JPH09503802A - フッ素化有機化合物の粘弾性組成物 - Google Patents

フッ素化有機化合物の粘弾性組成物

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JPH09503802A JP7510609A JP51060994A JPH09503802A JP H09503802 A JPH09503802 A JP H09503802A JP 7510609 A JP7510609 A JP 7510609A JP 51060994 A JP51060994 A JP 51060994A JP H09503802 A JPH09503802 A JP H09503802A
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リエス,ジャン,ゼ.
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Abstract

(57)【要約】 少なくとも約75%v/vの濃度のフルオロカーボンまたはパーフルオロカーボン化合物もしくはこれらの混合物と、少量の界面活性剤と、水性相と、を含むゲル形態の局所施用組成物。本組成物は、増粘剤や追加の安定化剤を使用せずに調製される保存安定性のよい高濃度フルオロカーボンゲルを提供する。これらのゲルは、製薬用や化粧品用の製品のための配合物はもちろんのことその他の製品のための配合物においても有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 フッ素化有機化合物の粘弾性組成物技術分野 本発明は、化粧品や生物学、治療の他、例えば保護クリームや潤滑剤などにも 使用できる粘弾性組成物すなわちゲルに関する。特に、本発明は、高フッ素化化 合物あるいは過フッ素化化合物の含有濃度の高い粘弾性組成物に関する。 フルオロカーボンは、化学的および生物学的に極めて不活性である上、気体類 、特に酸素や二酸化炭素、空気を単位体積あたりかなりの量まで溶解できるため 、様々な生物医学的応用がなされている。特に、37℃の純酸素雰囲気下では、 フルオロカーボンは体積の約50%の酸素を溶解することができる。従来技術 米国特許第4,366,169号に記載されているように、熱傷などの創傷の治 療にもまたフルオロカーボンの組成物を使用することができる。この特許の開示 内容によれば、創傷を液状のフルオロカーボンに直接接触させるか、あるいはフ ルオロカーボンを入れ込んだスポンジやガーゼなどの包帯やフォーム、分散液ま たはゲルなどを介して創傷とフルオロカーボンとを間接的に接触させる。しかし ながら、この '169号特許には、高濃度フルオロカーボン配合物についても高 濃度フルオロカーボンゲルを調製するための手順についても開示されていない。 高濃度フルオロカーボン配合物を用いることで、局所施用調製物の気体移動能 を高め、この調製物による治療効果を向上させると共にこれによって被覆された 組織を保護することができる。この種の高粘度調製物は、被創傷組織に容易に塗 布できる。 フルオロカーボンは、エマルジョンや水分含量の多いゲルの形で使用されてい る。周知のゲル配合物はフルオロカーボンの含有濃度が低いため、所望の稠度を 維持するには安定化剤や増粘剤を必要とする。これについて、米国特許第5,0 73,378号には、血小板から誘導された成長因子を含有するコラーゲンと、 パー フルオロカーボン含有量の低いフルオロカーボン相の溶液から得られる熱傷治療 用組成物が記載されている。米国特許第4,917,930号および欧州特許出願 公開第0158996号には、50重量%以下のフルオロカーボンすなわち約2 5容量%のフルオロカーボンを含有するフルオロカーボンエマルジョンの形の組 成物が記載されている。これらの組成物は、フルオロカーボンと、このフルオロ カーボンと複合化された界面活性剤とを含有する初期分散液を調製した後、遠心 分離などによって分散液のフルオロカーボン相を濃縮し、濃フルオロカーボン相 を分離し、この相を任意に界面活性剤を含有させた水性媒体に再分散することに よって得られる。この手順においては、使用する界面活性剤の量を制限すること は可能であるが、50重量%を超えるフルオロカーボン濃度の配合物は得られな い。この方法によって得られるエマルジョンは、注射による投与も可能なように 考慮されている。 米国特許第4,569,784号には、50容量%以下のフルオロカーボンを含 有する安定したフルオロカーボンのゲルについて記載されているが、これを安定 させるためにはかなりの量の界面活性剤を必要とする。このゲルは、遠心分離に よるエマルジョンの濃縮という上記と同様の複雑な手順で調製され、高圧装置あ るいは超音波の使用が必要とされる。 フランス特許出願公開第2630347号には、上述した特許に記載されてい るものとは対照的に、約60〜98重量%という高い比率で水を含有するフルオ ロカーボンゲルが記載されている。 国際特許出願公開第WO 93/09762号には、含有量が最大で90g/ 100ml(約50%v/v)の脈管内投与用のフルオロカーボン懸濁液やエマ ルジョンが記載されている。 国際特許出願公開第WO 90/15807号には、フルオロカーボンエマル ジョンや最大で70容量%のフルオロカーボンを含有する別の組成物中へのリン 含有フッ素化界面活性剤の使用について記載されている。 オブラツトソフ(Obraztsov)(第5回ISBSへのポスター寄稿,San Diego California,USA,March 1993)は、パーフルオロデカリンを含有(80% w /v,40% v/v)するフルオロカーボン混合物から調製され、ポリオキシ エチ レン/ポリオキシプロピレンコポリマー(Proxano 1268)を用いて乳化し、1, 2−プロピレングリコールでゲル化したエマルジョンについて記載している。予 備研究の結果、このエマルジョンは熱傷や外科的創傷の瘢痕形成の速度(ケラチ ノサイトの活性化)に利益のある作用を及ぼすものであり、従来使用されている 生体賦活剤(メチルウラシルやソルコセリル)よりも有効であろうことが分かっ た。しかしながら、これらの調製物のフルオロカーボン含有量は50容量%を超 えておらず、非界面活性ジオールを使用してゲル化を達成している。発明の開示 本発明は、一態様として、油性相および水性相を有する粘弾性ゲル組成物であ って、 (a) 油性相は、直鎖状、分岐鎖状および/または環状の炭化水素(飽和で あっても不飽和であってもよく、前記炭化水素の炭素鎖の間に挿入された1個以 上のヘテロ原子を有してもよい)の水素原子の少なくとも30%がフッ素で置換 された(任意に、1個以上の水素原子がBrおよび/またはClおよび/または Iで置換された)、フルオロ化合物の少なくとも1種を含有し、 (b) 前記少なくとも1種のフルオロ化合物は、組成物の75〜99.7% (v/v)をなし、 (c) 前記水性相は、組成物の0.3〜25%(v/v)をなし、 (d) 前記組成物は、少なくとも1種のフッ素化界面活性剤と、任意に1種 以上の非フッ素化界面活性剤とを含み、界面活性剤の総含有量が組成物の0.1 〜10%(w/v)である粘弾性ゲル組成物を、提供する。 本発明の具体的な態様は、高粘弾性特性を有するゲルとして処方され、高フッ 素化有機化合物あるいは過フッ素化有機化合物を含有する組成物を提供する。本 発明の具体的な態様は、また、フルオロカーボンをゲル化するための手順を提供 する。これらの組成物のいくつかは完全に透明である。具体的な態様は多くの用 途に有用であるが、特に、医薬品、薬学、化粧品および生物学的な用途に有用で ある。 選択された組成物は、以前より知られている同様の組成物よりもフルオロカー ボン含有濃度が高く局所施用に有用である。選択された組成物は安定であり、熱 によって容易に滅菌可能であって、ゲル化剤を添加して増粘する必要がなく容易 に調製できる。 これらの組成物は、粘弾性ゲルの形であって、安定であり、気体透過性である 。定義 本発明の記載において、特に明記しない限りは、 「ゲル」は、半固体で、ゼラチンの稠度を有することのできる明らかに均質な 物質を示す。 「高フッ素化化合物あるいは過フッ素化化合物」は、部分的あるいは完全にフ ッ素化された、飽和あるいは不飽和の、直鎖状、分岐鎖状または環状の炭化水素 もしくはこれらの誘導体を示す。 過フッ素化は、完全にフッ素化された化合物を示す。 部分的フッ素化とは、炭化水素あるいはその誘導体の水素原子の少なくとも3 0%がフッ素原子で置換されていることを言う。 誘導体とは、フッ素化化合物に関する誘導体で、例えば、その炭素鎖にOやS などのヘテロ原子が挿入されているものおよび/またはその炭化水素の水素原子 がフッ素に置換されているのと同様にBr、ClあるいはIによって置換された ものである。本発明を実施するための形態 フッ素化有機化合物は、例えば、部分的にフッ素化および部分的に水素化され ていてもよい、直鎖状、分岐鎖状、環状あるいは多環式のパーフルオロアルカン 、パーフルオロエーテル、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアミン、フ レオン、フッ素化/水素化混合化合物、臭化パーフルオロアルキル、塩化パーフ ルオロアルキルおよび誘導体混合物のような過フッ素化化合物やフルオロカーボ ンから選択できる。好ましい化合物は、パーフルオロデカリン、1,2−ビス( F−アルキル)エテン(1,2−ビス(F−ブチル)エテン、1−F−イソプロ ピル,2−F−ヘキシルエテンや1,2−ビス(F−ヘキシル)エテン)、パー フ ルオロメチルデカリン、パーフルオロジメチルデカリン、パーフルオロメチル− またはジメチルアダマンタン、パーフルオロメチル−ジメチル−またはトリメチ ルビシクロ(3,3,1)ノナンおよびその同族体、パーフルオロパーヒドロフ ェナントレン、一般式:(CF32CFO(CF2CF22OCF(CF32、 (CF32CFO(CF2CF23OCF(CF32、(CF32CFO(CF2 CF22F、(CF32CFO(CF2CF2)3F、F[CF(CF3)CF2O ]2CHFCF3、[CF3CF2CF2(CF2u2O、(ここで、u=1、3あ るいは5)で表されるエーテル、N(C373、N(C493、N(C511 3、パーフルオロ−N−メチルパーヒドロキノリンおよびパーフルオロ−N− メチルパーヒドロイソキノリン等のアミン、C613H、C817H、C8162 などのパーフルオロアルキルの水素化物、およびC613Br、C817Br(パ ーフルブロン)、C613CBr2CH2Br、1−ブロモ4−パーフルオロイソ プロピルシクロヘキサン、C816Br2等のハロゲン化誘導体、CF3O(CF2 CF2O)uCF2CH2OH(ここで、u=2あるいは3)などである。フッ素化 /水素化混合化合物の例として、C6131021、C613CH=CHC613 、C817CH=CHC817が挙げられる。フッ素化ポリエーテルの例として、 CF3[(OCF2CF2p(OCF2qCF3(ここで、p/q=0.6〜0. 7)が挙げられる。これらの化合物は、単独または混合して用いることができる 。 好ましい具体的態様によれば、使用する高フッ素化化合物あるいは過フッ素化 化合物は、炭素数2〜20、好ましくは炭素数6〜20、さらに好ましくは炭素 数8〜20である。 本発明によれば、好ましくは、組成物中の高フッ素化化合物あるいは過フッ素 化化合物は、例えば140℃を超えるような高い沸点を有するため、蒸散は遅く 、軟膏剤や外用薬の形での使用にも十分適している。ゲルからのフルオロカーボ ンのより速い蒸散が求められる用途では、沸点のより低いフルオロカーボンを使 用することもできる。 沸点の高いフルオロカーボン化合物の例として、パーフルオロパーヒドロフェ ナントレン(沸点215℃)、パーフルオロパーヒドロフルオランテン(沸点2 40℃)、パーフルオロトリブチルアミン(沸点178℃)、ビス(パーフルオ ロヘキシル)1,2−エテン(沸点195℃)、パーフルオロフルオレン(沸点 194℃)、およびAPF−215TM、APF−240TM、APF−260TM( エアープロダクツ(Air Products),USA)(それぞれ、沸点215、216、 260℃)が挙げられる。 本発明に有用なその他の高フッ素化化合物は、パーフルオロジイソプロピルデ カリン、パーフルオロ−n−ブチルデカリン、パーフルオロジキシリルメタン、 パーフルオロジキシリルエタン、臭化パーフルオロオクチル、パーフルオロポリ エーテル、例えば、分子量2500や3300などの様々な分子量のオーシモン ト(Ausimont)のフォンブリンTM(fomblinsTM)、C1021H、C23Cl3な どである。 本発明において使用される界面活性剤は、パーフルオロアルキル化界面活性剤 の単独あるいはこれと1種以上の水素化界面活性剤との混合物であってもよい。 「パーフルオロアルキル化」とは、界面活性剤がパーフルオロアルキル基を含有 していることを意味する。好ましくは、この界面活性剤はまた(非フッ素化)ア ルキル基を含有する。界面活性剤は、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤 、カチオン界面活性剤または両性界面活性剤もしくはこれらの混合物でもよい。 生物医学あるいは化粧品分野での用途では、最も生体適合性がよいとして当業 者間で周知の界面活性剤が使用される。したがって、パーフルオロアルキル化界 面活性剤は好ましいが、これはこれらの界面活性剤が特に溶血活性が低いため、 これらに類似の炭化水素と比べると、より一層有効で毒性も低い(J.G.リエ ス(Riess)ら,Adv.Mat.,3:249〜251(1991))ためである。 例えば、以下において詳細に説明する一般式Iで表される化合物は、生理食塩 水にこれらの化合物を分散させた分散液のマウスへの脈管内注射においては、1 .25g/kgまでの投与量が許容された。本発明に用いられる国際特許出願公 開第WO 91/914689号の化合物、すなわちテロマー両親媒性界面活性 剤は、生理食塩水にこれらの化合物を分散させた分散液のマウスへの脈管内注射 においては、4g/kgまでの投与量が許容された。 好ましいパーフルオロアルキル化界面活性剤の例として、米国特許第3,82 8, 085号に記載されているアミンオキシド、特に、一般式RF(CH2nCON H−R1−N(O)R23(一般式I)で表されるものが挙げられる。 ここで、RFは、炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基であり、R1は、炭 素数1〜6のアルキル基であり、R2およびR3は、同一であっても異なっていて もよく、炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシル末端を有する炭素数2〜 16のアルキル基;あるいは国際特許出願公開第WO 90/5807号に記載 されている誘導体のようなフッ素化リン誘導体、特にホスホコリンのフッ素化誘 導体、または国際特許出願公開第WO 91/914689号に記載されている 界面活性剤のようなフッ素化テロマー界面活性剤からなる群から選択される。 本発明において使用する界面活性剤の量は少なく(0.1〜10%w/v)、 使用する水性相の量との兼ね合いで、界面活性剤/水性相の重量比が1/10か ら1/1、好ましくは1/5から1/3になるように選択される。 本発明の組成物は、低エネルギーの機械的均質化技術によって、詳細にはフル オロカーボンゲルの調製に従来使用されていた音波処理や高エネルギー均質化な どの技術よりもかなり簡単に行うことのできる技術によって、調製することがで きる。 このように本発明は、上述したフッ素化有機化合物の組成物を調製するための 手順であって、 (a) 少なくとも1種の適当な界面活性剤を機械的攪拌によって水性相中に 分散させるステップと、 (b) ステップ(a)の分散液に、攪拌下で、所望の量の油性相フルオロカ ーボンを徐々に添加し、フッ素化化合物のゲルを形成するステップと、任意に、 (c) ステップ(b)のゲルを脱気するステップと、 を含む手順を提供する。 脱気は、例えば室温での遠心分離などによって行うことができる。 上述した手順を用いれば、その後高価な技術による遠心分離によって濃縮され るかあるいは従来技術で述べたように増粘されるようなエマルジョン調製の中間 ステップを必要とせずに、濃縮ゲルを得ることができる。このゲルの調製はフル オロカーボンエマルジョンを調製するために米国特許第4,569,784号に記 載されているものよりもかなり簡単である。というのは、低エネルギー分散の技 術はゲルを形成するには十分であるが、従来のエマルジョンを調製するためには マントン−ガウリン(Manton-Gaulin)型の機械的高圧ホモジナイザーやマイク ロフルイダイザー、超音波などを使用しなければならないからである。 本発明の組成物を生物医学的な用途に使用する場合、ゲルを滅菌することもで きる。これは、例えば標準的な手順のもと静オートクレーブ内での加熱により達 成できる。 本組成物が添加物を含有する場合には、これらの添加物については、水性相、 油性相あるいは両方の相に添加することができる。これらの添加物は、無機塩、 緩衝液、腫脹剤および浸透剤、栄養剤、活性成分、医薬物質、特定の光線に対す るフィルタ、その他組成物の安定性や効力、生物学的許容性を向上させるための 成分などである。 本発明のフッ素化化合物の組成物は、周知のエマルジョンやフルオロカーボン ゲルとは極めて異なる特性を呈する。本発明のゲル組成物はしばしば透明なゲル の形で存在しており、乳白色のエマルジョンとは対照的である。 また、本ゲル組成物の過フッ素化化合物の濃度は、約70%(v/v)までで ある周知の組成物の最高濃度よりも極めて高く(75〜99.7%v/v)、本 組成物の調製に必要な界面活性剤の高フッ素化化合物あるいは過フッ素化化合物 に対する割合は、周知の組成物において用いられている界面活性剤の割合よりも 極めて低い。 本発明のゲルに混合し得る水の量は様々であり、使用しようとする用途に応じ て調節することができる。実際に、組成物によっては水を0.3%しか含有しな いものもあるが、これとは別の組成物では25%(v/v)までの水を含有する ものもある。後者の場合、一般に水が少ない場合よりも多くの界面活性剤が用い られる。というのは、界面活性剤の濃度を一定にすると、水の量が増加するにつ れてゲルの粘度は減少するからである。水の量が一定の場合、界面活性剤の割合 を高くすることで粘度を増加させることができる。水性相に対する界面活性剤の 比率が1/5のときに、通常、多くの用途で満足のいく粘度が得られる。 さらに、本発明のゲルの調製にはゲル化剤の添加を必要としない。また、これ らのゲルは標準的な条件下で熱によって滅菌することができる上、顕著な分解を みせることなく室温にて数か月間保管することができる。 本発明の高フッ素化化合物あるいは過フッ素化化合物の組成物には多くの用途 があり、特に、光線保護やその他の保護クリームと同様に化粧品および薬学にお いて適用できる。これらの組成物の眼科学での使用もまた期待されている。また 、これらの組成物は、創傷、熱傷および挫傷の治癒や、肥厚性瘢痕の減少のため の皮膚上での用途にも使用することができる。実際に、疎水性であり疎油性であ る高フッ素化化合物あるいは過フッ素化化合物は、皮膚(創傷)に塗布した時に 、気体、特に酸素に対する透過性は維持したまま、あらゆる形の汚染や塵埃に対 して皮膚を分離し保護膜を形成する特性を有する。また、高フッ素化化合物ある いは過フッ素化化合物のゲルの薄膜によって有効な保護が得られる。さらに、こ れらのゲルは適切な部位において放出されるような、例えば、成長因子、抗生物 質、栄養素、あるいは水和剤などのその他の有益な物質等の薬剤を含有していて もよい。さらに、高フッ素化化合物あるいは過フッ素化化合物のゲルは潤滑特性 も有し、滑りを向上させ摩擦を抑えている。 また、本発明の組成物は、親水性薬物と親油性薬物の同時放出を可能にする、 より一層複雑な配合物を実現するためにも使用できる。 また、本発明の組成物は、皮膚に着装される包帯に染み込ませることもできる 。包帯という用語は、ここでは、生物医学や化粧品の分野における局所治療のた めの、ゲルと皮膚との接触状態を維持するとともに、おそらく圧力を印加するこ とを目的としたあらゆる医療材料を含むものとする。本発明のゲルは、その他の 用途のために、様々な支持体中に入れ込んだり、支持体上に定置させたりするこ とも可能である。 また、本発明の組成物は、組成物の特定の特性、特にその高い粘弾性特性、透 明性、界面活性特性、化学的不活性、酸素透過性、および必要であれば組成物中 に存在する他の添加物の特性に関わるどのような用途にも使用することができる 。 本発明のその他の特徴および利点については、以下の実施例(これらの実施例 は一例であって、本発明を限定するものではない)を読むことでより一層明らか になろう。 本発明の具体的な態様のいくつかについて、以下の実施例を用いて詳細に説明 する。しかしながら、ここで説明する方法は広く適用可能であり、いずれにして も何等かの形でこれに限定されるものではないことは理解できよう。以下の実施 例において、温度はいずれも未補正の摂氏の値を示す。 実施例 実施例1〜7:パーフルオロジイソプロピルデカリンゲル(APF−240)TM の調製 これらの実施例においては、一般式Iのペンタデカフルオロヘプチルアミドプ ロピル−ジメチルアミンオキシド(F7AO)を界面活性剤として使用する。実 施例1〜7において得られたゲルの外観は、室温にて1年間保管した後も変わり なかった。 実施例1 本実施例においては、高いフルオロカーボン比率(99%v/v)が用いられ た。注射剤調製物用の水(0.225g、1%v/v)中に、界面活性剤F7A O(0.045g、0.2%w/v)を、20〜30℃の温度で機械的攪拌によ って分散させた。次に、ミキサーで攪拌しつつ、窒素を流しながら、20〜30 ℃で、22.28ml量のパーフルオロジイソプロピルデカリン(44.55g 、99%v/v)を添加し、10分間攪拌を継続した。 このようにして得られたゲルについて、室温で1000rpm、15分間の遠 心分離を行い脱気した後、5mlのフラスコ中で状態調節し、静オートクレーブ 中にて105Pa(105N/m2)の圧力下、121℃で15分間の滅菌を行っ た。ボーリン(Bohlin)CSレオメータ(3mlセル)を使用して25℃でのゲ ルの粘度を測定した。得られた結果を表Iに示す。 実施例2 界面活性剤F7AO:0.112gと、注射用水:0.562gと、パーフル オロジイソプロピルデカリン:21.94ml(43.88g)とを使用し、実 施例1において述べた手順によってフルオロカーボンゲル組成物を調製した。こ のようにして、フルオロカーボン97.5%v/vと、水2.5%v/vと、界 面活性剤0.5%w/vとを含有するゲルが得られた。このゲルの組成および粘 度を表Iに示す。 実施例3 界面活性剤F7AO:0.225gと、注射用水:1.125gと、パーフル オロジイソプロピルデカリン:21.37ml(42.75g)とを使用して、 実施例1において述べた手順を実施した。ゲルの組成および粘度を表Iに示す。 実施例4 界面活性剤F7AO:0.187gと、注射用水:0.560gと、パーフル オロジイソプロピルデカリン:21.94ml(43.88g)とを使用して、 実施例1において述べた手順によってゲルを調製した。ゲルの組成および粘度を 表Iに示す。 実施例5 F7AO:0.750g(3.33%w/v)と、注射用水:2.25g(1 0%v/v)と、パーフルオロジイソプロピルデカリン:20.25ml(40 .50g 90%v/v)とを使用して、実施例1において述べた手順を実施し た。ゲルの組成および粘度を表Iに示す。 実施例6 F7AO:0.9g(4%w/v)と、注射用水:4.5g(20%w/v) と、パーフルオロジイソプロピルデカリン:18.00ml(20%v/v)と を使用して、実施例1において述べた手順を実施した。ゲルの組成および粘度を 表Iに示す。 実施例7 F7AO:0.023g(0.1%w/v)と、注射用水:0.12g(0. 1%v/v)と、パーフルオロジイソプロピルデカリン:22.3ml(99. 5%v/v)とを使用して、実施例1において述べた手順を実施した。 実施例8 パーフルオロパーヒドロフェナントレンとパーフルオロ−n−ブチルデカリン( APF−215)TMのゲルの調製 パーフルオロパーヒドロフェナントレンとパーフルオロ−n−ブチルデカリン のゲルを、両者を合わせた濃度で99容量%として、以下の成分を使用した以外 は実施例1において述べた手順に従って調製した。 パーフルオロパーヒドロフェナントレンとパーフルオロ−n−ブチルデカリン :22.27ml(44.55g) 注射用水 :0.225g(1%v/v) 界面活性剤F7AO :0.045g(0.2%w/v) ゲルの組成および粘度を表Iに示す。室温にて1年間保管した後にもゲルの外 観には全く変化は認められなかった。 実施例9 パーフルオロパーヒドロフェナントレン*とパーフルオロ−n−ブチルデカリ ンの低粘度のゲルを、両者を合わせた濃度で90容量%として、以下の成分を使 用した以外は実施例1において述べた手順に従って調製した。 パーフルオロパーヒドロフェナントレンとn−ブチルデカリン : 9ml 注射用水 : 1ml(1%w/v) 実施例10 ビス(パーフルオロヘキシル)1,2−エテンのゲルの調製 ビス(パーフルオロヘキシル)1,2−エテンの高濃度ゲル(99容量%)を 、以下の成分を使用して実施例1において述べた手順に従って調製した。 ビス(F−ヘキシル)1,2−エテン : 22.27ml 注射用水 : 0.225g(1%v/v) 界面活性剤F7AO : 0.045g(0.2%w/v) ゲルの組成および粘度を表Iに示す。室温にて1年間保管した後にも得られた ゲルの外観には変化は全く認められなかった。 実施例11〜13 界面活性剤としてF7AOを使用した、種々のフルオロカーボンを95容量%濃 度で含有するゲルの調製 これらの実施例においては、種々のフルオロカーボンを同一比率:フルオロカ ーボン(95%v/v)、水(5%v/v)および界面活性剤(1%w/v)、 で使用する。 実施例11 フルオロカーボンとしてAPF−260TMすなわちパーフルオロジキシリルメ タンとパーフルオロジキシリルエタンとの混合物を使用した以外は、実施例1に おいて説明した手順によってフルオロカーボンゲルを調製した。 フルオロカーボン、水およびフッ素化界面活性剤の量は以下の通りとした。 フルオロカーボンAPF−260TM : 21.37ml(42.75g) 注射用水 : 1.125g 界面活性剤F7AO : 0.225g ゲルの組成および粘度を表Iに示す。 実施例12 実施例1の手順を使用した。さらに、フルオロカーボン/炭化水素混合化合物 C6131021をF7AOと共に水中に分散させた。 フルオロカーボンAPF−260 : 94%v/v C613102 : 0.74%v/v F7AO : 0.82%w/v 注射用水 : 5.26%w/v このゲルは、少なくとも1年間は安定である。 実施例13 パーフルオロデカリンのゲルを、以下の成分を使用して実施例1において述べ た手順によって調製した。 パーフルオロデカリン : 21.37ml、41.46g 注射用水 : 1.125g 界面活性剤F7AO : 0.225g ゲルの組成および粘度を表Iに示す。 実施例14 臭化パーフルオロオクチルのゲルを、以下の成分を使用した以外は実施例1と 同様の操作手順によって調製した。 臭化パーフルオロオクチル : 21.37ml、41.03g 注射用水 : 1.125g 界面活性剤F7AO : 0.225g ゲルの組成および粘度を表Iに示す。 実施例15 界面活性剤として2−(ヘプタデカフルオロオクチル)エチルホスホコリン(F 8C2PC)を使用した、臭化パーフルオロオクチルのゲルの調製 上記臭化パーフルオロオクチルゲルを、以下の成分を使用して実施例1におい て述べた手順によって調製した。 臭化パーフルオロオクチル:21.37ml、41.03g(95%v/v) 注射用水 :1.125g(5%v/v) 界面活性剤F8C2PC :0.225g(1%w/v) ゲルの組成および粘度を表Iに示す。 実施例16〜19 界面活性剤としてF7AOを使用した、種々の分子量のパーフルオロポリエーテ ルを99〜95容量%濃度で含有するゲルの調製 実施例16 パーフルオロポリエーテル(オーシモント(Ausimont)(I-20121 Milan,Italy)製 品、分子量(平均)=2500g)(99%v/v) パーフルオロポリエーテルの濃度が99容量%のゲルを、以下の成分を使用し て実施例1において述べた手順によって調製した。 パーフルオロポリエーテル : 22.27ml 注射用水 : 0.225g(1%v/v) 界面活性剤F7AO : 0.045g(0.2%w/v) 得られたゲルの外観は、室温にて3カ月間保管した後も変わりなかった。 実施例17 パーフルオロポリエーテル(オーシモント製品、MWav=2500g)(95% v/v) パーフルオロポリエーテルの濃度が95容量%のゲルを、以下の成分を使用し て実施例1において述べた手順によって調製した。 パーフルオロポリエーテル : 21.37ml 注射用水 : 1.125g(5%v/v) 界面活性剤F7AO : 0.225g(1%w/v) ゲルの外観は、室温にて3カ月間保管した後も変わらずにそのままだった。 実施例18 パーフルオロポリエーテル(オーシモント製品、MW=3300g)(99%v/ v) パーフルオロポリエーテルの濃度が99容量%のゲルを、以下の成分を使用し て実施例1において述べた手順によって調製した。 パーフルオロポリエーテル : 22.27ml 注射用水 : 0.225g(1%v/v) 界面活性剤F7AO : 0.045g(0.2%w/v) 得られたゲルの外観は、室温にて3カ月間保管した後も変わりなかった。 実施例19 パーフルオロポリエーテル(オーシモント)MWav=3300g)(95%v/v) パーフルオロポリエーテルの濃度が95容量%のゲルを、以下の成分を使用し て実施例1において述べた手順によって調製した。 パーフルオロポリエーテル : 21.37ml 注射用水 : 1.125g(5%v/v) 界面活性剤F7AO : 0.225g(1%w/v) 得られたゲルの外観は、室温にて3カ月間保管した後も変わりなかった。 実施例20 界面活性剤としてF7AOを使用した、C23Cl3を99容量%濃度で含有す るゲルの調製 C23Cl3の濃度が99容量%のゲルを、以下の成分を使用して実施例1に おいて述べた手順によって調製した。 C23Cl3 : 6.33ml(99%v/v) 注射用水 : 0.1ml(1%v/v) 界面活性剤F7AO : 0.02g(0.2%w/v) 実施例21〜22:高濃度フルオロカーボンゲルの許容性 実施例21 3匹のウサギの正常皮膚および乱切された皮膚における副作用について、実施 例7のゲル配合物を以下のようにして試験した。 半閉塞性の包帯を使用して、ゲル0.5mlを動物の皮膚に4時間接触させた 。次に、この包帯を除去し、1時間後の反応および14日目まで毎日の反応を記 録した。 正常皮膚にも乱切された皮膚にも刺激は観察されなかった。 実施例22 実施例7のゲル(フルオロカーボン:95%v/v、F7AO:1%w/v、 水:5%v/v)を使用して、実施例21の手順を実施した。 14日後にも刺激は観察されなかった。 上述した具体的態様は、あらゆる点で単なる例示として考えられるべきもので あり、限定的なものではない。それ故、本発明の範囲は、上述した説明によるも のではなく、添付の請求の範囲によって示されるものである。請求の範囲と法的 に等価物であるとされる意味の内に、および範囲内に入る変更は、いずれも本発 明の範囲に包含される。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年10月18日 【補正内容】 14. 界面活性剤/水性相の重量比が1/10から1/1である上記請求項の いずれか1項に記載の組成物。 15. 界面活性剤/水性相の重量比が1/5から1/3である請求項14記載 の組成物。 16. さらに、水性相か油性相のいずれか一方中に、またはこれら二相のそれ ぞれの中に、少なくとも1種の添加物を含有し、前記添加物が、栄養剤、医薬物 質、無機塩、腫脹剤、浸透剤、緩衝液および放射線フィルタから選ばれる上記請 求項のいずれか1項に記載の組成物。 17. 上記請求項のいずれか1項に記載の組成物を調製するための方法であっ て、 (a) 少なくとも1種の界面活性剤を機械的攪拌によって水性相中に分散さ せるステップと、 (b) 前記分散液に、請求項1において定義したようなフルオロ化合物の少 なくとも1種をを含む多量の油性相、すなわちゲルを形成するのに十分な量の油 性相を、添加するステップと、 を含む方法。 18. さらに、ステップ(b)のゲルの熱滅菌を含む請求項17記載の方法。 19. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物を含む医療装置。 20. 請求項19記載の装置を皮膚に適用することを含む、治療を要する哺乳 類の皮膚の局所治療のための方法。 21. 請求項1〜16のいずれか1項に記載のフルオロカーボン組成物を含む 製薬品または化粧品または保護製品。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 油性相および水性相を有する粘弾性ゲル組成物であって、 (a) 油性相は、直鎖状、分岐鎖状および/または環状の炭化水素(飽和で あっても不飽和であってもよく、前記炭化水素の炭素鎖の間に挿入された1個以 上のヘテロ原子を有してもよい)の水素原子の少なくとも30%がフッ素で置換 された(任意に、1個以上の水素原子がBrおよび/またはClおよび/または Iで置換された)、フルオロ化合物の少なくとも1種を含有し、 (b) 前記少なくとも1種のフルオロ化合物は、組成物の75〜99.7% (v/v)をなし、 (c) 前記水性相は、組成物の0.3〜25%(v/v)をなし、 (d) 前記組成物は、少なくとも1種のフッ素化界面活性剤と、任意に1種 以上の非フッ素化界面活性剤とを含み、界面活性剤の総含有量が組成物の0.1 〜10%(w/v)である粘弾性ゲル組成物。 2. 前記少なくとも1種のフルオロ化合物が過フッ素化化合物を含有する請求 項1記載の組成物。 3. 少なくとも1種のフルオロ化合物が組成物の少なくとも80%v/vをな す請求項1または2記載の組成物。 4. 少なくとも1種のフルオロ化合物が組成物の少なくとも90%v/vをな す請求項1または2記載の組成物。 5. 少なくとも1種のフルオロ化合物が2〜20個の炭素原子を有する上記請 求項のいずれか1項に記載の組成物。 6. フルオロ化合物が、パーフルオロパーヒドロフルオラントレン;臭化パー フルオロオクチル;1種以上のパーフルオロポリエーテル;パーフルオロデカリ ン;パーフルオロパーヒドロフェナントレン;ビス(パーフルオロ−ヘキシル) −1,2−エテン;任意にC2131021を含むパーフルオロジキシリルメタ ン とパーフルオロジキシリルエタンとの混合物;パーフルオロイソプロピルデカリ ン;パーフルオロパーヒドロフェナントレンとパーフルオロ−n−ブチルデカリ ンとの混合物;およびC23Cl3から選ばれる1種以上である上記請求項のい ずれか1項に記載の組成物。 7. 少なくとも1種のフルオロ化合物が140℃を超える沸点を有する上記請 求項のいずれか1項に記載の組成物。 8. 界面活性剤が一般式RF(CH2n−CONH−R1N(O)R23に相当 するアミンオキシドである請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。 ここで、RFは炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基であり、R1は炭素数 1〜6のアルキル基であり、R2およびR3は同一であっても異なっていてもよく 、炭素数1〜6のアルキル基およびヒドロキシル基末端を有する炭素数2〜16 のアルキル基から選択され、n=0〜12である。 9. 界面活性剤が、ペンタデカフルオロヘプチルアミドプロピルジメチルアミ ンであるか、またはこれを含有する上記請求項のいずれか1項に記載の組成物。 10. 少なくとも1種の界面活性剤が、フッ素置換のホスホコリンである請求 項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。 11. 界面活性剤が、2−(ヘプタデカフルオロオクチル)エチルホスホコリ ンであるか、またはこれを含有する請求項10記載の組成物。 12. 界面活性剤が、少なくとも1種のフッ素化テロマーであるか、またはこ れを含有する上記請求項のいずれか1項に記載の組成物。 13. 前記テロマーが、 を含有する請求項12記載の組成物。 14. 界面活性剤/水性相の重量比が1/10から1/1である上記請求項の いずれか1項に記載の組成物。 15. 界面活性剤/水性相の重量比が1/5から1/3である請求項14記載 の組成物。 16. さらに、水性相か油性相のいずれか一方中に、またはこれら二相のそれ ぞれの中に、少なくとも1種の添加物を含有し、前記添加物が、栄養剤、医薬物 質、無機塩、腫脹剤、浸透剤、緩衝液および放射線フィルタから選ばれる上記請 求項のいずれか1項に記載の組成物。 17. 1種以上のフッ素化有機化合物の組成物を粘弾性ゲルの形に調製するた めの方法であって、 (a) 少なくとも1種の界面活性剤を機械的攪拌によって水性相中に分散さ せるステップと、 (b) 前記分散液に、請求項1において定義したようなフルオロ化合物の少 なくとも1種をを含む多量の油性相、すなわちゲルを形成するのに十分な量の油 性相を、添加するステップと、 を含む方法。 18. 請求項1〜16のいずれか1項記載の組成物の調製に適用される請求項 17記載の方法。 19. さらに、ステップ(b)のゲルの熱滅菌を含む請求項17または18記 載の方法。 20. 請求項1〜1のいずれか1項に記載の組成物を含む医療装置。 21. 請求項20記載の装置を皮膚に適用することを含む、治療を要する哺乳 類の皮膚の局所治療のための方法。 22. 請求項1〜16のいずれか1項に記載のフルオロカーボン組成物を含む 製薬品または化粧品または保護製品。
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