JPH09503560A - メタノールの回収 - Google Patents

メタノールの回収

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JPH09503560A
JPH09503560A JP7511118A JP51111895A JPH09503560A JP H09503560 A JPH09503560 A JP H09503560A JP 7511118 A JP7511118 A JP 7511118A JP 51111895 A JP51111895 A JP 51111895A JP H09503560 A JPH09503560 A JP H09503560A
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ハワード マーフィー,トーマス
グレン ノリス,ロバート
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マクミラン ブローデル リミテッド
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C9/00After-treatment of cellulose pulp, e.g. of wood pulp, or cotton linters ; Treatment of dilute or dewatered pulp or process improvement taking place after obtaining the raw cellulosic material and not provided for elsewhere
    • D21C9/10Bleaching ; Apparatus therefor
    • D21C9/147Bleaching ; Apparatus therefor with oxygen or its allotropic modifications
    • D21C9/153Bleaching ; Apparatus therefor with oxygen or its allotropic modifications with ozone

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Abstract

(57)【要約】 パルプを漂白するプロセスであって、パルプに水性有機溶剤の媒体を含浸させ、次に、オゾン工程(Z工程)で漂白することにより、漂白されたパルプを作るようにしたもので、特徴とするのは、オゾン工程でパルプに随伴する有機溶剤の媒体中の有機溶剤が、漂白されたパルプから分離されてオゾン工程を出て行き、分離された有機溶剤が、再使用のために回収されることにある。

Description

【発明の詳細な説明】 メタノールの回収発明の分野 本発明は、有機溶剤の回収に関し、より具体的には、本発明は、オゾン漂白さ れたパルプから有機溶剤を回収することに関する。発明の背景 パルプを、有機溶剤中に運び、且つ、有機溶剤が存在するオゾン漂白工程(Z 工程)に運ぶことによって、パルプを漂白するという考えは、これまでにも多く 検討されている。ある論文には、オゾンによる多種多様なパルプ処理が記載され ており、パルプに添加して、Z工程の間、保護体等として機能させるための添加 剤が、提案され、且つ/または使用されている["The Use of Ozone in Bleachi ng Pulps"Liebergott et al.,1991 Pulping Conference,TAPPI Proceedings, pp 1-23,]。オゾンの漂白工程において有機溶剤の使用を検討した興味深い文献 もある[Report No.53,Chapter 2,supplement to Report Nos.53 and 54 Rot henberg et al.,Empire State Paper Research Associates Inc.,1971](Rep ort No.53に対する補遺は1971年4月12日であり、Report No.54は1971年10月 1日である)。これらのレポートは、 Z工程での液媒(liquid medium)としてエタノール及びメタノールのような有機 溶剤を含むパルプのための様々な保護体を記載している。 1977年1月17日にウエシマ等に発行された日本特許第90403号は、オゾン 漂白工程の間にメタノールを保護体として使用することを記載しており、同様に 、カミシマ等の論文は、他のセルロース保護体について記載している["Effect of Cellulose Protectors on Ozone Bleaching of Kraft Pulp",Kamishima et al.,the Journal of Japanese Technical Association of the Pulp and Paper Industry,Vol.31,No.9,September 1997,pp 62-70]。 1978年5月4日にウエシマ等に発行された日本特許第49107号は、メタノ ールの回収について記載されている唯一の特許である。ウエシマは、メタノール を、蒸解プロセスの副産物として認識している。開示されたシステムにおいて、 蒸解プロセス(cooking or digestion process)から回収されたメタノールは、Z 工程の前にパルプに加えられる。メタノールは、漂白されたパルプに対向する流 れ方向の洗浄により洗われる。メタノールを含む濾過液(washer filtrate)は、 Z工程から、前記プロセスに戻される。最終的には、メタノールの分離を行なう 蒸解工程からの黒い液体に含まれている。Z工程からのメタノールと、パルプ化 プロセスで生じるメタノー ルは全て、(オゾン工程の前の)洗浄工程によって、パルプから分離される。また 、メタノールは、パルプ化プロセスで発生するレリーフガス及びブローガスから 回収され、回収されたメタノールは、漂白プロセス、すなわち、Z工程の前のパ ルプに含浸するプロセスに戻される。 もっと最近では、ソリナス(Solinas)等が1993年5月3日に出願した米国特 許出願第08/056496号に開示されているように、水性の(aqueous)有機溶剤、特に メタノールまたはエタノールの存在下において、オゾンでパルプを漂白する最近 のプロセスが知られており、以前に行なわれていたものよりも、非常に著しく改 良される結果を得られている。発明の簡単な説明 本発明の目的は、オゾン漂白プロセスに使用される有機溶剤を、Z工程のとき にパルプの周囲に存在する水性媒体の有機化合物として回収するシステムを提供 することである。 広義において、本発明は、有機媒体の水性溶剤を含むパルプの塊から、有機溶 剤を回収するプロセスに関するものであって、特徴とするのは、漂白されたパル プに随伴する水性有機媒体の中に含まれる有機溶剤は、熱が加えられて蒸発して パルプから取り除かれ、有機溶剤液として分離され、それによって、有機溶剤液 を回収し、有機溶剤を実質的に含まないパルプの水性懸濁液(aqueous suspension)とすることにある。 加熱は、パルプの中にスチームを通すことにより行なうことが望ましい。 広義において、本発明は、水性有機溶剤の中でパルプを漂白し、溶剤を回収す るプロセスに関するもので、該プロセスは、含浸工程において、パルプに水性有 機溶剤の媒体を含浸させ、水性有機溶剤の媒体が含浸されたパルプを作る工程と 、オゾン漂白工程(Z工程)において、前記媒体が含浸されたパルプをオゾンで 漂白する工程を含んでおり、特徴とするのは、漂白されたパルプに付随する水性 有機媒体の中に含まれる有機溶剤は、熱が加えられて蒸発して、漂白されたパル プから取り除かれ、有機溶剤液として分離され、それによって、有機溶剤液を回 収することにある。 オゾン化されたパルプのpHは、溶剤がパルプから取り除かれる前に、6〜10 の範囲内のpHとなるように中和されることが望ましい。パルプは、メタノール または有機溶剤が取り除かれる前に、7〜9の範囲のpHとなるように中和され ることがより望ましい。 有機溶剤液は、含浸工程に戻されることが望ましい。 分離された有機溶剤液は、さらに濃縮されて、さらなる濃縮液として含浸工程 に戻されることが望ましい。 含浸工程は、水性有機溶剤の媒体の中でパルプを希釈し、パルプを希釈する前 記媒体の過剰分を分離し、含浸 されたパルプを、水性有機溶剤の媒体の過剰分を含まないパルプとする工程を含 むことが望ましい。 水性有機溶剤の媒体の過剰分は、蒸留することにより、過剰の水性有機溶剤の 媒体から有機溶剤を分離し、それにより、過剰の有機溶剤の媒体から過剰の溶剤 を回収し、回収された溶剤を含浸工程に戻すことが望ましい。 加熱工程は、水性有機溶剤を含む漂白パルプの中に、対向する流れ方向にスチ ームを通す工程を含むことが望ましい。 有機溶剤は、エタノールまたはメタノールから選択されることが望ましい。図面の簡単な説明 さらなる特徴、目的及び利点は、添付の図面と共に理解される本発明における 望ましい実施例の以下の詳細な説明から明らかだろう。 図1は、本発明を用いた漂白プロセスの模式図である。 図2は、本発明で使用される分離還流システムを有するストリッパーシステム の一形態を模式的に示す概要図である。 図3は、本発明で使用されるストリッパーシステムの他の形態を示しており、 精留(rectification)と除去(stripping)は同じ容器の中で行なわれる。 図4は、パルプ内のメタノールと水の濃度が異なるとき、また、スチーム速度 (steam rates)が異なるとき、 パルプに残存するメタノールの割合と時間との関係を示すグラフである。望ましい実施例の説明 図1は、本発明を用いたパルプ漂白システムを示す。(10)で示される如く、パ ルプはシステムに入り、含浸工程(12)にて、適当な水性有機溶剤の媒体を用いて 、通常は、コンシステンシー(consistency)が約5%以下になるまで希釈される 。水性有機溶剤の媒体として、アルコール、特にメタノールまたはエタノールの 媒体を含む水性媒体が望ましい。希釈されたパルプは、含浸ゾーン又は含浸工程 (12)から取り出されて、ライン(14)を経由してプレス(16)に運ばれる。プレス(1 6)においてパルプは濃縮されて、水性有機溶剤の媒体中において、コンシステン シーが高いパルプストック(約30〜50%が望ましい)がもたらされる。パルプスト ックは、ライン(18)を経て、(20)で示されるオゾン工程すなわちZ工程に運ばれ る。この工程(20)には、(21)で示されるようにオゾンが導入される。水性有機溶 剤の媒体に運ばれたパルプは、オゾン反応器(20)(Z工程)の中でオゾンと反応し 、漂白されたパルプが作られる。漂白されたパルプは、反応器から出て、ライン (22)を経て、溶剤ストリッパー(24)に供給される(上述の米国出願第08/056496号 を参照。該出願はその引用を以て、含浸及び漂白工程の望ましい例の詳細に関し て、本願への記載加入とする)。 ストリッパー(24)の底部近傍にスチーム(26)が導入されており、ストリッパー (24)の中にあるパルプは、スチーム(26)により加熱される。スチームは、上述し たようにコンシステンシーが約30〜50%のパルプの流れと反対方向に流れる。ス チームは、ストリッパー(24)にあるパルプと水性溶剤の媒体に十分な熱を加えて 、パルプの周りにある水性有機溶剤の媒体から、十分な量の有機溶剤、望ましく は殆んど全部の有機溶剤を蒸発させる。 パルプは、(28)で示される如く、ストリッパー(24)から出される。蒸気(vapor s)(大部分は有機溶剤であり、スチームが幾分含まれる)は、ライン(30)を通じて ストリッパー(24)から出て行き、凝縮器(32)で凝縮され、(34)で導入される冷却 水により冷却されて、(36)で示される如く除去される。凝縮された有機溶剤は、 ライン(38)を通じて運ばれ、ポンプ(40)及びライン(42)(44)により、含浸工程(1 2)に戻される。 上述のように、ライン(14)における含浸パルプの濃度は、プレス(16)により高 められる。プレス(16)は、パルプから過剰の水性有機溶剤の媒体を搾り出し、過 剰の媒体は、ライン(46)を経て、タンク(48)に入れられる。タンク(48)に入れら れた媒体の一部は、ポンプ(50)及びライン(52)(44)によって含浸工程(12)に戻さ れ、抽出された過剰の媒体の残部は、ライン(54)を経て蒸留カラム(56)に送られ る。蒸留カラム(56)は、パック型又はトレイ 型タワーの如く適当な蒸留器であってよい。 スチームは、(58)で示される如く、カラム(56)の底部に送り込まれ、パルプの 流れと反対向きに移動して、溶剤を、過剰な水性溶剤の媒体から分離し、優先的 に蒸発させる。蒸発した溶剤(スチームを一部含む)は、ライン(60)を経て冷却器 (62)に運ばれ、該冷却器(62)において、溶剤は、(64)で入って(66)で出ていく冷 却水により冷却されて、凝縮される。 凝縮された有機溶剤は、ライン(68)を通じて冷却器(62)を出て行き、凝縮器(3 2)によって凝縮された有機溶剤と共にポンプ(40)に供給され、上述のように含浸 工程(12)に戻されて再循環が行なわれる。 蒸留カラム(56)での廃棄物は、ライン(70)を通じてシステムから出ていく。 本発明のシステムにより、オゾン漂白工程(20)(Z工程)において水性有機溶剤 の媒体として使用されるメタノールまたはエタノールのような有機溶剤を、効率 よく分離と凝縮を行なうことができ、それらをシステムの中で再利用できる。し かしながら、有機溶剤は失われるものもあり、(72)にて示されるように、システ ムに対して溶剤の補給が必要であることは理解されるであろう。 本発明で使用される溶剤のストリッパー(24)は、適当な形態のものであってよ く、図2と図3に、2つの例が模式的に示される。 図2に示される構成では、パルプは、ライン(22)からストリッパーシステムに 入り、チャンバー又は容器(100)の中で、高コンシステンシーのパルプストック からなるパルプカラム(110)を形成する。スチームは、高コンシステンシーのパ ルプストックからなる該カラム(110)の基部(102)の位置に導入され、カラム(110 )の中をパルプの流れと反対方向に移動し、溶剤(沸点が媒体中の水よりも低い )を優先的に蒸発して、溶剤を分離する。溶剤が取り出されたパルプは、エクス トラクター(extractor)のような搬出器(104)により、容器(100)から取り除かれ る。パルプは、(106)で示されるように、希釈タンク(108)の中に運ばれ、さら なる処理のために、このタンク(108)の中で(水で)希釈される。 (102)の位置に注入されたスチームは、容器(100)内にあるパルプカラム(110) の中を上方に進んで、有機溶剤を蒸発させる。蒸発した有機溶剤は、チャンバー (100)からライン(112)を通って、分離カラム(114)の中に運ばれる。カラム(114) は、パック型タワー又はトレイ型タワーなどであってよい。カラム(114)の底部 には、(116)で示される位置に、より多くのスチームが導入されている。このス チームにより、ライン(112)から運ばれてきた液体または蒸気に残っている有機 溶剤が分離される。分離された蒸気は、主に有機溶剤の蒸気を含んでおり、ライ ン(118)を経て、(120)で還流され、ライン(122)を 経て戻される。 冷却水は、ライン(126)で示されるように、還流(reflux)チャンバーと凝縮チ ャンバー(124)の中を循環している。チャンバー(124)の中で凝縮された高濃度の 有機溶剤液は、凝縮器(124)を出て、上述のように、ライン(38)を経て、含浸工 程(12)に戻される。 図3に示される構成において、ライン(22)のパイプは、分離と精留を行なうタ ワー(200)に入り、カラム(210)を形成する。カラム(210)の底部の(202)で示され る位置に、スチームが注入される。溶剤を抽出した後のパルプは、エクストラク タ(204)により、(206)で示される如く、容器(200)内のカラム(210)の底部から取 り除かれて、希釈タンク(208)に供給される。さらなる処理に利用するため、こ のタンク(208)で、パルプは(水により)所望のコンシステンシーに希釈される。 パルプカラム(210)を出た蒸気(つまりスチームと、蒸発した有機溶剤)は、タ ワーまたは容器(200)の還流部(220)を通過し、ここで、有機溶剤は還流され、分 離した溶剤は、ライン(218)を経て冷却・還流システム(220A)に運ばれ、最終的 には凝縮器(224)に運ばれ、有機溶剤を含む蒸気は冷却水により凝縮される。冷 却水は、ライン(226)で示されるように、凝縮器(224)と還流(220)に供給されて いる。 凝縮された有機溶剤(アルコール、望ましくはエタノ ールまたはメタノール)は、凝縮器(224)からライン(38)を通じて出て行き、上述 の含浸工程(12)に戻される。 パルプのpH等の条件によっては、例えば酸の加水分解によるパルプの劣化を 防止するために、パルプから有機溶剤を分離する工程の前に、パルプの酸性度を 減じるようにpHを調節することが望ましい。 パルプがストリッパーへ供給される前に、パルプのpHを大きくするために、 オゾン工程との間に中和工程を設けることが望ましい。パルプがスチーム分離工 程にあるとき、パルプを酸の加水分解から保護するために、パルプのpHは、中 性または弱アルカリ性の約6〜10の範囲とすべきであり、より望ましくは、約7 〜9のpHまで増加させて、分離工程に導入すべきである。 また、酸の加水分解は、分離工程を比較的低温でかつ高真空で行なうことによ り、著しく減じることができ、その分解速度は非常に小さくなる。例1 本発明の実施可能性を試験した。試験は、コンシステンシーが40〜42%の範囲 であり、水中にメタノールを種々の量で含有するパルプのサンプル54グラムを用 いて行なった。サンプルは、径が4インチ、底部にスクリーンを有するカラムの 中に入れる。スチームをパルプのカラムの中に通して、図4で示されるように所 定の時間間隔で、パルプから取り除かれたメタノールの量を測定した。 パルプの54グラムの各サンプルは、高さが約1フィートのカラムを形成した。 試験されたパルプサンプル中のメタノールの水中濃度は、図4中、黒四角にて示 されるものが27%、黒丸で示されるものが47%、黒三角で示されるものが70%で ある。スチームの流量は、メタノール濃度が27%のパルプサンプルについては、 1分あたり21グラムのスチームであり、メタノール濃度が47%と70%のパルプサ ンプルについては、1分あたり18グラムのスチームであった。 図4に示されるように、全ての場合において、パルプサンプル中のメタノール の残存率がほぼ0%に達するまで要した最長の保持時間は、10分よりも短かった 。これは、メタノールをパルプから直接分離するための実用的プロセスが商業的 規模で実行可能であることを示している。例2 スチームの流量を1分あたり13〜14グラムに選択し、このスチームを、47%の メタノール(36.1ml又は28.5g)を含むパルプカラムサンプル(重量が54グラム、高 さが12インチ)の中を通過させるラボ実験を行なった。初期段階ではパルプのコ ンシステンシーは、41.3%であり、終期段階ではパルプのコンシステンシーは、 39%であった。 パルプカラムの上部近くの中心部で測定した温度は、約4〜4 1/2分間経過し た後、99℃の温度で安定した。 表1は、表示された時間間隔で採取したサンプルについての測定量を示してい る。約5分経過後、パルプ中のメタノール残量は、当初のパルプサンプルに含ま れる全メタノールの1.8%まで減少し、15分後には、残量は完全にゼロになった ことがわかる。 還流がない場合でも、妥当な費用と時間の範囲内で、完全な分離を得られるこ とは明らかだろう。 例3 パルプ中のアルコール量を減らすのに必要な熱又はスチームは、パルプのコン システンシーが約50%で、30%または40%のメタノールを含むパルプが投入され る場合に基づいて計算されたものである。 表2は、システムから出たアルコール水のアルコール量に応じて必要な熱量を 計算した値を示しており、シス テムを出たパルプ中に残っている残留メタノール濃度に関する未回収のアルコー ル濃度を示す。 btu/lbをみれば、パルプに関してスチームの流量を調整することにより、パル プからメタノールの除去を、妥 当な費用で効率よく行なえることは理解されるであろう。例4 オゾン化は、メタノールと水を媒体として用い、pHが約2〜3の最適範囲で 行ない、粘度が21.5cpのパルプを生成した。パルプがメタノール分離工程に直 接供給されたとき、分離後の粘度は、10.8cpまで低下した。同様に、パルプの 白色度(brightness)は、オゾン工程後の60%ISOから、メタノール回収工程、 つまり分離工程後には47.7%ISOに激減した。このパルプはさらに酸素過酸化 物抽出工程に付された後、さらにオゾン工程、次に過酸化物工程に付された。こ れは、ZmSEopZPシーケンスの完全なシーケンスであり、ここで、 Zm =メタノール水媒体を使用するオゾン工程 S =分離工程すなわちメタノール回収工程 Eop=抽出液に酸素と過酸化物を使用したアルカリ 抽出工程 Z =従来のオゾン工程 P =過酸化物工程 である。得られたパルプは、白色度が88.2%ISO、粘度が8.9cpである。 これと同じオゾン化したパルプのpHは、アルカリ(Na0H)の追加により約9に 調整され、次に、パルプは分離工程すなわちメタノール回収工程に付された。こ のとき、メタノール分離後のパルプの粘度は22.4cpであり、Zm 工程の後の粘度から約1cp増加し、白色度は56%ISOまで低下した。 上記結果は、コンシステンシーが約25%であるオゾン化されたパルプを中和す ることにより得られたもので、約25%のコンシステンシーは適当な混合により得 られたものである。パルプの一様性を改良するために、オゾン化された他のパル プサンプルをさらに希釈して、20%のコンシステンシーとし、それから、アルカ リで約9のpHに中和した。中和されたパルプは、メタノール回収工程後の粘度 は23.3cpであった。上記の手順、すなわち、ZmNS(Nは中和化工程)がEop 工程と組み合わされて得られたパルプは、白色度が53.3ISO、粘度が17.8であ る。これは、標準のZmop(メタノールの回収なし)では、白色度が4.8ISO、 粘度が183cpであるのと比べて非常に良かった。 前述の記載は、主として、漂白プロセスと、漂白されたパルプと漂白中にチッ プの周囲を取り巻く水性媒体の水から有機溶剤を分離するプロセスについて、本 発明の望ましい実施例に基づいたものである。しかし、有機溶剤をパルプと水か ら分離することが望まれるプロセスがその他にあれば、それらにも前述の分離工 程を適用できることは理解されるであろう。 本発明を説明してきたが、当該分野の専門家であれば、添付の請求の範囲に規 定される発明の範囲から逸脱する ことなく、変形をなし得るであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1995年9月13日 【補正内容】 [明細書第10頁] Z =従来のオゾン工程 P =過酸化物工程 である。得られたパルプは、白色度が88.2%ISO、粘度が8.9cpである。 これと同じオゾン化したパルプのpHは、アルカリ(NaOH)の追加により約9に 調整され、次に、パルプは分離工程すなわちメタノール回収工程に付された。こ のとき、メタノール分離後のパルプの粘度は22.4cpであり、Zm工程の後の粘 度から約1cp増加し、白色度は56%ISOまで低下した。 上記結果は、コンシステンシーが約25%であるオゾン化されたパルプを中和す ることにより得られたもので、約25%のコンシステンシーは適当な混合により得 られたものである。パルプの一様性を改良するために、オゾン化された他のパル プサンプルをさらに希釈して、20%のコンシステンシーとし、それから、アルカ リで約9のpHに中和した。中和されたパルプは、メタノール回収工程後の粘度 は23.3cpであった。上記の手順、すなわち、ZmNS(Nは中和化工程)がEop 工程と組み合わされて得られたパルプは、白色度が85.3ISO、粘度が17.8であ る。これは、標準のZmop(メタノールの回収なし) では、白色度が84.8ISO、粘度が18.3cpであるのと比べて非常に良かった。 前述の記載は、主として、漂白プロセスと、漂白されたパルプと漂白中にチッ プの周囲を取り巻く水性媒体の水から有機溶剤を分離するプロセスについて、本 発明の望ましい実施例に基づいたものである。しかし、有機溶剤をパルプと水か ら分離することが望まれるプロセスがその他にあれば、それらにも前述の分離工 程を適用できることは理解されるであろう。 本発明を説明してきたが、当該分野の専門家であれば、添付の請求の範囲に規 定される発明の範囲から逸脱することなく、変形をなし得るであろう。 請求の範囲 1.水性有機溶剤の中でパルプを漂白し、溶剤を回収するプロセスであって、該 プロセスは、含浸工程で、パルプに水性有機溶剤の媒体を含浸させて、水性有機 溶剤の媒体が含浸されたパルプを作り、媒体が含浸されたパルプを、オゾン漂白 工程(Z工程)にてオゾンで漂白する工程を含んでおり、特徴とするのは、漂白さ れたパルプはアルカリで処理され、パルプのpHを6〜10まで大きくし、漂白さ れたパルプに付随する水性有機溶剤の中に含まれる有機溶剤は、熱が加えられて 漂白されたパルプから取り除かれ、前記溶剤は蒸発し、有機溶剤液として分離さ れ、それによって、有機溶剤液を回収することにある。 2.請求項1に規定されたプロセスにおいて、有機溶剤液を含浸工程に戻す工程 を含んでいる。 3.請求項2に規定されたプロセスにおいて、含浸工程は、水性有機溶剤の媒体 の中でパルプを希釈する工程と、含浸工程で加えられた前記媒体の過剰分を分離 し、含浸されたパルプを、過剰の有機媒体を含まないパルプにする工程を含んで いる。 4.請求項1乃至請求項3の何れかに規定されたプロセスにおいて、含浸された パルプから分離された過剰の水性溶剤の媒体を蒸留して、過剰の水性有機溶剤の 媒 体から有機溶剤を分離し、それにより、過剰の有機溶剤を回収する工程と、回収 された有機溶剤を含浸工程に戻す工程を含んでいる。 5.請求項4に規定されたプロセスにおいて、有機溶剤液が含浸工程に戻される 前に、分離された有機溶剤液を濃縮する工程を含んでいる。 6.請求項1乃至請求項4の何れかに規定されたプロセスにおいて、加熱工程は 、水性有機溶剤を含む漂白パルプの中を、対向する流れ方向にスチームを通す工 程を含んでいる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AM,AT,AU,BB,B G,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK ,ES,FI,GB,GE,HU,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LT,LU,LV,MD,M G,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SI,SK,TJ,TT,UA, UZ,VN (72)発明者 ノリス,ロバート グレン カナダ国 ブイ0アール 2イー0 ブリ ティッシュ コロンビア,レディースミ ス,グリーンヒル ドライブ,アールアー ル#2

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.パルプと、有機溶剤を含む水性媒体の系から、有機溶剤を回収するプロセス であって、パルプに随伴する水性有機媒体の中に含まれる有機溶剤に、熱を加え て有機溶剤をパルプから取り除き、有機溶剤を蒸発させて、有機溶剤液として分 離し、それによって、有機溶剤液を回収し、有機溶剤を実質的に含まないパルプ の水性懸濁液にすることを特徴とする。 2.水性有機溶剤の中でパルプを漂白し、溶剤を回収するプロセスであって、該 プロセスは、含浸工程で、パルプに水性有機溶剤の媒体を含浸させて、水性有機 溶剤の媒体が含浸されたパルプを作り、媒体が含浸されたパルプを、オゾン漂白 工程(Z工程)にてオゾンで漂白する工程を含んでおり、特徴とするのは、漂白さ れたパルプに付随する水性有機溶剤の中に含まれる有機溶剤は、熱が加えられて 、漂白されたパルプから取り除かれ、前記有機溶剤は蒸発し、有機溶剤液として 分離され、それによって、有機溶剤液を回収することにある。 3.請求項2に規定されたプロセスにおいて、酸素溶剤がパルプから取り除かれ る前に、pHが6乃至10となるように中和する工程を含んでいる。 4.請求項2または請求項3に規定されたプロセスにお いて、有機溶剤液を含浸工程に戻す工程を含んでいる。 5.請求項4に規定されたプロセスにおいて、有機溶剤液が含浸工程に戻される 前に、分離された有機溶剤液を濃縮する工程を含んでいる。 6.請求項1乃至請求項5の何れかに規定されたプロセスにおいて、含浸工程は 、水性有機溶剤の媒体の中でパルプを希釈する工程と、含浸工程で加えられた前 記媒体の過剰分を分離し、含浸されたパルプを、過剰の有機媒体を含まないパル プにする工程を含んでいる。 7.請求項1乃至請求項5の何れかに規定されたプロセスにおいて、含浸された パルプから分離された過剰の水性溶剤の媒体を蒸留して、過剰の水性有機溶剤の 媒体から有機溶剤を分離し、それにより、過剰の有機溶剤を回収する工程と、回 収された有機溶剤を含浸工程に戻す工程を含んでいる。 8.請求項1乃至請求項7の何れかに規定されたプロセスにおいて、加熱工程は 、水性有機溶剤を含む漂白パルプの中を、対向する流れ方向にスチームを通す工 程を含んでいる。
JP7511118A 1993-10-15 1994-09-27 メタノールの回収 Pending JPH09503560A (ja)

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