JPH09502426A - 像コントラスト増強のための方法および組成物 - Google Patents

像コントラスト増強のための方法および組成物

Info

Publication number
JPH09502426A
JPH09502426A JP7504398A JP50439894A JPH09502426A JP H09502426 A JPH09502426 A JP H09502426A JP 7504398 A JP7504398 A JP 7504398A JP 50439894 A JP50439894 A JP 50439894A JP H09502426 A JPH09502426 A JP H09502426A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contrast
positive
agents
contrast agent
negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7504398A
Other languages
English (en)
Inventor
エリックソン,アンデルス
ファールビック,アンネ,キジェルスティ
ヘミングッソン,アンデルス
ウィックストロム,マッツ
オクセンダル,オーダン
バッハ−ガンズモ,トレ
Original Assignee
ニコムド イメージング エイエス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ニコムド イメージング エイエス filed Critical ニコムド イメージング エイエス
Publication of JPH09502426A publication Critical patent/JPH09502426A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/44Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance using nuclear magnetic resonance [NMR]
    • G01R33/48NMR imaging systems
    • G01R33/54Signal processing systems, e.g. using pulse sequences ; Generation or control of pulse sequences; Operator console
    • G01R33/56Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution
    • G01R33/5601Image enhancement or correction, e.g. subtraction or averaging techniques, e.g. improvement of signal-to-noise ratio and resolution involving use of a contrast agent for contrast manipulation, e.g. a paramagnetic, super-paramagnetic, ferromagnetic or hyperpolarised contrast agent
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/06Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明はヒトまたはヒト以外の身体の磁気共鳴像形成におけるおよびそれに関する改善に関し、特に像コントラストを増強するために正および負の造影剤を投与する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 像コントラスト増強のための方法および組成物 本発明はヒトまたはヒト以外の動物の身体の磁気共鳴(MR)像形成およびその 改善に関し、特に像コントラストを増強するために正および負の造影剤(Contra st agent)を投与する方法に関する。 MR 像形成においては、生成した像におけるコントラストは像形成が行われる ゾーンに、像を生成させる共鳴シグナルの原因をなす核(一般的にはプロトンで あり、そしてより特別には水プロトンである「像形成核」)のスピン再平衡特性 に影響する作用物質(「造影剤」)を導入することにより増強できる。このよう にして得られたコントラスト増強により、特定の臓器または組織のシグナルレベ ルをその周囲のシグナルレベルに比較して増大または低下させることにより特定 の臓器または組織をより鮮明に可視化することができる。標的部位のシグナルレ ベルをその周囲のそれと比較して高める造影剤は「正」の造影剤と呼ばれ、一方 周囲に比較してシグナルレベルを低下させるものは「負」の造影剤と呼ばれる。 MR 像形成造影剤として現在提案されている物質の大多数は、それらが常磁性 または超常磁性種(Species)を含有するゆえにコントラスト効果を達成する。M R 造影剤としてかかる物質を使用することは広く唱えられており、そして広い範 囲の好適な物質が文献で示唆されている。 従って、例えば Lauterbur および他の人々はマンガン塩および他 の常磁性無機塩および複合体の使用を示唆しており(Lauterbur らの、“Fronti ers of Biological Energetics”、第1巻、752-759頁、Academic Press (1978) 、Lauterbur in Phil.Trans.R.Soc.Lond.B289: 483-487(1980)および Do yle ら、J.Comput.Assist.Tomogr.5 (2): 295-296(1981)参照)、Runge らは微粒子状ガドリニウムオキサレートの使用を示唆しており(例えば US-A-46 15879 および Radiology 147(3): 789-791(1983)参照)、Schering AG は、常 磁性金属キレート例えばニトリロトリ酢酸(NTA)、N,N,N',N'-エチレンジアミ ンテトラ酢酸(EDTA)、N-ヒドロキシエチル-N,N',N’-エチレンジアミントリ酢 酸(HEDTA)、N,N,N',N",N"-ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、および 1,4,7,10-テトラアザシクロドデカンテトラ酢酸(DOTA)のようなアミノポリカ ルボン酸の使用を示唆しており(例えば EP-A-71564、EP-A-130934、DE-A-34010 52 および US-A-4639365 参照)、そしてNycomed Imaging AS および Nycomed S alutar Inc.は、イミノジ酢酸および他のアミノポリカルボン酸、例えば DTPA- BMA およびDPDP の常磁性金属キレートの使用を示唆している(EP-A-165728、WO -A-86/02841、EP-A-299795、EP-A-290047 および WO-A-90/08138参照)。常磁性 金属と並んで、常磁性の安定なフリーラジカルも正のMR像形成造影剤としての 使用が示唆されている(例えば EP-A-133674 参照)。 他の常磁性 MR 造影剤は、例えば EP-A-136812、EP-A-185899、EP-A-186947、 EP-A-292689、EP-A-230893、EP-A-232751、EP-A-255471、WO-A-85/05554、WO-A- 86/01112、WO-A-87/01594、WO-A-87 /02893、US-A-4639365、US-A-4687659、US-A-4687658、AJR 141:1209-1215 (198 3)、Sem.Nucl.Med.13: 364 (1983)、Radiology147: 781 (1983)、J.Nucl.M ed.25: 506(1984)および WO89/00557 に示唆または論評されている。 超常磁性 MR 造影剤(微粒子状の負の造影剤、例えば遊離であるかまたは多糖 類のような非磁性マトリックス物質の粒子の内部に封入されるか、またはそれに 結合されたサブドメインサイズの磁性酸 に、Nycomed AS により WO-A-85/04330 に、Widder により US-A-4675173に、Sc hering AG により DE-A-3443252 に、およびAdvanced Magnetics Inc.により W O-A-88/00060 に開示されている。 正の MR 造影剤としての常磁性物質の有用性は、Lauterbur ら(上記)により 早くも 1978 年に認められているが、負の MR 造影剤としての超常磁性物質およ び常磁性物質の使用はずっと後まで提案されなかった。事実商業的に入手しうる 最初の常磁性 MR 造影剤 た。それらの造影効果の正の本質は、それらの使用濃度での像形成性核に対する T1 低減効果の優位性に由来する。 (超常磁性と反対に)負の常磁性 MR 造影剤の最初の提案は、Villringer ら によってなされ、(Mag.Res.in Med.6: 164-174(1988)参照)、彼らは Dy (III)のような高磁気モーメント常磁性種の磁化率変動効果をコントラスト生 成に使用できることを示した。 かかる常磁性磁化率または T2 * 剤はそれ以来、解剖学および身体機能の多くの 局面を研究するための負の MR 造影剤としての使用が広く提案されている(例え ば WO-A-91/14186(Kucharczyk)参照、これは虚血に関連した血流異常の研究に おけるかかる作用物質の使用を論議。) いわゆるダブルコントラスト効果を得るための正および負の両方の造影剤の使 用は追って提案された。正の造影剤はそれが分布する身体ゾーンからの MR シグ ナルを増強するのに使用できるが、一方負の造影剤はそれが分布するゾーンから の MR シグナルを抑制し、従ってそれらが物理的にまたは時間的に同一の拡がり をしてないゾーン間のコントラストを増強させることが示された。 正の造影剤 Gd DTPA−ジメグルミン(dimeglumine)(これは投与に続いて細 胞外流体(ECF)全体にわたり速やかに分布する)および超常磁性フェライト粒 子(これは微粒子であって細胞内皮系により血液から速やかに抽出される)の、 別々の時間での静脈内投与が、Weissleder ら(AJR 150: 561-566(1988)参照 )により肝臓癌の像形成用に、そして Carvlin ら(Society for Magnetic Reso nance Imaging、5th Annual Meeting,San Antonio,1987 参照)により腎血流 研究用に提案された。 一方の作用物質が細胞外流体中に分布する、すなわち ECF 剤であり、そして 他方が循環系および RES 系に押し込められる(すなわち身体管路特異的または 組織特異的作用物質)場合、このダブルコントラスト技術は、コントラスト増強 を生ずるための2種の造影剤の空間的分布の差に基づく。 次にBerg ら(WO-A-89/09625 参照)は、身体管路特異的正および負の造影剤 を使用するが、しかしコントラスト増強が作用物質の別々の投与、または使用さ れる作用物質の異なる生体分布特性による空間的または時間的分布差から生ずる ものであるダブルコントラスト技術を提案した。従って、例をあげれば、肝臓に 蓄積する超常磁性粒子および胆汁に濃縮する正の造影剤 Cr-HIDA の同時投与は 、胆管の可視化を容易にした(Berg(上記)およびHemmingsson ら、SMRM 7: 79 6(1988)参照)。 ダブルコントラスト技術のもう一つの発展は、正および負の ECF 剤の連続投 与を用いるもので、第1の作用物質が梗塞組織に蓄積するに充分な時間が与えら れたのちにはじめて第2の作用物質が投与される。従って、罹患するかまたは損 傷を受けた組織を有する身体内に ECF 剤を長期間循環せしめた場合は、その薬 剤はその組織内に蓄積しよう。もし次に像生成が第2の作用物質の投与後すぐに (例えば5分後以内)影響される場合は、第1の作用物質は疾病のあるか、また は損傷した組織の像を増強させるであろうし、一方相対的 (“MR imaging of experimental myocardial infarction”、PhDthesis,Uppsa la University,Sweden 1992,Acta Radiol Suppl.33 S379: 1-30(1992)にて 発行)は心筋梗塞の研究におけるこのようなダブルコントラスト技術の使用を述 べている。第1番目の正の作用物質 GdDTPA-BMA が心臓の梗塞した領域に分布し 、一方第2の負の作用物質 Dy DTPA-BMA は本質的に正常組織にのみ分布せしめ られ、その結果正常組織と梗塞組織との間のコントラスト増強をもた らした。 本発明は、同じ身体空間に分布する正および負の作用物質の同時投与が、同一 の生体分布および直接的に相反するコントラスト効果にもかかわらず、異なるコ ントラスト増強メカニズムによって、組織生存能力または傷害の判定に使用する ためのさらなるダブルコントラスト像増強技術を提供しうるという認識から生ず る。 定義によれば ECF 剤は、細胞外流体空間(血管床および間質)中に分布し、 そして細胞内区画には入らない。しかしながら細胞膜を横切る水拡散は起こり、 そして正の ECF 剤はその T1 緩和効果を細胞外流体中の水プロトンにのみなら ず、細胞内流体の水プロトンにも及ぼすことが見出された。しかしながら、負の コントラストが根拠とする T2 * 効果は、一般に T2 * 剤に関して局所的な濃度グ ラジエントを必要とし、従って生物構造においては、シグナル強度減退は体組織 の細胞系のような区画に区切られた系に関してのみ起こる。本発明の基礎をなす 驚くべき所見は、正の作用物質のシグナル増強は負の T2 * 剤を同時投与するこ とにより、T1 * 加重(weighted)像においてすらも、区画化依存性となすことが でき、それにより正常組織と細胞膜完全性が減退または破壊された組織との間、 例えば健常で生存能力のある組織と生存能力のない組織との間のコントラスト増 強が得られるというものである。 膜の完全性が幾分か低下した細胞は、もし相応の時間に正しいアクション、例 えば虚血組織の再灌流が行われたら、なお生存能力があるままでいられるが、完 全性の重大な低下は細胞の死につながる。細胞膜の完全性喪失の低下は、例えば 放出された酵素に関するアッ セイにより容易に検出されるが、しかし膜完全性喪失領域、特に生存能ある組織 と生存能のない組織の間の危険領域の像形成はこれまで簡単ではなかった。 従って一つの観点から見ると、本発明はヒトまたはヒト以外の動物、好ましく は哺乳動物の身体に、実質的に同じ身体容量まで分布し、一方が正の造影剤で他 方が負の造影剤である少なくとも2種類の細胞外分布性常磁性造影剤を含有する 造影剤組成物を非経口投与し、そして前記造影剤が分布する前記身体の少なくと も一部分の磁気共鳴像を生成させることを包含する、増強された前記身体像を生 成させる方法を提供する。 さらなる観点から見ると、本発明はまたヒトまたはヒト以外の動物種内で実質 的に同じ体容量まで分布し、その一方が正の造影剤であり、そして第2のものが 負の造影剤である少なくとも2種類の生理学的に許容しうる、細胞外分布性常磁 性造影剤を包含する、前記した種の磁気共鳴像形成に使用するための非経口投与 用の診断用像コントラスト増強性組成物をも提供する。 本発明により使用される正(T1)および負(T2 *)の造影剤は細胞外で同じ体 容量まで分布しなければならない。好ましくはそれらは細胞外流体空間内に、す なわち血漿内および間質内の両方(血管床の外側、かつ細胞の外側の空間)内に 分布する真正のECF剤である。しかしながら毛細管床と間質との間が破られる 位の組織損傷の場合、通常は血管床内に保持される(少なくとも肝臓または腎臓 によるそこからのそれらの抽出または排出まで)巨大分子状および微粒子状作用 物質(例えば血液プール剤)が、問題の領域内の間質に 浸透するに伴い、本発明に従い機能するであろう。本発明により使用される負の 作用剤は、区画化依存性 T2 * 剤であるべきで、正および負の両剤は、一般に遷 移金属イオンまたはランタニド金属イオンの化合物または錯体の形態をとるであ ろう。 正および負の造影剤は好ましくは同時投与されるが、それにもかかわらず本発 明のダブルコンラスト技術は、造影剤投与の相対的タイミングおよび像獲得が、 対象とする身体ゾーン内における最初に投与された造影剤の分布パターンが、第 2の造影剤のそれと有意に い限り別々の投与によって実施することができる。 別の観点から見ると本発明は、ヒトまたはヒト以外、好ましくは哺乳動物の身 体に、実質的に同じ生体分布を有し、一方が正の造影剤であり、そしてもう一方 が負の造影剤である第1および第2の細胞外分布性常磁性 MR 造影剤、好ましく は ECF 剤のみならず、例えば血液プール剤を非経口投与し、そして前記造影剤 の両方が実質的に均一な濃度比で分布した前記身体の一部分、好ましくは前記造 影剤の両方が間質に入った身体の一部分の磁気共鳴像を生成させることを包含す る、前記身体の増強された像の生成法を提供する。この方法においては、第1と 第2の造影剤は別々に投与するか、または好ましくは一緒に投与できる。 2種の造影剤は、好ましくは以下のように投与されるべきである。すなわち像 獲得が行われる時点で、対象とする損傷部位での負剤の濃度は、正のコントラス ト効果が両剤の組み合わせにより得られ、損傷組織についてはシグナル増強が( 少なくとも T1 加重シークエ ンスにおいて)、そして正常組織についてはより増強が少ないか、増強がないか またはシグナル低下(同じシークエンスで)があるようでなければならない。 正および負の ECF 剤が連続的に投与される虚血性心臓の例においては(例え ばダブルコントラスト像の生成前に、一方のみ、一般的には正剤のみ、により増 強された像を生成せしめるため)、第1の剤は一般的にシングルコントラスト増 強像の生成の約5〜20分前に投与し、そして第2の剤はそのすぐあと(例えば0 〜10分)に投与され、そしてダブルコントラスト像はその投与の5〜20分後に 検出される MR シグナルから生成されよう。2種類の作用剤は、好ましくは同じ 部位に導入されよう。造影剤蓄積が短寿命である他の系、例えば肝臓転位につい ては、もし2種の作用剤を連続投与する場合は、そのずれはできるだけ短く、例 えば約3分以内に保たれよう。 本発明のダブルコントラスト技術の特別の利益は、負剤を使用する T2 * 磁化 率像形成で可能な区画依存性コントラストを、T1 加重像形成に活用することで ある。DyDTPA-BMA のような負剤は、生存力のある組織区画と生存力のない組織 区画との間のコントラストを増強する力を固有に有しうるが、T2 * 磁化率像形成 においては、利用しうるパルスシークエンス(pulse sequence)の選択は限られ ており(一般的に T2 *−または T2−加重シークエンス)、そして像の品質は、 シグナル対ノイズ比の低さゆえにしばしば貧弱である。非常に多くの状況、特に 小さな病変を調べる場合、解剖学的詳細および組織間コントラストは T1−加重 像ではるかに優れており、従ってより優れたシグナル強度と解像を可能にするシ ークエンスにおける正 のシグナル強度増強性造影剤の使用が好ましい。 しかしながら正の造影剤により増強された T1−加重像形成において下記に示 すとおり、負の T2 * 剤の同時使用により、細胞膜の完全性が例えば生存能力の あるのと生存能力のない組織のと間で変動のある組織におけるコントラスト増強 が得られうる。本発明方法で使用される像形成技術は知られた技術の任意のもの であることができるが、しかし特に好ましいのはスピン エコー、ファースト(f ast)スピン エコー、グラジエント エコー、ファースト グラジエント エコー 、エコー プレナー イメージングおよび他の技術であり、T1−加重、T2−加重、 T2 *−加重、または中間加重(例えば「プロトン密度」)シークエンス、そして 最も好ましくは T1−加重シークエンスである。 下記実施例2で論議されるモル濃度における負および正の造影剤を含有する区 画分けのない系(すなわち1区画系)、例えば無細胞水においては、負の造影剤 の T2 * 効果は正の作用剤のシグナル増強性 T1 効果に比較して無視しうるであ ろう。しかしながら、水性流体中に配置され、そしてサンプル容量の過半(例え ば80%)を占める生きた細胞を含有し、そして正および負の造影剤を同じ全体 的濃度で有するが、しかし細胞外流体に分布が限定されているサンプルに関して は、負剤の T2 * 効果が優勢であろう。これにより正常組織に関する妥当なモデ ルが得られる。しかしながら、もしサンプル中の細胞壁が損傷していれば、T2 * シグナル抑制効果と反対に T1シグナル増強効果の相対的重要性が増大し、従っ て正剤と負剤の組み合わせにより、生存能力のある組織と生存能力のない組織と の間 の特に効果的なコントラスト増強が得られうる。なぜならコントラストは負剤単 独に関する黒対灰色または正剤単独に関する白対白と比較して黒(生存能力のあ る組織−T2 * 優勢)と白(細胞膜完全性のない組織−T1 優勢)との間でありう るからである。 正剤および負剤のこの組み合わせ使用の実際的な例は、放射線療法または化学 療法のすぐ後の転位に関する検査、すなわち特に肝臓における治療成功の指標を 提供することである。正剤それ自体では全体として肝臓のシグナル増強を与え、 そして生存組織と生存能力のない組織との間のコントラストは生じないであろう 。負剤単独を用いると、正常な肝組織および生存能力ある転移組織はひどく抑制 されたシグナル(黒)を生じようとし、一方生存能力のない転移組織は、区画化 の欠如およびそれから生ずる T2 * 効果の非有効性ゆえに帯灰色をきわだたせよ う。それにもかかわらず、この相対的に貧弱なコントラストを示すのに必要な T2 * −加重シークエンスはノイズレベルに対し、乏しい解像および貧弱なコントラ ストしか生じないであろう。従って小さな病変の探索における負剤それ自体での 有効性は極度に限定される。しかしながら正剤と負剤を一緒に使用することによ りより高い解像、T1−加重シークエンスの使用を可能にし、そして非生存性転移 組織はシグナル強度増大領域として、例えば低バックグラウンドシグナル領域内 の白色スポットとして明白にきわ立つであろう。不可逆的組織損傷の周縁の可逆 性組織損傷領域は同様に白色ゾーン(健康)と黒色ゾーン(死または非生存性) との間で灰色ゾーンとしてきわ立ちうる。また、Dy 投与後の無変化または非常 にかすかに変化した領域は、いずれも非区画化(非生存性) または造影剤の分布欠如(非生存性組織で時として観察されるように)のいずれ かの結果でありうる。 ダブルコントラスト技術は、コントラスト分布が起こる場合は、そのような領 域内で Gd の効果を示すであろう。従って3種のありうる診断上の成果がダブル コントラスト分布に続くであろう、すなわち生存能力あり、生存能力なしまたは 非灌流組織。 本発明のダブルコントラスト像形成法は、損傷または非生存性組織の研究に一 般的に適用できるが、特に CNS、心臓、肝臓および筋骨系のような領域における 腫瘍、膿瘍、または虚血細胞の研究に適用できる。ECF 剤に対する細胞膜透過性 は、細胞死の以前ですら増強されるのであるから、本発明方法により症状の重さ ならびに症状の空間的拡がりを判定することが可能となる。 本発明の方法はまた腫瘍、例えば肝臓または CNS 転移の放射線治療または化 学療法的治療を監視または道案内するのに使用するのによく適合する。一つの臓 器に多くの病変が生ずる場合、選択できる処置は外科手術よりむしろ放射線療法 または化学療法である傾向がある。本発明のダブルコントラスト像形成技術は、 その治療の細胞毒的効力を確認する早期の治療後手段を提供し、それにより化学 療法的または放射線治療を継続させるかまたはその長期間の成功を最適なものと なすために変動させることができる。 本発明により使用される常磁性血液プール造影剤および ECF 造影剤は、好ま しくは生理学的に許容できるもので、そして血液プール剤として知られるか、ま たは間質内に分布することが知られた多くの常磁性化合物の任意のものであるこ とができる。 しかしながら一般にかかる化合物は、常磁性遷移金属イオンまたはランタニド 金属イオン、例えば原子番号21〜29、42、44および57〜71を有する金属のイオン の錯体、好ましくは水溶性錯体であろう。かかる金属イオンと例えば Nycomed I maging,Nycomed Salutar,Guerbet,Mallinckrodt,Schering and Squibb によ り特許文献に記載されるもののようなアミノポリカルボン酸キレート形成剤との キレート錯体が特に好ましく、特に DOTA およびその誘導体 DO3A、HPDO3A 等の ようなトリ、テトラまたはペンターアザマクロ環状配位子との錯体、および DTP A および DTPA-BMA のような直線状キレート形成剤との錯体が好ましい。 正の作用剤としては、Gd、Fe、Ho、Mn、Cr および Er 特にGd3+、Cr3+、Fe3+ およびMn2+ の錯体が特に好ましく、そして負の作用剤としては、Tb、Sm または Dy 特にDy3+ の錯体が特に好ましい。 正の作用剤と負の作用剤に関し、実質的に等しい分布パターンを確立するため には、錯体形成剤が例えば GdDTPA-BMA およびDyDTPA-BMA の組み合わせ等の使 用により双方にとって同じであることが特に好ましい。 前記したとおり正剤および負剤は ECF 剤であるのが好ましい、すなわち血管 床および間質の両方を含む細胞外空間内に一般的に分布する作用剤が好ましい。 しかしながら、通常血液プールに限定される作用剤は、血液プール:間質関門の 破壊を含む組織損傷の場合には、血液プール剤が問題の部位で間質内に分布する であろうからかかる場合の像形成に使用されうる。 正の作用剤と負の作用剤は異なる種類(例えば DyDTPA と GdDTPA)が好都合であるが、本発明の態様の一つにおいては単一の種類が両方の 作用剤を与えうることが意図される。これは例えば2種またはそれ以上の異なる 常磁性金属イオン、例えば Dy またはGd を適切なモル比(例えば別々の正の作 用剤および負の作用剤について以下に記載されるような比率)で負荷されたポリ キレート形成剤(例えば Nycomed Salutar により WO-A-90/12050、WO-A-91/057 62 および WO-A-93/06868 に記載されたもののような)を用いてなすことができ る。 キレートの調製に適切な多くのキレート形成剤が知られており、そして文献例 えば前記した特許明細書に記載されているが、好ましいキレート形成剤の多くは 一般に下記式Iを有するであろうことに注目するのが助けとなろう。 A[X(CR2nmXA (I) 式中各 A は、それぞれ独立して水素原子または親水性、親油性または金属イ オン錯体形成性基(例えば場合により C1〜6 アルコキシ、ヒドロキシ、アミン 、カルボキシルまたはアミド基によって置換されていてもよい C1〜6 アルキル 基)であるか、または異なる X 上の2個の A 基が一緒になって(CR2n架橋基 を形成し、そして好ましくは2個または3個の A 基が金属イオン錯体形成基、 特にカルボキシアルキル基であり; 各 X は独立して酸素、硫黄または N[(CR2nX]pA、好ましくは NA であり ; m は0〜6、好ましくは1、2または3であり; 各 n は独立して1、2または3、好ましくは2であり; pは0〜3、好ましくは0または1であり; そして 各 R は独立して水素原子または親油性または親水性基(例えばA について前 記したような)または2個の R が一緒になって、場合により酸素または硫黄原 子または NA 基が介在していてもよいC1〜4アルキレン架橋を表わす。 本発明方法の実施においては、使用される正および負の作用剤の量は、もちろ ん、使用される造影剤の正確な本質ならびに調べようとする被験体の寸法および 種類、および生存能力を調べようとする細胞の本質の如何によろう。代表的には 、正および負の作用剤はモル比1:1〜1:10(常磁性中心、例えば金属イオン に関して)、例えば1:2〜1:6、特に1:3〜1:4で使用されようとし、 そして正および負の造影剤の同時投与における使用が意図される本発明によるダ ブルコントラスト組成物は、好都合にはこれらの相対的割合における両造影剤を 含有しよう。一般的に、投与される造影剤組成物は、別々投与用に調製されよう と単一投与用に調製されようと0.001〜5.0、好ましくは 0.1〜2、特に 0.2〜1. 0 そして最も特別には 0.3〜0.7 モル/リットルの常磁性種(例えば錯体形成し た金属イオン)を含有しよう。 代表的には正の造影剤の薬量は、0.01〜0.7 ミリモル、0.05〜0.3、(常磁性 金属)/kg体重の範囲であろうし、一方負の造影剤のそれは 0.075〜3.0、好ま しくは 0.2〜2.0 ミリモル/kgの範囲であろう。 同時投与用に処方されようと別々投与用に処方されようと造影剤は慣用の製剤 上または獣医用製剤化助剤、例えは安定剤、酸化防止剤、浸透圧調整剤、緩衝剤 、pH 調整剤等を用いて製剤化でき、そして非経口投与、例えば注射または注入 に適する形態、または希釈または溶解して非経口投与可能な組成物を生成するの に適する形態であることができる。従って造影剤組成物は慣用の医薬投与形態ま たはプレ投与形態、例えば粉剤、溶液、懸濁液、分散物等であることができる。 しかしながら生理学的に受容できる担体媒体、例えば注射用水中における溶液が 一般的に好ましいであろう。 本発明による造影媒体は、それゆえ完全に当業界の技術内の方法で生理学的に 受容できる担体または付形剤を用いて投与用に製剤化されうる。例えば、場合に より製剤上受容できる付形剤を添加していてもよいキレート成分を水性媒体中に 懸濁または溶解させ、生成する溶液または懸濁液を次に滅菌することができる。 前記したように、好適な添加剤には、例えば生理学的に生物学的適合性のある緩 衝剤(例としてトロメタミン(tromethamine)塩酸塩)、他のキレート形成剤少 量の添加(例としてジエチレントリアミンペンタ酢酸)または所望の場合は、カ ルシウムまたはナトリウム塩(例えば塩化カルシウム、アスコルビン酸カルシウ ム、グルコン酸カルシウムまたは乳酸カルシウム)または錯体(例えば常磁性金 属種の錯体形成に使用される錯体形成剤の1種のカルシウム錯体)が包含される 。(造影剤組成物毒性を低下させるための添加カルシウム錯体の使用は WO-A-90 /03804(Nycomed Salutar)に論議されている。) 非経口投与可能な形態、例えば静脈用溶液は無菌であるべきで、 かつ生理学的に受容できない作用物質を含有してはならず、そして投与に際して の刺激または他の不利な作用を最小限に抑制するために浸透度が低くなければな らず、従って造影剤は好ましくは等張性であるか、またはわずかに高張性である べきである。好適なビヒクルには、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、デ キストロース注射液、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射液、乳酸リンゲ ル注射液のような非経日溶液を投与するのに慣用に使用される水性ビヒクルおよ び REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCES、第15版、Easton: Mack Publishing Co.,pp 1405-1412 および 1461-1487(1975)および THE NATIONAL FORMULARY XIV、第14版、Washington: American Pharmaceutical Association(1975)に記 載されるような他の溶液が包含される。これら溶液は非経口溶液に慣用に使用さ れる防腐剤、抗菌剤、緩衝剤および酸化防止剤、およびキレートと適合性であり 、かつ生成物の製造、貯蔵または使用を妨害しないであろう付形剤および他の添 加剤を含有しうる。 前記したとおり、造影剤組成物はまた、もちろん、投与に先立ち希釈するため の濃縮形または乾燥形であることもできる。 本発明の組成物および方法を以下の非限定的実施例に関連して、さらに記載す る。実施例1 組み合わせ ECF 造影剤溶液 100 ml の溶液は下記のものを含有する: Gd DTPA−BMA 0.5 ミリモル/ml Dy DTPA−BMA 1.5 ミリモル/ml NaCa DTPA−BMA 0.1 ミリモル/ml 注射用水 加えて 100 ml この溶液の 60 ml 量が一般に成人に投与されよう。DTPA-BMAおよびその Gd および CaNa 錯体は、WO-A-90/03804(Nycomed Salutar)に記載されるようにし て調製され、そして Dy 錯体も同様にして調製された。実施例2 インビトロ比較試験 異なるヘマトクリット示度(Ht)27%、45 %および 69 %のヒト血液サンプ ルを調製して細胞内流体と細胞外流体の間の種々のレベルの区画化のサンプルモ デルを得た。細胞レベルの傷害を開始するために、これらの Ht 示度を有するサ ンプルを凍結させて細胞膜を破壊した。最後に無細胞血漿の対照サンプルをも用 いた。 供試サンプルに(a)正の ECF 造影剤(0.2ミリモル Gd/kgに相当する量の G dDTPA-BMA);(b)負の ECF 造影剤(0.6ミリモルDy/Kgに相当する量の DyDTP A-BMA);および(c)正の ECF 造影剤 および負の ECF 造影剤(0.2 ミリモル Gd/kgおよび 0.6ミリモル Dy/kgに相 当する量の GdDTPA-BMA および DyDTPA-BMA)を加えた。 これら濃厚液添加サンプル、および何ら造影剤を添加しなかった対照を T1− 加重(TR/TE 500/30 ms)、T2−加重(TR/TE1500/90 ms)およびプロトン 密度加重(TR/TE 1500/30 ms)エコーシークエンスを用い、Siemens Magneto m のヘッドコイル中周囲温度で 0.5 T で操作して一緒に像形成させた。造影剤 で濃厚化した各サンプルに関するシグナル強度を対応する非濃厚化サンプルに対 して標準化し、そして結果を添付の図1〜3に比率として示し、四角、丸および 菱形はそれぞれ T1−加重、PD−加重および T2−加重シークエンスを表わす。 正の造影剤の単独使用に関しては(図1参照)、シグナル強度増大効果が T1 −加重シークエンスで気付かれるが、しかしこの効果は他のシークエンスではほ とんど気付かれず、そして「生存能力ある」(黒い記号)と「生存能力のない」 (中空記号)サンプルとの間には何ら有意な区別が存在しなかった。 前記使用された負の造影剤の単独使用に関しては(図2参照)、造影剤は「生 存能力のない」サンプルには、何の効果も及ぼさなかったが、シグナル強度がす べてのシークエンスで「生存能力のある」サンプルの Ht 示度が高まるに伴い低 下し、但し T2−加重シークエンスで最も著明であった。 正と負の造影剤の組み合わせは「生存能力のない」サンプルに関しては、正の 造影剤単独と同様の結果を生じ、ここでも T1−加重シークエンスにおける特別 なシグナル強度増大を示した。しかしなが ら、T2−および PD−加重シークエンスに関しては、「生存能力のある」サンプ ルに関する結果は負の造影剤単独で得られたそれと同様であった。さらに比較的 高い Ht 示度では、特に T1−加重シークエンスに関し、「生存能力のない」サ ンプルに関するシグナル強度は正剤単独でのそれと密接に同様であった。 これら高 Ht 示度は、正常組織についてのモデルを提供し、そして本発明の方 法を用いると非生存性組織と生存性組織との間に強い「白対黒」コントラストを 達成することが可能でありうる。このコントラストはより高度の空間的解像、従 って正または負剤単独の使用では達成できない、より好ましい T1−加重イメー ジング シークエンスに利用できる。実施例3 組み合わせ血液プール造影剤溶液 ポリリジン−ポリDOTA−ポリ Gd 1ミリモル Gd/ml ポリリジン−ポリDOTA−ポリ Dy 3ミリモル Dy/ml 注射用水 加えて 100 ml ポリリジンポリ DOTA キレート形成剤を調製し、そして Nycomed Salutar に より WO-A-90/12050 に記載されるようにして金属化した。実施例4 比較試験−ブタ心臓梗塞モデル 心筋梗塞は大部分の患者で以前に疾患にかかったが、しかし開存性である冠動 脈の血栓性閉塞に二次的に発病する。血流を再樹立するための血栓溶解または血 管形成術のような、虚血性心筋を救うことを意図する干渉は、便益を得るために は時間的に早期である必要がある。かかる干渉を評価するには、危険である領域 で閉塞対再灌流(生存能力ある)血管床を早期の段階で確認および数量化できる 像形成法に対する要求が存在する。6時間令心筋梗塞のあるブタモデルは、Gd-D TPA および Gd-DTPA-BMA のような細胞外分布造影剤の梗塞蓄積を示すが、一方 梗塞末梢および非虚血心筋は巨大分子性造影剤 Gd-DTPA 標識デキストラン投与 後、選択的に増強された。負の、非イオン性の造影剤 Dy-DTPA-BMA は、非虚血 心筋のシグナル強度が磁化率により誘発されて損失するため、梗塞の検出を改善 する。非虚血性心筋におけるシグナル強度の Dy-DTPA-BMA−誘発損失と組み合わ さった Gd-DTPA-BMA−誘発梗塞シグナル増強により、T1−加重および T2−加重 の両方のシークエンスで優れた梗塞突出性が得られる。他方、梗塞心筋における Dy-DTPA-BMA の蓄積は、シグナル損失を生ずるとは見えないが、しかし細胞膜 の完全性喪失に起因して、正常心筋におけるシグナル涸渇に比較して不変の強度 を維持する。 左前方下降(LAD)動脈の対角枝の周囲に結紮部を設けることにより、4匹の ブタ(25〜30 kg)に心筋梗塞を誘発させた。結紮部から 遠位にあるチアノーゼの出現を閉塞成功の基準として用いた。閉塞4時間後、選 択された造影剤または造影剤組み合わせをi.v.投与し、そしてブタを2時間後 に殺した。対照グループには、何の造影剤も与えられなかった。 殺したのち、心臓をとり出し、そして等張食塩水ですすいで残留する血液を除 去した。心臓を MR 装置中周囲温度でエキス ビボで検査し、そして次に薄い横 断スライスにカットして 37 ℃のトリフェニルテトラゾリウムクロライド(TTC )の1%水溶液中に約 20 分間浸した。次にスライスを梗塞に相当する未染色領 域について視認により点検した。 MR 検査は超電導全身装置(Siemens Magnetom)中、0.5 T で操作して実施し た。心臓を直径 13 cmのサドル形状コイルを用いる TR/TE 500/30(励起2回 )、1500/30、70 および1500/30、120(励起1回)でのサギタル(saggital) および横断マルチスライススピン−エコー像を調べた。下記パラメーターを用い た:スライス厚7mm、スライス間間隙 20 %、0.7 × 0.7 mmの解像を生ずる獲 得マトリックス 256 × 256。 梗塞心筋および非虚血心筋における Gd と Dy の総量を ICP-AES(誘導的に結 合したプラズマ−アトミックエミッション分光測定)により数量化した。 横断像において、対象とする領域(ROI's)を梗塞および非虚血心筋、とうも ろこし油幻影および心臓の前(ノイズ)に置いた。平均シグナル強度(SI)をそ れぞれの ROI で測定した。加えて、ノイズにおける SD を測定した。これら測 定値を用いて梗塞(inf)と非虚 血(nonisch)心筋との間のコントラストおよびコントラスト対ノイズ(C/N) 比およびシグナル対ノイズ(S/N)比を下記式を用いて計算した: 血液中 37 ℃での緩和時間を、造影剤投与前および投与後反復して 0.47 Tesl a Brucker Minispec を用いて計算した。 得られた結果を添付図面の図4および5にグラフで示し、そこには500/30で の T1−加重から 1500/120 での T2−加重まで操作した種々の TR/TE シーク エンスでの4種類の研究グループについて前記のようにして測定したコントラス トおよび C/N 値が示される。4種類の研究グループは次のとおりである: 間断ない棒−対照(造影剤投与なし) チェック棒−Dy DTPA-BMA(1.0 ミリモル/kg) 中空棒−Dy DTPA-BMA(1.0 ミリモル/kg)プラス Gd DTPA-BMA(0.3 ミリモル/kg)によるダブルコントラスト 陰付の棒−Gd DTPA(0.4 ミリモル/kg) 最終グループは、ダブルコントラストグループより多量の正の ECF 剤が与えられたことに注目すべきである。この最終グループから得られた結 果は早期の研究に由来し、そして比較目的のみのため包含される。 図4および図5における結果は、以下のことを明白に示している: 1.たとえ正常組織において、負の造影剤が優勢であるとしても、負の造影剤は 梗塞領域における正の造影剤の T1 増強効果を打ち消さない。 2.ダブルコントラストグループを正の造影剤のみを与えられたグループと比較 すると、たとえ後者グループにより多い量が与えられたことを考慮しても、梗塞 心筋と正常心筋間のコントラストおよび C/N 比は、ダブルコントラスト方法で は、T1−加重シークエンスで増強される。 3.T2−加重シークエンスにおいては、ダブルコントラスト位置は、シングルコ ントラストのそれに匹敵するかまたはそれより改善されている。 ダブルコントラスト研究において組織で測定された金属濃度(ICP-AES)は次 のとおりであった: Gd: 正常組織: 0.24 μモル/g 乾燥重量 梗塞領域: 0.90 μモル/g 乾燥重量 Dy: 正常組織: 0.80 μモル/g 乾燥重量 梗塞領域: 2.87 μモル/g 乾燥重量 投与された量を考慮すると(Dy:1.0 ミリモル/kg および Gd:0.3 ミリモル /kg)、これは用いられた正および負の造影剤の実質的に等しい薬動学的分布特 性を明らかに示している。実施例5 実施例4に記載されたと同様の実験を行った。 開胸術で左前方下降動脈(LAD)の対角枝を結紮することにより、両方の性( 体重 25〜30 kg)の麻酔ブタ5匹に心筋梗塞を誘発させた。微量透析物(microd ialysate)プローブを虚血性心筋と非虚血性心筋に挿入した。造影剤投与2時間 後にブタを殺した。閉塞4時間後、Gd-DTPA-BMA(0.3 ミリモル/kg)および Dy -DTPA-BMA(1.0 ミリモル/kg)を1分間の注射時間でインビボで同時投与した 。従って総閉塞時間は6時間であった。 微量透析物を 10 分毎に収集し、そして誘導的に結合したプラズマアトミック エミッション分光測定(ICP-AES)を用いてガドリニウムおよびジスプロシウム について測定した。微量透析装置は 10 mmのフレキシブル膜を備え、直径 0.5 m mを有する CMA /20 微量透析プローブ(CMA AB,Stockholm,Sweden)からなっ た。この膜は20 KD カット オフを有する。このプローブを2μl/分の速度お よび系におけるデッドスペース 10μlでクレーブス−リンゲルホスフェートバ ッファー(pH 7.4)を用いて灌流した。サンプル採取間隔は 10 分で総時間 120 分であり、サンプル採取量 20 μlであった。心筋およびプローブ膜への機械 的傷害を最小限に抑えるために、Seldinger法を用いて、プローブの1つを虚血 領域の中心部分に挿入 し、そしてもう一方のプローブを非虚血心筋の側壁に置いた。CMA 微量透析ポン プ(CMA 100)をプローブを灌流させるための2個の注射器と共に使用した。 殺したあと、心臓を摘出し、等張食塩水ですすいで残留する血液を除去した。 心臓を MR 装置中周囲温度でエキスビボ検査し、次に約8mm厚の横断スライスに 切断し、トリフェニルテトラゾリウムクロライド(TTC)の1%水溶液中に 37 ℃で 10〜20 分間浸漬した。TTC は非虚血心筋レンガ(brick)を赤に染める。 心筋を未染色梗塞領域について視認により点検した。 実施例4に記載されたと同一の方法でMR像が得られた。 横断像においては、3つの ROI を梗塞心筋中に置いた。非虚血心筋に4個の ROI を置き、2個を前方壁に置き、そして2個を左心室の後方壁に置いた。それ ぞれの ROI で平均シグナル強度(S)を測定した。ROI の1つはバックグラウン ドシグナルの標準偏差(SD)を測定するために、心臓の前方、目に見える人工産 物のない領域中に置いた。これらの測定値を用いて、実施例4に定義した式を用 い、梗塞(inf)心筋と非虚血(nonisch)心筋の間のコントラスト(C)および コントラスト対ノイズ(C/N)比を計算した。 それぞれの心臓において、非虚血心筋および梗塞は2個のスライスの測定値か らの平均値により表わした。 注射を証明するために造影剤投与の前と後に 0.47 Tesla Brucker Minispec N MR アナライザーを用いて血液中37℃での縦方向緩和時間(T1)を測定した。 梗塞心筋および非虚血心筋サンプルにおけるガドリニウムとジス プロシウムの総量を ICP-AES により数量化した。 加えて、5匹のブタからの透析物中のガドリニウムおよびジスプロシウムの総 量を ICP-AES により測定した。20 μlずつをプラスチックチューブに試料採取 し、そして分析するまで凍結保存した。サンプルを超純水で5.02 ml まで希釈し た。測定の感度を増強するために、超音波ネブライザーを空気ネブライザーに代 えて使用した。この方法の検出限界は測定溶液中のガドリニウムおよびジスプロ シウムの両方について約2μg/リットルである。これは透析物中約3μモル/ リットルが検出できることを意味する。ナトリウムからの放出も、このシグナル により透析物からサンプルチューブへの送達における変動が示されるので、測定 した。かかる変動ゆえに、1匹のブタからのすべてのデータは排除されねばなら なかった。加えて、別のブタからの 30 分および 100 分のガドリニウムおよび ジスプロシウムデータが技術的失敗ゆえに排除された。いずれも0.5 ミリモル/ mlである造影物質 Gd-DTPA-BMA および Dy-DTPA-BMA を連続希釈して種々の濃度 のものを得て分析し、そして理論的濃度が観察されたそれとよく一致した。 対合t テスト(2-末端切る)を用いて、グループ内の梗塞と非虚血心筋におけ るガドリニウム含量およびジスプロシウム含量それぞれを比較した。Scheffe's テストを用いるANOVA 反復測定分析を用いてグループのコントラストおよび C/ N 比についての4種のシークエンスを比較した。Scheffe's テストを用いる1フ ァクター ANOVA を用いて、実際のグループと以前の研究からの2グループ(Dy- DTPA-BMA および対照グループ)の間のコントラスト比を比較した。 加えて、ガドリニウムとジスプロシウムの細胞外濃度をさらに組織サンプル中の ガドリニウムおよびジスプロシウムの含量と比較した。 MR 像形成。5個の心臓全部が TTC 染色により限界を定められた梗塞領域に相 当するよく境界が両され、すべてのシークエンスでシグナル強度が高まった領域 を有した。ブタのうち3匹では、梗塞はすべてのシークエンスで不均質なシグナ ル強度を示した。これらの梗塞においては、ROI はシグナル強度の高い領域内に 置かれた。 測定されたコントラスト:ノイズ(C/N)比およびコントラスト比を添付図面 の図6と図7に示す。 図6は摘出した心臓における梗塞と非虚血心筋の間の C/N 比を示す。シーク エンス TR/TE 500/30、1500/30、1500/70 および1500/120をダブルコント ラストグループ(n=5、細かい平行線棒)で比較する。それぞれの棒は平均値 を示し、誤差棒=1SD である。 図7は摘出した心臓における梗塞および非虚血心筋間のコントラスト比を示す 。シークエンス TR/TE 500/30、1500/30、1500/70 および 1500/120 を対 照(n=6、白棒)、Dy-DTPA-BMA(1ミリモル/kg b.w.注射2時間後、n=6 、黒棒)およびダブルコントラストグループ(n=5、ハッチングされた棒)で 比較した。それぞれの棒は平均値を表わし、誤差棒=1SD である。 梗塞および非梗塞心筋におけるガドリニウムおよびジスプロシウムの測定され た分布を添付図面の図8に示す。非虚血心筋におけるより3倍以上高い濃度のジ スプロシウムとガドリニウムが梗塞心筋に存在したことが判る。 細胞外空間内のガドリニウムおよびジスプロシウムに分布の動力 学(インビボで監視された梗塞(IC)および非虚血(N)心筋からの微量透析物 中におけるガドリニウムとジスプロシウムの濃度によって)を添付図面の図9と 図10に示す。早期のピークののち、最初の 10 分以内に非虚血心筋からの透析 物中のガドリニウムおよびジスプロシウム濃度は時間と共に減少した。梗塞心筋 からの透析物では、両造影剤の濃度は漸増し、20〜30 分以内で高原(Plateau) に達し、それが60 分間持続した。 これらの結果は以下のことを明白に示している: 1.Gd-DTPA-BMA の蓄積は T1−加重およびプロトン密度加重シークエンスにお ける梗塞シグナル増強を誘発し、それにより造影剤が投与されてないか、または Dy-DTPA-BMA のみが投与された場合の状況に比較して梗塞可視化が改善される 。 2.Gd-DTPA-BMA により誘発されるシグナル強度増強は、非虚血心筋におけるよ り梗塞心筋において Dy 濃度が3倍以上高いという事実および梗塞においては、 ガドリニウムのそれより3倍以上高いという事実にもかかわらず、調査したシー クエンスのいずれにおいても Dy-DTPA-BMA によって有意には打ち消されなかっ た。 3.梗塞においては、検出できる磁化率誘導(すなわち Dy 誘導)シグナル強度 減少効果が欠如している。 4.Dy-DTPA-BMA は3倍高い濃度を有するにもかかわらず、Gd-DTPA-BMA により 誘導された梗塞組織の増強を打ち消さなかった(実施例5の研究は、S.Nilsson ,G.Wikstrom,A.Ericsson,M.Wikstrom,A Oksendal,A.Waldenstrom およ び A.Hemmingsson、the University of Uppsala および Nycomed Imaging AS、 により実 施された)。実施例6 37 匹のスプレーグ ドーリー系ラット(200〜400 gm)をペントバルビタール ナトリウム(50 mg/kg 体重)の腹腔内注射により麻酔した。気管瘻孔形成後、 小動物呼吸装置を用いて動物に酸素補給した。第4助間空間を通しての左開胸術 に続いて心臓を露出させ、そして外科的縫合術を用い、左冠状動脈の前方枝を係 蹄結紮術を用いて左動脈付属肢の下のそのつけ根付近で結紮した。閉塞の存在は 、心筋チアノーゼの発生を注目することにより視認により確認された。1時間閉 塞させたのち、係蹄結紮糸をゆるめることにより再灌流を開始した。造影剤を注 射するため大腿静脈にカテーテルを入れた。造影剤を与えられるすべての動物は 再流通 45 分で投与された。再灌流1時間後、各心臓を摘出して 0.9 %食塩水 中ですすぎ、ガーゼで軽くたたいて乾燥させ、そして綿棒を左心室空洞に挿入し て室を拡大させた。それぞれの心臓を透明なプラスチツクラップに包んで像形成 中における脱水を最小限に抑えた。 像は GE CSI 2.0 T システムを用いて室温で得た。各心臓はその長軸を主磁場 に対して平行に位置させて軸像が心臓の短軸図を示すようにした。すべての像は スライス厚2mm、FOV 30 mm、および再構成期間中に 256 × 256 に挿間された 128 × 256 の生データマトリックスを用いて得られた。スピンエコー像に用い られる TR/TE 設定を以下に示す。グラジエント エコー像は 600 ms の TR を 用いて得られ、ラジオ周波数パルス力は非常に低く設定して多発パルス に続くシグナル飽和が何ら明らかでなく、そして像が何ら T1 加重を含まないよ うにした。 グループ1ラット(n=9)には、0.2 ミリモル/kg の Gd DTPA -BMA、その直後に 1.0 ミリモル/kg の Dy DTPA-BMA が投与された。グループ 2(n=7)は何ら造影剤を与えられなかった。2つのスピンエコー像が各心臓 の中央心室から得られ、TR/TE=300/20 および NEX=4 での T1−加重像、お よび TR/TE=3000/60 およびNEX=2での T2−加重像である。像形成後、それ ぞれの心臓を中央心室レベルでスライスし、そして TTC の2%溶液中に 37 ℃ で 15 分間浸漬して心筋梗塞を定義した。 正常および梗塞心筋のサンプルを ICP-MS を用いて Gd および Dy 含量を分析 するため保持した。 グループ3(n=11)は、1.0 ミリモル/kg の Dy DTPA-BMA を与えられ、グ ループ4(n=7)は、0.2 ミリモル/kg の Gd DTPA-BMA を与えられ、そして グループ5(n=7)は何ら造影剤を与えられなかった。各心臓の像形成プロト コルは、スピンエコー T1−加重(TR/TE=300/20 ms、NEX=4)および T2− 加重(TR/TE=4000 /80 ms、NEX=2)、局所的 T2 値を概算するための1組 の4エコー T2−加重像(TR=4000 ms、TE=20、40、60 および80 ms、NEX=2 )および局所 T2* 値を概算するための1組のグラジエント リコール像(TE=10 、15、20 および30 ms、NEX=4)からなった。 心臓の TTC 染色は梗塞の存在を証明するために実施された。 梗塞および未梗塞心筋にわたって選択された ROI からシグナル強度を測定し た。各心臓から得られたすべての像に同じ ROI を適用した。 下記表IIはこれらグループから得られた正常および再灌流梗塞心筋の平均化し たシグナル強度をまとめたものである。 表IIにはグループ1の心筋領域で測定されたガドリニウムとジスプロシウムの 組織含量も示される。グループ2では T1−加重像で正常心筋と梗塞心筋との間 でシグナル強度に何ら差がないが、一方 T2−加重像では梗塞領域のシグナルは 正常心筋よりわずかに高かった(表II)。比較すると、グループ1では T1−お よび T2−加重像て注目された超強度領域は組織化学的染色で限定された梗塞領 域と同一でかつ位置および程度が一致した。(表IIおよび添付図面の図 11参照)。 図11は未増強短軸 T1−(上左)および T2-(下左)加重像、および Gd DTP A BMA および Dy DTPA-BMA の両方を用いた増強された T1−(上右)および T2 −(下右)加重スピンエコー像を示す。これらの像は1時間冠閉塞に続いて1時 間再灌流した2つの異なる心臓(グループ1)から得た。 T1−加重像での再灌流梗塞の実質的増強は、正常心筋におけるよりもその領域 におけるガドリニウム含量の方が通約できる大きさであることと関連していた。 他方、同じ領域は、梗塞ゾーンにおけるジスプロシウムの量がより大きいにもか かわらず、T2−加重像で正常心筋よりも少ないシグナル損失を示した(表II)。 図12は梗塞対正常心筋に関する Gd と Dy 両方の組織濃度比を示す。図13は 未増強のおよび Gd DTPA-BMA および Dy DTPA-BMA の両方を用いた増強した T1 −および T2−加重スピンエコー像で観察された心筋コントラスト(傷害された 心筋のシグナル強度/非虚血心筋のシグナル強度)を示す。 T2−加重像に及ぼす Gd DTPA-BMA の効果および T1−加重像に及ぼす Dy DTPA -BMA の効果を解くために、そしてまた梗塞と正常心筋の間の造影剤誘発 T2 お よび T2* 増強の差をより完全に特性決定するために一連のグラジエント リコー ル MR 像およびスピンエコーMR 像を得た。表IIIには Gd DTPA-BMA または Dy D TPA-BMA のいずれかの投与に続く局所的シグナル強度および緩和率の観察された 変化をまとめる。 添付図面の図14は Gd および Dy 単独および造影剤投与なし(NC)に関する 再灌流梗塞のシグナル強度と正常心筋のそれとの比を示す。T1−加重像において は、Gd DTPA-BMA または Dy DTPA-BMAの両方共、再灌流梗塞が超強領域としての 輪郭を描くように有意な差のある増強をひき起こした。GdDTPA-BMA により惹起 された梗塞領域の増強は両方の造影剤が存在する場合に注目されるそれより有意 に少ない(図13と図14を比較されたい)。T2−加重像では、梗塞領域も両方 の造影剤により輪郭を描かれた。Gd DTPA-BMA で処理した心臓においては、梗塞 領域のシグナル強度は造影剤なしの心臓に比較して有意に低下したが、一方正常 領域のシグナルは造影剤なしの心臓のそれと相異しなかった(表III、および図 14参照)。Dy DTPA-BMA は正常心筋シグナルを大きく抑制し、そして梗塞領域 のシグナルをうんと少ししか低下させず(表II)、両剤が投与された場合に注目 されるそれよりずっと大きいコンラストを2つの領域間に生成させた(図13と 図14を比較されたい)。 これらの結果は以下のことを明らかに示している: 1.両造影剤が投与された場合、T1−加重像での再灌流梗塞のシグナル強度は正 常心筋に比較して均質に増強され、このことは T1 剤の再灌流梗塞への送達を示 している。 2.T2−加重像でのシグナル損失は再灌流梗塞心筋におけるより非虚血心筋にお ける方が有意に大きく、傷害された領域を比較的明るく輝くゾーンとして輪郭で 描く。 3.Gd および Dy 両方の濃度が正常心筋におけるより再灌流梗塞心筋において 、およそ2.5倍高く、このことは再灌流梗塞における造影剤分布量がより大きい ことと一致する。 4.T1 剤により付与される梗塞領域のシグナル増加と T2 剤により 与えられる正常心筋のシグナル減少の組み合わせにより、梗塞領域の明確な輪郭 化を可能にする大いなるコントラスト増強が提供される。 (実施例6の研究は J.F.H.Geschwid,M.F.Wendland,M.Saeed,K.Lauer ma,N.Derugin および C.B.Higgins of UCSF によって実施された。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU, LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ウィックストロム,マッツ ドイツ,ディー―89078/81 ウルム,ハ ーゼルビュール 5 (72)発明者 オクセンダル,オーダン ノールウェー エヌ―0550 オスロ,マー クファイエン 56 シー (72)発明者 バッハ−ガンズモ,トレ ノールウェー エヌ―1342 ジャー,バエ ルムスファイエン 148シー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、一方の造影剤が正の造影剤であり、そ して他方が負の造影剤であり、実質的に同じ身体容量で分布する少なくとも2種 類の細胞外分布性常磁性造影剤を非経口投与し、そして前記造影剤が分布する前 記身体の少なくとも一部分の磁気共鳴像を生成させることを包含する、前記身体 の増強された像の生成法。 2.前記正および負の造影剤が生理学的に許容できる ECF 剤である、請求の範 囲1記載の方法。 3.前記正および負の造影剤が生理学的に許容できる血液プール剤である、請求 の範囲1記載の方法。 4.前記正の造影剤がGd、Fe、Ho、Mn、Cr および Er からなる群から選択され る金属の錯体である、請求の範囲1記載の方法。 5.前記正の造影剤が Gd3+、Cr3+、Fe3+および Mn2+ からなる群から選択され る金属イオンの錯体である、請求の範囲1記載の方法。 6.前記負の造影剤が Tb、Sm または Dy からなる群から選択される金属の錯体 である、請求の範囲1記載の方法。 7.前記負の造影剤が Dy3+ の錯体である、請求の範囲1記載の方 法。 8.ヒトまたはヒト以外の動物の身体に、実質的に同じ生体分布を有し、そして 両方の造影剤がそれらの間で実質的に均一な濃度比で分布した前記身体の一部分 の磁気共鳴像を生成させるものであり、前記造影剤の一方は正の造影剤であり、 そして他方が負の造影剤である第1および第2の細胞外分布性常磁性造影剤を非 経口投与し、そして前記造影剤が分布した前記身体の少なくとも一部分の磁気共 鳴像を生成させることを包含する、前記身体の増強された像の生成法。 9.前記第1および第2の造影剤が一緒に投与されるか、または相互に 20 分以 内で投与される、請求の範囲8記載の方法。 10.前記正および負の造影剤が請求の範囲1〜7のいずれか1項に定義されたと おりである、請求の範囲8および9のいずれかに記載の方法。 11.実質的に同じ身体容量で分布し、一方の造影剤が正の造影剤であり、そして 第2のものが負の造影剤である少なくとも2種類の生理学的に許容できる、細胞 外分布性の常磁性造影剤を含有する、像コントラスト増強性組成物。 12.前記正および負の造影剤が1:1〜1:10のモル比で存在する、 請求の範囲11記載の像コントラスト増強性組成物。 13.前記正および負の造影剤が1:2〜1:6のモル比で存在する、請求の範囲 11記載の像コントラスト増強性組成物。 14.前記正および負の造影剤が1:3〜1:4のモル比で存在する、請求の範囲 11記載の像コントラスト増強性組成物。 15.前記正および負の造影剤が請求の範囲2〜7のいずれか1項に定義されたと おりである、請求の範囲11〜14のいずれか1項記載の組成物。
JP7504398A 1993-07-12 1994-07-11 像コントラスト増強のための方法および組成物 Pending JPH09502426A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9314499.6 1993-07-12
GB939314499A GB9314499D0 (en) 1993-07-12 1993-07-12 Method
PCT/GB1994/001500 WO1995002831A1 (en) 1993-07-12 1994-07-11 Methods and compositions for image contrast enhancing

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09502426A true JPH09502426A (ja) 1997-03-11

Family

ID=10738767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7504398A Pending JPH09502426A (ja) 1993-07-12 1994-07-11 像コントラスト増強のための方法および組成物

Country Status (14)

Country Link
US (2) US5869023A (ja)
EP (1) EP0708927B1 (ja)
JP (1) JPH09502426A (ja)
CN (1) CN1127040A (ja)
AT (1) ATE166464T1 (ja)
AU (1) AU7129594A (ja)
CA (1) CA2165086A1 (ja)
DE (1) DE69410466T2 (ja)
ES (1) ES2116600T3 (ja)
GB (1) GB9314499D0 (ja)
NO (1) NO960120L (ja)
NZ (1) NZ268397A (ja)
WO (1) WO1995002831A1 (ja)
ZA (1) ZA945038B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523287A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 オレゴン ヘルス アンド サイエンス ユニバーシティ 心臓における線維症の非侵襲性の定量的検出のための方法および装置

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9619758D0 (en) * 1996-09-23 1996-11-06 Nycomed Imaging As Method
WO1998011922A2 (en) * 1996-02-16 1998-03-26 Nycomed Imaging As Method
DE19719033C1 (de) * 1997-04-29 1999-01-28 Schering Ag Ionenpaare, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Kontrastmittel
GB9809776D0 (en) * 1998-05-07 1998-07-08 Nycomed Imaging As Method
SE9803718D0 (sv) 1998-05-26 1998-10-28 Klaus Potthoff Diagnostiseringsmedel
EP1105162A1 (en) * 1998-08-10 2001-06-13 Bracco Research S.A. Combination of a positive mri contrast agent with a negative mri contrast agent
HUP0202635A3 (en) * 1999-07-29 2006-03-28 Epix Medical Inc Cambridge Targeting multimeric imaging agents through multilocus binding
US6804546B1 (en) * 2001-04-20 2004-10-12 Koninklijke Philips Electronics, N.V. Multiple contrast echo-planar imaging for contrast-enhanced imaging
US6723052B2 (en) 2001-06-07 2004-04-20 Stanley L. Mills Echogenic medical device
TWI221406B (en) 2001-07-30 2004-10-01 Epix Medical Inc Systems and methods for targeted magnetic resonance imaging of the vascular system
NO20020780D0 (no) * 2002-02-15 2002-02-15 Amersham Health As Bildeanalyse
US8357351B2 (en) 2004-04-21 2013-01-22 Ananth Annapragada Nano-scale contrast agents and methods of use
US7713517B2 (en) 2004-04-21 2010-05-11 Marval Biosciences, Inc. Compositions and methods for enhancing contrast in imaging
CN104656046A (zh) * 2004-05-03 2015-05-27 皇家飞利浦电子股份有限公司 磁共振成像系统和方法
EP1771205B1 (en) 2004-06-18 2016-10-26 Ambrx, Inc. Novel antigen-binding polypeptides and their uses
US20060020152A1 (en) * 2004-07-22 2006-01-26 Theobald Eugene H Method for the low temperature selective oxidation of hydrogen contained in a hydrocarbon stream
NO20043746L (no) * 2004-09-07 2006-03-08 Heidi Brurok MRI-metode for a vurdere myokardisk funksjon, levedyktighet og perfusjon i ischemisk hjertesykdom
US7854705B2 (en) * 2004-12-16 2010-12-21 Olga Pawluczyk Ex vivo verification of biopsy tissue samples
EP1891455A2 (en) * 2005-06-01 2008-02-27 Philips Intellectual Property & Standards GmbH Determination of distribution information of a contrast agent by mr molecular imaging
CA2699394C (en) 2007-09-17 2020-03-24 The Regents Of The University Of California Internalizing human monoclonal antibodies targeting prostate cancer cells in situ
US8642013B2 (en) * 2007-12-05 2014-02-04 Ananth Annapragada Nano-scale contrast agents and methods of use
AU2009257279A1 (en) * 2008-06-13 2009-12-17 Marval Biosciences, Inc. Imaging of atherosclerotic plaques using liposomal imaging agents
EP2332122A4 (en) * 2008-10-02 2013-11-20 Univ Western Ontario SYSTEM AND METHOD FOR IMAGE PROCESSING
WO2012125582A1 (en) 2011-03-11 2012-09-20 Board Of Regents Of The University Of Nebraska Biomarker for coronary artery disease
ES2975747T3 (es) 2015-11-30 2024-07-12 Univ California Administración de carga útil específica de tumor y activación inmunitaria utilizando un anticuerpo humano que se dirige a un antígeno de superficie celular de tumor altamente específico
EP3538551A4 (en) 2016-11-10 2020-11-11 Fortis Therapeutics, Inc. CD46 SPECIFIC EFFECTOR CELLS AND USES THEREOF
US11504546B2 (en) 2019-02-28 2022-11-22 Cowles Ventures, Llc Needle guidance device for brachytherapy and method of use
US11524176B2 (en) 2019-03-14 2022-12-13 Cowles Ventures, Llc Locator for placement of fiducial support device method
WO2022032020A1 (en) 2020-08-07 2022-02-10 Fortis Therapeutics, Inc. Immunoconjugates targeting cd46 and methods of use thereof
US11630219B2 (en) * 2021-07-29 2023-04-18 Institute of Nuclear Energy Research, Atomic Energy Council, Executive Yuan, R.O.C Pressure-regulating large-area windowless airflow proportional counter

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4972837A (en) * 1983-04-26 1990-11-27 Regents Of The University Of California Contrast agents for nuclear magnetic resonance imaging
US4899755A (en) * 1985-05-08 1990-02-13 The General Hospital Corporation Hepatobiliary NMR contrast agents
US5250285A (en) * 1985-05-08 1993-10-05 The General Hospital Corporation Hydroxy-aryl metal chelates for diagnostic NMR imaging
GB8808305D0 (en) * 1988-04-08 1988-05-11 Nycomed As Compositions
US5190744A (en) * 1990-03-09 1993-03-02 Salutar Methods for detecting blood perfusion variations by magnetic resonance imaging
IT1246380B (it) * 1990-04-12 1994-11-18 Bracco Spa Sali insolubili di lantanidi per la visualizzazione in risonanza magnetica nucleare del tratto gastro-intestinale
US5143716A (en) * 1991-02-01 1992-09-01 Unger Evan C Phosphorylated sugar alcohols, Mono- and Di-Saccharides as contrast agents for use in magnetic resonance imaging of the gastrointestinal region

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523287A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 オレゴン ヘルス アンド サイエンス ユニバーシティ 心臓における線維症の非侵襲性の定量的検出のための方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
NO960120L (no) 1996-03-11
WO1995002831A1 (en) 1995-01-26
DE69410466D1 (de) 1998-06-25
DE69410466T2 (de) 1999-02-18
GB9314499D0 (en) 1993-08-25
ATE166464T1 (de) 1998-06-15
ZA945038B (en) 1995-03-27
AU7129594A (en) 1995-02-13
CN1127040A (zh) 1996-07-17
EP0708927A1 (en) 1996-05-01
US6045775A (en) 2000-04-04
EP0708927B1 (en) 1998-05-20
CA2165086A1 (en) 1995-01-26
NZ268397A (en) 1997-11-24
NO960120D0 (no) 1996-01-11
US5869023A (en) 1999-02-09
ES2116600T3 (es) 1998-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09502426A (ja) 像コントラスト増強のための方法および組成物
McNamara et al. Acute myocardial ischemia: magnetic resonance contrast enhancement with gadolinium-DTPA.
Hofman et al. Blood pool agent strongly improves 3D magnetic resonance coronary angiography using an inversion pre‐pulse
JPH082802B2 (ja) 磁気共鳴イメージングに関する改良
RU2271017C2 (ru) Способ исследования образца методом магнитного резонанса с применением магнитно-резонансного агента визуализации, поляризованного по ядерному спину (варианты)
US5314681A (en) Composition of positive and negative contrast agents for electron spin resonance enhanced magnetic resonance imaging
Schmiedl et al. Magnetic resonance imaging of myocardial infarction using albumin-(Gd-DTPA), a macromolecular blood-volume contrast agent in a rat model
Roberts et al. MRI of acute myocardial ischemia: Comparing a new contrast agent, Gd‐DTPA‐24‐cascade‐polymer, with Gd‐DTPA
JP2003500136A5 (ja)
AU7776591A (en) Contrast medium, process for its preparation and application to imagery
Mühler Assessment of myocardial perfusion using contrast-enhanced MR imaging: current status and future developments
US6901281B2 (en) Method of magnetic resonance imaging
US20030120151A1 (en) Magnetic resonance imaging methods and compositions
Wyttenbach et al. Detection of acute myocardial ischemia using first‐pass dynamics of MnDPDP on inversion recovery echoplanar imaging
KR100847912B1 (ko) 금속 이온 킬레이트 착물이 결합된 담즙산 유도체의 미세혈관 투과성 진단 평가를 위한 용도
US7082326B2 (en) Method of magnetic resonance imaging
Froehlich MR contrast agents
JP5063847B2 (ja) 磁気共鳴画像法
Nilsson et al. Dy-DTPA-BMA as an indicator of tissue viability in MR imaging: an experimental study in the pig
Benness et al. Hepatic kinetics and magnetic resonance imaging of gadolinium ethoxybenzyl diethylenetriaminepentacetic acid (Gd‐EOB‐DTPA) in dogs
CN115721739A (zh) 一种用于肾盂肾炎核磁造影的造影剂及其应用
WO2001074245A1 (en) Method of magnetic resonance imaging
Weishaupt et al. MR Contrast Agents
Froehlich 12 MR Contrast Agents
Saeed Magnetic Resonance Contrast Agents