JPH0947763A - 電解水の生成方法 - Google Patents

電解水の生成方法

Info

Publication number
JPH0947763A
JPH0947763A JP20070195A JP20070195A JPH0947763A JP H0947763 A JPH0947763 A JP H0947763A JP 20070195 A JP20070195 A JP 20070195A JP 20070195 A JP20070195 A JP 20070195A JP H0947763 A JPH0947763 A JP H0947763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
acidic water
electrolytic cell
acidic
supplied
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20070195A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Fuse
信哉 布施
Hiroshi Nakamura
博 中村
Tomohisa Abe
倶久 阿部
Ryuichi Kimata
隆一 木全
Koichi Miyashita
公一 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP20070195A priority Critical patent/JPH0947763A/ja
Publication of JPH0947763A publication Critical patent/JPH0947763A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】殺菌消毒等に必要な特性を有する酸性水を、比
較的小型の電解装置により、使用時に短時間で大量に得
ることができる電解水の生成方法を提供する。 【構成】隔膜5を介して陽極板7と陰極板8とを設けた
第1電解槽2に電解質を含む原水を供給して第1電解槽
2の陽極側から得られる酸性水がpH2.6以下、OR
P+1100mV以上となるように電解しておき、使用
時に、該酸性水を希釈した後、第2電解槽4に供給して
再電解する。使用時に、前記酸性水を希釈した後、第2
電解槽4に連続的に供給する。使用時に、前記酸性水を
希釈した後、電解槽4の陽極側に供給すると共に、電解
質を含む水を電解槽4の陰極側に供給して再電解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌、農作物等に
散布して病原菌の殺菌消毒等に使用される電解水の生成
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特公平2−47958号公報等に
記載されているように、陰イオンまたは陽イオンを透過
させる隔膜を介して陽極板と陰極板とを設けた電解槽で
水を電解することによって、殺菌効果のある電解水を生
成させることが知られている。
【0003】この方法によれば、前記隔膜は数個の水分
子を含む陽イオンまたは陰イオンのみを透過させるの
で、隔膜で隔てられた陽極側では陰イオン濃度が高くな
り酸性の電解液が得られ、陰極側では陽イオン濃度が高
くなりアルカリ性の電解水が得られる。なお、本明細書
では、このようにして得られた酸性の電解水を以後は
「酸性水」と記載することにする。
【0004】そして、このような酸性水はそれぞれ電解
による特性の持たせ方によっては殺菌消毒作用が得られ
ることが知られており、しかもこのような酸性水は
「水」を電気分解して得られるため、散布した後には基
本的には残留する有害成分がなく、さらには有害な薬物
を含まないため環境破壊を起こさないことから大変好ま
しい消毒方法といわれている。
【0005】そして、前述の特公平2−47958号公
報には、このような電解によって得られた酸性水を手術
用洗浄水や食品の保存水に使用することが記載されてい
る。
【0006】近年、特開平1−180293号公報等に
記載されているように、このような酸性水を果実や野菜
などの農作物の消毒や殺菌等に使用することが試みられ
ている。
【0007】この種の酸性水の特性について、pH及び
ORP(酸化還元電位)に着目すると、病原菌等の微生
物は、一般に、その生育のために好適なpHの範囲があ
り、pHが2.6以下では生育が阻害されることが知ら
れている。また、病原菌等の微生物は、嫌気性微生物で
は−700〜+100mVのORPで、好気性の微生物
では+200〜+820mVのORPで増殖し、ORP
が+1100mV以上であると呼吸によるエネルギー代
謝が阻害されて死滅することが知られている。
【0008】従って、農作物の殺菌等に使用する場合
は、pH2.6以下でORPが+1100mV以上であ
ることが要求される。また、例えば農作物の消毒や殺菌
用として使用する場合には、短時間で大量の酸性水を散
布することが必要になる。
【0009】しかしながら、前記のような特性を有する
酸性水を短時間で大量に生成するためには大型の電解設
備が必要になるという不都合がある。また、小型の電解
設備で所要量の酸性水を確保しようとすれば、該酸性水
を予め作り置きしておくことが考えられるが、この場合
には、電解された酸性水を貯蔵するために大型の貯蔵タ
ンクが必要になるという不都合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、土壌や農作物等に散布して殺菌消毒等に
使用する場合に必要な特性を有する酸性の電解水を、比
較的小型の電解装置により、使用時に短時間で大量に得
ることができる電解水の生成方法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の電解水の生成方法は、陽イオンまたは陰
イオンを透過させる隔膜を介して陽極板と陰極板とを設
けた第1の電解槽に電解質を含む原水を供給し、該第1
の電解槽の陽極側から得られる酸性水が少なくともpH
2.6以下、酸化還元電位+1100mV以上となるよ
うに電解しておき、使用時に該第1の電解槽の陽極側か
ら得られたpH及び酸化還元電位が前記範囲にある酸性
水を電解質を含む水でpH2.6以上若しくは酸化還元
電位+1100mV以下に希釈した後、前記隔膜を介し
て陽極板と陰極板とを設けた第2の電解槽に供給して再
電解し、該第2の電解槽の陽極側からpH2.6以下、
酸化還元電位+1100mV以上の酸性水を取り出すこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の電解水の生成方法によれば、ま
ず、前記原水を前記第1の電解槽でpH2.6以下、O
RP+1100mV以上となるように電解しておき、使
用時に該第1の電解槽の陽極側から得られたpH及び酸
化還元電位が前記範囲にある酸性水を電解質を含む水で
希釈する。このようにすると、前記酸性水は、前記希釈
により増量されるが、少なくともpHが2.6以上に上
昇若しくはORPが+1100mV以下に低下する。
尚、該酸性水を希釈する水は、該酸性水の原水を用いて
もよく、他の水を用いてもよい。
【0013】このように希釈すると、その殺菌性能は消
失されるが、比較的小さいpH値で、かつ比較的高いO
RP値を有する酸性水が大量に生成されることとなり、
この希釈された大量の酸性水を、前記第1の電解槽と同
様の構成の第2の電解槽に供給し、再電解することによ
り、該第2の電解槽の陽極側からpH2.6以下、OR
P+1100mV以上の酸性水が得られる。
【0014】従って、本発明の電解水の生成方法によれ
ば、殺菌消毒等に使用する場合に必要な特性を有する酸
性の電解水を、比較的小型の電解装置で、必要なときに
は短時間で大量に得ることができる。
【0015】尚、前記第1の電解槽の陽極側から得られ
る酸性水は、できるだけpHが小さく、ORPが大きい
ことが望ましく、殺菌効果を付与するために、少なくと
もpH2.6以下、ORP+1100mV以上になるよ
うに電解しておく必要がある。また、前記第1の電解槽
の陽極側から得られる酸性水を希釈によりある程度の量
を確保し、希釈後の再電解によりpH及びORPを前記
のようにするためには、2〜10倍程度に希釈する必要
がある。
【0016】また、本発明の電解水の生成方法は、前記
第1の電解槽の陽極側から得られたpH2.6以下、酸
化還元電位+1100mV以上の酸性水を、電解質を含
む水で前記範囲に希釈した後、前記第2の電解槽に連続
的に供給して通過させることにより、pH2.6以下、
酸化還元電位+1100mV以上の酸性水を連続的に取
り出し可能にしたことを特徴とする。
【0017】前記第1の電解槽の陽極側から得られた酸
性水は、前記のように希釈したのち、その全量を前記第
2の電解槽に供給するバッチ式で電解処理を行ってもよ
いが、前記のように、前記第2の電解槽に連続的に供給
して通過させるようにすることにより、所要の酸性水が
前記第2の電解槽から連続的に得られ、直接散布した
り、散布用タンクに詰めたりする場合に好都合である。
【0018】また、本発明の電解水の生成方法は、前記
第1の電解槽の陽極側から得られたpH2.6以下、酸
化還元電位+1100mV以上の酸性水を、電解質を含
む水で前記範囲に希釈した後、前記第2の電解槽の陽極
側に供給すると共に、電解質を含む水を該第2の電解槽
の陰極側に供給して再電解することを特徴とする。
【0019】このようにすることにより、前記希釈され
た酸性水の一部を前記第2の電解槽の陰極側に供給しな
くてもよいので、前記希釈された酸性水の全量のpH及
びORPをpH2.5〜2.6、ORP+1100mV
以上に回復させて、前記第2の電解槽の陽極側から取り
出すことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の電解水の生成方法の実施の形態についてさらに
詳しく説明する。図1は本発明の電解水の生成方法に用
いられる装置の一構成例を示す構成図であり、図2は他
の構成例を示す構成図である。また、図3は図1示の第
1電解槽の陽極側から得られる酸性水のpH及びORP
と電解時間との関係を示すグラフであり、図4は図1示
の第1電解槽の陽極側から得られる所定のpH及びOR
Pを有する酸性水の希釈倍率と希釈後のpH及びORP
との関係を示すグラフであり、図5は図1示の第2電解
槽における再電解の結果を示すグラフである。
【0021】まず、本発明の電解水の生成方法の第1の
態様について説明する。
【0022】本発明の電解水の生成方法の第1の態様に
使用する装置は、図1示のように、原水供給手段1と、
原水供給手段1から供給される原水を電解する第1電解
槽2と、第1電解槽2で得られた酸性水を原水供給手段
1から供給される原水で希釈する希釈手段3と、希釈手
段3で希釈された酸性水を電解する第2電解槽4とから
なっている。
【0023】第1電解槽2の内部は、陰イオンまたは陽
イオンを透過させる隔膜5により、陽極板6が設けられ
ている陽極室7と、陰極板8が設けられている陰極室9
とに区分され、陽極室7に酸性水、陰極室9にアルカリ
性の電解水(以下、アルカリ性水と略記する)がそれぞ
れ得られるようになっている。尚、陽極板6及び陰極板
8は、第1電解槽2の外部に設けられた電源装置(図示
せず)に接続されている。
【0024】前記陽極室7は、酸性水排出導管10a及
び酸性水供給導管10bにより第1電解槽2の外部に設
けられた酸性水貯留槽11に接続されており、酸性水供
給導管10bには酸性水貯留槽11に貯留された酸性水
を第1電解槽2の陽極室7に循環させる循環ポンプ12
及び逆止弁13が設けられている。そして、陽極室7か
ら得られた酸性水が、循環ポンプ12により、酸性水排
出導管10a、酸性水貯留槽11、酸性水供給導管10
bを経て、陽極室7に循環させられるようになってい
る。また、陽極室7は、電解用原水供給主導管14と、
電解用原水主供給導管14から分岐する電解用原水副供
給導管14aを介して原水供給手段1に接続されてい
る。
【0025】前記陰極室9は、アルカリ性水排出導管1
5a及びアルカリ性水排出導管15bにより第1電解槽
2の外部に設けられたアルカリ性水貯留槽16に接続さ
れており、アルカリ性水供給導管15bにはアルカリ性
水貯留槽16に貯留されたアルカリ性水を第1電解槽2
の陰極室9に循環させる循環ポンプ17及び逆止弁18
が設けられている。そして、陰極室9から得られたアル
カリ性水が、循環ポンプ17により、アルカリ性水排出
導管15a、アルカリ性水貯留槽16、アルカリ性水供
給導管15bを経て、陰極室9に循環させられるように
なっている。また、陰極室9は、電解用原水供給主導管
14と、電解用原水主供給導管14から分岐する電解用
原水副供給導管14bを介して原水供給手段1に接続さ
れている。
【0026】また、第1電解槽2の外部には、電解質溶
液槽19が設けられており、電解質溶液槽19は、電解
質溶液主供給導管20と電解質溶液主供給導管20から
分岐する電解質溶液副供給導管20aを介して陽極室7
に、電解質溶液主供給導管20と電解質溶液主供給導管
20から分岐する電解質溶液副供給導管20bを介して
陰極室9に、それぞれ接続されている。尚、電解質溶液
主供給導管20には、所定量の電解質溶液を供給する定
量供給ポンプ21が設けられている。
【0027】希釈手段3は、希釈用酸性水供給導管22
aにより、逆止弁23及び三方向弁24aを介して酸性
水供給導管10bに接続されていると共に、希釈用原水
供給導管25を介して原水供給手段1に接続されてい
る。希釈用原水供給導管25には、定量供給ポンプ21
から第2電解槽4における再電解のための電解質溶液を
供給する電解質溶液副供給導管20cが接続されてい
る。尚、希釈手段3は、希釈用酸性水供給導管22a
と、該希釈用酸性水供給導管22aから分岐する希釈用
アルカリ性水供給導管22bにより三方向弁24bを介
してアルカリ性水供給導管15bに接続されている。
【0028】第2電解槽4の内部は、第1電解槽2と同
様の隔膜26により陽極板27が設けられている陽極室
28と、陰極板29が設けられている陰極室30とに区
分され、陽極板27及び陰極板29は、第2電解槽4の
外部に設けられた電源装置(図示せず)に接続されてい
る。また、陽極室28及び陰極室30は希釈酸性水供給
導管3aを介して希釈手段3に接続されている。そし
て、陽極室28には酸性水取り出し導管31が接続され
ており、陰極室30にはアルカリ性水取出し導管32が
接続されている。
【0029】次に、図1示の装置の作動について説明す
る。
【0030】まず、原水供給手段1から、電解用原水供
給主導管14、電解用原水副供給導管14a,14bを
介して、所定量の原水が酸性水貯留槽11及びアルカリ
性水貯留槽16に供給される。前記原水は、酸性水貯留
槽11及びアルカリ性水貯留槽16で、それぞれ電解質
溶液槽19から定量供給ポンプ21により電解質溶液主
供給導管20、電解質溶液副供給導管20a,20bを
介して供給される所定量の電解質溶液と混合される。前
記電解質溶液としては、例えば、20重量%程度のNa
Cl溶液、KCl溶液等が用いられる。
【0031】次に、前記電解質を含む原水は、酸性水貯
留槽11及びアルカリ性水貯留槽16から、それぞれ循
環ポンプ12,17により、酸性水供給導管10b、ア
ルカリ性水供給導管15bを介して第1電解槽2の陽極
室7,陰極室9に供給され、所定の電圧、電流下に電解
される。第1電解槽2では、陽極室7及び陰極室9は隔
膜5により区分されているので、陽極板6が設けられて
いる陽極室7では陰イオンの濃度が高くなって酸性水が
得られ、陰極板8が設けられている陰極室9では陽イオ
ンの濃度が高くなってアルカリ性水が得られる。
【0032】前記酸性水は、酸性水排出導管10aによ
り酸性水貯留槽11に排出され、酸性水貯留槽11から
循環ポンプ12により酸性水供給導管10bを介して陽
極室7に循環させられる。このように前記酸性水を循環
させながら、第1電解槽2で電解を継続して行うことに
より、前記酸性水のpHが次第に低くなるとともに、O
RPが次第に高くなる。そこで、前記電解を所定時間行
うことにより、前記酸性水のpH及びORPをpH2.
6以下、ORP+1100mV以上となるようにしてお
く。次に、殺菌消毒等のために大量の酸性水が必要とさ
れるときに、三方向弁24aにより酸性水供給導管10
bと希釈用酸性水供給導管22aとを接続し、該酸性水
を希釈手段3に供給する。
【0033】そして、前記酸性水は、前記希釈手段3で
前記希釈用原水供給導管25を介して原水供給手段1か
ら供給される原水により希釈される。前記酸性水は、少
なくともpHが2.6より高く、若しくはORPが+1
100mVより低くなるように希釈して増量する。尚、
このとき供給される原水には、電解質溶液槽19から定
量供給ポンプ21により電解質溶液副供給導管20cを
介して供給される所定量の電解質溶液が混合されてい
る。
【0034】そこで、前記のように希釈された酸性水
を、希釈酸性水供給導管3aを介して、第2電解槽4の
陽極室28及び陰極室30に供給し、所定の電圧、電流
下に再電解する。
【0035】第2電解槽4では、第1電解槽2と同様
に、陽極室28及び陰極室30が隔膜26により区分さ
れているので、陽極室28では前記再電解により再び陰
イオンの濃度が高くなって、pH2.6以下、ORP+
1100mV以上の酸性水が得られる。
【0036】尚、図1示の装置では、第1電解槽2の陰
極室9で得られるアルカリ性水についても前記酸性水と
同様に、アルカリ性水排出導管15a、アルカリ性水貯
留槽16、アルカリ性水供給導管15bを経て、陰極室
9に循環させながら、第1電解槽2で所定時間電解した
のち、希釈手段3で希釈し、第2電解槽4で再電解する
ことにより、pHが高く、陽イオンに富んだアルカリ性
水が大量に得られる。該アルカリ性水は、酸性土壌の改
良のための灌漑用水としての用途がある。
【0037】次に、本発明の電解水の生成方法の第2の
態様について説明する。
【0038】本発明の電解水の生成方法の第2の態様に
使用する装置は、図2示のように、原水供給手段1と、
原水供給手段1から供給される原水を電解する第1電解
槽2と、第1電解槽2で得られた酸性水を原水供給手段
1から供給される原水で希釈する希釈手段3と、希釈手
段3で希釈された酸性水を電解する第2電解槽4とから
なっている。
【0039】図2示の装置は、希釈酸性水供給導管3a
が第2電解槽4の陽極室28にのみ接続されており、陰
極室30は希釈用原水供給導管25から分岐する再電解
用原水供給導管33と希釈用原水供給導管25とを介し
て原水供給手段1に接続されていて、再電解用原水供給
導管33には、定量供給ポンプ21から第2電解槽4に
おける再電解のための電解質溶液を供給する電解質溶液
副供給導管20dが接続されていること以外は、図1示
の装置と全く同一の構成となっている。尚、希釈用原水
供給導管25と再電解用原水供給導管33とでは、定量
供給ポンプ21から供給される電解質溶液の量が相違す
るようになっている。
【0040】次に、図2示の装置の作動について説明す
る。
【0041】図2示の装置によれば、第1電解槽2の陽
極室7で得られた酸性水が希釈手段3で希釈されるまで
の作動は、図1示の装置と同一である。図2示の装置に
よれば、希釈手段3で希釈された酸性水は希釈酸性水供
給導管3aを介して陽極室28にのみ供給され、陰極室
30には希釈用原水供給導管25、再電解用原水供給導
管33を介して前記電解質を含む原水が供給されるの
で、前記希釈手段3で希釈された酸性水の全量が、前記
再電解により再びpH2.6以下、ORP+1100m
V以上の酸性水になる。
【0042】
【実施例1】本実施例では、図1示の装置において、原
水供給手段1から電解用原水供給主導管14、電解用原
水副供給導管14a,14bを介して、pH7.5、O
RP+501mVの原水を酸性水貯留槽11及びアルカ
リ性水貯留槽16に各10リットル供給し、該原水にそ
れぞれ電解質溶液槽19から定量供給ポンプ21により
電解質溶液主供給導管20、電解質溶液副供給導管20
a,20bを介して20重量%のNaCl溶液を10c
c/リットルの割合で混合した。
【0043】次に、前記電解質を含む原水を、酸性水貯
留槽11から循環ポンプ12により1.0リットル/分
の流量で酸性水供給導管10bを介して陽極室7に供給
し、陽極室7から酸性水排出導管10a、酸性水貯留槽
11、酸性水供給導管10bを介して再び陽極室7に循
環させながら、陽極板6と陰極板8との間に11.0V
の電圧を印加して電解を行った。また、同時に、前記電
解質を含む原水は、アルカリ性水貯留槽16から循環ポ
ンプ17により1.0リットル/分の流量でアルカリ性
水供給導管15bを介して陰極室9に供給され、陰極室
9からアルカリ性水排出導管15a、アルカリ性水貯留
槽16、アルカリ性水供給導管15bを介して再び陰極
室9に循環させられている。
【0044】このとき、陽極室7で得られた酸性水のp
H及びORPと電解時間との関係を下記の表1に示す。
また、表1の結果をグラフ化して図3に示す。尚、前記
電解に際しては、電解開始から30分後に、電解質溶液
槽19から20重量%のNaCl溶液を10cc/リッ
トルの割合で追加、混合した。
【0045】
【表1】 表1及び図3から、前記条件で100分間電解を継続す
ることにより、陽極室7でpH2.1、ORP+119
3mVの酸性水が得られることが明らかである。
【0046】次に、図1示の三方向弁24aにより酸性
水供給導管10bと希釈用酸性水供給導管22aとを接
続し、前記pH2.1、ORP+1193mVの酸性水
を希釈手段3に供給し、希釈用原水供給導管25を介し
て原水供給手段1から供給される原水により6倍(前記
酸性水1に対して原水5)に希釈した。尚、前記原水
は、pH7.1、ORP+593mVであり、電解質溶
液は混合されていない。
【0047】下記の表2に、前記pH2.1、ORP+
1193mVの酸性水を前記原水で希釈したときの希釈
倍率とpH及びORPとの関係を示す。また、表2の結
果をグラフ化して図4に示す。
【0048】
【表2】 表2及び図4から、前記pH2.1、ORP+1193
mVの酸性水を前記原水で希釈すると、希釈倍率が高く
なるほどpHは高く、ORPは低くなることが明らかで
あり、pHについては3倍以上に希釈するとpH2.6
より高くなり、ORPについては、8倍以上に希釈する
と+1100mVより低くなることが明らかである。
【0049】次に、前記pH2.1、ORP+1193
mVの酸性水10リットルを、前記pH7.1、ORP
+593mVの原水に20重量%のNaCl溶液を5.
5cc/リットルの割合で混合したものを用いて6倍に
希釈したところ、pH3.1、ORP+1081mVの
希釈された酸性水60リットルが得られた。
【0050】前記希釈された酸性水60リットルを、希
釈酸性水供給導管3aを介して、第2電解槽4の陽極室
28及び陰極室30に供給し、陽極板27と陰極板29
との間に11.0Vの電圧を印加して再電解し、第2電
解槽4の陽極室28から酸性水を得た。このとき、電解
電流は、17.0Aであり、約8分の所要時間で、酸性
水取り出し導管31からpH及びORPがpH2.5、
ORP+1133mVに回復した酸性水35.5リット
ルが得られた。
【0051】結果を下記の表3に示す。また、表3の結
果をグラフ化して図5に示す。
【0052】
【実施例2】実施例1で得られたpH2.1、ORP+
1193mVの酸性水10リットルを、前記pH7.
1、ORP+593mVの原水に20重量%のNaCl
溶液を4.5cc/リットルの割合で混合したものを用
いて6倍に希釈したところ、pH3.1、ORP+10
74mVの希釈された酸性水60リットルが得られた。
【0053】前記希釈された酸性水60リットルを、希
釈酸性水供給導管3aを介して、第2電解槽4の陽極室
28及び陰極室30に供給し、陽極板27と陰極板29
との間に11.0Vの電圧を印加して再電解し、第2電
解槽4の陽極室28から酸性水を得た。このとき、電解
電流は、17.0Aであり、約8分の所要時間で、酸性
水取り出し導管31からpH及びORPがpH2.6、
ORP+1130mVに回復した酸性水35.4リット
ルが得られた。
【0054】結果を下記の表3に示す。また、表3の結
果をグラフ化して図5に示す。
【0055】
【実施例3】陽極板27と陰極板29との間に12.8
Vの電圧を印加して再電解した以外は実施例2と全く同
様にして、第2電解槽4の陽極室28から酸性水を得
た。このとき、電解電流は、21.0Aであり、約8分
の所要時間で、酸性水取り出し導管31からpH及びO
RPがpH2.5、ORP+1134mVに回復した酸
性水35.5リットルが得られた。
【0056】結果を下記の表3に示す。また、表3の結
果をグラフ化して図5に示す。
【0057】
【表3】 表3及び図5から、希釈により大量に増量された酸性水
のpH及びORPが、第2電解槽4の陽極室28を通過
させるという短時間の再電解により、pH2.6以下、
ORP+1100mV以上に回復することが明らかであ
る。
【0058】
【実施例4】図2示の装置を用いた以外は、実施例1と
全く同様にして、第1電解槽4で100分間電解を継続
することによりpH2.1、ORP+1193mVとな
るようにされた酸性水を陽極室7から希釈手段3に供給
した。
【0059】次に、希釈手段3で、前記pH2.1、O
RP+1193mVの酸性水10リットルを、pH7.
01、ORP+593mVの原水に20重量%のNaC
l溶液を2.0cc/リットルの割合で混合したものを
用いて6倍に希釈したところ、pH3.05、ORP+
1072mVの希釈された酸性水60リットルが得られ
た。
【0060】前記希釈された酸性水60リットルを、希
釈酸性水供給導管3aを介して、第2電解槽4の陽極室
28に供給するとともに、pH7.01、ORP+59
3mVの原水に20重量%のNaCl溶液を4.0cc
/リットルの割合で混合したものを陰極室30に供給
し、陽極板27と陰極板29との間に13.0Vの電圧
を印加して再電解し、第2電解槽4の陽極室28から酸
性水を得た。このとき、電解電流は、18.0Aであ
り、約15分の所要時間で、酸性水取り出し導管31か
らpH及びORPがpH2.6、ORP+1118mV
に回復した酸性水60リットルが得られた。
【0061】結果を下記の表4に示す。また、表4の結
果をグラフ化して図5に示す。
【0062】
【表4】 表4及び図5から、希釈により大量に増量された酸性水
のpH及びORPが、第2電解槽4の陽極室28を通過
させるという短時間の再電解により、pH2.6以下、
ORP+1100mV以上に回復することが明らかであ
る。
【0063】尚、前記各実施例では、酸性水取り出し導
管31から得られた酸性水を土壌、農作物等に散布して
殺菌消毒に用いることを前提として記載しているが、前
記酸性水は厨房における食器用洗浄水、手術用洗浄水、
食品の保存水等に使用することもできる。
【0064】また、前記各実施例では、希釈手段3また
は第2電解槽4の陰極室30に第1電解槽に供給するも
のと同じ原水を供給しているが、希釈手段3または第2
電解槽4の陰極室30に供給される水は前記原水と同一
でなくともpH及びORPがほぼ同様のものであれば適
宜使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解水の生成方法に用いられる装置の
一構成例を示す構成図。
【図2】本発明の電解水の生成方法に用いられる装置の
他の構成例を示す構成図。
【図3】図1示の第1電解槽の陽極側から得られる酸性
水のpH及びORPと電解時間との関係を示すグラフ。
【図4】図1示の第1電解槽の陽極側から得られる所定
のpH及びORPを有する酸性水の希釈倍率と希釈後の
pH及びORPとの関係を示すグラフ。
【図5】図1示の第2電解槽における再電解の結果を示
すグラフ。
【符号の説明】
2…第1の電解槽、 4…第2の電解槽、 5,26…
隔膜、 6,27…陽極板、 8,29…陰極板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木全 隆一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 宮下 公一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオンまたは陰イオンを透過させる隔膜
    を介して陽極板と陰極板とを設けた第1の電解槽に電解
    質を含む原水を供給し、該第1の電解槽の陽極側から得
    られる酸性水が少なくともpH2.6以下、酸化還元電
    位+1100mV以上となるように電解しておき、使用
    時に該第1の電解槽の陽極側から得られたpH及び酸化
    還元電位が前記範囲にある酸性水を電解質を含む水でp
    H2.6以上若しくは酸化還元電位+1100mV以下
    に希釈した後、前記隔膜を介して陽極板と陰極板とを設
    けた第2の電解槽に供給して再電解し、該第2の電解槽
    の陽極側からpH2.6以下、酸化還元電位+1100
    mV以上の酸性水を取り出すことを特徴とする電解水の
    生成方法。
  2. 【請求項2】前記第1の電解槽の陽極側から得られたp
    H2.6以下、酸化還元電位+1100mV以上の酸性
    水を、電解質を含む水で前記範囲に希釈した後、前記第
    2の電解槽に連続的に供給して通過させることにより、
    pH2.6以下、酸化還元電位+1100mV以上の酸
    性水を連続的に取り出し可能にしたことを特徴とする請
    求項1記載の電解水の生成方法。
  3. 【請求項3】前記第1の電解槽の陽極側から得られたp
    H2.6以下、酸化還元電位+1100mV以上の酸性
    水を、電解質を含む水で前記範囲に希釈した後、前記第
    2の電解槽の陽極側に供給すると共に、電解質を含む水
    を該第2の電解槽の陰極側に供給して再電解することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の電解水の生成
    方法。
JP20070195A 1995-08-07 1995-08-07 電解水の生成方法 Pending JPH0947763A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20070195A JPH0947763A (ja) 1995-08-07 1995-08-07 電解水の生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20070195A JPH0947763A (ja) 1995-08-07 1995-08-07 電解水の生成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0947763A true JPH0947763A (ja) 1997-02-18

Family

ID=16428802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20070195A Pending JPH0947763A (ja) 1995-08-07 1995-08-07 電解水の生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0947763A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6623695B2 (en) 1997-12-04 2003-09-23 Steris Corporation Chemical modification of electrochemically activated solutions for improved performance
CN111995008A (zh) * 2020-08-21 2020-11-27 山西转型综改示范区晋中开发区维斯汉医药科技有限公司 一种治疗幽门螺杆菌感染的电解水制取方法及使用方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6623695B2 (en) 1997-12-04 2003-09-23 Steris Corporation Chemical modification of electrochemically activated solutions for improved performance
CN111995008A (zh) * 2020-08-21 2020-11-27 山西转型综改示范区晋中开发区维斯汉医药科技有限公司 一种治疗幽门螺杆菌感染的电解水制取方法及使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60035016T2 (de) Aktivsauerstoff enthaltende Lösung zur Förderung von Gewebewachstum an Wundstellen
US6623615B1 (en) Electrolytic hydrogen dissolved water and method and apparatus of production thereof
US4755268A (en) Process and apparatus for producing silver-ionic water
JP3481761B2 (ja) 電解水の生成方法
US20050247643A1 (en) Process for treating water
JP2002104908A (ja) 殺菌性を有する農業用電解水及び製造装置
CN101319332A (zh) 二氧化氯发生装置与方法
JP2000226680A (ja) 殺菌性を有する電解水の製造方法及び装置
JP3453414B2 (ja) 電解水の生成装置
JPH0947763A (ja) 電解水の生成方法
JP2003175390A (ja) 電解水素溶存水
WO2009046931A1 (de) VERFAHREN ZUR HERSTELLUNG EINES DESINFEKTIONSMITTELS AUF DER BASIS EINER WÄSSRIGEN HClO-LÖSUNG
CN211896187U (zh) 用于血透管道和容器的消毒水生产装置
KR20060061253A (ko) 김의 잡조 구제 및 병해 방제를 위한 김 처리 방법 및 김처리제
RU2572493C2 (ru) Способ стимуляции проращивания семян сельскохозяйственных культур
KR20110117401A (ko) 복합 생성 모듈을 이용한 살균수 생성 장치 및 그 방법
JPH0947764A (ja) 電解水の生成方法
JPH09201132A (ja) 植物対応性電解質組成物とその製造方法
RU2363143C1 (ru) Способ обработки сельскохозяйственных продуктов растительного происхождения и побочных продуктов и/или производных, полученных при обработке
DE60006847T2 (de) Einrichtung für die elektrolyse
JP4344273B2 (ja) 海苔の雑藻駆除及び病害防除のための海苔処理方法
CN210065943U (zh) 高氧化水生成设备
JP4846298B2 (ja) 海水の殺菌処理方法
CN213865515U (zh) 中性正电位水制备系统
JP2007038090A (ja) 果菜用電解イオン水の生成装置