【発明の詳細な説明】
2,3,5‐トリハロベンズアルデヒドの製造法
本発明はいくつかの医薬品の製造に有用な出発物質である2,3,5‐トリハ
ロベンズアルデヒドの新規製造方法に関する。
EP‐A‐0372934およびEP‐A‐0459819は、グルタミン酸
放出の強い阻害剤である5‐フェニルピリミジン類のクラスについて記載してい
る。好ましい例は、フェニル環がハロゲン、特にクロロにより2,3,5‐位で
置換されているものである。具体例には4‐アミノ‐2‐(4‐メチルピペラジ
ン‐1‐イル)‐5‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)ピリミジンおよび4
‐アミノ‐2‐(4‐n‐プロピルピペラジン‐1‐イル)‐5‐(2,3,5
‐トリクロロフェニル)ピリミジンがある。このような5‐フェニルピリミジン
類は、特に発作および頭損傷に起因する場合を含めた脳虚血障害の治療にとり有
用である。
5‐フェニルピリミジン類の好ましい例、即ちフェニル環がハロゲンにより2
,3,5‐位が置換されているものの化学合成では、通常出発物質として対応し
て置換されているベンズアルデヒドの使用を要する。このベンズアルデヒドは通
常3‐アミノ‐2,5‐ジハロ安息香酸ナトリウムから順次製造される。例えば
、下記のようにSandmeyer 反応およびDibalH還元工程で3‐アミノ‐2,5‐ジ
クロロ安息香酸ナトリウムから2,3,5‐トリクロロベンズアルデヒドを製造
することが知られている:
(i)NaNO2、濃H2SO4、ArOH
(ii)CuCl、濃HCl
(iii)MeOH、濃H2SO4触媒
(iv)DIBALH−70℃
(標準有機化学テキストブック、例えば:J.March,Advanced Organic Chemistry
Reactions,Mechanism and Structure,4th Ed.(1992),pp.723 およびMuraki and
Mukaiyama,Chem.Lett.,1974,1447;1975,212参照)
この方法の欠点は、出発物質自体が限定量でしかも比較的不純な形で入手でき
るだけであること、更にDibalH還元工程がしばしば低収率であることである。
2,3,5‐トリハロベンズアルデヒドが1,2,4‐トリハロベンゼンから
錯体中間体を経て製造できることを今般見出した。この方法の利点は、1,2,
4‐トリハロベンゼンが容易に入手できて、反応が比較的簡単で直接的なことで
ある。
したがって、本発明は
(i)下記式(I)の化合物:
(上記式中Halはハロゲンである)をジC1-4アルキルホルムアミドと反応さ
せ、
(ii)得られた錯体を転位させ、
(iii)転位錯体を水で反応停止させる
工程を含んでなる、2,3,5‐トリハロベンズアルデヒドの製造法を提供する
。
ハロゲンの例にはクロロがある。
ジC1-4アルキルホルムアミドの好ましい例はジメチルホルムアミド(DMF
)である。
好ましくは、式(I)の化合物とジC1-4アルキルホルムアミドとの反応は、
タール化を避けるため低温で行われる。好ましくは、これは−20〜−80℃の
温度、例えば−60℃である。
以下の記載に拘束されるわけではないが、式(I)の化合物とジC1-4アルキ
ルホルムアミドとの反応から得られる錯体は下記式(II)である考えられる。
(上記式中、Halはハロゲンである)
式(II)の錯体が水で直ちに反応停止されるならば、もっぱら2,3,6‐ト
リハロベンズアルデヒドを生じる。しかしながら、その錯体が室温または付近(
例えば15〜35℃)で約2または3時間以上(約2〜24時間)おかれるなら
ば、それは下記式(III)であると考えられる次の錯体に転位する。
(上記式中、Halはハロゲンである)
式(III)の錯体が水で反応停止されるならば、2,3,5‐トリハロベンズ
ア
ルデヒドが生産される。後者は、更にこのような処理が必要とされる対応2,3
,5‐トリハロベンジルアルコールを形成するために、場合により例えば水素化
ホウ素ナトリウムで還元してもよい。
式(II)の錯体の転位は先行技術、例えばSynthesis Communication,October
1988(p.803),T.H.Kress and M.R.Leannaからは全く予想されない。この先行技術
では、その錯体を放置するとこうして転位することを、全く示していない。
式(I)の化合物は低温、好ましくは−20℃以下、最も好ましくは−60℃
以下において環式または開環鎖溶媒中で1,2,4‐トリハロベンゼンをC1-6
アルキルリチウムと反応させることにより得られる。好ましいC1-6アルキルリ
チウムは直鎖炭素を有し、メチルリチウムまたはn‐ブチルリチウムが最も好ま
しい。
好ましくは、環式または開環鎖(open chained)溶媒はジエチルエーテルまた
はTHFである。
C1-6アルキルリチウム:ジC1-4アルキルホルムアミドのモル比が1:2.5
5であるとき、2,3,5‐トリハロベンズアルデヒドの全収率は約95%純度
で約35%である。意外にも、C1-4アルキルリチウム:ジC1-4アルキルホルム
アミドの1:5.45の比率が95%純度で70%のかなり高い収率を与えるこ
とがわかった。
下記例は本発明の説明のために示されており、本発明を制限するは決して解釈
されるべきでない。例1
(a)2,3,5‐トリクロロベンズアルデヒドの製造
試薬
乾燥THF(250ml)をSVM/ドライアイス浴で冷却しながら窒素下で
撹拌した。ヘキサン中n‐ブチルリチウム(44ml、0.11モル)の2.5
モル溶液を温度−60℃以下に保ちながら滴下した。次いで乾燥THF(50m
l)中1,2,4‐トリクロロベンゼン(18.14g、0.10モル)の溶液
を温度−60℃以下に保ちながら滴下した。得られた混合液を−65〜−60℃
で30分間撹拌した。後者に乾燥THF(50ml)中乾燥ジメチルホルムアミ
ド(20.23g、0.28モル)の溶液を反応温度−60℃以下に保ちながら
滴下した。反応混合液を室温まで加温して、一夜放置させる。水(5ml)を加
え、混合液を15分間撹拌した。次いで混合液を飽和塩化ナトリウム溶液(40
0ml)中に注いだ。後者を10分間撹拌した後、2つの相を分離し、水相を酢
酸エチル(2×200ml)で抽出した。合わせた有機抽出液を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、金色油状物(26.6g)を得た。
(b)2,3,5‐トリクロロベンズアルデヒドの製造 試薬
乾燥THF(3270ml)中1,2,4‐トリクロロベンゼン(362.9
g、2.0モル)の溶液をアセトン/ドライアイス浴で冷却しながら撹拌した。
ヘキサン中ブチルリチウムの2.5モル溶液(923ml、2.3モル)を温度
−60℃以下に保ちながら滴下した。10分間撹拌後、乾燥ジメチルホルムアミ
ド(804.1g、11.0モル)を−60℃以下で滴下した。反応混合液を環
境室温まで加温しながら18時間撹拌した。水(3000ml)を加え、混合液
を15分間撹拌した。次いで混合液を飽和塩化ナトリウム溶液(400ml)中
に注いだ。後者を10分間撹拌した後、2つの相を分離し、水相を酢酸エチル(
2×3000ml)で抽出した。合わせた有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下で濃縮して、金色油状物(292g)を得た。例2 N‐メチルピペラジノホルムアミジンヒドリオダイドの製造
チオ尿素(10.8g)を50℃でアセトン(250ml)に溶解した。ヨー
ドメタン(10ml)を加え、反応液を50℃で4時間撹拌した。冷却後、溶液
をエーテル(1l)で希釈し、メチオダイド塩を濾過し、エーテルで洗浄し、真
空下で乾燥させた。29.2g、mp113‐115℃。メチオダイド塩(5g
)を水(30ml)に溶解し、N‐メチルピペラジンを加えた。溶液を室温で2
4時間にわたり窒素を吹き込みながら撹拌した。溶液を真空下で濃縮した。残渣
をエタノールでスラリー化し、濾過し、真空下で乾燥させた。4.98g、mp
230‐242℃。例3
(i)2,3,4‐トリクロロベンジルアルコールの製造
エタノール(1.0l)中2,3,5‐トリクロロベンズアルデヒド(Aldric
h、50g)の溶液に室温でNaBH4(7.00g)を加え、得られ
た混合液を3.5時間撹拌した。反応を水で停止させ、溶媒を真空下で蒸発して
から、残渣をCHCl3と飽和NaHCO3溶液に分配させた。有機相を塩水で洗
浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させて、白色固体物4
3.00gms、mp90‐93℃を得た。
(ii)2,3,5‐トリクロロベンジルブロミドの製造
ベンゼン(400ml)中アルコールの溶液にN2下でPBr3(126.48
g)を加え、混合液を55〜60℃で3.5時間撹拌した。冷却後、混合液を砕
氷(2l)上に注ぎ、ベンゼン層を分離させた。水相をベンゼン(×3)で洗浄
し、合わせたベンゼン抽出液を飽和NaHCO3溶液および水で洗浄し、MgS
O4で乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させて、褐色がかった液体を得たが、これは
放置すると固化した。37.53gms、mp40‐42
(iii)2,3,5‐トリクロロフェニルアセトニトリルの製造
ブロミドを0℃でジメチルホルムアミド(DMF)(130ml)/水(86
.67ml)に懸濁し、KCN(12.99g)を少しずつ加えた。30〜35
℃で3時間撹拌した後、懸濁液を水で希釈し、ジエチルエーテル(Et2O)で
抽出した。合わせたエーテル抽出液を水洗し、MgSO4で乾燥し、濾過し、溶
媒を真空下で蒸発させた。シリカゲルクロマトグラフィーによりヘキサン〜20
%エーテル‐ヘキサンで溶出させて、白色固体物として所望生成物を得た。18
.52gms、mp60‐62℃
(iv)2‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐3‐オキソプロピオニトリル ナトリウム塩の製造
窒素下で氷冷されたエタノール(55ml)中ナトリウムエトキシド(NaO
Et)(0.803gのナトリウムから)の溶液に2,3,5‐トリクロロフェ
ニルアセトニトリルを加えた。ギ酸エチル(5.1ml)を加え、混合液を室温
で一夜撹拌した。50℃で更に2.5時間撹拌した後、混合液を冷却し
て、濾過した。濾液を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルで摩砕し、濾過し、乾
燥させた(6.82g)。
(v)2‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐3‐メトキシアクリロニトリ ルの製造
上記固体物をDMF(36ml)に溶解し、ヨウ化メチル(2ml)を加えた
。反応容器を密封してから、内容物を40℃で3時間撹拌した。次いで溶媒を蒸
発させた。残渣を水と酢酸エチルに分配した。有機相を水洗し、(MgSO4)
乾燥し、溶媒を蒸発させて、赤褐色油状物(5.04g)として粗製生成物を得
た。これは放置すると固化した。
(vi)4‐アミノ‐2‐(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)‐5‐(2,3, 5‐トリクロロフェニル)ピリミジンの製造
エタノール(20ml)中NaOEt(0.2gのナトリウムから)の溶液に
N‐メチルピペラジノホルムアミジンヒドリオダイド(2.06g)(例2)を
加えた。更に10分間撹拌した後、2‐(2,3,5‐トリクロロフェニル)‐
3‐メトキシアクリロニトリルを加え、混合液を還流下で4時間撹拌した。混合
液を室温で一夜放置し、その後濾過した。濾液を濃縮し、残渣をSiO2クロマ
トグラフィーによりCHCl3〜4%MeOH/CHCl3で溶出させて精製し、
遊離塩基として標題化合物を得た。0.89g、mp162‐164℃
次いで遊離塩基(0.805g)をエタノール(35ml)に溶解し、氷浴で
冷却した。メタンスルホン酸(0.21g)を加え、反応液を室温で2時間撹拌
した。次いで溶媒を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルで摩砕し、濾過し、冷水
に溶解し、凍結乾燥して、淡緑色固体物として標題塩を得た。0.98g、mp
143‐146℃1
H NMRデータ(δ)ジメチルスルホキシド(DMSO)‐d6:7.8(d
,1H),7.65(s,1H),7.36(d,1H),6.33‐6.
23(brs,2H),3.68(t,4H),2.32(t,4H),2.2
6(s,3H)
上記において、シグナルは以下のように略記されている:s=シングレット;d
=ダブレット;t=トリプレット;brs=広いシングレット例4
(i)メチルチオウロニウムヨーダイドの製造
チオ尿素(10.89g)を50℃でアセトン(250ml)に溶解した。ヨ
ードメタン(10ml)を加え、反応液を50℃で4時間撹拌した。冷却後、溶
液をエーテル(1l)で希釈し、メチオダイド塩を濾過し、エーテルで洗浄し、
真空下で乾燥させた。29.2g、mp113‐115℃
(ii)4‐アミノ‐2‐(4‐n‐プロピルピペラジン‐1‐イル)‐5‐(2 ,3,5‐トリクロロフェニル)ピリミジンジメシレートの製造
水(15ml)中n‐プロピルピペラジンジヒドロブロミド(Lancaster 5g
)をイオン交換カラム(IR410 OH形)(BDH)に通し、水で溶出させ
た。二級アミンに陽性である溶出液を濃縮し、ジエチルエーテルに溶解し、(M
gSO4)乾燥し、溶媒乾固させて、無色油状物としてn‐プロピルピペラジン
を得た(0.6g)。
ピペラジンを水(10ml)に溶解し、メチルチオウロニウムヨーダイドを加
えた。溶液を室温で96時間窒素を吹き込みながら撹拌した。溶液を真空下で濃
縮した。残渣をアセトンでスラリー化し、濾過し、真空下で乾燥させて、N‐プ
ロピルピペラジノホルムアミジンヒドロヨーダイドを得た。0.51g、mp1
74‐176℃
エタノール(5ml)中NaOEt(0.52gのナトリウムから)の溶液に
N‐プロピルピペラジノホルムアミジンヒドロヨーダイド(0.506g)を加
えた。更に10分間撹拌した後、参考例3(v)の2‐(2,3,5‐トリクロ
ロフェニル)‐3‐メトキシアクリロニトリル(0.226g)を加え、混合液
を還流下で5時間撹拌した。混合液を濃縮し、クロロホルムに溶解し、濾過した
。濾液を再濃縮し、残渣をSiO2クロマトグラフィーにより5%MeOH/C
HCl3で溶出させて精製し、遊離塩基として標題化合物を得た。0.26g遊
離塩基(0.26g)をEt2Oに溶解し、氷浴で冷却した。メタンスルホン酸
(0.062g)を加え、反応液を氷浴で1時間撹拌した。固体物を濾過し、真
空下で乾燥させ、黄色非晶質固体物として標題塩を得た。0.21g、分解83
℃
NMRアサイメント(δ)
溶媒‐DMSO
δ0.95(t,3H),δ1.75(m,2H),δ2.35(s,6H),
δ3.10(d,br,2H),δ3.40(t,br,4H),δ3.60(
d,br,2H),δ4.60(d,2H),δ7.45(d,1H),δ7.
90(s,1H),δ7.95(d,1H)Detailed Description of the Invention
Process for producing 2,3,5-trihalobenzaldehyde
The present invention is a useful starting material for the manufacture of some pharmaceuticals, 2,3,5-triha.
The present invention relates to a new method for producing lobenzaldehyde.
EP-A-0372934 and EP-A-045998 are glutamic acids.
Describes a class of 5-phenylpyrimidines that are strong release inhibitors
You. A preferred example is where the phenyl ring is at the 2,3,5-position by halogen, especially chloro.
It has been replaced. A specific example is 4-amino-2- (4-methylpiperazyl
N-1-yl) -5- (2,3,5-trichlorophenyl) pyrimidine and 4
-Amino-2- (4-n-propylpiperazin-1-yl) -5- (2,3,5
-Trichlorophenyl) pyrimidine. Such 5-phenylpyrimidine
For the treatment of cerebral ischemic disorders, including those caused by stroke and head injury.
It is for.
Preferred examples of 5-phenylpyrimidines, ie, the phenyl ring is replaced by a halogen
It is usually used as a starting material in the chemical synthesis of compounds with substitutions at the 3,3,5-position.
Requires the use of benzaldehyde that has been substituted. This benzaldehyde is
It is usually prepared sequentially from sodium 3-amino-2,5-dihalobenzoate. For example
, 3-amino-2,5-diene in the Sandmeyer reaction and the DibalH reduction step as described below.
Production of 2,3,5-trichlorobenzaldehyde from sodium chlorobenzoate
Known to do:
(I) NaNO2, Concentrated H2SOFour, ArOH
(Ii) CuCl, concentrated HCl
(Iii) MeOH, concentrated H2SOFourcatalyst
(Iv) DIBALH-70 ° C
(Standard organic chemistry textbooks, for example: J. March, Advanced Organic Chemistry
Reactions, Mechanism and Structure, 4th Ed. (1992), pp. 723 and Muraki and
Mukaiyama, Chem. Lett., 1974, 1447; 1975, 212)
The disadvantage of this method is that the starting material itself is available in limited quantities and in relatively impure form.
In addition, the DibalH reduction step is often low yielding.
2,3,5-trihalobenzaldehyde from 1,2,4-trihalobenzene
It has now been found that it can be produced via a complex intermediate. The advantages of this method are 1, 2,
Because 4-trihalobenzene is readily available, the reaction is relatively simple and direct
is there.
Therefore, the present invention
(I) Compound of formula (I):
(Wherein Hal is halogen)1-4Reacted with alkylformamide
Let
(Ii) rearrange the obtained complex,
(Iii) Quench the rearrangement complex with water
Provided is a method for producing 2,3,5-trihalobenzaldehyde, comprising the steps of:
.
An example of halogen is chloro.
Di C1-4A preferred example of alkylformamide is dimethylformamide (DMF
).
Preferably, the compound of formula (I) and di-C1-4The reaction with alkylformamide is
It is carried out at low temperature to avoid tarring. Preferably, this is between -20 and -80 ° C.
The temperature is, for example, -60 ° C.
Without being bound by the following description, the compound of formula (I) and di-C1-4Archi
The complex resulting from the reaction with ruformamide is believed to be of formula (II):
(In the above formula, Hal is halogen)
If the complex of formula (II) is immediately quenched with water, it is exclusively 2,3,6-toluene.
This produces rehalobenzaldehyde. However, if the complex is at or near room temperature (
For example, if it is stored at 15 to 35 ° C for about 2 or 3 hours or more (about 2 to 24 hours)
For example, it rearranges to the next complex, which is believed to be of formula (III):
(In the above formula, Hal is halogen)
If the complex of formula (III) is quenched with water, 2,3,5-trihalobenz
A
Ludehide is produced. The latter is a response 2,3 that requires such processing.
To form the 5,5-trihalobenzyl alcohol, optionally by hydrogenation, for example.
It may be reduced with sodium boron.
Rearrangement of the complex of formula (II) is known in the prior art, for example Synthesis Communication, October.
Not expected from 1988 (p.803), T.H.Kress and M.R.Leanna. This prior art
Does not show any such rearrangement upon leaving the complex.
The compounds of formula (I) are low temperature, preferably below -20 ° C, most preferably -60 ° C.
In the following, 1,2,4-trihalobenzene was converted to C in a cyclic or open chain solvent.1-6
Obtained by reacting with alkyllithium. Preferred C1-6Alkyrie
Tium has a straight-chain carbon, with methyllithium or n-butyllithium being the most preferred.
New
Preferably, the cyclic or open chained solvent is diethyl ether or
Is THF.
C1-6Alkyl lithium: di-C1-4Alkylformamide molar ratio is 1: 2.5
5, the overall yield of 2,3,5-trihalobenzaldehyde is about 95% pure.
Is about 35%. Surprisingly, C1-4Alkyl lithium: di-C1-4Alkyl form
A 1: 5.45 ratio of amides gives a reasonably high yield of 70% at 95% purity.
I understood.
The following examples are given for the purpose of illustrating the invention and are in no way meant to limit the invention.
Should not be done.Example 1
(A)Production of 2,3,5-trichlorobenzaldehyde
reagent
Dry THF (250 ml) under nitrogen while cooling with SVM / dry ice bath.
Stirred. 2.5 of n-butyllithium (44 ml, 0.11 mol) in hexane
The molar solution was added dropwise while keeping the temperature below -60 ° C. Then dry THF (50m
A solution of 1,2,4-trichlorobenzene (18.14 g, 0.10 mol) in l)
Was added dropwise while maintaining the temperature at -60 ° C or lower. The obtained mixed liquid is -65 to -60 ° C.
For 30 minutes. For the latter, dry dimethylformamide in dry THF (50 ml).
While keeping the solution of 20 g (20.23 g, 0.28 mol) below the reaction temperature of -60 ° C.
Dropped. The reaction mixture is warmed to room temperature and left overnight. Add water (5 ml)
Then, the mixture was stirred for 15 minutes. The mixture is then treated with saturated sodium chloride solution (40
0 ml). After stirring the latter for 10 minutes, the two phases are separated and the aqueous phase is vinegared.
Extracted with ethyl acidate (2 x 200 ml). Combine the combined organic extracts with anhydrous magnesium sulfate.
Dry with sium and concentrate under reduced pressure to give a golden oil (26.6g).
(B)Production of 2,3,5-trichlorobenzaldehyde reagent
1,2,4-Trichlorobenzene (362.9 in dry THF (3270 ml)
g, 2.0 mol) was stirred with cooling in an acetone / dry ice bath.
Temperature of a 2.5 molar solution of butyllithium in hexane (923 ml, 2.3 moles)
The solution was added dropwise while keeping it at -60 ° C or lower. After stirring for 10 minutes, dry dimethylformami
(804.1 g, 11.0 mol) was added dropwise at -60 ° C or lower. Ring the reaction mixture
The mixture was stirred for 18 hours while warming to room temperature. Add water (3000 ml) and mix
Was stirred for 15 minutes. The mixture is then in saturated sodium chloride solution (400 ml)
Poured into. After stirring the latter for 10 minutes, the two phases were separated and the aqueous phase was extracted with ethyl acetate (
2 × 3000 ml). Combine the organic extracts with anhydrous magnesium sulfate.
Dry and concentrate under reduced pressure to give a golden oil (292g).Example 2 Preparation of N-methylpiperazinoformamidine hydriodide
Thiourea (10.8g) was dissolved in acetone (250ml) at 50 ° C. Yaw
Domethane (10 ml) was added and the reaction was stirred at 50 ° C. for 4 hours. Solution after cooling
Was diluted with ether (1 l) and the methiodide salt was filtered, washed with ether and
Dry under air. 29.2 g, mp 113-115 ° C. Methiodide salt (5g
) Was dissolved in water (30 ml) and N-methylpiperazine was added. Bring the solution to room temperature 2
The mixture was stirred for 4 hours while blowing nitrogen. The solution was concentrated under vacuum. Residue
Was slurried with ethanol, filtered and dried under vacuum. 4.98g, mp
230-242 ° C.Example 3
(I)Production of 2,3,4-trichlorobenzyl alcohol
2,3,5-Trichlorobenzaldehyde (Aldric
h, 50 g) at room temperature with NaBHFour(7.00 g) was added to obtain
The resulting mixture was stirred for 3.5 hours. The reaction was quenched with water and the solvent evaporated under vacuum.
From the residue to CHClThreeAnd saturated NaHCOThreePartitioned into solution. Wash the organic phase with brine
Purified, MgSOFourDried, filtered and the solvent evaporated under vacuum to give a white solid 4
Obtained 3.00 gms, mp 90-93 ° C.
(Ii)Preparation of 2,3,5-trichlorobenzyl bromide
N to a solution of alcohol in benzene (400 ml)2Below PBrThree(126.48
g) was added and the mixture was stirred at 55-60 ° C. for 3.5 hours. Crush the mixture after cooling
Poured onto ice (21) and separated the benzene layer. Wash the aqueous phase with benzene (× 3)
The combined benzene extracts with saturated NaHCO 3.ThreeWash with solution and water, MgS
OFourDried at rt, filtered and evaporated the solvent to give a brownish liquid which
It solidified on standing. 37.53 gms, mp40-42
(Iii)Production of 2,3,5-trichlorophenylacetonitrile
Bromide was added to dimethylformamide (DMF) (130 ml) / water (86
. 67 ml) and KCN (12.99 g) was added little by little. 30-35
After stirring at ℃ for 3 hours, the suspension was diluted with water and diluted with diethyl ether (Et.2O)
Extracted. The combined ether extracts are washed with water and MgSO 4.FourDried, filtered and dissolved.
The medium was evaporated under vacuum. Hexane to 20 by silica gel chromatography
Elution with% ether-hexane gave the desired product as a white solid. 18
. 52 gms, mp 60-62 ° C
(Iv)2- (2,3,5-trichlorophenyl) -3-oxopropionitrile Manufacture of sodium salt
Sodium ethoxide (NaO) in ethanol (55 ml) ice-cooled under nitrogen.
Et) (from 0.803 g of sodium) in a solution of 2,3,5-trichlorophene
Nylacetonitrile was added. Ethyl formate (5.1 ml) was added and the mixture was stirred at room temperature.
Stir overnight. After stirring at 50 ° C for an additional 2.5 hours, cool the mixture.
And filtered. The filtrate is evaporated, the residue is triturated with diethyl ether, filtered and dried.
Dried (6.82 g).
(V)2- (2,3,5-trichlorophenyl) -3-methoxyacrylonitri Manufacturing
The above solid was dissolved in DMF (36 ml) and methyl iodide (2 ml) was added.
. The reaction vessel was sealed and the contents were stirred at 40 ° C. for 3 hours. Then vaporize the solvent
I fired. The residue was partitioned between water and ethyl acetate. The organic phase is washed with water, (MgSO 4Four)
Dry and evaporate the solvent to give the crude product as a reddish brown oil (5.04 g).
Was. It solidified on standing.
(Vi)4-amino-2- (4-methylpiperazin-1-yl) -5- (2,3, Preparation of 5-trichlorophenyl) pyrimidine
To a solution of NaOEt (from 0.2 g sodium) in ethanol (20 ml)
N-methylpiperazinoformamidine hydriodide (2.06 g) (Example 2)
added. After stirring for another 10 minutes, 2- (2,3,5-trichlorophenyl)-
3-Methoxyacrylonitrile was added and the mixture was stirred under reflux for 4 hours. mixture
The liquid was left at room temperature overnight and then filtered. The filtrate is concentrated and the residue is2Chroma
CHCl by topographyThree~ 4% MeOH / CHClThreePurify by eluting with
The title compound was obtained as the free base. 0.89g, mp 162-164 ° C
The free base (0.805g) was then dissolved in ethanol (35ml) and placed in an ice bath.
Cooled. Methanesulfonic acid (0.21 g) was added, and the reaction solution was stirred at room temperature for 2 hours.
did. The solvent was then evaporated, the residue triturated with diethyl ether, filtered and cold water.
And lyophilized to give the title salt as a pale green solid. 0.98g, mp
143-146 ° C1
1 H NMR data (δ) dimethyl sulfoxide (DMSO) -d6: 7.8 (d
, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.36 (d, 1H), 6.33-6.
23 (brs, 2H), 3.68 (t, 4H), 2.32 (t, 4H), 2.2
6 (s, 3H)
In the above, the signals are abbreviated as follows: s = singlet; d
= Doublet; t = triplet; brs = wide singletExample 4
(I)Manufacture of methylthiouronium iodide
Thiourea (10.89 g) was dissolved in acetone (250 ml) at 50 ° C. Yo
Green methane (10 ml) was added and the reaction was stirred at 50 ° C. for 4 hours. After cooling,
The liquor was diluted with ether (1 l) and the methiodide salt was filtered and washed with ether,
Dried under vacuum. 29.2g, mp113-115 ° C
(Ii)4-Amino-2- (4-n-propylpiperazin-1-yl) -5- (2 Of 3,3,5-Trichlorophenyl) pyrimidine dimesylate
N-Propylpiperazine dihydrobromide (Lancaster 5 g in water (15 ml))
) Through an ion exchange column (IR410 OH form) (BDH) and eluted with water.
Was. The eluate positive for the secondary amine was concentrated, dissolved in diethyl ether, and
gSOFour) Dried and evaporated to dryness to give n-propylpiperazine as a colorless oil.
Was obtained (0.6 g).
Dissolve piperazine in water (10 ml) and add methylthiouronium iodide.
I got it. The solution was stirred at room temperature for 96 hours with nitrogen bubbling. Concentrate the solution under vacuum
Shrunk. The residue is slurried with acetone, filtered, dried under vacuum and washed with N-purple.
Ropilpiperazinoformamidine hydroiodide was obtained. 0.51g, mp1
74-176 ° C
To a solution of NaOEt (from 0.52 g sodium) in ethanol (5 ml)
Add N-propylpiperazinoformamidine hydroiodide (0.506g)
I got it. After stirring for a further 10 minutes, the 2- (2,3,5-trichloro) of Reference Example 3 (v)
(Rophenyl) -3-methoxyacrylonitrile (0.226g) was added and mixed
Was stirred under reflux for 5 hours. The mixture was concentrated, dissolved in chloroform and filtered
. The filtrate is re-concentrated and the residue is25% MeOH / C by chromatography
HClThreePurified by eluting with to give the title compound as the free base. 0.26g play
Leaving base (0.26 g) with Et2It was dissolved in O and cooled in an ice bath. Methanesulfonic acid
(0.062g) was added and the reaction was stirred in an ice bath for 1 hour. The solid is filtered and
Dry under air to give the title salt as a yellow amorphous solid. 0.21 g, decomposition 83
℃
NMR assignment (δ)
Solvent-DMSO
δ 0.95 (t, 3H), δ 1.75 (m, 2H), δ 2.35 (s, 6H),
δ 3.10 (d, br, 2H), δ 3.40 (t, br, 4H), δ 3.60 (
d, br, 2H), δ 4.60 (d, 2H), δ 7.45 (d, 1H), δ 7.
90 (s, 1H), δ 7.95 (d, 1H)
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07D 295/20 9283−4C C07D 295/20 A
(72)発明者 パーテル,ラージュニカント
イギリス国ケント、ダートフォード、テン
プル、ヒル(番地なし)
(72)発明者 バラス,ジェイムズ ロバート
イギリス国ケント、ダートフォード、テン
プル、ヒル(番地なし)
(72)発明者 ミルン,デイビッド ジョン
イギリス国ケント、ダートフォード、テン
プル、ヒル(番地なし)─────────────────────────────────────────────────── ─── Continuation of the front page (51) Int.Cl. 6 Identification number Internal reference number FI C07D 295/20 9283-4C C07D 295/20 A (72) Inventor Patel, Rajnikant Dartford, Kent, UK , Temple, Hill (no street number) (72) Inventor Barras, James Robert Kent, Dartford, Temple, Hill (no street number) (72) Inventor Milne, David John Kent, Dartford, Ten, England Pull, Hill (No street number)