JPH09503918A - デュフィー血液型抗原のクローニング - Google Patents

デュフィー血液型抗原のクローニング

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JPH09503918A JP7512210A JP51221095A JPH09503918A JP H09503918 A JPH09503918 A JP H09503918A JP 7512210 A JP7512210 A JP 7512210A JP 51221095 A JP51221095 A JP 51221095A JP H09503918 A JPH09503918 A JP H09503918A
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Abstract

(57)【要約】 デュフィー血液抗原型の主要サブユニットである gpDタンパク質が単離された。 gpDタンパク質は、P.ビバックスが赤血球に入り、マラリアを引き起す、受容体を含有している。 gpDは、ヒトおよびウサギのインターロイキン−8受容体の有意の配列相同性を有し、したがって、 gpDタンパク質は新しい種類の化学誘引物質サイトカイン(cytokines)受容体であるようである。 gpDタンパク質DNAはヒト海馬cDNAクローンHHCMF86 と準全体相同性を有し、したがって gpDタンパク質または相同タンパク質は脳において神経ペプチドとして存在するのかもしれない。 gpDタンパク質はすべての赤血球始原細胞に存在し、細胞増殖および/または細胞分化のための受容体であろう。 gpDタンパク質cDNAはヒト腎臓において、骨髄と同じサイズのmRNAを同定する。腎臓は造血器官ではないし、造血器官となる可能性もないので、この推定化学誘引物質受容体は本質的な腎臓機能を有しているのであろう。 gpDタンパク質はマラリアの予防に、そして赤血球、神経および腎臓の機能の調節に治療上の価値を有し、生理的に受容性の希釈剤と結合してこれらの目的のために適当な治療薬を生産することができる。受容体を含む gpDタンパク質の一部と一致するペプチドも合成された。このようなペプチドは、 gpDタンパク質と同一の治療上の有用性を有している。 gpDタンパク質およびこのようなペプチドは、マラリアの治療にも、必須の赤血球、神経および腎臓の機能の調節にも有用である、治療剤、たとえば抗体、相補ペプチド等の生産にも有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 デュフィー血液型抗原のクローニング 1.発明の背景 この発明は、デュフィー血液型抗原の主要サブユニットである、 gpDタンパク 質およびマラリアの検出および治療におけるその使用に関する。 2.関連する技術の記載 マラリアは人類において最も流行している伝染病である。その広範囲の地理的 な分布は、その感染の過酷な病状の結果とあいまって、多くの発展途上国にマラ リアを医療上および財政上の多大な負担とさせている。 いくつかの異なった種類のマラリアがあり、その一つは、感染しやすい個体の 赤血球を攻撃する、寄生虫プラスモディウム・ビバックス(Plasmodium vivax、 良性三日熱マラリア原虫)が原因となる。P.ビバックスに関する特に興味ある 遺伝特性は、デュフィーと呼ばれる血液型をコードする抗原がないことである(F .B.Livingston「デュフィー血液型、マラリア原虫およびヒト個体群におけるマ ラリア地区(Duffy Blood Groups,Vivax Malaria and Malaria Section in Hum an Population):総説」、Human Biol.,56,413(1984))。赤血球がデュフィー 遺伝子の生産物を欠いている個体は、デュフィー分子がP.ビバックスの受容体 として働くという事実のために該寄生虫の侵入を受けにくい。(L.H.Miller,D.F .ClydeおよびM.H.McGinnis、「黒人におけるプラスモディウム・ビバックスへの 耐性因子、デュフィー血液遺伝子型(a−b−)」、N.Eng.J.Me d.,295,302(1976))。 マラリアの寄生虫は、ハマダラカ(Anopheles)属のいくつかの種の雌が血液を 吸うことによって、宿主から宿主へと渡される。種虫(sporozoite)の生産をも たらすP.ビバックスの生活環の性的な段階は蚊の中で起る。「新しい」宿主へ 入った後に、これらの種虫は肝臓の柔組織に住み、無性的に増殖して、最終的に は肝臓細胞の破裂および無性型(メロゾイト)(merozoite)の血液流への放出 を引き起す。メロゾイトは活発にほとんど一せいに赤血球に侵入し、P.ビバッ クスの増殖および細胞分裂の速度は本質的に同じであるから、感染した赤血球は 、その段階で赤血球が壊れる寄生虫負荷の段階に同時に達する。これが48時間ご との典型的なサイクルを作り、それによって三日熱マラリアの名が生じた。 P.ビバックスの感染は、5年間もの間治療なしのままでいることもできる。 P.ビバックスの寄生虫血症は、主に該寄生虫が末梢血管に存在する少数しかな い若い赤血球または網状赤血球を好むという理由で、比較的に程度が低い。 P.ビバックスに対する免疫は一般に本質的にほんの部分的であるので、独立 して進行する重感染の発生を許容し、より短いサイクルでの熱の出現をもたらす 、寄生虫の放出のサイクルの重複の原因となる。別々の単離体からの寄生虫に共 通な、P.ビバックス種虫の抗原成分が存在することが最近に示されたけれども (F.Zavara,A.Masuda,P.M.Graves,V.NussengweigおよびR.Nussengweig.「ヒ トマラリア寄生虫の別々の単離体におけるCSタンパク質の反復性エピトープの遍 在」、J.Immunol.,135,2790(1985))、他のマラリア病原虫がそうであるよう にP.ビバックスは相当な抗原の多様性および変化を示す(M.Hommel、「マラリ ア寄生虫における抗原の変化」Immunology Today,6,28(1985))。 P.ビバックスの単離体の間の抗原の差異の原因およびワクチン接種に関する それらの結果という面においては、異なった系統のP.ビバックスのメロゾイト が赤血球に侵入するために同じ受容体を共有するということは重要である。それ に加えて、他の抗原の分子を変化させる能力にかかわらず、その寄生虫の認識分 子、すなわち、デュフィー分子に結合する分子は不変のままでなければならない 。なぜなら、赤血球の中へのメロゾイトの侵入を許し、したがって感染の継続を 許すのは、該分子と不変の受容体との間の相補性だからである。デュフィー陰性 の赤血球の耐性によって示されるように、P.ビバックスのメロゾイトは生体へ の侵入のために他のヒト赤血球受容体を利用できないようにみえるので、この分 子のリガンド特異性の変化は、寄生虫の感染能力の喪失をもたらす。 デュフィー血液型は、FyaおよびFyb対立遺伝子によって生産される二つの主要 な抗原FyaおよびFybからなる。抗血清抗−Fyaおよび抗−Fybは4つの表現型、Fy (a+b−),Fy(a−b+),Fy(a+b+)およびFy(a−b−)を画定し た。W.L.Marsh,Crit.Rev.Clin.Lab.Sci.,5,387(1975)。どの抗血清も、 黒人における主な表現型である、Duffy Fy(a−b−)細胞を凝集しない。他の 表現型、Fy3,Fy4およびFy5を画定する抗血清は非常にまれである。ネズミの モノクローナル抗体、抗−Fy6は、すべてのデュフィー陽性細胞に存在するがFy (a−b−)細胞には存在しない新しいデュフィー抗原決定遺伝子を画定した。 M.E.Nichols,P.Rubinstein,J.Barnwell,S.R.de CordobaおよびR.E.Rosenfiel d,J.Exp.Med.,166,776(1987)。Fy(a−b−)赤血球をもつ黒人は、P.ビ バックスによって感染させることはできない。これらの細胞は、Fy(a+b−) およびFy(a−b−)ヒト赤血球に侵入する サルの寄生虫であるプラスモディ ウム・クナウレシ(P.Knowlesi )による試験管内侵入にも耐性である。L.H.Miller,S.J.Mason,J.A.Dvorak,M .H.McGinnissおよびK.I.Rothman,Science,189,561(1985)。だから、これら の寄生虫による赤血球侵入のための受容体はデュフィー血液型に関係がある。 定義 次のアミノ酸は、この明細書の他の箇所では次の3文字または1文字コードで 示される。 発明の概要 いまや、抗−Fy6モノクローナル抗体を用いて、ヒト赤血球のデュフィー抗原 を精製するための手順が開発された。デュフィー抗原は異なったサブユニットか らなる多量体の赤血球膜タンパク質であるようにみえる。35−45KDa の分子量の gpDという名の糖タンパク質が、タンパク質複合体の主要なサブユニットであっ て、そして、抗−Fya、抗−Fybおよび抗−Fy6抗体によって定義される抗原決定 基を有している。この新しいタンパク質の分子レベルでの特徴づけは赤血球膜上 でのその機能を見い出すことに、寄生虫−赤血球認識過程の理解することおよび 寄生虫の侵入の分子メカニズムを分析するのに重要である。この発明は、 gpDタ ンパク質をコードするmRNAの単離、配列分析および組織発現に関する。 gpD タンパク質はヒトおよびウサギインターロイキン−8受容体と有意な配列 相同性を有しており、したがって、 gpDタンパク質はたぶん新しい種類の化学誘 引物質サイトカイン(cytokines)受容体である可能性が高い。また、 gpDタンパ ク質cDNAは、ヒト海馬cDNAクローンHHCMF86 と準−完全相同性を有しており、し たがって、 gpDタンパク質または相同タンパク質はたぶん脳の中の神経ペプチド 受容体として存在するであろう。 gpDはすべての赤血球始原細胞に存在し、細胞 増殖および/または分化のための受容体として機能する可能性がある。 gpDタン パク質cDNAはヒト腎臓において骨髄と同じサイズのmRNAを同定する。腎臓は造血 器官でないし、造血器官となる可能性もないから、たぶんこの推定上の化学誘引 物質は本質的な腎臓機能を有しているのであろう。 gpD タンパク質はマラリアの予防並びに必須の赤血球神経および腎臓の機能の 調整に治療上の価値を有し、生理的に受容できる希釈剤と組み合わされて、これ らの目的のために適当な治療薬を生産す ることができる。 受容体を含有する gpDタンパク質の一部と一致するペプチドも合成されている 。このようなペプチドは gpDタンパク質自身と同じ治療上の有用性を有し、合成 ペプチドは gpDタンパク質の場合と同様に生理的に受容できる希釈剤と組み合さ って、マラリアに対するワクチンまたは必須の赤血球、神経および腎臓の機能を 調整するのに有用な治療薬を生産することができる。 gpD タンパク質および gpDタンパク質の一部と一致するペプチドも治療薬たと えば、抗体、相補ペプチド、および gpDタンパク質または合成ペプチドの三次構 造にならって作った薬の生産に有用性を有し、それらもまた、マラリアの治療お よび必須の赤血球、神経および腎臓の機能の調整に治療上の価値を有している。 図面の簡単な説明 この発明を図面と関連して詳細に説明する。 図1aは、二つの最も長い gpDタンパク質cDNAクローンの図式的な説明および 部分制限マップである。 図1bは gpDタンパク質をコードする結合されたFyb71−81クローンのヌクレ オチドおよびアミノ酸配列の図式である。 図2aは gpDタンパク質配列のヒドロパシー プロットである。 図2bは gpDタンパク質の膜方向づけのために提出されたモデルである。 図3はFyb71またはFyb81挿入断片のいずれかをプローブとしたノザンブロッ ト(図3a)およびサザンブロット(図3b)である。 図4は、Fyb81クローンの挿入断片をプローブとしてヒト組織から得られたポ リ(A)+RNA のノザンブロット分析である。 図5は、 gpDタンパク質と海馬cDNAクローンHHCMF86 との間の DNA配列の相同 性を示すチャートである。 発明の詳細な説明 gpD タンパク質をコードする4つのcDNAクローンである、デュフィー血液型抗 原の主要なサブユニットが単離された。これらの4つのcDNAクローンから、 gpD タンパク質をコードする構造遺伝子のヌクレオチド配列が決定された。該配列は 図1に示され、配列番号1という。遺伝コードの縮重により、同一の gpDタンパ ク質をコードする他の天然の DNA配列が存在するかもしれない。この発明は、し たがってこのような他の天然の DNA配列並びに、配列番号1およびこのような他 の天然の DNA配列に示されたのと同じDNA配列を有する合成 DNA配列に拡張され る。 図1も gpDタンパク質のアミノ酸配列を示す。構造遺伝子の DNA配列について の場合のように、この発明は天然源から単離された gpDまたは化学合成によって 調製された gpDにも拡張される。化学合成は任意の通常の方法によってなされる 。 図1では、アミノ酸残基は左側に番号を付し、ヌクレオチドの位置は右側に番 号を付してある。予想されたアミノ酸とマッチするペプチドの位置は、一本線で 示されている。アスパラギン残基への二つの潜在的炭水化物結合部位は上向き矢 印で示されている。第三のグリコシル化部位、すなわち、37位置でのアスパラギ ンは、アスパラギン酸が続くので、存在しないであろう。R.D.Marshall,Annu.R ev.Biochem.,41,673(1972)参照)。5′末端の二重下線は5′末端へ伸び るプライマーに用いられる配列であり、3′末端のものはコンセンサスポリ(A )付加配列である。 gpD タンパク質は9つの推定トランスメンブランα−らせんをも った高度に疎水性の膜内糖タンパク質である。デュフィー陽性およびデュフィー 陰性個体に同種の遺伝子が存在するが、デュフィー陰性の個体の骨髄は gpD特異 的mRNAを合成しない。成人の腎臓、脾臓および肝臓では、mRNAはgpD mRNAと同じ 大きさであるが、脳ではmRNAはそれよりずっと大きい。特徴づけられたクローン は、(1)gpD 遺伝子の構造成分、(ii)ヒトの骨髄または他の組織中での gpD タンパク質の生合性および発現、(iii)他の細胞型に存在し、ケモカイン(che mokine)受容体として機能するかもしれない、この新しい赤血球膜タンパク質の 構造−機能および(iv)P.ビバックスメロゾイトの侵入のための受容体として の gpDタンパク質の役割を研究する成分を提供するだろう。 P.Rubinstein他の米国特許第 5,101,017号は gpDタンパク質特異的モノクロ ーナル抗体(この明細書の下文では「ルービンシュタイン抗体」という)が開示 されている。ルービンシュタイン抗体は、P.ビバックスマラリア寄生虫の標的 分子の効果的な阻止によって、ヒト赤血球へのP.ビバックスマラリア寄生虫の 侵入を妨害する。ルービンシュタイン抗体は、P.ビバックスのリガンド部位と 同じ立体化学である結合部位を有し、該寄生虫と反応する抗−イディオタイプ抗 体を引き出す。これらの性質の結果として、ルービンシュタイン抗体は、たとえ ば、P.ビバックスの感染の診断に有用であり、上述したように、これらの寄生 虫に対して保護する抗−インディオタイプ抗体を誘導するのにおよび直接的に生 体内で該寄生虫から赤血球受容体を阻止するのに有用である。ルービンシュタイ ンらの抗体のこれらのまたは他の用途の詳細は、該特許に開示されており、その 全内容は引用によってこの明細書に組み入れられる。 ルービンシュタイン抗体はG.KohlerおよびC.Milesteinの方法(Nature,256,4 95(1975))によって本質的に調製された。マウスは 、Fy(a+b+)型のヒト赤血球で免疫され脾臓が除去され、P3/NSO-Ag4− 1マウスミエローマ細胞系統(ATCC(メリーランド州のロックビルのAmerican Ty pe Culuie Collection)から入手した)の懸濁液とハイブリダイズされ、ハイブ リドーマはヒト赤血球と結合する抗体の分泌について試験された。一つのウェル は、Fy(a+b−)およびFy(a−b+)型の赤血球に結合する抗体を含んでい るが、Fy(a−b−)型の赤血球に結合する抗体を含んでいないことが見い出さ れた。該ウェルの細胞性内容物が回収され、希釈され、そしてクローン化された 。クローンの一つはルービンシュタイン抗体を分泌することが見い出された。 上記したように、ルービンシュタイン抗体は、いまやクロー化された gpDタン パク質に特異的である。よって、この発明の gpDタンパク質もルービンシュタイ ン抗体と同じ特異性を有するモノクローナル抗体を調製するのに有用である。ヒ ト赤血球でマウスを免疫する代りに、 gpDタンパク質を用いて免疫する以外はこ のような抗体を調製する手順はルービンシュタイン他が用いた手順と本質的に同 じである。 さらに、 gpDタンパク質のN−末端(細胞外)領域は、マラリア寄生虫と赤血 球の相互作用に必要であると確認された。 この相互作用に必要とされる正確なアミノ酸残基を確認するために合成ペプチ ドを用いて、研究が目下進行中である。次のペプチドは EEISAアッセイでルービ ンシュタイン抗体と結合することが見い出された。 (1)MASSGYVLQAELSPSTENSSQLDFEDVWNSSYGVNDSFPDGDYDANLEAAAPCHSCNLLDDSAL PF、これを配列番号8という。 (2)MASSGYVLQAELSPSTENSSQLDFEDVWNSSYGVNDSFPDGDYD、これを配列番号9と いう。 (3)AELSPSTENSSQLDFEDVWNSSYGVNDSFPDGDYD、これを配列番号10という。 次のペプチドは ELISAアッセイでルービンシュタイン抗体に結合しない。 (4)DFEDVWNSSYGVNDSFPDGDYD、これを配列番号11という。 (5)ANLEAAAPCHSCNLLDDSALPF、これを配列番号12という。 (6)AELSPSTENSSQL 、これを配列番号13という。 ペプチド(3)がルービンシュタイン抗体と結合するのに対し、ペプチド(4 )および(6)が結合しないという事実は、ペプチド(6)のC−末端とペプチ ド(4)のN−末端の間との連結が結合に対して重要であることを示唆している 。配列番号14と呼ばれるアミノ酸配列、AELSPSTENSSQLDFEDVWNSSは、ルービンシ ュタイン抗体に対するエピトープを含有するらしい。したがって、この発明は配 列番号14と記載するアミノ酸配列を含んでなるペプチドにも及ぶ。 配列番号14を含有するペプチドはもちろん、配列番号8、配列番号9、配列番 号10および配列番号14と呼ばれるペプチドは、生体内で寄生虫と結合し、したが って、マラリアに対するワクチンにおいて免疫原として用いることができる。結 果として、この発明はこのようなワクチンおよび該免疫原の有効量を温血動物に 投与することによって、P.ビバックスによる感染に対して該動物、特にヒトを 保護する方法にも向けられている。 合成ペプチドは概して弱い抗原であるからペプチドを担体、たとえば、破傷風 トキソイド、キーホール リムペット ヘモシアニン(keyhole lympet hemocya nin,KLH)などのようなタンパク質担体または R.Neurath他により米国特許第 4 ,847,080号および第 5,204,096号(それらの開示は引用によって、この明細書に 組み込まれる)または T.Hoppeにより米国特許第 5,019,388号(その開示は引用 によって、この明細書に組み込まれる)によって教示されているような脂質担体 に複合させるのが有利である。 この発明のペプチドは、天然源から、すなわち、 gpDタンパク質のタンパク質 分解切断によって、または化合合成により形成され得る。ペプチドの化学合成お よびペプチドの担体への連結の詳細は米国特許第 4,847,080号および第 5,204,0 96号に見い出すことができる。 この発明のワクチンでは、この発明のペプチドは普通生理的に受容性の希釈剤 (媒体)、たとえばアジュバントを含有するリン酸塩緩衝塩類液とともに存在す るだろう。一般に、生理的に受容性の希釈剤中のペプチドの量は1投与当り約1 μgおよび1mgの間であろう。 大抵の適用に対しては、合成ペプチドの使用がより実際的であろうが、 gpDタ ンパク質を同様の量で同様の希釈剤中で用いて、適当なワクチンを処方すること もできる。 どちらの場合でも、この発明のワクチンは、皮下注射、静脈注射、皮内注射ま たは筋肉注射によて投与することができる。好ましいルートは、特定のワクチン に依存するだろうが、筋肉注射が一般に適当であろう。投与の頻度はワクチンに 依存して変わるであろう。 すべてのマラリア病原虫で同定されている結合領域が相同であることは、たと えば、J.H.Adams他の「Proc.Nath.Acad.Sci.USA」89,7085(1992)から、既 知である。したがって、 gpDタンパク質およびこの発明のペプチドは赤血球と結 合して、すべてのマラリア病原虫が赤血球と結合するのを妨害する。これは、こ の発明のワクチンは一般にすべての型のマラリアに対して有用であり、したがっ て、この発明はいかなるマラリア病原虫によるマラリアに対しても温血動物を保 護する方法に及ぶことを意味する。 gpD タンパク質は、赤血球上のインターロイキン−8(IL−8)受容体と有意 の相同性を示す。これは、デュフィー血液型抗原および赤血球ケモカイン(chemo kine)受容体が同じタンパク質であることを示唆する最近の報文と矛盾していな い。 R.Horuk他「マラリア寄生虫プラスモディウム・ビバックスに対する受容体 ・赤血球ケモカイン受容体」、Science,261,1182(1993)。赤血球は明らかに 好中球上のIL−8受容体、IL−8RA受容体およびIL−8RB受容体とは異なる。赤 血球受容体は、IL−8、メラノーマ増殖刺激性活性(MGSA)、単球走化性タンパ ク質1(MCP−1)並びに活性化によって調節された、通常のT発現および分泌 (RANTES)タンパク質を含む、走化性および原炎症性の(proinflammatory)溶解 性ペプチドの一群である。 gpDタンパク質(またはこの発明の合成ペプチド)の 投与は、これらのタンパク質の赤血球受容体への通常の結合を妨げ、したがって 、これらのタンパク質の分泌の生理学上の効果を調節するのに有用である。たと えば、赤血球受容体は、IL−8を含む、ある炎症性メディエーターのためのスカ ベンジャーとして作用するものと仮定されてきた。 gpDタンパク質(またはこの 発明の合成ペプチド)の投与は、したがって、IL−8のスカベンジを促進し、そ れにより、いかなるIL−8誘導炎症をも減少させることを期待されるだろう。こ の目的で、上記したように、この発明のワクチンは治療薬として適当である。 gpD タンパク質はまたヒト海馬cDNAクローンHHCMF86 に有意の相同性を示し、 したがって、 gpDタンパク質または相同性タンパク質は脳の中に神経ペプチド受 容体として存在する可能性が高い。 gpDタンパク質cDNAはヒトの腎臓における、 骨髄と同じ大きさのmRNAと一致し、したがって、 gpDタンパク質または相同性タ ンパク質は腎臓の機能の調節にいくらかの役割を演じている。この発明の治療薬 は、したがって、これらの神経の機能および腎臓の機能の調節にも用途を見い出 すだろう。 gpD タンパク質またはこの発明の合成ペプチドに相補性であるタンパク質、た とえば gpD特異的抗体は天然の受容体を阻止し、したがって、また、上に概要を 示した治療上の有用性を持つであろう。このような相補的タンパク質の調製にお いては、 gpDタンパク質またはこの発明の合成タンパク質の使用は明らかに価値 がある。 この発明を次の非限定的な例によって更に説明する。 例1: gpDタンパク質の部分的アミノ酸配列分析 赤血球(Fy(a−b+))を冷リン酸塩−緩衝化塩液(PBS)中で3回洗浄し、 同じ溶液中に再懸濁し、充てん赤血球10μg/mlの濃度で、4℃で一晩、ルービ ンシュタイン抗体と共に絶え間なく混合した。(125Iで標識された抗体で測定 された、この濃度は飽和デュフィー抗原部位に必要とされる濃度を超えている。 )冷PBS を用いて赤血球を洗浄することによって結合していない抗体を除去した 。赤血球ゴーストを、1mMのフッ化フェニルメチルスルホニルおよび100カリク レイン−不活性化単位/Trasylol(商標)(アプロチニン(aprotinin))のmlを含有 する冷5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)の20容積量で低張細胞溶解によって 調製した。次いで、ゴーストを43,000×gで30分間遠心分離した。上清をデカン トし、50mMのHepes-NaOH,pH.8.0,1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル、 1 00カリクレイン不活性化単位/Trasylolのmlでペレット化し、−20℃で凍結した 。 凍結したゴーストを後で解凍し、30分間43,000×gで遠心分離した。ペレット を50mMの Hepes-NaOH,pH8.0,1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル、 100カ リクレイン−不活性化単位/Trasylolのml中で最初の充てん赤血球の容積の3倍 に再懸濁した。トリトンX −100(商標)(過酸化物なし)洗剤を最終濃度で1%まで加え、溶液を室温で1時 間静かに混合した。殻を43,000×gで30分間の遠心分離で除去した。上清を、窒 素圧下 PMY10フィルター(Amicon Corp.)を用いてAmicon濃縮機中で4倍に濃縮 した。 規定の濃度の10倍の 0.1容積の PBS溶液を洗剤抽出物に加えた。洗剤抽出物を 次いで、抗−マウス−IgG に連結したセファロース4B(商標)ビーズと室温で 1時間インキュベートした。洗剤抽出物に対するビーズの比は1:100(v/v) であった。抗−マウスIgG−セファロースビーズを遠心分離により除去し、 PBS および 0.5%のトリトンx−100を含有する、洗浄溶液に対するビーズの比が1 :20(v/v)の溶液中で洗浄した。洗浄を室温で行ない、3回繰り返した。ビ ーズを62.5mMのトリス−HCl(pH6.8),0.5%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含 有する、溶離液に対するビーズの比1:2(v/v)の溶液中にインキュベート することによって溶出を行った。65℃で10分間のインキュベーションを3回繰り 返した。溶出された物質を窒素圧下でPMY10(商標)フィルター(Amlcon Corp. )を用いてAmicon濃縮機で濃縮した。 0.1 %の SDSの存在下のポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)をV.K.Laem mli の「Nature」227,680(1970年)に従って、次のように変更して行なった: アクリルアミド濃度は10%で、重合を一晩行い、酸化剤を分解し、 0.1mMのチオ グリコレートを上のチャンバーに加えた。アフィニティ精製された材料の濃縮溶 液に次の化学薬品を加えた:尿素を4M, SDSを2%およびβ−メルカプトエタ ノールを5%。電気泳動後、ゲルを30分間10%のイソアミルアルコールおよび5 %の酢酸中で同定し、標識タンパク質のバンドが見られるまで、 0.002%のクー マシーブリリアントブルーR−250 で染色した。36−46KDa の間に相当する領域 および 96KDaより大きい領 域を切除し、5%酢酸を用いるいくらかの変更によって脱染し、蒸留水で洗浄し た。ゲル断片を−20℃で貯蔵するか、すぐに用いた。 4×4mm立方体に切断されたゲル断片をElutrap(商標)装置(Schleicher and Schuell)の溶出室に分配し、50mMの重炭酸アンモニウム、 0.1%の SDS溶液中 で 100V(一定)で一晩溶出した。新鮮な50mMの重炭酸アンモニウム、 0.1%の SDS溶液を加えて、電気泳動をさらに6−8時間継続した。溶出された物質をCe ntricon(商標)マイクロ濃縮機(Amicon Corp.)で濃縮した。 精製タンパク質をアルキル化し、臭化シアン(CNBr)で次のように切断した: 精製タンパク質を1mMの HClの存在する−20℃の冷アセトンで2時間沈殿した。 沈殿物を100%冷アセトンで洗浄し、室温で乾燥状態まで蒸発させ、 0.1Mのト リス−HCl,pH8.0+0.5 % SDS中に溶解した。固体 DTTを加えて10mg/mlの最終 DTT濃度の溶液とし、85℃で2時間還元した。1/10容積の2.68Mのヨード酢酸 アセトアミド(Iodoacetic acetamide)を加え、管に窒素をさっと流し、室温で 暗所で30分間インキュベートする。インキュベート後、固体の DTTを10m/mlを 加え、 0.1Mのトリス−HCl(pH8.0)+ 0.5% SDSに対して1晩透析した。上記の ようにタンパク質をアセトンで沈殿し、空気乾燥した。沈殿物を96μlの70%ギ 酸および70%ギ酸中の1M CNBr溶液4μlに溶解し、室温で48時間暗所でイン キュベートした。酸を乾燥状態まで蒸発し、ペレットを水で洗浄、乾燥状態まで 乾燥を数回行った。消化されたタンパク質を高性能液体クロマトグラフィー(HP LC)またはポリアクリルアミドゲル分別のいずれかにかけた。 Pel(配列番号2)ペプチドを0−フタルアルデヒド遮断剤を用いて非分画化 CNBr消化物を配列決定することによって得た(A.W.Brauer他「Anal.Biochem.」1 37,134(1983))。Pe5(配列番号6) ペプチドは、三層SDS-PAGEシステム(H.Shagger他、「Anal.Biochem.」168,368 (1987)参照)のCNBr消化分離から非常によく分離された唯一のフラグメント(〜 4kDa)の部分配列である。分離の後、このペプチドフラグメントをProBlott(商 標、Applied Biosystems)上に電気ブロットし、配列を決定した(N.LeGendre他 「マイクロ配列決定のためのタンパク質およびペプチドの精製への実践的ガイド (A Practical Guide to Protein and Peptide purefication for Microsequenci ng)」P.T.Matsudaira編、49−69(Academic Press,New York)1989年)。他の アリコートをペプシン(50/1比)で、37℃で1晩消化し、該フラグメントをVy dac C−18カラムを用いて逆相HPLCにより分離した。逆相HPLCカラムからシング ルピークとして溶出され、HPLCによって生産された数少いペプシンペプチドであ った、Pe2(配列番号3)、Pe3(配列番号4)、Pe4(配列番号5)およびPe 6(配列番号7)ペプチドを配列決定した。 Applied Biosystems/Peptide Sequence(商標)、Model 470 または477 を製 造者のすすめ(recommendations)にしたがって用いた。 100/1比および4℃で3 0分または60分のペプシン消化は、もっと大きいペプチドを生成しなかった。 例2:プライマー設計およびポリメラーゼ連鎖反応(PCR) Pe5(配列番号6)は、 gpDタンパク質クローンの選択のためのプローブを生 成するための最も有望なものであった。Pe2(配列番号3)、Pe3(配列番号4 )、Pe4(配列番号5)およびPe6(配列番号7)ペプチドは PCR増幅のために は短かすぎるのに対し、Pe1(配列番号2)ペプチドは長いが、3つのはっきり しない残基を有していた。 プライマーのヌクレオチド配列(各23単量体単位)をペプチド5(配列番号6 )のN−末端およびC−末端配列から推測した(図1 b参照)。Pe5(配列番号6)ペプチドはCNBr切断によって生産されたので、メ チオニンはN−末端に含まれ、そこから、24残基までペプチドの長さが増大して いた。 R.Latheによって、「J.Mol.Biol.」183,111(1985)(その内容は引用に よりこの明細書に組み入れられる)に記載されたコドン選択にしたがって、塩基 が選ばれた。そして縮重が3′末端に向う以外に3回を超える位置にデオキシイ ノシン(I)が導入された。 N−末端(プライマーA)のアミノ酸およびC−末端(プライマーB)のアミ ノ酸のための二つの生成されたプライマーを化学的に合成し、そしてプールされ たFe(a−b+)個体のヒト骨髄mRNAからPe5(配列番号6)ペプチドのコード 配列を増幅するために用いた。プライマーA(センス)は 245から 252の残基( 図1b参照)に特異的であり、12回の縮重5′−ATGAAXATYXTTTGGGCITGGTT(I= デオキシイノシン、X=CまたはT、Y=C,TまたはA)から成っていた。プ ライマーB(アンチセンス)は 261から 268残基(図1b参照)に特異的で、32 回の縮重5′−ACIAGMAAMTCIAGICCIAMNAC(I=デオキシイノシン、M=Aまたは G、N=G,A,TまたはC)より成っていた。 最初のcDNA鎖を、BRL(Bethesda,Maryland)からの予備増幅キットおよびプラ イマーとしてオリゴdTを用いてFy(a−b+)表現型mRNAから合成した。酵素の 増幅のために、プライマーA、プライマーBおよび Taqポリメラーゼ(Stratage ne)をPerkin-Elmer熱 DNAサイクラー(cycler)中でインキュベートした。予期 されたサイズ(72bp)の増幅生産物をpBluescript-SKベクター(Stratagene)中 でサブクローン化した。挿入断片の推定されたアミノ酸配列はPe5(配列番号6 )のペプチド(図1b参照)の配列にあっていた。ペプチドPe5(配列番号6) のWFIFWWPH配列から、オリゴヌクレオチ ドTGGTTTATTTTCTGGTGGCCTCAT(配列番号16)を化学的に合成し、5′末端をT4 ポリヌクレオチド キナーゼ(New England Biolabs)で32P標識し、それをヒト 骨髄cDNAライブラリー(下記参照)のスクリーニングのためのプローブとして用 いた。アミノ酸251 から 258までのためのコドン語法を有する、24単量体単位の オリゴヌクレオチドプローブが、首尾よく本当の gpDタンパク質cDNAクローンを 同定した。 例3:ヒトmRNAおよび DNAの単離 ポリ(A)+RNA を次のように単離した:ヒト骨髄吸引物を洗浄し細胞を5% のβ−メルカプトエタノール+6Mグアニジンチオシアネート、25mMのクエン酸 ナトリウム(pH7.0)、50mMのエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)の溶液中に最 終グアニジン濃度が5Mになるように溶解した。該溶液を DNAをせん断するため に25G皮下注射針を通し、Sarkosylを2%まで加えた。該溶液をSW41ローター中 で 32Krpm 20℃で18時間、 5.7M CsCl,50mM EDTA(pH7.0)クッション(cushio n)上で回転した。ペレットを6Mグアニジンヒドロクロリドで洗浄し、最後にド ライアイス中で冷却した無水エタノールで洗浄した。ペレットをジエチルピロカ ーボネート処理水に再懸濁し、 0.3M酢酸ナトリウムで調節し、エタノールで沈 殿させた。ペレットをプロテイナーゼK消化緩衝液中に再懸濁し、37℃で2時間 消化し、フェノール−クロロホルムで抽出し、エタノールで沈殿させた。ペレッ トを次いで水に溶解し、1×DNアーゼ消化緩衝液で調節し、RNアーゼのないDNア ーゼ(BRL)で処理した。ポリA+RNAを製造者の実施要綱にしたがって、Invitrog enのためのFAST TRACK(商標)mRNA単離キットを用いて単離した。白人の成人肝 臓、脾臓、肝臓、脳および胎児の肝臓並びに赤白血病細胞K562 からのmRNAがCL ONTECH LABORATORIES から得られた。全血単位中の赤血球を0. 83% NH4Cl pH7.4で溶解し、次に T.Maniatis,E.F.FritschおよびJ.Sambrookの 「Molecular Clonig:A Laboratory Manual」(ColdSpring Harbor Lab.,Cold Spring Harbor,N.Y(1982)、参照によって、この全内容が組み入れられる)によ って記載された標準 DNA抽出手順によって、 DNAを4つのデュフィー表現型の末 梢血白血球から得た。 例4:gpDタンパク質cDNAクローンのヌクレオチド配列 Fy(a−b+)個体のプールされたmRNAから構成された、非増幅ヒト骨髄cDNA ライブラリを前記24単量体単位プローブを用いてスクリーニングした。 1.9×106 組換えλZAP II(商標)ファージから4つの陽性クローンを選択し配列決定し た。すべてのクローンは重複する配列を有していたが、gpD cDNAを完全には延長 しなかった。最終的5′末端を含む唯一のクローンである、1085bpのFyb81およ びヌクレオチド位置185 からポリ(A)+尾まで伸びた、1083bpのFyb71が最も 長かった。 989bpのFyb31および 726bpのFyb82は、ヌクレオチド位置 275およ び 525から、それぞれポリ(A)尾まで伸びていた。Fyb81と他のいずれのクロ ーンを組み合せても、 gpDタンパク質の全長さのcDNAを生成した。図1aは、二 つの最も長いクローンの重複および組み合せを示す。 結合したFyb71−81クローンは、 339アミノ酸残基のポリペプチドをコードす る、位置176 で始まり、位置1192で終るオープン リーディング フレームを予 想した(図1b)。 BLAST(商標)ネットワークサービスを用いて、NEBIでのGe nBank(商標)配列調査(放出(release)77)はヒトおよびウサギのインターロイキ ン−8受容体との有意のタンパク質配列相同性およびヒト海馬cDNAクローンHHCM F86 との準全ヌクレオチド配列相同性を与えた(下記参照)。アンチセンス プ ライマーの伸長した生産物(位置57から80、図1b )は、Fyb81クローンの5′末端(図示せず)で予想されたサイズとまさに合う 、80ヌクレオチドの配列をもたらした。位置176-178で、開始コドンは、哺乳類 の翻訳開始に最もよく伴われる配列の背景内にはめこまれていない。 M.Kozak「 Nucleic Acids Res.」87,8125(1987)参照。しかしながら、次の理由により、 それが本当の開始コドンであると推測される。すなわち、(i)それは5′末端 での唯一の ATGコドンであるおよび(ii)最初のメチオニン残基から、結合した クローンによりコードされたポリペプチドは、脱グリコシル化 gpDタンパク質の 分子量と同じ分子量を有している。CaudhuriおよびA.O.Pogo(印刷中)「Blood Cell Biochemistry」J.P.Cartron およびP.Rouger編(Plenum Press,New York )Vol.6参照。3′末端において、クローンFyb71−81はコンセンサスポリ(A )付加シグナルAATTAAA を含んでいた(図1b)。 いくつかの塩基の置換が6つの異なったアミノ酸の予想をもたらす5′末端以 外では、両クローンは完全なヌクレオチド配列一致を有していた。両 DNA鎖は何 回か配列決定がされているので、これらの不一致は配列決定の誤りではなかった 。cDNAライブラリーがいくつかのFy(a−b+)個体のmRNAから構成されたので 、それらはタンパク質不均質の結果であった。 Fyb71−81が gpDに特異的なコード配列を有していたことを立証するために、 翻訳された配列を6つのペプチドPe1−Pe6から得られた部分アミノ酸配列デー タと比較した。予想アミノ酸配列の部分がθPA試薬によって配列決定されたPe1 (配列番号2)ペプチドと一致し、逆相HPLCによって単離された4つのペプチド (Pe2(配列番号3)、Pe3(配列番号4)、Pe4(配列番号5)およびPe6( 配列番号7)のペプチド)と一致し、SDS-PAGEにより単離されたPe5(配列番号 6)のペプチドと一致した。しかしながら、全62残基 のうち、二つは一致しなかった。すなわち、92および 327の位置の残基はコドン 配列分析によればトリプトファンであるが、アミノ酸配列決定では、それぞれ、 イソロイシンおよびアルギニンである。トリプトファンは非常に不安定な残基で あるから、不一致はアミノ酸配列分析の技術的な問題であるかもしれない。他方 では、それらは、 gpDタンパク質の不均質のためなのかもしれない。 Fyb71−81が gpDタンパク質をコードするという付加的な証拠はノザンブロッ トおよび ELISA分析によって提供された。Fyb81はデュフィー陰性個体のいかな るmRNAも検出しなかったが、デュフィー陽性個体のgpD mRNAの全長さを表わす〜 1.27キロ塩基(kb)転写物を検出した(図3a)。抗−Fy6抗体は、Fyb71−81 クローン(示されていない)によって予想された、35単量体単位の合成ペプチド (残基9から44、図1b参照)と反応した。Fy(a−b−)表現型に gpDタンパ ク質特異的mRNAが存在しないことおよび抗−Fy6とgpD cDNAから誘導されたペプ チドとの反応は単離されたクローンが本当のデュフィークローンであるという強 い兆候である。 例5:gpDタンパク質のアミノ酸配列および膜トポロジー Fyb71−81クローンの予想された翻訳生産物は、等電点5.65の酸性タンパク質 で分子量はMr35,733である。該タンパク質はアミノ末端にアスパラギン残基への N−グリコシル化のためのたった二つの潜在的な標準的配列を担持している。R. D.Marshall「Annu.Rev.Biochem.」41,673(1972)参照。これは、N−グリコ シダーゼF消化がSDS-PAGE上での gpD移動性を増加させるという過去の研究と一 致し、N−アセチルグルコサミンの化学的検出とも一致する。A.Chaudhuriおよ びA.O.Pogoの上記;M.J.A.Tanner,D.J.Anstee,G.Mallison,K.Ridgwell,P.G. Martin,N.D.AventiおよびS.F.Parsonsの「Carbohydr.Res.」178,203(1988 )および K.Wasncowaska, P.Erchenberger,F.KugeleおよびT.J.Hadleyの「Biochem.Biophy.Res.Commun .」192,366(1993)参照。 Engelman他のヒドロパシー マップ(「Ann.Reu.Biophys.Chem.」15,321( 1986))を用いて配列データからのトランスメンブランらせんの位置の予想およ び20残基の走査ウインドウはタンパク質の大部分は膜に埋め込まれていることを 示している(図2)。9つのトランスメンブランα−らせん、N−末端での66残 基の親水性ドメイン、C−末端での25残基の親水性ドメインおよび短い突き出て いる親水性の連結セグメントが予想された。らせんの対、DおよびEは、非常に 密接して配置されているので、それらは対になった反−平行らせんとして配置さ れるかもしれない。 gpDタンパク質のトポロジーの図形的な説明は図2に示され ている。 Hartmann他(「Proc.Natl.Acad.Sci.USA」 86,5786(1989))によって 提案された、電荷−差規則はN−末端は膜の細胞外側にあり、タンパク質のC− 末端は膜の細胞質側にあることを予想している。N−末端の予想は、二つの潜在 的なN−グリコシル化部位のN−末端上での発見により確認されている。さらに 、抗−Fy6とこのドメインから推定された合成ペプチドとの反応は、抗体は赤血 球に結合するから、その細胞外の位置を実験的に立証する。膜挿入のためのシグ ナル−アンカー配列は、たぶん、N−末端ドメインに続く最初のトランスメンブ ランα−らせんに存在する。H.P.WesselsおよびM.Spies「Cell」55,61(1988) および G.Blobel「Proc.Natl.Acad.Sci.USA」77,1496(1980)参照。そこ から、タンパク質は膜中に深く埋まり、膜の細胞質側上に残基 314で存在する。 α−らせん、親水性連結セグメントおよびC−末端フラグメントの位置のトポロ ジー的な予想は直接的な生化学および免疫化学分析によって実証すべきである。 デュフィー gpDタンパク質は、Band3の膜会合フラグメント(D.Jay「Annu.R ev.Biochem」55,511(1986)参照)、ヒト血液型Rhポリペプチド(B.Cherif-Zzh ar他「Proc.Natl.Acad.Sci.USA」87,6243(1990)および N.D.Avent他「Bi ochem.J.」271,821(1990)参照)、バクテリオロドプシン(P.Carlton他「 EMBO J.」4,1593(1985)参照)およびリポフィリン(W.Stoffel他「Hoppe-S eyler’Z.Physiol.Chem.」364,1455(1983)参照)のように膜中に深く埋め られている。 gpDタンパク質とインターロイキン−8受容体との有意の相同性は 、非常に興味深い。W.E.Holmes他「Science」253,1278(1991)およびP.M.Murp hy他「Science」253,1280(1991)参照。 gpD タンパク質がケモカインと結合し、シグナル形質導入カスケードを活性化 する能力を持つなら、これは新しい類の原炎症性メディエーターとしの gpDタン パク質のもとである。赤血球およびその前駆体と反応する、精製され、変性され た gpDタンパク質に対するうさぎポリクローナル抗体(抗−gpD)は、どのような 白血球とも反応しないから(未発表の結果)、したがって、 gpDタンパク質は白 血球には存在しない。 例6:RNAブロット分析(ノザン) ポリ(A)+RNA をホルムアルデヒド/アガロースゲル上に流し、Hybond(商 標)N+ナイロン膜(Amersham Corp.)上に移した。それらを製造者の説明書に したがって、Quick Hyb(商標、Stratagene)中でハイブリダイズし、洗浄した。 ノザンブロット分析で、Fyb71またはFyb81クローンは三つのデュフィー陽性 表現型の骨髄中に〜1.27kb mRNA 種を検出したが、Fy(a−b−)表現型の個体 中には検出しなかった(図3a)。gpDmRNAの不存在は、デュフィー陰性個体の gpDタンパク質の不存在と 矛盾しない。抗-gpD抗体は、Fy(a−b−)赤血球膜タンパク質のいずれとも反 応しなかった(図示せず)。デュフィー陰性の個体は、デュフィー特異的mRNAを 合成しないという理由で、 gpDタンパク質を発現しなかった。 図3aでは、レーン1は10μgのFy(a−b−)mRNAを含み、レーン2および レーン3はそれぞれ、5μgのFy(a+b−)mRNAおよびFy(a−b+)mRNAを 含み、レーン4は、2μgのFy(a+b+)mRNAを含んでいた。それらを2%変 性アガロースゲル上に溶解し、ブロットし、ハイブリダイズし、−80℃で72時間 オートラジオグラフさせた。 RNAサイズマーカーは次のとおり:すなわち、ヒト 28S(5.1kb)および18S(2.0kb)γRNA 並びに 1.35kb GIBCOBRLマーカー(LIFE TE CHNOLOGIES)がgpD mRNAのサイズを算出するために用いられた。底部のアクチン プローブは試料負荷の対照として用いられた。 例7:DNAブロット分析(サザン) 供給者(New England Biolabs)によって提案された条件に従って、すべての制 限酵素消化を行った。ノザン分析のために記載のとおり、消化された DNAを0.8 %アガロースゲル上でサイズ分画し、ブロットした。製造者の説明書に従って、 QuickHyb(商標)溶液中のハイブリダイゼーションを68℃で1時間実行した。 サザンブロット分析で、Fyb71またはFyb81プローブはデュフィー陽性および デュフィー陰性の個体の DNAとハイブリダイズした(図3b)。それらは、 Bam HI消化 DNA中に 6.5kbの1本のバンド、 EcoRI消化DNA 中に12kbおよび2kbの2 本のバンド、および PstI消化DNA 中に 3.5kbおよび 1.4kbの2本のバンドを同 定した。これらの発見はFyb71およびFyb81クローンの制限マップと一致し、シ ングルコピーの遺伝子を示す。デュフィー陽性およびデュフィー陰 性の個体の遺伝子の中の構造的な差異の決定は、デュフィー陰性の個体における gpD遺伝子制御のメカニズムを明らかにすべきである。他の系において記載され ている機能的な沈黙させる要素が、Fy(a−b−)個体の赤血球中で gpD遺伝子 の転写を選択的に抑制するのかもしれない。L.Li,T.Suzuki,N.MoriおよびP.Gr eengard「Proc,Nath.Acad.Sci.USA」90,1460(1993)参照。デュフィー型 は、ABO型(F.山本他「Nature」 345,229(1990))およびmRNAが血液型決定因 子を発現しない個体中に発見されたKell型とは異っている。 図3bでは、各レーンは10μgの消化された DNAを含んでおりレーン1−4は Fy(a−b−)DNAを含み、レーン5−8はFy(a+b−)DNAを含み、そしてレーン 9−10はFy(a−b+)DNAを含んでいた。酵素消化は次のとおりであった。すな わち、レーン1,5および9は BamHI、レーン2,6および10は EcoRI、レーン 3,7および11は HinfI並びにレーン4,8および12はPstIであった。それらを 0.8%アガロースゲル上に溶解し、ブロットし、ハイブリダイズし、そして−80 ℃で7日間オートラジオグラフした。GIBCOBRL DNAマーカーの位置からサイズを 算定した。 4図に示したように、1.27kbのmRNAの種が成人の脾臓および腎臓、胎児の肝臓 に発見されたが、成人の肝臓およびK562 赤白血病細胞には発見されなかった。 β−グロビンプローブを用いたハイブリダイゼーションは、骨髄および胎児の肝 臓に強いシグナルを示し、成人の脾臓に弱いシグナルを示したが、成人の肝臓、 脳および腎臓にはシグナルを示さなかった(図示せず)。胎児の肝臓は造血器官 であるから、胎児の肝臓中のgpD mRNAの存在は予期されていた。ヒトの脳には 8 .5kbの強いバンドおよび 2.2kbのかすかなバンドが検出された。これはいくらか のおもしろい可能性を生む。それは脳の 中にはデュフィー関連タンパク質があることを示している。このアイディアは、 Fyb71−81クローンと、最近同定され、配列番号15と呼ばれる、ヒト海馬cDNAク ローンHHCMF86 との間の準全体相同性によってもまた支持される。しかしながら 、 8.5kbの脳mRNAが長い5′および3′不翻訳配列をもつデュフィータンパク質 をコードすることはありそうもない。脳のmRNAは gpDタンパク質と広範囲にわた る相同性を有しているより大きいタンパク質をコードしている可能性がある。こ れらのmRNAの種と gpD特異的mRNAとの相同性は、配列分析によって証明されるこ とが残っているが、しかしながら、該発見は gpDタンパク質または同様なタンパ ク質は、肝臓、非−造血の脾臓細胞および多分、脳において生産されることを強 く示している。 gpD タンパク質とヒト海馬cDNAクローンHHCMF86 との間の DNA配列相同性を示 すチャートは図5として提示されている。HHCM86 cDNAクローンは2才の白人女 性から得られた(Adams他「Nature」355,632(1992))。 HHCMF86にはいくつかの 明らかにされていない塩基があり、二つのクローンは gpDタンパク質中の位置62 3 にまで同じ ORFを有している(HHCMF86中の293)。 HHCMF86はこの位置の後で O RF中にフレームシフトを生ずる余分なアデニンを有している。この余分のアデニ ンはHHCMF86 cDNAの配列エラーであるらしい。 図4で、レーン1,3,5および7は、それぞれ、2μgのFy(a−b+)骨 髄、胎児の肝臓、成人の脾臓および赤白血病(K562)mRNAを含有していた。レ ーン2,4および6はそれぞれ7μgの全脳、成人の肝臓および成人の腎臓mRNA を含有していた。それらを 1.5%変性アガロースゲル上に溶解し、−80℃で5日 間オートラジオグラフした。 例8:cDNAヒト骨髄ライブラリーの構成およびスクリーニング いくつかのFy(a−b+)個体のmRNA,BRL Superscript Choice(商標)およ びプライマーとしてのオリゴdTの混合物をcDNAを調製するために用いた。cDNAを λZAP II(商標)ベクターに結合し、Gigapak Gold(商標、Stratagene)抽出物 とともに容器に入れた。約 1.9×106の増幅されてないcDNAクローンを上記の32 P−標識プローブでスクリーニングした。 pBluescript中へのcDNA挿入断片は、 製造者の実施要綱に従って、プラスミドレスキュー法によって単離された。両 D NA鎖は、ベクタープライマーを用いて配列決定され、そしてプライマーは、転写 物の配列決定された領域から設計された。 例9:プライマー伸長 コード鎖(図1b)の57から80のヌクレオチドからの32P−標識24単量体単位 のアンチセンスプライマーをPreamplification Kit(BRL)を用いてFy(a−b+ )mRNA上に伸長し、生産物を6%配列決定ゲル上で分離した。M13配列決定手段 (ladder)を用いて生産物のサイズを決定した。 この即席の詳細な説明および請求の範囲は説明のために示されているのであっ て限定のためではないことおよびこの発明の精神および範囲に反することなしに 種々の修正および変更をなし得ることがわかるであろう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.gpD をコードする単離されたまたは合成のDNA 。 2.配列番号:1に記載されているヌクレオチドを有する、請求項1に記載の 単離されたまたは合成のDNA 。 3.単離されたまたは合成の変性されていない gpDタンパク質。 4.配列番号:14に記載されているアミノ酸配列を含んでなるペプチド。 5.配列番号:8に記載されているアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の ペプチド。 6.配列番号:9に記載されているアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の ペプチド。 7.配列番号:10に記載されているアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の ポリペプチド。 8.配列番号:14に記載されているアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の ポリペプチド。 9.請求項3に記載の単離されたまたは合成の gpDタンパク質を有効量で含ん でなるマラリア感染に対して温血動物を保護するのに有用なワクチン。 10.生理的に受容性の希釈剤と混合された、請求項4に記載のペプチドを有効 量で含んでなるマラリア感染に対して温血動物を保護するのに有用なワクチン。 11.該ペプチドが配列番号:8に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項10に記載のワクチン。 12.該ペプチドが配列番号:9に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項10に記載のワクチン。 13.該ペプチドが配列番号:10に記載されているアミノ酸配列を 有している、請求項10に記載のワクチン。 14.該ペプチドが配列番号:14に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項10に記載のワクチン。 15.有効量の請求項3に記載の単離されたまたは合成の gpDタンパク質を温血 動物に投与することを含んでなる該動物をマラリアの感染から保護する方法。 16.有効量の請求項4に記載のペプチドを温血動物に投与することを含んでな る該動物をマラリアの感染から保護する方法。 17.該ペプチドが配列番号:8に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項16に記載の方法。 18.該ペプチドが配列番号:9に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項16に記載の方法。 19.該ペプチドが配列番号:10に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項16に記載の方法。 20.該ペプチドが配列番号:14に記載されているアミノ酸配列を有している、 請求項16に記載の方法。
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