JPH09507179A - 紙シートオフセット印刷機の、またはこれに関連する改良 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、紙シート（２）に溶着された顔料を乾燥させる為に、把持部材（３）によって印刷済み枚葉紙（２）を搬送してその内部を通過させる空気−赤外線（ＩＲ）乾燥ボックス（１）を含むオフセット印刷機用の装置に係わる。ボックス（１）は、その左右境界を画定するギャップ（４，５）に沿って遮蔽手段を有し、遮蔽手段を、ギャップをカバーし、紙シート（２）の搬送方向（７）と直交する方向に延設して、ボックス（１）内の赤外線ランプ（12）から発生する熱線及び熱風が、印刷機の種々の部品にまで拡散するのを防止するようにしたブラシ材（８〜11）を有する少なくとも１つのブラシ部材（６）として実施した。

Description

【発明の詳細な説明】 紙シートオフセット印刷機の、または これに関連する改良 本発明は、オフセット印刷機用の装置に係わり、紙シートに溶着された顔料を 乾燥させるため、把持部材によって印刷済みの紙シートを搬送して通過させる空 気−赤外線（ＩＲ−インフラレッド）乾燥ボックスを含む。 オフセット印刷機に赤外線乾燥ボックスを組込むと、常に直面しなければなら ない問題として、赤外線ランプからの熱線が、フレーム側壁及び紙シートを搬送 する把持部材を含む印刷機の金属部品を或る程度加熱することである。赤外線ラ ンプを遮蔽する幾つかの試みがなされているが、ボックスの取付け位置を通過せ ざるを得ない把持部材に伴なう問題が残る。 本発明の目的は、把持部材の通過を可能にすると同時に、赤外線ランプからの 熱線が、印刷機の種々の部品にまで拡散するのを防止するオフセット印刷機にお いて、有効な熱障壁を達成することにある。本発明を特徴づける構成要件を請求 の範囲に開示する。 本発明は、頭書したようなオフセット印刷機において、本来の機能を充分に果 たすと同時に、低コストで簡単に製造でき、而も装着し易い有効な熱障壁を達成 した。本発明の熱障壁は、オフセット印刷機に取付けた空気−赤外線乾燥ボック ス及びその赤外線ランプの左右境界を画定するギャップに設けた耐熱ブラシ部材 を含む。このブラシ材は、断熱性と可撓性をも有する耐熱物質で形成されている 。従って、ボックスの左右境界を画定するギャップを完全にカバーすると同時に 、ブラシ材のフィラメントは、把持部材の各部がこれに接触すると撓み、把持部 材が通過してしまうと直ちに元の姿勢に戻るから、把持部材の通過を可能にする ように、対向するブラシ材を取付け、且つ互いに調整することができる。ブラシ 材は、これと咬合する把持部材の各部を損傷させることが無く、取付けに際して 、適当な長さにトリミングできる比較的長いブラシフィラメントの形で提供され る。また、ブラシ材から成るブラシを紙シートの搬送方向に可撓のレールに固定 すれば、把持部材と併用される弯曲ガイドに問題を生ずることはない。 好ましい実施態様を例に採り、オフセット印刷機に取付けた空気−赤外線乾燥 ボックスの簡略化した斜視図である添付の図面に沿って、以下に本発明を詳細に 説明する。 図面から明らかなように、オフセット印刷機に取付けられる空気−赤外線乾燥 ボックス１は、把持部材３によって、搬送される印刷済み紙シートを、これに溶 着されている顔料を乾燥させるために受取る。赤外線ランプ12は、所与の間隔で 、図示実施例の場合には、紙シート２の搬送方向に取付けられている。ボックス １の左右境界を画定するギャップ４及び５は、夫々紙シート２の搬送方向７に延 設された少なくともブラシ部材６によって遮蔽され、各ギャップを閉じ、ボック ス１内の赤外線ランプから発生する赤外線の熱線及び熱風がオフセット印刷機の 種々の部品にまで拡散するのを防止する各ブラシ材８，９及び10，11を含む。 図示の好ましい実施例では、左右夫々の側縁素子間にあって、左右の境界を画 定するギャップ４及び５は、夫々搬送方向に延設されたブラシ部材６によって閉 め切られている。部材６のブラシ材８〜11は、耐熱性があり、而も断熱性である だけでなく、把持部材３の通過を可能にする可撓性を具えている。互いに対向す る夫々のブラシ材におけるフィラメントは、その自由外端部分15，15′，16，16 ′が互いに対向し、好ましくはギャップを有効に閉め切るように、ギャップ４及 び５を完全に横切っている。各ブラシ材８〜11の自由外端部分15；15′；16；16 ′は、把持部材３の中心点、即ち、把持 部材３を進めて空気−赤外線乾燥ボックス１内を通過させると、ブラシ部材６間 を該ブラシ部材６に沿って進む把持部材３の部分13，14の搬送路と同じ高さに位 置する線23に沿って互いに対向隣設する。各ブラシ部材６のブラシ材８〜11の自 由外端部分は、夫々のギャップの中間線に沿って当接するように、上下からギャ ップ４及び５の全体に跨がることが好ましい。把持部材の弯曲ガイドを使用でき るようにする為、紙シート搬送方向７に向って撓ませ得るレールにブラシ材８〜 11を固定すればよい。ブラシ材８〜11は極めて可撓性があるから、対向するフィ ラメントが、通過する把持部材３と接触し、把持部材が通過するまでは撓むが、 通過したら直ちに元の姿勢に戻るように調整することができる。ブラシ材は取付 けの際に、適当な長さにトリミングできるように、比較的長いフィラメントの形 で供給すればよい。図示の好ましい実施例では、空気−乾燥ボックス１が冷却水 用の連結管18，19を有する上部水冷レフレクタ17を含む。ボックス１の下部は赤 外線ランプ列20を含み、図示実施例の場合には、連結管21及び22を介し冷気を利 用して赤外線ランプ列を冷却する。レフレクタ17を下方に、赤外線ランプ列20を 上方に配設するという逆の構成でも、完全に有効な機能が得られることはいうま でもない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．紙シート（２）に溶着された顔料を乾燥させるため、把持部材（３）によ って印刷済み紙シート（２）を搬送してその内部を通過させる空気−赤外線（Ｉ Ｒ）乾燥ボックス（１）を含むオフセット印刷機用の装置において、ボックス（ １）が該ボックスの左右境界を画定するギャップ（４，５）に沿って遮蔽手段を 有し、前記遮蔽手段を、前記ギャップをカバーし、紙シート（２）の搬送方向（ ７）と直交する方向に延設して、ボックス（１）内の赤外線ランプ（12）から発 生する熱線及び熱風が、印刷機の種々の部品にまで拡散するのを防止するように したブラシ材（８〜11）を有する少なくとも１つのブラシ部材（６）として実施 したことを特徴とする前記装置。 ２．ブラシ部材（６）のブラシ材（８〜11）が断熱性と耐熱性を具え、把持部 材（３）の通過を可能にする可撓性を有することを特徴とする請求の範囲第１項 に記載の装置。 ３．ボックス（１）の左右境界を画定する夫々のギャップ（４，５）に２つの 対向するブラシ部材（６）を設け、該ブラシ部材の各ブラシ材（８，９；10，11 ）の自由外端部分を、対応するブラシ材の自由外端部分と対向させ、好ましくは こ れらの対向ブラシ材フィラメントが、前記ギャップ（４，５）を完全に横切って 、該ギャップをカバーするようにしたことを特徴とする請求の範囲第１項に記載 の装置。 ４．把持部材（３）が、空気−赤外線乾燥ボックス（１）内を通過するのに伴 なって、把持部材（３）の中心線、即ち、把持部材（３）が空気−赤外線乾燥ボ ックス（１）内を前進するのに伴なって、ブラシ部材（６）の間を該ブラシ部材 に沿って通過する把持部材（３）の部分（13，14）の搬送路と同じ高さの線23に 沿って、各ブラシ材の自由外端部分（15，15′；16，16′）が互いに対向隣設す ることを特徴とする請求の範囲第３項に記載の装置。 ５．各ブラシ部材（６）に属するブラシ材（８〜11）の自由外端部分（15，15 ′；16，16′）が、ボックス（１）の左右境界を画定するギャップ（４，５）の 上下から延びて、ギャップの中間線に沿って互いに当接するように、前記ギャッ プの全高に跨がることを特徴とする請求の範囲第３項に記載の装置。 ６．紙シートの搬送方向に撓み得るレールに、ブラシ材（８〜11）を固定した ことを特徴とする請求の範囲第１項から第５項までの何れか１項に記載の装置。