JPH0948398A - ロータ・リードラグ拘束装置 - Google Patents
ロータ・リードラグ拘束装置Info
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- JPH0948398A JPH0948398A JP20324695A JP20324695A JPH0948398A JP H0948398 A JPH0948398 A JP H0948398A JP 20324695 A JP20324695 A JP 20324695A JP 20324695 A JP20324695 A JP 20324695A JP H0948398 A JPH0948398 A JP H0948398A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 ブレードのリードラグ方向への変位を拘束、
若しくは自在にする、ロータ・リードラグ拘束装置の提
供。 【解決手段】 ブレード2のリードラグ方向の変位を許
容するとともに、大きな変位は制限するようにして、ロ
ータハブ4上に設置されているストッパ5′を、地上ロ
ータラン時には、ブレードの変位をほとんど拘束する位
置に移動させ、空中ロータラン時には、ブレードの変位
を許容する位置に移動させ、地上ロータラン時には、メ
インロータ1の固有周波数が大きくなり、地上共振の発
生がなくなるとともに、空中ロータラン時には、フラッ
ピング運動により生じるコリオリ力のメインロータ1へ
の影響を回避でき、空中共振の発生も回避でき、また、
リードラグダンパ6の軽量化、若しくは機体改修等を確
実に回避できる。
若しくは自在にする、ロータ・リードラグ拘束装置の提
供。 【解決手段】 ブレード2のリードラグ方向の変位を許
容するとともに、大きな変位は制限するようにして、ロ
ータハブ4上に設置されているストッパ5′を、地上ロ
ータラン時には、ブレードの変位をほとんど拘束する位
置に移動させ、空中ロータラン時には、ブレードの変位
を許容する位置に移動させ、地上ロータラン時には、メ
インロータ1の固有周波数が大きくなり、地上共振の発
生がなくなるとともに、空中ロータラン時には、フラッ
ピング運動により生じるコリオリ力のメインロータ1へ
の影響を回避でき、空中共振の発生も回避でき、また、
リードラグダンパ6の軽量化、若しくは機体改修等を確
実に回避できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリコプタのメイ
ンロータを構成するブレードが、地上および空中の回転
状態にて、リードラグ方向に変位するのを自由にする無
拘束状態、若しくは変位を許容しない拘束状態に、自在
に変更できるようにしたロータ・リードラグ拘束装置に
関する。
ンロータを構成するブレードが、地上および空中の回転
状態にて、リードラグ方向に変位するのを自由にする無
拘束状態、若しくは変位を許容しない拘束状態に、自在
に変更できるようにしたロータ・リードラグ拘束装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】メインロータがつくる空気力を、揚力、
推進力および操縦力として利用するヘリコプタにおいて
は、エンジントルクにより駆動されるロータ駆動軸の上
端に設けられたロータハブの外周縁に、複数枚のブレー
ドの内周端部をそれぞれ連結して、メインロータを形成
するようにしている。
推進力および操縦力として利用するヘリコプタにおいて
は、エンジントルクにより駆動されるロータ駆動軸の上
端に設けられたロータハブの外周縁に、複数枚のブレー
ドの内周端部をそれぞれ連結して、メインロータを形成
するようにしている。
【0003】すなわち、図3に示すように、メインロー
タ01を構成する複数枚のブレード02の内周端部は、
ロータハブ03の外周に、次の3軸によって枢着されて
いる。 (1)ロータハブ03を回転させるロータ駆動軸の軸方
向と直交する回転面に対して、ブレード02を傾けフラ
ッピングさせたブレード02で、ロータ駆動軸に対して
傾いたブレード02の回転面を形成して、推力の方向を
変更し、またモーメントを発生させ、これによって、機
体運動の制御を行う、図示省略したフラッピング軸。 (2)ブレード02のフラッピング運動によって、ブレ
ード02に発生するコリオリ力を避けるために、ブレー
ド02を回転面内で自在にその軸まわりに回転させるよ
うにしたリードラグ軸04。 (3)回転面に対するブレード02の翼弦方向の傾きを
自在に変更し、ブレード02に発生する揚力の制御を行
う、図示しないフェザリング軸。
タ01を構成する複数枚のブレード02の内周端部は、
ロータハブ03の外周に、次の3軸によって枢着されて
いる。 (1)ロータハブ03を回転させるロータ駆動軸の軸方
向と直交する回転面に対して、ブレード02を傾けフラ
ッピングさせたブレード02で、ロータ駆動軸に対して
傾いたブレード02の回転面を形成して、推力の方向を
変更し、またモーメントを発生させ、これによって、機
体運動の制御を行う、図示省略したフラッピング軸。 (2)ブレード02のフラッピング運動によって、ブレ
ード02に発生するコリオリ力を避けるために、ブレー
ド02を回転面内で自在にその軸まわりに回転させるよ
うにしたリードラグ軸04。 (3)回転面に対するブレード02の翼弦方向の傾きを
自在に変更し、ブレード02に発生する揚力の制御を行
う、図示しないフェザリング軸。
【0004】このような軸のうち、ブレード02のフラ
ッピング運動によるコリオリ力発生を防ぐため、ブレー
ド02の回転面内におけるリードラグ方向の自由度を自
由にする、リードラグ軸04によるブレード02の枢着
は、そのことにより、地上における回転中に回転面内方
向のメインロータの重心移動を生じさせることとなり、
これが加振力となって、機体ピッチ方向、およびロール
方向の運動と連成して自励的な振動が生ずる、いわゆる
地上共振現象を起こすことがある。この地上共振現象の
発生を防止するために、リードラグ方向、すなわち、ブ
レード02の回転面内方向の変位に対して、減衰力を付
加するためのリードラグダンパ05を備え付けることが
行われている。また、ロータハブ03上には、リードラ
グ方向のブレード02の変位を、ある一定値で制限する
ための、ストッパ06を固着することも行われている。
ッピング運動によるコリオリ力発生を防ぐため、ブレー
ド02の回転面内におけるリードラグ方向の自由度を自
由にする、リードラグ軸04によるブレード02の枢着
は、そのことにより、地上における回転中に回転面内方
向のメインロータの重心移動を生じさせることとなり、
これが加振力となって、機体ピッチ方向、およびロール
方向の運動と連成して自励的な振動が生ずる、いわゆる
地上共振現象を起こすことがある。この地上共振現象の
発生を防止するために、リードラグ方向、すなわち、ブ
レード02の回転面内方向の変位に対して、減衰力を付
加するためのリードラグダンパ05を備え付けることが
行われている。また、ロータハブ03上には、リードラ
グ方向のブレード02の変位を、ある一定値で制限する
ための、ストッパ06を固着することも行われている。
【0005】しかしながら、このようなリードラグダン
パ05の設置は、メインロータ01の重量増を招く不具
合があるとともに、機体特性によっては、リードラグダ
ンパ05の設置のみでは、地上共振を防止できず、降着
装置にも別途ダンパを取り付けたり、降着装置を含む機
体構造を改修したりすることが必要となる場合がある。
このため、前述したように、ロータハブ03上にストッ
パ06を設けて、ブレード02のリードラグ方向の変位
を拘束することにより、回転面内モードの固有振動数を
高くして、メインロータ01の回転数域までの振動数で
は、地上共振を起こさせないようにすることも行われて
いる。
パ05の設置は、メインロータ01の重量増を招く不具
合があるとともに、機体特性によっては、リードラグダ
ンパ05の設置のみでは、地上共振を防止できず、降着
装置にも別途ダンパを取り付けたり、降着装置を含む機
体構造を改修したりすることが必要となる場合がある。
このため、前述したように、ロータハブ03上にストッ
パ06を設けて、ブレード02のリードラグ方向の変位
を拘束することにより、回転面内モードの固有振動数を
高くして、メインロータ01の回転数域までの振動数で
は、地上共振を起こさせないようにすることも行われて
いる。
【0006】しかしながら、このストッパ06を設け
て、ブレード02のリードラグ方向の変位を拘束するこ
とは、地上共振の可能性を少くすることには効果がある
が、飛行時の推力の方向を変更し、又は機体運動の制御
を行うときに行われる、ブレード02のフラッピング軸
まわりのフラッピング運動によって、発生するコリオリ
力の影響を回避できなくなることを意味する。すなわ
ち、メインロータの回転面を形成するブレード02の外
径方向に作用するコリオリ力の影響が回避できなくなる
ため、ブレード02の内周端部をロータハブ03に連結
するリードラグ軸04、フラッピング軸等に過大荷重が
発生し、破損する恐れが生じる不具合がある。
て、ブレード02のリードラグ方向の変位を拘束するこ
とは、地上共振の可能性を少くすることには効果がある
が、飛行時の推力の方向を変更し、又は機体運動の制御
を行うときに行われる、ブレード02のフラッピング軸
まわりのフラッピング運動によって、発生するコリオリ
力の影響を回避できなくなることを意味する。すなわ
ち、メインロータの回転面を形成するブレード02の外
径方向に作用するコリオリ力の影響が回避できなくなる
ため、ブレード02の内周端部をロータハブ03に連結
するリードラグ軸04、フラッピング軸等に過大荷重が
発生し、破損する恐れが生じる不具合がある。
【0007】また、リードラグ軸04まわりのブレード
02の変位を拘束した、いわゆる半関節型にしたメイン
ロータでは、飛行時において、地上共振と同様な、自励
的な振動である空中共振を発生し、機体が急激に振動
し、最悪の場合は機体破壊にいたる可能性もでてくる不
具合がある。
02の変位を拘束した、いわゆる半関節型にしたメイン
ロータでは、飛行時において、地上共振と同様な、自励
的な振動である空中共振を発生し、機体が急激に振動
し、最悪の場合は機体破壊にいたる可能性もでてくる不
具合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の不具
合を解消するため、地上でのメインロータの回転中にお
ける、メインロータの回転面内方向の重心移動と、機体
の運動が連成して生じる地上共振が起こる可能性がある
ときは、ブレードのリードラグ方向の変位を拘束して、
回転面内モードの固有振動数を高め、メインロータの重
量増となる、高重量(高減衰)のリードラグダンパを設
置することなく、若しくは降着装置にダンパを取り付け
る等の機体改修を行うことなく、地上共振の発生を防止
できるとともに、飛行時においては、ブレードのリード
ラグ方向の変位を自由にする、いわゆる全関節型のメイ
ンロータにして、フラッピング運動によるコリオリ力の
発生、若しくは空中共振の発生を防止できる、ロータ・
リードラグ拘束装置を提供することを課題とする。
合を解消するため、地上でのメインロータの回転中にお
ける、メインロータの回転面内方向の重心移動と、機体
の運動が連成して生じる地上共振が起こる可能性がある
ときは、ブレードのリードラグ方向の変位を拘束して、
回転面内モードの固有振動数を高め、メインロータの重
量増となる、高重量(高減衰)のリードラグダンパを設
置することなく、若しくは降着装置にダンパを取り付け
る等の機体改修を行うことなく、地上共振の発生を防止
できるとともに、飛行時においては、ブレードのリード
ラグ方向の変位を自由にする、いわゆる全関節型のメイ
ンロータにして、フラッピング運動によるコリオリ力の
発生、若しくは空中共振の発生を防止できる、ロータ・
リードラグ拘束装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のロー
タ・リードラグ拘束装置は、次の手段とした。メインロ
ータの回転面内を移動する、いわゆるブレードのリード
ラグ変位を規制するために、ロータハブ上に設けるスト
ッパの位置を可動にして、ブレードのリードラグの変位
を許容する位置と、ブレードを拘束してリードラグの変
位を禁止できる位置に移動できるようにした。なお、ス
トッパを移動させる駆動装置としては、油圧若しくは電
動装置とすることが好ましい。
タ・リードラグ拘束装置は、次の手段とした。メインロ
ータの回転面内を移動する、いわゆるブレードのリード
ラグ変位を規制するために、ロータハブ上に設けるスト
ッパの位置を可動にして、ブレードのリードラグの変位
を許容する位置と、ブレードを拘束してリードラグの変
位を禁止できる位置に移動できるようにした。なお、ス
トッパを移動させる駆動装置としては、油圧若しくは電
動装置とすることが好ましい。
【0010】上述の手段により、リードラグ方向の自由
度が変更可能にされたリードラグストッパは、油圧ある
いは電気式アクチュエータにより駆動され、その位置を
変えることができ、例えば、ヘリコプタが地上にてメイ
ンロータを回転させる際には、ブレードの回転面内にお
けるリードラグ方向の自由度を拘束し、メインロータは
半関節型にされ、メインロータの回転面内における重心
移動を小さくして、機体のピッチ、およびロール方向の
運動と連成して起こる、地上共振の発生をなくすること
ができる。このように、メインロータを一時的に半関節
型にすることにより、回転面内における固有振動数が高
められ、高重量のリードラグダンパ、若しくは降着装置
へのダンパの設置、若しくは構造の改修をしなくても、
地上共振の発生に伴う機体の急激な振動発生、若しくは
最悪の場合の機体破損を防止できる。
度が変更可能にされたリードラグストッパは、油圧ある
いは電気式アクチュエータにより駆動され、その位置を
変えることができ、例えば、ヘリコプタが地上にてメイ
ンロータを回転させる際には、ブレードの回転面内にお
けるリードラグ方向の自由度を拘束し、メインロータは
半関節型にされ、メインロータの回転面内における重心
移動を小さくして、機体のピッチ、およびロール方向の
運動と連成して起こる、地上共振の発生をなくすること
ができる。このように、メインロータを一時的に半関節
型にすることにより、回転面内における固有振動数が高
められ、高重量のリードラグダンパ、若しくは降着装置
へのダンパの設置、若しくは構造の改修をしなくても、
地上共振の発生に伴う機体の急激な振動発生、若しくは
最悪の場合の機体破損を防止できる。
【0011】さらに、推力の方向を変更し、又は機体運
動の制御を行う必要のある、ヘリコプタが空中にて、メ
インロータを回転させる際には、リードラグストッパ
は、油圧あるいは電気式アクチュエータにより駆動さ
れ、リードラグ方向のブレードの変位を許容する位置に
移動させられて、メインロータを全関節型にすることに
より、ブレードのフラッピング運動によって発生するコ
リオリ力の、メインロータへの影響、および空中共振発
生の可能性を回避することができる。
動の制御を行う必要のある、ヘリコプタが空中にて、メ
インロータを回転させる際には、リードラグストッパ
は、油圧あるいは電気式アクチュエータにより駆動さ
れ、リードラグ方向のブレードの変位を許容する位置に
移動させられて、メインロータを全関節型にすることに
より、ブレードのフラッピング運動によって発生するコ
リオリ力の、メインロータへの影響、および空中共振発
生の可能性を回避することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のロータ・リードラ
グ拘束装置の実施の一形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明のロータ・リードラグ拘束装置の実施の
一形態を具えるヘリコプタのメインロータのうち、ロー
タハブより上の構造の概略を示す斜視図である。
グ拘束装置の実施の一形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明のロータ・リードラグ拘束装置の実施の
一形態を具えるヘリコプタのメインロータのうち、ロー
タハブより上の構造の概略を示す斜視図である。
【0013】図に示すように、メインロータ1を構成す
る複数枚のブレード2は、図示しないフラッピング軸、
フェザリング軸、およびリードラグ軸3を介して、その
内周端部がロータハブ4に枢着されている。すなわち、
本形態においても、ブレード2は、図3に示すブレード
02と同様に、これらの3軸まわりに回動できるように
して、ロータハブ4に取付けられ、図示しない駆動軸で
回動させられるロータハブ4と共に回動し、揚力を発生
する。
る複数枚のブレード2は、図示しないフラッピング軸、
フェザリング軸、およびリードラグ軸3を介して、その
内周端部がロータハブ4に枢着されている。すなわち、
本形態においても、ブレード2は、図3に示すブレード
02と同様に、これらの3軸まわりに回動できるように
して、ロータハブ4に取付けられ、図示しない駆動軸で
回動させられるロータハブ4と共に回動し、揚力を発生
する。
【0014】また、ロータハブ4上には、油圧もしくは
電気式アクチュエータ7にて駆動され、リードラグ方
向、すなわち、リードラグ軸3まわりに回動(変位)す
るブレード2の変位方向に、矢印で示すように動くこと
ができるリードラグストッパ5′と、ロータハブ4上に
固定されたラグストッパ5が、ブレード2の内周端部両
側をはさみ込むように設置されている。また、ロータハ
ブ4とブレード2との間には、前記リードラグ軸3等の
3軸まわりのブレード2の変位を許容する取り付け方で
取り付けられ、空中飛行時に発生する可能性のある空中
共振を防止するための、軽量のリードラグダンパ6が設
けられている。
電気式アクチュエータ7にて駆動され、リードラグ方
向、すなわち、リードラグ軸3まわりに回動(変位)す
るブレード2の変位方向に、矢印で示すように動くこと
ができるリードラグストッパ5′と、ロータハブ4上に
固定されたラグストッパ5が、ブレード2の内周端部両
側をはさみ込むように設置されている。また、ロータハ
ブ4とブレード2との間には、前記リードラグ軸3等の
3軸まわりのブレード2の変位を許容する取り付け方で
取り付けられ、空中飛行時に発生する可能性のある空中
共振を防止するための、軽量のリードラグダンパ6が設
けられている。
【0015】次に、図2にもとづき、リードラグストッ
パ5の取付位置の移動機構を説明する。前述したよう
に、ロータハブ4上に、ブレード2の内周端部両側をは
さみ込むように設置された、リードラグストッパ1対の
うち、一方のリードラグストッパ5は、従来のリードラ
グストッパ06と同様に、ロータハブ4の上面に固定さ
れて、ブレード2のリードラグ方向の変位を一定値に制
限するようにしているが、他方のリードラグストッパ
5′は、ロータハブ4に穿設された、溝11内に収容さ
れた油圧式、若しくは電気式アクチュエータ7に接続さ
れ、これにより、図に示すようにアクチュエータ7にて
駆動され、リードラグ方向に、ロータハブ4に穿設され
た溝11内を動き、ブレード2の内周端側部との間隔を
変更できるようにされている。
パ5の取付位置の移動機構を説明する。前述したよう
に、ロータハブ4上に、ブレード2の内周端部両側をは
さみ込むように設置された、リードラグストッパ1対の
うち、一方のリードラグストッパ5は、従来のリードラ
グストッパ06と同様に、ロータハブ4の上面に固定さ
れて、ブレード2のリードラグ方向の変位を一定値に制
限するようにしているが、他方のリードラグストッパ
5′は、ロータハブ4に穿設された、溝11内に収容さ
れた油圧式、若しくは電気式アクチュエータ7に接続さ
れ、これにより、図に示すようにアクチュエータ7にて
駆動され、リードラグ方向に、ロータハブ4に穿設され
た溝11内を動き、ブレード2の内周端側部との間隔を
変更できるようにされている。
【0016】これにより、ブレード2の内周端部は、ア
クチュエータ7で押し出されたリードラグストッパ5′
と、ロータハブ4上に立設、固着されたリードラグスト
ッパ5で挟持された拘束状態と、アクチュエータ7が引
き込まれて、リードラグストッパ5,5′との間に、隙
間が設けられた無拘束状態とにすることができる。この
アクチュエータ7を駆動する油圧、もしくは電気は、ロ
ータハブ4とスワシュプレート8を貫通して設けたシャ
フト9内に設置された、スリップリング10を介し、固
定系12より回転系13に供給されるようにしている。
クチュエータ7で押し出されたリードラグストッパ5′
と、ロータハブ4上に立設、固着されたリードラグスト
ッパ5で挟持された拘束状態と、アクチュエータ7が引
き込まれて、リードラグストッパ5,5′との間に、隙
間が設けられた無拘束状態とにすることができる。この
アクチュエータ7を駆動する油圧、もしくは電気は、ロ
ータハブ4とスワシュプレート8を貫通して設けたシャ
フト9内に設置された、スリップリング10を介し、固
定系12より回転系13に供給されるようにしている。
【0017】本形態のロータ・リードラグ拘束装置は、
上述のように構成されるので、ヘリコプタが地上にて、
メインロータ1を回転させる、地上ロータラン時には、
リードラグストッパ5,5′の双方が、ブレード2の内
周端部をはさみ込み、固定するように、リードラグスト
ッパ5′を移動させ、ブレード2のリードラグ方向の自
由度を完全に拘束することができる。
上述のように構成されるので、ヘリコプタが地上にて、
メインロータ1を回転させる、地上ロータラン時には、
リードラグストッパ5,5′の双方が、ブレード2の内
周端部をはさみ込み、固定するように、リードラグスト
ッパ5′を移動させ、ブレード2のリードラグ方向の自
由度を完全に拘束することができる。
【0018】リードラグ軸3、およびフラッピング軸を
設けた関節型メインロータを具えるヘリコプタが地上に
てメインロータを回転させているとき、機体特性によっ
ては、地上共振が起こる可能性があるが、上述のよう
に、地上にてメインロータ1を回転させているとき、ブ
レード2のリードラグ方向の自由度を拘束することによ
り、ブレード面内モードの固有振動数が高くなり、メイ
ンロータ1回転数域までの振動数では、地上共振は起こ
らなくなる。
設けた関節型メインロータを具えるヘリコプタが地上に
てメインロータを回転させているとき、機体特性によっ
ては、地上共振が起こる可能性があるが、上述のよう
に、地上にてメインロータ1を回転させているとき、ブ
レード2のリードラグ方向の自由度を拘束することによ
り、ブレード面内モードの固有振動数が高くなり、メイ
ンロータ1回転数域までの振動数では、地上共振は起こ
らなくなる。
【0019】このため、地上共振防止のために、従来取
り付けていた高ダンピングを有する高重量リードラグダ
ンパ05は不要になり、空中でのメインロータ回転時に
面内方向のブレード2の変位を減衰させる程度のダンピ
ング力を有する、軽量のリードラグダンパ6を設置すれ
ば良く、メインロータヘッドを軽量化できる。また、ヘ
リコプタ開発中に上述した地上共振現象が生じた場合、
これまでは、降着装置を含めた機体構造の改修が必要と
なり、開発期間の延長、開発コストの増大がまぬがれな
かったが、本形態のロータ・リードラグ拘束装置を用い
ることにより、地上共振現象の発生を回避することがで
き、これにより、開発期間の延長、開発コストの増加を
回避することができる。
り付けていた高ダンピングを有する高重量リードラグダ
ンパ05は不要になり、空中でのメインロータ回転時に
面内方向のブレード2の変位を減衰させる程度のダンピ
ング力を有する、軽量のリードラグダンパ6を設置すれ
ば良く、メインロータヘッドを軽量化できる。また、ヘ
リコプタ開発中に上述した地上共振現象が生じた場合、
これまでは、降着装置を含めた機体構造の改修が必要と
なり、開発期間の延長、開発コストの増大がまぬがれな
かったが、本形態のロータ・リードラグ拘束装置を用い
ることにより、地上共振現象の発生を回避することがで
き、これにより、開発期間の延長、開発コストの増加を
回避することができる。
【0020】また、ヘリコプタが空中を飛行時には、リ
ードラグストッパ5′をブレード2が所定のブレード面
内方向運動を許容できる位置まで、アクチュエータ7を
作動させて、移動させることにより、リードラグ方向の
自由度がフリーとなり、通常の全関節型メインロータを
具えるヘリコプタとすることができる。
ードラグストッパ5′をブレード2が所定のブレード面
内方向運動を許容できる位置まで、アクチュエータ7を
作動させて、移動させることにより、リードラグ方向の
自由度がフリーとなり、通常の全関節型メインロータを
具えるヘリコプタとすることができる。
【0021】これにより、ヘリコプタの推力方向を変更
し、又は機体運動の制御を行うときにフラッピング軸ま
わりにブレード2を回動させて行うフラッピング運動に
よって発生するコリオリ力のブレード2への影響を回避
することができ、ブレード2のロータハブ4への連結部
にかかる荷重を小さくすることができる。さらに、前述
したように、従来地上共振の回避の使用されていたリー
ドラグダンパ05に比較して、軽量のリードラグダンパ
6の設置は、必要とするものの、リードラグ軸3まわり
のブレード2の変位が拘束された半関節型メインロータ
に比較して、空中共振の可能性を大幅に低減することが
できるとともに、メインロータの重量軽減を図ることが
できる。
し、又は機体運動の制御を行うときにフラッピング軸ま
わりにブレード2を回動させて行うフラッピング運動に
よって発生するコリオリ力のブレード2への影響を回避
することができ、ブレード2のロータハブ4への連結部
にかかる荷重を小さくすることができる。さらに、前述
したように、従来地上共振の回避の使用されていたリー
ドラグダンパ05に比較して、軽量のリードラグダンパ
6の設置は、必要とするものの、リードラグ軸3まわり
のブレード2の変位が拘束された半関節型メインロータ
に比較して、空中共振の可能性を大幅に低減することが
できるとともに、メインロータの重量軽減を図ることが
できる。
【0022】なお、上述した実施の形態においては、ブ
レード2の内周端部のロータハブ4上に設けるリードラ
グストッパ5,5′のうち、一方だけを可動にしたもの
を示したが、これは双方のリードラグストッパ5,5′
を移動できるようにすることもできるものである。
レード2の内周端部のロータハブ4上に設けるリードラ
グストッパ5,5′のうち、一方だけを可動にしたもの
を示したが、これは双方のリードラグストッパ5,5′
を移動できるようにすることもできるものである。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のロータ・
リードラグ拘束装置によれば、特許請求の範囲に示す構
成により、 (1)地上ロータラン時には、ブレードのリードラグ方
向の自由度を拘束することにより、地上共振を防止する
ことができる。また、従来地上共振を防止するために必
要としていた、リードラグダンパの小型化を達成できる
とともに、降着装置へのダンパの装置、若しくは機体構
造の改修が不要となり、ヘリコプタの開発期間の延長、
コストの増大を引き起こすことがなくなる。 (2)また、空中ロータラン時には、ブレードのリード
ラグ方向の自由度を無拘束にすることにより、フラッピ
ング運動により発生するコリオリ力のメインロータへの
影響を回避できるとともに、従来のリードラグダンパに
比べ、小型化されたリードラグダンパの設置により、空
中共振の発生を防止できる。
リードラグ拘束装置によれば、特許請求の範囲に示す構
成により、 (1)地上ロータラン時には、ブレードのリードラグ方
向の自由度を拘束することにより、地上共振を防止する
ことができる。また、従来地上共振を防止するために必
要としていた、リードラグダンパの小型化を達成できる
とともに、降着装置へのダンパの装置、若しくは機体構
造の改修が不要となり、ヘリコプタの開発期間の延長、
コストの増大を引き起こすことがなくなる。 (2)また、空中ロータラン時には、ブレードのリード
ラグ方向の自由度を無拘束にすることにより、フラッピ
ング運動により発生するコリオリ力のメインロータへの
影響を回避できるとともに、従来のリードラグダンパに
比べ、小型化されたリードラグダンパの設置により、空
中共振の発生を防止できる。
【図1】本発明のロータ・リードラグ拘束装置の実施の
1形態を具える、ヘリコプタのロータハブ上の構造を示
す斜視図、
1形態を具える、ヘリコプタのロータハブ上の構造を示
す斜視図、
【図2】図1に示すロータ・リードラグ拘束装置の実施
の1形態の詳細を示す図で、図2(A)は全体斜視図、
図2(B)は図2(A)の部分平面図、
の1形態の詳細を示す図で、図2(A)は全体斜視図、
図2(B)は図2(A)の部分平面図、
【図3】従来のヘリコプタのロータハブ上の構造を示す
斜視図である。
斜視図である。
1 メインロータ 2 ブレード 3 リードラグ軸 4 ロータハブ 5 (固定)リードラグストッパ 5′ (可動)リードラグストッパ 6 リードラグダンパ 7 アクチュエータ 8 スワッシュプレート 9 シャフト 10 スリップリング 11 溝 12 固定系 13 回転系
Claims (1)
- 【請求項1】 ヘリコプタのメインロータを構成するブ
レードが形成する回転面と略直交する方向に挿通して、
前記ブレードをロータハブに枢着する、リードラグ軸の
まわりに生じる前記ブレードのリードラグ変位を規制す
るため、前記ロータハブ上にストッパを設けたロータ・
リードラグ拘束装置において、前記ストッパがブレード
のリードラグの変位を許容する位置と、ブレードに当接
してリードラグの変位を拘束する位置とを移動自在にさ
れていることを特徴とするロータ・リードラグ拘束装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20324695A JPH0948398A (ja) | 1995-08-09 | 1995-08-09 | ロータ・リードラグ拘束装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20324695A JPH0948398A (ja) | 1995-08-09 | 1995-08-09 | ロータ・リードラグ拘束装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0948398A true JPH0948398A (ja) | 1997-02-18 |
Family
ID=16470859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20324695A Withdrawn JPH0948398A (ja) | 1995-08-09 | 1995-08-09 | ロータ・リードラグ拘束装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0948398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009093491A1 (ja) | 2008-01-24 | 2009-07-30 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | ヘリコプタ、そのロータ、及びその制御方法 |
-
1995
- 1995-08-09 JP JP20324695A patent/JPH0948398A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009093491A1 (ja) | 2008-01-24 | 2009-07-30 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | ヘリコプタ、そのロータ、及びその制御方法 |
JP2009173152A (ja) * | 2008-01-24 | 2009-08-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | ヘリコプタ、そのロータ、及びその制御方法 |
JP4719231B2 (ja) * | 2008-01-24 | 2011-07-06 | 三菱重工業株式会社 | ヘリコプタ、そのロータ、及びその制御方法 |
US8911209B2 (en) | 2008-01-24 | 2014-12-16 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Helicopter, rotor thereof, and control method thereof |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20021105 |