JPH09504618A

JPH09504618A - 書込み時間の短い電気泳動表示装置

Info

Publication number: JPH09504618A
Application number: JP7507639A
Authority: JP
Inventors: ジェイ．ディサント，フランク; エー．クルソス，デニス
Original assignee: コピイテル，インコーポレイテッド; ジェイ．ディサント，フランク; エー．クルソス，デニス
Priority date: 1993-08-26
Filing date: 1994-08-15
Publication date: 1997-05-06
Also published as: EP0715751A4; CA2170263A1; EP0715751A1; WO1995006307A1

Abstract

(57)【要約】おのおのが画像を表す交差するグリッド・ライン（１６）と陰極ライン（１４）とを選択的に付勢することにより、およびこれらのラインの間の電圧を変えて懸濁している顔料粒子を陽極（２０）に向けて移動させおよび付勢された画素から離れるように移動させることにより、画像を表示することができる電気泳動表示装置（１０）が得られる。画像を表すグリッド・ライン（１６）と陰極ライン（１４）との選定された交差点が固定された時間間隔の期間中１組の電圧で付勢され、それにより、これらの交差点の上に画像が表示される。選定された時間間隔は、顔料粒子を画素から完全に除去すのに必要な時間間隔よりも短く、そして少なくとも１回は電圧の前記組で画素の少なくともいくつかを再書込みすることにより、画像が順次に増強される。このことにより、読み出し可能な画像をさらに急速に作成することができ、そしてまた、その後の付勢時間間隔の期間中、付加的な顔料粒子が選定された交差点から移動するので、黒化度の順次に大きい画素を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】書込み時間の短い電気泳動表示装置背景技術電気泳動作表示装置（ＥＰＩＤＳ）は現在はよく知られている装置である。種種の表示装置の種類と特徴が、本発明人のフランクＪ．ディサント（ＦｒａｎｋＪ．ＤｉＳａｎｔｏ）およびデニスＡ．クルソス（ＤｅｎｉｓＡ．Ｋｒｕｓｏｓ）の名前で発行され、そして本発明の譲渡人のコピテル・インコーポレーション・オブ・ハンチングトン・ステーション、ニューヨーク（Ｃｏｐｙｔｅ１ｅ，Ｉｎｃ．ｏｆＨｕｎｔｉｎｇｔｏｎＳｔａｔｉｏｎ，ＮｅｗＹｏｒｋ）に譲渡された、いくつかの特許に開示されている。例えば、名称「電気泳動表示装置パネルおよびそれに付随する方法（ＥＬＥＣＴＲＯＰＨＯＲＥＴＩＣＤＩＳＰＬＡＹＰＡＮＥＬＳＡＮＤＡＳＳＯＣＩＡＴＥＤＭＥＴＨＯＤＳ）」をおのおのが有する米国特許第４，６５５，８９７号および米国特許第４，７３２，８３０号は、電気泳動表示装置の基本的動作と構成を開示している。名称「電気泳動表示装置パネルおよびそのための方法（ＥＬＥＣＴＲＯＰＨＯＲＥＴＩＣＤＩＳＰＬＡＹＰＡＮＥＬＳＡＮＤＭＥＴＨＯＤＳＴＨＥＲＥＦＯＲ）」の米国特許第４，７４２，３４５号は、改良された整合とコントラストを有する表示装置を開示している。このような表示装置に関する多くの他の特許がまた、コピテル・インコーポレーション（Ｃｏｐｙｔｅｌｅ，Ｉｎｃ．）に譲渡されている。前記特許に開示されている表示装置パネルはいずれも、同じ基本原理で動作する。すなわち、誘電体流体の中に帯電した顔料粒子が懸濁した流体にもし静電界が加えられるならば、顔料粒子はこの静電界のために移動を始めるであろう。誘電体流体のカラーとは異なるカラーの顔料の粒子が事実上均一に懸濁した懸濁液が与えられる場合、もし加えられた静電界が局所的であるならば、局在した顔料粒子の移動を目で見て観察することができるであろう。この局在した顔料粒子の移動により、静電界の極性と方向および顔料粒子の荷電に応じて、粒子が集積化または稀薄化のいずれかをする局所領域が生ずるであろう。前記特許に開示されている電気泳動作表示装置は「三極型」表示装置であって、ガラスの観察用スクリーンの１つの表面の上に水平方向に沈着された、複数個の独立で平行な陰極行導電体エレメントまたは「ライン」を有する。絶縁体であるフォトレジスト部材の層がこれらの陰極エレメントの上に沈着され、そしてこのフォトレジスト部材の層が陰極エレメントに達するまでフォトエッチングされ、それにより、陰極エレメントに直角に配置された複数個の絶縁体ストリップが作成される。このフォトレジスト部材層は、垂直方向に配置された複数個の独立で平行な列（ｃｏｌｕｍｎ）導電体エレメントまたはグリッド導電体エレメントまたは「ライン」に対する基板を形成する。懸濁液を収納するために、ガラス・キャップ部品が、このキャップ部品の周縁に沿って観察用窓と共に、流体に対し気密な収納器を形成する。このキャップ部品はまた、このキャップ部品の内側の平坦な表面の上に沈着される陽極に対する基板としての役割も果たす。キャップ部品が所定の位置に配置される時、陽極表面は、陰極エレメントとグリッド・エレメントとの両方に対し、間隔距離を有して平行に配置される。特定の懸濁液が具体的に与えられた場合、顔料粒子を吸引および反発する静電荷の符号が分かるであろう。特定の電圧が陰極に加えられそして別の電圧がグリッドに加えられる時、それらの交差点の近傍の領域が誘電体流体の中に懸濁する顔料粒子を吸引または反発するのに十分な正味の電荷が得られるように、陰極エレメント電圧と、陽極電圧と、グリッド・エレメント電圧とを確認することができる。多数個の陰極ラインおよびグリッド・ラインが用いられるから、多数個の分離した交差点が存在し、そして陰極エレメントおよびグリッド・エレメントに加える電圧を変えることによりこれらの交差点を制御し、それにより、顔料が集積化および稀薄化した目に見える局所領域を発生させることができる。この場合本質的に、陰極とグリッドとの両方に加える動作電圧は、論理値１レベルおよび論理値０レベルとに対応する少なくとも２つの状態を想定できなければならない。陰極に対する論理値１レベルは、顔料の吸引または反発のいずれかに対応することができる。典型的には、陰極電圧とグリッド電圧との両方が特定の交差点において論理値１レベルである時、その交差点において陽極に対し、顔料粒子の移動により表示装置の上に情報の可視ビットが書き込むことができる十分な静電界が存在するように、陰極電圧とグリッド電圧が選定される。このビットは消去することができる。例えば、陽極と陰極との間の消去電圧勾配と整合した交差点に、極性の反転および論理値ゼロ・ゼロ状態を発生することにより、このビットを消去することができる。このようにして、ディジタル化したデータを電気泳動表示装置に表示することができる。三極型表示装置の他に、本出願人は電気泳動効果を利用した種々のＥＰＩＤ構造体を提案している。例えば、また別の１つのＥＰＩＤ構造体は、名称「二重陽極平板パネル電気泳動表示装置（ＤＵＡＬＡＮＯＤＥＦＬＡＴＰＡＮＥＬＥＬＥＣＴＲＯＰＨＯＲＥＴＩＣＤＩＳＰＬＡＹＡＰＰＡＲＡＴＵＳ）」の出願中特許第０７／３４５，８２５号で現在の米国特許第５，０５３，７６３号に開示されている。この米国特許は、三極型表示装置に見られるような陰極／グリッドのマトリックスの上に、複数個の独立なそして個別に呼び出し可能な「局所」陽極ラインが配置された、電気泳動表示装置を開示している。これらの局所陽極ラインはグリッド・ラインの上に沈着され、およびグリッド・ラインに整合して配置され、そしてフォトレジストの介在するラインによりグリッド・ラインから絶縁される。これらの局所陽極ラインは「遠隔」陽極に付加される。この「遠隔」陽極は、三極型表示装置におけるように、陽極面板の上またはキャップ部品の上に沈着された層である。前記の二重陽極構造体により、前記で説明したような、フレーム間の表示の好ましくない明るさの変動をなくすることと、表示装置のスピードを増大させることと、書込みサイクルおよび保持サイクルの期間中に要求される陽極電圧を小さくすることとの、増強された動作が得られる。全体的にいえば、先行技術において、種々のＥＰＩＤが提案されていることに注目することができる。けれども、このような表示装置に関して、濃度階調性能を得るのに１つの問題点がある。濃度階調性能は当業者にはよく知られた用語であり、例えば、テレビジョン受信器およびファクシミリなどのような他の種々の形式のデータ表示装置の説明に関して、濃度階調性能の用語が用いられている。名称「濃度階調性能を用いた電気泳動情報表示装置（ＥＬＥＣＴＲＯＰＨＯＲＥＴＩＣＩＮＦＯＲＭＡＴＩＯＮＤＩＳＰＬＡＹ（ＥＰＩＤ）ＡＰＰＡＲＡＴＵＳＥＭＰＬＯＹＩＮＧＧＲＥＹＳＣＡＬＥＣＡＰＡＢＩＬＩＴＹ）」の米国特許第４，８３３，４６４号は、要求された濃度階調レベルに対応する選定された継続時間をおのおのが有する、一連の分割されたクロック信号を生ずるために、タイミング発生器を用いたＥＰＩＤを開示している。第１シーケンスでは、全表示に付随するすべての黒画素が、第１組の電圧でＸ−Ｙマトリックスをアドレス指定することにより、同時に書き込まれる。その後のシーケンスでは、順次に短い電圧が加えられ、表示に付随するますます低レベルの濃度階調が書き込まれる。前記で開示された表示装置は、濃度階調性能を有しない先行技術よりも優れた特性を有しているが、特別のタイミング回路を必要とするので、かなり複雑である。したがって、本発明の１つの目的は、濃度階調性能を有し、かつ装置が複雑でなく、かつ高い信頼性で動作することができる、電気泳動情報表示装置を得ることである。発明の開示濃度階調性能を有する電気泳動情報表示装置を動作させるための装置は、複数個の画素領域を有する。これらの画素領域のおのおのはＸ−Ｙアドレス指定フォマットにより呼び出すことが可能であり、およびこれらの画素領域のおのおのは、付随する表示領域において与えられた表示内容を示す。この表示装置は、一連の等しい時間間隔の間、選定された画素領域に電界を順次に加えるための装置を有する。これらの時間間隔のおのおのは、選定された画素領域に付随する顔料粒子をその画素領域から完全に除去するのに必要な時間間隔よりは短い。このように、それぞれの順次の時間間隔の後、順次に黒化度の大きな画素が得られ、そして対応する交差点から顔料粒子の全部が除去された時、最も黒化度の大きな画素が得られる。このように、濃度階調画像が、以前の時間間隔の後、要求された黒化度の階調でない画素にのみ電界を再び加えることにより得られる。電気泳動情報表示装置に対し濃度階調性能を得る１つの方法は、粒子をそれから完全に除去するのに必要な時間間隔よりも短い固定された時間間隔の間、選定された交差点に電界を加える段階を有し、それにより、第１階調の画素を有する画像をその上に作成させ、そして前記固定された時間間隔の間、前記選定された交差点の少なくともいくつかに電界を加える第１電界印加段階を行い、それにより、その上に作成されるべき前記第１階調よりは黒化度の大きな第２階調の画素を画像が有するようになる。図面の簡単な説明第１図は、本発明を用いた電気泳動表示装置パネルの後方立体図。第２図は、電気泳動表示装置に用いられ、そして濃度階調動作を行うことができる装置の、詳細なブロック線図。本発明を実施する最良の態様第１図は、例えば、ディサント（ＤｉＳａｎｔｏ）ほか名の米国特許第４，７４２，３４５号に開示されている、電気泳動表示装置パネル１０の後方側の図である。電気泳動表示装置パネルの全体的な構成と部品とを示すために、この特許の内容は参考として本発明の中に取り込まれている。パネル１０は、典型的にはガラスで作成された面板を有する。この面板は、基板としての役割を果たす。この基板の上に、従来の沈着技術およびエッチング技術を用いて、複数個の独立でかつ導電体である陰極部品１４（水平行）が沈着される。陰極部品１４は、米国特許第４，７４２，３４５号に開示されているような酸化インジウム・スズ（ＩＴＯ）で作成されることが好ましい。複数個の独立なグリッド導電体部品１６が、水平の陰極部品１４の上に重ねられ、そしてそれらの間に介在するフォトレジスト層（図示されていない）により、陰極部品１４から絶縁される。グリッド部品１６は、従来のスパッタリング技術またはそれと同等の技術を用いて、ニッケルのような金属でフォトレジスト層を被覆し、そしてその後、選択的にマスクしおよびエッチングすることにより、第１図に示された交差しているがしかし絶縁されている構造体を作成することができる。陰極部品１４およびグリッド部品１６のおのおのは、１つの端部が接触体パッド１８で終端している、または表示装置駆動回路と接続できるように終端している。この表示装置駆動回路は、下記で説明されるであろう。陽極キャップ部品２０が、陰極部品１４およびグリッド部品１６の上の面板１２に対し気密に取り付けられ、それにより、誘電体流体／顔料粒子懸濁液を収納するための収納容器が作成される。陽極キャップ部品２０はガラスのような絶縁体部材で作成され、そして陽極を形成する導電体部材の内側表面被覆体を有する。したがって、陰極部品１４およびグリッド部品１６と陽極２０とに電圧を加えることにより、誘電体流体の中に懸濁している顔料粒子が、選定された陰極部品１４とグリッド部品１６との交差点の近くに集積することができ、またはその交差点から消散することができ、それにより、これらの電圧を可視表示に変換することができる。電気泳動表示装置１０の個々の陰極部品１４およびグリッド部品１６は、陰極／グリッドのマトリックスを定める多数個の交差点において、表示動作または消去、保持および書込みを制御するために、動作期間中、種々の電圧を想定することができる。動作可能なパネルは、多数個の交差点を有することができる。例えば、２，２００×１，７００個の、すなわち、合計で３，７４０，０００個の個別にアドレス指定可能な交差点を有することができる。けれども、図示を容易にするために、少数個の交差点の組が第１図に示されており、そして１個の交差点のみが残りの図に示されている。それぞれのエレメントの寸法はまた、図示を容易にするために大幅に拡大されており、および実際に動作する装置の寸法に必ずしも比例してはいない。電気泳動表示装置とそれらの部品および電気回路の代表的な図面については、米国特許第４，７４２，３４５号および米国特許第４，７７２，８２０号を参照されたい。これらの米国特許のおのおのは、本発明人に発行された特許であり、そしてこれらの米国特許の内容は本発明の中に取り込まれている。前記特許を参照して容易に確かめることができるように、選定された行および列の交差点の顔料は、これらの行および列に電圧を選択的に加えることにより、それらに付随するウエル（図示されていない）から強制的に排除され、それにより、色素溶液が露出し、そしてこのような交差点を黒化する。これらのウエルからの顔料の排除は瞬間的に起こるのではなく、一定の時間を必要とする。この時間の長さは、表示装置の寸法と、加えられる電圧と、懸濁液の性質とに依存する。グリッド・ラインと陰極ラインとにあまりにも短い時間間隔だけ電圧を加えるならば、その交差点のウエルから顔料が完全には除去されないであろう。したがって、顔料をウエルから完全に除去するのに必要な走査時間よりも短い走査時間を用いた場合、完全に黒化した場合の画素強度よりも小さな画素強度が得られるであろう。このことが本発明の本質的な基礎であり、そしてこのことを達成する技術を下記で説明する。第２図は、水平面内に配置された陰極ラインと、陰極ラインに垂直に配置されそして陰極ラインから絶縁されたグリッド・ラインとで構成される、典型的なＸ −Ｙマトリックスの平面図である。２２、２４、２６、およびＮで示された４個の陰極ラインが、第２図に示されている。もちろん、Ｙ方向の陰極ラインの総数は、表示装置の寸法に応じて、数１０万個であることもできることが理解されるであろう。陰極ラインから絶縁されそして陰極ラインに垂直に配置された、４個のグリッド・ライン２８、３０、３２、およびＸがまた図に示されている。典型的な表示装置では、さらに多数個のグリッド・ラインを配置することができることがまた理解されるはずである。第２図に示されているように、それぞれの陰極ラインは、モジュール形式で示された適切な駆動増幅器回路を有する。これらの駆動増幅器回路は、参照番号３６、３８、４０、および４２で示されている。同様に、それぞれのグリッド・ラインは、モジュール形式で示された適切な駆動増幅器４４、４６、４８、および５０を有する。これらの駆動増幅器は、典型的な集積回路技術で製造することができる。これらの駆動増幅器は、例えば、ＣＭＯＳ装置であることができる。ＣＭＯＳ装置はよく知られた装置であり、そしてその多くは従来の集積回路チップとして市販されている。先行技術のＥＰＩＤ表示装置の場合のように、本発明の表示装置は、典型的には、消去モード、保持モード、または書込みモードで動作することができる。消去モードでは、第２図には示されていない陽極電極が負電位にされ、一方ライン２２−Ｎのような陰極は正電位で動作する。このモードでは、２８からＸまでのようなグリッド・ラインは負電位で動作する。保持モードでは、陽極は正であり、一方陰極は正に保持され、そしてグリッドは再び低電位にされる。前記の説明から分かるように、陰極はゼロ電圧と正電圧との間で動作する。グリッドは低電圧と高電圧との間で動作する。書き込みモードでは、陽極は正に保持され、一方書き込まれる陰極ラインはゼロ電位にされ、そして書き込まれない陰極ラインは正電位にされる。これは、保持モードで用いられたのと同じ電位である。このように、書き込みグリッドは高い電位で動作する。このように、Ｘ−Ｙマトリックスに基づいて、すべての英数字を発生することができる。第２図に示されているように、Ｙ駆動増幅器はＹアドレス・モジュール５２に接続される。アドレス・モジュール５２は、本質的には、よく知られた部品である。アドレス・モジュール５２は、種々の従来の複号化装置で構成され、そして表示装置１０に付随する種々の陰極ラインに送り込まれるデータを記憶するために、バッファ・レジスタおよびその他の装置を有することができる。同様に、Ｘ駆動増幅器はＸアドレス・モジュール５４に接続される。Ｘアドレス・モジュール５４が動作することにより、この表示装置により提供されるＸ−Ｙ交差点に対しＸ情報が得られる。前記で説明したように、完全黒化よりも小さな黒化度を有する画素の強度は、顔料をウエルから完全に除去するのに必要な走査時間よりも短い走査時間を用いることにより得ることができる。したがって、本発明に従い、表示された画像が十分に書き込まれた画像として現れる前に、多数個の順次の完全な画像走査が必要である。読み取り可能な画像はまた、非常に速い走査時間を用いて作成することができ、そして走査を繰り返すことにより、完全黒化度が得られるように順次に増強することができる。本発明に従い、速い書き込み時間と濃度階調動作との両方が、下記の方程式に従う走査時間を選定することにより可能になる。ｔ_s＝Ｔ _d ／ｎ（１）ここで、ｔ_sは与えられた画素交差点に対し電圧が加えられる固定された継続時間、すなわち、走査時間であり、ｎは要求される濃度階調の数、Ｔ _d は画素位置から顔料粒子を除去するのに必要な時間の最小値、すなわち、その画素を十分黒化して完全に書き込むのに必要な時間の最小値である。例えば、もし表示装置の画素を完全黒化して書き込むのに必要な時間の合計が８０ミリ秒であるならば、１０ミリ秒の走査時間を選定することにより、８個の濃度階調を達成することができる。けれども、本発明により、最小の完全黒化走査時間よりも短いすべての走査時間を用いることができる。したがって、同じ例の場合、もし２つの濃度階調のみが要求されるならば、６０ミリ秒の走査時間を用いることができる。１２０ミリ秒の全走査シーケンスが最小走査時間を越えても、６０ミリ秒の走査時間を用いることができると考えられる。第２図は、キーボード・モードに従って本発明の表示装置を動作させるための、１つの可能な構成体の図である。第２図に示されているように、キーボード５６により、コンピュータ・マイクロプロセッサ５８のメモリ６０の中に、情報が入力される。Ｘアドレス・モジュール５４およびＹアドレス・モジュール５２に接続されたパルス発生器６２は、全書込み時間Ｔ _d の予め定められた割合である幅を有する書込みパルスを発生する。この予め定められた割合は、要求された数の濃度階調を達成するために、前記で説明されたようにして選定される。例示された実施例に従い、特定の濃度階調値に対応するＡＳＣＩＩコードを定めるために、１個または複数個のキー・ストロークを用いることができる。このコードは、他の文字よりも黒く見えるべきである文字を含む表示のこれらのラインを選択的に呼び出すために、ライン選定濃度階調コード・モジュール６４によって用いられる。ライン選定濃度階調コード・モジュール６４は、マイクロプロセッサ５８の一部分であることができる。文字データはビット・ストリームに変換される。Ｘアドレス・モジュールおよびＹアドレス・モジュールの中のシフト・レジスタは、このビット・ストリームを受け取る。この第１画像走査の期間中に、画像のすべての部分が書き込まれる。けれども、画像の濃度階調の最も低い階調であるべき部分が、この第１画像走査の期間中にのみ書き込まれる。２２、２４、２６、およびＮのような選定された陰極ラインが、陰極駆動増幅器により、イネーブル電圧レベルにされる。マイクロプロセッサのＹアドレス・モジュールにより、行情報が駆動増幅器に送られる。行２２に対する列情報がＸアドレス・モジュール５４の中のシフト・レジスタに送られる。このシフト・レジスタの出力は、グリッド駆動増幅器に送られる。クロック信号が１文字幅に対して十分なビットをシフトした時、文字発生器の入力に次の文字に対するコードを提示することを伝える信号を、メモリに送る。この処理工程は、シフト・レジスタの方法により、陰極ライン２２に対するすべての列情報がグリッド駆動増幅器に入るまで継続する。この処理工程は、表示装置のすべての文字が書き込まれるまで、２４、２６、およびＮのようなすべての陰極ラインに対して繰り返される。前記で説明されたように、走査の総数は、要求される濃度階調の総数の関数として決定される。したがって、文字発生器の中のマイクロプロセッサにより決定される時、第２の濃度階調にあるすなわち黒化度の低い方から２番目の階調にある表示の文字のみが、第２走査の期間中に書き込まれる。したがって、この第２走査において、ライン選定濃度階調コード・モジュール６４は、Ｘアドレス・モジュールおよびＹアドレス・モジュールのシフト・レジスタに表示装置の行情報および列情報を送るが、しかし前記で説明されたように、濃度階調の最も低い階調の画素に対応する行情報および列情報は省略される。このように、ライン選定濃度階調モジュール６４の動作により、低い方から２番目の階調、すなわち、低い方から２番目の黒化度の文字を含むこれらの行および列のみが、パルス発生器により付勢される。順次の走査工程が、第３階調、第４階調、第５階調、第６階調、および第７階調に対して継続される。黒化している画像のこれらの部分のみが、８個の順次の走査の全部に関して走査される。したがって、容易に分かるように、このようにして表示装置のすべての画素を第１走査の期間中に書き込むことができ、そして順次に黒化度の大きな画素がその後の走査の期間中に書き込まれる。したがって、本発明は濃度階調動作を達成することができるだけでなくまた、先行技術のＥＰＩＤに開示されているよりも大幅に短い時間で読み取り可能な画像を表示することができる。前記で説明された技術および付随する装置から、また別の多くの実施例の可能であることは、当業者にはすぐに理解されるはずである。例えば、表示装置をキーボード・モードで動作させる代わりに、アナログ・ディジタル変換器およびディジタル信号画素発生器（図示されていない）を用いて、典型的な電話線または他の伝送媒体からデータを受け取るように適合させることができる。前記部品のおのおのは市販されており、そして先行技術において周知である。また別のこれらの実施例はすべて、本発明の範囲内に包含されるものと考えられるべきである。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項【提出日】１９９５年３月７日【補正内容】１．書込みモードにおいて電気泳動表示装置を駆動するための装置であって、前記表示装置が複数個の導電体陰極ラインから絶縁された複数個の導電体グリッド・ラインを有しおよび前記グリッド・ラインと前記陰極ラインがＸ−Ｙマトリックスを形成するように相互に交差している形式の表示装置であり、かつ前記表示装置が陽極電極を有しかつ前記陽極電極と前記ラインとの間に収納された懸濁液の中に少なくとも１つのカラーの顔料の粒子を含有する絶縁体流体を有し、かつ前記交差するグリッド・ラインおよび前記陰極ラインにより定められる画素を前記表示装置が選択的に呼び出すことによりおよび選定された画素のおのおのに対し前記粒子が前記陽極に移動するように前記ラインの間のバイアスを変えることにより画像を得ることができ、かつ固定された時間間隔の間１組の電圧で前記選定された画素を付勢するための装置であって、この付勢により画像が表示装置の上に表示され、かつ前記固定された時間間隔が前記選定された画素から前記顔料粒子を完全に除去するのに必要な時間よりは短く、かつ少なくとも１回は電圧の前記組で前記選定された画素の少なくともいくつかを再書込みすることにより前記付勢装置が前記画像を順次に増強し、かつ付勢のための前記装置が前記固定された時間間隔の間前記選定された画素を付勢するパルスを供給するためのパルス発生器を備えた、前記付勢するための装置を有する、書込みモードにおいて電気泳動表示装置を駆動するための装置。２．第１項記載の装置において、与えられた数の濃度階調レベルが前記表示装置により得られ、かつ前記付勢装置が最も黒化度の大きい画素を書き込むために与えられた回数を実行し、かつ書き込みのための前記与えられた数が濃度階調レベルの前記与えられた数に等しい、前記装置。３．第１項記載の装置において、前記表示装置により要求された画素階調の与えられた数が得られ、かつ前記固定された時間間隔が前記顔料粒子を前記選定された画素から完全に除去するのに必要な時間を前記表示装置に対して要求される画素階調の前記与えられた数で除算したものに等しい、前記装置。４．第１項記載の装置において、前記付勢装置が前記陰極ラインおよび前記グリッド・ラインに付随する電極に結合された電界印加装置を有する、前記装置。５．第１項記載の装置において、前記付勢装置に結合されかつ前記表示装置にＸ−Ｙデータを提供するために英数字を発生するように動作する、キーボード装置をさらに有する、前記装置。６．第１項記載の装置において、前記付勢装置が書き込まれるべきおよび再書込みされるべき前記画像の画素を選定するためのマイクロプロセッサ装置を有する、前記装置。７．交差する導電体グリッド・ラインおよび導電体陰極ラインと陽極電極との間に収納された懸濁液の中の少なくとも１つのカラーの顔料の粒子を含有する絶縁体流体を用いる方式で、かつ交差点のおのおのが１つの画素を表し、かつ交差するグリッド・ラインおよび陰極ラインのおのおのが画素を定め、かつ前記画素のおのおのに電位を加えることによりおよび前記画素のおのおのから顔料粒子を除去することにより前記画素のおのおのが完全に書き込まれる方式の、電気泳動情報表示装置に対し濃度階調性能を付与する方法であって、前記画素から前記粒子を完全に除去するために要求されるよりも短い時間間隔の間パルス発生器で選定された画素を付勢し、それにより、前記選定された画素により作成される表示されるべき第１階調の画素を発生させる前記付勢する段階と、前記固定された時間間隔の間前記選定された画素の少なくともいくつかを二度目に付勢し、それにより、第２階調であるべき前記画像の部分を表示されるべき前記第１階調の前記画像のよりも強く黒化させる前記付勢する段階と、を有する、前記方法。８．第７項記載の方法において、前記選定された画素から顔料粒子を完全に除去するのに必要な最小の時間を、表示されるべき階調の与えられた数で除算することにより、前記時間間隔の持続時間を選定する段階をさらに有する、前記方法。９．第７項記載の方法において、前記選定された画素の少なくともいくつかの数が前記画素から前記顔料粒子の全部が除去されるまで、前記画像の他の部分を順次に強く黒化するために前記選定された画素の前記少なくともいくつかの前記数を付勢する段階さらに有する、前記方法。１０．第７項記載の方法において、前記表示装置にＸ−Ｙデータを提示するために英数字を発生する段階さらに有する、前記方法。１１．第１０項記載の方法において、前記英数字が前記発生段階の期間中にキーボードにより発生される、前記方法。１２．Ｘ−Ｙアドレス指定フォーマットによりおのおのが呼び出し可能でありかつ付随する表示領域において与えられた表示内容を表す複数個の画素を有する形式であり、かつ濃度階調を備えた電気泳動情報表示装置を動作させるための装置であって、付随する表示領域において、一連の等しい順次の時間間隔の期間中に選定された画素領域に電界を順次に加えるためのパルス発生器を備えた装置であり、前記時間間隔のおのおのが前記選定された画素領域に付随する顔料粒子をその画素領域から完全に除去するのに必要な時間よりも短く、かつ前記顔料粒子の全部が前記選定された画素領域の少なくとも１つから除去されるまでそれぞれの順次の時間間隔のあと順次に大きな黒化度の画素が得られ、かつそれ以前の時間間隔のあと要求された階調の黒化度でない前記画素領域にのみ前記電界を加えることにより濃度階調画像が得られる、一連の等しい時間間隔の期間中に選定された画素領域に電界を順次に加えるための前記装置、を有する、濃度階調性能を備えた電気泳動情報表示装置を動作させるための装置。１３．第１２項記載の装置において、前記付勢装置が、前記画素領域を表すＸラインとＹラインとの間の交差点において、前記表示装置に付随するＸラインを駆動するための装置と、前記表示装置に付随するＹラインを駆動するための装置とを有する、前記装置。１４．第１２項記載の装置において、前記表示装置が、ガラス基板の上に沈着されかつ前記ライン・パターンが透明であるような厚さの酸化インジウム・スズ（ＩＴＯ）で製造されたＸラインを用い、かつ粒子ウエルに付随しかつ前記表示装置に対する画素領域を表すＸラインおよびＹラインのおのおのにおいて交差点を備え、ＩＴＯでまた製造されＸラインから絶縁されたＹライン・パターンを有する、形式である、前記装置。１５．第１２項記載の装置において、その期間中に前記電界が前記画素のおのおのに加えられるべき前記順次の時間間隔の数を決定するためのマイクロプロセッサ装置をさらに有する、前記装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ディサント，フランクジェイ. アメリカ合衆国11030 ニューヨーク州, ノースヒルズ，パーコート 27 (72)発明者クルソス，デニスエー. アメリカ合衆国11743 ニューヨーク州, ロイドハーバー，ロイドハーバーロード１

Claims

【特許請求の範囲】１．書込みモードにおいて電気泳動表示装置を駆動するための装置であって、前記表示装置が複数個の導電体陰極ラインから絶縁された複数個の導電体グリッド・ラインを有しおよび前記グリッド・ラインと前記陰極ラインがＸ−Ｙマトリックスを形成するように相互に垂直に配置された形式の表示装置であり、かつ前記表示装置が陽極電極を有しかつ前記陽極電極と前記ラインとの間に収納された懸濁液の中に少なくとも１つのカラーの顔料の粒子を含有する絶縁体流体を有し、かつおのおのが１つの画素を表す交差するグリッド・ラインおよび前記陰極ラインを前記表示装置が選択的に呼び出すことによりおよび選定された交差点のおのおのに対し前記粒子が前記陽極に移動するように前記ラインの間のバイアスを変えることにより画像を表示することができ、かつ画素を表すグリッド・ラインと陰極ラインとの選定された交差点を固定された時間間隔の間１組の電圧で付勢するための装置であって、この付勢により画像が表示装置の上に表示され、かつ前記時間間隔が前記画素から前記顔料粒子を完全に除去するのに必要な時間よりは短く、かつ少なくとも１回は電圧の前記組で前記選定された交差点の少なくともいくつかを再書込みすることにより前記画像を順次に増強するのに適合した、前記付勢するための装置を有する、書込みモードにおいて電気泳動表示装置を駆動するための装置。２．第１項記載の装置において、最も黒化度の大きな画素を書き込むための回数が前記表示装置により得られる濃度階調レベルの総数に等しいように、前記表示装置が複数個の濃度階調値を得るのに適合している、前記装置。３．第１項記載の装置において、前記固定された時間間隔が前記顔料粒子を完全に除去するのに必要な時間の総量を前記表示装置に対して要求される画素階調の総数で除算したものに等しい、前記装置。４．第１項記載の装置において、前記付勢装置が前記陰極ラインおよび前記グリッド・ラインに付随する電極に結合された電界印加装置を有する、前記装置。５．第１項記載の装置において、前記付勢装置に結合されかつ前記表示装置にＸ−Ｙデータを提供するために英数字を発生するように動作する、キーボード装置をさらに有する、前記装置。６．第１項記載の装置において、前記付勢する装置が書き込まれるべきおよび再書込みされるべき前記画像の画素を選定するためのマイクロプロセッサ装置を有する、前記装置。７．交差する導電体グリッド・ラインおよび導電体陰極ラインと陽極電極との間に収納された懸濁液の中の少なくとも１つのカラーの顔料の粒子を含有する絶縁体流体を用いる方式で、かつ交差点のおのおのが１つの画素を表し、かつ交差点に一定の電位を加えることによりおよびそれによりその交差点から顔料粒子を除去することにより画素が完全に書き込まれる方式の、電気泳動情報表示装置に対し濃度階調性能を付与する方法であって、表示されるべき第１階調の画素を発生させるように、前記粒子を交差点から完全に除去するのに必要な時間間隔よりも短い固定された時間間隔の間選定された画素を付勢する段階と、表示されるべき前記第１階調よりも黒化度の大きな第２階調の画素を有する画像を発生させるように、前記固定された時間間隔の間前記選定された画素に少なくともいくつかを第２付勢を行うことにより付勢する段階と、を有する、前記方法。８．第７項記載の方法において、前記交差点から顔料粒子を完全に除去するのに必要な最小の時間を、表示されるべき階調の総数で除算することにより、前記時間間隔の持続時間を選定する段階をさらに有する、前記方法。９．第７項記載の方法において、前記選定された交差点から前記顔料粒子の全部が除去されるまで前記選定された交差点のいくつかにおいて黒化度が順次に増大する画素を得るために前記表示装置を順次に付勢する段階さらに有する、前記方法。１０．第７項記載の方法において、前記表示装置にＸ−Ｙデータを提示するために英数字を発生する段階さらに有する、前記方法。１１．第１０項記載の方法において、前記英数字が前記発生段階の期間中にキーボードにより発生される、前記方法。１２．Ｘ−Ｙアドレス指定フォーマットによりおのおのが呼び出し可能でありかつ付随する表示領域において与えられた表示を表す複数個の画素を有する形式であり、かつ濃度階調を備えた電気泳動情報表示装置を動作させるための装置であって、付随する表示領域において、一連の等しい時間間隔の期間中に選定された画素領域に電界を順次に加えるための装置であり、前記時間間隔のおのおのが前記選定された画素領域に付随する顔料粒子をその画素領域から完全に除去するのに必要な時間よりも短く、かつ前記顔料粒子の全部が前記選定された画素領域の少なくとも１つから除去されるまでそれぞれの順次の時間間隔のあと順次に大きな黒化度の画素が得られ、かつそれ以前の時間間隔のあと要求された階調の黒化度でない画素領域にのみ前記電界を加えることにより濃度階調画像が得られる、一連の等しい時間間隔の期間中に選定された画素領域に電界を順次に加えるための前記装置、を有する、濃度階調性能を備えた電気泳動情報表示装置を動作させるための装置。１３．第１２項記載の装置において、前記付勢装置が、前記画素領域を表すＸラインとＹラインとの間の交差点において、前記表示装置に付随するＸラインを駆動するための装置と、前記表示装置に付随するＹラインを駆動するための装置とを有する、前記装置。１４．第１２項記載の装置において、前記表示装置が、ガラス基板の上に沈着されかつ前記ライン・パターンが透明であるような厚さの酸化インジウム・スズ（ＩＴＯ）で製造されたＸラインを用い、かつ粒子ウエルに付随しかつ前記表示装置に対する画素領域を表すＸラインおよびＹラインのおのおのにおいて交差点を備え、ＩＴＯでまた製造されＸラインから絶縁されたＹライン・パターンを有する、形式である、前記装置。１５．第１２項記載の装置において、その期間中に前記電界がそれぞれの画素に加えられるべき時間間隔の総数を決定するためのマイクロプロセッサ装置をさらに有する、前記装置。