JPH09502240A - ピストン塗料ポンプ用パッキンナットとロッドガイド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ピストン塗料ポンプ用のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ（６２）が、貫通する中央孔と、当該孔に沿って軸線方向に延在し潤滑通路と塗料漏出路を提供する少なくとも１つの逃がし部（６８）を備えた本体を有する。環状貯蔵器（７４）が、潤滑液体のためにナット本体の内側端部に形成される。ナット本体は、ポンプハウジングに関してピストンロッドの位置を定め維持すべく、ハウジング内にパッキンナットとロッドガイドの組み合わせを軸線方向及び半径方向に位置決めするための軸線方向と半径方向の表面（８４，８０）を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 ピストン塗料ポンプ用パッキンナットとロッドガイド 発明の背景 本発明は、ピストン塗料ポンプに関し、更に詳細には、回転する偏心器と直線 状に往復動するピストンロッドの間の引棒のサブ組立品を有するポンプ組立品に 関する。 図面の簡単な説明 図１は、従来のパッキンナットを有する従来技術としてのピストンポンプ組立 品の断面図である。 図２は、偏心駆動装置と引棒のサブ組立品を有するピストンポンプの部分的に 断面で示した端面図である。 図３は、本発明のパッキンナットとロッドガイドを用いたピストンポンプ組立 品の断面図である。 図４は、本発明のパッキンナットとロッドガイドの端面図である。 図５は、図４のパッキンナットとロッドガイドの側面図である。 図６は、図４の６−６線に沿った断面図である。 図７は、図４の７−７線に沿った断面図である。 図８は、本発明の一実施例を示す図３の部分の詳細図である。 発明の詳細な説明 図面、特に図１において、従来技術のピストンポンプ組立品１０が認められる 。組立品１０は、ポンプハウジング１６内に収容されたピストン１４と連結し一 体的に形成されたピストンロッド１２を有する。ピストンロッド１２とピストン １４が上方へ、ハウジング１６から引っ張られると、塗料が流入口１８から流入 室２０に引っ張られ、流出室２２内の塗料がハウジング排出口２４を介して排出 される。上記操作の間、流入側逆止弁２６は開口し、流出側逆止弁２８は閉じる 。ロッド１２とピストン１４はその後、往復動し、ハウジング１６内に押し戻さ れる。この時、流入側逆止弁２６は閉じ、流出側逆止弁２８は開口し、ポンプ内 の塗料を流入室２０から流出室２２に動かす。セットになったＶリングパッキン ３０は、ハウジング１６に対してピストンロッド１２をシールする。第２のＶリ ングパッキンセット３２は波状スプリング３３によって軸線方向に予め負荷をか けられ、ハウジング１６に対してピストン１４をシールして、室２０と２２を分 離する。Ｖリングパッキンセット３０は好ましくはパッキンナット３８を介して 端部片３４、３６の間で圧縮される。パッキンナット３８とハウジング１６とは それぞれねじ切りされ、互いに係合し、ハウジング１６にナット３８が保持され 、Ｖリングパッキンセット３０に抗して端部片３６が軸線方向に圧縮されること になると理解されるべきである。拡張孔４２はナット３８の内径とピストンロ ッド１２との間に隙間を有する。この態様において、ロッド１２への側方負荷は 端部片３４、３６とパッキンセット３０とによってまかなわれなければならない 。 図２において、従来技術のピストンポンプ組立品と本発明の組立品とは、それ ぞれ下死点位置を実線で上死点位置を点線で示された連結ロッド４６を駆動する 偏心器４４によって駆動されることになっている。連結ロッド４６はヨーク４８ を介してピストンロッド１２と連結されている。連結ロッド４６とヨーク４８と はヨークピン５０によって互いに固定されていると理解されるべきである。ヨー ク４８とピストンロッド１２のアラインメントを維持するために、引棒５２がヨ ークピン５０と不動ポンプ枠５４との間に連結される。リンク５２は図２におい て実線で下死点を、点線で上死点を示される。更に、ポンプハウジング１６がネ ジ部セット５６とロックナット５８とを介してポンプ枠５４に固定されると理解 されるべきである。 引棒５２が往復動するにつれ、ヨークピン５０は、当該引棒がシリンダ状ハウ ジング１６の内外へ往復動するようにシリンダ状ピストンロッド１２の軸線と正 確に調和せずに弧形に移動することが明らかになる。ヨーク４８を介して伝わる そのような弓形運動は、ピストンロッド１２の側方負荷を強要することとなる。 図３〜８において、本発明の様々な詳細が認められる。図２に示された状況は 従来技術の組立品１０に適し、択一的に本発明の パッキンナットとロッドガイドを利用する（図３に示された）組立品６０に適す る。この組立品６０は図４〜８により詳細に示される。組立品６０は組立品１０ に大抵の箇所において類似か同等であるが、当該組立品６０が側方負荷に対して ピストンロッド１２を支持する新規なパッキンナットとロッドガイド６２を有す る点で異なる。ナット６２の本体の或る別の特徴はまた、従来技術のパッキンナ ット３８のそれとも異なる。組立品６０はまた、ロッドＶリングパッキンセット ６４が波形スプリング６６に対してナット６２によって圧縮され、Ｖリングパッ キンセット６４に所定の且つ一定の軸線方向負荷を備えることでも異なる。類似 の構造と操作がピストンＶリングパッキンセット６７のために備えられる。 図４〜７に関して認められるように、ナット本体６２は好適には、第１乃至頭 頂端部８５から第２乃至底端部８６に全体にわたって当該ナット本体６２を軸線 方向に貫通する複数の逃がし部６８を有する。複数の山部分６９が逃がし部６８ の間にあり、当該山部分６９は孔７８の表面を集合的に形成する。山部分６９が 逃がし部６８によって中断された概してシリンダ状の表面を描くと理解されるべ きである。山部分６９はピストンロッド１２の側方負荷のためのベアリング表面 を提供し、各逃がし部６８はピストンロッド１２のための潤滑通路を提供する。 更に（図８に詳細に示されるように）ナット６２は好適には、端部片７２とピス トン ロッド１２とともに、周線でピストンロッド１２を囲む潤滑油のための環状室７ ４を形成する下部室７０を有する。逃がし部６８と室７４はピストンロッド１２ 用潤滑油のための貯蔵器を形成する。上部室７６はナット本体６２における中央 孔７８の上縁部に沿った「巻き」縁乃至ばりの危険を回避する。ナット本体６２ はまた、直径の案内表面８０を有し、ナット本体６２とピストンロッド１２は、 ハウジング１６との同心性を維持するため、当該表面に基づいて導かれる。対の 案内表面８２がハウジング１６に形成される。ナット本体６２は更に、ポンプハ ウジングに関するナット本体６２の底乃至第２端部８６の位置を明確に配置する ための軸線方向止め表面８４を含み、波形スプリング６６の所定の結果的な偏り のために、予め定められ且つ繰り返し可能な量の軸線方向の負荷をロッドパッキ ンセット６４にもたらしうるようにする。 ナット６２はまた、少なくとも２つの直径方向に向き合った歪曲平面(wrench flats)を有し、好ましくはナット本体６２をポンプハウジング１６に取り外し可 能に固定するためにナット本体６２の第１端部に位置する六角形ヘッド８８を有 する。 逃がし部６８はまた、ロッドパッキンセット６４がハウジング１６に対してピ ストンロッド１２をシールし損なう時に塗料漏れのための小通路を提供すると理 解されるべきである。ぴったりと相互適合するシリンダ状の孔(closely interfi tting cylindrica l bore)が１以上の逃がし部６８なしにナット６２に備えられるならば、ロッド １２に沿った塗料の漏れはロッドとパッキンナットの間に蓄積可能で、操作に対 して不都合な必然的結果を伴ってポンプを駆動する原動機の負荷と十分に増加し た摩擦を生じる。逃がし部６８はそれ故、ピストンロッド１２用の潤滑通路と貯 蔵器を提供し、ロッドＶリングパッキンセット６４が作動しなくなる前に便利で ないならば「練り込まれた(desiged in)」漏れ通路を備える２つの目的を供する 。更に、緊急の場合において、ポンプ装置６０は、（あるいは減圧で）漏出しな がら、逃がし部６８がないならば存在することとなる結果的に増加した摩擦を伴 い、ロッド１２の全周をコーティングする塗料なしに、操作されうる。更に、山 部分６９が或る事例において、ロッド１２上への塗料の連続的な漏れと蓄積の場 合に、ロッド１２に沿った軸線方向の通路をきれいにするために「チップブレー カー」乃至スクレーパーとして供されうると理解されるべきである。 本発明は、その精神と範囲から逸脱することなく変更と変形がなされるもので あり、その詳細の全てにわたり上記のものに限定されない。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年１０月２７日 【補正内容】 請求の範囲 １．ポンプハウジングの軸線方向外側に延在しこのポンプをシールするピストン ロッド端を有する往復動塗料ポンプ用のパッキンナットとロッドガイドの組み合 わせにして、ポンプハウジングに取り外し可能に固定されたナット本体を備えて なり、このナット本体がａポンプハウジングの外側に延在する第１端部と、ｂポ ンプハウジング内に延在しロッドパッキンセットを軸線方向に負荷する第２端部 と、ｃナット本体を軸線方向に通って延在し、ハウジングにロッドを案内するた めにピストンロッドとぴったりと相互適合するサイズの中央孔と、ｄピストンロ ッドに沿って循環通路をもたらすために上記孔に隣接したナット本体を軸線方向 に通って完全に延在する少なくとも１つの逃がし部を有することを特徴とするパ ッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ２．更にｅ逃がし部に連結し中央孔の環状拡張部として形成された潤滑貯蔵器を 備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ３．潤滑貯蔵器がナット本体の第２端部に位置する請求項２のパッキンナットと ロッドガイドの組み合わせ。 ４．潤滑貯蔵器がナット本体の第２端部での中央孔の削り面によって形成される 請求項３のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ５．更にｅ側方負荷に対してピストンロッドを支持するための中央孔に沿った複 数の山部分を備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ 。 ６．更にｅハウジングに関してロッドを明確に半径方向に位置するためにポンプ ハウジング内にて孔とぴったりと相互適合するサイズのナット本体上の直径の案 内表面を備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ７．更にｅナット本体上に位置し、ロッドパッキンセットに所定量の軸線方向の 負荷をはたらかせるべく、ポンプハウジングに関して第２端部の位置を軸線方向 に明確に設置するためにその第２端部から所定距離隔たって位置する軸線方向の 止め表面を備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ８．更にｅナット本体をポンプハウジングに取り外し可能に固定するためにナッ ト本体の第１端部に位置した少なくとも２つの直径方向に対向する歪曲平面を備 えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ９．更にｅナット本体の第１端部での中央孔の削り面を備えてなる請求項１のパ ッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 １０．ナット本体が真鍮材料からなる請求項１のパッキンナットとロッドガイド の組み合わせ。 １１．ナット本体の真鍮材料が削り真鍮のないタイプＳＡＥ ＣＡ３６０である 請求項１０のパッキンナットとロッドガイドの組 み合わせ。 １２．側方負荷能力を増加し、漏出に対する往復動ピストン塗料ポンプをシール するための組立品にして、ａポンプハウジングと、ｂポンプ運動を往復動するた めのポンプハウジング内に位置したピストンロッドと、ｃポンプハウジングに対 しロッドをシールする一方でロッドの往復動運動を可能にするためのピストンロ ッドとポンプハウジングの間に位置したロッドパッキンセットと、ｄポンプハウ ジングに取り外し可能に固定され、ｉポンプハウジングの外側に延在する第１端 部と、iiポンプハウジング内に延在しロッドパッキンセットを軸線方向に負荷す る第２端部と、iiiハウジング内でロッドを案内するためのピストンロッドとぴ ったりと相互適合するサイズで軸線方向に貫通して延在する中央孔と、ivピスト ンロッドのための潤滑通路を提供するために孔に隣接し軸線方向に貫通して完全 に延在する少なくとも１つの逃がし部を有するナット本体を備えてなり、ピスト ンロッドがパッキンナットによって側方負荷に対して強化され、ロッドパッキン セットがシールし損なう場合に逃がし部が塗料漏れのための小通路を提供する組 立品。 １３．ピストンロッドとポンプハウジングがそれぞれ概してシリンダ状であり、 ピストンロッドが側方負荷を受ける場合に、ポンプハウジングに対し実質的に同 心状にピストンロッドをパッキンナットが維持する請求項１２の組立品。 １４．ピストンロッドが概して鉛直にポンプハウジングから上方へ突き出て、パ ッキンナットの逃がし部内の潤滑液体が重力によって保留される請求項１２の組 立品。 １５．更にｅｉピストンロッドに連結したヨークと、ii偏心器によって駆動され ヨークピンを介してヨークに連結した連結ロッドと、iiiヨークピンと不動ポン プ枠の間で連結した引棒を有する引棒サブ組立品を備えてなり、パッキンナット がポンプハウジング内にピストンロッドを案内する一方で偏心器が引棒サブ組立 品を介してピストンロッドを駆動するにつれ概して弓形の往復動通路に動く引棒 によって強要された側方負荷を支える請求項１２の組立品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ポンプハウジングの軸線方向外側に延在しこのポンプをシールするピストン ロッド端を有する往復動塗料ポンプ用のパッキンナットとロッドガイドの組み合 わせにして、ポンプハウジングに取り外し可能に固定されたナット本体を備えて なり、このナット本体がａポンプハウジングの外側に延在する第１端部と、ｂポ ンプハウジング内に延在しロッドパッキンセットを軸線方向に負荷する第２端部 と、ｂナット本体を軸線方向に通って延在し、ハウジングにロッドを案内するた めにピストンロッドとぴったりと相互適合するサイズの中央孔と、ｃピストンロ ッドに沿って循環通路をもたらすために上記孔に隣接したナット本体を軸線方向 に通って延在する少なくとも１つの逃がし部を有することを特徴とするパッキン ナットとロッドガイドの組み合わせ。 ２．更にｄ逃がし部に連結し中央孔の環状拡張部として形成された潤滑貯蔵器を 備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ３．潤滑貯蔵器がナット本体の第２端部に位置する請求項２のパッキンナットと ロッドガイドの組み合わせ。 ４．潤滑貯蔵器がナット本体の第２端部での中央孔の削り面によって形成される 請求項３のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ５．更にｅ側方負荷に対してピストンロッドを支持するための中央孔に沿った複 数の山部分を備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ 。 ６．更にｆハウジングに関してロッドを明確に半径方向に位置するためにポンプ ハウジング内にて孔とぴったりと相互適合するサイズのナット本体上の直径の案 内表面を備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ７．更にｇナット本体上に位置し、ロッドパッキンセットに所定量の軸線方向の 負荷をはたらかせるべく、ポンプハウジングに関して第２端部の位置を軸線方向 に明確に設置するためにその第２端部から所定距離隔たって位置する軸線方向の 止め表面を備えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ８．更にｈナット本体をポンプハウジングに取り外し可能に固定するためにナッ ト本体の第１端部に位置した少なくとも２つの直径方向に対向する歪曲平面を備 えてなる請求項１のパッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 ９．更にｉナット本体の第１端部での中央孔の削り面を備えてなる請求項１のパ ッキンナットとロッドガイドの組み合わせ。 １０．ナット本体が真鍮材料からなる請求項１のパッキンナットとロッドガイド の組み合わせ。 １１．ナット本体の真鍮材料が削り真鍮のないタイプＳＡＥ ＣＡ３６０である 請求項１０のパッキンナットとロッドガイドの組 み合わせ。 １２．側方負荷能力を増加し、漏出に対する往復動ピストン塗料ポンプをシール するための組立品にして、ａポンプハウジングと、ｂポンプ運動を往復動するた めのポンプハウジング内に位置したピストンロッドと、ｃポンプハウジングに対 しロッドをシールする一方でロッドの往復動運動を可能にするためのピストンロ ッドとポンプハウジングの間に位置したロッドパッキンセットと、ｄポンプハウ ジングに取り外し可能に固定され、ｉポンプハウジングの外側に延在する第１端 部と、iiポンプハウジング内に延在しロッドパッキンセットを軸線方向に負荷す る第２端部と、iiiハウジング内でロッドを案内するためのピストンロッドとぴ ったりと相互適合するサイズで軸線方向に貫通して延在する中央孔と、ivピスト ンロッドのための潤滑通路を提供するために孔に隣接し軸線方向に貫通して延在 する少なくとも１つの逃がし部を有するナット本体を備えてなり、ピストンロッ ドがパッキンナットによって側方負荷に対して強化され、ロッドパッキンセット がシールし損なう場合に逃がし部が塗料漏れのための小通路を提供する組立品。 １３．ピストンロッドとポンプハウジングがそれぞれ概してシリンダ状であり、 ピストンロッドが側方負荷を受ける場合に、ポンプハウジングに対し実質的に同 心状にピストンロッドをパッキンナットが維持する請求項１２の組立品。 １４．ピストンロッドが概して鉛直にポンプハウジングから上方へ突き出て、パ ッキンナットの逃がし部内の潤滑液体が重力によって保留される請求項１２の組 立品。 １５．更にｅｉピストンロッドに連結したヨークと、ii偏心器によって駆動され ヨークピンを介してヨークに連結した連結ロッドと、iiiヨークピンと不動ポン プ枠の間で連結した引棒を有する引棒サブ組立品を備えてなり、パッキンナット がポンプハウジング内にピストンロッドを案内する一方で偏心器が引棒サブ組立 品を介してピストンロッドを駆動するにつれ概して弓形の往復動通路に動く引棒 によって強要された側方負荷を支える請求項１２の組立品。