JPH09500565A - 生検針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 生検針は共軸で伸縮自在に相互係合うする探針と、互いに軸方向回転可能に変位可能な内外排管とを有する。探針は患者の位置から生検検体を切断する切り込みくぼみを備える末端部を有し、内側排管は、針が患者から引き出されると患者位置から除去するためくぼみ内の検体を切断捕捉する末端部を有する。内側排管の末端部は一部破断されてインサートくぼみを設け、このくぼみは、凝血を促進することにより出血合併症を少なくするため針の除去に際し患者位置に留まる止血コラーゲンの半円形インサートを支持する。インサートと内側排管の末端部は対応する半径の半径方向外面を有することにより内側排管の末端部とそこに支持されるインサートは針の使用前に外側排管の末端内に収容される。

Description

【発明の詳細な説明】 生検針 技術分野 この発明は一般に手術針、特に、針を患者の位置から取り外してからの出血性 合併症を少なくする生検針(biopsy needle)の改良に関する。 この発明は特に、人体からの組織（tissue）および同様な検体の除去に適用で き、特にこれらを参照して説明する。しかし、本発明が広範な用途を有し、動物 等他の生物からの組織見本等の選択的抽出に使用できることは当業者に理解され る。 技術背景 本発明に係る性質の生検針は、”トルウカット”針として市場で知られる形式 等サイドカット針である。このようなサイドカット針は内側管状排管（カニュー レ、cannula）内に伸縮自在に収容される充実探針を含み、一方、内側管状排管 は外側管状排管内に伸縮自在に収容されることにより探針と内側管状排管は互い におよび外側管状排管にたいし軸方向に回転しかつ変位するように支持される。 サイドカット針は、外側排管の末端が、生検検体が取られる傷害部に達するまで 患者に挿入される。ついて探針は内外排管にたいし進み生検位置の傷害部に入る 。探針はその末端部に切り込みくぼみを備え、探針が生検位置に達すると、探針 は回転して切り込みくぼみの刃先が組織を切断する。内側排管はついで、外側排 管にたいし探針上を前進して組織を切り込みくぼみ内に切断し、検体をくぼみ内 に捕捉して、探針を後退させて前記位置から除去し、内側排管を外側排管に入れ てから針を患者から引き出す。 多数の私の先行米国特許第４、７０８、１４７号、；同４、８３８、２８０号 ；同４、９３６、８３５号；同５、０８０、６５５号および同５、１９５、９８ ８号及び名称が”医療管状装置によるウウンドクロージャー用シース”の１９ ９２年６月１０日出願の私の審査が継続中の米国特許出願第８９６、５８８号は すべてここに文献として組み入れるものであり、上記の内側排管の同等体が、針 の除去に際し、生検位置からの患者の出血を少なくする、吸収可能なゼラチン材 料または非生物吸収可能止血コラーゲンよりなる管状シースを備える、上記性質 のサイドカット針が開示されている。これについて、止血シースは内側排管の末 端部の周りに当てられ、それと一緒に内側排管の傷害部に進入し、探針の切り込 みくぼみを被覆しうる。この探針は、上記のように、最初、傷害部に挿入され回 転して傷害部から除かれる生検検体を切断する。私の従前の構成によれば、上記 の外側排管の同等体も傷害部に挿入され、シースを、検体が引き出されるとき生 検検体が取られる位置に位置決めするため止血シースの軸方向内端に隣接する末 端を有する。特に、これについて、上記のように生検検体が切断されて切り込み くぼみに密閉されると、探針と内側排管は、前記位置に固定保持される外側排管 にたいし引き出されまたは後退されることによって、シースの軸方向内端は外側 排管に係合し、内側排管と探針が外側排管内に後退するに伴い、傷害部内のその 位置に保持される。シースが内側排管から開放されると、針は傷害部位置から引 き出される。 私の従前の構成における止血シースの所期の目的は、生検位置を取りまく出血 組織を圧縮することによりまた圧縮効果を向上するように吸収体を膨張すること によって生検位置からの出血を少なくすることであるが、生検検体を得るのに関 連して生検針の構成部分の構造と操作については多くの欠点がある。特に、これ に関し、内側排管を取りまくスリーブ状の止血シースを設けることにより、この スリーブの外径は標準サイドカット生検針における外側排管の外径にほぼ相当し ており、傷害部を貫通する針部分の直径は標準サイドカット針に必要な直径より も大きく、生検検体を得るためには探針と内側排管のみが傷害部を貫通しなけれ ばならない。従って、針が傷害部を貫通するのに伴う破壊の大きさは標準サイド カット針よりも大きく、それによって、針を位置決めし生検検体を切断しながら 血管を切断する可能性は、それにより生じた出血のように増大する。 上記に加えて、標準サイドカット針を修正して、内側排管の外周に止血スリー ブを軸方向に収容し、生検検体の切断と被覆の後で生検位置でスリーブを押し出 す外側排管を含むようにしなければならない。従って、標準トルウカット針を作 動させて探針を前進回転し、内側排管を前進させ探針の検体切り込みくぼみを被 覆して、さらに探針と内側排管を外側排管にたいし後退させる、従来の”ガン” の使用による針の自動化作動はできない。そのため、針の構成部分は生検検体を 回収するため手動で操作しなければならない。さらに、針の構成部分の手動操作 は、標準サイドカット針を用いて生検検体を手で回収するに要する操作よりもか なり複雑である。これに関し、探針を生検位置内に延長させ回転させて検体を切 断した後、止血シースを設けた内側排管とシースの軸方向後ろの外側排管とを共 に生検位置内に前進させて探針の検体切り込みくぼみを被覆し、内側排管と探針 を後退中に外側排管を位置決めして生検位置の止血シースに係合保持しなければ ならない。さらにまた、この場合、外側排管を所定位置に保持すると同時に内側 排管と探針をそこに引き入れて止血シースを内側排管から変位させることが必要 である。このような針の構成部分の手動操作はかなり時間を消費しかつ、操作中 針に与える移動の可能性を増大する一方出血合併症の可能性を増大する。 私の従前の生検針の更なる欠点は、内側排管の周りで外側排管の末端の前に設 けられている止血シースが、シースが生検位置に位置決めされ内側排管から変位 される時まで、使用前に感染性顕微鏡的微生物に、また患者の体の最初の貫通時 から体液にさらされる。シースの材料がゼラチン材または止血コラーゲンであれ ば、シース材は曝露直ちに体液を吸収し膨張し始める。そのため、探針が傷害部 に進入し回転して生検検体を切断するときまでに、スリーブの外径がかなり大き くなることによって、止血シースとともに内側排管の生検位置内への前進により 破壊を増大し、したがって、標準針構造の内側排管の径よりも止血シースの大き い初期径から生じたとしても血管を破断する可能性がある。 発明の開示 本発明によれば、前記欠点を少なくしまたは解消すると同時に、針の除去に際 し、生検位置へ止血インサートを付着する利点を保持する、改良サイド切断生検 針が提供される。特に、本発明によれば、内側排管の末端部にくぼみを備え、こ のくぼみは、回転による生検位置の検体の切断の後で針の探針における切り込み くぼみ上の内側排管の前進に協同して生検位置内へ変位する止血インサートを支 持する。探針と内側排管は外側排管にたいする対応の伸縮位置を有し、使用前の 収縮位置で、探針と内側排管の末端部およびこれに支持されるインサートは外側 排管の末端部内にある。従って、針が患者の体に挿入されて外側排管の末端部の 末端を傷害部に隣接する位置へ移動してから、探針を外側排管にたいし延ばして 傷害部を貫通し回転して生検検体を切断すると、内側排管とそこに支持される止 血インサートは外側排管の末端部内に留まる。止血インサートは使用前感染性顕 微鏡的微生物への曝露から有利に保護され、使用中は、針挿入検体切断段階中外 側排管による体液への曝露から保護される。内側排管が生検位置内に進入すると 止血インサート支持くぼみに隣接する末端部は探針の検体切り込みくぼみに延び る。インサートは同時に、それが支持されるくぼみの部分により生検位置内に押 し込まれる。ついで、探針と内側排管は外側排管にたいするそれらの収縮位置に 変位され検体を生検位置から除去し、針は患者から引き出される。止血インサー トは内側排管くぼみに静止しているだけで、その末端の軸方向外方に摺動自在で あり、それにより内側排管が生検位置から引き出されると、インサートは生検位 置に留まる。 本発明による内側排管および止血インサート構成により、標準サイドカット針 の内側排管の径寸法にたいする針による傷害部の破壊の径寸法を小さくすること により、出血合併症の可能性を少なくすることが理解される。さらに、内側排管 に単に接して摺動変位する止血インサートはインサートを押し構成部を必要とせ ずに生検位置に留まらせることができ、インサートを除去するのに針の構成部分 を特別操作することなく確実にインサートを生検位置に留まらせることが理解さ れる。このことはサイドカット針を作動する周知の”ガン”を使用して針の自動 作動を有利に可能とする。 止血インサートは、たとえば、コラーゲン、ゼラチン、セルローズ、吸収性ポ リマーおよびそれらの組み合わせ等、生物吸収性、非生物吸収性または半生物吸 収性材料でよい。好ましくは、インサートは、体液への曝露に際し早くて大きい 膨張のため好ましい非生物吸収性コラーゲンである。好ましい実施例では、イン サートは横断面が半円形であり、体液に曝露されると、半径方向周方向に膨張し てやや円形の充実プラグ形状となる。インサートはまた、周知のように、生検位 置で最初膨張してそこから血流を吸蔵し、その後体内で溶解する、ゼラチン等生 物吸収性材でよい。いずれの場合も、または他の材料を使用して止血インサート を形成するに関し、インサートは、ここでも周知のように、血液凝固を促進する 蛋白質である、トロビンが塗布されまたはそれを備えている。 従って、本発明の顕著な目的は、生検検体の採用と協同して止血インサートを 生検位置に付着する能力を有するサイドカット形改良生検針を提供することにあ る。 他の目的は、止血インサートが針の内側排管の末端に支持され、使用前および 内側排管の生検位置内への挿入前に、外側排管の末端部に配置されることにより 感染性顕微鏡的微生物への曝露および体液への曝露から保護される、上記性質の 生検針を提供することにある。 さらに他の目的は、止血インサートが、インサートが内側排管により生検位置 内に押し込まれ、その軸方向外方に摺動自在となるような仕方で内側排管の末端 部に設けたくぼみに静止することにより、インサートが針の内側排管と探針の除 去に際し生検位置に留まる、上記性質の生検針を提供することにある。 さらに他の目的は、針の探針、内外排管構成部分が、針構成部分の基端部に、 針構成部分を手動操作するハンドル要素を備えることによって、手動作動ととも にガンによる針の自動作動をさせる仕方で構成されかつ構造的に相互関係する、 上記性質の生検針を提供することにある。 さらに他の目的は、従来よりも、抵抗が少なくかつ針の構成部分の操作が少な くまた簡単に止血インサートを生検位置に設置できる、上記性質の生検針を提供 することにある。 さらにまた他の目的は、止血インサートは横断面形状が弓形で、コラーゲンで 構成されることにより、生検位置に付着されるとインサートは体液を吸収して膨 張し広がって、生検位置に留まるほぼ円形プラグとなるようにした、上記性質の 生検針を提供することにある。 図面の簡単な説明 前記目的及び他の目的は一部自明であり、一部は添付図面に例示される本発明 の好ましい実施例の記載に関し以下さらに詳細に指摘される。 図１は、本発明による生検針の外側排管の側断面図； 図２は、針の内側排管およびその末端部に支持される止血インサートの側断面 図； 図３は、図２の３−３線方向で見た内側排管とインサートの横断面図； 図４は、針の探針の側断面図； 図５は、針の使用前の組立関係にある、内外排管の末端部、止血インサート、 および探針の末端部を示す側断面図； 図６は、図５の６−６線で破断した針の横断面図： 図７−９は、生検検体を採用した際の、針の構成部分の各位置を示す一部断面 の側面図；および 図１０と１１は、針除去後の生検位置における止血インサートを略示する横断 面図である。 発明を実施する為の最良の形態 本発明の好ましい実施例を例示することのみを目的とし、発明を限定すること を目的としない、図面を詳細に参照すると、図１−４は本発明による針の各個構 成部分を例示し、図５と６は針の使用前の組立関係の構成部分を例示する。特に 針は図１に示すような外側管状排管１０と、以下でさらに詳細に説明する止血イ ンサート１４を支持する図２に示すような内側管状排管１２と、図４に示すよう な充実円形探針１６とを含む。外側管状排管１０は横断面が円形で、軸線Ａと円 形通路１８を有する。内外排管と探針は組み立てると共軸となり、したがって、 これら構成部分は以下、共通軸線Ａを持つものとして図示説明する。外側管状排 管１０はさらに、好ましくはテーパされる末端２２を有する末端部２０と、末端 部２０から延長し、かつ使用中針が保持されるハンドル２６を含む基端部２４と を含む。 管状内側排管１２は横断面が円形で、かつ内側排管１２を外側管状排管１０の 通路１８に収容しそれにたいし軸方向摺動し回転変位するよう支持するような外 径を有する。内側排管１２は円形通路２８を有し、末端３２を有する末端部３０ と末端部２０から軸方向内方に延長する基端部３４とを含む。図示しないが、基 端部３４は、内側排管が外側排管１０にたいし手動変位されるハンドルを含むこ とは理解される。図示の配列において、内側排管１２の末端部３０の上部は半径 方向および軸方向に切られて止血インサートを支持するくぼみ３６と、円周方向 に間隔をおいて軸方向に延びる側縁４０と４２を有する弓形壁３８とが形成され ている。 側縁４０と４２は符号では示していない軸方向内外端を有し、くぼみ３６は側 縁４０と４２の軸方向内端間に円周方向に延びる軸方向内端縁４４を有する。く ぼみ３６は側縁４０と４２により設けられる軸方向に延びるインサートくぼみ縁 を含む。内側排管１２の末端部３０の末端３２は弓形壁３８の軸方向外端を面取 りして設けられ、この面取りにより内側排管の末端に切断チップ４６を得る。好 ましくは、くぼみ３６の軸方向に延びる側縁４０と４２および弓形壁３８は軸線 Ａを介し直径面に存することにより弓形壁は横断面が半円形となっている。 止血インサート１４は好ましくはコラーゲンにより形成され、図示例において 横断面が半円形で、さらにくぼみ３６の側縁４０と４２にそれぞれ接する円周方 向に間隔をおいた軸方向側縁４８と５０を有する。インサート１４はさらに、く ぼみ３６の軸方向に延びる内端縁４４に係合する円周方向に延びる内縁５２と、 円周方向に延びる軸方向外端縁５４とを有する。後者の縁は末端部３０の末端３ ２の縁と共面となるように面取りして示されているが、インサートは軸線Ａを横 断する軸方向外端を有してもよい。インサート１４は好ましくは、弓形壁３８の 外面の曲率半径に相当する曲率半径を有する半径方向外面５６を有する。いずれ にしても、図５に示すように、針の構成部分が針の使用前に組立位置にある時外 側排管１０の末端部２０に収容される内側排管の末端部にインサートが得られる ように軸線Ａにたいし寸法決めされる。同様に、以下でさらに明らかになるよう に、インサート１４は、軸線Ａと探針１６とに寸法的に相互関係する半径方向内 面５８を有することで探針の内側排管にたいする変位中探針を摺動させるように なっている。 探針１６は充実で横断面が円形であり、探針を内側排管１２の通路２８に収容 しそれにたいし軸方向回転変位するよう支持する直径を有する。探針１６は末端 部６０とそこから軸方向内方に延びる基端部６２とを含む。図示されていないが 探針１６の基端部６２は内外排管にたいする探針の手動操作を容易にするハンド ルを備えることが理解される。探針１６の基端部６０の軸方向外端は面取りされ て末端チップまたは端部６４を設け、末端部は末端６４から軸方向内方に間隔を おいた位置で半径方向軸方向に切られて検体切り込みくぼみ６６とくぼみを延び る探針の充実部６７とを設ける。くぼみ６６は、針の使用中生検位置で検体を切 断する、軸方向に延びる刃先６８を含む。 組み立てられると、内側排管１２と探針１６は外側排管１０にたいし伸縮位置 間で変位でき、使用前には、図５に示す収縮位置にあり、それぞれ内側排管の末 端部３０と６０および探針ならびに内側排管１２の末端部３０のインサート１４ は外側排管１０の末端部２０内に配置される。図示の探針１６は内側排管１２に たいし配向されてその末端の平面が互いに傾斜しているが、図示の配向は主とし て図面に明示するためのもので、針の使用に関しては、針の使用前の探針１６の 配向を変更して探針の末端と内側排管が共面となって、針を患者の体に挿入した とき患者への刺激と不快を少なくできる。いずれにしても、針の使用前および患 者の体への初期挿入中、インサート１４は外側排管１０の末端部内に有利に密閉 され、インサートを感染性顕微鏡的微生物から保護し、針の挿入時のインサート の体液への曝露を少なくする。 使用に際し、内側排管と探針を収縮位置として、針は、図５に示すように、針 の構成部分の末端が、生検検体が取られる傷害部７０に隣接するまで患者の体内 に挿入される。このように位置決めされると、図７に示すように、探針１６は、 収縮位置から、検体切り込みくぼみ６６が傷害部７０の生検位置に位置決めされ る伸長位置まで外側排管１０と内側排管１２にたいし軸方向外方に変位される。 ついで探針１６は図７の矢印７２で示すように軸線Ａを中心に回転して生検位置 の組織検体を切断し、すると内側排管１２は図８に示す収縮位置から伸長位置ま で外側排管１０と探針１６にたいし軸方向外方に変位される。このような内側排 管１２の移動中、その末端の刃先４６と弓形壁３８は生検位置の組織を切断して 探針１６の組織切り込みくぼみ６６に入り、くぼみを軸方向に横断する際、弓形 壁３８はそこに検体を半径方向に捕捉する。前述の検体のくぼみ６６内への切断 と同時に、止血インサート１４は、インサート１４の軸方向内端５２に係合する インサートくぼみの軸方向内端縁４４により軸方向に生検位置に押し込まれる。 このような止血インサート１４の生検位置内への変位中、インサートは、探針の 部分６７により、またインサートの側縁４８と５０の、内側排管の末端部３０の くぼみの側縁４０と４２との係合により半径方向に支持される。さらに、内側排 管１２の末端部３０による生検位置内への進入に際し、探針により形成される破 壊を取りまく組織は、内側排管のくぼみからインサートの意図せざる半径方向外 方変位を阻止するようにインサートの半径方向外面５６を取りまく。 インサート１４が上記のように生検位置に軸方向に変位すると、インサートは 体液に曝露され、インサートの材料は体液を吸収し早急に膨張または増大(swell )し始め、生検位置を取りまく出血組織を圧縮してそこからの出血を少なくする 。このような初期のインサートの膨張は図８に破線７４で略示されている。組織 検体が上記のようにくぼみ６６に捕捉されると、探針１６と内側排管１２は、図 ９に示すように、傷害部から外側排管１０にたいするそれらの収縮位置に一緒に 引き出され、その後針は患者から引き出される。止血インサート１４は、内側探 針１２の末端部３０における支持用くぼみの側縁４０と４２に接しているだけで 、インサートはそこから摺動して、これも図９に示すように、生検位置に留まる ので、このような生検位置での止血インサートの保持は記載のようにその材料の 膨張により向上される。 上記のように、止血インサートの好ましい材料はコラーゲンであり、これが好 ましいのは、早急性と体液吸収時の材料が膨張する度合いのためである。この点 で、止血コラーゲンインサートは半径方向かつ円周方向に漸次的に膨張して、図 １０に示すように、その対向端４８と５０は円周方向に収縮して、中央開口を有 するほぼ円形形状を形成する。材料は膨張し続け、インサートの端部は円周方向 にさらに収縮し続け、このような更なる膨張は図１１に示すように、中央通路７ ６を吸蔵し、端部４８と５０を互いに圧縮して、生検位置に実質的充実プラグを 生じ、これが、その初期の形状からの膨張と変形を介し、生検位置から血が流れ ないようにする。コラーゲンは非生物吸収性であり、従って、生物吸収性ゼラチ ンの仕方での溶解とは反対に生検位置に留まる。 ここで好ましい実施例にかなり重点をおいたが、他の実施例とすることもでき また本発明の原理から逸脱しないで好ましい実施例について多くの変更がなされ ることが理解される。この点で、たとえば、止血インサートは、好ましい輪郭の 他円周輪郭および寸法、ならびに内側排管の直径にたいする半円形寸法とするこ とができる。後者は、生検検体の抽出後内側排管の末端部からのインサートの変 位を最適にし、かつインサートの膨張によるその横断面積、したがって、生検位 置からの血流を吸蔵するインサートの能力を最適にするために好ましい。さらに 内側排管の末端部におけるインサート支持用くぼみは、好ましい実施例のように 壁を介し完全に延びない内側排管の外面の半径方向軸方向に延びるくぼみにより 形成してもよい。再び、前記後者は、インサートの材料の半径方向の厚み、従っ て、インサートによる体液の吸収に伴う生検位置の止血インサートの横断面積を 最適にするために好ましい。さらにまた、内外排管と探針はここで互いの構成部 分の手動操作用のハンドルを備えて図示説明したが、針は標準サイドカット針の 仕方で作動することにより、針のこれら構成部分は、この目的のため、”ガン” の使用による針の自動作動に適用できることが理解される。本発明の他の実施例 と共に、好ましい実施例のこれらおよび他の変形は、ここでの好ましい実施例の 開示から当業者にとって自明であり、よって、上記の説明は本発明の例示に過ぎ ず限定するものでないと解釈されると明確に理解される。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年７月２４日 【補正内容】 ＰＣＴ第３４条に基づく補正書原明細書翻訳文第１１頁を差し替えるもの 請求の範囲 １．生検検体を患者の位置から取る生検針において、軸線を有する外側管状排管 と、前記外側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される内側管状排 管と、前記内側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される探針とを 含み、、各前記内外排管と前記探針は末端を含む末端部と前記末端部から延びる 基端部とを有し、各前記内側排管と前記探針は、末端部が収縮位置で前記外側排 管の末端部内で収縮されかつ前記外側排管の末端から軸方向外方に間隔をおいて 伸長され伸長位置で前記患者位置内に延びており、前記探針の前記末端部は前記 位置で前記検体を切断する切り込みくぼみを含み、前記内側排管の前記末端部は 前記検体を前記切り込みくぼみに捕捉する手段を含み、さらに、収縮位置から伸 長位置へ変位するよう前記内側排管の前記末端部に支持される止血インサートを 含み、前記インサートは前記内側排管の前記末端部から分離して前記内側排管と 探針の前記末端部の除去に伴い前記位置に留まり、前記インサートは、前記内側 排管の収縮位置における前記外側排管の前記末端部に前記インサートを収容する 半径方向外面手段を有する、生検針。 ２．前記インサートの材料はコラーゲンである、請求の範囲第１項記載の針。 ３．前記インサートの材料はトロビンを含む、請求の範囲第１項記載の針。 ４．前記インサートは前記軸線にたいし横断面が弓形である、請求の範囲第１項 記載の針。 ５．前記内側排管の前記末端部は前記インサートの支持手段を含み、前記支持手 段は、前記内側排管の前記収縮位置から前記伸長位置までの変位中前記内側排管 の前記末端部とともに前記インサートに係合して前記インサートを前記位置に変 位する押し手段を含む、請求の範囲第１項記載の針。 ６．前記内側排管の前記末端部は外面を有し、前記支持手段は前記外面の半径方 向内方にかつ前記末端から前記内側排管の前記末端部の軸方向内方に延びるくぼ みを含む、請求の範囲第５項記載の針。 ７．前記内側排管の前記末端部の前記くぼみは、前記押し手段と、内端と前記内 側排管の前記末端間で軸方向に延びる表面手段とを設ける軸方向内端を有し、前 記インサートは前記インサートを前記内側排管の前記末端部に半径方向の支持す ＰＣＴ第３４条に基づく補正書請求の範囲第２５項に追加される請求の範囲 ２６．生検検体を患者の位置から取る生検針であって、軸線を有する外側管状排 管と、前記外側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される内側管状 排管と、前記内側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される探針と を含み、各前記内外排管と前記探針は末端を含む末端部と前記末端部から延びる 基端部とを有し、各前記内側排管と前記探針は、伸縮位置間で外側排管にたいし 軸方向変位可能であり、末端部が収縮位置で前記外側排管の末端部内で収縮され かつ前記外側排管の末端から軸方向外方に間隔をおいて伸長され伸長位置で前記 患者位置内に延びており、前記患者位置で前記検体を切断する手段は前記針に前 記検体を捕捉する手段を含む生検針において、収縮位置から伸長位置へ変位する よう前記内側排管の前記末端部に支持される止血インサートを備え、前記インサ ートは前記内側排管の前記末端部から分離して前記内側排管の前記患者位置から の除去に伴い前記位置に留まり、さらに、前記内側排管が前記収縮位置にあると き、前記外側排管の前記末端部に前記インサートを収容するくぼみ面手段を備え る、生検針。 ２７．前記外側排管の前記末端部に前記インサートを収容する手段は，半径方向 外面を有する前記インサートを含む、請求の範囲第２６項記載の針。 ２８．生検検体を患者の位置から取る生検針であって、軸線を有する外側管状排 管と、前記外側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される内側管状 排管と、前記内側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される探針と を含み、各前記内外排管と前記探針は末端を含む末端部と前記末端部から延びる 基端部とを有し、各前記内側排管と前記探針は、伸縮位置間で外側排管にたいし 軸方向変位可能であり、前記患者位置で前記検体を切断する手段は前記針に前記 検体を捕捉する手段を含む生検針において、収縮位置から伸長位置へ変位するよ う前記内側排管の前記末端部に支持される止血インサートを備え、前記インサー トは前記内側排管の前記末端部から分離して前記内側排管の前記患者位置からの 除去に伴い前記位置に留まり、さらに前記内側排管の前記収縮位置で前記外側排 管の前記末端部に前記インサートを収容する手段を備え、前記内側排管の前記末 端部は前記インサートの支持手段を含み、前記支持手段は、前記内側排管の収縮 位置から伸長位置への変位中前記内側排管の前記末端部とともに前記インサート に係合して前記インサートを前記患者位置に変位する押し手段を含む、生検針。 ２９．前記止血インサートはコラーゲンである、請求の範囲第２６項記載の針。 ３０．前記止血インサートはトロビンを含む、請求の範囲第２６項記載の針。 ３１．生検検体を患者の位置から取る生検針のおいて、軸線を有する外側管状排 管と、前記外側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される内側管状 排管と、前記内側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される探針と を備え、各前記内外排管と前記探針は末端を含む末端部と前記末端部から延びる 基端部とを有し、各前記内側排管と前記探針は、伸縮位置間で外側排管にたいし 軸方向変位可能であり、末端部が収縮位置で前記外側排管の末端部内で収縮され かつ前記外側排管の末端から軸方向外方に間隔をおいて伸長され伸長位置で前記 患者位置内に延びており、前記探針の末端部は前記患者位置で前記検体を切断す る切り込みくぼみを含み、前記内側排管の末端部は前記切り込みくぼみに前記検 体を捕捉する手段を含み、さらに収縮位置から伸長位置へ変位するよう前記内側 排管の前記末端部に支持される止血インサートを備え、前記インサートは前記内 側排管の前記末端部から分離して前記内側排管の前記末端部の除去に伴い前記患 者位置に留まり、外面を含む前記インサートは前記内側排管が前記収縮位置にあ るとき、前記外側排管の前記末端部内に前記インサートを収容するくぼみ面手段 を含む、生検針。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．生検検体を患者の位置から取る生検針において、軸線を有する外側管状排管 と、前記外側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される内側管状排 管と、前記内側排管と共軸でありこれに相対的に変位可能に収容される探針とを 備え、各前記内外排管と前記探針は末端を含む末端部と前記末端部から延びる基 端部とを有し、各前記内側排管と前記探針は、末端部がそれぞれ前記外側排管の 末端部内にありかつ前記外側排管の末端から軸方向外方に間隔をおいて前記位置 内に延びており、前記探針の前記末端部は前記位置で前記検体を切断する切り込 みくぼみを含み、前記内側排管の前記末端部は前記検体を前記切り込みくぼみに 捕捉する手段を含み、さらに、収縮位置から伸長位置へ変位するよう前記内側排 管の前記末端部に支持される止血インサートを備え、前記インサートは前記内側 排管の前記末端部から分離して前記内側排管と探針の前記末端部の除去に伴い前 記位置に留まり、前記インサートは、前記内側排管の収縮位置における前記外側 排管の前記末端部に収容される前記内側排管の前記末端部に前記インサートを設 けるための半径方向外面を有する、生検針。 ２．前記インサートの材料はコラーゲンである、請求の範囲第１項記載の針。 ３．前記インサートの材料はトロビンを含む、請求の範囲第１項記載の針。 ４．前記インサートは前記軸線にたいし横断面が弓形である、請求の範囲第１項 記載の針。 ５．前記内側排管の前記末端部は前記インサートの支持手段を含み、前記支持手 段は、前記内側排管の前記収縮位置から前記伸長位置までの変位中前記内側排管 の前記末端部とともに前記インサートに係合して前記インサートを前記位置に変 位する押し手段を含む、請求の範囲第１項記載の針。 ６．前記内側排管の前記末端部は外面を有し、前記支持手段は前記外面の半径方 向内方にかつ前記末端から前記内側排管の前記末端部の軸方向内方に延びるくぼ みを含む、請求の範囲第５項記載の針。 ７．前記内側排管の前記末端部の前記くぼみは、前記押し手段と、内端と前記内 側排管の前記末端間で軸方向に延びる表面手段とを設ける軸方向内端を有し、前 記インサートは前記インサートを前記内側排管の前記末端部に半径方向の支持す るため前記くぼみの前記表面手段に係合する軸方向に延びる表面手段を含む、請 求の範囲第６項記載の針。 ８．前記インサートは前記軸線を横断する横断面が弓形であり、前記インサート の前記軸方向に延びる表面手段を設ける円周方向対向側縁を有する、請求の範囲 第７項記載の針。 ９．前記内側排管の前記末端部における前記くぼみの前記軸方向に延びる表面手 段は前記軸線を介し直径面に１対の円周方向間隔面を含む、請求の範囲第８項記 載の針。 １０．前記インサートの材料はコラーゲンである、請求の範囲第８項記載の針。 １１．前記内側排管の前記末端部は円周方向に間隔をおいた軸方向に延びる側縁 を有する弓形壁を含み、前記側縁は軸方向内外端と、前記側縁の前記内端と前記 弓形壁の前記側縁により設けられる軸方向に延びるインサートくぼみ縁との間に 円周方向に延びる内端縁を有し、前記インサートは前記内外端間の前記インサー トくぼみ縁に接し、前記壁は前記検体を前記切り込みくぼみに捕捉する手段を設 ける、請求の範囲第１項記載の針。 １２．前記インサートの材料はコラーゲンである、請求の範囲第１１項記載の針 。 １３．前記インサートは前記軸線を横断する弓形であり、前記インサートくぼみ 縁に接する円周方向に間隔をおいた軸方向に延びる側縁を有する、請求の範囲第 １１項記載の針。 １４．前記インサートくぼみ縁は、前記軸線を介し直径面にある、請求の範囲第 １１項記載の針。 １５．前記弓形壁は前記壁の前記側縁の前記外端を介し傾斜面間にある軸方向外 端縁を有する、請求の範囲第１１項記載の針。 １６．前記インサートは前記傾斜面で前記壁の前記外端縁を共面をなす軸方向外 端を有する、請求の範囲第１５項記載の針。 １７．前記インサートは前記軸線を横断する弓形であり、前記インサートくぼみ 縁に接する円周方向に間隔をおいた軸方向に延びる側縁を有する、請求の範囲第 １６項記載の針。 １８．前記インサートは前記インサートくぼみの前記端縁に係合する軸方向内端 を有する、請求の範囲第１７項記載の針。 １９．前記インサートくぼみ縁は、前記軸線を介し直径面にある、請求の範囲第 １８項記載の針。 ２０．前記インサートの材料はコラーゲンである、請求の範囲第１９項記載の針 。 ２１．前記弓形壁は半径方向外面を有し、前記インサートは前記軸線を横断する 弓形であり、前記インサートくぼみ縁に接する円周方向に間隔をおいた軸方向に 延びる側縁を有し、前記壁と前記インサートの前記外面は前記軸線にたいし同じ 曲率半径を有する、請求の範囲第１１項記載の針。 ２２．前記弓形壁は前記壁の前記側縁の前記外端を介し傾斜面間にある軸方向外 端縁を有し、前記インサートは前記傾斜面で前記壁の前記外端縁を共面をなす軸 方向外端を有する、請求の範囲第２１項記載の針。 ２３．前記インサートくぼみ縁は、前記軸線を介し直径面にある、請求の範囲第 ２２項記載の針。 ２４．前記インサートは前記インサートくぼみの前記端縁に係合する軸方向内端 を有する、請求の範囲第２３項記載の針。 ２５．前記インサートの材料はコラーゲンである、請求の範囲第２４項記載の針 。