作用することができる。 IGFは、血漿中においてIGF結合タンパク質(IGFBP)と称される特 定のタンパク質に対して結合した大分子量タンパク質として循環している。6種 類の異なるIGFBP(IGFBP−1〜IGFBP−6まで示された)が、様 々なヒト組織から精製され且つクローン化されている(シマサキ(Shimas aki)およびリング(Ling)、Progress in Growth Factor Research ,3:241〜266(1991))。IGF BPはいくつかの重要な機能を有し、例えば、(1)遊離IGFの急性代謝作用 、具体的には低血糖の予防、(2)循環中のIGFの半減期を増加させること、 (3)局所部分におけるIGFの生物学的利用能の調節、および(4)IGFの 局所作用に対する組織特異性の供給がある。 血清およびならし培地(conditioned medium)などの他の生物学的流体中にお けるこれらのIGFBPの存在は、IGFの測定のための特異的放射性リガンド 検定(ラジオイムノアッセイおよびラジオレセプターアッセイ)の適用を難しく する。試料中の天然に存在するIGFBPは、トレーサー結合に対して抗体また は受容体と競合することがあり、例えば、捕捉抗体または受容体との結合に利用 可能なトレーサーの量を減少させる。この競合的結合は、抗体または受容体に結 合した放射性シグナルの減少を引き起こす。トレーサー結合の減少は、概して、 試料中の免疫反応性IGFの不当に高い量として理解される。 IGFBP人工産物が除去されない方法を用いて行われるIGF測定は、IG FBPおよびトレーサー分子の相互作用のために、誤った結果を生じることがあ る。例えば、フォルスコリンおよびジブチリルサイクリックAMP処理は、なら し培地中においてTE85ヒト骨肉腫細胞のIGF−1様およびIGF−II様 活性を増加させる。観察された放射性リガンド活性の明らかな増加は、IGFB P−4の増加した生産のためであり、IGFのためではなかった(モハン(Mo han)およびベーリンク(Baylink)、Growth Regulat ion 1:110〜118(1991))。したがって、IGFの有効な測定 のためには、IGFBPからのIGFの解離および試料からのIGFBPの排除 を、放射性リガンド検定でのIGFの測定の前に行う必要がある。 IGFの測定は、いくつかの成長関連障害、腫瘍誘導低血糖および栄養状態を 含む多数の臨床的障害を評価する場合に有用であるので、IGFBPに関係した 妨害を排除する抽出法が不可欠である。IGFの生理学的役割の解明へのますま す高まる関心および臨床診断のためのIGF放射性リガンド検定の広範囲の使用 は、生物学的流体中のIGFの測定に対する特性決定または有効性の立証が不完 全な若干の検定の適用をもたらした。ヒト血清試料中のIGFBPを排除するた めに、酸性ゲル濾過、酸エタノール抽出およびC−18セプ・パク(Sep−P ak)分離を含む多数の方策が用いられてきた(ザプフ(Zapf)ら、J.C lin.Invest. ,68:1321(1981);ドーハデイら、J.C lin.Endocrinol Metab. ,51:781(1980);ド ーハデイ、Methods in Enzymology,146:218(1 987))。これらの方法の内、酸エタノール抽出は、その簡単さゆえに最も広 く用いられてきた。 IGF放射性リガンド検定において重大な人工産物を生じる生物学的流体中の 多数のIGFBPの存在のためにおよびIGFBPおよびIGFは互いに独立し て調節されうるので、有効な結果のためにはIGFBP全部を順に除去すること が不可欠である。酸エタノール抽出およびセプ・パク分離は、生物試料中のIG FBP人工産物を除去するために文献中で広く用いられてきたが、これら二つの 方法は、IGFBP人工産物が不完全に除去されることか多いので信頼できない 。難点に妥協しても、酸エタノール抽出されたおよびセプ・パク抽出された血清 試料中の妨害の相対レベルは実験室間で異なることがある。いくつかの変数が妨 害の程度に影響を与え、(1)捕捉抗体およびIGFBPのトレーサーに対する 相対親和性、(2)検定で用いられる捕捉抗体の濃度および試料中に残留してい るIGFBPの濃度、並びに(3)抽出された試料中のIGFおよびIGFBP の相対濃度がある。IGF放射性リガンド検定において用いられる抗体の量は通 常制限されるので、IGFBPは、酸性ゲル濾過およびセプ・パク分離において 人工産物を生じることがある重要な変数と考えられるべきである。 セファデックス(Sephadex)G−75分離などの他の方法は、労力を 要し且つ完了に多くの時間を必要とする。概して、これらの方法は酸エタノール セプ・パク抽出よりも信頼できるが、どちらも、臨床実験室で必要とされるよう に多数の試料を迅速に処理するには適当ではない。 様々な他のリガンドは生体中の結合タンパク質と結合している。これらには、 例えば、チログロブリンに対して天然に結合している甲状腺ホルモン、血清タン パク質(主としてアルブミン)を結合する多数の薬物、テストステロン、成長ホ ルモン、トランスフォーミング成長因子β、線維芽細胞成長因子、骨形態形成タ ンパク質等がある。これらのリガンドが結合した結合タンパクからのそれらの分 離は、正しい臨床的評価にとって重要である。上記インスリン様成長因子に対し て記載のように、これらのリガンドおよび結合タンパクを分離する方法は、実施 するのが比較的容易であり且つ信頼できる結果を生じるはずである。 当該技術分野において必要とされるものは、検定用にリガンドを確実に分離す るように、生物試料中のリガンドおよび結合タンパクを分離する方法である。好 ましくは、該方法は、迅速で、比較的費用がかからず、そして容易に再現できる ものである。全く驚くべきことに、本発明は、これらのおよび他の関連した要求 を十分満たしている。 発明の概要 本発明は、試料中の結合タンパクからリガンドを分離する新規の方法を提供す る。概して、該方法は、試料を酸性ゲル遠心分離カラムに入れ;カラムを遠心分 離して試料画分を溶離し;そして溶離画分を集めることを含む。該方法は、イン スリン様成長因子をインスリン様成長因子結合タンパク質から分離するのに特に 有用である。該方法は、サイズ排除と酸性分離とを組合わせる。概して、試料は 、血液、血漿、血清、尿またはならし培地である。 本発明は、更に、試料中のインスリン様成長因子の濃度を決定する方法を提供 する。該方法は、概して、酸性ゲル遠心分離カラムに試料を入れ;カラムを遠心 分離して試料画分を溶離し;溶離した画分を集め;試料中のインスリン様成長因 子の量を定量し;そしてそこから試料中のインスリン様成長因子の濃度を決定す ることを含む。試料中のインスリン様成長因子の量はいくつかの方法によって定 量することができ、例えば、免疫検定およびインスリン様成長因子受容体結合検 定がある。遊離(非結合)インスリン様成長因子濃度もまた、中性緩衝液による カラムからの試料画分の溶離によって試料中で決定することができる。インスリ ン様成長因子の全濃度に対する遊離の比率は、上記方法から計算することができ る。 図面の簡単な説明 図1Aは、標識および未標識IGF−1間の競合的結合のIGFBP妨害を図 示する。 図1Bは、標識および未標識IGF−1I間の競合的結合のIGFBP妨害を 図示する。 図2Aは、未処理ヒト血清、並びに酸エタノール抽出、C18セプ・パク分離 およびセファデックスG−75によって処理された血清中のIGFBPからのI GFの分離後のIGFBP溶離プロフィールを図示する。 図2Bは、未処理ヒト血清、並びに酸エタノール抽出、C18セプ・パク分離 およびセファデックスG−75によって処理された血清中のIGFBPからのI GFの分離後のIGF−I溶離プロフィールを図示する。 図2Cは、未処理ヒト血清、並びに酸エタノール抽出、C18セプ・パク分離 およびセファデックスG−75によって処理された血清中のIGFBPからのI GFの分離後のIGF−II溶離プロフィールを図示する。 図3は、酸エタノール抽出、C18セプ・パク分離およびセファデックスG− 75酸性ゲル濾過による抽出後に得られたIGFプールのウェスタンリガンドブ ロット分析を図示する。 図4は、本発明の方法を用いて得られた正常ヒト血清の存在下および不存在下 の標識IGF−Iの溶離プロフィールを図示する。 図5は、本発明の方法を用いる精製IGF−Iの溶離プロフィールを図示する 。 図6Aは、本発明の方法を用いるIGFBPの溶離プロフィールを図示する。 図6Bは、本発明の方法を用いるIGF−Iの溶離プロフィールを図示する。 図6Cは、本発明の方法を用いるIGF−IIの溶離プロフィールを図示する 。 図7は、本発明の方法の検定間変動を図示する。 図8Aおよび8Bは、セファデックスG−75酸性ゲル濾過、FPLCゲル濾 過と本発明の方法との間のIGFおよびIGFBP分離の相関関係を図示する。 図9は、本発明の方法によってIGFBPからIGF分離後に得られた画分の ウェスタンリガンドブロット分析を図示する。 具体的な実施態様の詳細な説明 本発明は、結合タンパクからリガンドを分離する新規の方法を提供する。該方 法は、インスリン様成長因子をインスリン様成長因子結合タンパク質から分離す るのに特に有用である。該方法は、迅速で再現性のある分離手段を提供し、した がって、臨床試料中のインスリン様成長因子の正確で且つ再現性のある臨床測定 を可能にする。 概して、本発明は、酸性分離およびサイズ排除の組合わせを包含する。該方法 は、様々なリガンドを結合タンパク質から分離するのに用いることができる。結 合したリガンドとしては、ホルモン、薬物等を挙げることができる。リガンドお よび結合タンパク質は酸性条件下で解離し、そして引続き大きさによって分離さ れる。解離は、結合対のpKa未満で起こる。「結合対」とは、対象リガンドお よびその結合した結合タンパク質を意味する。分離pHは、概して、pKaより 僅かに酸性に選択される(これは異なるリガンドおよび結合タンパク質によって 変化しうるが、概して、結合対のpKaより少なくとも0.01〜0.05少な いpH)。これは、リガンドの変性を避けながら結合対を分離しうる可能性を最 大限にする。概して、リガンドは結合検定においてしばしば検出され且つ定量さ れるので、リガンドの変性を避けることは好ましい。リガンドの変性は、検出検 定において結合を阻害するように結合部分を変化させることによって誤った結果 を生じることがある。結合対のpKaがリガンドの変性pHに近い場合、リガン ド含有部分のpHをサイズ分離後に規格化した後、更に検出または定量を行うこ とができる。 試料中の結合タンパク質からリガンドを分離する方法は、本発明によって提供 される。該方法は、概して、試料を酸性ゲル遠心分離カラムに入れ且つ画分を遠 心分離して試料画分を溶離することを含む。「酸性ゲル遠心分離」とは、ゲルの pHが酸性である遠心分離に適当なゲルクロマトグラフィーカラムを意味する。 本明細書中で用いられる「試料画分」とは、遠心分離カラムを介する試料成分の 通過から得られた溶液を示す意味である。画分は、試料成分だけから成っていて よいしまたは試料成分および溶離緩衝液を含んでいてよい。 典型的に、該方法は、インスリン様成長因子のインスリン様成長因子結合タン パク質からの分離に適用される。該方法は、いずれかのインスリン様成長因子結 合タンパク質(例えば、IGFBP 1〜IGFBP 6)からインスリン様成長 因子−Iかまたはインスリン様成長因子−IIを分離するのに用いることができ る。試料中のインスリン様成長因子結合タンパク質からインスリン様成長因子を 分離する本発明の方法は、概して、酸性ゲル遠心分離カラムに試料を入れ、カラ ムを遠心分離して試料画分を溶離し、そして溶離した画分を集めることを含む。 本発明の方法は、様々な試料に適用することができる。概して、試料は、例え ば、血液、血清、血漿、尿、脳脊髄液、腹水または間質液などの患者から得られ た体液である。患者からの試料は、本発明の方法による分離を行う前に、全血か ら細胞を除去するなどの処理を行ってよい。固形組織もまた処理して、請求の範 囲に記載の方法によって用いるための試料を提供することができる。概して、固 形組織は細かく刻まれ、そして適当な抽出緩衝液中で機械的にまたは酵素によっ て均一化することができる。次に、均一化された組織を適当な希釈剤と混合し、 そして本発明の分離方法に供する。或いは、試料は、細胞培養からのならし培地 などの実験室試料であってよい。ならし培地試料は、直接検定することができる しまたは当該技術分野において周知の方法によって調製することができる。当業 者は、異なる種類の試料に適用するための適当なならし培地調製法を理解してい る。 試料は、酸性ゲル遠心分離カラムに入れられる。概して、細胞または細胞片な どの粒状物質は、試料をカラムに入れる前に除去される。さもなければ、粒状物 質は、カラムの細孔を塞ぐことによってサイズ分離の妨げとなることがある。多 くの場合、試料を生理学的担体、例えば、食塩水またはウシ胎児血清などによっ て希釈して、カラムを介して一層容易に流れる粘性の少ない試料を提供すること ができる。 典型的に、ポリアクリルアミドゲル遠心分離カラムを用いる。ゲルは、酸性条 件において耐分解性でなければならない。概して、ゲルは、pH2またはそれよ り低い程度の酸性条件に対して耐性であるが、これは、分離されるリガンドおよ び結合タンパク質の性質によって変化しうる。ゲルの耐酸性は、分離される結合 対のpKaによって決定されうる。インスリン様成長因子結合タンパク質からの インスリン様成長因子の分離に有用なゲルは、概して、pH2の酸性条件に対し て耐性である。 更に、ゲルは、概して、有意の加圧変型に対して耐性である。概して、ゲルは 、12〜20ポンド/平方インチまたはそれ以上のような高圧に耐えるべきであ る。高遠心分離速度は、概して、リガンドおよび結合タンパク質が同様の寸法で ある結合対のサイズ分離に要求される。これらの場合、ゲルは、高遠心分離速度 に関係した高圧に耐えるべきである。さもなければ、ゲルは、貫通できない塊を 形成することがあるしまたはサイズ分離用に与えられたその固有の細孔構造を失 うことがある。 ゲルの排除限界は、分離されるリガンドおよび結合タンパク質の寸法によって 決定される。概して、インスリン様成長因子結合タンパク質からインスリン様成 長因子を分離する場合、排除限界は約20,000ダルトンである。これは、よ り小さいインスリン様成長因子を保持しながらより大きいインスリン様成長因子 を空隙容量で溶離させる。当業者は、リガンドおよび結合タンパク質をそれらの 相対寸法に基いて分離するための適当な排除限界を選択する方法を容易に理解す る。 適当なゲルは様々な源から商業的に入手可能である。インスリン様成長因子結 合タンパク質からのインスリン様成長因子の分離に特に有用な一つのゲルは、バ イオラド・ラボラトリーズ(BioRad Laboratories)、ハー キュリーズ、CAからのバイオゲル(Bio−Gel)P−10である。バイオ ゲルP−10は、pH2条件に対して耐性であり、15ポンド/平方インチの加 圧下でほとんど変形しないし、そしてその排除限界は20,000ダルトンであ る。ゲル標品は、他の製造業者から入手可能であり、例えば、セファデックスG 50(ファーマシア・ファイン・ケミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals)、ウプサラ、スウェーデン)があるが、しかしながら、こ れらのゲルは、本発明の方法で用いられる遠心力に耐えられないことがある。 ゲルは、ゼラチン状態で得ることができるしまたは粉末から水和させることが できる。粉末から水和させる場合、例えば、1M酢酸などの酸によってゲルを水 和させるのが望ましいことが多い。プレ水和ゲルもまた、請求の範囲に記載の発 明の方法で用いる前に、1M酢酸などの酸性溶液中に浸漬することができる。水 和または酸性溶液中の浸漬後、ゲルを、ウシ血清アルブミンまたは他の血清タン パク質、例えばγグロブリンによって前処理することができる。前処理は、ゲル 中のインスリン様成長因子の保持を制限することによってインスリン様成長因子 の収率をしばしば増加させる。典型的に、前処理は、試料成分の分離効率に影響 を与えない。概して、前処理中に、ゲルを前処理剤と一緒に一晩中インキュベー トする。 ゲル遠心分離カラムは商業的に入手することができ、例えば、バイオラド、ハ ーキュリーズ、CAからのバイオスピン(Bio−Spin)カラムがある。或 いは、ゲル遠心分離カラムは、本明細書中に援用されたサムブルック(Samb rook)ら、Molecular Cloning,A Laborator y Manual ,コールド・スプリング・ハーバー・プレス(Cold Sp ring Harbor Press),1989年に記載のような当業者に周 知の一般的な方法によって構築することができる。簡単にいうと、1ml使い捨 て注射器の底に滅菌ガラスウールを詰める。水和ゲルを、注射器の側面に静かに 滴下する緩衝溶液中において、いっぱいになるまで注射器に加える。注射器を1 600xgで4分間遠心分離する。ゲルを注射器に加え且つ再度遠心分離する。 充填された容量が約0.9〜1.1mlになるまでこれを繰り返す。次に、カラ ムは上記前処理に用意される。 カラムを完全に調製後、試料を酸性溶液、例えば、酢酸またはHClなどと混 合する。インスリン様成長因子結合タンパク質からのインスリン様成長因子の分 離に対して、得られた試料溶液のpHは、概して、約1〜約3、通常は約2であ る。溶液をカラムに加える。カラムを約500〜2000×gで、通常は約12 50×gで2〜10分間遠心分離する。遠心分離の際にカラムから画分が溶離さ れる。インスリン様成長因子結合タンパク質をインスリン様成長因子から分離す る場合、概して、空隙容量(void volume)は結合タンパク質全部を含む。 空隙容量を集めた後、溶離緩衝液をカラムに加える。逐次的に溶離緩衝液をカ ラムに充填し且つ充填されたカラムを遠心分離することにより、更に別の画分が カラムから溶離される。概して、溶離緩衝液は、結合対の再結合を妨げるように 、試料溶液とほぼ同様のpHでなければならない。インスリン様成長因子結合タ ンパク質をインスリン様成長因子から分離する場合、好都合な緩衝液は0.1M NaCl中の1M酢酸である。この溶離緩衝液を用いて、概して、インスリン 様成長因子を第四および第五画分中に溶離する。 インスリン様成長因子およびインスリン様成長因子結合タンパク質を含む画分 は、当業者に周知のいくつかの方法によって識別することができる。例えば、既 知量の標識インスリン様成長因子を試料に加えることができる。インスリン様成 長因子含有画分は、標識インスリン様成長因子を含んでいる。したがって、標識 を含む画分の検出は、インスリン様成長因子含有画分を識別する。インスリン様 成長因子結合タンパク質含有画分は、同様の方法で識別することができる。 他のリガンドおよび結合タンパク質を含む画分は、上記で説明されたように識 別することができる。標識リガンドまたは結合タンパク質を試料に加え且つ溶離 された画分で識別することができる。試料リガンドおよび/または結合タンパク 質は、以下に記載のように識別し且つ定量することができる。 本発明は、更に、試料中のインスリン様成長因子の濃度を決定する方法を提供 する。該方法は、概して、酸性ゲル遠心分離カラムに試料を入れ、カラムを遠心 分離して試料画分を溶離し、溶離した画分を集め、画分中のインスリン様成長因 子の量を定量し、そしてそこから試料中のインスリン様成長因子の濃度を決定す ることを含む。 これらの方法は、酸性ゲル遠心分離カラム中で試料を遠心分離することによっ て、試料中のインスリン様成長因子結合タンパク質からインスリン様成長因子を 分離する。インスリン様成長因子を含む画分は上述のようにして同定することが 可能である。当該画分中におけるインスリン様成長因子の量は当業者にとって周 知の方法によって定量することが可能である。 試料中のインスリン様成長因子を定量する一つの好適な方法は免疫検定法(イ ムノアッセイ)である。本明細書中に援用されるハーロウ(Harlowe)お よびレーン(Lane)、Antibodies,A Laboratory Manual (コールド・スプリング・ハーバー,1988年)に概括的に記載 されているように、種々の免疫検定法を用いることができる。免疫検定法は直接 的であってよいしまたは間接的であってよい。単クローン性および多クローン性 抗体は、当業者に周知の方法によってインスリン様成長因子に対して生じること ができる。或いは、インスリン様成長因子と反応する抗体は、ナショナル・ホル モン・アンド・ピテュイタリー・プログラム(National Hormon e and Pituitary Program)、バルチモア MDまたは アマノ・ファーマソイティカルズ(Amano Pharmaceutical s)、トロイ、VAなどの供給者から商業的に入手することができる。直接免疫 検定法において、抗体は標識することができる。適当な標識としては、酵素、例 えば、アルカリ性ホスファターゼおよび西洋ワサビペルオキシダーゼ;放射性標 識、例えば、125I;発色団、例えば、テキサスレッド;および蛍光色素、例え ば、フルオレセインイソチオシアネートがある。 概して、検定は競合的結合検定である。インスリン様成長因子と反応する抗体 を支持体上に固定する。インスリン様成長因子含有画分を標識インスリン様成長 因子と混合する。混合物を固定化抗体に与える。インスリン様成長因子は、試料 からのも追加の標識分子からのも、固定化抗体を競合的に結合し且つ保持される 。保持された標識の測定は、試料中のインスリン様成長因子の濃度の間接的測定 を提供する。免疫検定の別の方法、例えば、抗体サンドイッチ検定もまた用いる ことができる。 試料中のインスリン様成長因子の量を定量するもう一つの方法は、受容体検定 による。例えば、IGF受容体を固体支持体に結合することができる。IGF含 有画分を固定化受容体と接触させることができる。検定された画分中のIGFは 受容体に結合し、そして画分の他の成分を固体支持体から洗浄することができる 。IGFに特異的な標識抗体は、検定された画分に対する固体支持体の暴露と同 時にかまたは後に固体支持体と接触させることができる。抗体はIGFに対して 結合し、それは順次に、固定化IGF受容体に対して結合し且つそれによって保 持される。この結果、検定された画分中のIGFの量に正比例して、洗浄後の固 体支持体上に標識が保持される。したがって、画分中のIGFの量は、保持され た標識の測定から決定することができる。 他のリガンドの検出および定量も同様に行うことができる。例えば、免疫検定 法かまたは受容体に基づく検定法を用いて、上記のようにリガンドを検出し且つ 定量することができる。検出されるリガンドに特異的な抗体および/または受容 体をこれらの検定法において用いることができる。 試料中の遊離リガントもまた、本発明の方法によって定量することができる。 概して、試料を中性ゲル遠心分離カラムに入れる。「中性ゲル遠心分離カラム」 とは、ゲルのpHが中性である、概して約pH6.5〜約pH7.5、更に好ま しくは約pH7である遠心分離に適当なゲルクロマトグラフィーカラムを意味す る。カラムを遠心分離し、そして画分を集める。中性緩衝液を用いて、空隙容量 の溶離後の画分を集める。遊離リガンドを含む画分は、標識遊離リガンドを試料 に対して加え且つ画分中の標識の存在を検出することによって識別することがで きる。次に、遊離リガンドを上記のように適当な画分中で定量することができる 。 試料中の遊離IGFは、以下のように検出することができる。試料50μlを 、約200μlの中性緩衝液、例えば、0.6%塩化ナトリウム、0.1%アジ 化ナトリウムおよび0.05%トゥイーン(Tween)20を含む0.05M リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)によって希釈する。バイオゲルP−10 を緩衝液中で平衡させ、そして遠心分離カラムを上記のように調製する。カラム を遠心分離して緩衝液を除去する。希釈試料50μlをカラムに入れ、そして約 1250xgで3〜5分間遠心分離する。中性緩衝液を加え、カラムを更に2回 遠 心分離する。結合IGFは、これらの最初の三つの画分中に溶離される。中性緩 衝液1mlをカラムに加え、それを約1250xgで5分間遠心分離する。遊離 IGFはこの画分中に溶離される。遊離IGFプールをポリプロピレン試験管中 に集め、そして上記のIGF検定に用いる。試料中の遊離IGFの濃度は、最終 画分の遊離IGFの定量後に決定することができる。 全リガンドに対する遊離の濃度比は、本発明の方法によって決定することがで きる。試料を等しいアリコート(aliquot)に分ける。一方のアリコートを、適 当なpHの酸性緩衝液で希釈する。もう一方のアリコートを中性緩衝液で希釈す る。遊離リガンドおよび全リガンドの濃度を上記のように決定する。次に、濃度 比を計算する。 以下の実施例は例証のために与えられ、制限するためのものではない。 実施例 実施例I IGF放射性リガンド検定におけるIGFBPの妨害の評価 抗体に対する125I−IGF結合の競合は、異なる濃度の精製IGFBPの存 在下および不存在下において決定されて、IGF放射性リガンド検定における種 々のIGFBPによる妨害の程度を決定した。検定されたIGFBPはいずれも (IGFBP−2〜IGFBP−6)、IGF−IIの結合を実質的に阻害した (図1B)。IGFBP−6を除く全部のIGFBPが、IGF−1結合を実質 的に阻害した(図1A)。 以下のIGF放射性リガンド検定を全ての検定に用いた。標準および未知試料 (0.1ml)を、RIA緩衝液(0.5%BSAおよび0.02%アジ化ナト リウムを補足した0.04Mリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.2)0.2ml が入っているポリプロピレン試験管に加え、そして一次抗体(IGF−Iに対し て生じたウサギ多クローン性抗血清の1:6000希釈(ナショナル・ホルモン ・アンド・ピテュイタリー・プログラム、バルチモア、MD);またはIGF− I I単クローン性抗体10μg/mlの1:6400希釈(アマノ・ファーマソイ ティカルズ、トロイ、VA))0.1mlと一緒に室温で1時間プレインキュベ ートした。125I−IGFトレーサー(30,000〜40,000cpm)0 .1mlを混合物に加え、そして試験管を4℃で更に16時間インキュベートし た。 0.1mlの適当な非免疫血清の1:20希釈液、0.4mlのヤギ抗ウサギ またはヤギ抗マウス免疫グロブリンGの適当な希釈液、並びに0.2mlの8% ポリエチレングリコール8000を加えることによって、結合125I−IGFを 遊離125I−IGFから分離した。試料を混合し且つ室温で2時間インキュベー トした。沈澱を遠心分離によってベレットにし、そしてγカウンターで計数した 。IGFBPの存在下および不存在下で結合した125I−IGFトレーサーの百 分率を、実験で用いられた各IGFBPの濃度に対してプロットした。 IGFBP−6を除く全部の精製IGFBPが、抗体に対する125I−IGF −Iの結合を用量依存様式で減少させた。IGFBP−6を除くIGFBPそれ ぞれによる125I−IGF−Iの50%阻害は、10〜100ng/mlで観察 された。精製IGFBP−3、IGFBP−4およびIGFBP−5は、抗体に 対する125I−IGF−Iトレーサーの結合の阻害に対して、他のIGFBPよ りも数倍強力であった。IGFBPの妨害は、IGF−I RIAの場合よりも IGF−II RIAの場合にはるかに多く見られた。125I−IGF−II結 合の50%阻害は、種々のIGFBPに対して5〜50ng/mlで見られた。 6種類全部のIGFBPが、抗体に対する125I−IGF−IIの結合をIGF −II標準と並行して減少させた。 6種類全部の精製IGFBPが、IGF−IおよびIGF−II両方の放射性 リガンド検定において人工産物を生じた。妨害の程度は、IGFBPに対するI GFの親和性によって異なった。IGF−Iに対して最低の親和性を有するIG FBP−6は、IGF−I RIAにおいてごく僅かしか人工産物を生じなかっ た。これに反して、最高の親和性によってIGF−1を結合するIGFBP−3 およびIGFBP−4は、IGF−I RIAにおいて最も多い人工産物を生じ た。更に、IGF−Iよりも高い親和性によってIGF−IIを結合するIGF BP−2、−5および−6は、IGF−I RIAの場合よりもIGF−II RIAの場合に多く妨害を生じた。これらの結果は、インスリン様成長因子検定 のためにIGFをIGFBPから分離する必要性を実証した。 実施例II セファデックスG−75、酸エタノールおよびセプ・パク法 によるIGFBPの除去効率 標準的な分離および除去法によるIGFBP除去の効率を決定した。血清試料 を酸エタノール法、セプ・パク法およびセファデックスG−75法によって抽出 した。酸エタノールおよびセプ・パク法は、IGFBPを試料から確実に除去し なかった。 血清を、ドーハデイら、J.Clin.Endocrinol.Metab. ,51:781(1980)で記載されたように、標準的な酸−エタノールによ って処理した。簡単にいうと、血清100μlを酸−エタノール(2M HCl 12.5%およびエタノール87.5%、v/v)900μlと混合した。混 合物を室温で30分間インキュベートした。酸エタノール抽出物をエッペンドル フミクロ遠心分離機(ブリンクマン・インスツルメンツ(Brinkman I nstruments)、ウェストバリー、NY)において4℃で30分間遠心 分離した。変法において(酸−エタノール低温沈澱法)、酸−エタノール処理さ れた上澄みを0.855Mトリス塩基によって中和し、−20℃で1時間貯蔵し 、そしてブライアー(Breier)ら、J.Endocrinol.,128 :347(1991)に記載のように、ミクロ遠心分離機において再度30分間 遠心分離した。 C−18セプ・パクカラム(ウォーターズ・アソシエーション(Waters Assoc.)、メドフォード、MA)を酸クロマトグラフィー抽出に用いて 、IGFBPからIGFを分離した。簡単にいうと、血清50μlを0.5N HCl 950μlと混合し且つ30分間インキュベートした。この混合物20 0μlを、アセトニトリル5mlによって予め湿潤された後に水5mlによって 濯ぎ洗浄されたC−18セプ・パクカラムに入れた。非結合タンパク質は、カラ ム を4%酢酸10mlによって濯ぎ洗浄することにより溶離された。結合タンパク 質(IGF)は、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)含有95%アセトニトリ ル5mlによってカラムを濯ぎ洗浄することにより溶離された。結合画分をスピ ード・バク遠心によって乾燥させ且つIGFBP分析用に用いた。 FPLCカラムHR 10/30(1cmX30cm)に、緩衝液として0. 1M NaCl含有1M酢酸を用いてセファデックスG−75を充填した。血清 100μlを、0.125M NaCl含有1.25M酢酸400μlと混合し 且つ室温で15分間インキュベートした後、それを200μl試料ループを用い てカラムに入れた。タンパク質は、流速0.5ml分で溶離した。2分の画分を 集め、スピード・バク遠心によって乾燥させて酢酸を除去し(サバント・インス ツルメンツ(Savant Instruments)、ヒックスビル、NY) 、20mM酢酸中に還元し、そしてIGF−1、IGF−IIおよびIGFBP 検定に用いた。若干の実験において、IGFBP(16〜30分)およびIGF (30〜44分)プールを13x100mmポリプロピレン試験管に集め、スピ ード・バク遠心によって乾燥させ、20mM酢酸中に還元し(元の試料の1/1 0希釈)、そしてIGF検定およびリガンドブロットに用いた。 未処理、酸エタノール、セプ・パクおよびセファデックスG−75抽出血清試 料に、上記のようにFPLC系においてセファデックスG−75を用いる酸性ゲ ル濾過を施してIGFをIGFBPから分離した後に分析を行った。結合検定用 緩衝液(0.1Mヘペス(Hepes)/44mM炭酸ナトリウム(pH6.0 )/0.1%トリトン(Triton)X−100/0.02%アジ化ナトリウ ム)0.150mlおよび125I標識IGF−IまたはIGF−II(25,0 00〜30,000cpm)0.050mlを、使い捨てポリプロピレン試験管 中で混合し且つ室温で1〜2時間インキュベートした。結合および遊離125I標 識IGFを分離するために、ウシγグロブリンおよびPEGの組合わせを用いた 。PEGは大型の分子を沈澱するが、より大きな分子であるγグロブリンを加え て、沈澱過程を促進させた。緩衝液中2%ウシγグロブリン0.200mlを試 験管に加え、混合し、そして室温において1185xg(3,000rpm)で 20 分間遠心分離した。上澄みを傾瀉し、そして水中15%PEGを試験管に加える ことによってペレットを洗浄し且つ20分間再度遠心分離した。ペレット中の放 射能をγカウンターで計数した。比計数を得るために、緩衝液およびトレーサー が入っているが結合タンパク質は入っていない対照試験管の計数を、試料および トレーサー両方を含む試験管の計数から差し引いた。 図2Aは、未処理血清試料と比較された各種抽出操作後のヒト血清の酸性ゲル 濾過中に得られたIGFBPプロフィールを示す。IGFBP活性(フラクショ ン9〜15)は、分子量マーカーBSA(67,000)とミオグロビン(17 ,5000)との間に溶離された。IGFが溶離された範囲(フラクション15 〜22)では、IGFBP活性が検出されなかった。有意の量のIGFBP活性 は、酸エタノールおよびセプ・パクによる抽出後の血清試料中で保持されたが、 セファデックスG−75酸性ゲル濾過後には保持されなかった。酸−エタノール 低温沈澱法は標準的な酸エタノール抽出よりも僅かにすぐれていたが、有意の量 のIGFBPがこの操作後に未抽出のまま残った。 IGF−IおよびIGF−II活性についてのセファデックスG−75画分の RIAによる分析は、未処理、酸エタノールおよびセプ・パク抽出血清試料に対 して二つの活性ピークを生じた(図2Bおよび2C)。高分子量IGF−Iおよ びIGF−II活性ピーク(フラクション8〜14)はIGFBP活性ピークと 一致し、このIGF様活性ピークがおそらくはIGFBP人工産物によるもので あることを示唆した。この解釈と一致して、これらの画分のアリコートと過剰の 未標識IGF−IIまたはIGF−Iとのプレインキュベーション(それぞれI GF−IおよびIGF−II放射性リガンド検定において)は、IGF RIA におけるIGF様活性を消滅させた。低分子量IGF活性ピークは125I−IG Fと一緒に同時溶離され且つ過剰の未標識IGFとのプレインキュベーションに よって消滅しなかった。酸−エタノールおよびセプ・パク抽出血清試料とは対照 的に、セファデックスG−75ゲル濾過後に得られたIGFプールは、高分子量 範囲に測定可能なIGF様活性を生じなかった。 酸−エタノールおよびセプ・パク分離されたIGFプールのセファデックスG −75分離によって得られた結果は、第二の方法によって更に確証された。抽出 血清試料には、IGFBPの定量のためにウェスタンリガンドブロット分析を施 した(図3)。 試料を、非還元条件下においてドデシル硫酸ナトリウム(SDS)存在下の3 〜27%ポリアクリルアミドゲル上で電気泳動させて、互いから異なるIGFB Pを分離し且つIGFBPからIGFを分離した。予め染色された分子量マーカ ー(バイオラド、リッチモンド、CA)を標準としてそれぞれのゲルに流した。 電気泳動後、ゲルをT緩衝液(0.025Mトリス、0.192Mグリシン、2 0%メタノール)中で15分間洗浄してSDSを除去した後に、T緩衝液を用い てニトロセルロース膜(0.45μm、シュライシャー・アンド・シューエル・ インコーポレーテッド(Schleissher and Schuell I nc.)、キーン、NH)上へ電気移動させた。ニトロセルロース膜上に固定さ れたタンパク質を2x106cpmの125I−IGF−Iおよび125I−IGF− IIと一緒に4℃でインキュベートし、洗浄し、そしてホーセンループ(Hos senloop)ら、Anal.Biochem.,154:138(1986 )の方法にしたがってオートラジオグラフィーによって視覚化した。 酸−エタノール法およびセプ・パク法は両方とも、高分子量タンパク質(おそ らくは、IGF受容体)を除去する場合には有効であるが、低分子量IGFBP には有効でないことが分かった。酸−エタノール法およびセプ・パク法とは対照 的に、ニトロセルロース膜をX線フィルムに対して−70℃で暴露した2〜3週 間後でさえもIGFBPバンドが見られなかったことから、セファデックスG− 75を用いるFPLC酸性ゲル濾過は、血清からIGFBPを完全に除去した。 実施例III バイオスピンP−10クロマトグラフィーによる IGFBPからのIGFの分離 この実施例は、本発明の方法によるIGFBPからのIGFの分離を実証する 。分離は、迅速でもあり高性能でもあった。 バイオゲルP−10(粒度45〜90μm)を、0.1M NaClを含む (BSA 10mg/ml存不在下または存在下の)過剰の1M酢酸中において 室温で一晩中水和させた。フラスコを時々回しながら10〜15分間ゲルを脱気 させた。粒子の90〜95%が沈降するまでゲル溶液を静置した。微粒子を含む 上澄みを除去し、そしてゲルスラリーを空のバイオスピンカラム(バイオラド、 ハーキュリーズ、CA)に注いで、充填カラム層高さを4cmにした。カラムの 底部および上部両方に蓋をし、そして使用するまで室温で貯蔵した。使用前に、 カラムを採取用試験管(10×17mmポリプロピレン試験管)に入れ、そして ベックマンT6J型遠心機(ベックマン・インスツルメンツ(Beckman Instruments)、パロ・アルト、CA)中の振子式バケット中におい て3000rpm(1250×g)で3〜5分間遠心分離して過剰の緩衝液を除 去した。 次に、試料(血清50μlを、0.125M NaCl含有1.25M酢酸2 00μlと混合し且つ30分間インキュベートした)50μlをカラムに中央に 注意深く入れ且つ3〜5分間遠心分離した。溶離用緩衝液(0.1M NaCl 中1M酢酸)50μlを加え、そしてカラムを再度遠心分離した。95%を越え るIGFBPが最初の2回の遠心分離中に溶離された。カラムを溶離用緩衝液1 mlで濯ぎ洗浄し且つ5分間遠心分離してIGFを溶離した。それぞれの画分の 溶離液を別々の採取用試験管に集め(IGFプール)、そしてスピード・バク遠 心によって乾燥させた。IGFプールを20mM酢酸200μlによって還元し 且つ1分間音波処理してIGFを溶解させた。IGF画分を、0.25%BSA 含有50mMリン酸緩衝液(pH7.5)である検定用緩衝液によって更に希釈 し、そして上記実施例Iに記載のようにIGF−IおよびIGF−II放射性リ ガンド検定に用いた。 図4は、バイオスピンP−10クロマトグラフィーを用いるヒト血清存在下お よび不存在下の125I−IGF−Iの溶離プロフィールを図示する。空隙容量画 分(1および2)は、加えられた全計数の5%未満を含んでいた。回収された全125 I−IGF−Iの95%より大が、フラクション4〜6で見出された。図5 は、精製IGF−IをバイオスピンP−10カラムに入れた場合、カラムフラク ション1および2において検出可能なIGF−Iが見出されないことおよびフラ クション4および5は回収されたIGF−Iの90%より大を含んでいたことを 示す。 図6A〜6Cは、酸性にされた血清(血清10μl+0.125M NaCl 含有1.25M酢酸40μl)50μlにバイオスピンP−10クロマトグラフ ィーを施した場合のバイオスピンP−10カラムフラクション中のIGFBP、 IGF−IおよびIGF−IIのプロフィールを図示する。IGFBP活性は、125 I−IGF−I+IGFBP複合体のポリエチレングリコール沈澱によって 決定された。活性はフラクション1および2で見られ、フラクション3〜7では IGFBP活性が検出されなかった(図6A)。IGFBP活性とは対照的に、 IGF−I活性の二つのピークが存在し、ピーク1はIGFBPの溶離位置に対 応し且つピーク2は125I−IGF−Iの溶離位置に対応した。同様に、IGF −II活性の二つのピークが存在し、それらはそれぞれIGFBPおよび125I −IGF−IIの溶離位置に対応した。ピーク1のIGF−IおよびIGF−I I活性は、この活性が、放射性リガンド検定の前のこれらの画分と過剰のIGF −IIまたはIGF−Iとのプレインキュベーションによって消滅しうることか ら、IGFBP人工産物のためであると考えられた。IGFBPピークのIGF −II様活性は実際のIGF−IIよりも3〜5倍高く、IGFBPピークのI GF−I様活性は実際のIGF−Iよりも1〜2倍高いので、IGFBPによっ て生じた人工産物は、IGF−I RIAよりもIGF−II RIAにおいて 有意に高いと考えられた。フラクション3における検出可能なIGFBP活性ま たはIGF活性いずれの不存在も、IGFBPおよびIGFの分離が、用いられ たクロマトグラフィー条件下のIGFおよびIGFBP間の溶離において重複す ることなく完了していることを示唆した。 同様の実験を、バイオゲルP−10の代わりにバイオゲルP−30を用いて行 った。バイオゲルP−30の名目排除限界は40kDaである。バイオゲルP− 30による分離は、IGFからIGFBPを分離する場合にあまり有効ではなか った。バイオゲルP−30を用いる正常ヒト血清中のIGFBPおよびIGFの 分 離は、バイオゲルP−10クロマトグラフィーを用いるフラクション1に匹敵す るフラクション1〜3においてIGFBPの大部分が溶離したことを示した。更 に、フラクション3はIGFBPおよびIGF両方を含んでいたので、IGFB PはIGFから完全に分離されなかった。したがって、バイオゲルP−30クロ マトグラフィーは、IGFBPからのIGFの分離に対してバイオゲルP−10 ほど有効ではなかった。 実施例IV BSAによるバイオゲルP−10の前処理 この実施例は、BSAによって前処理されたゲルおよび前処理されなかったゲ ル上の、本発明の方法によってIGFBPから分離された場合のIGFの回収を 実証する。BSAによる前処理は、IGF回収効率を増加させた。 ゲル遠心分離カラムを、IGFの分離および抽出用に調製した。バイオゲルP −10 10gを0.1M NaCl下含有1M酢酸150ml中に浸漬し且つ 30分間水和させた。BSA 1.5gを加え、そしてBSAを振とうすること なく溶解させた。BSAが溶解した後、ビーズを静かに混合し且つ一晩中インキ ュベートした。ゲルを脱気させ且つ用いて、高さ4cmのバイオスピンカラムを 調製した。 精製IGF−Iの溶液を、実施例IIIに記載の方法により、前処理されたお よび前処理されていないゲルによって分離した。バイオスピンP−10分離後の 血清不存在下の精製IGF−Iの回収率は低かった(40%未満)。更に、IG F−Iの回収率は、血清中のIFGBPからのIGFの分離用に従来用いられて きたバイオスピンカラムに血清試料を入れた場合に有意に増加した。結果を以下 の表1および2に実証する。 表1は、最初の実験後の8種類のヒト血清試料中のIGF−Iの回収率が、引 続きの実験の40〜50%であったことを示す。実験2と実験3との間には有意 の差がなかった。1M酢酸存在下でさえも、バイオゲルP−10ビーズに対する IGFの非特異的結合のために、有意の量のIGFが最初の実験の際に失われた 。このビーズに対するIGFの非特異的結合は、バイオゲルP−10ビーズを血 清タンパク質またはBSAによって一晩中前処理することによって実質的に排除 されうる。以下の表2は、バイオゲルP−10ビーズを使用前に1M酢酸中にだ け浸漬した場合に、125I−IGF−Iの>50%がカラムに保持されたことを 示している。 上記に示されたように、1%血清タンパク質または1%BSAによるバイオゲ ルP−10ビーズの前処理は、非特異的結合を減少させた(加えられた125I− IGF−Iの<2%がカラムに保持された)。このデータと一致して、BSAで 前処理されたおよび未処理のバイオゲルP−10を用いる正常ヒト血清プール中 の平均IGF−I回収率は、それぞれ221±5および95±13ng/ml( 平均±SD、n=5、P<0.001)であった。更に、BSAで前処理された バイオゲルP−10を分離に用いた場合、実験1、2または3後のIGF−Iの 回収率には有意の差がないことが分かった。 バイオスピンP−10分離の後の精製IGF−Iの回収率を決定するために、 1M酢酸、0.1M NaCl中250ng/mlのIGF−I 50μlをカ ラムに入れた。IGFプール中のIGF−Iの量は、バイオスピン分離の後に決 定された。4種類の異なる試料中で回収されたIGF−Iの量は、加えられたI GF−Iの91±2.5%(平均±SD)であった。更に、血清試料に対して外 部から加えられたIGF−Iの回収率は、バイオスピンP−10分離に対して用 いる前に、種々の濃度のIGF−Iを加えることによって決定された。外部から 加えられたIGF−Iの回収率は90%より大であった。 低濃度のIGF−Iを含むならし培地試料中のIGFの分離に対してバイオス ピンP−10分離技術を適用しうるかどうかを決定するために、50ng/ml のIGFBP−3および種々の濃度のIGF−I(0.25〜2ng/ml)を 含むDMEM 1mlをスピード・バク遠心によって乾燥させ、1M酢酸100 μl中に還元し、そしてバイオスピンP−10クロマトグラフィーに用いた。引 続きのIGFプール中のIGF−Iの分析は、加えられたIGF−Iの回収率が 異なる試料において89%〜111%に変化したことを示し、ならし培地などの 、低濃度のIGFを含む生物学的流体中のIGFの有効な決定に対してもバイオ スピンP−10分離を用いうることを示唆した。 実施例V バイオスピンP−10クロマトグラフィーの再現性 この実施例は、本発明の方法によるIGF分離および測定の検定内および検定 間再現性を実証する。それぞれの検定は、上記実施例IIIで記載のように行わ れた。 一つの血清試料を6個の別々のカラムに入れ、そしてIGF−Iの回収率は、 バイオスピン分離の後に決定された。結果を以下の表3に示す。 6個のカラムの検定内カラム変動は6%であった。検定間変動を決定するため に、20種類の血清試料に、バイオスピンP−10クロマトグラフィーを別々の 日に施した。図7は、2回の実験に対して得られたIGF値の相関係数が0.9 13(P<0.001)であったことを示す。 実施例VI バイオスピンP−10クロマトグラフィーの有効性 この実施例は、セファデックスG−75酸性ゲル濾過と比較される本発明の方 法の信頼性を実証する。本発明の方法によるIGFおよびIGFBPの分離は、 セファデックスG−75濾過による分離と十分に相関した。 IGFを、FPLCにおいてセファデックスG−75酸性ゲル濾過によって1 0種類の正常ヒト試料中のIGFBPから分離し、そしてバイオスピン分離によ って得られた結果と比較した。図8Aおよび8Bは、IGF−IおよびIGF− IIに対するFPLCセファデックスG−75分離とバイオスピンP−10クロ マ トグラフィーとの間の相互関係を示す。方法間の相関は0.914であった。バ イオスピンP−10分離法とは対照的に、FPLCセファデックスG−75対酸 エタノール抽出またはFPLCセファデックスG−75対セプパク分離の比較は 、IGF−IおよびIGF−II両方に対して不十分な相互関係を示した(表4 )。 IGFBPの除去に対するバイオスピンP−10分離技術の効力は、ウェスタ ンリガンドブロット分析を用いて更に決定された。バイオスピンP−10分離の 後に得られたIGFプールは、X線フィルムに対するニトロセルロース膜の暴露 後3週間でも、測定可能なIGFBPバンドを含まなかった(図9)。 本明細書中に挙げられた公報、特許および特許出願はいずれも、個々の公報、 特許および特許出願それぞれが具体的に且つ独立して本明細書中に援用されるよ うに指示されたかのように本明細書にそのまま援用される。 前述の発明は、理解を明確にするために図面および実施例によってある程度詳 細に記載されたが、請求の範囲の範囲内で若干の変更および修正を行いうること は明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベーリンク,デイヴィッド・ジェイ アメリカ合衆国カリフォルニア州92373, レッドランズ,サーペンティン 1428

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 試料中の結合タンパク質からリガンドを分離する方法であって、 該試料を酸性ゲル遠心分離カラムに入れ; 該カラムを遠心分離して試料画分を酸性緩衝液によって溶離し;そして 該溶離画分を集めることを含む上記方法。 2. 試料中のリガンドの量を定量することを更に含む請求項1に記載の方法 。 3. 試料中のインスリン様成長因子結合タンパク質からインスリン様成長因 子を分離する方法であって、 該試料を酸性ゲル遠心分離カラムに入れ; 該カラムを遠心分離して試料画分を酸性緩衝液によって溶離し;そして 該溶離画分を集めることを含む上記方法。 4. ゲルが5psiの圧力に対して耐性である請求の範囲第3項に記載の方 法。 5. ゲルが15psiの圧力に対して耐性である請求の範囲第4項に記載の 方法。 6. ゲルの排除限界が8,000ダルトン〜25,000ダルトンである請 求の範囲第4項に記載の方法。 7. ゲルの排除限界が20,000ダルトンである請求の範囲第6項に記載 の方法。 8. ゲルが酸によって水和された請求の範囲第3項に記載の方法。 9. 酸が酢酸または塩酸である請求の範囲第8項に記載の方法。 10.ゲルを約500〜2000×gで遠心分離する請求の範囲第5項に記載 の方法。 11.試料が、血液、血漿、血清、尿またはならし培地である請求の範囲第3 項に記載の方法。 12.試料中のインスリン様成長因子の濃度を決定する方法であって、 該試料を酸性ゲル遠心分離カラムに入れ; 該カラムを遠心分離して試料画分を溶離し; 該溶離画分を集め; 該試料中のインスリン様成長因子の量を定量し;そして そこから該試料中のインスリン様成長因子の濃度を決定することを含む上記方 法。 13.インスリン様成長因子の量を免疫検定法によって定量する請求の範囲第 2項に記載の方法。 14.免疫検定法が競合的結合検定法である請求の範囲第13項に記載の方法 。 15.試料中のインスリン様成長因子の量を、インスリン様成長因子受容体と の競合的結合によって定量する請求の範囲第12項に記載の方法。 16.ゲルが12psiの圧力に対して耐性であり且つその排除限界が20, 000ダルトンである請求の範囲第12項に記載の方法。 17.ゲルが酢酸または塩酸によって水和している請求の範囲第12項に記載 の方法。 18.試料が、血液、血清、血漿、尿またはならし培地である請求の範囲第1 2項に記載の方法。 19.試料中の遊離インスリン様成長因子の濃度を決定する方法であって、 該試料を中性ゲル遠心分離カラムに入れ; 該カラムを遠心分離して試料画分を中性緩衝液によって溶離し; 該溶離画分を集め; 該試料中のインスリン様成長因子の量を定量し;そして そこから該試料中の遊離インスリン様成長因子の濃度を決定することを含む上 記方法。 20.試料中のインスリン様成長因子結合タンパク質に対する遊離インスリン 様成長因子の濃度比を決定する方法であって、 該試料の第一部分を中性ゲル遠心分離カラムに入れ; 該中性カラムを遠心分離して第一部分の画分を中性緩衝液によって溶離し; 該溶離画分を集め; 該試料の該第一部分中のインスリン様成長因子の量を定量し; そこから該試料中の遊離インスリン様成長因子の濃度を決定し; 該試料の第二部分を酸性ゲル遠心分離カラムに入れ; 該酸性カラムを遠心分離して第二部分の画分を酸性緩衝液によって溶離し; 該溶離画分を集め; 該試料の該第二部分中のインスリン様成長因子の量を定量し; そこから該試料中の全インスリン様成長因子の濃度を決定し;そして 該試料中の全インスリン様成長因子に対する遊離インスリン様成長因子の濃度 比を計算することを含む上記方法。
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